JP2001221129A - 高圧燃料ポンプ - Google Patents

高圧燃料ポンプ

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JP2001221129A
JP2001221129A JP2000033827A JP2000033827A JP2001221129A JP 2001221129 A JP2001221129 A JP 2001221129A JP 2000033827 A JP2000033827 A JP 2000033827A JP 2000033827 A JP2000033827 A JP 2000033827A JP 2001221129 A JP2001221129 A JP 2001221129A
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pressure
fuel
pump
chamber
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JP2000033827A
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Yukio Takahashi
由起夫 高橋
Hidenori Machimura
英紀 町村
Minoru Hashida
橋田  稔
Yoshinobu Ono
好信 小野
Takeshi Yamamura
武史 山村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型で、かつ、駆動機構部の潤滑を十分に行え
る高圧燃料ポンプを提供することにある。 【解決手段】シャフト111は、ボディ193に対して
軸受191,192を介して回転可能に支持されると共
に、斜板面111aを有している。シリンダブロック1
14は、ボディ193に組み合わされてオイル室194
を形成すると共に、このオイル室内に斜板面111aが
配置される。プランジャ113は、シャフトの斜板面1
11aに対して摺動して、シャフト111の回転運動に
よりシリンダブロック114内で往復運動して燃料を昇
圧する。往復シール195は、プランジャ113の摺動
部に配置されている。オイル供給路196がボディ19
3に設けられ、オイル室194内にオイルを供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧燃料ポンプに
係り、特に、燃焼室内に取り付けた燃料噴射弁から燃焼
室内に直接燃料を噴射する筒内燃料噴射型内燃機関に用
いるに好適な高圧燃料ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関、特にガソリンエンジンにおい
ては、近年燃料消費特性の向上等の目的から筒内直接燃
料噴射装置が検討されている。筒内直接燃料噴射装置で
は、内燃機関内の気筒内に直接噴射する必要があるため
に、3MPa以上の高圧燃料を供給する必要がある。こ
のように、高圧の燃料(ガソリン)を供給できる高圧燃
料ポンプとしては、例えば、特開平9−236080号
公報に記載されているように、封入された潤滑油で潤滑
する駆動機構部と、燃料を圧縮・吐出するポンプ室と
を、金属ベローズで仕切る構成のアキシャルプランジャ
ポンプが知られている。
【0003】また、例えば、特開平9−250447号
公報に記載されているように、駆動機構部の摺動部にも
燃料を循環するようにして、駆動機構部を燃料で潤滑す
る構成の高圧燃料ポンプが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−236080号公報に記載されているポンプ内にオ
イルを貯油するタイプの高圧燃料ポンプにおいては、燃
料のオイル側への進入を完全に防止する必要があり、同
時にポンプの狭い空間の中でオイル交換をしないメンテ
ナンスフリー化を図る必要があり、オイルの劣化を考慮
した設計が必要であった。そのために、金属ベローズを
使用しており、ポンプが大型化し、また、ベローズの取
付部にシール部を設ける必要があることからも、ポンプ
が大型化するという問題があった。
【0005】また、特開平9−250447号公報に記
載されている燃料自身で潤滑するタイプの高圧燃料ポン
プにおいては、燃料自身の粘度が非常に少ないため、耐
摩耗,耐焼付き並びに低速側駆動トルクの低減等潤滑条
件が厳しいという問題があった。
【0006】本発明の目的は、小型で、かつ、駆動機構
部の潤滑を十分に行える高圧燃料ポンプを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、ボディに対して軸受を介して回転
可能に支持されると共に、斜板面を有するシャフトと、
上記ボディに組み合わされてオイル室を形成すると共
に、このオイル室内に上記斜板面が配置されるシリンダ
ブロックと、上記シャフトの斜板面に対して摺動して、
シャフトの回転運動により上記シリンダブロック内で往
復運動して燃料を昇圧するプランジャと、上記プランジ
ャの摺動部に配置された往復シールと、上記ボディに設
けられ、上記オイル室内にオイルを供給するオイル供給
路とを備えるようにしたものである。
【0008】かかる構成により、小型で、かつ、駆動機
構部の潤滑を十分に行い得るものとなる。
【0009】(2)上記(1)において、好ましくは、
上記オイル供給路は、上記オイル室内における固定部に
開口するようにしたものである。
【0010】かかる構成により、摺動部に異物をいきに
くくして、摺動部を清浄なオイルで潤滑し得るものとな
る。 (3)上記(1)において、好ましくは、上記軸受は、
上記シャフトの回転軸を支持するラジアル軸受と、上記
斜板面の背面側を支持するスラスト軸受から構成され、
上記ラジアル軸受の間隙からオイル室内のオイルが流出
するようにしたものである。
【0011】かかる構成により、オイル室に対してオイ
ルが循環してオイル劣化を防止するとともに、ラジアル
軸受にもオイルを循環できるため、軸受をもきれいなオ
イルで潤滑し、かつ、高圧ポンプから燃料タンクへの燃
料戻し通路が不要となる。
【0012】(4)上記(1)において、好ましくは、
上記オイル供給路の穴径をφ1mm以上としたものであ
る。
【0013】かかる構成により、オイル室内への異物混
入を防止し得るものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を用いて、本発
明の一実施形態による高圧燃料ポンプの構成について説
明する。
【0015】最初に、図1を用いて、本実施形態による
高圧燃料ポンプを用いた燃料供給システムの構成につい
て説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施形態による高圧燃
料ポンプを用いた燃料供給システムのシステム構成図で
ある。なお、図示する例において、破線は燃料タンク圧
ラインを示しており、細い実線は低圧燃料ラインを示し
ており、太い実線は高圧燃料ラインを示している。
【0017】燃料タンク10内に貯留された燃料は、フ
ィードポンプ20により低圧状態(例えば、0.2〜
0.5MPa)まで昇圧され、連通管30を経由して高
圧燃料ポンプ100に供給される。高圧燃料ポンプ10
0は、フィードポンプ20から供給された燃料を高圧状
態(例えば、3〜20MPa)まで昇圧した後、燃料配
管32を経由して燃料噴射弁40A,40B,40C,
40D,…に供給される。燃料噴射弁40A,…,40
D,…は、内燃機関の燃焼室内に取り付けられており、
燃焼室内に直接燃料を噴射する。
【0018】フィードポンプ20は、モータ22と、ポ
ンプ24と、フィルタ26と、圧力制御弁28とを備え
ている。モータ22によってポンプ24を駆動すること
により、燃料タンク10内の燃料を吸引するとともに、
所定の低圧状態まで昇圧する。昇圧された燃料は、フィ
ルタ26によって異物を取り除かれた上で、連通管30
から高圧燃料ポンプ100に供給される。フィルタ26
と連通管30の間には、分岐部29が設けられており、
分岐部29を介して、圧力制御弁28が接続されてい
る。圧力制御弁28は、連通管30に供給される燃料の
圧力が所定の圧力(例えば、0.2MPa)よりも高く
なると開放して、分岐部29から連通管30に供給され
る燃料の一部を燃料タンク10に戻すことにより、連通
管30に供給される燃料の圧力が一定圧力となるように
制御する。
【0019】高圧燃料ポンプ100は、ポンプ110
と、圧力制御弁120と、吸入バルブ130と、吐出バ
ルブ140と、安全弁150と、逆止弁160とを備え
ている。ポンプ110は、エンジン回転数に比例して回
転する様に、エンジンと連結されている。ポンプ110
が、エンジンによって駆動されると、吸入バルブ130
が開き、連通管110から燃料が供給され、ポンプ11
0によって昇圧される。ポンプ110によって昇圧され
た燃料の圧力が、所定の高圧状態(例えば、3〜10M
Pa)まで昇圧すると、吐出バルブ140が開き、高圧
燃料が燃料は移管32を経由して燃料噴射弁40に供給
される。
【0020】圧力制御弁120は、ポンプ110の吐出
側(高圧側)と吸入側(低圧側)との間に接続されてい
る。圧力制御弁120は、燃料配管32に供給される燃
料の圧力が所定の圧力(例えば、3MPa)よりも高く
なると開放して、燃料配管32から燃料噴射弁40に供
給される燃料の一部をポンプ110の吸入側に戻すこと
により、燃料配管32に供給される燃料の圧力が一定圧
力となるように制御する。即ち、本実施形態において
は、高圧燃料ポンプ100に設けられた圧力制御弁12
0から戻される燃料は、高圧燃料ポンプ100の吸入側
に戻され、従来のように、燃料タンクまで戻されないも
のである。従って、長い戻し通路が不要となるものであ
る。
【0021】次に、図2を用いて、本実施形態による高
圧燃料ポンプの構成について具体的な説明する。図2
は、本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプの構成を
示す断面図である。
【0022】高圧燃料ポンプ100Aは、図1に示した
高圧燃料ポンプ100の内、ポンプ110と、吸入バル
ブ130と、吐出バルブ140と、安全弁150とを備
えている。なお、圧力制御弁120は、図?を用いて後
述するように、高圧燃料ポンプ100Aに外部から取り
付けられている。また、逆止弁160の図示は省略して
いる。
【0023】エンジンのカム軸から伝達される駆動力を
伝えるカップリング171は、カップリング171に勘
合したピン172で連結されたシャフト111を有して
いる。シャフト173には、半径方向に広がる斜めの平
板を形成した斜板面111aが設けられている。斜板面
111aには、スリッパ112が接触している。
【0024】スリッパ112は、シャフト111と一体
となって回転する斜板面111aの上を滑らかに摺動で
きるように、スリッパ112の斜板面側は、実質的に平
面となっている。スリッパ112のもう一方側は、球面
形状になっており、プランジャ113の球面部113a
と球継ぎ手の構成となっている。シャフト111の回転
によって発生する斜板面111の揺動板運動は、プラン
ジャ113の往復運動に変換される。プランジャ113
は、シリンダブロック114のシリンダボア114a内
を摺動して、往復動する。なお、スリッパ112には、
斜板面111a側からの潤滑油を球面部113a側の摺
動部へ供給する中央部の連通穴112aを設けている。
【0025】シリンダブロック114内で、複数個のシ
リンダボア114aとプランジャ113との間でポンプ
室115を形成している。ポンプ室115へ燃料を供給
するように、シリンダブロック114の中央部に、各プ
ランジャへ連通する吸入空間181が設けられている。
リアボディ182は、Oリング186を介してシリンダ
ブロック114に取り付けられている。リアボディ18
2内の吸入通路183が、吸入空間181に連通してい
る。リアボディ182には、図1に示した連通管30が
取付られ、吸入通路183に低圧燃料を供給する。リア
ボディ182は、アルミダイカスト製であり、軽量化
と、生産性の向上を図っている。リアボディ182内の
吸入通路183の入り口には、燃料内の異物進入を防止
するフィルタ184が固定されている。
【0026】低圧ポンプ100から送られた燃料は、吸
入通路183を通り、リアボディ182の中央部の吸入
室185と、シリンダブロック114に設けた吸入空間
181に供給される。
【0027】プランジャ113内には、ボール131
と、スプリング132と、スプリング132を支持する
ストッパ133とによって構成される吸入バルブ130
が設けられている。吸入バルブ130が開くことによ
り、ポンプ室115内に燃料が流入する。ストッパ13
3は、プランジャ自身をスリッパと斜板に追従させる目
的で挿入されたプランジャスプリング116のスプリン
グ力の支持にも使われている。
【0028】プランジャの吸入バルブ130への燃料供
給は、シリンダブロック114の吸入空間181からシ
リンダ側から斜めの通路186を通り、プランジャ11
3に設けた連通路113bが、通路186と往復動する
間常に連通するように、シリンダブロック114に吸入
空間117が形成されている。
【0029】また、シリンダブロック114には、ボー
ル141と、スプリング142と、スプリング142を
支持するスプリングストッパ143とから構成された吐
出バルブ140が設けられている。
【0030】本実施形態では、吸入室185を、吐出室
187より中央側に設けているので、ポンプ自身の通路
構成をコンパクトにすることができる。即ち、図2に示
す構成において、プランジャ113のストロークは、斜
板面111aの傾きθと、シャフト111の回転中心か
らプランジャ113の中心までのシャフトの半径R1で
決定される。傾きθは、極端には大きくできないことか
ら、所定のストロークを得るためには、或る程度の半径
R1が必要となる。従来のポンプにおいては、吸入室
は、吐出室の外側に配置されており、本実施形態におい
て吸入室185として利用されている空間は、何ら利用
されていないかったのに対して、本実施形態では、半径
R1が或る程度の距離が必要であり、従来その空間が有
効に利用されていなかった点に着目して、吸入室185
を、吐出室187より中央側に設けるようにした。その
結果、吸入室を吐出室の外周側に設けることによってポ
ンプの外径が大きくなることを防止でき、ポンプを小型
化することができる。
【0031】また、吐出室187と吸入室185の間に
は、ボール152とスプリング154とから構成される
安全弁150が配置されている。
【0032】次に、図3を用いて、本実施形態による高
圧燃料バルブにおける吸入バルブと吐出バルブの動作に
ついて説明する。
【0033】図3は、本発明の一実施形態による高圧燃
料バルブにおける吸入バルブと吐出バルブの動作の説明
図であり、図3(a)は吸入工程の説明図であり、図3
(b)は吐出工程の説明図である。
【0034】図3(a)に示すように、吸入行程(ポン
プ室115の空間が大きくなる方向にプランジャ113
が移動する行程)において、プランジャ113内に設け
たポンプ室115内の圧力が規定の圧力以下になった時
点で、プランジャ113内に設けた吸入パルブ130は
開口し、燃料をボンプ室115に吸い込む構造になって
いる。
【0035】また、吸入行程間にポンプ室115に吸入
された燃料は、図3(b)に示す吐出行程(ポンプ室1
15の空間が小さくなる方向にプランジャ113が移動
する行程)に移ると、吸入パルブ130と同様にポンプ
室115が規定の圧力に達した時点で、ボール131と
スプリング132で構成された吐出バルブ140が開口
し、燃料をポンプ室115からリアボディ182に設け
た吐出室187に送り出す構造になっている。
【0036】次に、図4を用いて、本実施形態による高
圧燃料バルブにおける圧力調整弁の連結構造について説
明する。
【0037】図4は、本発明の一実施形態による高圧燃
料バルブにおける圧力調整弁の連結構造の説明図であ
る。
【0038】図4に示すように、リアボディ182に
は、中央に吸入室185が形成され、その外周に円環状
の吐出室187が形成されている。吸入室185は、吸
入通路183を介して、外部のフィードポンプ(図1の
フィードポンプ20)に接続される。吐出室187は、
吐出通路188を介して、外部の燃料噴射弁(図1の燃
料噴射弁40)に接続される。
【0039】圧力調整弁(プレッシャーレギュレータ)
120は、吐出室187と吸入室185を連通する位置
に設けられており、その連通路の途中にボールバルブ1
21が設けられている。
【0040】吐出室187の圧力は、吐出室187と連
通された通路上に設けた圧力調整弁120によって、最
適な圧力に制御される。吐出圧力を制御する目的は、吐
出側の下流にある燃料噴射弁(図示せず)への付加圧力
を制御するためである。リアボディ182の高圧室から
圧力調整弁120へ連通された高圧燃料は、圧力調整弁
120に設けたボールバルぶ121を通り、リアボディ
182内に設けた連通路189を通って吸入室185へ
戻される。吸入通路183、吸入室185、吸入空間1
81、連通路186は、燃料源から各シリンダに燃料を
供給するための通路を形成して。このようにして、ポン
プ室115内の圧力も吸入圧(一般的に0.2MPaか
ら0.5MPa)から高圧室の圧カ(一般的に3MPa
から20MPa)まで変化する。
【0041】次に、図2に戻り、ポンプ室115の燃料
圧力により発生する荷重は、プランジャ113及びスリ
ッパ112を介して、シャフト173の斜板面111に
伝達される。つまり、斜板面111には、複数あるプラ
ンジャ113の荷重分の合力が作用する。この合力は、
軸方向の荷重と斜板角分のラジアル荷重として作用す
る。これらの荷重を支持し、スムーズな回転を達成する
ために、シャフト173には、ラジアル軸受191及び
スラスト軸受192が勘合し、その荷重をボディ193
で支持する構造としている。
【0042】これらの荷重を支持する部分(スリッパ1
12/斜板面111、スリッパ112/プランジャ球面
及び軸受部)は、回転による相対速度と荷重を支持する
部分であり、オイル潤滑とすることで、摺動磨耗を低減
できる。このためにはボディ193とシリンダ114の
間に形成される斜板室194にオイルを貯留させる構造
としている。即ち、プランジャ113の往復運動時に燃
料とオイルをシールする軸シール195をシリンダ11
4に設けている。軸シール195は、プランジャ113
とシリンダボア114aとの隙間をシールしており、こ
の軸シール195が燃料とオイルのシール部材となる。
なお、軸シール195に作用する圧力は、軸シール19
5とポンプ室115の間に吸入通路186が存在するた
め、常に低圧の吸入圧となり、軸シール195には高圧
室の圧力が付加されない構造となっている。このことに
より、軸シール195の耐久性及び信頼性を高めてい
る。
【0043】次に、図5を用いて、本実施形態による高
圧燃料ポンプにおけるオイル循環経路及び循環方法につ
いて説明する。
【0044】図5は、本発明の一実施形態による高圧燃
料ポンプにおけるオイル循環経路の説明図である。図
中、実線の矢印は、オイルの流れを示し、破線の矢印
は、燃料の流れを示している。
【0045】リアボディ182,シリンダ114,ボデ
ィ193から構成される高圧燃料ポンプ100は、エン
ジン50に取り付けられる。エンジン50は、潤滑オイ
ルが供給されるオイル通路52と、シリンダヘッドのカ
ム軸室に連通するカム通路54を備えている。高圧燃料
ポンプ100のボディ193は、カム通路54に取り付
けられる。カップリング171には、カム通路54を介
して、エンジンのカム軸から駆動力が伝達される。ボデ
ィ193には、供給路196が形成されている。高圧燃
料ポンプ100をエンジン50に取り付けた状態では、
オイル通路52と供給路196が連通し、エンジン側の
潤滑オイルが、オイル通路52及び供給路196を介し
て、ボディ47とシリンダブロック114との間に形成
される斜板室194に潤滑油を供給する。
【0046】オイル供給路196aには、エンジンから
の供給油量を調節する絞り部196aが設けられてい
る。絞り部196aの穴径は、エンジン側からの異物等
による閉鎖が発生しない様に、φ1mm以上の穴にして
いる。
【0047】また、斜板室194へのオイル供給時に含
まれれる異物の駆動部摺動への悪影響を抑えるため、オ
イル供給通路196の開放端部から流出するオイルは、
直接摺動部へ当てずに、シリンダブロック114の固定
部分に当てる構造としている。異物自体は、シリンダブ
ロック114とボディ193とで構成された空間の中
で、回転物の斜板面111から離れた斜板室194の空
間部194aに溜り易くし、回転摺動部へはいきずらく
している。
【0048】一方、オイル供給路196aのみであれ
ば、斜板室50にオイルで満たされると供給穴からのオ
イル供給が止まってしまい、オイルが劣化し易い状況に
なる。そこで、斜板室50からエンジン側へのオイル戻
し通路を供給路とは別に設けるようにして、オイルを循
環するようにしている。
【0049】そのため、ラジアル軸受191のボール間
の隙間と、ラジアル軸受191は、片側オープンタイプ
を使用し、シール部の隙間で戻り流量を絞っている。ま
た、導入したエンジンオイルをエンジン側に戻す経路と
して、シャフト173の中央のラジアル軸受191の部
分より、カム軸室54に戻す構成としている。このよう
に構成することで、エンジン側から導入されるオイル中
に含まれる異物は、シャフトの回転による遠心力でボデ
ィ内壁側に飛ばされ、シャフトに勘合したスラスト軸受
192及びラジアル軸受191の部分は、きれいなオイ
ルで潤滑できる構造となる。
【0050】更に、プランジャ113への吸入空間11
7内の燃料と、斜板室194内のオイルの分離をプラン
ジャ113とシリンダブロック114間でするために、
各プランジャ113と各シリンダブロック114のスリ
ッパ側端面側に、往復動時に燃料とオイルをシールする
往復動シール195を設けている。
【0051】次に、図6を用いて、本実施形態による高
圧燃料ポンプのエンジンに対する取付構造について説明
する。
【0052】図6は、本発明の一実施形態による高圧燃
料ポンプのエンジンに対する取付状態を示す斜視図であ
る。
【0053】高圧燃料ポンプ100は、エンジン50の
上部のシリンダヘッドの側面に取り付けられる。高圧燃
料ポンプ100のボディ193には、オイル供給路19
6の端部が開口している。この開口部から、矢印A方向
に、高圧燃料ポンプ100内にエンジンオイルが供給さ
れる。
【0054】エンジン50のカムシャフト56は、カッ
プリング171を介して、高圧燃料ポンプ100のシャ
フト173に結合されており、高圧燃料ポンプ100を
駆動する。図5に示したように、シャフト173は、ラ
ジアル軸受191を介してボディ193に支承されてお
り、ラジカル軸受191の隙間から、矢印B方向にオイ
ルが流出する。
【0055】なお、以上の説明では、供給路196から
斜板室194内に、エンジンオイルを潤滑油として流入
し、ラジアル軸受191から流出するようにしている
が、ラジアル軸受191のような流出口を設けることな
く、往復動シール195を介して、燃料中に流出するよ
うにしてもよいものである。
【0056】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、エンジンの潤滑オイルを高圧燃料ポンプに導入し
て、ポンプ内の摺動部を潤滑するようにしているので、
摺動部に対する潤滑を十分に行うことができる。
【0057】また、吸入室を吐出室の中央側に設けるよ
うにしているので、ポンプを小型化することができる。
【0058】さらに、オイル供給路とは別に、ラジアル
軸受のところにオイル戻し通路を設けるようにしている
ので、オイルの循環を行うことができる。特に、オイル
戻し通路は、ラジアル軸受のところに設けているので、
ラジアル軸受自体の潤滑も十分に行うことができる。
【0059】また、エンジン側から導入されるオイル中
に含まれる異物(例えば、エンジンオイル中に含まれる
煤や切り子など)は、シャフトの回転による遠心力でボ
ディ内壁側に飛ばされ、シャフトに勘合したスラスト軸
受及びラジアル軸受の部分は、きれいなオイルで潤滑で
きる。スラスト軸受は、荷重部であるため、このスラス
ト軸受をオイル潤滑することにより、摺動摩擦を低減す
ることができる。
【0060】さらに、オイルは、直接摺動部へ当てず
に、シリンダブロックの固定部分に当てる構造としてい
るので、この固定部分の空間部に溜り易くなり、回転摺
動部へはいきずらくして、回転摺動部の摩耗を低減する
ことができる。また、往復動シールを用いて、燃料と潤
滑油を分離して、斜板室内を潤滑するようにしているの
で、ポンプを小型化することができる。
【0061】さらに、オイルを斜板室に流入させた後、
流出する構造とすることにより、高圧ポンプと燃料タン
クへのタンク圧維持のための連通路が不要となり、車両
のエンジン部に取り付けられた高圧ポンプから燃料タン
クへの長い戻し配管が不要とすることができる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、高圧燃料ポンプを小型
化でき、かつ、駆動機構部の潤滑を十分に行えるものと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプを用
いた燃料供給システムのシステム構成図である。
【図2】本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプの構
成を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による高圧燃料バルブにお
ける吸入バルブと吐出バルブの動作の説明図であり、図
3(a)は吸入工程の説明図であり、図3(b)は吐出
工程の説明図である。
【図4】本発明の一実施形態による高圧燃料バルブにお
ける圧力調整弁の連結構造の説明図である。
【図5】本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプにお
けるオイル循環経路の説明図である。
【図6】本発明の一実施形態による高圧燃料ポンプのエ
ンジンに対する取付状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…燃料タンク 20…低圧ポンプ 40…インジェクタ 100…高圧燃料ポンプ 110…ポンプ 111…シャフト 111a…斜板面 112…スリッパ 112a…スリッパ中央穴 113…プランジャ 114…シリンダブロック 115…ポンプ室 117…吸入空間 120…圧力調整弁 130…吸入バルブ 140…吐出バルブ 171…カップリング 181…吸入室 182…リアボディ 183…吸入通路 187…吐出室 191…ラジアル軸受 192…スラスト軸受 193…ボディ 194…斜板室 196…オイル供給路 195…往復動シール
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04B 1/20 F04B 1/20 (72)発明者 橋田 稔 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 小野 好信 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 山村 武史 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 3G024 AA05 BA23 BA29 DA08 DA17 FA07 3G066 AA02 AB02 AD12 BA29 BA46 BA67 CA01S CA08 CA09 CD03 CD06 CD07 CD09 CD10 CD15 CD29 CD30 CE02 3H070 AA02 BB04 BB14 BB21 CC27 CC34 DD17 DD48 DD94

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボディに対して軸受を介して回転可能に支
    持されると共に、斜板面を有するシャフトと、 上記ボディに組み合わされてオイル室を形成すると共
    に、このオイル室内に上記斜板面が配置されるシリンダ
    ブロックと、 上記シャフトの斜板面に対して摺動して、シャフトの回
    転運動により上記シリンダブロック内で往復運動して燃
    料を昇圧するプランジャと、 上記プランジャの摺動部に配置された往復シールと、 上記ボディに設けられ、上記オイル室内にオイルを供給
    するオイル供給路とを備えたことを特徴とする高圧燃料
    供給ポンプ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の高圧燃料ポンプにおいて、 上記オイル供給路は、上記オイル室内における固定部に
    開口していることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の高圧燃料ポンプにおいて、 上記軸受は、上記シャフトの回転軸を支持するラジアル
    軸受と、上記斜板面の背面側を支持するスラスト軸受か
    ら構成され、 上記ラジアル軸受の間隙からオイル室内のオイルが流出
    することを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  4. 【請求項4】請求項1記載の高圧燃料ポンプにおいて、 上記オイル供給路の穴径をφ1mm以上としたことを特
    徴とする高圧燃料ポンプ。
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