JP5445003B2 - 電動機用固定子鉄心 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機、特に永久磁石式同期電動機(ブラシレスDCモータ)やリラクタンスモータなどに用いて好適な固定子鉄心に関し、特に、出力トルク及びエネルギー変換効率の向上を図ったものである。
電動機は、電気エネルギーを有効に機械的回転運動に変換することを目的としており、高効率電動機においては、一定入力あたりの出力トルクに優れるとともに、出力/入力で定義されるエネルギー変換効率(以下、効率という)が高いことが特に要求される。そのために、近年では、従来広く用いられてきた誘導電動機に加えて、永久磁石式同期電動機(ブラシレスDCモータ)、リラクタンスモータなど多くの方式が用いられるようになってきている。
このような電動機の固定子鉄心としては種々の構造のものが用いられるが、いずれの形式の電動機においても、固定子鉄心が交流励磁される場合には交流磁化が発生するため、鉄損の点で勝っている積層電磁鋼板が用いられることが多い。
一方、回転子に関しても、誘導電動機の場合には、磁気特性に優れた電磁鋼板を打抜いた後に積層し、内部に誘導電流を導通させる導体を有する構造が多く用いられている。
また、永久磁石式同期電動機の場合には、電磁鋼板を打抜いた後に積層する方法、溶融金属を精密鋳造により成形する方法、金属塊・金属棒を熱間または冷間鍛造または切削により成形する方法、金属粉末を圧粉・焼結により成形する方法などにより回転子を作製することが考えられるが、その材料は、永久磁石の把持能力や鉄損低減の面から、良好な軟磁性を有する強磁性体、中でも電磁鋼板が用いられている。
上述したとおり、電動機の固定子鉄心が交流励磁される場合、交流磁化が発生し、それによる交流磁化損失(いわゆる鉄損)が発生する。しかし、近年では特に電動機の高効率化の要求に伴い、交流磁化による損失を極力低減化することが要望されている。このような交流磁化による損失を抑制するのに最も効果的な手段は、固定子鉄心として、磁化特性に優れ、板厚の薄肉化や高合金化などにより鉄損を低減した積層鋼板を用いることである。
しかし、固定子鉄心におけるティース部の先端部では磁束の分布が不均一となりやすい。そのため、高周波成分を含んだ磁化成分が生じ、また鋼板面に垂直な磁束成分を有するために、鋼板面内に渦電流が生じて、鉄損が発生しやすい状態になっている。
また、固定子鉄心の材料は通常、同一の組成からなる一体のものとする場合が多いので、特に高速回転時には損失が増加し、その結果、効率の劣化も避けられなかった。
そこで、固定子鉄心の構造に工夫を加えることにより、交流磁化による損失を改善する方法も検討されている。
例えば、特許文献1には、固定子鉄心において、ティース部がヨーク部より飽和磁化の大きい材料で構成される電動機が記載されている。この電動機は、ティース部及びヨーク部共に同一の材料を使用した電動機と比較して、トルク性能は改善されるものの、ティース先端部における磁束分布は不均一となりやすく、効率に関しては、改善が認められないか、むしろ劣化するという問題があった。
特開2000−341889号公報
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、電動機のトルク性能と効率とを高いレベルで両立させるために、固定子鉄心における磁束の流れを制御し、余分な高周波磁化成分及び鋼板面に垂直な磁束成分を共に抑制することができる電動機用固定子鉄心を提供することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の課題を解決すべく研究、開発を重ねた結果、固定子鉄心のティース部を先端部と根元部とから構成し、先端部の磁束密度を根元部の磁束密度よりも大きくすることが、ティース部全体に高特性の素材を用いることよりも、固定子鉄心のトルク性能及び効率が向上するという新規知見を得た。
本発明は、上記の知見に立脚するものであり、その要旨構成は以下のとおりである。
1.固定子鉄心のティース部が先端部と根元部からなり、該先端部の磁化力:5000A/mにおける磁束密度B(T)50が1.75T以上かつ、該先端部の磁束密度B(T)50と該根元部の磁束密度B(R)50との差(B(T)50−B(R)50)が0.05T以上であり、さらに、該先端部は、該ティース部の先端から少なくとも該ティース部全長の1/20の長さおよび該根元部の幅に対し1〜3%小さい幅を有することを特徴とする電動機用固定子鉄心。
2.上記先端部が、ティース部長さの1/20〜18/20の範囲であることを特徴とする上記1に記載の電動機用固定子鉄心。
本発明の固定子鉄心を電動機に用いることにより、高トルクで、かつ高効率な電動機を得ることができる。
ティース部を先端部と根元部に分割した本発明に従う固定子鉄心の一例を示した図である。 ティース部の先端部と固定子本体との結合要領の一例を示した図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
図1に本発明の要である固定子鉄心のティース部の構造を示す。図中、符号1は固定子、2はヨーク部、3はティース部、4はティース部の先端部、5はティース部の根元部、6はティース部長さ、7は先端部長さである。
同図に示したように、ティース部3を先端部4と根元部5とから構成するのである。このとき、ティース部3のティース部長さ6に対する先端部長さ7の比が重要であり、先端部長さ7は、少なくともティース部長さ6の1/20の長さを必要とする。というのは、ティース部長さ6の1/20に満たないと、先端部の高磁束密度材料による固定子鉄心の磁束分布が十分、適正化されないからである。
一方、先端部長さ7は、ティース部長さ6と同じにならない範囲で、長さを設定することができるが、ティース部長さ6に対し18/20を超えると、ティース部に流れる磁束分布を調整する作用が少なくなってくるので、先端部4の長さの上限は18/20程度とすることが望ましい。先端部4の長さの範囲はより好ましくはティース部長さ6に対し5/20〜18/20の範囲である。
なお、根元部5の長さは、ティース部長さ6から先端部4の長さを引いた残部となる。この根元部5はヨーク部2と一体としても、ヨーク部2と別物としてもいずれでも良い。
さらに、本発明では、先端部4の幅(WT:図1参照)は、根元部5の幅(WR:図1参照)の1〜3%小さい幅とする必要がある。というのは、この減少比率(以下、この比率は、(WR−W)/WR×100で求める)が1%に満たないと、形状により磁束の集中を強める効果が小さく、一方、この減少比率が3%を超えると、磁束の集中が強すぎるため、磁束の高調波成分が増えて、やはり効果が小さくなるからである。
なお、幅WRが長さ方向に変化している場合は、先端部4と根元部5の境目において、WRに対し、WTの値を1〜3%小さい値とすれば良い。
次に、固定子鉄心のティース部の先端部、根元部及びヨーク部(根元部とヨーク部を一体成形等する場合は、一体で固定子本体という)に用いる鋼板について述べる。
これらに使用する鋼板は、強磁性体であれば効果を有し、必ずしもFeが主成分である必要はなく、Co、Niその他の強磁性元素またはその合金系を使用することができる。なかでも、高磁束密度を有するFe基合金が有利であり、若干の合金元素を含んだとしても磁束密度が低下しない限り問題はないが、以下の条件を満たす必要がある。
本発明では、ティース部の先端部の磁束密度B(T)50を高くし、かつ根元部の磁束密度B(R)50との磁束密度差(B(T)50−B(R)50)を大きくすることが重要である。その結果、先端部により磁束が集中することで、トルクが大きくなると考えられ、効率向上につながるものと考えられる。ここに、磁化力:5000A/mにおける先端部の磁束密度B(T)50は1.75T以上とすることが必要であり、先端部と根元部との磁束密度の差(B(T)50−B(R)50)は、0.05T以上とすることが必要である。
なお、鋼板の成分としては、例えば、Coを5質量%以上65質量%以下、残部をFeとすることが有利である。そして、固定子本体(ティース部の根元部及びヨーク部)より、ティース部先端部のCo含有量を多くする等して、上記した磁束密度の差を0.05T以上とすることができ、Siを0.1〜4.0質量%やAlを0.1〜0.2質量%程度含有させても、上記した磁束密度の差を生じさせることができる。
鋼板の板厚については、薄いものほど電動機の効率向上の点で好ましいが、あまりに薄い鋼板は製造コスト、加工コストが増大し望ましくない。また、積層鋼板の表面には絶縁コーティングを施して、積層後にも一定の絶縁性を確保しておく。なお、ティース部の先端部と固定子本体とは板厚が同一である方が、積層鋼板の絶縁を確保する上で望ましいが、必ずしも同一である必要はない。
ティース部の先端部は、根元部に対して接着などの方法で固定すればよいが、図2に示すように固定子本体とは別のリング状単体として、はめ込むことも可能である。図中、符号1〜5は図1と同一であり、8はスペーサである。この場合、ティース部の先端部4と根元部5との境目でのギャップは、回転子と固定子本体との間のギャップに比べて小さければ特に問題はないが、できる限り小さくした方が磁気回路の特性上好ましい。
本発明は、図2に示したようなリング状単体を、ティース部の先端部とすることができるため、現在使用中の電動機でも全ての材料を交換することなく、簡単に、ティース部の先端部の交換だけでその性能を上げることができる。
ティース部の先端部及び固定子本体(ティース部の根元部とヨーク部)として、表1に示す成分組成及び磁束密度B50からなる種々の鋼板(板厚:0.35mm)を適宜組み合わせて使用した。また、このときの積層枚数はいずれも30枚とした。そして、この例では、上記した図2の構造により固定子鉄心を製造した。
その後、固定子鉄心に3層巻線を施した後、その中心にシャフトを挿入し、外径寸法:115mmの6スロットの固定子とした。また、回転子としては希土類磁石を用いた磁石内蔵型の回転子を用いた。
ティース部の先端部と固定子本体との材料の組み合わせ毎の、各固定子鉄心における効率及びトルク性能としてのトルク定数について調べた結果を、表2に示す。また、同表には、ティース部の先端部長さ及びティース部長さL(24mm)に対する比も、その分母を20に換算した比で併せて示す。
さらに、比較のために、特許文献1に記載のもの(ティース部が全体としてヨーク部と別体になっているもの、固定子鉄心J)についての調査結果も併せて示す。
なお、効率及びトルク定数については次のように測定した。
固定子鉄心の巻線に3層電流を通電し、外部ブレーキを用いてトルク負荷を与え、無負荷回転数9000rpmにおける最大効率及び無負荷回転数3500rpmにおけるトルク定数を算出した。
Figure 0005445003
Figure 0005445003
表2に示した通り、本発明に従う固定子鉄心を用いた電動機はいずれも、各材料毎で比べると、それぞれの比較例と比べて、効率及びトルク定数が格段に改善されていることが分かる。なお、固定子鉄心No.L,P,Rは比較例であっても、固定子鉄心No.C等より良い性能となっているが、上記したとおり、鉄心性能は、材料に依存するところもあることから、各材料毎で比べることが肝要である。
本発明は、固定子鉄心に流れる磁束の分布を最適化したものであり、固定子鉄心に通過する磁束を利用するあらゆる電動機に効果を有する。とりわけ、永久磁石式同期電動機やリラクタンスモータなど、高効率と高トルク性能を同時に要求される電動機に有利に適合する。
また、本発明では、ティース部先端部のみを材料置換すれば良いため、高価な材料を多量に使用することがなく経済性にも優れ、広い普及が期待される。
1 固定子
2 ヨーク部
3 ティース部
4 先端部
5 根元部
6 ティース部長さ
7 先端部長さ
8 スペーサ

Claims (2)

  1. 固定子鉄心のティース部が先端部と根元部からなり、該先端部の磁化力:5000A/mにおける磁束密度B(T)50が1.75T以上かつ、該先端部の磁束密度B(T)50と該根元部の磁束密度B(R)50との差(B(T)50−B(R)50)が0.05T以上であり、さらに、該先端部は、該ティース部の先端から少なくとも該ティース部全長の1/20の長さおよび該根元部の幅に対し1〜3%小さい幅を有することを特徴とする電動機用固定子鉄心。
  2. 前記先端部が、ティース部長さの1/20〜18/20の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の電動機用固定子鉄心。
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