JPH1136140A - ポリアミド樹脂製モノフィラメント - Google Patents

ポリアミド樹脂製モノフィラメント

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JPH1136140A
JPH1136140A JP18492497A JP18492497A JPH1136140A JP H1136140 A JPH1136140 A JP H1136140A JP 18492497 A JP18492497 A JP 18492497A JP 18492497 A JP18492497 A JP 18492497A JP H1136140 A JPH1136140 A JP H1136140A
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JP
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monofilament
polyamide resin
sheath
core
polyamide
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JP18492497A
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Hiroshi Urabe
宏 浦部
Katsuhiko Sugiura
克彦 杉浦
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性と柔軟性とに優れ、且つ湿潤時の物性
低下が小さいポリアミド樹脂製モノフィラメントを提供
する。 【解決手段】 共重合成分として二量体化脂肪酸成分を
含み融点が180〜220℃である共重合ポリアミド樹
脂からなる鞘部と該共重合ポリアミド樹脂以外のポリア
ミド樹脂からなる芯部とを有する芯鞘構造からなるポリ
アミド樹脂製モノフィラメント。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂製
モノフィラメントに関し、詳しくは、芯鞘構造を有する
ポリアミド樹脂製モノフィラメントに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は溶融紡糸と延伸により
高い引張強度が得られる材料であり、また、光沢に優
れ、外観も良いことからモノフィラメントとして釣り糸
等に広く使用され、特に近年は鮪の延縄漁用として幹
縄、枝縄、ハリスといった延縄漁用漁具として使用され
るようになってきている。
【0003】しかし、ポリアミド樹脂からなるモノフィ
ラメントは、長時間水に漬けておくと柔軟化し強度低下
を起こすことから、この強度低下分を見越して直径の大
きな糸を使用するような使い方をしなければならず、他
方、漁具として加工するときは乾燥しているため硬くて
加工しにくく、漁具として使いこなすのが難しい。
【0004】ポリアミド樹脂以外のモノフィラメント用
材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリエステル樹脂等が知られている。
しかし、ポリオレフィン系樹脂は延伸しても強度が不十
分であり、また比重が小さいことから水に沈みにくく、
枝縄やハリス用材料としては適していない。ポリフッ化
ビニリデン樹脂は透明性も高く外見的にも良好な釣り糸
であるが、ポリアミド樹脂ほどの強度はなく、漁具とし
て使用するには制限がある。ポリエステル系樹脂は透明
性や強度に優れているものの非常に硬く、モノフィラメ
ントとしては使用しにくい材料である。
【0005】また、ポリフッ化ビニリデンの鞘部と6/
66共重合ポリアミドの芯部とからなる芯鞘構造のモノ
フィラメントも提案されてはいたが、引っ張り応力に対
し鞘部と芯部との伸度が異なり、且つ接着力が不十分で
あることから界面で剥離が起こり、強度低下や失透が発
生したり、吸水時の強度低下が生じることがあり、実用
に耐えるものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性と柔軟性とに優れ、且つ湿潤時の物性低下が小さいポ
リアミド樹脂製モノフィラメントを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するためになされたものであり、その要旨は、共重
合成分として二量体化脂肪酸成分を含み融点が180〜
220℃である共重合ポリアミド樹脂からなる鞘部と該
共重合ポリアミド樹脂以外のポリアミド樹脂からなる芯
部とを有する芯鞘構造からなるポリアミド樹脂製モノフ
ィラメントに存する。
【0008】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明のポリアミド樹脂製モノフィラメントは、芯鞘構造か
らなる。芯鞘構造としては、芯部の周囲を鞘部が被覆す
る構造であり、更に芯部の周囲を中間層部が被覆し該中
間層部の周囲を鞘部が被覆する構造であってもよく、ま
た中間層部が2種以上の中間層部からなる構造であって
もよい。芯鞘構造の例としては、例えば、芯部(中心
部)と鞘部(最外殻部)とからなる芯鞘構造、芯部(中
心部)と中間層部と鞘部(最外殻部)とからなる芯鞘構
造などが挙げられる。図1に、芯部と鞘部とからなる芯
鞘構造のモノフィラメントの一例を示す。
【0009】ポリアミド樹脂製モノフィラメントにおけ
る芯鞘構造の芯部は、鞘部において用いられる共重合ポ
リアミド樹脂以外のポリアミド樹脂からなる。芯部にお
けるポリアミド樹脂としては、6ナイロン、66ナイロ
ン、6/66共重合ナイロン、12ナイロン、6/12
共重合ナイロンなどが挙げられ、鞘部との接着性、透明
性、柔軟性の点から、好ましくは、6/66共重合ナイ
ロン、6/12共重合ナイロンなどが挙げられる。
【0010】芯鞘構造における鞘部は、共重合成分とし
て二量体化脂肪酸成分を含む共重合ポリアミド樹脂から
なる。共重合成分として二量体化脂肪酸成分を含む共重
合ポリアミド樹脂としては、二量体化脂肪酸とジアミン
とを重合してなるポリアミド成分および3員環以上のラ
クタム、重合可能なω−アミノ酸、または二塩基酸とジ
アミンとを重合してなるポリアミド成分を含む共重合ポ
リアミド樹脂が挙げられ、好ましくは、二量体化脂肪酸
とジアミンとを重合してなるポリアミド成分および3員
環以上のラクタムを重合してなるポリアミド成分を含む
共重合ポリアミド樹脂が挙げられる。
【0011】3員環以上のラクタムとしては、ε−カプ
ロラクタム、ユナントラクタム、カプリルラクタム、ラ
ウリルラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドンなど
が挙げられる。ω−アミノ酸類としては、6−アミノカ
プロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン
酸、11−アミノウンデカン酸などが挙げられ、好まし
くはε−カプロラクタム等が挙げられる。
【0012】二塩基酸類としては、アジピン酸、グルタ
ル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、サバシ
ン酸、ウンデカンジオン酸、ドデカジオン酸、ヘキサデ
カジオン酸、ヘキサデセンジオン酸、エイコサンジオン
酸、エイコサジエンジオン酸、ジグリコール酸、2,
2,4−トリメチルアジピン酸、キシリレンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸などが挙げられる。
【0013】ジアミンとしては、エチレンジアミン、ト
リメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメ
チレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレ
ンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレン
ジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレン
ジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、2,2,4−
(または2,4,4−)トリメチルヘキサメチレンジア
ミンのような脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミ
ン、ビスー(4、4’−アミノシクロヘキシル)メタン
等の脂環式ジアミン、メタキシリレンジアミン等の芳香
環をもつジアミンなどが挙げられる。
【0014】共重合成分として含まれる二量体化脂肪酸
としては、例えば、炭素数8〜24からなり二重結合ま
たは三重結合を1個以上有する、天然油脂からの一塩基
性脂肪酸又は合成の一塩基性脂肪酸を重合して得た重合
脂肪酸が用いられる。具体例としては、リノール酸、リ
ノレン酸の二量体が挙げられる。市販されている重合脂
肪酸は、通常、二量体化脂肪酸を主成分とし、他に原料
の脂肪酸や三量体化脂肪酸を含有するが、二量体化脂肪
酸含量が70重量%以上、好ましくは95重量%以上、
より好ましくは98重量%以上であるものが望ましい。
市販品はダイマー酸とも呼ばれている。また、市販され
ている重合脂肪酸はこれを蒸留して二量体化脂肪酸含量
を高めて使用してもよいし、場合によっては水添して不
飽和度を下げて使用してもよい。
【0015】二量体化脂肪酸と共にポリマーを製造する
のに使用するジアミンとしては、エチレンジアミン、
1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、ノ
ナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデ
カメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジアミン等の脂肪族ジアミン、ビス(4,4’−アミ
ノシクロヘキシル)メタン等の脂環式ジアミン、メタキ
シリレンジアミン等の芳香族ジアミンなどが挙げられ、
好ましくはヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
【0016】本発明における共重合ポリアミド樹脂中の
二量体化脂肪酸とジアミンとからなるポリアミド成分の
含量は、共重合ポリアミド樹脂の7〜53重量%であ
り、好ましくは10〜52重量%である。この量が少な
すぎると柔軟性改善の効果が不十分となり、多すぎると
剛性が低下する。
【0017】共重合成分として二量体化脂肪酸成分を含
む共重合ポリアミド樹脂の融点は、180℃以上220
℃以下である。共重合ポリアミド樹脂の融点が、180
℃未満であるとモノフィラ成形後高温多湿の条件、例え
ば漁船の縄箱中等で保存されるとモノフィラメントの表
面層同志が密着しほぐせなくなり、220℃を越えると
湿潤環境下では物性低下を起こす。共重合ポリアミド樹
脂の融点は、好ましくは181℃〜215℃である。
【0018】芯鞘構造の鞘部における共重合ポリアミド
樹脂の具体例としては、好ましくは、二量体化脂肪酸と
ヘキサメチレンジアミンとを重合してなるポリアミド成
分およびε−カプロラクタムを重合してなるポリアミド
成分を含み、融点が180〜220℃である共重合ポリ
アミド樹脂などが挙げられる。
【0019】芯鞘構造が、芯部および鞘部以外に中間部
を有する場合、中間部の樹脂としては、例えば、酸変性
ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。中間部に
用いられる樹脂がポリアミド樹脂である場合、中間部の
ポリアミド樹脂は、芯部および鞘部のポリアミド樹脂と
は異なる種類または組成の樹脂であることが好ましい。
また、中間部は、芯部および鞘部との界面で剥離を生じ
ない樹脂からなることが好ましい。
【0020】本発明のポリアミド樹脂製モノフィラメン
トの直径は、好ましくは、0.35〜4.5mmであ
り、さらに好ましくは1.0〜3.3mmである。モノ
フィラメントの直径が小さすぎると2重構造の形成が難
しく、太すぎると失透しやすい。
【0021】本発明においてポリアミド樹脂製モノフィ
ラメントの鞘部の厚みは、図1で示されように、鞘部の
外表面と鞘部の内表面との間の距離cで表される。ポリ
アミド樹脂製モノフィラメントの鞘部の厚みは、好まし
くは、モノフィラメントの直径の0.5%以上であり、
より好ましくは0.7%以上である。この鞘部の厚みの
モノフィラメントの直径に対する比を、以下、鞘部厚み
比とも称する。鞘部厚み比が小さすぎると、湿潤時にフ
ィラメントの強度低下を起こしやすく、大きくなりすぎ
るとフィラメント強度がやや低下する。
【0022】ポリアミド樹脂製モノフィラメントの応力
保持率は、好ましくは80%以上であり、より好ましく
は85%以上である。応力保持率が80%以上である
と、漁具として湿潤時の使用に耐えうると言える。応力
保持率は、下記の式(1)で示される。 応力保持率(%)=(湿潤時破断応力/乾時破断応力)×100 (1)
【0023】本発明のポリアミド樹脂製モノフィラメン
トの製造方法としては、例えば、ダイス内に2種類以上
の樹脂流路を持った多層ダイスによるいわゆる共押出法
による方法、予め芯部のモノフィラメントを形成し、そ
の表面に溶媒に溶かした樹脂をコーティングする溶媒コ
ーティング法による方法、同様に、芯部のモノフィラメ
ントの表面にクロスヘッドダイを用いて溶融した樹脂を
コーティングする溶融コーティング法による方法など公
知の方法が挙げられ、好ましくは、生産性、透明性、真
円性の点から共押出法が挙げられる。
【0024】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【実施例】以下の実施例及び比較例中の評価は次の方法
に従って行なった。 (1)融点測定:示差走査型熱量計(SEIKO社製D
SC200型)を用いて昇温速度30℃/分で昇温した
ときの結晶融解熱のピーク温度を融点とした。
【0025】(2)引張試験:オリエンテック社製 テ
ンシロンUTM−III−500を使用して測定し、測
定時のモノフィラメントが破断したときの応力を破断応
力とした。引張試験の条件はチャック間300mm 引
張速度200mmである。 (3)調湿処理:乾時破断応力では、成形したモノフィ
ラメントを23℃65%RHの室内で72時間放置サン
プルを使用し測定した。また、湿潤時破断応力は成形し
たモノフィラメントを23℃の室内で水中に72時間放
置したサンプルを使用し測定した。
【0026】実施例及び比較例において使用した原料は
次の通りである。 (4)二量化脂肪酸:二量体;96%、単量体;1%、
三量体;3%、ヘンケル社製、商品名エンポール#10
10。 (5)6/66共重合ナイロン−1:商品名ノバミッド
2430A、三菱エンジニアリングプラスチックス社
製、ηrel=4.5、融点192℃。 (6)6/66共重合ナイロン−2:商品名ノバミッド
2020A、三菱エンジニアリングプラスチックス社
製、ηrel=3.5、融点200℃。
【0027】(7)共重合成分として二量体化脂肪酸を
含む共重合ポリアミド樹脂−1:参考例において製造さ
れた共重合ポリアミド樹脂、融点195℃。(以下、共
重合PA−1とも称する。) (8)共重合成分として二量体化脂肪酸を含む共重合ポ
リアミド樹脂−2:参考例において製造された共重合ポ
リアミド樹脂、融点208℃。(以下、共重合PA−2
とも称する。) (9)共重合成分として二量体化脂肪酸を含む共重合ポ
リアミド樹脂−3:参考例において製造された共重合ポ
リアミド樹脂、融点183℃。(以下、共重合PA−3
とも称する。)
【0028】(10)共重合成分として二量体化脂肪酸
を含む共重合ポリアミド樹脂−4:参考例において製造
された共重合ポリアミド樹脂、融点223℃。(以下、
共重合PA−4とも称する。) (11)共重合成分として二量体化脂肪酸を含む共重合
ポリアミド樹脂−5:参考例において製造された共重合
ポリアミド樹脂、融点178℃。(以下、共重合PA−
5とも称する。)
【0029】〔参考例〕オートクレーブに、表−1に示
す量の二量化脂肪酸、ヘキサメチレンジアミンおよび水
を仕込み、窒素置換した後、表−1に示す内温および内
圧で1時間反応後、表−1に示す量のε−カプロラクタ
ムを投入し、内温270℃、内圧8KGで1時間反応し
た後、表−1に示す圧力まで減圧して1時間重縮合反応
を行った。窒素を導入して常圧に復圧後、ストランドに
抜き出してペレット化し、沸騰水を用いて未反応モノマ
ーを抽出除去して乾燥した。得られた共重合成分として
二量体化脂肪酸成分を含む共重合ポリアミド樹脂の融点
および共重合ポリアミド樹脂中の二量体化脂肪酸とジア
ミンとからなるポリアミド成分の含量を表−1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】〔実施例1〕共重合PA−1を口径25m
mφ、L/D=28の押出機、スクリュー回転数8rp
mで、6/66共重合ナイロン−1を口径40mmφ、
L/D=26の押出機、スクリュー回転数37rpm
で、それぞれ260℃で溶融し、2本の流路を有してい
るが、流路の末端部分が同心円状に合流している芯鞘構
造モノフィラメント用ダイスから押出し、10℃の水で
水冷したのち、1段目100℃のスチーム、2段目24
0℃の空気、3段目240℃の空気の条件で1段目延伸
倍率×2段目延伸倍率×3段目延伸倍率の値が5.0の
延伸をして直径約2.02mmの芯鞘構造モノフィラメ
ント(150号糸)を得た。このモノフィラメントの断
面を顕微鏡で調べたところ鞘部の厚みは0.02mm
(鞘部厚み比1.0%)であった。モノフィラメントを
所定の調湿処理を行った後に引張試験を行ったところ乾
時破断応力=200Kg、湿時破断応力=195Kgで
あり乾時時の応力保持率は97.5%であった。評価結
果を表−2に示す。
【0032】〔実施例2〜4〕押出機の条件を変えて、
モノフィラメントの直径、鞘部の厚み比を変化させる以
外は実施例1と同様にして芯鞘構造モノフィラメントを
得、評価を行った。結果を表−2に示す。 〔比較例1〜2〕押出機の条件を変えて、モノフィラメ
ントの直径、鞘部の厚み比を変化させる以外は実施例1
と同様にして芯鞘構造モノフィラメントを得、評価を行
った。結果を表−2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】〔実施例5〜6〕共重合PA−1を共重合
PA−2又は共重合PA−3に変える以外は実施例1と
同様にして芯鞘構造モノフィラメントを得、評価を行っ
た。結果を表−3に示す。 〔比較例3〜4〕共重合PA−1を共重合PA−4又は
共重合PA−5に変える以外は実施例1と同様にして芯
鞘構造モノフィラメントを得、評価を行った。結果を表
−3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】〔実施例7〜8〕6/66共重合ナイロン
−1を6/66共重合ナイロン−2に変え、押出機の条
件を変えて、モノフィラメントの直径、鞘部の厚み比を
変化させる以外は実施例1と同様にして芯鞘構造モノフ
ィラメントを得、評価を行った。結果を表−4に示す。 〔比較例5〕6/66共重合ナイロン−1を6/66共
重合ナイロン−2に変え、押出機の条件を変えて、モノ
フィラメントの直径、鞘部の厚み比を変化させる以外は
実施例1と同様にして芯鞘構造モノフィラメントを得、
評価を行った。結果を表−4に示す。 〔比較例6〕6/66共重合ナイロン−2のみを用いて
モノフィラメントを得、評価を行った。結果を表−4に
示す。
【0037】
【表4】
【0038】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂製モノフィラメ
ントは、透明性と柔軟性とに優れ、且つ湿潤時の物性低
下が小さく、各種の用途におけるモノフィラメントとし
て有用である。本発明はポリアミド製モノフィラメント
は、水中においても強度低下が少なく、特に、延縄、釣
り糸用モノフィラメントとして適しており。産業的価値
は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の芯鞘構造からなるポリアミド樹脂製モ
ノフィラメントの断面の一例を説明する図
【符号の説明】
a 芯部 b 鞘部 c 鞘部の厚み

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共重合成分として二量体化脂肪酸成分を
    含み融点が180〜220℃である共重合ポリアミド樹
    脂からなる鞘部と該共重合ポリアミド樹脂以外のポリア
    ミド樹脂からなる芯部とを有する芯鞘構造からなるポリ
    アミド樹脂製モノフィラメント。
  2. 【請求項2】 共重合ポリアミド樹脂が、二量体化脂肪
    酸とジアミンとを重合してなるポリアミド成分および3
    員環以上のラクタムを重合してなるポリアミド成分を含
    む共重合ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項
    1に記載のポリアミド樹脂製モノフィラメント。
  3. 【請求項3】 共重合ポリアミド樹脂中の二量体化脂肪
    酸とジアミンとを重合してなるポリアミド成分の含量
    が、共重合ポリアミド樹脂の7〜53重量%であること
    を特徴とする請求項2に記載のポリアミド樹脂製モノフ
    ィラメント。
  4. 【請求項4】 3員環以上のラクタムが、ε−カプロラ
    クタムであることを特徴とする請求項2または3に記載
    のポリアミド樹脂製モノフィラメント。
  5. 【請求項5】 ジアミンが、ヘキサメチレンジアミンで
    あることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記
    載のポリアミド樹脂製モノフィラメント。
  6. 【請求項6】 モノフィラメントの直径が、0.35〜
    4.5mmであることを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれかに記載のポリアミド樹脂製モノフィラメント。
  7. 【請求項7】 鞘部の厚みが、モノフィラメントの直径
    の0.5%以上であることを特徴とする請求項1ないし
    6のいずれかに記載のポリアミド樹脂製モノフィラメン
    ト。
  8. 【請求項8】 下記の式(1)で示される応力保持率
    が、80%以上であることを特徴とする請求項1ないし
    7のいずれかに記載のポリアミド樹脂製モノフィラメン
    ト。 応力保持率(%)=(湿潤時破断応力/乾時破断応力)×100 (1)
JP18492497A 1997-07-10 1997-07-10 ポリアミド樹脂製モノフィラメント Pending JPH1136140A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018030913A (ja) * 2016-08-23 2018-03-01 トヨタ紡織株式会社 ポリアミド化合物
JP2020524754A (ja) * 2017-06-21 2020-08-20 スピード フランス エス エー エス ラケット用のモノフィラメントストリング、およびそのようなモノフィラメントストリングの製造方法

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JP2020524754A (ja) * 2017-06-21 2020-08-20 スピード フランス エス エー エス ラケット用のモノフィラメントストリング、およびそのようなモノフィラメントストリングの製造方法

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