JPH11352526A - 表示媒体および表示方法 - Google Patents

表示媒体および表示方法

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JPH11352526A
JPH11352526A JP10176576A JP17657698A JPH11352526A JP H11352526 A JPH11352526 A JP H11352526A JP 10176576 A JP10176576 A JP 10176576A JP 17657698 A JP17657698 A JP 17657698A JP H11352526 A JPH11352526 A JP H11352526A
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microspheres
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宏 松田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寿命・安定性を低下させることなく、コント
ラストの向上を可能にした表示媒体を提供する。 【解決手段】 色を有する微小球4と、該微小球4より
径が小さくかつ微小球4と異なる色を有する複数の帯電
粒子3と、係る帯電粒子3を分散させるための絶縁性液
体5を保持してなるキャビティ2を複数個含む絶縁性支
持体1と、係る絶縁性支持体1の一方の表面に形成され
た導電層6によって構成される表示媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示媒体およびその
表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の発達に伴い、各種情報
のデータ量は拡大の一途をたどり、情報の出力も様々な
形態を持ってなされている。一般に、情報の出力は、ブ
ラウン管や液晶などを用いたディスプレイ表示とプリン
タなどによる紙へのハードコピー表示とに大別できる。
ディスプレイ表示においては、低消費電力且つ薄型の表
示装置のニーズが増しており、中でも液晶表示装置は、
こうしたニーズに対応できる表示装置として活発な開発
が行われ商品化さてれいる。しかしながら、現在の液晶
表示装置には、画面を見る角度や、反射光により、画面
上の文字が見ずらく、また光源のちらつき・低輝度等か
ら生じる視覚への負担が、未だ十分に解決されていな
い。またブラウン管を用いたディスプレイ表示では、コ
ントラストや輝度は液晶表示装置と比較して十分あるも
のの、ちらつきが発生するなど後述するハードコピー表
示と比較して十分な表示品位があるとはいえない。また
装置が大きく重いため携帯性が極めて低い。
【0003】一方、ハードコピー表示は情報の電子化に
より不要になるものと考えられていたが、実際には依然
膨大な量のハードコピー出力が行われている。その理由
として、情報をディスプレイ表示した場合、前述した表
示品位に係わる問題点に加えて、その解像度も一般的に
は最大でも120dpi程度と紙へのプリント・アウト
(通常300dpi以上)と比較して相当に低い。従っ
て、ディスプレイ表示ではハードコピー表示と比較して
視覚への負担が大きくなる。その結果、ディスプレイ上
で確認可能であっても、一旦ハードコピー出力すること
がしばしば行われることになる。また、ハードコピーさ
れた情報は、ディスプレイ表示のように表示領域がディ
スプレイのサイズに制限されることなく多数並べたり、
また複雑な機器操作を行わずに並べ替えたり、順に確認
していくことができることも、ディスプレイ表示可能で
あってもハードコピー表示が併用される大きな理由であ
る。さらには、ハードコピー表示は、表示を保持するた
めのエネルギーは不要であり、情報量が極端に大きくな
い限り、何時でもどこでも情報を確認することが可能で
あるという優れた携帯性を有する。
【0004】このように動画表示や頻繁な書き換えなど
が要求されない限り、ハードコピー表示はディスプレイ
表示と異なる様々な利点を有するが、紙を大量に消費す
るという欠点がある。そこで、近年においては、リライ
タブル記録媒体(視認性の高い画像の記録・消去サイク
ルが多数回可能でり、表示の保持にエネルギーを必要と
しない記録媒体)の開発が盛んに進められている。こう
したハードコピーの持つ特性を継承した書き換え可能な
第3の表示方式をペーパーディスプレイと呼ぶことにす
る。
【0005】ペーパーディスプレイの必要条件は、書き
換え可能であること、表示の保持にエネルギーを要さな
いか若しくは十分に小さいこと(メモリー性)、携帯性
に優れること、表示品位が優れていること、などであ
る。現在、ペーパーディスプレイとみなせる表示方式と
しては、例えば、サーマルプリンターヘッドで記録・消
去する有機低分子・高分子樹脂マトリックス系(例え
ば、特開昭55−154198号公報、特開昭57−8
2086号公報)を用いた可逆表示媒体を挙げることが
できる。この系は一部プリペイドカードの表示部分とし
て利用されているが、コントラストが余り高くないこと
や、記録・消去の繰り返し回数が150〜500回程度
と比較的少ないなどの課題を有している。
【0006】また別のペーパーディスプレイに応用可能
な表示装置として、N.K.Sheridon等により
電界駆動による微小ボールの回転を利用した表示装置が
提案されている(“A Twisting Ball
Display”,Proc. of the SI
D,第18巻3/4号、289〜293頁,1997
年、米国特許第4126854号、同4143103
号、同5389945号、特開昭64−42683号公
報)。
【0007】この表示装置は、図7に示すように、一方
の半球面が白色で他方の半球面が黒色となっており、か
つ各々の半球面において相互の帯電状態(ζ電位)が異
なる微小な二色ボール78を支持体75中に形成したキ
ャビティ76内に配し、各キャビティ内に高抵抗な液体
77を充填して、この高抵抗液体77中で二色ボール7
8が自由に回転できるようにしたものである。支持体7
5を挟持した一対の電極73、74に外部電界を与える
と、二色ボール78の黒色と白色の夫々の半球部分の相
互の帯電状態(ζ電位)に応じて二色ボールを静電的に
回転させることができ、ボールの白色又は黒色の半球面
を観察する側に向けるよう制御することで目的とする表
示ができる。
【0008】このような機械式の表示方法は、温度変
化、電気的擾乱ノイズに対して極めて安定であり、メモ
リ性を有する為に表示中に電力を必要としない。さら
に、ボール表面の自然光の反射・散乱を利用して表示す
る為に液晶装置・ブラウン管でみられるような光源のち
らつき等にて起こる眼疲労を抑えることができる理想的
な表示装置である。
【0009】ところで、ボール回転による表示装置に用
いる二色ボールの作製方法としては、前述したSher
idon等により、ガラスボールにTiO2 を高濃度に
含有させガラスボールを白色化し、この白色ガラスボー
ルの半球面に真空蒸着法を用いて絶縁性の黒色層を形成
する方法が提案されている。また、斉藤等も同様な方法
により二色ボールを形成しており、白色化したガラスボ
ールの半球面に真空蒸着法を用いてMgF2 とSb2
3 を同時蒸着し黒色層を成膜して色分けしている(“A
Newly Developed Electric
al Twisting Ball Displa
y”,Proc. of the SID,第23巻4
号,249〜253頁,1982年)。ガラスボールの
白色化に際しては、LiO2 とTiO2 とSiO2 の3
成分からなるガラスを用いて、熱処理を行い光散乱が起
こるように成分分離し、異なる成分からなる表面状態を
形成することにより作製する。更には、前述のSher
idon等により、異なる色に着色された2つの固化可
能な流体を接触させた後、遠心力やジェット流を用いて
微小液滴として吹き飛ばし、冷却・固化して二色ボール
を大量生産する方法が提案されている(米国特許第53
44594号、同5262098号、特開平5−279
486号公報、特開平6−226875号公報)。
【0010】さらにまた別のペーパーディスプレイとし
て利用可能な表示方式として、図8にその動作原理を示
す電気泳動表示装置を挙げることができる。この表示装
置は、絶縁性液体81中に着色帯電粒子82を分散させ
てなる分散系とこの分散系を挟んで対峙する一対の電極
85および86からなっている。電極を介して分散系に
電界を印加することにより、着色帯電粒子の電気泳動性
を利用して、該着色帯電粒子を粒子自身が持つ電荷と反
対極性の電極側にクーロン力により吸着させるものであ
る。表示はこの着色帯電粒子の色と染色された絶縁性液
体の色の違いを利用して行われる。つまり、着色帯電粒
子が観測者に近い光透過性の第1の電極85表面に吸着
させた場合には着色帯電粒子の色が観察され、逆に観測
者から遠い第2の電極86表面に吸着させた場合には染
色された絶縁性液体の色が観察される。
【0011】このような電気泳動表示方法は、応答速度
が数十ms以下と比較的速く、書き換え回数も108
以上可能である。また、電圧印加により電極上に堆積さ
れた着色帯電粒子は駆動電圧を取り除いても長期にわた
って安定に存在するので表示中に電力を必要としない。
即ちメモリ性を有する。さらに、反射型のディスプレイ
装置であるので.光源のちらつき等にて起こる眼疲労を
抑えることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
表示方法は以下に示す問題点があった。先ず、二色ボー
ルを回転させて表示を行う方法においては、二色に着色
され、かつ各色に対応する半球面でその帯電状態が異な
るような微小球を作製することはかなり面倒であり、ま
た利用できる材料も限定される。その結果、表示装置の
コストアップにつながるという問題があった。
【0013】一方、電気泳動表示装置においては、単色
の帯電粒子を用いるので、その製造が簡易であるという
利点を有するが、十分なコントラストを実現するために
は、絶縁性液体を着色或いは不透明化させることが不可
欠であった。このため絶縁性液体を単一成分で構成する
ことが困難であり、絶縁性液体に染料やイオンなどの発
色材を混合しなくてはならなかった。このような発色材
の存在は、新たな電荷の授受をもたらすために電気泳動
動作において不安定要因として作用しやすく、表示装置
としての性能や寿命、安定性を著しく低下させるという
欠点があった。また、表示後、加圧、衝撃等による帯電
粒子の面方向の移動・拡散を防止するために、帯電粒子
を他と隔離された微少な区画に保持する必要があり、係
る微小区画を形成する方法として、例えば多孔性スペー
サー(特開平5−165064号公報、特開平5−30
7197号公報)やストライプ状またはメッシュ状の区
画部材(特開平5−61075号公報)を利用するもの
が開示されているが、何れも製造プロセスが煩雑になる
という問題点がある。
【0014】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、寿命・安定性を低下させることな
く、コントラストの向上を可能にした、表示媒体および
その表示方法を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の第一の発
明は、色を有する微小球と該微小球より径が小さくかつ
異なる色を有する複数の帯電粒子と絶縁性液体を保持し
てなるキャビティを複数個含む絶縁性支持体と、導電層
を有することを特徴とする表示媒体である。
【0016】また、本発明の第二の発明は、色を有する
微小球と該微小球より径が小さくかつ異なる色を有する
複数の帯電粒子と絶縁性液体を保持してなるキャビティ
を複数個含む絶縁性支持体を、各々の電極が1または複
数からなる一対の電極間に挟持させてなることを特徴と
する表示媒体である。
【0017】上記の本発明の表示媒体は、フレキシブル
シート状であるのが好ましい。上記の本発明の表示媒体
において、前記微小球の球径が30〜100μmであ
り、前記帯電粒子の粒径が5μm以下であるのが好まし
い。前記微小球の表面が非帯電性であるのが好ましい。
前記微小球が前記帯電粒子とは逆極性に帯電しているの
が好ましい。前記微小球が前記帯電粒子と同極性に帯電
しており、かつ該微小球のζ電位が帯電粒子のそれより
も小さいのが好ましい。
【0018】また、本発明の第三の発明は、色を有する
微小球と該微小球より径が小さくかつ異なる色を有する
複数の帯電粒子と絶縁性液体を保持してなるキャビティ
を複数個含む絶縁性支持体が導電層上に形成された表示
媒体に対し、帯電器を用いて導電層が形成されている面
と反対側の絶縁性支持体表面を一部または全面帯電させ
て静電潜像を形成し、係る静電潜像によって発生する電
界に応じて前記帯電粒子に電気泳動を生じせしめ、該帯
電粒子をキャビティ内の帯電面側または導電層側に移動
・静電吸着させ、また絶緑性支持体表面の帯電電荷の極
性を変えることによる逆電界により、前記キャビティ内
の一方の側に吸着させた帯電粒子を反対側に移動・静電
吸着させ、観察者に近い側に帯電粒子を吸着させた時に
は、係る帯電粒子が有する色を以って表示し、観察者か
ら遠い側に帯電粒子を吸着させた時には、前記微小球が
有する色を以って表示を行うことを特徴とする表示方法
である。
【0019】前記微小球が前記帯電粒子とは逆極性に帯
電しており、前記帯電器を用いて絶縁性支持体表面に静
電潜像を形成した際に、前記キャビティ内で帯電粒子が
静電的に吸着される側とは反対側に該微小球が静電的に
吸着されるのが好ましい。
【0020】前記微小球が前記帯電粒子と同極性に帯電
しており、かつ該微小球のζ電位が帯電粒子のそれより
も小さく、前記帯電器を用いて絶縁性支持体表面に静電
潜像を形成した際に、前記キャビティ内で帯電粒子が静
電的に移動・吸着された後、該微小球が帯電粒子が吸着
されているのと同じ側に静電的に移動・吸着されるのが
好ましい。
【0021】また、本発明の第四の発明は、色を有する
微小球と該微小球より径が小さくかつ異なる色を有する
複数の帯電粒子と絶縁性液体を保持してなるキャビティ
を複数個含む絶縁性支持体を、各々の電極が1または複
数からなる一対の電極間に挟持し、該一対の電極間に駆
動用電圧を印加し、前記帯電粒子の電気泳動現象を利用
してキャビティ内の該帯電粒子を一方の電極側に静電的
に吸着させ、また駆動用電圧の極性を変えることによ
り、係るキャビティ内の一方の側に吸着させた帯電粒子
を反対側に移動させ、かつ静電的に吸着させ、観察者に
近い側に帯電粒子を吸着させた時には、係る帯電粒子が
有する色を以って表示し、観察者から遠い方の電極側に
帯電粒子を吸着させた時には、前記微小球が有する色を
以って表示を行うことを特徴とする表示方法である。
【0022】前記微小球が前記帯電粒子とは逆極性に帯
電しており、前記駆動用電圧を印加した際に、帯電粒子
が静電的に吸着される電極側とは反対方向の電極側に該
微小球が静電的に吸着されるのが好ましい。
【0023】前記微小球が前記帯電粒子と同極性に帯電
しており、かつ該微小球のζ電位が帯電粒子のそれより
も小さく、前記駆動用電圧を印加した際に、前記キャビ
ティ内で帯電粒子が静電的に移動・吸着された後、該微
小球が帯電粒子が吸着されているのと同じ側に静電的に
移動・吸着されるのが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の表示媒体の第1の形態は、色を有する微小球と
該微小球より径が小さくかつ異なる色を有する複数の帯
電粒子と絶縁性液体を保持してなるキャビティを複数個
含む絶縁性支持体と導電層を有することを特徴とする。
【0025】図1は本発明の表示媒体の代表的な第1の
形態を示す断面図である。本発明の表示媒体の第1の形
態は、図1に示すように、色を有する微小球4と、該微
小球4より径が小さくかつ微小球4と異なる色を有する
複数の帯電粒子3と、係る帯電粒子3を分散させるため
の絶縁性液体5を保持してなるキャビティ2を複数個含
む絶縁性支持体1と、係る絶縁性支持体1の一方の表面
に形成された導電層6によって構成されるものである。
ここで絶縁性支持体1は透明である。
【0026】図2は本発明の表示媒体の上記とは異なる
構成を有する第1の形態を示す断面図である。図1に示
した第1の形態の構成は必要最低限の構成を示すもので
あって、図2に示すように、必要に応じて表面保護層2
2を形成したり、或いは表示媒体を適当な基板21上に
構築してもよい。また図1〜2では絶縁性支持体1中、
厚さ方向にキャビティ2が1段に形成されているが、キ
ャビティ2は複数段あるいは無秩序に複数個含まれるも
のであっても構わない。また絶縁性支持体1の厚さを1
00〜300μm程度にできるので、基板21や導電層
6を適切な材料及び厚さで形成すれば、全体をフレキシ
プルシート状に形成することも容易である。
【0027】係る表示媒体を用いて表示を行うには、絶
縁性支持体1の表面の導電層6の形成面とは反対側の面
を所望のパターンに従って静電潜像を形成し、係る静電
潜像により生ずる電界を用いて、帯電粒子3をキャビテ
ィ内で何れかの面側に移動・静電吸着させる。この表示
の過程を図4を用いて説明する。
【0028】図4は本発明の表示媒体の第1の形態にお
ける表示方法を示す図である。同図において、先ず、初
期状態において帯電粒子3はキャビティ2内に無秩序に
存在しているものとする(図4(a)参照)。また観察
者8は絶縁性支持体1の導電層6の形成面と反対側(こ
の面を観察面7とよぶ)から観察するものとする。今、
帯電粒子が黒色で負に帯電しているものとすると、絶縁
性支持体1の観察面7に不図示の帯電ローラーやコロナ
イオン発生器等の帯電器を用いて正電荷の静電潜像を形
成することにより、該帯電粒子3はキャビティ2内を電
気泳動して係る静電潜像形成面に近い側、即ち観察者8
に近い側に移動・吸着されるので、観察者からは主に黒
色が観察される(図4(b)参照)。次に、所望のパタ
ーンに従って観察面7の一部または全面に帯電器を用い
て負電荷の静電潜像を形成すると、係る領域のみ帯電粒
子は観察者からは遠い導電層6側に移動・吸着され、観
察者からは主に微小球4の有する色が観察される(図4
(c)参照)。従って例えば微小球4が白色であれば、
白黒表示が可能となる。
【0029】以上の説明において最初に全面黒色表示に
したが、勿論最初に全面白色とし、後で所望のパターン
にしたがって一部または全面を黒色化しても構わない。
また観察者が絶縁性支持体1の表面の導電層6が形成さ
れていない側から観察するのではなく、導電層6側から
観察することにしてもよい。但しこの場合、導電層6を
透明にしておく必要がある。また何れの場合であって
も、静電潜像は導電層と反対側の面に形成しなければな
らない。更に図4で絶縁性支持体1表面に逆極性の静電
潜像をパターンに従って形成する工程(図4(c))の
前に、一旦全面を除電してからこれを行ってもよい。
【0030】本発明の表示媒体の第2の形態は、図3に
示すように、色を有する微小球4と、該微小球4より径
が小さくかつ微小球4と異なる色を有する複数の帯電粒
子3と、係る帯電粒子3を分散させるための絶縁性液体
5を保持してなるキャビティ2を複数個含む絶縁性支持
体1を一対の電極31、32間に挟持させたものであ
る。ここで絶縁性支持体1及び一対の電極の内、少なく
とも観察者側に配置されるものは光学的に透明である。
また表示を部分選択的に行いたい時には、少なくとも一
方の電極を適切な形状にパターニングしておく必要があ
る。
【0031】図3に示す構成は必要最低限の構成を示す
ものであって、これらを適当な基板上に構築したり、或
いは、基板上に電極を形成した部材で絶縁性支持体を挟
持してもよい。また必要に応じて表面保穫層、着色層、
光反射層などを設けても構わない。また、図3では絶縁
性支持体1中、厚さ方向にキャビティ2が1段に形成さ
れているが、キャビティ2が複数段あるいは無秩序に複
数個含まれるものであっても構わない。また絶縁性支持
体1の厚さを100〜300μm程度にすることができ
るので、適切な材料及び厚さで形成すれば、全体をフレ
キシブルシート状に形成することも容易である。
【0032】係る表示媒体を用いて表示を行うには、一
対の電極間に帯電粒子駆動用の電圧を印加し、係る電界
を用いて、帯電粒子3をキャビティ内で何れかの面側に
移動・静電吸着させる。この表示の過程を図5を用いて
説明する。
【0033】図5は本発明の表示媒体の第2の形態にお
ける表示方法を示す図である。同図において、先ず、初
期状態において帯電粒子3はキャビティ2内に無秩序に
存在しているものとする(図5(a)参照)。また観察
者8は光学的に透明であり、また表示を行うために適切
な形状にパターニングされた第1電極31側から観察す
るものとする。今、帯電粒子が黒色で負に帯電している
ものとすると、第1電極31を陽極として電圧パルスを
印加することにより、該帯電粒子3はキャビティ2内を
電気泳動して係る第1電極側、即ち観察者に近い側に移
動・吸着されるので、観察者からは主に黒色が観察され
る(図5(b)参照)。次に所望のパターンに従って第
1電極31の一部または全部を陰極として電圧パルスを
印加すると、係る領域のみ帯電粒子は観察者からは遠い
第2電極32側に移動・吸着され、観察者からは主に微
小球4の有する色が観察される(図5(c)参照)。従
って例えば微小球4が白色であれば、白黒表示が可能と
なる。
【0034】以上の説明において最初に全面黒色表示に
したが、勿論最初に全面白色とし、後で所望のパターン
にしたがって一部または全面を黒色化しても構わない。
また第1電極31ではなく第2電極32を、或いは両者
をパターニングして用いてもよい。電圧パルスの波高
値、パルス形状、パルス幅等は、表示媒体の構成によっ
て変化するので、適切なものを適宜選択するが、特別に
限定されることはない。一例を挙げれば、波高値50〜
100V、パルス幅100msの矩形波である。
【0035】以上述べた2つの表示媒体に用いられる微
小球4の電気的性質としては、非帯電性のもの、即ち少
なくともその表面が半導電性、或いは導電性であること
が好ましいが、帯電しているものであっても以下の何れ
かであれば、利用可能である。
【0036】一つ目は、微小球が帯電粒子とは逆極性に
帯電しているものである。この場合、帯電粒子が微小球
表面に静電吸着されるので、静電潜像形成あるいは、駆
動電圧印加の条件は帯電粒子の微小球への吸着力に打ち
勝って移動できる程度の強さを以って行う必要がある。
微小球は帯電粒子が静電吸着されるのとは反対側に移動
・吸着される。
【0037】二つ目は、微小球が帯電粒子と同極性に帯
電しており、かつ微小球のζ電位が帯電粒子のそれより
も小さい場合である。この場合、静電潜像形成あるいは
駆動電圧印加により、帯電粒子及び微小球の両方が同じ
側に移動・吸着されるが、両者のζ電位が異なるため、
帯電粒子の方が応答速度が速いため、先ず帯電粒子が移
動した後、微小球が移動・吸着される。即ち、応答速度
tは式(1)に従う(北原文雄、渡辺昌編:「界面電気
現象」共立出版(1972年))。
【0038】
【数1】
【0039】式(1)において、εは絶縁性液体の誘電
率、ηは絶縁性液体の粘度、ζは電気泳動子のζ電位、
dは横断距離、Eは電界、Vは印加電圧を示す。式
(1)より、応答速度は電気泳動子の粒径によらずζ電
位で決まることがわかる。
【0040】次に本発明の表示媒体の作製方法の一例に
ついて説明する。図6は本発明の表示媒体の製造方法を
示す工程図である。同図において、先ず、記録媒体の絶
縁性支持体を形成するための材料には不溶でかつキャビ
ティ内に充填する絶縁性液体に可溶性の材料、たとえば
ワックス61と、帯電粒子3とを混合してなる被覆材料
62を適当な色を有する直径5〜100μm程度の微小
球4の表面に被覆する(図6(a)参照)。ワックス6
1に混合する帯電粒子3の分量は各キャビティ内に封入
したい分量とする。また微小球4の色は、それ自身の有
する色でもまた適当な着色層で表面を被覆してもどちら
でもよい。微小球の材料としては、例えばガラス、ジル
コニア、窒化シリコン、シリコン、アルミナを挙げるこ
とができる。該微小球の帯電を防止するために適当な導
電性を有する材料、例えばnまたはp型にドープされた
シリコンを用いて微小球を作成したり、或いは微小球表
面に帯電防止膜を堆積させてもよい。勿論先に述べたよ
うに該微小球が帯電性を有する場合であっても、帯電粒
子との帯電状態に差があって、適当な条件下で駆動可能
であれば構わない。
【0041】帯電粒子3は微小球4とは異なる色を有す
ることと、その径が微小球よりも小さい必要があり、例
えば黒色の場合、複写機等に用いられるトナーを利用す
ることができる。
【0042】次に前記被覆層62で被覆した微小球4
と、絶縁性支持体1を形成するための硬化性を有する高
分子支持材料63、例えばシリコンゴムとを混合し、表
面が平滑な基板64、例えばガラス基板上に塗布し、適
当なカバーフィルム65、例えばPETフィルムを用い
て圧延により高分子材料63と被覆された微小球との混
合物をシート化する(図6(b)参照)。或いはドクタ
ーブレード法や印刷手法によリシート化してもよい。或
いは、特開昭58−122519号公報に開示されるよ
うに、被覆された微小球を適当な液中に分散・沈降させ
て被覆された微小球を一様に単層または多層に堆積され
た堆積膜を基板上に形成した後、係る分散媒に可溶であ
る絶縁性支持体を形成する硬化性の高分子支持材料を注
入し、被覆された微小球を包み込むようにして流延さ
せ、引き続き前記分散媒を除去して、被覆された微小球
と硬化性高分子支持材料からなるシートを作製してもよ
い。
【0043】次に、係る高分子支持材料63を硬化させ
た後、シートをガラス基板64から剥離し、膨潤液66
中に浸漬する(図6(c)参照)。係る膨潤液66は本
発明の表示媒体に含まれる絶縁性液体として利用される
ものでもよく、例えばシリコンオイルを挙げることがで
きる。係る膨潤液への浸漬により、硬化された高分子支
持材料63が膨潤し、また同時に微小球4に被覆したワ
ックス61が溶解し、微小球4と絶縁性支持体1との間
に隙間ができ、キャビティ2が形成される。このキャビ
ティ2内には、膨潤液66が充填されており、係る膨潤
液66が透明性であり、帯電粒子を電気泳動させるのに
好適な粘度及び十分に高い電気抵抗を有している場合に
は、そのまま絶縁性液体5として利用できる。絶縁性液
体として利用し得ない場合には、適当な絶縁性液体と置
換すればよい。帯電粒子3は膨潤液66および絶縁性液
体5には不溶であるので、キャビティ2内に閉じ込めら
れる。
【0044】以上の工程により、本発明の表示媒体を形
成する帯電粒子3と微小球4と絶縁性液体5を保持して
なるキャビティ2を複数個含む絶縁性支持体1が形成さ
れる(図6(d)参照)。
【0045】引き続き、係る帯電粒子3と微小球4と絶
縁性液体5を保持してなるキャビティ2を複数個含む絶
縁性支持体1に導電層または電極を形成する。導電層ま
たは電極は従来公知の薄膜形成方法により、直接絶縁性
支持体1上に直接堆積させてもよいが、図6(e)に示
すように他の適当な基板21上に導電層6を堆積させた
ものと貼り合わせて作製してもよい。絶縁性支持体1表
面上、導電層6と反対側にあるカバーフィルム65はあ
っても剥離してもどちらでも構わないが、絶縁性支持体
1から絶縁性液体5が沁み出し沁み出すことを防ぐため
に何らかの表面保護層22を設けることが好ましい。カ
バーフィルム65を剥離することなく、そのま表面保護
層22として利用しても構わない。また絶縁性支持体1
の端面からの絶縁性液体5の沁み出しを防止するため
に、端面を接着剤等を用いて封止しておくことが好まし
い。
【0046】図6(e)では、本発明の第一の構成を有
する表示媒体の構成となっているが、図6(d)の工程
の後、絶縁性支持体1表面上に導電層を形成する代わり
に、カバーフィルム65を剥離した後、一対の電極で帯
電粒子3、微小球4、絶縁性液体5を保持してなるキャ
ビティ2を複数個含む絶縁性支持層1を挟持させれば、
本発明の第二の構成を有する表示媒体とすることができ
る(図6(f)参照)。
【0047】図6(f)では、適切な形状にパターニン
グされた第1電極31を有する第1基板67と、第2電
極32を有する第2基板68との間に、絶縁性支持体1
を挟持させている。観察者に近い側に配置される、第1
基板67及び第1電極は光学的に透明であることが要求
され、透明電極材料としては、例えば酸化インジウムす
ず(ITO)がある。なお絶縁性支持体1の端面からの
絶縁性液体5の沁みだしを防止するために、端面を接着
剤等を用いて封止しておくことが好ましい。
【0048】これら第1および第2の構成を有する表示
媒体において、基板21、67、68の材料としては、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテル
サルフォン(PES)等のポリマーフィルム或いはガラ
ス、石英等の無機材料を使用することができる。ポリマ
ーフィルムを使用すれば、表示媒体をフレキシブルシー
ト状に形成することもできる。
【0049】
【実施例】以下本発明を実施例を用いて説明する。
【0050】実施例1 本実施例では、図6に示す方法で本発明の表示媒体を作
製した。微小球4として、50μmジルコニアボールを
用いた。該ジルコニアボールに、帯電粒子2とワックス
61を混ぜ合わせたものをスプレーコートして厚さ10
μm程度の被覆62を形成した。帯電粒子2としては、
ポリスチレンとカーボンの混合物で、粒子の大きさがl
μm〜2μm位のものを使用した(図6(a))。
【0051】次に、2液型シリコーンゴム(ダウコーニ
ング社製、シルポット184)中に前記被覆付きジルコ
ニアボールを分散させ、ガラス基板64上で厚さ100
μmのPETフィルム65を用いて、この分散系を厚さ
約100μmの膜状に圧延した後、該シリコーンゴムを
100℃、1時間の条件で加熱硬化させた(図6
(b))。
【0052】次に上記微小ボール分散硬化ゴムシートを
ガラス基板64より剥離し、粘度lcsのシリコーンオ
イル(東芝シリコーン社製)66中に24時間浸漬して
該ゴムシートを膨潤させ(図6(c))、微小球の周囲
にキャビティ(隙間5〜10μm)2を形成させると同
時に、係るキャビティ2内に保持されたシリコーンオイ
ル66をそのまま絶縁液5として利用することにした
(図6(d))。
【0053】次に上記ゴムシートとITO電極6付きP
ESフィルム21(厚さ100μm)とを貼り合わせ
て、表示媒体を作製した(図6(e))。PETフィル
ム65はそのま表面保護層22として利用することにし
た。
【0054】かかるフレキシブルシート状表示媒体に対
して、PETフィルム22面側から、コロナワイヤ(直
径60μmの金めっきタングステン線)に正または負の
3〜10kV程度の電圧を印加する事により発生するイ
オンを用いてPETフィルム22上を選択的に帯電させ
て静電潜像を形成すると、正に帯電させた部分では帯電
粒子3が表面保護層22側に移動・吸着され、負に帯電
された部分では導電層6側に移動・吸着され、所望の白
黒表示が行われることを確認した。この際、応答速度は
30ms以下で、コントラスト比は約5:1であった。
また視野角特性は±85°以上であった。
【0055】実施例2 実施例1と同様にして、PETフィルム65上に帯電粒
子3、微小球4、シリコーンオイルからなる絶縁液5を
保持してなるキャビティ2を複数個含むゴムシートを形
成した(図6(d))後、ゴムシートをPETフィルム
65から剥離し、更に該ゴムシートをITO電極膜付き
PES基板で挟持させて、表示媒体を作製した(図6
(f))。
【0056】該表示媒体に±100Vの電界を印加する
と、電界の極性に応じて観察側に帯電粒子3または微小
球4が現れた。
【0057】詳しくは、観察側の第1電極31が陰極に
なるように電界を印加すると観察側に帯電粒子3が移動
・吸着して黒色が観察された。電界を逆極性にすると帯
電粒子3は反対側の第2電極32側へと移動・吸着し、
結果として微小球4の白色が観察された。この際、応答
速度は30ms以下で、コントラスト比は約5:1であ
った。また視野角特性は±85°以上であった。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表示媒体
により、2色表示を達成することが可能となった。この
表示媒体に用いる微小球は、単色なので安価に入手する
ことが可能な微小球をそのまま使用することができ、ま
た着色、帯電防止などの目的で表面に被覆を行う際に
も、2色に塗り分ける必要がないので、工程上形成が容
易である。また、帯電粒子および微小球各々固有の色を
用いて表示を行うので、カラー化が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示媒体の第一の形態の断面図であ
る。
【図2】本発明の表示媒体の第一の形態の断面図であ
る。
【図3】本発明の表示媒体の第二の形態の断面図であ
る。
【図4】本発明の表示媒体の第一の形態における表示方
法を示す図である。
【図5】本発明の表示媒体の第二の形態における表示方
法を示す図である。
【図6】本発明の表示媒体の製造方法を示す工程図であ
る。
【図7】従来の二色球の回転を利用した表示装置の表示
原理を示す図である。
【図8】従来の水平移動型電気泳動型表示装置の表示原
理を示す図である。
【符号の説明】
1 絶緑性支持体 2 キャビティ 3 帯電粒子 4 微小球 5 絶縁性液体 6 導電層 9 画素 10 電源 21 基板 22 表面保護層 31 第1電極 32 第2電極 61 ワックス 62 被覆層 63 高分子支持材料 64 基板 65 カバーフィルム 66 膨潤液 67 第1基板 68 第2基板 71 第1基板 72 第2基板 73 第1電極 74 第2電極 75 支持体 76 キャビティ 77 高抵抗液体 78 二色ボール 79 駆動用電源 81 絶縁性液体 82 着色帯電粒子 83 第1基板 84 第2基板 85 第1電極 86 第2電極 87 隔壁 88 駆動用電源

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色を有する微小球と該微小球より径が小
    さくかつ異なる色を有する複数の帯電粒子と絶縁性液体
    を保持してなるキャビティを複数個含む絶縁性支持体
    と、導電層を有することを特徴とする表示媒体。
  2. 【請求項2】 フレキシブルシート状である請求項1に
    記載の表示媒体。
  3. 【請求項3】 前記微小球の球径が30〜100μmで
    あり、前記帯電粒子の粒径が5μm以下である請求項1
    に記載の表示媒体。
  4. 【請求項4】 前記微小球の表面が非帯電性である請求
    項1または3に記載の表示媒体。
  5. 【請求項5】 前記微小球が前記帯電粒子とは逆極性に
    帯電している請求項1または3に記載の表示媒体。
  6. 【請求項6】 前記微小球が前記帯電粒子と同極性に帯
    電しており、かつ該微小球のζ電位が帯電粒子のそれよ
    りも小さい請求項1または3に記載の表示媒体。
  7. 【請求項7】 色を有する微小球と該微小球より径が小
    さくかつ異なる色を有する複数の帯電粒子と絶縁性液体
    を保持してなるキャビティを複数個含む絶縁性支持体
    を、各々の電極が1または複数からなる一対の電極間に
    挟持させてなることを特徴とする表示媒体。
  8. 【請求項8】 フレキシブルシート状である請求項7に
    記載の表示媒体。
  9. 【請求項9】 前記微小球の球径が30〜100μmで
    あり、前記帯電粒子の粒径が5μm以下である請求項7
    に記載の表示媒体。
  10. 【請求項10】 前記微小球の表面が非帯電性である請
    求項7または9に記載の表示媒体。
  11. 【請求項11】 前記微小球が前記帯電粒子とは逆極性
    に帯電している請求項7または9に記載の表示媒体。
  12. 【請求項12】 前記微小球が前記帯電粒子と同極性に
    帯電しており、かつ該微小球のζ電位が帯電粒子のそれ
    よりも小さい請求項7または9に記載の表示媒体。
  13. 【請求項13】 色を有する微小球と該微小球より径が
    小さくかつ異なる色を有する複数の帯電粒子と絶縁性液
    体を保持してなるキャビティを複数個含む絶縁性支持体
    が導電層上に形成された表示媒体に対し、帯電器を用い
    て導電層が形成されている面と反対側の絶縁性支持体表
    面を一部または全面帯電させて静電潜像を形成し、係る
    静電潜像によって発生する電界に応じて前記帯電粒子に
    電気泳動を生じせしめ、該帯電粒子をキャビティ内の帯
    電面側または導電層側に移動・静電吸着させ、また絶緑
    性支持体表面の帯電電荷の極性を変えることによる逆電
    界により、前記キャビティ内の一方の側に吸着させた帯
    電粒子を反対側に移動・静電吸着させ、観察者に近い側
    に帯電粒子を吸着させた時には、係る帯電粒子が有する
    色を以って表示し、観察者から遠い側に帯電粒子を吸着
    させた時には、前記微小球が有する色を以って表示を行
    うことを特徴とする表示方法。
  14. 【請求項14】 前記微小球が前記帯電粒子とは逆極性
    に帯電しており、前記帯電器を用いて絶縁性支持体表面
    に静電潜像を形成した際に、前記キャビティ内で帯電粒
    子が静電的に吸着される側とは反対側に該微小球が静電
    的に吸着される請求項13に記載の表示方法。
  15. 【請求項15】 前記微小球が前記帯電粒子と同極性に
    帯電しており、かつ該微小球のζ電位が帯電粒子のそれ
    よりも小さく、前記帯電器を用いて絶縁性支持体表面に
    静電潜像を形成した際に、前記キャビティ内で帯電粒子
    が静電的に移動・吸着された後、該微小球が帯電粒子が
    吸着されているのと同じ側に静電的に移動・吸着される
    請求項13に記載の表示方法。
  16. 【請求項16】 色を有する微小球と該微小球より径が
    小さくかつ異なる色を有する複数の帯電粒子と絶縁性液
    体を保持してなるキャビティを複数個含む絶縁性支持体
    を、各々の電極が1または複数からなる一対の電極間に
    挟持し、該一対の電極間に駆動用電圧を印加し、前記帯
    電粒子の電気泳動現象を利用してキャビティ内の該帯電
    粒子を一方の電極側に静電的に吸着させ、また駆動用電
    圧の極性を変えることにより、係るキャビティ内の一方
    の側に吸着させた帯電粒子を反対側に移動させ、かつ静
    電的に吸着させ、観察者に近い側に帯電粒子を吸着させ
    た時には、係る帯電粒子が有する色を以って表示し、観
    察者から遠い方の電極側に帯電粒子を吸着させた時に
    は、前記微小球が有する色を以って表示を行うことを特
    徴とする表示方法。
  17. 【請求項17】 前記微小球が前記帯電粒子とは逆極性
    に帯電しており、前記駆動用電圧を印加した際に、帯電
    粒子が静電的に吸着される電極側とは反対方向の電極側
    に該微小球が静電的に吸着される請求項16に記載の表
    示方法。
  18. 【請求項18】 前記微小球が前記帯電粒子と同極性に
    帯電しており、かつ該微小球のζ電位が帯電粒子のそれ
    よりも小さく、前記駆動用電圧を印加した際に、前記キ
    ャビティ内で帯電粒子が静電的に移動・吸着された後、
    該微小球が帯電粒子が吸着されているのと同じ側に静電
    的に移動・吸着される請求項16に記載の表示方法。
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