JPH1135405A - 害虫防除性塗料 - Google Patents

害虫防除性塗料

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JPH1135405A
JPH1135405A JP9230184A JP23018497A JPH1135405A JP H1135405 A JPH1135405 A JP H1135405A JP 9230184 A JP9230184 A JP 9230184A JP 23018497 A JP23018497 A JP 23018497A JP H1135405 A JPH1135405 A JP H1135405A
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JP
Japan
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paint
coating material
insecticide
insect
controlling insect
Prior art date
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Pending
Application number
JP9230184A
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English (en)
Inventor
Masafumi Tsuruoka
理文 鶴岡
Takahiro Muramatsu
高広 村松
Mieko Hasegawa
美恵子 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Daiwa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水溶性塗料、エマルジョン塗料および油性塗
料に添加する防虫剤で塗装後、塗装表面に特に優れた防
虫効果を発揮できる害虫防除性塗料を得ることを目的と
する。 【構成】 本発明に使用する防虫剤は、合成ピレスロイ
ド系化合物およびエトフェンプロックス、更に合成ピレ
スロイド系化合物と併用して、その防虫効果を増強する
ことのできる増強剤等を配合した防虫剤に、脂肪酸二塩
基酸エステル、ジアルキルフタレート等可塑剤、テルペ
ノイド類を配合することにより従来得られなかった塗装
表面に優れた防虫効果の得られる塗料を開発することが
できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、害虫防除性塗料及
び塗料用害虫防除剤に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】一般家屋内のフロアー
および建築構造物に使用される木部、金属部および家具
類等に多量の塗料が使用されている。塗料は、素材の美
観、防汚をはじめ耐用年数を向上させるために使用され
ている。塗料としては、水性塗料、エマルジョン塗料及
び油性塗料があるが、本目的とするところは、塗料に害
虫類に対して防虫および忌避性を有する化合物を配合し
てなるもので、家屋内に生息している害虫類を駆除し
て、これら害虫類に起因するアレルギー性疾患、刺咬、
病原菌の媒介等を未然に防止し、保健上にも極めて衛生
的な環境を作り、家庭生活に安全性の得られるものであ
る。
【0003】
【発明が解決するための手段】本発明は、害虫に対して
防虫ならびに忌避性を有する化合物に可塑剤、テルペノ
イド類を併用した防虫剤およびこれを水性塗料、エマル
ジョン塗料および油性塗料に配合してなる害虫防除性塗
料、特にアクリル系樹脂を主体とする塗料に提供するも
のである。防虫剤に可塑剤、テルペノイド類を併用する
ことにより防虫剤が塗料表面に誘導されることを発見
し、本発明を完成した。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる害虫防虫剤を
次に示す。 (1)ROOC(CH)nCOOR・・・・・・
(1)(式中、Rは炭素数1〜8の飽和アルキル残基、
nは4〜18の整数を表す。)で示される二塩基酸飽和
ジアルキルエステルのうちから選ばれた1種又は2種以
上よりなる化合物。 (2)ジアルキルフタレート(アルキルは、炭素数1〜
4で示される飽和アルキル残基) (3)リモネン二量体(商品名ディマールH(日本テル
ペン(株)))
【0005】(4)合成ピレスロイド系防虫剤 合成ピレトリン化合物として例えば、2,2−ジメチル
−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパン
カルボン酸−2−メチル−4−オキソ−4−3−(2−
プロペニル)−2−シクロペンテン−1−イル−エステ
ル(一般名アレスリン),2、2−ジメチル−3−(2
−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン
酸、2,2−ジクロル−2−(2−メチルプロペニルシ
クロプロパンカルボニックアシド(3−フェノキシフェ
ニル)メチルエステル(一般名ペルメトリン),2,2
ジメチル−3−(2メチル−プロペニルシクロプロパン
カルボン酸(3−フェノキシフェニル)メチルエステル
(一般名フェノトリン)などがある。
【0006】(5)エトフェンプロックス エトフェンプロックスは、三井東圧化学工業(株)が開
発した新規な防虫剤で、その化学構造は、α−〔(P−
エトキシ−β,β−ジメチル−フェネチル)オキシ〕−
m−フェノキシトルエンで、化学構造が炭素、水素、酸
素のみからなる新しいタイプのもので従来のピレスロイ
ド系化合物と異なるものであるが、ピレスロイド系同様
な防虫効力を有している。しかも人畜に与える有害性が
非常に低く、また魚毒性はB類である。さらに、自然環
境の中にあって分解性の少ない安定な化合物である。
【0007】(6)合成ピレスロイド系防虫剤の効力増
強剤 各種合成ピレトリンに配合して効力を一段と増強する化
合物として例えば、ピペロニルブトキサイド、N,N−
ジエチル−3−メチルベンズアミド、オクタクロロジプ
ロピルエーテル、イソボルニルチオシアノアセテート、
N−オクチルビシクロヘプテン−ジカルボキシイミド、
N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ[2,2,1]
−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド(商
品名サイネピリン222(吉富ファインケミカル
(株)))、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプ
ロピル−4−メチルビシクロ[2,2,2,]オクト−
5−エン−2,3−ジカルボキシイミド(商品名サイネ
ピリン500(吉富ファインケミカル(株)))などの
1種又は2種以上を合成ピレスロイド系化合物の2〜1
0倍量好ましくは2〜5倍量添加することにより防虫剤
単体に比較し、1/2〜1/10量で充分な効力を現す
ことができる。
【0008】一般的な塗料に添加された防虫剤の場合
は、防虫剤が塗料内に包含されるのみであって塗装後の
塗料表面に移行し難いために防虫性が充分に発揮されな
かったものと思われる。事実そのような結果が得られて
いることから、単に防虫剤を塗料に配合したのみでは充
分な効果を得ることができなかった。
【0009】本発明において、塗料中に配合する害虫防
除剤の添加量は、塗料に対して通常0.01〜5.0重
量%、好ましくは0.05〜1.0重量%である。害虫
防除剤は界面活性剤とともに溶剤に溶解し、そのまま、
若しくは水に注加し乳化させて使用する。また可塑剤、
テルペノイド類は、害虫防除剤の1〜10倍量、好まし
くは2〜5倍量を同時に配合し塗料に使用することによ
り、その効果が得られる。
【0010】本発明の害虫防除性塗料は、特にアクリル
系樹脂およびアクリル系樹脂との共重合樹脂塗料に害虫
防除剤と可塑剤、テルペノイド類を併用することによ
り、害虫に対する防虫効果が塗料表面に得られるもの
で、この優れた併用効果の得られる可塑剤、テルペノイ
ド類組成物は (1)ROOC(CH)nCOOR・・・・・・
(1)(式中、Rは炭素数1〜8の飽和アルキル残基、
nは4〜18の整数を表す。)で示される二塩基酸飽和
ジアルキルエステルのうちから選ばれた1種又は2種以
上よりなる化合物である。 (2)ジアルキルフタレート(アルキルは、炭素数1〜
4で示される飽和アルキル残基) (3)リモネン二量体(商品名ディマールH(日本テル
ペン(株)))
【0011】本発明の塗料用害虫防除剤の使用できる塗
料は、水性および油性のいずれにも使用することができ
る。水性塗料には、水溶性塗料とエマルジョン塗料があ
る。水溶性塗料に含まれるものには、変性アルキッド樹
脂、マレイン化樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシエステル系樹脂等が用いられる。エマルジ
ョン塗料にはアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹
脂、酢酸ビニル−アクリル系樹脂,酢酸ビニル−エチレ
ン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等の乳化共重合により製造
されたものであるが、何れの場合もアクリル系樹脂を主
体としたものが特に優れた防虫効果が見られる。これ
は、アクリル系塗料が皮膜を形成するとき、可塑剤、テ
ルペノイド類が防虫剤を一緒に移行させるためと思われ
る。
【0012】本発明に用いられる油性塗料としては、特
にアクリル系樹脂ならびに酢酸ビニル−アクリル系樹
脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂塗料などにもその
効果が見られる。しかし、他の樹脂においても可塑剤、
テルペノイド類と防虫剤の効果は期待できる。
【0013】本発明の害虫防除性塗料には、さらに必要
に応じて酸化防止剤、本発明以外の防虫剤、忌避剤、紫
外線吸収剤、展着剤、抗菌剤、防カビ剤、帯電防止剤、
撥水剤、防水剤、着香剤、消臭剤、着色剤、界面活性
剤、微粒子鉱物質等を含有してもよい。
【0014】本発明の害虫防除性塗料は、ハエ、ゴキブ
リ、ダニ、シラミ、ノミ、ヤブカ、ブユ、アブ、ヌカカ
などの害虫に効果を有している。
【0015】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。但し、本発明は、これらの実施例に限定されるも
のではない。また、実施例に示す%は、全て重量%で示
す。
【0016】本発明実施例に使用する害虫防除剤と併用
する可塑剤、テルペノイド類成分を次に示す。 ジ−n−ブチル−アジペート ジエチル−フタレート ディマールH(リモネン二量体)
【0017】塗料用害虫防除剤の実施例を、表1、表2
に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【塗料用害虫防除剤処方例による防虫試験】
【0022】試作害虫防除性塗料処方 アクリルエマルジョン塗料 90.0% 試作塗料用害虫防除剤 0.5% 水 9.5%
【0023】防虫試験片の作成 厚さ1.0mmのポリエチレン樹脂板に、塗料用害虫防
除剤処方I、II及び、比較例を添加した塗料を200
g/m塗工した後、1週間室温で乾燥して防虫試験試
料とした。
【0024】防虫試験片によるゴキブリ忌避試験方法 試験方法は、(財)日本環境衛生センターの試験方法に
準じ実験した。図1、図2に示すように、高さ9cm、
横26cm、縦20cmの樹脂製の上部開放型容器1内
に、7×7cmに切った試験試料2および無処理試料
2’を対にして両面テープで貼り付ける。試験試料2お
よび無処理試料2’の上に、同試料と同じ大きさのベニ
ヤ板3に高さ5mm、巾5mm、長さ50mmの角材4
を四角に貼ったシェルターを置き、容器1の中央部に水
分を含ませた脱脂綿5と固形飼料6を置く。ゴキブリの
逃亡を防止するため、容器上部内壁にワセリンを薄く塗
った後に、ゴキブリの成虫20匹を入れて24時間及び
48時間放置後、シェルター内に生息するゴキブリの数
によって忌避効果を判定した。
【0025】
【表4】
【0026】試作害虫防除性塗料のゴキブリに対する忌
避率
【表5】
【発明の効果】
【0027】本発明は、塗料特にアクリル系樹脂および
アクリル系樹脂との共重合樹脂塗料を成分とする水性お
よび油性塗料に配合する害虫防除剤で、従来は塗装後、
塗料表面に防虫効果が殆ど見られなかった。しかし、本
発明は、塗料に防虫剤を配合する際、これに可塑剤、テ
ルペノイド類を併用することにより、この問題を解決す
ることができた。特に、アクリル系樹脂塗料に用いても
充分な防虫効果を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明にかかるゴキブリ忌避試験に用いる試験
試料及びシェルター形態。図2は、ゴキブリ忌避試験に
用いるシェルターの配置図である。
【符号の説明】
1・・・・・ 容器(上部開放型) 2・・・・・ 試験試料 2’・・・・ 無処理試料 3・・・・・ ベニヤ板 4・・・・・ 角材 5・・・・・ 水を含ませた脱脂綿 6・・・・・ 固形飼料

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 害虫防除剤に可塑剤、テルペノイド類を
    併用することにより相乗効果の得られることを特徴とす
    る害虫防除性塗料。
  2. 【請求項2】 害虫防除剤に可塑剤、テルペノイド類を
    併用することを特徴とする塗料用害虫防除剤。
JP9230184A 1997-07-24 1997-07-24 害虫防除性塗料 Pending JPH1135405A (ja)

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JP9230184A JPH1135405A (ja) 1997-07-24 1997-07-24 害虫防除性塗料

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004204111A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Earth Chem Corp Ltd 塗膜形成組成物
WO2016190433A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 関西ペイント株式会社 害虫忌避塗料組成物及びこれを用いた害虫の忌避方法

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