JPH1135550A - イソチオシアネート化合物及びその製造法 - Google Patents

イソチオシアネート化合物及びその製造法

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JPH1135550A
JPH1135550A JP19101997A JP19101997A JPH1135550A JP H1135550 A JPH1135550 A JP H1135550A JP 19101997 A JP19101997 A JP 19101997A JP 19101997 A JP19101997 A JP 19101997A JP H1135550 A JPH1135550 A JP H1135550A
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JP
Japan
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cycloparaffin
chemical formula
group
compound
chain paraffin
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Application number
JP19101997A
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English (en)
Inventor
Koji Hara
浩司 原
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Rengo Co Ltd
Original Assignee
Rengo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収率よくカルボキシル基やスルホニル基を有
するイソチオシアネート化合物を製造する方法、及び、
カルボキシル基又はスルホニル基を有する新規なイソチ
オシアネート化合物を提供することである。 【解決手段】化学式〔1〕 R2 −Y−O−R1 −NCS 〔1〕 (式中、R1 は、鎖状パラフィン、オレフィン、アルキ
ン、シクロパラフィン、シクロオレフィン、シクロアル
キン、芳香環、ヘテロ化合物若しくはこれらの置換体を
表す。R2 は、鎖状パラフィン、オレフィン、アルキ
ン、シクロパラフィン、シクロオレフィン、シクロアル
キン、芳香環、又はこれらの置換体を表す。Yは、カル
ボニル基又はスルホニル基を表す。)で表されるイソチ
オシアネート化合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カルボキシル基
やスルホニル基を有するイソチオシアネート化合物及び
その製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】エステル基を有するイソチオシアネート
化合物の製造方法は、各種が知られている。例えば、
(1)エステル基を有するハロゲン化物とチオシアン酸
との反応(J.Heterocyclic Chem.1986,23,1613)、(2)
複素環式化合物とチオホスゲンとの反応(J.Chem.Res.,
Synop.1979,5,148;J.Chem.Res.,Synop.1979,7,240)、
(3)アリル基を有するイソチオシアネートとクロロ酢
酸との反応(Sulfur Lett.1992,14,117) 等が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)では、異性体であるチオシアン酸の生成を制御す
ることが容易でなく、(2)では、高価かつ有毒のチオ
ホスゲンを使用するという問題点を有する。また、
(3)では、エステル基を導入するためには、イソチオ
シアネート化合物の炭素鎖中に不飽和結合を必要とす
る。また、(1)〜(3)のいずれも、収率が満足でき
るものではなく、合成できる化合物に制限があるという
問題点も有している。
【0004】そこで、この発明の課題は、収率よくカル
ボキシル基やスルホニル基を有するイソチオシアネート
化合物を製造する方法、及び、カルボキシル基又はスル
ホニル基を有する新規なイソチオシアネート化合物を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この製造方法にかかる発明は、化学式〔4〕 HO−R1 −NH2 〔4〕 (式中、R1 は、鎖状パラフィン、オレフィン、アルキ
ン、シクロパラフィン、シクロオレフィン、シクロアル
キン、芳香環、ヘテロ化合物、下記化学式〔2〕で表さ
れるオキシ基、下記化学式〔3〕で表されるイミノ基、
若しくはこれらの置換体を表す。 −R3 −O−R4 − 〔2〕 (式中、R3 及びR4 は、鎖状パラフィン又はシクロパ
ラフィンを表す。)
【0006】
【化4】
【0007】(R5 及びR6 は、鎖状パラフィン又はシ
クロパラフィンを表し、R7 は、水素原子、鎖状パラフ
ィン又はシクロパラフィンを表す。))で表されるアミ
ノアルコール化合物を、塩基の存在下で二硫化炭素とジ
チオカルバメート化反応をおこなうことにより、下記化
学式〔5〕で表されるジチオカルバミン酸又はその塩を
製造し、
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1 は、化学式〔4〕におけるR
1 と同様である。Mは、水素原子、Na、K等のアルカ
リ金属原子、又は、無置換若しくは置換されたアンモニ
ウムを表す。) 得られた上記ジチオカルバミン酸又はその塩を三級アミ
ンの存在下、酸無水物と反応させることによる、化学式
〔1〕化学式〔1〕 R2 −Y−O−R1 −NCS 〔1〕 (式中、R1 は、化学式〔4〕におけるR1 と同様であ
る。R2 は、鎖状パラフィン、オレフィン、アルキン、
シクロパラフィン、シクロオレフィン、シクロアルキ
ン、芳香環、若しくはこれらの置換体、又はカルボキシ
ル基若しくはスルホン酸基を有する鎖状パラフィン、オ
レフィン、アルキン、シクロパラフィン、シクロオレフ
ィン、シクロアルキン、芳香環、若しくはこれらの置換
体を表す。Yは、カルボニル基又はスルホニル基を表
す。)を得ることができる。
【0010】この製造方法により、チオシアン酸やチオ
ホスゲン、クロロ酢酸等を使うことなくカルボキシル基
やスルホニル基を有するイソチオシアネート化合物を製
造することができる。
【0011】また、この製造方法を採用することによ
り、これまで製造することのできなかったカルボキシル
基やスルホニル基を有する新規なイソチオシアネート化
合物を製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明にかかるカルボキシル基
やスルホニル基を有する新規なイソチオシアネート化合
物は、化学式〔1〕 R2 −Y−O−R1 −NCS 〔1〕 で表される。
【0013】なお、化学式〔1〕におけるR1 は、鎖状
パラフィン、オレフィン、アルキン、シクロパラフィ
ン、シクロオレフィン、シクロアルキン、芳香環、ヘテ
ロ化合物、下記化学式〔2〕で表されるオキシ基、下記
化学式〔3〕で表されるイミノ基、若しくはこれらの置
換体を表す。
【0014】−R3 −O−R4 − 〔2〕 (式中、R3 及びR4 は、鎖状パラフィン又はシクロパ
ラフィンを表す。)
【0015】
【化6】
【0016】(R5 及びR6 は、鎖状パラフィン又はシ
クロパラフィンを表し、R7 は、水素原子、鎖状パラフ
ィン又はシクロパラフィンを表す。) また、R2 は、鎖状パラフィン、オレフィン、アルキ
ン、シクロパラフィン、シクロオレフィン、シクロアル
キン、芳香環、若しくはこれらの置換体、又はカルボキ
シル基若しくはスルホン酸基を有する鎖状パラフィン、
オレフィン、アルキン、シクロパラフィン、シクロオレ
フィン、シクロアルキン、芳香環、若しくはこれらの置
換体を表す。さらに、Yは、カルボニル基又はスルホニ
ル基を表す。
【0017】この発明に係る上記化学式〔1〕で表され
る化合物は、下記化学式〔4〕 HO−R1 −NH2 〔4〕 で表されるアミノアルコール化合物を原料として合成す
ることができる。なお、ここでR1 は、上記化学式
〔1〕のR1 と同様である。
【0018】このアミノアルコール化合物の具体例とし
ては、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1
−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、3−ア
ミノ−2,2−ジメチルプロパノール、6−アミノ−1
−ヘキサノール、6−アミノ−2−メチル−2−ヘプタ
ノール、4−アミノシクロヘキサノール、trans−
2−アミノシクロヘキサノール、3−アミノメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキサノール、4−(2
−アミノエチル)フェノール、4−アミノフェノール、
4−アミノクレゾール、4−アミノベンジルアルコー
ル、4−アミノフェネチルアルコール、2−(2−アミ
ノエトキシ)エタノール、N−(3−アミノプロピル)
ジエタノールアミン等をあげることができる。
【0019】この化学式〔4〕で表されるアミノアルコ
ール化合物を、塩基の存在下で二硫化炭素とジチオカル
バメート化反応をおこなうことにより、下記化学式
〔5〕で表されるジチオカルバミン酸又はその塩が生成
される。
【0020】
【化7】
【0021】なお、化学式〔5〕中、R1 は化学式
〔1〕におけるR1 と同様であり、Mは、水素原子、N
a、K等のアルカリ金属原子、又は、無置換若しくは置
換されたアンモニウムを表す。
【0022】上記ジチオカルバメート化反応における上
記アミノアルコール化合物と二硫化炭素の使用割合は、
特に限定されるものではないが、反応効率の面から、上
記アミノアルコール化合物中の1級アミノ基1当量当た
りの二硫化炭素の使用割合は、1.0〜10.0倍当量
がよく、1.5〜5.0倍当量が好ましい。1.0倍当
量未満だと、完全にジチオカルバミン酸が生成しないた
め遊離の1級アミノ基が残存する。この残存する1級ア
ミノ基は、この発明にかかるイソチオシアネート化反応
において酸無水物と反応してアミド化合物を生成するた
め、イソチオシアネート化合物の収率低下の原因とな
る。また、二硫化炭素を10.0倍当量を越えて添加し
てもこの反応には特に影響はしないが、反応効率や容積
効率の面から好ましくない。
【0023】上記ジチオカルバメート化反応に使用され
る塩基は、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属アルコキ
シド、2級、3級又は4級アミン、複素環式アミン等が
あげられ、好ましくは、水酸化アルカリ金属として水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、3級アミンとしてトリ
エチルアミンが用いられる。塩基を添加しない場合は、
反応が極めて遅くなるので好ましくない。
【0024】塩基の使用量は、上記アミノアルコール化
合物中のアミノ基1当量に対し、0.2〜10倍当量用
いるのがよく、0.6〜2倍当量が好ましい。0.2倍
当量未満だと、反応の進行が遅くなり、10倍当量を越
えて添加しても反応には影響ないが、反応効率や容積効
率の面から好ましくない。
【0025】上記の化学式〔5〕で示されるジチオカル
バミン酸又はその塩を三級アミンの存在下、酸無水物と
反応させることにより、上記化学式〔1〕で表されるイ
ソチオシアネート化合物が製造される。
【0026】この反応に用いられる酸無水物は、2つの
酸性官能基から水1分子を失って縮合した化合物であ
り、例えば、2つのカルボキシル基が縮合した化合物、
2つのスルホニル基が縮合した化合物、1つのカルボキ
シル基と1つのスルホニル基が縮合した化合物等をあげ
ることができる。
【0027】この酸無水物の例としては、2つのカルボ
キシル基が縮合したものの例として、無水酢酸、無水プ
ロピオン酸、無水酪酸、無水安息香酸、無水コハク酸、
無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イソ酪酸、無水
イタコン酸、無水シトラコン酸、無水フタル酸等をあげ
ることができる。また、2つのスルホニル基が縮合した
ものの例として、無水ベンゼンスルホン酸等をあげるこ
とができ、1つのカルボキシル基と1つのスルホニル基
が縮合したものの例として、無水o−スルホ安息香酸等
をあげることができる。
【0028】なお、上記の酸無水物の例を使用した場合
に得られる上記化学式〔1〕のイソチオシアネート化合
物のR2 は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、フェニル基、2−カルボキシエチル基、
2−カルボキシエチレン基、3−カルボキシn−プロピ
ル基、カルボキシフェニル基、スルホフェニル基等であ
る。
【0029】この反応における酸無水物の使用量は、反
応に供与されたジチオカルバミン酸又はその塩1当量に
対して、2.0〜20倍当量、好ましくは、2.1〜
5.0倍当量である。20倍当量を越える添加は、収率
に対しては特に影響を与えないが、反応効率の点から好
ましくない。
【0030】イソチオシアネート化反応に供与するジチ
オカルバミン酸又はその塩として単離したものを用いる
ときは、アミノアルコール生成の副反応を防ぐため、二
硫化炭素を添加することが好ましい。また、上記のジチ
オカルバメート化反応を行ってジチオカルバミン酸又は
その塩を得る場合は、特に単離することなく、その反応
液をそのままイソチオシアネート化反応に供与すること
ができる。この場合は、単離するためのロス、時間を節
約することができ、効率をあげることができる。
【0031】この反応に用いられる三級アミンの具体例
としては、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、
N−メチルイミダゾール、テトラメチルグアニジン、
N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレン
ジアミン等をあげることができる。上記の三級アミンか
らなる触媒を用いることにより、上記化学式〔5〕で表
されるジチオカルバミン酸又はその塩のジチオカルバメ
ート基をイソチオシアネート基に変換するだけではな
く、その水酸基を酸無水物と反応させることができる。
【0032】三級アミンの使用量は、ジチオカルバミン
酸又はその塩中のジチオカルバメート基1当量に対し、
0.01〜10倍当量がよく、0.5〜2倍当量が好ま
しい。使用量が0.01倍当量未満だと水酸基と無水酢
酸との反応が進みにくくなり、また、過剰の使用はイソ
チオシアネートと遊離の酸との反応を進めるため好まし
くない。
【0033】上記イソチオシアネート化反応において用
いられる反応溶媒は、酸無水物と反応しない溶媒であれ
ばよい。そのような溶媒として例えば、テトラヒドロフ
ランやジオキサン等のエーテル類、アセトン等のケトン
類、アセトニトリルやジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ピリジン等の
塩基性溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、ヘキサ
ン、ベンゼン等の疎水性有機溶媒を用いることもでき
る。
【0034】この反応は低温でも進行するため、反応温
度を限定する必要はないが、低温から室温、詳しくは0
〜40℃で反応させることが好ましい。この温度範囲を
逸脱すると、加熱装置や冷却装置が必要となり、エネル
ギー効率上、好ましくない。
【0035】反応時間は、酸無水物を添加後24時間以
内であり、好ましくは、30分から5時間である。
【0036】このようにして生成した反応液中のイソチ
オシネート化合物は、一般的な方法によって回収するこ
とができる。例えば、反応溶液をエーテル等で抽出した
後、酸やアルカリで洗浄し、溶媒を留去することにより
回収することができる。また、精製が必要な場合は、蒸
留、再結晶及びカラムクロマトグラフィーによって精製
を行うことができる。
【0037】上記洗浄におけるアルカリの種類として
は、アンモニア水溶液をあげることができる。このアン
モニア水溶液で洗浄することによって、生成物鎖中のエ
ステル基を分解することなく、チオ酢酸及び酢酸などの
副生成物を除去することができる。このアンモニア水溶
液の濃度は、1〜20%がよく、5〜10%が好まし
い。1%未満だと、完全に副生成物を除去することがで
きないため、その後の精製を困難にさせる。20%を越
えると生成物鎖中のエステル基を分解するため収率低下
の原因となる。
【0038】
【実施例】
〔実施例1〕2−アセトキシエトキシエチルイソチオシ
アネートの合成 2−(2−アミノエトキシ)エタノール20mmol、
トリエチルアミン20mmo1、ジオキサン50mlの
溶液に、二硫化炭素60mmolを加え30分攪拌し
た。次いで、無水酢酸44mmol及びトリエチレンジ
アミン20mmolを加え90分間攪拌した。その溶液
をエーテルで抽出した後、0.1N硫酸と5%アンモニ
ア水て洗浄した。エーテル相に無水硫酸マグネシウムを
加え脱水した後、溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグ
ラフィーで精製することによって、2−アセトキシエト
キシエチルイソチオシアネート2.73g(収率79
%)を得た。得られた化合物の赤外線吸収スペクトル
(IR)、磁気共鳴スペクトル(NMR)、元素分析値
を表1に示す。
【0039】〔実施例2〕5−アセトキシペンチルイソ
チオシアネートの合成 5−アミノ−1−ペンタノール20mmol、トリエチ
ルアミン20mmol、ジオキサン50mlの溶液に、
二硫化炭素60mmolを加え30分攪拌した。次い
で、無水酢酸44mmol及びトリエチレンジアミン2
0mmolを加え90分間攪拌した。その溶液をエーテ
ルで抽出した後、0.1N硫酸と5%アンモニア水で洗
浄した。エーテル相に無水硫酸マグネシウムを加え脱水
した後、溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグラフィー
で精製することによって、5−アセトキシペンチルイソ
チオシアネート2.45g(収率66%)を得た。得ら
れた化合物のIR、NMR、元素分析値を表1に示す。
【0040】〔実施例3〕6−アセトキシヘキシルイソ
チオシアネートの合成 6−アミノ−1−ヘキサノール20mmol、トリエチ
ルアミン20mmol、ジオキサン50mlの溶液に、
二硫化炭素60mmolを加え30分攪拌した。次い
で、無水酢酸44mmol及びトリエチレンジアミン2
0mmolを加え90分間攪拌した。その溶液をエーテ
ル抽出した後、0.1N硫酸と5%アンモニア水で洗浄
した。エーテル相に無水硫酸マグネシウムを加え脱水し
た後、溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグラフィーで
精製することによって、6−アセトキシヘキシルイソチ
オシアネート2.82g(収率70%)を得た。得られ
た化合物のIR、NMR、元素分析値を表1に示す。
【0041】〔実施例4〕trans−4−アセトキシ
シクロヘキシルイソチオシアネートの合成 trans−4−アミノシクロヘキサノール20mmo
l、トリエチルアミン20mmol、ジオキサン50m
lの溶液に、二硫化炭素60mmolを加え30分攪拌
した。次いで、無水酢酸44mmo1及びトリエチレン
ジアミン20mmolを加え90分間攪拌した。その溶
液をエーテルで抽出した後、0.1N硫酸と5%アンモ
ニア水で洗浄した。エーテル相に無水硫酸マグネシウム
を加え脱水した後、溶媒を減圧留去し、カラムクロマト
グラフィーで精製することによって、trans−4−
アセトキシシクロヘキシルイソチオシアネート1.91
g(収率51%)を得た。得られた化合物のIR、NM
R、元素分析値を表1に示す。
【0042】〔実施例5〕3−(N,N−ジアセトキシ
エチルアミノ)プロピルイソチオシアネートの合成 N−(3−アミノプロピル)ジエタノールアミン20m
mol、トリエチルアミン20mmol、ジオキサン5
0mlの溶液に、二硫化炭素60mmolを加え30分
攪拌した。次いで、無水酢酸66mmol及びトリエチ
レンジアミン40mmolを加え90分間攪拌した。そ
の溶液をエーテルで抽出した後、0.1N硫酸と5%ア
ンモニア水で洗浄した。エーテル相に無水硫酸マグネシ
ウムを加え脱水した後、溶媒を減圧留去し、カラムクロ
マトグラフィーで精製することによって、3−(N,N
−ジアセトキシエチルアミノ)プロピルイソチオシアネ
ート3.45g(収率60%)を得た。得られた化合物
のIR、NMR、元素分析値を表1に示す。
【0043】〔実施例6〕4−アセトキシブチルイソチ
オシアネートの合成 4−アミノ−1−ブタノール20mmol、トリエチル
アミン20mmol、ジオキサン50mlの溶液に、二
硫化炭素60mmolを加え30分攪拌した。次いで、
無水酢酸44mmol及びトリエチレンジアミン20m
molを加え90分間攪拌した。その溶液をエーテル抽
出した後、0.1N硫酸と5%アンモニア水で洗浄し
た。エーテル相に無水硫酸マグネシウムを加え脱水した
後、溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグラフィーで精
製することによって、4−アセトキシブチルイソチオシ
アネート2.34g(収率68%)を得た。得られた化
合物のIR、NMR、元素分析値を表1に示す。
【0044】〔実施例7〕1−アセトキシ−3−イソチ
オシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘ
キサンの合成 3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキ
サノール(mixture ofcis and trans)20mmol、
トリエチルアミン20mmol、ジオキサン50mlの
溶液に、二硫化炭素60mmolを加え30分攪拌し
た。次いで、無水酢酸44mmol及びトリエチレンジ
アミン20mmolを加え90分間攪拌した。その溶液
をエーテル抽出した後、0.1N硫酸と5%アンモニア
水で洗浄した。エーテル相に無水硫酸マグネシウムを加
え脱水した後、溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグラ
フィーで精製することによって、1−アセトキシ−3−
イソチオシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシ
クロヘキサン(mixture of cis and trans)2.19g
(収率43%)を得た。得られた化合物のIR、NM
R、元素分析値を表1に示す。
【0045】〔実施例8〕2−(2−イソチオシアネー
トエトキシ)エチルブチレートの合成 2−(2−アミノエトキシ)エタノール20mmol、
トリエチルアミン20mmol、ジオキサン50mlの
溶液に、二硫化炭素60mmolを加え30分攪拌し
た。次いで、無水酪酸44mmol及びトリエチレンジ
アミン20mmolを加え90分間攪拌した。その溶液
をエーテル抽出した後、0.1N硫酸と5%アンモニア
水で洗浄した。エーテル相に無水硫酸マグネシウムを加
え脱水した後、溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグラ
フィーで精製することによって、2−(2−イソチオシ
アネートエトキシ)エチルブチレート2.42g(収率
56%)を得た。得られた化合物のIR、NMR、元素
分析値を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】この発明の化学式〔1〕で表されるイソ
チオシアネート化合物は、カルボキシル基やスルホニル
基を有する新規なイソチオシアネート化合物であり、抗
菌作用を有する。このため、抗菌剤や抗かび剤として用
いることができ、また、その他、医農薬や化学品の合成
原料として用いることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式〔1〕 R2 −Y−O−R1 −NCS 〔1〕 (式中、R1 は、鎖状パラフィン、オレフィン、アルキ
    ン、シクロパラフィン、シクロオレフィン、シクロアル
    キン、芳香環、ヘテロ化合物、下記化学式〔2〕で表さ
    れるオキシ基、下記化学式〔3〕で表されるイミノ基、
    若しくはこれらの置換体を表す。 −R3 −O−R4 − 〔2〕 (式中、R3 及びR4 は、鎖状パラフィン又はシクロパ
    ラフィンを表す。) 【化1】 (R5 及びR6 は、鎖状パラフィン又はシクロパラフィ
    ンを表し、R7 は、水素原子、鎖状パラフィン又はシク
    ロパラフィンを表す。) また、R2 は、鎖状パラフィン、オレフィン、アルキ
    ン、シクロパラフィン、シクロオレフィン、シクロアル
    キン、芳香環、又はこれらの置換体を表す。Yは、カル
    ボニル基又はスルホニル基を表す。)で表されるイソチ
    オシアネート化合物。
  2. 【請求項2】 化学式〔4〕 HO−R1 −NH2 〔4〕 (式中、R1 は、鎖状パラフィン、オレフィン、アルキ
    ン、シクロパラフィン、シクロオレフィン、シクロアル
    キン、芳香環、ヘテロ化合物、下記化学式〔2〕で表さ
    れるオキシ基、下記化学式〔3〕で表されるイミノ基、
    若しくはこれらの置換体を表す。 −R3 −O−R4 − 〔2〕 (式中、R3 及びR4 は、鎖状パラフィン又はシクロパ
    ラフィンを表す。) 【化2】 (R5 及びR6 は、鎖状パラフィン又はシクロパラフィ
    ンを表し、R7 は、水素原子、鎖状パラフィン又はシク
    ロパラフィンを表す。))で表されるアミノアルコール
    化合物を、塩基の存在下で二硫化炭素とジチオカルバメ
    ート化反応をおこなうことにより、下記化学式〔5〕で
    表されるジチオカルバミン酸又はその塩を製造し、 【化3】 (式中、R1 は、化学式〔4〕におけるR1 と同様であ
    る。Mは、水素原子、Na、K等のアルカリ金属原子、
    又は、無置換若しくは置換されたアンモニウムを表
    す。) 得られた上記ジチオカルバミン酸又はその塩を三級アミ
    ンの存在下、酸無水物と反応させることによる、化学式
    〔1〕 R2 −Y−O−R1 −NCS 〔1〕 (式中、R1 は、化学式〔4〕におけるR1 と同様であ
    る。R2 は、鎖状パラフィン、オレフィン、アルキン、
    シクロパラフィン、シクロオレフィン、シクロアルキ
    ン、芳香環、若しくはこれらの置換体、又はカルボキシ
    ル基若しくはスルホン酸基を有する鎖状パラフィン、オ
    レフィン、アルキン、シクロパラフィン、シクロオレフ
    ィン、シクロアルキン、芳香環、若しくはこれらの置換
    体を表す。Yは、カルボニル基又はスルホニル基を表
    す。)で表されるイソチオシアネート化合物の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002317026A (ja) * 2001-04-23 2002-10-31 Rengo Co Ltd 含硫ウレタン系デンドリマー及びその製造方法
JP2008273996A (ja) * 2007-01-11 2008-11-13 Tosoh Corp 重金属処理剤および重金属汚染物質の処理方法

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