JPH1136444A - アンボンドブレース - Google Patents

アンボンドブレース

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JPH1136444A
JPH1136444A JP19109297A JP19109297A JPH1136444A JP H1136444 A JPH1136444 A JP H1136444A JP 19109297 A JP19109297 A JP 19109297A JP 19109297 A JP19109297 A JP 19109297A JP H1136444 A JPH1136444 A JP H1136444A
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JP
Japan
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brace
stiffening
section
unbonded
shaped steel
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Application number
JP19109297A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Une
博志 畝
Hirofumi Kaneko
洋文 金子
Toru Usami
徹 宇佐美
Teruo Sasaki
照夫 佐々木
Ryota Kono
良太 鴻野
Naomiki Suzuki
直幹 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補強プレートの溶接作業手間を軽減し、効率
よく形成することができるようにする。 【解決手段】 軸力を負担するH形鋼ブレース本体2を
設け、H形鋼ブレース本体2の両端部を除いた中間部に
被さる状態に座屈防止用補剛筒3を設けてあるアンボン
ドブレースにおいて、H形鋼ブレース本体2両端部の無
補剛区間4において、H形鋼ブレース本体2のフランジ
部2bに沿う方向に、無補剛区間補強用プレート6を配
置して、H形鋼ブレース本体2に溶接してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸力を負担するH
形鋼ブレース本体を設け、前記H形鋼ブレース本体の両
端部を除いた中間部に被さる状態に座屈防止用補剛筒を
設けてあるアンボンドブレースに関する。
【0002】
【従来の技術】アンボンドブレースは、ブレース本体に
外嵌させた補剛筒によって、ブレース本体の撓みや座屈
を抑制し、ブレースの塑性変形能力を高め、架構全体と
しての鋼材量の減少をはかるものであるが、取付対象部
への設置作業(端部のボルト固定や溶接等)を考慮する
と、ブレース本体の両端部には、補剛筒を設けないこと
が好ましい。しかし、アンボンドブレースを、そのよう
な構成にした場合、ブレース本体の無補剛区間におい
て、ブレース本体が座屈することが懸念される。従っ
て、このブレース本体無補剛区間の補強が必要となる。
従来、この種のアンボンドブレースとしては、図8に示
すように、無補剛区間4でのH形鋼ブレース本体2の座
屈を防止(主に、座屈上の弱軸に対する座屈防止)する
という意味から、無補剛区間4でのブレース本体2の細
長比を、できるだけ小さくできるような補強が考えられ
ていた。具体的には、細長比λは、数1で表されるか
ら、断面二次モーメントIが、できるだけ大きくなるよ
うに、補強プレート20を、H形鋼のウェブ部に平行
で、且つ、対向するフランジ部端部間にわたる状態に配
置して、溶接してあった。
【0003】
【数1】λ=ι/i ι:座屈長さ i:断面二次半径(i=(I/A)1/2) I:断面二次モーメント A:断面積
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のアンボ
ンドブレースによれば、補強プレートの溶接の際に、H
形鋼のウェブ部に平行で且つ対向するフランジ部端部間
にわたる状態に配置したまま、補強プレートの位置を保
持するのが困難であると共に、溶接作業に、非常に手間
が掛かり、アンボンドブレース形成効率が低いという問
題点があった。更には、溶接位置が、部材軸から最も遠
い位置になることから、ブレースへの曲げ力が作用した
場合、溶接部分に大きな応力が集中して作用する危険性
が高いという問題点がある。
【0005】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、補強プレートの溶接作業手間を軽減し、効率よく
形成することができるアンボンドブレースを提供すると
ころにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕請求項1の発明の特徴構成は、図1・2・7に
例示するごとく、軸力を負担するH形鋼ブレース本体2
を設け、前記H形鋼ブレース本体2の両端部を除いた中
間部に被さる状態に座屈防止用補剛筒3を設けてあるア
ンボンドブレースにおいて、前記H形鋼ブレース本体2
両端部の無補剛区間4において、前記H形鋼ブレース本
体2のフランジ部2bに沿う方向に、無補剛区間補強用
プレート6を配置して、前記H形鋼ブレース本体2に溶
接してあるところにある。
【0007】請求項2の発明の特徴構成は、図1・2に
例示するごとく、前記プレート6の一端部が、前記補剛
筒3で補剛されている補剛区間5に入り込ませてあると
ころにある。
【0008】請求項3の発明の特徴構成は、図2・7に
例示するごとく、前記プレート6は、前記両フランジ部
2b間に設けてあるところにある。
【0009】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0010】〔作用及び効果〕請求項1の発明の特徴構
成によれば、軸力を負担するH形鋼ブレース本体を設
け、前記H形鋼ブレース本体の両端部を除いた中間部に
被さる状態に座屈防止用補剛筒を設けてあるアンボンド
ブレースにおいて、前記H形鋼ブレース本体両端部の無
補剛区間において、前記H形鋼ブレース本体のフランジ
部に沿う方向に、無補剛区間補強用プレートを配置し
て、前記H形鋼ブレース本体に溶接してあるから、製作
に当たって、溶接作業中の補強用プレートの位置保持
は、例えば、補強用プレートとH形鋼フランジ部との間
に位置保持治具を介在させるだけで、安定した状態で実
施でき、その結果、溶接作業は、補強用プレートの位置
ずれを気にせずに、効率よく実施することが可能とな
る。また、H形鋼と補強用プレートとの接合は、主にウ
ェブ部分で実施することができ、溶接位置が、部材軸に
近い位置となり、ブレースへの曲げ力が作用した場合
に、溶接部分に大きな応力が集中するのを防止でき、補
強プレートによる補強効果を、より効率よく発揮させる
ことが可能となる。更には、従来、アンボンドブレース
に圧縮軸力が作用した場合、H形鋼ブレース本体の無補
剛区間は、主に、座屈上の弱軸に対する全体的な座屈が
生じるとされていたのに対して、実験の結果、補剛区間
と無補剛区間との境界部分に、付加曲げ力が作用して変
形を生じることが解ったため、いたずらに無補剛区間で
のブレース本体の細長比を小さくするのではなく、本発
明による補強プレートの設け方によっても、充分な補強
対策になると言うことが解明された。
【0011】請求項2の発明の特徴構成によれば、請求
項1の発明による作用効果を叶えることができるのに加
えて、前記プレートの一端部が、前記補剛筒で補剛され
ている補剛区間に入り込ませてあるから、上述のとお
り、H形鋼本体の補剛区間と無補剛区間との境界部分に
付加曲げ力が集中しやすいことに対して、充分な補強作
用を発揮することが可能となる。
【0012】請求項3の発明の特徴構成によれば、請求
項1又は2の発明による作用効果を叶えることができる
のに加えて、前記プレートは、前記両フランジ部間に設
けてあるから、H形鋼の外形寸法を変えることなく無補
剛区間の補強を図ることが可能となり、例えば、補剛筒
に、円筒形状のものから、角筒形状のものまで、各種の
形状のものを選択することが可能となり、アンボンドブ
レースの設置環境に合わせた部材設計を行い易くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の
符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示してい
る。
【0014】図1は、本発明に係わるアンボンドブレー
スの一例品であるブレース1を、設置してある状況を示
すもので、鉄骨構造の梁部材X(又は、柱部材Y、又
は、それら両方)に対して斜めにわたる状態に取り付け
てある。
【0015】前記ブレース1は、図2に示すように、軸
力を負担するH形鋼ブレース本体(以後、単に芯材とい
う)2を設け、前記芯材2に被さる状態に座屈防止用補
剛角筒(座屈防止用補剛筒の一例で、以後、単に補剛筒
という)3を設けて構成してある。そして、前記芯材2
と補剛筒3とは、前記芯材2への軸力の作用に伴う軸方
向の力の伝達が、実質上無視でき得る程度に取り付けて
ある。従って、ブレース1に対する引張力に関しては、
前記芯材2の引張耐力によってもたせ、圧縮力に関して
は、前記補剛筒3によって芯材の撓みを抑制して座屈防
止を図りながら、芯材2の降伏軸力以上の圧縮耐力を発
揮させてもたすことができるものである。前記芯材2の
両端部における補剛筒3が被さってない部分を、無補剛
区間4といい、芯材2の中間部における補剛筒3が被さ
っている部分を、補剛区間5という。
【0016】本実施形態のブレース1においては、無補
剛区間4を、長くすることによって、ブレース1の取付
作業時に、補剛筒3が邪魔になって作業し難くなるのを
防止し、効率よく取り付け作業を実施できるようにして
ある。但し、前記無補剛区間4は、補強用プレート6を
芯材2に溶接して補強してある。
【0017】前記補剛筒3は、金属製の四角筒で、前記
芯材2を内空部に挿通させることができるように、芯材
2の外径寸法より、少し大きめの内径寸法に形成してあ
る。そして、前記補剛筒3には、芯材2が座屈する方向
の補剛筒壁部(詳しくは、芯材2のウェブ部2a表裏面
に対向する各壁部)3aに、前記ウェブ部2aに当接し
て撓みを抑制する撓み抑制状態と、前記ウェブ部2aか
ら離間して撓みの抑制準備する撓み抑制準備状態とに切
替自在なボルト7を設けてある。このボルト7は、図2
(ロ)に示すように、補剛筒3の長手方向での中間部に
一対設けてあり、詳しくは、補剛筒3の前記壁部3aに
形成したボルト挿通孔3bに挿通自在で、そのボルト挿
通孔3bの裏側部分に溶接された取付用ナット3cに螺
合させて、前記ウェブ部2aに先端が当接するまで螺進
させることによって、前記撓み抑制状態となり、また、
前記先端がウェブ部2aに当接しない状態が、前記撓み
抑制準備状態となる。そして、補剛筒3へのボルト7の
固定は、ボルト7に螺合させた挟持用ナット7aを使用
して、前記取付用ナット3cとで、壁部3aを挟み込む
状態で実施される。従って、ボルト7を、前記撓み抑制
状態となるように螺進操作することによって、芯材2と
補剛筒3との隙間によって生じる危険性のある初期撓み
を拘束し、撓み変形によって生じる付加曲げを低減する
ことが可能となる。その結果、前記補剛筒3によって、
芯材の撓みを抑制して座屈防止を図りながら、芯材2の
降伏軸力以上の圧縮耐力を発揮させることが可能とな
る。
【0018】次に、前記無補剛区間4の芯材2の補強に
ついて説明する。詳しくは、無補剛区間4と補剛区間5
の一部(本実施形態においては、芯材2のフランジ幅寸
法の二倍の寸法にあたる区間長)とにわたって、図2
(ハ)に示すように、補強用プレート6を芯材2のフラ
ンジ部2bの内周面に沿う状態に溶接して補強してあ
る。従って、圧縮軸力が芯材2に作用した場合に、補剛
区間5は前記補剛筒3によって撓みを抑制されているの
に対して、無補剛区間4については、このプレート6に
よる芯材補強を図ってあるので、無補剛区間4と補剛区
間5との境界で、芯材に前記付加曲げが発生して座屈す
るのを防止しながら、ブレース1全体として、芯材2の
降伏軸力以上の圧縮耐力を発揮させることが可能とな
る。
【0019】尚、上述のアンボンドブレース1の設計
は、図3に示すような、ブレース1の弱軸方向のたわみ
形状をもとにして、図4に示すような式によって求める
ことができる。また、この設計プロセスは、図5に示す
二通りの方法をとることができる。
【0020】そして、上述の設計によって形成したブレ
ースに対する単調圧縮実験の結果を、図6に、各試験体
の荷重−変形関係として示す。図の縦軸は、圧縮軸力P
を各試験体の補剛区間内芯材の降伏軸力Pyで無次元化
した値軸であり、図の横軸は、軸方向変位δを各試験体
の前記降伏軸力Py作用時の無補剛区間芯材と補剛区間
内芯材のそれぞれの変位の和である降伏変位δyで無次
元化した値軸である。試験体は、芯材2は、H−100
×100×12×12(SM490A)を、補強用プレ
ートは、9mm厚(SM490A)又は12mm厚(S
M490A)を、補剛筒は、□−138×126×12
×12(SM490A)を使用した。尚、比較例とし
て、補強用プレートを設置しないものについても試験を
行った。図6中のS1は比較例、S2は補強プレート9
mm厚の試験体、S3は補強プレート12mm厚の試験
体の結果を示すものである。これらの結果から見られる
ように、補強用プレートをH形鋼のフランジ部2bに沿
うように一体化させたアンボンドブレースにおいては、
補剛筒による座屈抑制効果、並びに、無補剛区間での付
加曲げに対する耐力向上を図ることが可能となり、アン
ボンドブレースの経済設計が実現すると共に、補強プレ
ートの取付作業そのものも効率的に実施でき、アンボン
ドブレース全体とした経済性の向上を叶えることができ
る。
【0021】〔別実施形態〕以下に他の実施の形態を説
明する。
【0022】〈1〉 前記補剛筒は、先の実施形態で説
明した角筒形状に限るものではなく、例えば、円筒形状
であってもよい。また、筒径方向に分割構成の複数の分
割部材を、H形鋼芯材の周りに配置して筒を形成するも
のであってもよい。それらを、総称して、補剛筒とい
う。 〈2〉 補強用プレートは、先の実施形態で説明したよ
うに、H形鋼のフランジ部の内面に沿う状態に接当させ
て溶接してあるものに限るものではなく、例えば、図7
に示すように、H形鋼の両フランジ間に、位置させて、
ウェブ部に溶接してあるものであってもよい。 〈3〉前記ボルト7はブレースの初期撓みを抑制すると
共に、補剛筒のずれ止めも図っているものであるが、例
えば、ボルトがH形鋼のウェブ部を貫通する状態に設置
されて、ずれ止め効果を発揮できるように構成すること
も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンボンドブレースの取付状況を示す正面図
【図2】(イ)アンボンドブレースの正面図 (ロ)アンボンドブレースの補剛区間横断面図 (ハ)アンボンドブレースの無補剛区間横断面図
【図3】アンボンドブレースのたわみ形状を示す模式図
【図4】アンボンドブレースの設計式を示す図
【図5】アンボンドブレースの設計フローチャート
【図6】アンボンドブレースの荷重−変形の関係を示す
【図7】別実施形態のアンボンドブレースの無補剛区間
横断面図
【図8】従来のアンボンドブレースの無補剛区間を示す
斜視図
【符号の説明】
2 H形鋼ブレース本体 2b フランジ部 3 補剛筒 4 無補剛区間 5 補剛区間 6 プレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 照夫 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 鴻野 良太 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 鈴木 直幹 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店大阪本店内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸力を負担するH形鋼ブレース本体を設
    け、前記H形鋼ブレース本体の両端部を除いた中間部に
    被さる状態に座屈防止用補剛筒を設けてあるアンボンド
    ブレースであって、 前記H形鋼ブレース本体両端部の無補剛区間において、
    前記H形鋼ブレース本体のフランジ部に沿う方向に、無
    補剛区間補強用プレートを配置して、前記H形鋼ブレー
    ス本体に溶接してあるアンボンドブレース。
  2. 【請求項2】 前記プレートの一端部が、前記補剛筒で
    補剛されている補剛区間に入り込ませてある請求項1に
    記載のアンボンドブレース。
  3. 【請求項3】 前記プレートは、前記両フランジ部間に
    設けてある請求項1又は2の何れかに記載のアンボンド
    ブレース。
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