JPH1135920A - 易剥離型感熱性接着剤および接着シート - Google Patents
易剥離型感熱性接着剤および接着シートInfo
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- JPH1135920A JPH1135920A JP9187894A JP18789497A JPH1135920A JP H1135920 A JPH1135920 A JP H1135920A JP 9187894 A JP9187894 A JP 9187894A JP 18789497 A JP18789497 A JP 18789497A JP H1135920 A JPH1135920 A JP H1135920A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、ラベルが貼られたガラス瓶等容器
のリサイクルにおいて、水またはぬるま湯に短時間ガラ
ス瓶を浸漬する事により、ガラス瓶等の被着体に接着剤
を残す事なく、容易に剥離する事を可能とした剥離性に
優れた易剥離型感熱性接着剤および接着シートの提供を
目的とする。 【解決手段】 ガラス転移温度が50℃未満の熱可塑性
樹脂、粘着付与剤、固体可塑剤、融点が前記固体可塑剤
の融点以上150℃以下で酸価が2以上のワックス、お
よびガラス転移温度が50℃以上であり平均粒径が10
μm以下の樹脂微粒子を含有する事を特徴とする易剥離
型感熱性接着剤。
のリサイクルにおいて、水またはぬるま湯に短時間ガラ
ス瓶を浸漬する事により、ガラス瓶等の被着体に接着剤
を残す事なく、容易に剥離する事を可能とした剥離性に
優れた易剥離型感熱性接着剤および接着シートの提供を
目的とする。 【解決手段】 ガラス転移温度が50℃未満の熱可塑性
樹脂、粘着付与剤、固体可塑剤、融点が前記固体可塑剤
の融点以上150℃以下で酸価が2以上のワックス、お
よびガラス転移温度が50℃以上であり平均粒径が10
μm以下の樹脂微粒子を含有する事を特徴とする易剥離
型感熱性接着剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温では非粘着性
であるが加熱により粘着性が発現し、しかも粘着性発現
後、加熱源を取り去っても暫く粘着性が持続するいわゆ
るディレードタック型感熱性接着剤に関し、詳しくはラ
ベルが貼られたガラス瓶等容器のリサイクルにおいて、
ラベルの剥離が必要な際、水またはぬるま湯に短時間浸
漬する事により、被着体に接着剤を残す事なく、容易に
剥離する事を可能とした剥離性に優れた易剥離型感熱性
接着剤に関する。
であるが加熱により粘着性が発現し、しかも粘着性発現
後、加熱源を取り去っても暫く粘着性が持続するいわゆ
るディレードタック型感熱性接着剤に関し、詳しくはラ
ベルが貼られたガラス瓶等容器のリサイクルにおいて、
ラベルの剥離が必要な際、水またはぬるま湯に短時間浸
漬する事により、被着体に接着剤を残す事なく、容易に
剥離する事を可能とした剥離性に優れた易剥離型感熱性
接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の感熱性接着剤のうちディレードタ
ック型感熱性接着剤としては、「接着便覧」(第12版、
昭和55年、高分子刊行会発行)に記載されているよう
に、組成として、熱可塑性樹脂、粘着付与剤および固体
可塑剤を基本骨格とする水分散型接着剤が使用される。
熱可塑性樹脂は、粘着力・接着力の根源となるものであ
る。固体可塑剤は、基本的には、常温では固体であるた
め樹脂に可塑性を与えず、加熱により溶融して樹脂を膨
潤あるいは軟化させ、常温では非粘着性の接着剤に粘着
性を発現させる機能を担う。この際、粘着性付与剤が存
在していると、粘着性が一層顕著に現れ、実用特性が向
上する。
ック型感熱性接着剤としては、「接着便覧」(第12版、
昭和55年、高分子刊行会発行)に記載されているよう
に、組成として、熱可塑性樹脂、粘着付与剤および固体
可塑剤を基本骨格とする水分散型接着剤が使用される。
熱可塑性樹脂は、粘着力・接着力の根源となるものであ
る。固体可塑剤は、基本的には、常温では固体であるた
め樹脂に可塑性を与えず、加熱により溶融して樹脂を膨
潤あるいは軟化させ、常温では非粘着性の接着剤に粘着
性を発現させる機能を担う。この際、粘着性付与剤が存
在していると、粘着性が一層顕著に現れ、実用特性が向
上する。
【0003】ディレードタック型感熱性接着剤は、上質
紙、コート紙、アート紙、蒸着紙等の紙、あるいは合成
紙、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
系樹脂、又はポリエチレンテレフタレートに代表される
ポリエステル系樹脂等のプラスチック基材上に塗布し、
感熱性接着シートとし、係る感熱性接着シートを金属、
ガラス、あるいはコート紙、ダンボール等の紙、あるい
はプラスチック等の被着体にラベル等として貼り付け使
用される。近年、ガラス瓶を始め各種容器においてリサ
イクルが行われているが、リサイクルに際してはガラス
瓶等の被着体に貼られたラベルを剥離することを必要と
するが、従来のディレードタック型感熱性接着剤を用い
たラベルは、剥がすこと自体に多大なエネルギーを要し
たり、被着体からラベルは剥がせても被着体に接着剤層
が残ってしまうという問題があった。
紙、コート紙、アート紙、蒸着紙等の紙、あるいは合成
紙、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
系樹脂、又はポリエチレンテレフタレートに代表される
ポリエステル系樹脂等のプラスチック基材上に塗布し、
感熱性接着シートとし、係る感熱性接着シートを金属、
ガラス、あるいはコート紙、ダンボール等の紙、あるい
はプラスチック等の被着体にラベル等として貼り付け使
用される。近年、ガラス瓶を始め各種容器においてリサ
イクルが行われているが、リサイクルに際してはガラス
瓶等の被着体に貼られたラベルを剥離することを必要と
するが、従来のディレードタック型感熱性接着剤を用い
たラベルは、剥がすこと自体に多大なエネルギーを要し
たり、被着体からラベルは剥がせても被着体に接着剤層
が残ってしまうという問題があった。
【0004】この問題点を解決するため、リサイクル時
に弱アルカリ液を用いてラベルを剥離する方法も提案さ
れているが、専用設備が必要であり、またアルカリ廃液
処理も必要となるため、特別な設備や廃液の処理を必要
とせず、リサイクル時に容易に剥離し得るラベル及ぶ係
るラベル用の接着剤の開発が強く望まれている。
に弱アルカリ液を用いてラベルを剥離する方法も提案さ
れているが、専用設備が必要であり、またアルカリ廃液
処理も必要となるため、特別な設備や廃液の処理を必要
とせず、リサイクル時に容易に剥離し得るラベル及ぶ係
るラベル用の接着剤の開発が強く望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ラベルが貼
られたガラス瓶等容器のリサイクルにおいて、水または
ぬるま湯に短時間ガラス瓶を浸漬する事により、ガラス
瓶等の被着体に接着剤を残す事なく、容易に剥離する事
を可能とした剥離性に優れた易剥離型感熱性接着剤およ
び接着シートの提供を目的とする。
られたガラス瓶等容器のリサイクルにおいて、水または
ぬるま湯に短時間ガラス瓶を浸漬する事により、ガラス
瓶等の被着体に接着剤を残す事なく、容易に剥離する事
を可能とした剥離性に優れた易剥離型感熱性接着剤およ
び接着シートの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明
は、ガラス転移温度が50℃未満の熱可塑性樹脂、粘着
付与剤、固体可塑剤、融点が前記固体可塑剤の融点以上
150℃以下で酸価が2以上のワックス、およびガラス
点温度が50℃以上であり平均粒径が10μm以下の樹
脂微粒子を含有する事を特徴とする易剥離型感熱性接着
剤である。
は、ガラス転移温度が50℃未満の熱可塑性樹脂、粘着
付与剤、固体可塑剤、融点が前記固体可塑剤の融点以上
150℃以下で酸価が2以上のワックス、およびガラス
点温度が50℃以上であり平均粒径が10μm以下の樹
脂微粒子を含有する事を特徴とする易剥離型感熱性接着
剤である。
【0007】第2の発明は、固体可塑剤の平均粒子径と
前記樹脂微粒子の平均粒子径の比が3/2〜100/1
であることを事を特徴とする第1の発明記載の易剥離型
感熱性接着剤である。
前記樹脂微粒子の平均粒子径の比が3/2〜100/1
であることを事を特徴とする第1の発明記載の易剥離型
感熱性接着剤である。
【0008】第3の発明は、固形分100重量部中に、
前記ワックスを0.5〜10.0重量部、及び前記樹脂
微粒子を0.5〜20.0重量部含有することを特徴と
する第1又は第2の発明記載の易剥離型感熱性接着剤で
ある。
前記ワックスを0.5〜10.0重量部、及び前記樹脂
微粒子を0.5〜20.0重量部含有することを特徴と
する第1又は第2の発明記載の易剥離型感熱性接着剤で
ある。
【0009】第4の発明は、第1ないし第3の発明いず
れか記載の易剥離型感熱性接着剤を基材に塗工・乾燥し
てなる易剥離型感熱性接着シートである。
れか記載の易剥離型感熱性接着剤を基材に塗工・乾燥し
てなる易剥離型感熱性接着シートである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の感熱性接着剤は、融点が
70〜150℃かつ酸価が2以上のワックスを含有する
ことによって、ラベルが貼られたガラス瓶等容器のリサ
イルにおいてラベルを剥がす場合に、水またはぬるま湯
に短時間浸漬する事で、ガラス瓶等の被着体に接着剤を
残すことなく、容易に剥離することが可能となったもの
である。即ち、上記ワックスを含有する感熱性接着剤を
基材に塗布してなる感熱性接着シートを加熱し、感熱性
接着剤が熱で活性化され粘着性を発現する際に、ワック
スが溶融し、ガラス瓶等の被着体との接着界面にワック
スが一部移行した状態で接着するので、ラベルを貼り付
けられたガラス瓶等を水またはぬるま湯に浸漬した際
に、上記ワックスが酸価を有するために水やぬるま湯と
親和し易くなり、被着体との接着界面の接着力が低下す
る結果、被着体に接着剤を残すことなくラベルを容易に
剥がすことが可能になったものと考えられる。従って、
ワックスの融点が固体可塑剤の融点よりも低いと、耐ブ
ロッキング性の点で好ましくなく、一方、150℃を越
えると、感熱性接着剤を熱で活性化する際に(通常約1
50℃で活性化)、ワックスの溶融及びガラス瓶等への
被着体との接着界面へのワックスの移行が不十分となる
ため、ラベルが剥がし難くなり、ワックスの溶融及び移
行を十分に行うためには、活性化により高温・長時間を
要し、エネルギー的にも経済的にも好ましくない。ま
た、酸価が2未満であると、水やぬるま湯との親和性が
不足し、被着体との接着界面の接着力が低下しないた
め、ラベルが剥がし難くなる。
70〜150℃かつ酸価が2以上のワックスを含有する
ことによって、ラベルが貼られたガラス瓶等容器のリサ
イルにおいてラベルを剥がす場合に、水またはぬるま湯
に短時間浸漬する事で、ガラス瓶等の被着体に接着剤を
残すことなく、容易に剥離することが可能となったもの
である。即ち、上記ワックスを含有する感熱性接着剤を
基材に塗布してなる感熱性接着シートを加熱し、感熱性
接着剤が熱で活性化され粘着性を発現する際に、ワック
スが溶融し、ガラス瓶等の被着体との接着界面にワック
スが一部移行した状態で接着するので、ラベルを貼り付
けられたガラス瓶等を水またはぬるま湯に浸漬した際
に、上記ワックスが酸価を有するために水やぬるま湯と
親和し易くなり、被着体との接着界面の接着力が低下す
る結果、被着体に接着剤を残すことなくラベルを容易に
剥がすことが可能になったものと考えられる。従って、
ワックスの融点が固体可塑剤の融点よりも低いと、耐ブ
ロッキング性の点で好ましくなく、一方、150℃を越
えると、感熱性接着剤を熱で活性化する際に(通常約1
50℃で活性化)、ワックスの溶融及びガラス瓶等への
被着体との接着界面へのワックスの移行が不十分となる
ため、ラベルが剥がし難くなり、ワックスの溶融及び移
行を十分に行うためには、活性化により高温・長時間を
要し、エネルギー的にも経済的にも好ましくない。ま
た、酸価が2未満であると、水やぬるま湯との親和性が
不足し、被着体との接着界面の接着力が低下しないた
め、ラベルが剥がし難くなる。
【0011】本発明において使用されるワックスとして
は、キャンデリラワックス(融点:68〜72℃、酸
価:14〜24、以下同様)、カルナウバワックス(8
0〜86℃、2〜10のグレード)、ライスワックス
(79〜83℃、2〜13のグレード)、みつろう(6
5〜67℃、5〜22のグレード)、セラックロウ(7
2〜82℃、12〜24のグレード)等の天然ワック
ス、モンタンワックス(69〜87℃、28〜55のグ
レード)、酸ワックス(81〜87℃、115〜15
5)、エステルワックス(74〜92℃、6〜95)、
部分けん化エステルワックス(90〜107℃、10〜
45)等のモンタン系ワックス、その他ペトロライト社
製のカーディス10(97℃、16)、カーディス31
9(92℃、28)、カーディス370(85℃、3
6)等の酸化マイクロクリスタリンワックス、ハイワッ
クス4052(110℃、20、三井石油化学工業
製)、PED522(100〜105℃、22〜28、
ヘキスト製)、OA2(99〜108℃、20〜30、
BASF社製)等の酸化ポリエチレンワックス、ビスコ
ールTs−200(145℃、3.5、三洋化成工業
(株)製)等の酸化ポリプロピレンワックス、ハイワッ
クス1105A(104℃、60、三井石油化学工業
製)等の酸変性ポリエチレンワックス、12−ヒドロキ
システアリン酸(75℃、180)等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
は、キャンデリラワックス(融点:68〜72℃、酸
価:14〜24、以下同様)、カルナウバワックス(8
0〜86℃、2〜10のグレード)、ライスワックス
(79〜83℃、2〜13のグレード)、みつろう(6
5〜67℃、5〜22のグレード)、セラックロウ(7
2〜82℃、12〜24のグレード)等の天然ワック
ス、モンタンワックス(69〜87℃、28〜55のグ
レード)、酸ワックス(81〜87℃、115〜15
5)、エステルワックス(74〜92℃、6〜95)、
部分けん化エステルワックス(90〜107℃、10〜
45)等のモンタン系ワックス、その他ペトロライト社
製のカーディス10(97℃、16)、カーディス31
9(92℃、28)、カーディス370(85℃、3
6)等の酸化マイクロクリスタリンワックス、ハイワッ
クス4052(110℃、20、三井石油化学工業
製)、PED522(100〜105℃、22〜28、
ヘキスト製)、OA2(99〜108℃、20〜30、
BASF社製)等の酸化ポリエチレンワックス、ビスコ
ールTs−200(145℃、3.5、三洋化成工業
(株)製)等の酸化ポリプロピレンワックス、ハイワッ
クス1105A(104℃、60、三井石油化学工業
製)等の酸変性ポリエチレンワックス、12−ヒドロキ
システアリン酸(75℃、180)等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0012】本発明の感熱性接着剤は、さらにガラス点
温度が50℃以上であり平均粒径が10μm以下の樹脂
微粒子を含有することが重要である。即ち、近年益々厳
しくなってきている耐ブロッキング性への要求に対して
は、上記ワックスと共に上記樹脂微粒子を併用すること
によって、剥離性を低下させることなく、耐ブロッキン
グ性の実用特性を満足させる事が可能となった。
温度が50℃以上であり平均粒径が10μm以下の樹脂
微粒子を含有することが重要である。即ち、近年益々厳
しくなってきている耐ブロッキング性への要求に対して
は、上記ワックスと共に上記樹脂微粒子を併用すること
によって、剥離性を低下させることなく、耐ブロッキン
グ性の実用特性を満足させる事が可能となった。
【0013】本発明において使用されるガラス転移温度
が50℃以上であり平均粒径が10μm以下の樹脂微粒
子としては実質的に球状のものが好ましく、種々の重合
方法によって得られた樹脂溶液を乾燥・粉砕することに
よって粒子としたもの、乳化重合や懸濁重合等種々の重
合方法によって得られた樹脂粒子分散体を乾燥し、必要
に応じて粉砕して粒子としたもの、あるいは前記樹脂分
散体をそのまま、使用することができる。ガラス転移温
度が50℃以上のいわゆる「かため」の樹脂微粒子を感
熱性接着剤に含有すると感熱性接着剤の保持力が向上す
る。また平均粒径が10μmを越える樹脂微粒子を感熱
性接着剤に含有するとかかる感熱性接着剤を紙等に塗加
工した場合に、乾燥工程で固体可塑剤の周囲を保護する
ことが難しくなり、固体可塑剤の軟化を抑制できず、耐
ブロッキング性を向上させることができないばかりでな
く、感熱接着剤の塗工層に粗大な突起を生じ、接着力の
低下を招く。樹脂微粒子の樹脂として使用し得るものと
しては、例えばスチレン重合体、エチレン重合体、メタ
クリル酸メチル重合体、メタクリル酸メチル−スチレン
共重合体、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体等が挙げられる。
が50℃以上であり平均粒径が10μm以下の樹脂微粒
子としては実質的に球状のものが好ましく、種々の重合
方法によって得られた樹脂溶液を乾燥・粉砕することに
よって粒子としたもの、乳化重合や懸濁重合等種々の重
合方法によって得られた樹脂粒子分散体を乾燥し、必要
に応じて粉砕して粒子としたもの、あるいは前記樹脂分
散体をそのまま、使用することができる。ガラス転移温
度が50℃以上のいわゆる「かため」の樹脂微粒子を感
熱性接着剤に含有すると感熱性接着剤の保持力が向上す
る。また平均粒径が10μmを越える樹脂微粒子を感熱
性接着剤に含有するとかかる感熱性接着剤を紙等に塗加
工した場合に、乾燥工程で固体可塑剤の周囲を保護する
ことが難しくなり、固体可塑剤の軟化を抑制できず、耐
ブロッキング性を向上させることができないばかりでな
く、感熱接着剤の塗工層に粗大な突起を生じ、接着力の
低下を招く。樹脂微粒子の樹脂として使用し得るものと
しては、例えばスチレン重合体、エチレン重合体、メタ
クリル酸メチル重合体、メタクリル酸メチル−スチレン
共重合体、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体等が挙げられる。
【0014】本発明の感熱性接着剤に使用される熱可塑
性樹脂としては、ガラス転移温度が50℃未満のもの
で、例えばアクリル系、スチレン−アクリル系、スチレ
ン−ブタジエン、スチレン−ブタジエン−アクリル系、
エチレン−酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル−アクリ
ル酸系、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エステル
系、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル系、酢酸ビニ
ル、酢酸ビニル−アクリル系、エチレン−アクリル系、
エチレン−塩ビ系、ブタジエン、ウレタン、ポリエステ
ル、スチレン−イソプレン、イソプレン、アクリロニト
リル−ブタジエン、イソブチレン等の重合体が挙げら
れ、単独あるいは、混合使用することが好ましく、特
に、アクリル系、スチレン−ブタジエン、エチレン−酢
酸ビニル重合体が好ましい。熱可塑性樹脂のガラス転移
温度が50℃以上であると、感熱性接着剤を熱で活性化
させた際の粘着性が不十分となる。
性樹脂としては、ガラス転移温度が50℃未満のもの
で、例えばアクリル系、スチレン−アクリル系、スチレ
ン−ブタジエン、スチレン−ブタジエン−アクリル系、
エチレン−酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル−アクリ
ル酸系、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エステル
系、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル系、酢酸ビニ
ル、酢酸ビニル−アクリル系、エチレン−アクリル系、
エチレン−塩ビ系、ブタジエン、ウレタン、ポリエステ
ル、スチレン−イソプレン、イソプレン、アクリロニト
リル−ブタジエン、イソブチレン等の重合体が挙げら
れ、単独あるいは、混合使用することが好ましく、特
に、アクリル系、スチレン−ブタジエン、エチレン−酢
酸ビニル重合体が好ましい。熱可塑性樹脂のガラス転移
温度が50℃以上であると、感熱性接着剤を熱で活性化
させた際の粘着性が不十分となる。
【0015】感熱性接着剤の粘着性能を向上させる粘着
付与剤としては、従来公知のものが使用できるが、軟化
温度が低いものは、耐ブロッキング性が不良になるた
め、軟化温度が80℃以上のものが好ましい。粘着付与
剤の例としては、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳
香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、スチレン系
樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロ
ジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジンおよびそ
れらのグリセリン、ペンタエリスリトール等とのエステ
ル、樹脂酸ダイマー等)が挙げられる。また、前記粘着
付与剤は、1種あるいは2種類以上の混合物で使用する
ことができる。すなわち、感熱性接着剤の粘着付与剤
は、テルペン樹脂および脂肪族系石油樹脂、芳香族系石
油樹脂およびクマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂
およびフェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂およ
びロジン誘導体、テルペン樹脂およびロジン誘導体、脂
肪族系石油樹脂およびロジン誘導体、芳香族系石油樹脂
およびロジン誘導体、クマロン−インデン樹脂およびロ
ジン誘導体、スチレン系樹脂およびロジン誘導体、フェ
ノール樹脂およびロジン誘導体等との2種類あるいはロ
ジン誘導体、脂肪族系石油樹脂および芳香族系石油樹脂
等との3種類あるいはそれ以上の混合物で使用すること
もできる。
付与剤としては、従来公知のものが使用できるが、軟化
温度が低いものは、耐ブロッキング性が不良になるた
め、軟化温度が80℃以上のものが好ましい。粘着付与
剤の例としては、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳
香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、スチレン系
樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロ
ジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジンおよびそ
れらのグリセリン、ペンタエリスリトール等とのエステ
ル、樹脂酸ダイマー等)が挙げられる。また、前記粘着
付与剤は、1種あるいは2種類以上の混合物で使用する
ことができる。すなわち、感熱性接着剤の粘着付与剤
は、テルペン樹脂および脂肪族系石油樹脂、芳香族系石
油樹脂およびクマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂
およびフェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂およ
びロジン誘導体、テルペン樹脂およびロジン誘導体、脂
肪族系石油樹脂およびロジン誘導体、芳香族系石油樹脂
およびロジン誘導体、クマロン−インデン樹脂およびロ
ジン誘導体、スチレン系樹脂およびロジン誘導体、フェ
ノール樹脂およびロジン誘導体等との2種類あるいはロ
ジン誘導体、脂肪族系石油樹脂および芳香族系石油樹脂
等との3種類あるいはそれ以上の混合物で使用すること
もできる。
【0016】本発明の感熱性接着剤に使用される固体可
塑剤としては、例えばフタル酸ジフェニル(融点:73
℃、以下同様)、フタル酸ジヘキシル(65℃)、フタ
ル酸ジシクロヘキシル(65℃)、フタル酸ジヒドロア
ビエチル(65℃)、イソフタル酸ジメチル(66
℃)、安息香酸スクロース(98℃)、二安息香酸エチ
レングリコール(70℃)、三安息香酸トリメチロール
エタン(73℃)、四安息香酸ペンタエリトリット(9
5℃)、八酢酸スクロース(89℃)、クエン酸トリシ
クロヘキシル(57℃)、N-シクロヘキシル-p- トルエ
ンスルホンアミド(86℃)等が挙げられるが、通常
は、フタル酸ジシクロヘキシルが好適に使用される。固
体可塑剤の粒径は、感熱性接着剤の塗布面の平滑性に大
きな影響を及ぼし、粒径が大きすぎると感熱性接着剤の
塗布面の平滑性が悪くなり、また熱活性時間が長くなる
等の影響があるため、最大粒径50μm以下に調節する
ことが好ましい。本発明においては、係る固体可塑剤の
平均粒子径と上記樹脂微粒子の平均粒子径の比が3/2
〜100/1であることが好ましい。両粒子の平均粒径
が上記範囲にあると、耐ブロッキング性が向上するが、
これは感熱性接着剤を製造するために熱可塑性樹脂、固
体可塑剤、粘着付与剤、樹脂粒子、固体可塑剤、ワック
ス等を添加混合する際に固体可塑剤粒子の表面を樹脂微
粒子が十分被覆するので、感熱性接着シートにおいて固
体可塑剤の軟化が抑制されるためと考えられる。
塑剤としては、例えばフタル酸ジフェニル(融点:73
℃、以下同様)、フタル酸ジヘキシル(65℃)、フタ
ル酸ジシクロヘキシル(65℃)、フタル酸ジヒドロア
ビエチル(65℃)、イソフタル酸ジメチル(66
℃)、安息香酸スクロース(98℃)、二安息香酸エチ
レングリコール(70℃)、三安息香酸トリメチロール
エタン(73℃)、四安息香酸ペンタエリトリット(9
5℃)、八酢酸スクロース(89℃)、クエン酸トリシ
クロヘキシル(57℃)、N-シクロヘキシル-p- トルエ
ンスルホンアミド(86℃)等が挙げられるが、通常
は、フタル酸ジシクロヘキシルが好適に使用される。固
体可塑剤の粒径は、感熱性接着剤の塗布面の平滑性に大
きな影響を及ぼし、粒径が大きすぎると感熱性接着剤の
塗布面の平滑性が悪くなり、また熱活性時間が長くなる
等の影響があるため、最大粒径50μm以下に調節する
ことが好ましい。本発明においては、係る固体可塑剤の
平均粒子径と上記樹脂微粒子の平均粒子径の比が3/2
〜100/1であることが好ましい。両粒子の平均粒径
が上記範囲にあると、耐ブロッキング性が向上するが、
これは感熱性接着剤を製造するために熱可塑性樹脂、固
体可塑剤、粘着付与剤、樹脂粒子、固体可塑剤、ワック
ス等を添加混合する際に固体可塑剤粒子の表面を樹脂微
粒子が十分被覆するので、感熱性接着シートにおいて固
体可塑剤の軟化が抑制されるためと考えられる。
【0017】本発明の感熱性接着剤を得るに際しては、
熱可塑性樹脂、粘着付与剤および固体可塑剤を混合分散
後、混合中又は混合分散中にワックスをそのまま添加・
混合しても良いし、あるいはワックスの水系または油系
分散体を添加・混合しても良い。また、ワックスは一度
に添加・混合しても良いし、何回かに分けて添加・混合
しても良い。また、樹脂微粒子は、上記ワックスの場合
と同様に、熱可塑性樹脂、粘着付与剤および固体可塑剤
を混合分散後、混合中または混合分散中に、一度に添加
・混合しても良いし、何回かに分けて添加・混合しても
良い。
熱可塑性樹脂、粘着付与剤および固体可塑剤を混合分散
後、混合中又は混合分散中にワックスをそのまま添加・
混合しても良いし、あるいはワックスの水系または油系
分散体を添加・混合しても良い。また、ワックスは一度
に添加・混合しても良いし、何回かに分けて添加・混合
しても良い。また、樹脂微粒子は、上記ワックスの場合
と同様に、熱可塑性樹脂、粘着付与剤および固体可塑剤
を混合分散後、混合中または混合分散中に、一度に添加
・混合しても良いし、何回かに分けて添加・混合しても
良い。
【0018】本発明の感熱性接着剤は、固形分100重
量部中に、前記ワックスを0.5〜10.0重量部、及
び前記樹脂微粒子を0.5〜20.0重量部含有するこ
とが好ましい。さらに前記ワックスを0.5〜5.0重
量部、及び前記樹脂微粒子を0.5〜10.0重量部含
有することが好ましい。ワックスが0.5重量部未満の
場合は、接着ラベルの剥離性が不十分となり易く、一方
10.0重量部を越える場合は、接着ラベルの剥離性は
良好となるが、接着特性が不十分となり易い。また、ワ
ックスが0.5〜10.0重量部の場合でも樹脂微粒子
が0.5重量部未満の場合は、耐ブロッキング性が不十
分となり易く、20.0重量部を越える場合は、接着特
性が不十分となり易い。
量部中に、前記ワックスを0.5〜10.0重量部、及
び前記樹脂微粒子を0.5〜20.0重量部含有するこ
とが好ましい。さらに前記ワックスを0.5〜5.0重
量部、及び前記樹脂微粒子を0.5〜10.0重量部含
有することが好ましい。ワックスが0.5重量部未満の
場合は、接着ラベルの剥離性が不十分となり易く、一方
10.0重量部を越える場合は、接着ラベルの剥離性は
良好となるが、接着特性が不十分となり易い。また、ワ
ックスが0.5〜10.0重量部の場合でも樹脂微粒子
が0.5重量部未満の場合は、耐ブロッキング性が不十
分となり易く、20.0重量部を越える場合は、接着特
性が不十分となり易い。
【0019】本発明の感熱性接着剤には、この他に、フ
ィラー等も本発明の目的を妨げない範囲で添加可能であ
り、例えば、酸化チタン、アルミナ、カオリン、タルク
等の無機物等を使用することができる。さらに、必要に
応じて分散剤や消泡剤、増粘剤等を使用することもでき
る。
ィラー等も本発明の目的を妨げない範囲で添加可能であ
り、例えば、酸化チタン、アルミナ、カオリン、タルク
等の無機物等を使用することができる。さらに、必要に
応じて分散剤や消泡剤、増粘剤等を使用することもでき
る。
【0020】本発明の感熱性接着シートは、水性分散体
または有機溶剤溶液の状態の上記本発明の感熱性接着剤
を基材に塗布・乾燥して得られるものである。本発明の
感熱性接着シートに用いられる基材としては、従来より
公知の上質紙、コート紙、アート紙、蒸着紙等の紙、あ
るいは合成紙、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン系樹脂、又はポリエチレンテレフタレートに
代表されるポリエステル系樹脂等のプラスチック基材が
使用できる。塗工方法、乾燥方法等は、従来公知の方法
を適宜選択すれば良い。
または有機溶剤溶液の状態の上記本発明の感熱性接着剤
を基材に塗布・乾燥して得られるものである。本発明の
感熱性接着シートに用いられる基材としては、従来より
公知の上質紙、コート紙、アート紙、蒸着紙等の紙、あ
るいは合成紙、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン系樹脂、又はポリエチレンテレフタレートに
代表されるポリエステル系樹脂等のプラスチック基材が
使用できる。塗工方法、乾燥方法等は、従来公知の方法
を適宜選択すれば良い。
【0021】本発明の感熱性接着剤を用いると、ガラス
瓶等の被着体に貼り付られたラベルを剥離する際、10
〜40℃程度の水またはぬるま湯に30分〜1時間程度
の短時間浸漬で、ラベルの剥離が可能であり、かつ好ま
しい。ラベル基材が紙等で、基材の耐水性が比較的低い
場合は、むしろ、10〜30℃程度の水に30分〜1時
間程度の短時間浸漬させたほうが、ラベルを剥離させる
際の基材の破断が少なく、好ましい。
瓶等の被着体に貼り付られたラベルを剥離する際、10
〜40℃程度の水またはぬるま湯に30分〜1時間程度
の短時間浸漬で、ラベルの剥離が可能であり、かつ好ま
しい。ラベル基材が紙等で、基材の耐水性が比較的低い
場合は、むしろ、10〜30℃程度の水に30分〜1時
間程度の短時間浸漬させたほうが、ラベルを剥離させる
際の基材の破断が少なく、好ましい。
【0022】本発明の感熱性接着剤は、水性エマルジョ
ンまたは有機溶剤溶液として、基材に塗布し、感熱性接
着シートとすることもできる。
ンまたは有機溶剤溶液として、基材に塗布し、感熱性接
着シートとすることもできる。
【0023】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。ただし、本発明の範囲は、以下の実施例により
何等限定されるものではない。例中、部とは重量部を、
%とは重量%をそれぞれ表わす。 〔実施例1〜10および比較例1〜4〕表1に示す処方
で、初めにボールミル中に固体可塑剤、マレイン酸樹脂
溶液および水を入れ、24時間粉砕し、固体可塑剤分散
液を得た。得られた各分散液中の固体可塑剤の粒子径を
島津レーザー回折式粒度分布測定装置、SALD−11
00を用いて測定した結果、平均粒子径(50%体積粒
子径)は、1.0μm〜5.0μmであった。得られた
固体可塑剤分散液に、表1に示す処方で、粘着付与剤、
熱可塑性樹脂、ワックス、樹脂微粒子および添加剤を添
加、5分間混合攪拌を行い、感熱性接着剤を調製した。
得られた感熱性接着剤を、片面アート紙の裏側に、塗布
量が12g/m2 となるように塗布し、40℃で4分間
乾燥し、感熱性接着シートを得た。乾燥後の状態では粘
着性はなかった。各感熱性接着シートについて、接着
力、保持力、耐ブロッキング性、および剥離性の評価を
行った結果を表1に示す。
明する。ただし、本発明の範囲は、以下の実施例により
何等限定されるものではない。例中、部とは重量部を、
%とは重量%をそれぞれ表わす。 〔実施例1〜10および比較例1〜4〕表1に示す処方
で、初めにボールミル中に固体可塑剤、マレイン酸樹脂
溶液および水を入れ、24時間粉砕し、固体可塑剤分散
液を得た。得られた各分散液中の固体可塑剤の粒子径を
島津レーザー回折式粒度分布測定装置、SALD−11
00を用いて測定した結果、平均粒子径(50%体積粒
子径)は、1.0μm〜5.0μmであった。得られた
固体可塑剤分散液に、表1に示す処方で、粘着付与剤、
熱可塑性樹脂、ワックス、樹脂微粒子および添加剤を添
加、5分間混合攪拌を行い、感熱性接着剤を調製した。
得られた感熱性接着剤を、片面アート紙の裏側に、塗布
量が12g/m2 となるように塗布し、40℃で4分間
乾燥し、感熱性接着シートを得た。乾燥後の状態では粘
着性はなかった。各感熱性接着シートについて、接着
力、保持力、耐ブロッキング性、および剥離性の評価を
行った結果を表1に示す。
【0024】塗布物の接着力、保持力、耐ブロッキング
性および剥離性の評価は、以下の方法によって行った。 接着力:感熱性接着シートを 150℃で30秒間加熱し粘着
性を発現させた後、速やかにガラス板に糊付け部の長さ
を100mm とし貼り付け、貼り付け後、23℃−65% の環境
下で1日放置した後、JIS Z-0237に準じて 180度剥離に
より接着強度を測定し、以下の基準で判定した。 ◎・・・・・・800g/25mm 以上。 ○・・・・・・500g/25mm 以上、800g/25mm 未満。 ×・・・・・・500g/25mm 未満。
性および剥離性の評価は、以下の方法によって行った。 接着力:感熱性接着シートを 150℃で30秒間加熱し粘着
性を発現させた後、速やかにガラス板に糊付け部の長さ
を100mm とし貼り付け、貼り付け後、23℃−65% の環境
下で1日放置した後、JIS Z-0237に準じて 180度剥離に
より接着強度を測定し、以下の基準で判定した。 ◎・・・・・・800g/25mm 以上。 ○・・・・・・500g/25mm 以上、800g/25mm 未満。 ×・・・・・・500g/25mm 未満。
【0025】保持力:感熱性接着シートを 150℃で30秒
間加熱し粘着性を発現させた後、速やかにSUS板に糊
付け部を25mmとして貼り付け、JIS Z-0237に準じて、50
0gの一定荷重を加え、クリープ試験を行い、以下の基準
で判定した。 ◎・・・・・・2000秒以上 ○・・・・・・1000秒以上、2000秒未満 ×・・・・・・1000秒未満
間加熱し粘着性を発現させた後、速やかにSUS板に糊
付け部を25mmとして貼り付け、JIS Z-0237に準じて、50
0gの一定荷重を加え、クリープ試験を行い、以下の基準
で判定した。 ◎・・・・・・2000秒以上 ○・・・・・・1000秒以上、2000秒未満 ×・・・・・・1000秒未満
【0026】耐ブロッキング性:接着剤塗布面と接着剤
非塗布面とが対向するように感熱性粘着シートを重ね合
わせ、該シートの粘着剤非塗布面に、 1000 g/cm2 の
荷重をかけて、40℃に24時間保存後に剥離し、以下の基
準で評価した。 ◎・・・・・・剥離抵抗がほとんどなし。 ○・・・・・・剥離時に音がする。 ×・・・・・・剥離時に紙の繊維を引っ張るか若しくは、ブロ
ッキングにより紙が破れる。
非塗布面とが対向するように感熱性粘着シートを重ね合
わせ、該シートの粘着剤非塗布面に、 1000 g/cm2 の
荷重をかけて、40℃に24時間保存後に剥離し、以下の基
準で評価した。 ◎・・・・・・剥離抵抗がほとんどなし。 ○・・・・・・剥離時に音がする。 ×・・・・・・剥離時に紙の繊維を引っ張るか若しくは、ブロ
ッキングにより紙が破れる。
【0027】剥離性:感熱性接着シートを 150℃で30秒
間加熱し粘着性を発現させた後、速やかにガラス瓶に貼
り付けた。貼り付け後、23℃−65% の環境下で1日放置
後に、20℃の攪拌装置付きの水槽に浸漬し、30分後のラ
ベルの状態を以下の基準で評価した。ただし糊付け部
は、長さ 150mm、幅 50mm とした。 ◎・・・・・・ラベルが完全に剥離し、ガラス瓶面には接着剤
は残らない。 ○・・・・・・ラベルの半分以上が剥離し、ガラス瓶面には接
着剤は残らない。 ×・・・・・・ラベルが剥離せず、手で剥がすと基材が破断す
る。
間加熱し粘着性を発現させた後、速やかにガラス瓶に貼
り付けた。貼り付け後、23℃−65% の環境下で1日放置
後に、20℃の攪拌装置付きの水槽に浸漬し、30分後のラ
ベルの状態を以下の基準で評価した。ただし糊付け部
は、長さ 150mm、幅 50mm とした。 ◎・・・・・・ラベルが完全に剥離し、ガラス瓶面には接着剤
は残らない。 ○・・・・・・ラベルの半分以上が剥離し、ガラス瓶面には接
着剤は残らない。 ×・・・・・・ラベルが剥離せず、手で剥がすと基材が破断す
る。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明により、従来の感熱性接着剤を塗
布してなる感熱性接着シートと比較して、ガラス瓶等容
器に貼られたラベルを剥離する際に、水またはぬるま湯
に短時間浸漬する事により、被着体に接着剤を残す事な
く、容易に剥離する事を可能とし、接着特性も実用性を
満足する事ができる感熱性接着シートが得られるように
なった。ガラス瓶等容器のリサイクルにおけるラベルの
分離において、弱アルカリ液を必要とせず、容易となっ
た事は、容器リサイクルの活性化につながり、経済的効
果、地球環境保護としての意義は大きい。
布してなる感熱性接着シートと比較して、ガラス瓶等容
器に貼られたラベルを剥離する際に、水またはぬるま湯
に短時間浸漬する事により、被着体に接着剤を残す事な
く、容易に剥離する事を可能とし、接着特性も実用性を
満足する事ができる感熱性接着シートが得られるように
なった。ガラス瓶等容器のリサイクルにおけるラベルの
分離において、弱アルカリ液を必要とせず、容易となっ
た事は、容器リサイクルの活性化につながり、経済的効
果、地球環境保護としての意義は大きい。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】すなわち、第1の発明は、ガラス転移温度
が50℃未満の熱可塑性樹脂、粘着付与剤、固体可塑
剤、融点が前記固体可塑剤の融点以上150℃以下で酸
価が2以上のワックス、およびガラス転移温度が50℃
以上であり平均粒径が10μm以下の樹脂微粒子を含有
する事を特徴とする易剥離型感熱性接着剤である。
が50℃未満の熱可塑性樹脂、粘着付与剤、固体可塑
剤、融点が前記固体可塑剤の融点以上150℃以下で酸
価が2以上のワックス、およびガラス転移温度が50℃
以上であり平均粒径が10μm以下の樹脂微粒子を含有
する事を特徴とする易剥離型感熱性接着剤である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本発明の感熱性接着剤は、さらにガラス転
移温度が50℃以上であり平均粒径が10μm以下の樹
脂微粒子を含有することが重要である。即ち、近年益々
厳しくなってきている耐ブロッキング性への要求に対し
ては、上記ワックスと共に上記樹脂微粒子を併用するこ
とによって、剥離性を低下させることなく、耐ブロッキ
ング性の実用特性を満足させる事が可能となった。
移温度が50℃以上であり平均粒径が10μm以下の樹
脂微粒子を含有することが重要である。即ち、近年益々
厳しくなってきている耐ブロッキング性への要求に対し
ては、上記ワックスと共に上記樹脂微粒子を併用するこ
とによって、剥離性を低下させることなく、耐ブロッキ
ング性の実用特性を満足させる事が可能となった。
Claims (4)
- 【請求項1】 ガラス転移温度が50℃未満の熱可塑性
樹脂、粘着付与剤、固体可塑剤、融点が前記固体可塑剤
の融点以上150℃以下で酸価が2以上のワックス、お
よびガラス点温度が50℃以上であり平均粒径が10μ
m以下の樹脂微粒子を含有する事を特徴とする易剥離型
感熱性接着剤。 - 【請求項2】 固体可塑剤の平均粒子径と前記樹脂微粒
子の平均粒子径の比が3/2〜100/1であることを
事を特徴とする請求項1記載の易剥離型感熱性接着剤。 - 【請求項3】 固形分100重量部中に、前記ワックス
を0.5〜10.0重量部、及び前記樹脂微粒子を0.
5〜20.0重量部含有することを特徴とする請求項1
または2記載の易剥離型感熱性接着剤。 - 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか記載の易剥離
型感熱性接着剤を基材に塗工・乾燥してなる易剥離型感
熱性接着シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9187894A JPH1135920A (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | 易剥離型感熱性接着剤および接着シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9187894A JPH1135920A (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | 易剥離型感熱性接着剤および接着シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1135920A true JPH1135920A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16214064
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9187894A Pending JPH1135920A (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | 易剥離型感熱性接着剤および接着シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1135920A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000202974A (ja) * | 1999-01-19 | 2000-07-25 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層体 |
JP2000326470A (ja) * | 1999-05-19 | 2000-11-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層体及びその製造方法 |
JP2001138448A (ja) * | 1999-09-01 | 2001-05-22 | Sumitomo Chem Co Ltd | 易剥離性フィルム |
JP2008231275A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Arakawa Chem Ind Co Ltd | 粘着付与樹脂エマルジョン、その製造方法および水系粘・接着剤組成物 |
WO2008141748A2 (fr) * | 2007-05-15 | 2008-11-27 | Societe De Technologie Michelin | Systeme plastifiant et composition de caoutchouc pour pneumatique incorporant ledit systeme |
JP2009503133A (ja) * | 2005-07-22 | 2009-01-29 | ダウ・コ−ニング・コ−ポレ−ション | 有機シロキサン組成物 |
JP2015209468A (ja) * | 2014-04-25 | 2015-11-24 | 横浜ゴム株式会社 | 硬化性樹脂組成物 |
-
1997
- 1997-07-14 JP JP9187894A patent/JPH1135920A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000202974A (ja) * | 1999-01-19 | 2000-07-25 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層体 |
JP4668369B2 (ja) * | 1999-01-19 | 2011-04-13 | 大日本印刷株式会社 | 配送伝票 |
JP2000326470A (ja) * | 1999-05-19 | 2000-11-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 積層体及びその製造方法 |
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JP2008231275A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Arakawa Chem Ind Co Ltd | 粘着付与樹脂エマルジョン、その製造方法および水系粘・接着剤組成物 |
WO2008141748A2 (fr) * | 2007-05-15 | 2008-11-27 | Societe De Technologie Michelin | Systeme plastifiant et composition de caoutchouc pour pneumatique incorporant ledit systeme |
WO2008141748A3 (fr) * | 2007-05-15 | 2009-01-15 | Michelin Soc Tech | Systeme plastifiant et composition de caoutchouc pour pneumatique incorporant ledit systeme |
JP2015209468A (ja) * | 2014-04-25 | 2015-11-24 | 横浜ゴム株式会社 | 硬化性樹脂組成物 |
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