JPH11353018A - 監視制御システムの子局、および、そのプログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

監視制御システムの子局、および、そのプログラムが記録された記録媒体

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JPH11353018A
JPH11353018A JP15889398A JP15889398A JPH11353018A JP H11353018 A JPH11353018 A JP H11353018A JP 15889398 A JP15889398 A JP 15889398A JP 15889398 A JP15889398 A JP 15889398A JP H11353018 A JPH11353018 A JP H11353018A
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monitoring
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JP15889398A
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Inventor
Hiroki Tsunoda
広樹 角田
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中央局から、異常の原因分析用のデータを取
得可能で、原因分析し易い監視制御システムを実現す
る。 【解決手段】 子局3には、互いに独立して動作可能な
2系統の監視制御部31a・31bが設けられている。
双方の監視制御部31a・31bには、演算処理部34
a・34bが設けられており、正常動作時も、監視制御
の履歴を出力している。さらに、双方のシリアルインタ
ーフェース部36a・36bは、相手の履歴を受け取っ
て、それぞれのメモリバッファ37a・37bに格納し
ている。一方の監視制御部31bに異常が発生した場
合、正常に動作している監視制御部31aは、監視制御
を引き継ぐと共に、中央局5からのリモートログインに
応じて、メモリバッファ37aから、監視制御部31b
の履歴を読み出し、中央局5へ送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異常の原因分析が
容易な監視制御システムを実現するためのものであり、
監視制御システムの子局に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、上下水道設備などのプラントや
ビルなど、近代化された施設は、多くの設備機器を有し
ており、これらの施設を円滑に運営するために、監視制
御システムが広く使用されている。当該監視制御システ
ムは、各種機器の動作状況の監視および制御を、特定の
場所(中央局)から行うシステムであって、多くの場
合、オペレータが配される中央局と、各種機器の設置場
所に配される子局とから構成されている。
【0003】上記監視制御システムによれば、オペレー
タは、中央局から、各設備機器全体を一括して監視制御
できる。したがって、大局的な状況把握が容易になると
共に、各設備機器の設置場所にオペレータを配する必要
がなくなるので、人員を削減できる。
【0004】これらの監視制御システムは、例えば、上
下水道施設など、監視制御が常時要求される用途に使用
されることが多い。また、子局は、オペレータが配され
る中央局から離れていることが多く、子局に異常が発生
した場合、子局へ即座に赴いて、異常に対処することが
難しい。したがって、何らかの異常が発生しても動作し
続けることができるように、通常、上記子局は、二重化
されている。
【0005】具体的には、子局は、互いに独立して動作
可能な2系統の監視制御部を備えており、一方の系統の
監視制御部が、中央局および機器と通信して、これらの
機器を監視制御している。当該系統の監視制御部に異常
が発生した場合、他方の系統の監視制御部が監視制御を
引き継ぎ、中央局および機器と通信を開始する。これに
より、子局は、一方の系統に異常が発生しても、他方の
系統が正常に動作していれば、動作し続けることができ
る。
【0006】ここで、異常には、例えば、素子の故障な
ど、偶発的な異常と、例えば、子局のプログラムの不具
合(バグ)や処理能力の不足など、何らかの原因があ
り、再発する可能性が高い異常とが存在する。したがっ
て、異常が発生した場合には、原因分析が行われ、必要
に応じて、バグの修正や処理能力の向上などの対策がと
られる。
【0007】ここで、従来の監視制御システムでは、異
常が発生した場合、子局の監視制御部へリモートログイ
ンして、異常を分析する際に参照される詳細なデータを
コンソールに出力するように指示し、当該出力に基づい
て原因分析している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、異常が発生した場合、リモートログイン
機能も使用不能になり、上記コンソール出力を中央局か
ら参照できないことが多い。この結果、子局へ赴く労力
がかかるという問題を生じる。また、異常が発生した後
のコンソール出力しか参照できないため、原因分析が困
難になるという問題も併せて生じる。
【0009】すなわち、正常に動作している場合、中央
局は、子局へリモートログインすれば、当該子局のコン
ソール出力を参照できる。ところが、リモートログイン
の処理は、子局のコンソール(シェル)が正常に動作
し、かつ、子局が中央局と通信できなければ、実行でき
ない。一方、子局は、例えば、TCP/IPなど、比較
的高レベルの汎用プロトコルを用いて中央局と通信して
いるため、異常が発生した場合、通信不能になる可能性
が高い。この結果、異常発生時には、中央局から子局へ
リモートログインできなくなる虞れがある。したがっ
て、このような場合は、子局の場所まで赴いて、子局を
操作することで、コンソール出力を参照している。上述
したように、子局の設置場所は、中央局から離れている
ことが多いため、子局への移動には、多大な労力を必要
とする。
【0010】なお、通常、子局には、適切な入出力手段
が設けられていないので、ターミナルを持っていき、例
えば、RS232Cなどのケーブルで当該ターミナルと
子局とを接続した後で子局を操作している。したがっ
て、異常分析時の労力は、さらに増大する。
【0011】また、中央局から離れ、子局へ移動してし
まうと、他の子局の状態を観測できなくなるため、大局
的な状況把握が困難になる。さらに、出力を指示するま
で、上述のデータがコンソール出力されないため、異常
発生した後のコンソール出力しか参照できない。これら
の結果、異常の原因分析が困難になる。
【0012】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、中央局から、異常の原因分析
用のデータを取得可能で、原因分析し易い監視制御シス
テムを実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る監
視制御システムの子局は、上記課題を解決するために、
中央局と通信する通信手段を有する監視制御部が複数系
統設けられ、ある系統の監視制御部に異常が発生した場
合、当該監視制御部による監視制御を、他の監視制御部
が引き継ぐ監視制御システムの子局において、以下の手
段を講じたことを特徴としている。
【0014】すなわち、上記各監視制御部には、正常動
作中に、監視制御の履歴を出力する履歴出力手段と、他
系統の履歴出力手段が出力した履歴を格納する記憶手段
と、異常が発生した監視制御部により出力された履歴
を、上記記憶手段から読み出し、上記通信手段を介して
上記中央局に送出する制御手段とが設けられている。な
お、上記通信手段は、異常により、ある系統の通信手段
が通信できなくなっても、他の系統の通信手段が独立し
て通信可能であれば、例えば、ソフトウェアのうち、各
監視制御部と通信する部分など、ソフトウェアの一部分
を各系統毎に設け、ソフトウェアの残余の部分とハード
ウェア部分とを各系統間で共有してもよい。また、履歴
出力手段を受け取る記憶手段は、履歴出力手段を出力す
る監視制御部と別の系統であれば、監視制御を引き継ぐ
監視制御部と同じであっても、互いに異なっていてもよ
い。
【0015】上記構成において、監視制御部が正常に動
作している場合、履歴出力手段は、監視制御の履歴を、
他の系統の監視制御部へ出力している。一方、履歴を受
け取った監視制御部では、当該履歴が記憶手段に格納さ
れる。当該履歴としては、異常発生の原因分析に有用な
データが選ばれており、例えば、制御対象との間で送受
され、子局での演算処理を受ける前のデータなど、子局
へ入出力されるデータ、あるいは、例えば、子局のメモ
リの空き容量など、子局の内部状態を示すデータなどが
挙げられる。
【0016】ある系統の監視制御部に異常が発生した場
合、他の系統の監視制御部は、異常な監視制御部の代わ
りに、制御対象や中央局と通信して監視制御を引き継
ぐ。これにより、ある監視制御部に異常が発生した場合
であっても、中央局は、何ら支障なく、制御対象を監視
制御し続けることができる。
【0017】さらに、監視制御を引き継いだ監視制御部
では、例えば、中央局からのリモートログインによる指
示などに従って、制御手段が、異常な監視制御部から出
力された履歴を上記記憶手段から読み出し、上記通信手
段を介して上記中央局に送出する。なお、通信手段は、
各系統の監視制御部が監視制御するために必須の部材な
ので、履歴の出力用に新たに通信手段を設ける必要はな
い。ここで、記憶手段および通信手段は、異常が発生し
た監視制御部とは別系統なので、異常が発生した場合で
あっても、正常に動作している。したがって、異常が発
生した系統の通信手段を介して監視制御部の出力を参照
する場合とは異なり、中央局から、異常な系統の監視制
御部の履歴を確実に参照できる。この結果、異常の原因
を分析するために、子局へ赴く手間を削減できる。
【0018】また、中央局にて異常な系統の履歴を観測
できるので、例えば、異常が発生していない子局など、
他の子局の状態と比較しながら大局的な原因分析ができ
る。この結果、子局へ赴いて原因分析する場合よりも、
的確に原因分析しやすい。
【0019】さらに、履歴出力手段は、正常動作中も履
歴を出力しているため、上記記憶手段には、異常が発生
する前から異常が発生するまでの期間の履歴が残されて
おり、特に、異常が発生した瞬間の履歴も記憶されてい
る。この結果、子局へ赴いて異常発生後の出力を監視す
る場合に比べて、原因分析が容易になる。
【0020】なお、上記構成によれば、履歴は、各監視
制御部が正常に動作している間、他の系統の記憶手段へ
格納されているので、中央局には、異常を分析する際に
のみ送出すればよい。ここで、監視制御システム全体に
おいて、正常な監視制御部の数は、通常、異常な監視制
御部より多い。したがって、正常動作中も各監視制御部
から中央局へ履歴を送出する場合に比べて、通信量を大
幅に削減できる。
【0021】ところで、上記履歴出力手段と通信手段と
が同一のプロトコルを使用していた場合、ある系統の監
視制御部に異常が発生した場合、通信手段と履歴出力手
段との双方が使用できなくなる虞れがある。
【0022】これに対して、請求項2の発明に係る監視
制御システムの子局は、請求項1記載の発明の構成にお
いて、上記履歴出力手段と通信手段とは、互いに異なる
プロトコルで、データを送出することを特徴としてい
る。
【0023】上記構成によれば、上記両手段は、互いに
異なるプロトコルでデータを送出しているので、異常が
発生した場合であっても、一方の手段を使用できる可能
性が高い。この結果、異常が発生した後も、中央局は、
通信手段を介して、あるいは、履歴出力手段および他の
系統の監視制御部を介して、異常が発生した系統の監視
制御部の出力を取得できる。これにより、さらに、原因
分析が容易な監視制御システムを実現できる。
【0024】一方、請求項3の発明に係る記録媒体は、
複数系統の監視制御部を有し、かつ、ある系統の監視制
御部に異常が発生した場合に、当該監視制御部による監
視制御を他の監視制御部が引き継ぐことができる監視制
御システムの子局としてコンピュータを動作させるプロ
グラムが記録された記録媒体であって、上記課題を解決
するために、中央局と通信する通信手段と、監視制御の
履歴を出力する履歴出力手段と、他系統の履歴出力手段
が出力した履歴を格納する記憶手段と、異常が発生した
監視制御部により出力された履歴を、上記記憶手段から
読み出し、上記通信手段を介して、上記中央局に送出す
る制御手段とを備える監視制御部として、上記コンピュ
ータを動作させるプログラムが記録されていることを特
徴としている。
【0025】上記構成の記録媒体からプログラムが読み
だされ、コンピュータにて実行されると、請求項1と同
様の監視制御システムの子局となる。それゆえ、ある系
統の監視制御部に異常が発生した場合であっても、中央
局は、当該系統の監視制御の履歴を確実に取得できる。
この結果、原因分析の手間が少なく、より的確に原因分
析可能な監視制御システムを実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図1
ないし図3に基づいて説明すると以下の通りである。す
なわち、本実施形態に係る監視制御システムは、例え
ば、上下水道設備のプラントなどにおいて、各種の設備
機器を一括して監視制御するために用いられるものであ
り、例えば、図1に示すように、当該監視制御システム
1には、自らの監視制御対象となる設備機器2の近傍に
配された子局3と、例えば、光ケーブルなどのネットワ
ーク4を介して、各子局3と通信する中央局5とが設け
られている。本実施形態では、例えば、光ケーブルを二
重化するなどして、ネットワーク4の回線が二重化され
ており、一方の回線41aが通信異常になっても、他方
の回線41bを用いて通信を行うことができる。なお、
子局3の数、並びに、各子局3へ接続される設備機器2
の数は、各設備機器2の配置場所などに応じて、任意に
設定できる。
【0027】上記各子局3は、自らの制御対象となる設
備機器2…と通信して、これら設備機器2の状態や当該
設備機器2から入力される計測値などを取得して、中央
局5へ送出できる。また、中央局5からの指示に基づい
て、これらの設備機器2を制御できる。これにより、中
央局5のオペレータは、中央局5と各子局3との距離が
離れている場合であっても、中央局5にて、各設備機器
2の状態を監視できると共に、状況に応じて各設備機器
2を制御できる。
【0028】上記各設備機器2は、例えば、制御用LA
N6などを介して、子局3に接続されており、例えば、
水位計など、監視制御に使用するデータを出力するセン
サ21、あるいは、例えば、ポンプなどを制御するアク
チュエータ22と、センサ21やアクチュエータ22と
制御用LAN6とを接続するためのインターフェース部
23とを備えている。なお、図中では、インターフェー
ス部23、並びに、後述するネットワークインターフェ
ース部32a・32b、制御用インタフェース部33a
・33bおよびシリアルインターフェース部36a・3
6bにおいて、インターフェースをI/Fと略記してい
る。また、子局3からの指示に応じて自らの動作を制御
可能であれば、アクチュエータ22に代えて、任意の制
御対象機器を使用できる。また、子局3がセンサ21や
アクチュエータ22などを直接制御可能であれば、制御
用LAN6およびインターフェース部23は不要であ
る。
【0029】ここで、本実施形態に係る子局3には、互
いに独立して動作可能な2系統の監視制御部31a・3
1bが設けられており、一方の系統に異常が発生した場
合、他方の系統が監視制御を引き継ぐことができる。こ
れにより、一方の系統が動作できなくなっても、子局3
は、動作し続けることができる。
【0030】具体的には、上記A系統の監視制御部31
aは、ネットワーク4と接続するためのネットワークイ
ンターフェース部32aと、上記制御用LAN6と接続
するための制御用インタフェース部33aと、両インタ
ーフェース部32a・33aとの間で送受されるデータ
を演算処理する演算処理部34aとを備えている。さら
に、演算処理部34aは、例えば、RS232Cなど、
所定のプロトコルで通信するためのコンソールポート3
5aを備えており、当該コンソールポート35aを介し
て、例えば、ターミナルなどの入力装置(図示せず)と
通信できる。通常、当該コンソールポート35aには、
後述するように、B系統のシリアルインターフェース部
36bに接続されているが、例えば、修理などのため
に、ターミナルを有する使用者が訪れた場合などには、
当該ターミナルが接続される。一方、B系統の監視制御
部31bにも、同様の部材32bないし35bが設けら
れている。なお、以下では、両系統に存在する部材を総
称する場合、あるいは、系統を特定する必要がない場合
には、例えば、監視制御部31のように、末尾の英字を
省略して参照する。
【0031】これにより、各系統の監視制御部31は、
中央局5の指示を識別し、設備機器2へ送出するデータ
を作成したり、設備機器2から受け取ったデータを所定
の形式へ変更して中央局5へ送出したりできる。また、
中央局5からの指示を実現できるように、設備機器2か
らのデータに基づいて設備機器2を制御することもでき
る。
【0032】なお、図中では、説明の便宜上、両ネット
ワークインターフェース部32a・32bを別の部材と
して記載しているが、一方の演算処理部34に異常が発
生した場合であっても、他方の演算処理部34との間の
データ送受に影響しないならば、両ネットワークインタ
ーフェース部32a・32bを共用できる。同様に、他
系統の通信に影響しない場合は、両制御用インタフェー
ス部33a・33bを共用できる。
【0033】ここで、各系統の監視制御部31では、複
数のプロセスが並列して動作しており、一方系統の監視
制御部31に異常が発生した場合、他方系統の監視制御
部31が各プロセスの内部状態をも引き継ぎ、かつ、正
常に動作することは難しい。また、仮に、何ら支障なし
に、内部状態をも引き継ぐことができたとしても、一方
系統の監視制御部31の異常を検出してから、他方系統
の監視制御部31を起動すると、切り換えに時間がかか
ってしまう。
【0034】したがって、本実施形態では、監視制御部
31a・31bの双方が動作しており、中央局5および
設備機器2からのデータ入力および演算処理を行ってい
る。ただし、中央局5あるいは設備機器2への出力は、
一方系統の監視制御部31のみが行っており、当該系統
の監視制御部31に異常が発生した場合は、当該系統の
監視制御部31の出力を停止させると共に、他方系統の
監視制御部31が出力を開始する。なお、以下では、監
視制御している系統(出力している系統)を動作側と称
し、他方系統を待機側と称する。これにより、子局3
は、動作側の監視制御部31に異常が発生した場合、待
機側の監視制御部31へ、高速かつ確実に切り換えるこ
とができる。
【0035】なお、両系統の監視制御部31には、同じ
データが入力されており、同一の演算処理を行う。した
がって、各監視制御部31の回路自体に異常が発生して
いなければ、両系統の監視制御部31は、全く同じ動作
を行い、プログラムのバグや処理能力の不足などの異常
が発生した場合は、双方が同時に停止するはずである。
ところが、両系統の監視制御部31では、演算処理部3
4が時分割処理によって複数プロセスの並列処理を実現
しているが、対応するプロセスの動作タイミングは、両
系統の監視制御部31間で微妙に異なっている。したが
って、実際には、一方系統の監視制御部31に異常が発
生しても、他方系統の監視制御部31が正常に動作して
いることが多い。また、データ出力に関連する処理や回
路素子で異常が発生した場合、あるいは、回路素子自体
に異常が発生した場合は、他方系統の監視制御部31
は、正常に動作できる。なお、両系統で異なっているの
は、各プロセスの動作タイミングや、データを出力する
か否かであり、両系統の監視制御部31は、中央局5あ
るいは設備機器2へ出力するデータとして、同じ値を生
成している。
【0036】ここで、本実施形態に係る監視制御部31
において、演算処理部34は、正常に動作している間
も、異常の原因分析に有効なデータを、コンソールポー
ト35から出力するように設定されている。なお、これ
らのデータ(コンソールポート出力)の詳細について
は、後述する。
【0037】さらに、本実施形態に係る監視制御部31
a(31b)には、他系統のコンソールポート35b
(35a)に接続されるシリアルインターフェース部3
6a(36b)と、自系統のシリアルインターフェース
部36a(36b)が受け取ったデータを蓄積するメモ
リバッファ37a(37b)とを備えている。なお、メ
モリバッファ37a(37b)は、演算処理部34a
(34b)の有するメモリの一領域として実現してもよ
いし、別の記憶装置として実現してもよい。
【0038】上記シリアルインターフェース部36a
(36b)は、例えば、RS232Cインターフェース
ボードなどとして実現されており、ポートの数は、他系
統の演算処理部34b(34a)がコンソールポート3
5b(35a)を介して出力するデータ全てを受信でき
るように設定されている。例えば、他系統の演算処理部
34b(34a)が3枚のCPUボードから構成されて
おり、各CPUボードが、それぞれのコンソールポート
35b…(35a…)からコンソールポート出力する場
合、シリアルインターフェース部36a(36b)のポ
ート数は、3以上に設定される。
【0039】また、上記演算処理部34a(34b)と
シリアルインターフェース部36b(36a)とは、1
対1で通信できればよいので、両者間の通信プロトコル
は、ネットワークインターフェース部32a(32b)
がネットワーク4と通信する際に使用しているプロトコ
ル(例えば、TCP/IPなど)よりも低レベルで、よ
り確実に動作するプロトコルが使用されている。
【0040】上記各部材32〜37は、CPUなどが所
定のプログラムを実行して実現される機能ブロックとし
て実現されていてもよいし、ハードウェアのみで実現し
てもよい。ただし、機能ブロックとして実現した場合
は、プログラムを配付してコンピュータに実行させるだ
けで、子局3を実現できるので、配付が容易になる。な
お、上記演算処理部34a・34bが、特許請求の範囲
に記載の履歴出力手段および制御手段に対応し、ネット
ワークインターフェース部32a・32bが通信手段
に、メモリバッファ37a・37bが記憶手段にそれぞ
れ対応している。
【0041】上記構成の監視制御システム1において、
異常の原因分析に関する動作について、図2および図3
に示すフローチャートに基づき説明すると、以下の通り
である。なお、両系統の監視制御部31a・31bは、
いずれが動作側であってもよいが、以下では、説明の便
宜上、監視制御部31bから監視制御部31aへ切り換
える場合を例にして説明する。
【0042】異常が発生していない間、両系統の監視制
御部31a(31b)は、図2に示す処理を行う。すな
わち、演算処理部34a(34b)は、S1において、
自系統のネットワークインターフェース部32a(32
b)および制御用インタフェース部33a(33b)か
らデータを受け取り、各インターフェース部32a・3
3a(32b・33b)へ出力すべきデータを作成して
いる。ただし、この例では、監視制御部31bが動作側
なので、監視制御部31bが作成したデータのみが、中
央局5あるいは設備機器2へ送出されている。
【0043】さらに、両演算処理部34a(34b)
は、S2において、それぞれのコンソールポート35a
(35b)から、自らに異常が発生した際の原因分析に
使用されるデータを出力している。原因分析用のデータ
としては、例えば、現在動作中のプロセスや、空きメモ
リの容量など、演算処理部34a(34b)自身の内部
状態を示す情報、あるいは、演算処理部34へ入力され
るデータ自体(演算処理部34a(34b)でのデータ
処理が行われる前のデータ)などが挙げられる。ここ
で、これらのデータは、正常動作時には、中央局5が必
要としないデータなので、通常は、中央局5へ伝送され
ず、コンソールポート35a(35b)のみに出力され
ている。したがって、両演算処理部34a・34bが、
正常動作時もコンソールポート出力を出力しても、子局
3と中央局5との通信量は、従来と同様のレベルに抑え
られている。
【0044】また、S3では、両監視制御部31a(3
1b)は、自らのシリアルインターフェース部36a
(36b)へデータの読み込みを指示し、読み込んだデ
ータをメモリバッファ37a(37b)へ書き込んでい
く。これにより、他系統の演算処理部34b(34a)
のコンソールポート出力がメモリバッファ37a(37
b)へ蓄積される。なお、メモリバッファ37a(37
b)の容量は有限なので、メモリバッファ37a(37
b)が一杯になったときは、古いデータから順番に削除
する。
【0045】上記S1ないしS3の動作は、両系統の監
視制御部31a・31bが正常に動作している間中、繰
り返される。なお、コンソールポート出力のデータ量や
頻度は、任意に設定できるが、本実施形態に係る監視制
御部31a・31bの場合、例えば、80文字程度のコ
ンソールポート出力が1秒に1回程度出力される。
【0046】ここで、動作側の監視制御部31bに異常
が発生した場合、監視制御は、待機側の監視制御部31
aに引き継がれる。具体的には、待機側の監視制御部3
1aは、中央局5あるいは設備機器2へのデータ出力を
開始すると共に、動作側の監視制御部31bのデータ出
力を抑制させる。なお、監視制御の引継ぎは、例えば、
中央局5からの指示に応じて行ってもよいし、子局3に
て、異常発生の有無を監視しておき、異常が検出された
場合に自動的に行ってもよい。
【0047】上記S1に示すように、監視制御部31a
では、監視制御用のプロセスが待機中も動作しており、
出力すべきデータを算出している。したがって、引継ぎ
の際、これらのプロセスを新たに起動したり、動作側の
監視制御部31bから、出力すべきデータを算出するた
めの情報を読み込んだりする必要がない。この結果、監
視制御の引継ぎは、極めて高速かつ確実に行われる。
【0048】異常が発生した後、正常に動作している監
視制御部31aは、図2に示すS1ないしS3の処理を
繰り返して、中央局5あるいは設備機器2へデータを出
力する。これにより、中央局5は、異常が発生した後
も、何ら支障なく設備機器2を監視制御できる。
【0049】ここで、中央局5にて、異常の発生が確認
されると、中央局5は、ネットワーク4を介して、正常
に動作している監視制御部31aへリモートログインす
る。本実施形態では、ネットワーク4の回線41が二重
化されているので、中央局5は、空いている方の回線4
1を用いてリモートログインする。これにより、異常に
より、一方の回線41が使用できない場合であっても、
中央局5は、確実にリモートログインできる。
【0050】一方、当該監視制御部31aは、図3に示
すように、S11において、リモートログインを受け付
けると、S12において、中央局5からの指示に応じ
て、メモリバッファ37aからコンソールポート出力の
履歴を読み出し、S13において、中央局5へ送出す
る。
【0051】ここで、上述したように、正常に動作して
いるA系統のメモリバッファ37aには、異常が発生し
たB系統のコンソールポート出力が格納されている。ま
た、当該メモリバッファ37aは、正常に動作している
演算処理部34aから参照できる。したがって、中央局
5は、正常に動作しているA系統の監視制御部31aへ
リモートログインすることで、異常が発生したB系統に
リモートログインできなくなった場合であっても、監視
制御部31bのコンソールポート出力を取得できる。こ
の結果、子局3へ移動することなく、中央局5にて原因
分析が可能になり、従来に比べて、原因分析時の労力を
大幅に削減できる。
【0052】また、両演算処理部34a・34bは、正
常に動作している間もコンソールポート出力しているた
め、メモリバッファ37aには、異常の発生直前の期間
におけるB系統のコンソールポート出力が格納されてい
る。したがって、異常の原因を分析する際、特に有効な
データ、すなわち、異常発生直前のデータを参照でき
る。さらに、中央局5にて、異常の原因分析が行えるた
め、他の正常に動作している子局3と、異常が発生した
子局3とを容易に比較でき、大局的な状況把握が容易で
ある。これらの結果、従来に比べて、極めて効率よく原
因分析ができる。
【0053】加えて、両系統の監視制御部31a・31
bが正常に動作している間、上記コンソールポート出力
は、中央局5へ出力されず、異常が発生してコンソール
ポート出力が必要になったときのみ出力される。この結
果、常時、中央局5へ出力する場合に比べて、ネットワ
ーク4の通信量を削減できる。
【0054】一般に、上記ネットワーク4の通信量は、
常に一定ではないため、ネットワーク4の通信容量は、
通信量のピーク値を上回るように設定される。したがっ
て、監視制御の支障とならない速度で伝送すれば、ネッ
トワーク4の通信容量を増やさなくても、コンソールポ
ート出力を伝送できる。
【0055】なお、上記実施形態では、回線41も二重
化されている場合を例にして説明したが、これに限るも
のではない。通常は、回線41が物理的に切断されてい
なければ、ネットワークインターフェース部32a・3
2bの一方が回線41に接続できなくなっても、他方は
当該回線41に接続できる。したがって、回線41が1
本の場合でも同様の効果が得られる。ただし、回線41
を二重化していれば、回線41が切断された場合であっ
ても、確実にリモートログインできると共に、双方が切
断されていなければ、双方を利用して、通信容量を増加
できる。この結果、回線41が1本の場合に比べて、中
央局5は、より確実かつ高速にコンソールポート出力を
取得できる。
【0056】また、上記実施形態では、監視制御部31
a・31bの系統数が2の場合を例にして説明したが、
3以上の場合でも同様の効果が得られる。さらに、コン
ソールポート出力を受け取る監視制御部31と、監視制
御を引き継ぐ監視制御部31が同一の場合を例にして説
明したが、これに限るものではない。両監視制御部31
が、コンソールポート出力を送出する監視制御部31と
は別系統であれば、同一の効果が得られる。ただし、系
統数を増加させると、例えば、演算処理部34の数など
が増加し、子局3の構成が複雑になる。また、異常によ
って、2系統の監視制御部31が同時に動作できなった
場合、3系統以上の監視制御部31も動作できなくなる
ことが多い。したがって、監視制御部31の系統数は、
2に設定する方がよい。
【0057】
【発明の効果】請求項1の発明に係る監視制御システム
の子局は、以上のように、互いに独立して動作可能な各
監視制御部に、正常動作中に監視制御の履歴を出力する
履歴出力手段と、他系統の履歴出力手段が出力した履歴
を格納する記憶手段と、異常が発生した監視制御部によ
り出力された履歴を、上記記憶手段から読み出し、上記
通信手段を介して、上記中央局に送出する制御手段とが
設けられている構成である。
【0058】上記構成によれば、正常動作中、履歴出力
手段が出力した履歴は、他の系統の記憶手段に格納され
ている。これにより、正常時における中央局と子局との
間の通信量を増大させることなく、中央局は、ある系統
に異常が発生した場合、当該系統の履歴を、他の系統の
監視制御部から確実に取得できる。この結果、異常発生
時にも、中央局にて原因分析できるので、原因分析の手
間が少なく、より的確に原因分析可能な監視制御システ
ムを実現できるという効果を奏する。
【0059】請求項2の発明に係る監視制御システムの
子局は、以上のように、請求項1記載の発明の構成にお
いて、上記履歴出力手段と通信手段とは、互いに異なる
プロトコルで、データを送出する構成である。
【0060】上記構成によれば、上記両手段は、互いに
異なるプロトコルでデータを送出しているので、異常が
発生した場合に、一方の手段を使用できる可能性が高
い。この結果、異常が発生した後も、中央局は、当該系
統の監視制御部の出力を取得でき、さらに、原因分析が
容易な監視制御システムを実現できるという効果を奏す
る。
【0061】請求項3の発明に係る記録媒体は、以上の
ように、請求項1記載の履歴出力手段、記憶手段、およ
び制御手段を有する監視制御部として、コンピュータを
動作させるプログラムが記録されている構成である。
【0062】それゆえ、当該プログラムをコンピュータ
で実行することによって、請求項1と同様の監視制御シ
ステムの子局を実現できる。この結果、原因分析の手間
が少なく、より的確に原因分析可能な監視制御システム
を実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、監視制
御システムの要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記監視制御システムの動作を示すフローチャ
ートである。
【図3】上記監視制御システムにおいて、異常分析時に
おける子局の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 監視制御システム 3 子局 5 中央局 31a・31b 監視制御部 32a・32b ネットワークインターフェース部(通
信手段) 34a・34b 演算処理部(履歴出力手段、制御手
段) 37a・37b メモリバッファ(記憶手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央局と通信する通信手段を有する監視制
    御部が複数系統設けられ、ある系統の監視制御部に異常
    が発生した場合、当該監視制御部による監視制御を、他
    の監視制御部が引き継ぐ監視制御システムの子局におい
    て、 上記各監視制御部には、正常動作中に、監視制御の履歴
    を出力する履歴出力手段と、 他系統の履歴出力手段が出力した履歴を格納する記憶手
    段と、 異常が発生した監視制御部により出力された履歴を、上
    記記憶手段から読み出し、上記通信手段を介して上記中
    央局に送出する制御手段とが設けられていることを特徴
    とする監視制御システムの子局。
  2. 【請求項2】上記履歴出力手段と通信手段とは、互いに
    異なるプロトコルで、データを送出することを特徴とす
    る請求項1記載の監視制御システムの子局。
  3. 【請求項3】複数系統の監視制御部を有し、かつ、ある
    系統の監視制御部に異常が発生した場合に、当該監視制
    御部による監視制御を他の監視制御部が引き継ぐことが
    できる監視制御システムの子局としてコンピュータを動
    作させるプログラムが記録された記録媒体であって、 中央局と通信する通信手段と、 監視制御の履歴を出力する履歴出力手段と、 他系統の履歴出力手段が出力した履歴を格納する記憶手
    段と、 異常が発生した監視制御部により出力された履歴を、上
    記記憶手段から読み出し、上記通信手段を介して上記中
    央局に送出する制御手段とを備える監視制御部として、
    上記コンピュータを動作させるプログラムが記録されて
    いることを特徴とする記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2703941A2 (en) 2012-08-31 2014-03-05 Fujitsu Limited Power control apparatus, information processing apparatus, and power control method

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