JPH1137059A - 油圧ポンプまたは油圧モータにおける潤滑装置 - Google Patents

油圧ポンプまたは油圧モータにおける潤滑装置

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JPH1137059A
JPH1137059A JP9196924A JP19692497A JPH1137059A JP H1137059 A JPH1137059 A JP H1137059A JP 9196924 A JP9196924 A JP 9196924A JP 19692497 A JP19692497 A JP 19692497A JP H1137059 A JPH1137059 A JP H1137059A
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JP
Japan
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lubricating oil
casing
pump
lubricating
amount
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JP9196924A
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Inventor
Kazuaki Sakai
和明 酒井
Koichi Fushimi
宏一 伏見
Koji Terayama
公司 寺山
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧ポンプまたは油圧モータの潤滑装置にお
いて、潤滑油の攪拌抵抗の減少と潤滑性能の確保とを両
立させる。 【解決手段】 アキシャルピストンポンプPは、エンジ
ンEに接続されてケーシング1の内部で回転するシリン
ダブロック10を備えており、エンジンEにより駆動さ
れる潤滑油ポンプOPからの潤滑油が潤滑油供給口21
からケーシング1内に供給されるとともに、潤滑油排出
口22からタンクTに戻される。エンジンEのアイドル
運転時に、シリンダブロック10による潤滑油の攪拌抵
抗を減少させるべく、潤滑油の油面高さがH0 になるよ
うに潤滑油排出口22の流路断面積Aを設定する。エン
ジン回転数がアイドル回転数から上昇すると、潤滑油ポ
ンプOPの吐出量が増加して潤滑油の油面高さは速やか
に上昇し、高速運転時の潤滑性能が確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アキシャルピスト
ンポンプ、アキシャルピストンモータ、ラジアルピスト
ンポンプ、ラジアルピストンモータ等の回転するシリン
ダブロックを備えた油圧ポンプまたは油圧モータにおけ
る潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる油圧ポンプまたは油圧モータで
は、シリンダブロックと弁板との摺動面や、斜板あるい
は偏心リングとピストンプランジャのスリッパとの摺動
面を潤滑すべく、それらを収納するケーシングの内部に
潤滑油を充満させている(例えば、特公昭43−246
27号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ケーシング
の内部に潤滑油を充満させると充分な潤滑効果を得るこ
とができるが、ケーシングの内部で回転するシリンダブ
ロックが潤滑油を攪拌する際の抵抗が大きくなる問題が
あり、特に駆動源としてのエンジンのアイドル運転時に
は、前記潤滑油の攪拌抵抗が無視できないものとなる。
これを回避するために、ケーシングの内部に貯留する潤
滑油の量を減少させると、エンジンの高速運転時に充分
な潤滑ができなくなって摩耗が促進される虞がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、油圧ポンプまたは油圧モータの潤滑装置において、
潤滑油の攪拌抵抗の減少と潤滑性能の確保とを両立させ
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、駆動源に接続されて
ケーシングの内部で回転するシリンダブロックと、シリ
ンダブロックに形成したシリンダに摺動自在に支持され
たピストンプランジャと、ピストンプランジャの一端部
に当接し、シリンダブロックの回転に伴って前記ピスト
ンプランジャを往復駆動するカム部材とを備えた油圧ポ
ンプまたは油圧モータにおいて、前記駆動源により駆動
されてケーシングの内部に潤滑油を供給する潤滑油ポン
プと、前記駆動源の運転状態に応じてケーシング内部の
潤滑油量を調整する潤滑油量調整手段とを備えたことを
特徴とする。
【0006】上記構成によれば、駆動源の運転状態の変
化に伴って油圧ポンプまたは油圧モータの運転状態が変
化すると、それに応じてケーシング内部の潤滑油量が調
整されるので、潤滑油量の減少制御による攪拌抵抗の減
少と、潤滑油量の増加制御による潤滑性能の確保とを適
切に配分して両立させることができる。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記潤滑油量調整手段は、前記駆動
源の回転数が所定回転数以下のときにケーシング内部の
潤滑油量を所定量以下に調整することを特徴とする。
【0008】上記構成によれば、駆動源の回転数が所定
回転数以下であって潤滑性能があまり要求されないとき
には、ケーシング内部の潤滑油量を所定量以下に調整し
て潤滑油の攪拌抵抗を減少させ、駆動源の回転数が所定
回転数を越えて潤滑性能が要求されるときには、ケーシ
ング内部の潤滑油量が所定量を越えるように調整して潤
滑性能を確保することができる。
【0009】前記所定回転数とは、油圧ポンプまたは油
圧モータの潤滑性能があまり要求されなくなる回転数で
あって、実施例ではエンジンのアイドル回転数として例
示されているが、それに限定されるものではない。また
前記所定量とは、シリンダブロックの回転によるケーシ
ング内の潤滑油の攪拌抵抗が許容し得る値に低下する潤
滑油量であって、実施例では潤滑油の油面高さがシリン
ダブロックの最下点に対応する油面高さに一致する潤滑
油量として例示されているが、それに限定されるもので
はない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0011】図1〜図4は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1はアキシャルピストンポンプの潤滑装置の全
体構成図、図2はアキシャルピストンポンプの縦断面
図、図3はエンジン回転数と流入潤滑油量との関係を示
すグラフ、図4は流入潤滑油量と潤滑油の油面高さとの
関係を示すグラフである。
【0012】図1に示すように、駆動源としてのエンジ
ンEに接続されて駆動されるアキシャルピストンポンプ
Pを潤滑すべく、エンジンEにより駆動される潤滑油ポ
ンプOPが設けられる。潤滑油ポンプOPがタンクTか
ら汲み上げた潤滑油は潤滑油供給油路L1 を介してアキ
シャルピストンポンプPに供給され、アキシャルピスト
ンポンプPの潤滑を終えた潤滑油は潤滑油排出油路L2
を介してタンクTに戻される。
【0013】図2に示すように、固定容量型のアキシャ
ルピストンポンプPのケーシング1は、センターケーシ
ング2、フロントケーシング3およびリヤケーシング4
を結合してなり、フロントケーシング3およびリヤケー
シング4にそれぞれローラベアリング5,6を介して支
持されたポンプ軸7は、フロントケーシング3を貫通し
てエンジンEに接続される。フロントケーシング3の内
面およびリヤケーシング4の内面には、それぞれポンプ
軸7が貫通する開口部81 ,91 を備えた斜板8および
弁板9が固定されており、斜板8および弁板9間に挟ま
れるように配置されたシリンダブロック10が、そのボ
ス部101 においてポンプ軸7にスプライン結合され
る。
【0014】シリンダブロック10の内周面とポンプ軸
7の外周面との間に配置されたスプリング11は、その
右側の固定端がスプリングシート12およびクリップ1
3を介してシリンダブロック10に係止され、その左側
の自由端がスプリングシート14を介して、シリンダブ
ロック10のボス部101 に軸方向摺動自在に支持され
た複数本のピン15…の右端に当接する。ポンプ軸7の
外周面と斜板8の開口部81 内周面との間にスリーブ1
6が配置されており、スリーブ16の左端はフロントケ
ーシング3に設けたローラベアリング5のインナーレー
スに当接し、またスリーブ16の右端は前記ピン15…
の左端に当接する。従って、シリンダブロック10は、
スプリング11の弾発力で右方向に付勢され、その右端
の摺動面102 が弁板9の左端の摺動面92 に液密に摺
接する。
【0015】シリンダブロック10にはポンプ軸7の回
りを囲むように複数個のシリンダ103 …が形成されて
おり、これらシリンダ103 …にそれぞれピストンプラ
ンジャ17…が摺動自在に嵌合する。ピストンプランジ
ャ17は、概略円柱状に形成されてシリンダ103 に嵌
合するプランジャ本体18と、概略碗状に形成されて斜
板8の摺動面82 に摺接するスリッパ19と、プランジ
ャ本体18およびスリッパ19を一体に結合する連結部
材20とから構成される。
【0016】ケーシング1の上面には前記潤滑油供給油
路L1 から供給された潤滑油が流入する潤滑油供給口2
1が設けられるとともに、ケーシング1の下面には前記
潤滑油排出油路L2 に潤滑油が流出する潤滑油排出口2
2が設けられる。潤滑油排出口22は流路断面積Aの絞
りを有するもので、本発明の潤滑油量調整手段を構成す
る。
【0017】而して、エンジンEによりポンプ軸7と共
にシリンダブロック10を回転駆動すると、スリッパ1
9…を斜板8に案内されたプランジャ本体18…がシリ
ンダ103 …内を往復動する。ピストンプランジャ17
…が吸入行程にあるシリンダ103 …には弁板9を介し
て図示せぬ吸入ポートからオイルが吸入され、ピストン
プランジャ17…が吐出行程にあるシリンダ103 …か
らは弁板9を介して図示せぬ吐出ポートにオイルが吐出
されるため、シリンダブロック10の回転に伴って連続
的にオイルを供給することができる。
【0018】ケーシング1の内部でシリンダブロック1
0が回転すると、該ケーシング1の内部に貯留した潤滑
油が攪拌されて飛沫となり、弁板9およびシリンダブロ
ック10の摺動面92 ,102 や、斜板8およびスリッ
パ19の摺動面82 ,191が潤滑される。
【0019】さて、エンジンEに直結されて駆動される
潤滑油ポンプOPは周知のギヤポンプ、トロコイドポン
プ、ベーンポンプ等から構成されており、その回転数は
エンジン回転数に一致する。図3から明らかなように、
エンジンEが低・中回転数領域にあるとき、潤滑油ポン
プOPの吐出容量(つまり、ケーシング1内への流入潤
滑油量QIN)はエンジン回転数NEの増加に比例して増
加し、エンジンEが高回転数領域に入って潤滑油ポンプ
OPの効率が低下すると流入潤滑油量QINの増加は鈍く
なる。エンジン回転数NEがアイドル回転数N0 にある
とき、流入潤滑油量はQ0 であると仮定する。
【0020】ケーシング1内の潤滑油の油面高さをHと
すると、潤滑油排出口22から排出される流出潤滑油量
OUT は前記油面高さHの平方根に比例し、かつ潤滑油
排出口22の流路断面積Aに比例する。つまり、重力加
速度をgとすると、流出潤滑油量QOUT はA×(2g
H)1/2 で与えられる。従って、シリンダブロック10
の最下点に対応する油面高さをH0 (図1参照)とする
と、そのときの流出潤滑油量QOUT がアイドル運転時の
流入潤滑油量QIN=Q0 に等しくなるには、 QOUT =A×(2gH0 1/2 =Q0 =QIN …(1) が成り立てば良い。(1)式をAについて解くと、 A=Q0 /(2gH0 1/2 …(2) が得られる。これは、潤滑油排出口22の流路断面積A
を(2)式に基づいて設定すれば、アイドル運転時にお
ける流入潤滑油量QINと流出潤滑油量QOUT とが等しく
なり、ケーシング1内の潤滑油の油面高さHが、シリン
ダブロック10の最下点に対応する油面高さH0 に一致
するように保持されることを示している。
【0021】(1)式においてH0 =Hと置くと、ケー
シング1内の潤滑油の油面高さHと流入潤滑油量QIN
の関係は(3)式のようになり、(3)式をHについて
解くと(4)式のようになる。
【0022】 A×(2gH)1/2 =QIN …(3) H=QIN 2 /2gA2 …(4) 図4および(4)式を参照すると明らかなように、ケー
シング1内の潤滑油の油面高さHは流入潤滑油量QIN
二次関数であり、エンジン回転数NEの増加に応じて流
入潤滑油量QINが増加すると、ケーシング1内の潤滑油
の油面高さHが速やかに上昇することが分かる。そして
流入潤滑油量QINがアイドル運転時の流入潤滑油量Q0
になると、そのときの油面高さHはシリンダブロック1
0の最下点に対応する油面高さH0 になる。
【0023】而して、アキシャルピストンポンプPの必
要潤滑油量が少なくて済むエンジンEのアイドル運転時
には、ケーシング1内の潤滑油の油面高さHをシリンダ
ブロック10の最下点に対応する油面高さH0 とするこ
とにより、シリンダブロック10による潤滑油の攪拌を
防止して負荷の軽減を図ることができる。またエンジン
回転数NEが増加するに伴って、ケーシング1内の潤滑
油の油面高さHが速やかに増加するため、アキシャルピ
ストンポンプPの被潤滑部を確実に潤滑して摩耗を防止
することができる。
【0024】次に、図5に基づいて本発明の第2実施例
を説明する。
【0025】アキシャルピストンポンプPの運転時に
は、例えば弁板9およびシリンダブロック10の摺動面
2 ,102 (図2参照)から潤滑油が漏れるため、ケ
ーシング1の内部に供給される流入潤滑油量QINは、実
際に潤滑油ポンプOPによって供給されるものと、前記
漏れによるものとの総和になる。従って、アイドル運転
時における流入潤滑油量Q0 を潤滑油ポンプ分および漏
れ分の和として設定し、その流入潤滑油量Q0 から前記
(2)式に基づいて潤滑油排出口22の流路断面積Aを
設定すれば、アイドル運転時における潤滑油の油面高さ
Hをシリンダブロック10の最下点に対応する油面高さ
0 に正確に保つことができる。
【0026】またエンジン回転数NEが増加すると潤滑
油ポンプOPの効率が低下して流入潤滑油量QINの増加
は鈍くなるが、漏れによって補給される潤滑油量がエン
ジン回転数NEの増加に応じて増加するため、トータル
の流入潤滑油量QINを充分に確保してエンジンEの高速
運転時における潤滑性能を確保することができる。
【0027】次に、図6および図7に基づいて本発明の
第3実施例を説明する。
【0028】エンジンEの暖機運転中には、ファースト
アイドル制御により通常のアイドル回転数N0 よりも高
いファーストアイドル回転数NF が設定される。従っ
て、ファーストアイドル運転中における流入潤滑油量Q
0 〜Q0 ′を潤滑油ポンプ分および漏れ分の和として設
定し、その流入潤滑油量Q0 〜Q0 ′から前記(2)式
に基づいて潤滑油排出口22の流路断面積Aを設定すれ
ば、ファーストアイドル運転中における潤滑油の攪拌抵
抗を減少させることができる。
【0029】次に、図8に基づいて本発明の第4実施例
を説明する。
【0030】焼き付き等の潤滑不良は潤滑油の油温が高
いときに発生し易いため、油温が高いときに最低限必要
な潤滑油の油面高さHを確保する必要がある。このと
き、潤滑油排出口22の形状によっては潤滑油の粘性の
影響を受ける場合がある。即ち、潤滑油は温度が上昇す
ると粘性が低下して潤滑油排出口22の絞りを通過し易
くなるため、その流路断面積Aを設定する際に潤滑油温
度を考慮する必要がある。そこで第4実施例では、エン
ジンEのアイドル運転時に油面高さHがシリンダブロッ
ク10の最下点に対応する油面高さH0 になるように潤
滑油排出口22の流路断面積Aを設定する際に、潤滑油
温度が発生し得る最高温度にあると想定して前記流路断
面積Aの設定を行う。これにより、潤滑不良が発生し易
い高油温時に充分な潤滑油の油面高さHを確保して潤滑
性能を高めることができる。
【0031】次に、図9および図10に基づいて本発明
の第5実施例を説明する。
【0032】前記第1〜第4実施例は絞りを有する潤滑
油排出口22によって潤滑油量調整手段を構成するもの
であったが、第5実施例は潤滑油排出油路L2 に設けた
可変絞り弁Vと、その可変絞り弁Vの開度を制御する電
子制御ユニットUとによって潤滑油量調整手段を構成す
る。電子制御ユニットUは、アクセル開度センサSで検
出したアクセル開度に基づいて可変絞り弁Vの開度を制
御する。
【0033】而して、図10に示すように、電子制御ユ
ニットUは検出されたアクセル開度が大きいときに、可
変絞り弁Vを閉弁方向に制御してケーシング1から流出
する潤滑油量を減少させることにより、ケーシング1内
の潤滑油の油面高さHを速やかに上昇させる。また検出
されたアクセル開度が小さいときに、可変絞り弁Vを開
弁方向に制御してケーシング1から流出する潤滑油量を
増加させることにより、ケーシング1内の潤滑油の油面
高さHを速やかに下降させる。これにより、アキシャル
ピストンポンプPの運転状態に応じて必要な潤滑油の油
面高さHが変化しても、その必要な潤滑油の油面高さH
を速やかに実現して潤滑効果を高めることができる。
【0034】次に、図11および図12に基づいて本発
明の第6実施例を説明する。
【0035】前述した第4実施例(図8参照)では、温
度低下により粘性が高くなった潤滑油が潤滑油排出口2
2の絞りを通過し難くなるため、破線で示す低温時にお
ける潤滑油の油面高さHは、実線で示す高温時の油面高
さHよりも高くなり、その分だけ攪拌抵抗が増加してし
まう。そこで本第6実施例では、前述した第5実施例の
可変絞り弁V(図9参照)を制御することにより、潤滑
油温度に関わらず適切な潤滑油の油面高さHを得るよう
になっている。
【0036】即ち、図11に示すように、潤滑油温度の
低下に応じて可変絞り弁Vの開度を増加させ、また潤滑
油温度の上昇に応じて可変絞り弁Vの開度を減少させる
ことにより、図12に実線で示すように、潤滑油温度の
高低に関わらず、流入潤滑油量QINに応じた潤滑油の油
面高さHを確保することができる。図12における破線
は、可変絞り弁Vの開度を制御しない場合の潤滑油の油
面高さHの変化を示している。
【0037】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0038】例えば、実施例ではアキシャルピストンポ
ンプを例示したが、本発明はアキシャルピストンモー
タ、ラジアルピストンポンプあるいはラジアルピストン
モータに対しても適用することができる。またそれらの
油圧ポンプあるいは油圧モータは駆動源に直接接続され
ている必要はなく、駆動源の回転に連動して回転するも
のであれば良い。また駆動源はエンジンEに限定され
ず、電気モータ等の他の駆動源であっても良い。
【0039】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、駆動源の運転状態の変化に伴って油圧ポンプ
または油圧モータの運転状態が変化すると、それに応じ
てケーシング内部の潤滑油量が調整されるので、潤滑油
量の減少制御による攪拌抵抗の減少と、潤滑油量の増加
制御による潤滑性能の確保とを適切に配分して両立させ
ることができる。
【0040】また請求項2に記載された発明によれば、
駆動源の回転数が所定回転数以下であって潤滑性能があ
まり要求されないときには、ケーシング内部の潤滑油量
を所定量以下に調整して潤滑油の攪拌抵抗を減少させ、
駆動源の回転数が所定回転数を越えて潤滑性能が要求さ
れるときには、ケーシング内部の潤滑油量が所定量を越
えるように調整して潤滑性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アキシャルピストンポンプの潤滑装置の全体構
成図
【図2】アキシャルピストンポンプの縦断面図
【図3】エンジン回転数と流入潤滑油量との関係を示す
グラフ
【図4】流入潤滑油量と潤滑油の油面高さとの関係を示
すグラフ
【図5】第2実施例に係る、エンジン回転数と流入潤滑
油量との関係を示すグラフ
【図6】第3実施例に係る、エンジン回転数と流入潤滑
油量との関係を示すグラフ
【図7】第3実施例に係る、流入潤滑油量と潤滑油の油
面高さとの関係を示すグラフ
【図8】第4実施例に係る、流入潤滑油量と潤滑油の油
面高さとの関係を示すグラフ
【図9】第5実施例に係る、前記図1に対応する図
【図10】アクセル開度による可変絞り弁の制御を説明
するグラフ
【図11】第6実施例に係る、潤滑油温度と可変絞り弁
開度との関係を示すグラフ
【図12】第6実施例に係る、流入潤滑油量と潤滑油の
油面高さとの関係を示すグラフ
【符号の説明】
1 ケーシング 8 斜板(カム部材) 10 シリンダブロック 103 シリンダ 17 ピストンプランジャ 22 潤滑油排出口(潤滑油量調整手段) E エンジン(駆動源) N0 アイドル回転数(所定回転数) NF ファーストアイドル回転数(所定回転数) H0 液面高さ(所定量) OP 潤滑油ポンプ U 電子制御ユニット(潤滑油量調整手段) V 可変絞り弁(潤滑油量調整手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源(E)に接続されてケーシング
    (1)の内部で回転するシリンダブロック(10)と、 シリンダブロック(10)に形成したシリンダ(1
    3 )に摺動自在に支持されたピストンプランジャ(1
    7)と、 ピストンプランジャ(17)の一端部に当接し、シリン
    ダブロック(10)の回転に伴って前記ピストンプラン
    ジャ(17)を往復駆動するカム部材(8)と、を備え
    た油圧ポンプまたは油圧モータにおいて、 前記駆動源(E)により駆動されてケーシング(1)の
    内部に潤滑油を供給する潤滑油ポンプ(OP)と、 前記駆動源(E)の運転状態に応じてケーシング(1)
    内部の潤滑油量を調整する潤滑油量調整手段(22,
    U,V)と、を備えたことを特徴とする、油圧ポンプま
    たは油圧モータにおける潤滑装置。
  2. 【請求項2】 前記潤滑油量調整手段(22,U,V)
    は、前記駆動源(E)の回転数が所定回転数(N0 ,N
    F )以下のときにケーシング(1)内部の潤滑油量を所
    定量(H0 )以下に調整することを特徴とする、請求項
    1に記載の油圧ポンプまたは油圧モータにおける潤滑装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102536792A (zh) * 2012-03-30 2012-07-04 四川宏华石油设备有限公司 一种用于钻井泵的润滑装置
CN103835932A (zh) * 2014-03-14 2014-06-04 肖慧 一种可切换模式的液压泵

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