JPH11355983A - 電動機または発電機用の電機子鉄心 - Google Patents

電動機または発電機用の電機子鉄心

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JPH11355983A
JPH11355983A JP15631198A JP15631198A JPH11355983A JP H11355983 A JPH11355983 A JP H11355983A JP 15631198 A JP15631198 A JP 15631198A JP 15631198 A JP15631198 A JP 15631198A JP H11355983 A JPH11355983 A JP H11355983A
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JP
Japan
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magnetic
motor
steel sheet
iron core
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JP15631198A
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Tsutomu Kaido
力 開道
Takeaki Wakizaka
岳顕 脇坂
Takeshi Kubota
猛 久保田
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は高透磁率、低鉄損の電動機及び発電
機用電機子鉄心を提供する。 【解決手段】 電動機及び発電機用電機子鉄心として二
方向性電磁鋼板を用いたこと。特に、電動機あるいは発
電機の磁気回路の各部の方向が、二方向性電磁鋼板の磁
気特性の優れた二方向となる。また、電動機あるいは発
電機がリニア型であり、かつ、分割鉄心で構成されるこ
とが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機及び発電機
用鉄心に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動機や発電機は小形軽量化の要求が強
く、高界磁磁束密度の設計がなされて、鉄心には高界磁
磁束密度で高透磁率であることが要求される。一方、高
効率化の要求も強く、励磁電流を少なくできる鉄心や低
鉄損である鉄心の必要性が高い。
【0003】このような要求のもとに電動機や発電機で
は一般に電機子鉄心は回転磁界中で使用されるので無方
向性電磁鋼板が使用されるが、無方向性電磁鋼板を用い
た電機子鉄心では電動機や発電機の小形軽量化、高効率
化には限界がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高透
磁率、低鉄損の電動機または発電機用の電機子鉄心を提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、(1)二方向性電磁鋼板を用いたことを特徴とす
る電動機または発電機用の電機子鉄心、(2)鉄心磁気
回路の磁束流れ方向を二方向性電磁鋼板の磁気特性の優
れた二方向に合わせたことを特徴とする(1)記載の電
動機または発電機用の電機子鉄心、(3)電動機あるい
は発電機がリニア型であることを特徴とする(1)また
は(2)記載の電動機または発電機用の電機子鉄心、
(4)分割鉄心で構成されることを特徴とする(1)、
(2)、(3)のいずれか1項記載の電動機及び発電機
用の電機子鉄心、(5)鉄心が回し積みされていること
を特徴とする(1)記載の電動機または発電機用の電機
子鉄心、にある。
【0006】
【発明の実施の形態】二方向性電磁鋼板は二方向の磁気
特性が優れた電磁鋼板であり、主には二方向に圧延して
つくられる珪素含有量が約3重量%の珪素鋼板である。
電磁鋼板は一般に鉄を主成分とした鋼板で、珪素を含ん
だ珪素鋼板や珪素を殆ど含まない純鉄系鋼板であり、製
造工程で結晶粒の方位や大きさを制御した鋼板である。
【0007】本発明では、従来使用されている無方向性
電磁鋼板より二方向で磁気特性が優れている電磁鋼板を
用いる必要があり、無方向性電磁鋼板は一般に全方向で
800A/m での磁束密度は1.7T以下であるが、本発
明における二方向性電磁鋼板は800A/m での磁束密度
が二方向で、1.7T以上を示すものである。二方向と
は通常2方向のなす角が90度であるが、製造方法や組
み合わせ方法により、磁気特性が優れている二方向が9
0度からずれている場合でも良い。しかし、45度以上
でないと二方向である効果が小さくなる。典型的な二方
向電磁鋼板は珪素含有量が約3重量%の珪素鋼板を従来
の方向性電磁鋼板(コイルの長さ方向即ち圧延方向の磁
気特性が優れている。)の工程の途中に、方向性電磁鋼
板の圧延方向に加えて、もう一方向の磁気特性が優れた
方向を得るためにコイルの長さ方向即ち圧延方向と直角
方向に圧延する工程を加えて製造される。二方向性電磁
鋼板の主鋼板面方位は{100}であると良く、或いは
主鋼板面方位が{110}で二方向に<100>が配向
しているものでも良い。また主鋼板面方位が{100}
であるが、面内方向で分布し、磁気特性が優れている二
方向のなす角が90度以下となったものでも良い。本発
明の二方向性電磁鋼板は鋼板面方位は{100}である
単結晶や、一方向性電磁鋼板をクラッド材のように二方
向に接合したり、接着剤で張り合わせたものでも、或い
は結果的に一方向性電磁鋼板が二方向に層状になってい
るものでも良い。
【0008】製造法は圧延法、スパッター法、蒸着法、
また板材の成分を外部から調整したものでも良い。電動
機及び発電機用鉄心に加工された後、二方向性電磁鋼板
の特性を示すものでも良い。二方向性電磁鋼板の板厚は
0.1から0.5mmのような一般に市販されている板厚
だけでなく、製造可能であるならば0.5mm以上のもの
や、0.1mm以下のものでも良い。また、板厚は一定で
なく、断面が傾斜しているものや異形のものでも良い。
二方向性電磁鋼板の表面には絶縁皮膜や表面処理が施さ
れているものでも良く、特に電機子鉄心において二方向
性電磁鋼板の積層においては層間絶縁は重要である。
【0009】電動機及び発電機は電機子鉄心を必要とす
る磁気回路を有するものであり、回転型、リニア型等で
あり、その駆動方式は直流機、同期機、誘導機、リラク
タンス型、ステッピング型また2種類以上を併用したハ
イブリッド型等どのような方式でも良い。
【0010】本発明の電動機及び発電機用電機子鉄心に
は、前記の二方向性電磁鋼板を用いる。二方向性電磁鋼
板は同じ方向に積層して用いる場合だけでなく、実施例
1のように回し積みして用いる場合もあり、また塑性変
形をして用いても良い。塑性変形は曲げ加工、絞り等で
ある。鉄心の磁気回路は二方向即ち2次元だけでなく、
三方向以上即ち3次元でも良い。三方向磁気回路の例と
して、クローポール型、ハイブリット型ステッピングモ
ータ、極数切り換え型モータ等がある。
【0011】電機子鉄心の磁気回路の各部の磁束流れ方
向が二方向性電磁鋼板の磁気特性の優れた二方向である
と良い。例えば、実施例2のようにヨーク部や歯部の主
な磁束流れの方向が二方向性電磁鋼板の磁気特性の優れ
た二方向にすれば良い。また、分割電機子コアの歯やヨ
ークでの磁束流れの方向が二方向性電磁鋼板の磁気特性
の優れた二方向にすれば良い。
【0012】本発明の電動機は汎用モータ、サーボモー
タ、家電用モータ、FA用モータ、OA用モータ、電気
鉄道用モータ、航空機用モータ、電気自動車用駆動モー
タ、電装用モータ等に、また発電機はタービン発電機、
水車発電機、ポータブル発電機、自家用発電機、電装用
発電機などに使用でき、あらゆる用途に適用できる。
【0013】
【実施例】[実施例1]電動機の電機子鉄心、即ちモー
タ電機子コアにおける実施例を図1に示す。電機子コア
1は図2に示される二方向性電磁鋼板の打ち抜き電機子
コアを積層し、回し積みしたものであり、歯2、2′、
3、3′、4、4′が付いている。図2の打ち抜き電機
子コア1′は、歯6の方向が二方向性電磁鋼板の磁気特
性が優れた方向5の一つになっており、このコアを回し
積みし、打ち抜き電機子コアの歯6が図1のモータ電機
子コアの各歯2、2′、3、3′、4、4′にそれぞれ
対応するようにしている。図1の電機子コアは、従来の
無方向性電磁鋼板35A290と比較すると、表1のよ
うに歯部の磁気特性が非常に優れて、鉄損も優れてい
る。
【0014】
【表1】
【0015】[実施例2]電動機の電機子鉄心の実施例
を図3に示す。電動機の電機子鉄心11の磁気回路の各
部の方向が、二方向性電磁鋼板の磁気特性の優れた二方
向12、13になっている。電機子鉄心のヨーク部1
7、18の磁気回路の主な磁束流れ方向が12、13の
方向になっており、また歯部14、14′、15、1
5′、16、16′の磁束流れ方向も12、13の方向
になっている。従来の電機子鉄心21は図4のように歯
部25、25′、26、26′の磁束流れ方向が22、
23の方向になっていない。設計磁束密度を1.5Tと
し、無方向性電磁鋼板50A290を用いた図4のコア
鉄損に比べ、本発明の図3のコア鉄損は約0.5倍とな
った。
【0016】[実施例3]二方向性電磁鋼板を用いた分
割電機子コア32で構成されたモータ電機子コア31を
図5に示す。図5に示される分割電機子コア32は、歯
部34とヨーク部35の磁束流れ方向が二方向性電磁鋼
板の磁気特性の優れた二方向33の方向(図6)になっ
ている。
【0017】[実施例4]二方向性電磁鋼板を用いたリ
ニアモータ電機子コア41を図7に示す。歯部44とヨ
ーク部43の磁束流れ方向が二方向性電磁鋼板の磁気特
性の優れた二方向42の方向になっている。
【0018】[実施例5]二方向性電磁鋼板を用いた発
電機の電機子鉄心51を図8に示す。歯部53とヨーク
部54の磁束流れ方向が二方向性電磁鋼板の磁気特性の
優れた二方向52の方向になっている。
【0019】[実施例6]実施例2において、二方向に
磁気特性が優れた電磁鋼板として、方向性電磁鋼板の9
0度回し積み接着した鋼板を用いて、設計磁束密度を
1.5Tとした。無方向性電磁鋼板50A290を用い
たコア鉄損に比べ、本発明の場合の鉄損は0.8倍とな
った。
【0020】
【発明の効果】本発明の電機子鉄心の励磁特性、鉄損は
従来の無方向性電磁鋼板を用いた電機子鉄心より非常に
優れている。本発明の電機子鉄心は透磁性が優れている
ので、鉄心の線形性が高い磁束密度まで保たれるので、
制御性にも優れている。本発明の鉄心を用いると、電動
機、発電機の小形軽量化、高効率化に効果があり、小形
軽量化が要求される電気鉄道、OA機器用モータに適し
ている。また、例えば、超高速鉄道やHDDのボイスコ
イルモータ等に適しているし、小形軽量化、高効率化が
共に要求される電気自動車等にも適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動機用電機子鉄心(モータ電機
子コア)の平面説明図。
【図2】本発明に係る打ち抜き電機子コアの平面説明
図。
【図3】本発明に係る電動機用電機子鉄心の他の例を示
す平面説明図。
【図4】従来の電動機用電機子鉄心の平面説明図。
【図5】本発明に係る分割型電動機用電機子鉄心の例を
示す平面説明図。
【図6】図5における分割電機子コアを示す平面図。
【図7】本発明に係るリニアモータ電機子コアの例を示
す平面説明図。
【図8】本発明に係る発電機用電機子鉄心の例を示す平
面説明図。
【符号の説明】
1、11、21、31、41:電動機用電機子鉄心また
はモータ電機子コア 1′:打ち抜き電機子コア 2、2′、3、3′、4、4′、14、14′、15、
15′、16、16′、25、25′、26、26′、
34、44、53:歯部 5、12、13、22、23、33、42、52:二方
向性電磁鋼板の磁気特性の優れた二方向 6:二方向性電磁鋼板の磁気特性が優れた方向になって
いる打ち抜き電機子コアの歯 17、18、35、43、54:電機子鉄心のヨーク部 32:分割電機子コア 51:発電機用電機子鉄心

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二方向性電磁鋼板を用いたことを特徴と
    する電動機または発電機用の電機子鉄心。
  2. 【請求項2】 鉄心磁気回路の磁束流れ方向を二方向性
    電磁鋼板の磁気特性の優れた二方向に合わせたことを特
    徴とする請求項1記載の電動機または発電機用の電機子
    鉄心。
  3. 【請求項3】 電動機あるいは発電機がリニア型である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の電動機または
    発電機用の電機子鉄心。
  4. 【請求項4】 鉄心が分割鉄心で構成されることを特徴
    とする請求項1、2、3のいずれか1項記載の電動機及
    び発電機用の電機子鉄心。
  5. 【請求項5】 鉄心が回し積みされていることを特徴と
    する請求項1記載の電動機または発電機用の電機子鉄
    心。
JP15631198A 1998-06-04 1998-06-04 電動機または発電機用の電機子鉄心 Withdrawn JPH11355983A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002084842A1 (fr) * 2001-04-13 2002-10-24 Matsushita Ecology Systems Co., Ltd. Stator pour moteurs a rotor interne et procede de production
KR20180115298A (ko) 2016-03-23 2018-10-22 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 무방향성 전자 강판 및 그 제조 방법과 클로 폴 모터

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Effective date: 20050906