JPH1136263A - 護岸用土留め枠 - Google Patents

護岸用土留め枠

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JPH1136263A
JPH1136263A JP9208627A JP20862797A JPH1136263A JP H1136263 A JPH1136263 A JP H1136263A JP 9208627 A JP9208627 A JP 9208627A JP 20862797 A JP20862797 A JP 20862797A JP H1136263 A JPH1136263 A JP H1136263A
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JP
Japan
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earth retaining
passage
frame main
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Application number
JP9208627A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Matsuoka
政幸 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Steel Products Inc
Original Assignee
Sumitomo Metal Steel Products Inc
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Publication date
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Publication of JPH1136263A publication Critical patent/JPH1136263A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 護岸工事の後も魚の有効な生息場所を確保
し、生態系の回復を速める。 【解決手段】 籠体からなる土留め枠本体10の内部
に、その内部に通路23,24を形成するための通路形
成用枠体20を設ける。通路形成用枠体20の外側に位
置して、土留め枠本体10内に中詰石30を充填する。
通路23,24は土留め枠の外に連通し、魚の有効な生
息場所となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は河川、水路、海岸等
に擁壁等を構築するために使用される護岸用土留め枠に
関する。
【0002】
【従来の技術】河川、水路、海岸等の護岸には、コンク
リート製の土留めと共に、土留め枠が使用されている。
そして、従来の土留め枠は、基本的に籠形の本体と、そ
の内部に密に充填された割栗石等の中詰石とからなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンク
リート製の土留めや土留め枠によって構築された擁壁は
漁礁として機能しない。
【0004】なぜなら、コンクリート製の土留めは勿論
のこと、石詰めの土留め枠でさえも、内部に魚が出入り
できない構造のため、水草や藻の育成には適しても、魚
の退避場所や保護育成の場所にはなり得ないからであ
る。
【0005】このため、護岸工事を受けた河川、水路、
海岸等は、生態系の回復が著しく遅れ、その回復が不可
能な場合も少なくない。
【0006】本発明の目的は、この問題を解決するため
に、内部に魚が出入りできる通路を形成することによ
り、漁礁として機能し得る護岸用土留め枠を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の護岸用土留め枠
は、籠形の土留め枠本体と、土留め枠本体内に少なくと
も一端部が開口して土留め枠本体の外部に臨む通路を形
成するべく、土留め枠本体内に収容された通路形成用枠
体と、通路形成用枠体の外側に位置して土留め枠本体内
に充填された中詰石とを具備している。
【0008】ここで、通路形成用枠体は、正面側の端部
が開口して土留め枠本体の外部に臨み、背面側の端部が
閉塞された縦方向の通路を土留め枠本体内に形成するも
のが好ましく、縦方向の通路と交差し、両側の端部が開
口して土留め枠本体の外部に臨む横方向の通路を形成す
るものが更に好ましい。
【0009】通路形成用枠体としては、周囲全体が閉塞
若しくは周囲の一部が開口しその開口側を下方に向けた
管体、又は周囲全体が閉塞若しくは周囲の一部が開口し
その開口側を下方に向けた管状の網体を用いることがで
き、要は土留め枠本体内に中詰石を充填したときにその
中詰石が通路形成用枠体内に侵入しない構造であればよ
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る護岸
用土留め枠の斜視図、図2は同護岸用土留め枠の縦断側
面図で、図1のA−A線矢示図、図3は同護岸用土留め
枠を使用して構築した擁壁の斜視図である。
【0011】本実施形態の護岸用土留め枠は、図1に示
されるように、籠形の土留め枠本体10と、土留め枠本
体10内に収容された通路形成用枠体20と、通路形成
用枠体20の外側に位置して土留め枠本体10内に充填
された割栗石等の中詰石30とからなる。
【0012】土留め枠本体10は、溶接金網により形成
された直方体状の籠体である。通路形成用枠体20は、
縦方向(前後方向)に延びる縦管21と、縦管21の両
側に配置された2本の横管22,22とからなる。
【0013】縦管21及び横管22,22は、いずれも
U管と呼ばれる断面がU字形のコンクリート製溝形部材
からなり、開口側を下方に向けて土留め枠本体10の底
面部上に載置されている。これらの高さは、上方に中詰
石30を充填するために、土留め枠本体10の高さより
低く設定されている。
【0014】土留め枠本体10の横幅方向中央部に配置
された縦管21は、図2に示されるように、正面側の端
部が開放し、背面側の端部が蓋体21aにより閉塞され
ている。縦管21の正面側の開放端部は、土留め枠本体
10の正面側の側面部に達し、その網目を通して土留め
枠本体10の外に連通している。縦管21の背面側の閉
塞端部は、土留め枠本体10の背面側の側面部から離れ
た位置にある。縦管21の両側面には、横管22との接
続のために四角形の開口部21bが設けられている。
【0015】両側の横管22,22は両端部とも開放
し、内側の開放端部は縦管21の開口部21bと接続さ
れている。外側の開放端部は、土留め枠本体10の側方
の側面部に達し、その網目を通して土留め枠本体10の
外に連通している。
【0016】そして、通路形成用枠体20の外側に位置
して土留め枠本体10内に中詰石30が充填されること
により、通路形成用枠体20は、縦方向の通路23と横
方向の通路24が組み合わされた十字形の通路を土留め
枠本体10内に形成する。この通路23は背面側の端部
を除く3つの端部が開放し、土留め枠本体10の外に連
通する。
【0017】擁壁を構築する場合は、図3に示されるよ
うに、水没部分において、上述した護岸用土留め枠を横
方向に並べると共に、縦方向にピッチをずらせて上下方
向に段積みする。横方向に並ぶ護岸用土留め枠において
は、横方向の通路24が繋がり、横方向に長い通路が形
成される。この長い通路は、護岸用土留め枠ごとに縦方
向の通路23により外部に連通する。縦方向の通路23
の背面側の端部は蓋体21aにより閉塞されているの
で、通路23内への背面土砂の侵入がなく、これにより
護岸の目的が達成される。
【0018】本実施形態の護岸用土留め枠は、基本的に
土留め枠本体10内に中詰石30を充填した石詰め形式
であるので、コンクリート製の土留めと比べて水草や藻
が繁殖し易い。しかも、この内部に、外部と連通する通
路23,24が形成され、この中に魚が入り生息するの
で、漁礁として機能する。
【0019】護岸工事を受けた河川や水路は凹凸が少な
く、魚の生息に適しないものとなるのが通例であるが、
本実施形態の護岸用土留め枠を使用することにより、護
岸工事の後も魚の生息し易い環境が確保されるので、環
境破壊が少なく生態系の回復の速い護岸工事が可能とな
る。
【0020】図4は本発明の護岸用土留め枠における通
路形状を例示する斜視図、図5は通路形成用枠体20の
構成材料を例示する斜視図、図6は土留め枠形状を例示
する縦断側面図である。
【0021】通路としては、上述の実施形態で採用され
た縦方向の通路23と横方向の通路24を十字形に組み
合わせたもの(図4a)以外に、例えば縦方向の通路2
3に横方向の通路24をT字形に組み合わせたのもの
(図4b)、縦方向の通路23のみからなるものを挙げ
ることができる。護岸用土留め枠を横方向に並べた状態
で外部に連通する通路を確保するために、縦方向の通路
23は有効であり、これに横方向の通路24を組み合わ
せることにより、通路の延長が可能となる。
【0022】通路形成用枠体20を構成する材料として
は、上述の実施形態で採用されたような周囲の一部が開
口した管体(図5a)の他に、例えば円管、角管等の周
囲全体が閉塞した管体(図5b)、周囲の一部が開口し
た管状の網体(図5c)、周囲全体が閉塞した管状の網
体(図5d)等を用いることができる。ここにおける網
体は、土留め枠本体10と同様に溶接金網からなり、且
つ中詰石30より小さい網目をもつものである。周囲の
一部が開口した管体(図5a)や周囲全体が閉塞した管
状の網体(図5c)は、内部への中詰石30の侵入を阻
止するために、開口側を下に向けて使用する必要があ
る。
【0023】護岸用土留め枠の形状については、上述の
実施形態で採用された前面が垂直なもの(図6a)の他
に、例えば前面が傾斜したもの(図6b)でもよい。前
面が傾斜した護岸用土留め枠は、縦方向でピッチをずら
せて段積みを行ってもその前面を平坦にすることができ
る。
【0024】本発明の護岸用土留め枠は、水没部分に配
置して有効なものであるが、水面より上に配置すること
を妨げるものではない。
【0025】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の護岸用土
留め枠は、石詰め型であって且つその内部に外部と連通
する通路を形成した構造であるので、護岸工事後も魚の
有効な生息場所を確保でき、生態系の回復等に大きな効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る護岸用土留め枠の斜視
図である。
【図2】同護岸用土留め枠の縦断側面図で、図1のA−
A線矢示図である。
【図3】同護岸用土留め枠を使用して構築した擁壁の斜
視図である。
【図4】本発明の護岸用土留め枠における通路形状を例
示する斜視図である。
【図5】通路形成用枠体の構成材料を例示する斜視図で
ある。
【図6】土留め枠形状を例示する縦断側面図である。
【符号の説明】
10 土留め枠本体 20 通路形成用枠体 21 縦管 22 横管 23,24 通路 30 中詰石
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】通路形成用枠体20を構成する材料として
は、上述の実施形態で採用されたような周囲の一部が開
口した管体(図5a)の他に、例えば円管、角管等の周
囲全体が閉塞した管体(図5b)、周囲の一部が開口し
た管状の網体(図5c)、周囲全体が閉塞した管状の網
体(図5d)等を用いることができる。ここにおける網
体は、土留め枠本体10と同様に溶接金網からなり、且
つ中詰石30より小さい網目をもつものである。周囲の
一部が開口した管体(図5a)や同じく周囲の一部が開
口した管状の網体(図5c)は、内部への中詰石30の
侵入を阻止するために、開口側を下に向けて使用する必
要がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 籠形の土留め枠本体と、土留め枠本体内
    に少なくとも一端部が開口して土留め枠本体の外部に臨
    む通路を形成するべく、土留め枠本体内に収容された通
    路形成用枠体と、通路形成用枠体の外側に位置して土留
    め枠本体内に充填された中詰石とを具備することを特徴
    とする護岸用土留め枠。
  2. 【請求項2】 通路形成用枠体は、正面側の端部が開口
    して土留め枠本体の外部に臨み、背面側の端部が閉塞さ
    れた縦方向の通路を土留め枠本体内に形成することを特
    徴とする請求項1に記載の護岸用土留め枠。
  3. 【請求項3】 通路形成用枠体は、縦方向の通路と交差
    し、両側の端部が開口して土留め枠本体の外部に臨む横
    方向の通路を形成することを特徴とする請求項2に記載
    の護岸用土留め枠。
  4. 【請求項4】 通路形成用枠体は、周囲全体が閉塞若し
    くは周囲の一部が開口しその開口側を下方に向けた管
    体、又は周囲全体が閉塞若しくは周囲の一部が開口しそ
    の開口側を下方に向けた管状の網体であることを特徴と
    する請求項1、2又は3に記載の護岸用土留め枠。
JP9208627A 1997-07-16 1997-07-16 護岸用土留め枠 Pending JPH1136263A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2907480A1 (fr) * 2006-10-20 2008-04-25 Jean Marie Heitz Module prefabrique pour realiser un mur ou un muret.
BE1017506A3 (fr) * 2007-03-16 2008-11-04 Motte Dit Falisse Gilles Jacques Abel Marie Le gabion crenele ou un nouveau dispositif de montage universel.
JP2016217062A (ja) * 2015-05-25 2016-12-22 鹿島建設株式会社 魚道構造体
JP2022121077A (ja) * 2021-02-08 2022-08-19 小岩金網株式会社 洗掘防止構造体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS565032A (en) * 1979-06-27 1981-01-20 Kei Ai Do Yuugen Utilization of steel making slag to artificial shore
JPH05339920A (ja) * 1992-06-12 1993-12-21 Hokubu Kenkyusho:Kk フトン篭を用いる河川内の魚道形成法

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