JPH11352022A - 車両用振動試験装置 - Google Patents

車両用振動試験装置

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JPH11352022A
JPH11352022A JP10160415A JP16041598A JPH11352022A JP H11352022 A JPH11352022 A JP H11352022A JP 10160415 A JP10160415 A JP 10160415A JP 16041598 A JP16041598 A JP 16041598A JP H11352022 A JPH11352022 A JP H11352022A
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JP
Japan
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vehicle
vibration
load
brake
data
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JP10160415A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Sagiyama
達也 鷺山
Hiroshi Aono
宏 青野
Fumihiko Baba
文彦 馬場
Moriaki Aitani
守明 合谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両に搭載する制動装置を適切に試験するこ
とができる車両用振動試験装置を得る。 【解決手段】 一般の道路等の走行路を車両12を実
際に走行させたときの実走行トルクデータを用いて、例
えば減速時のホイルトルクデータや踏力を得て、ブレー
キ振動仮想評価装置10の高応答ダイナモ30、32、
及びペダルアクチュエータ52を作動させる。このとき
の振動をボデー感受性として振動サンサ46〜50で計
測し、ブレーキ振動とボデー感受性との間の関係を求
め、ブレーキ14、16を評価する。このように、実走
行データから求めたデータを用いて、ブレーキ振動を生
じさせ、それによる車両における振動(ステアリング振
動、ペダル振動、車体振動)を計測しているので、ブレ
ーキ振動とボデー感受性との間の関係について定量的に
データ解析することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用振動試験装
置にかかり、車両に搭載する制動装置と搭載した車両と
の間の振動関係を試験する車両用振動試験装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両の各々には、制動目的のため制動装
置(以下、「ブレーキ」という)が搭載されるが、車両
へ搭載する以前に、そのブレーキを試験する必要があ
る。すなわち車両にブレーキを搭載したときに、車両が
ブレーキからどのような影響を受けるかを試験する必要
がある。このため、試験するブレーキを車両に搭載し、
その車両をテストコースを走行させて車両走行性能を試
験したり、車両をシャシダイナモメータ(以下、「シャ
シダイナモ」という)の仮想路面上に拘束して車両にヨ
ーイング運動等を再現させて車両走行性能を試験したり
していた。なお、シャシダイナモの形式には例えば仮想
路面としてローラを用いたローラ式のシャシダイナモ
や、仮想路面としてフラットベルトを用いたベルト式の
シャシダイナモが知られている。
【0003】しかしながら、ブレーキでは微小な振動
(以下、「ブレーキ振動」という)が生じることがあ
り、このブレーキ振動が車両の車体に影響を与えること
がある。この影響は、試験者が感覚的に把握することは
できたが、定量化することができなかった。また、車両
をテストコースを走行させて試験させる場合、試験者の
操作、路面状況、及び温湿度等のバラツキにより、実際
に生じる可能性が高い状況を試験しようとするときの再
現性が得られないことがあった。シャシダイナモで試験
する場合には、試験者の操作のばらつきや、車両の拘束
による車両挙動制限により、実際の車両が走行する状況
とは異なる状況での試験を余儀なくされていた。
【0004】このため、車両走行性能を試験するものと
して、車両の車輪の回転振動が懸架装置や操舵装置にど
のような影響を与えるかを解析する振動解析方法が提案
されている(特開平9−26383号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
車両用振動試験装置では、懸架系の振動を解析すること
は可能であるが、加速度により評価しているため、トル
ク負荷状態での解析、すなわち試験することができな
い。ブレーキは、減速時にトルク負荷がなされている
が、振動のみの試験では、このトルク負荷を試験するこ
とはできない。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、車両に搭載す
る制動装置を適切に試験することができる車両用振動試
験装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、回転体を制動するための制動手段が取り付けられた
車両が、予め定めた走行路を走行するときの走行状態を
形成する走行状態形成手段と、前記回転体及び制動手段
の少なくとも一方に負荷供給する負荷供給手段と、前記
車両の感受性を計測する計測手段と、前記負荷供給手段
で供給した負荷及び前記計測手段の計測結果に基づい
て、前記車両走行時における前記負荷と前記車両の感受
性との関係を求める演算手段と、を備えている。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用振動試験装置の発明において、前記負荷供給手
段は、前記車両が実際に走行路を走行したときに計測し
た振動データに基づいて求めた実働波形、予め定めた模
擬波形、及び前記車両の特性を表す予め定めた車両負荷
モデルに基づいて求めた仮想波形の何れかの波形を発生
する波形発生手段を有し、前記波形発生手段で発生され
た波形に応じた負荷を供給することを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明の車両用振動試験装置において、
前記車両の重心位置で前記車両を拘束する車両拘束手段
をさらに備えたことを特徴とする。
【0010】請求項1に記載の本発明によれば、車両に
は、回転体を制動するための制動手段が取り付けられて
いる。制動手段は、ブレーキとして知られる制動装置が
対応され、ディスクやホイール等の回転体を制動する。
走行状態形成手段は、その車両が道路等の予め定めた走
行路を走行するときの走行状態を形成する。この走行状
態形成手段には、仮想路面を形成可能なシャシダイナモ
がある。また、走行状態形成手段は、フリーランエアテ
ーブルや低慣性フリーローラを用いることもできる。車
両の走行は通常アクセルペダルの踏戻によりなされる。
このため、車両に搭載されたアクセルペダルの踏戻によ
り、一定速度走行等の指示を行うことで一定速度走行等
の走行状態を形成することができる。
【0011】車両の回転体及び制動手段の少なくとも一
方には、負荷供給手段によってブレーキ振動に対応する
負荷が供給される。この負荷供給は、車両のホイール等
の回転体に負荷供給することが可能なダイナモ手段や車
両の制動手段を操作指示する指示手段、例えばブレーキ
ペダルの踏戻手段によって行うことができる。走行状態
形成手段上で仮想的に走行する(所定の走行状態の)車
両は、計測手段により車両の感受性が計測される。車両
の感受性には、ボデーの振動、ステアリングの振動、ブ
レーキペダルの振動がある。従って、所定の走行状態に
対する車両の感受性が計測される。そこで、演算手段
は、負荷供給手段で供給した負荷及び計測手段の計測結
果に基づいて、車両走行時における負荷と車両の感受性
との関係を求める。これによって、車両走行時に供給し
た負荷と、そのときの車両の感受性との関係が求まり、
ブレーキ振動と車両の感受性との関係を定量化すること
ができる。
【0012】車両の感受性を計測するときに供給される
負荷は、実際の走行に則した状態や理想的な状態である
ことが好ましい。そこで、請求項2に記載の発明では、
前記負荷供給手段は、車両が実際に走行路を走行したと
きに計測した振動データに基づいて求めた実働波形、予
め定めた模擬波形、及び車両の特性を表す予め定めた車
両負荷モデルに基づいて求めた仮想波形の何れかの波形
を発生する波形発生手段を有している。この波形発生手
段で発生された波形に応じた負荷を負荷供給手段が供給
することによって、車両が実際に走行路を走行したとき
と等価な車両の感受性、任意の模擬波形による負荷によ
る車両の感受性、及び車両負荷モデルで一般化された車
両の特性による仮想波形の負荷で車両の感受性を計測す
ることができる。
【0013】車両を未拘束で走行状態形成手段により走
行状態を形成すると、車両自体の挙動が不安定になる。
そこで、請求項3にも記載したように、車両の重心位置
で車両を拘束する車両拘束手段をさらに備えることによ
って、車両の挙動を制限することなく、車両を拘束する
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。
【0015】図1には、本発明の第1実施の形態に係る
ブレーキ振動仮想評価装置10の概略構成を示した。
【0016】ブレーキ振動仮想評価装置10はエアテー
ブル38、40を備えている。これらエアテーブル3
8、40には、車両12の前輪であるタイヤ等の回転体
18、20が載置可能であり、車両12には車両12の
右輪制動を担当する本装置で試験するためのブレーキ1
4が取り付けられている。また、車両12はステアリン
グ42、及び踏み戻し可能なブレーキペダル44を備え
ている。
【0017】ブレーキ14は、車両12が備えたタイヤ
等の回転体18の内部に取り付けられ、回転体18の内
部にはホイールトルク(制動力)を負荷するための負荷
装置22が取り付けられている。ブレーキ14及び負荷
装置22とは連結されている。負荷装置22にはジョイ
ント26を介して高応答ダイナモ30が連結されてい
る。この高応答ダイナモ30は大地に接地された台座3
4に固定されている。また、車両12には、車両12の
左輪制動を担当する本装置で試験するためのブレーキ1
6が取り付けられている。ブレーキ16は、車両12が
備えたタイヤ等の回転体20の内部に取り付けられ、回
転体20の内部にはホイールトルク(制動力)を負荷す
るための負荷装置24が取り付けられている。ブレーキ
16及び負荷装置24とは連結されている。負荷装置2
4にはジョイント28を介して高応答ダイナモ32が連
結されている。この高応答ダイナモ32は大地に接地さ
れた台座36に固定されている。
【0018】上記車両12のステアリング42には振動
センサ46が取り付けられており、ブレーキペダル44
には振動センサ48が取り付けられている。また、車両
のボデーにも振動センサ50が取り付けられている。こ
れらの振動センサ46〜50は、振動自体を直接計測可
能なセンサを用いてもよく、振動に対応する加速度を計
測する加速度センサを用いることができる。
【0019】また、車両12に備えられたブレーキペダ
ル44の近傍には、伸縮可能なペダルアクチュエータ5
2が設置されている。このペダルアクチュエータ52の
伸縮作用によって、ブレーキペダル44が踏み戻し可能
とされている。
【0020】上記車両12の下部には大地に固定された
車両拘束装置54が取り付け可能とされている。この車
両拘束装置54は、車両12の挙動を制限しないよう
に、車両12の重心位置に取り付けられている。
【0021】本実施の形態のブレーキ振動仮想評価装置
10は、後述する処理を実行する制御装置56を備えて
いる。この制御装置56は、CPU58、RAM60、
ROM62、データ等をやりとりするための入出力装置
(以下、I/Oという)64及びこれらでデータやコマ
ンドが入出力可能なように接続されたバス66を備えた
マイクロコンピュータを含んで構成されている。
【0022】なお、ROM62には、後述する処理プロ
グラムが記憶されている。また、制御装置56のI/O
64にはデータやコマンド等を入力するためのキーボー
ドやモニター等の入出力機器が接続可能である。
【0023】また、I/O64には、記録媒体としての
フロッピーディスクFDが挿抜可能なフロッピーディス
クユニット(FDU)が接続されている。なお、後述す
る処理ルーチン等は、FDUを用いてフロッピーディス
クFDに対して読み書き可能である。従って、後述する
処理ルーチンは、ROM62に記憶することなく、予め
フロッピーディスクFDに記録しておき、FDUを介し
てフロッピーディスクFDに記録された処理プログラム
を実行してもよい。また、制御装置56にハードディス
ク装置等の大容量記憶装置(図示省略)を接続し、フロ
ッピーディスクFDに記録された処理プログラムを大容
量記憶装置(図示省略)へ格納(インストール)して実
行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、C
D−ROM等の光ディスクや、MD,MO等の光磁気デ
ィスクがあり、これらを用いるときには、上記FDUに
代えてまたはさらにCD−ROM装置、MD装置、MO
装置等を用いればよい。
【0024】上記I/O64には、車両12の右輪制動
関連の高応答ダイナモ30及び負荷装置22がドライバ
68、70を介して接続され、左輪制動関連の高応答ダ
イナモ32及び負荷装置24がドライバ82、80を介
してが接続されている。また、I/O64には、振動セ
ンサ46、48、50がアンプ76、72、78を介し
てが接続されている。さらに、I/O64には、ドライ
バ74を介してペダルアクチュエータ52が接続されて
いる。
【0025】次に、本実施の形態の作用を説明する。本
実施の形態では、実際に車両を走行させたときに計測し
た走行データを用いて、ブレーキ振動とボデー感受性と
の間の関係を求めるものである。
【0026】ブレーキ振動仮想評価装置10の電源が投
入されると、図2の処理ルーチンが実行され、ステップ
100において実走行トルクデータを取得する。実走行
トルクデータは、予めROM62やRAM60に記憶さ
れていてもよく、ステップ100でフロッピーディスク
等の記憶媒体から読み取ってもよい。
【0027】この実走行トルクデータは、テストコース
や一般の道路等の走行路を車両12を実際に走行させ、
このときにホイールトルクメータ等によってトルクデー
タを計測したものである。なお、実走行トルクデータを
計測したときに用いたブレーキは、上記車両12に取り
付けられたブレーキ14、16に限定されるものではな
い。すなわち、上記車両12に取り付けられたブレーキ
14、16は、試験するためのブレーキであり、本来、
車両12に取り付けるのみのためのブレーキであるとは
限らない。従って、実走行トルクデータは、車両12が
実際に走行したときに生じる標準的なトルクデータ、す
なわち、基準となるブレーキを取り付けた場合の計測デ
ータである。
【0028】次のステップ110では、上記ステップ1
00で取得した実走行トルクデータを用いてベンチ試験
データを作成する。すなわち、実走行トルクデータは、
走行中の計測データ全てであるため、試験に必要なデー
タ以外を含んでいる。このため、ステップ110では、
以下の負荷試験に必要なデータ、例えば減速時のみ状態
における実走行トルクデータやブレーキペダルの踏み込
み量を抽出して、ベンチ試験データを作成する。
【0029】ベンチ試験データは、ブレーキ振動とボデ
ー感受性との間の関係を求めるときの試験データであ
り、ホイールトルクデータと、踏力データとからなる。
ホイールトルクデータは、本実施の形態のブレーキ振動
仮想評価装置10における高応答ダイナモ30、32に
よって負荷するホフィールトルクのデータであり、踏力
は、ブレーキペダルの踏み込み量に対応し、そのブレー
キペダルを踏み込むときの力を表すデータである。
【0030】なお、上記ステップ100及びステップ1
10の処理は、本処理の以前に予め実行し、その結果か
ら得たベンチ試験データをROM62やRAM60に記
憶したり、外部記憶装置(FDやハードディスク)に記
憶したりしてその記憶されたデータを読み取るようにし
てもよい。
【0031】次のステップ120では、ベンチ試験デー
タ出力することによって、車両12に対して負荷を付与
する。
【0032】例えば、減速時には、踏力は、瞬時に一定
値となり、ホイールトルクは徐々に減少する。本実施の
形態では、図3(A),(B)に示すように、ベンチ試
験でブレーキ振動を生じさせるため、予め定めた周波数
の正弦波振動を用いている。図3(A)は右輪用のため
のものであり、図3(B)は左輪用のためのものであ
る。左右輪の違いの検知を容易とするため、これらの正
弦波振動には位相差φが設けてある。
【0033】減速時(制動時)は、右輪については、正
弦波振動を負荷すると、ホイールトルクは徐々に減少す
る段階で正弦波振動の影響を受け、図3(C)に示すよ
うに、振動しながら徐々に減少するものである。踏力
は、図3(D)に示すように、瞬時に一定値になるもの
とする。そこで、本実施の形態では、与えるべき振動に
対応する正弦波振動波形の信号を高応答ダイナモへ出力
することで負荷し、かつ踏力に対応する信号をペダルア
クチュエータ52へ出力することで負荷する。
【0034】なお、高応答ダイナモへ踏力に対応する信
号を加えることによって、すなわち例えば図3(C)に
示す波形の信号を高応答ダイナモへ出力して負荷し、高
応答ダイナモのみでの試験も可能である。
【0035】次のステップ130では、各センサの値を
時系列的に検出することによって、データ計測を行う。
すなわち、振動センサ46〜50の出力値を計測する。
振動センサ46で計測されるステアリング振動計測結果
の一例を、図4(A)に示した。なお、振動センサ48
で計測されるブレーキペダル振動も図4(A)に示す波
形と略同様であった。また、振動センサ50で計測され
る車両の振動(前後)の計測結果の一例は、図4(B)
に示した。
【0036】これらの計測結果は、ボデー感受性に対応
する。すなわち、振動センサの出力値は、ブレーキ振動
による車両上における振動である。従って、ブレーキ振
動とボデー感受性との間の関係が求まることになる。
【0037】このようにして、ブレーキ振動とボデー感
受性との間の関係を求めた後、ステップ140では、上
記ステップ130の計測結果から、ブレーキ14、16
を評価する。この評価は、与えた負荷と、それによる計
測結果とを参照して計測結果が良好であるか否かを判断
することによって行う。
【0038】例えば、一定振幅の正弦波振動によるブレ
ーキ振動では、得られる振動センサの出力が均一かつ小
さいことが望ましい。そこで、予め得られる振動センサ
の出力の最大値と最小値の差(範囲)を定めておき、そ
の範囲内のとき良好であると評価したり、複数の差(範
囲)を定めておき、各々の範囲について評価値を定めて
評価したりする。
【0039】なお、得られる振動センサの出力に応答性
が高い信号を、すなわち先鋭度が高い信号を評価対象に
したり、得られる振動センサの出力信号の周波数を評価
対象にしたりすることもできる。
【0040】上記評価結果が良好ではないときには、ブ
レーキ14、16の少なくとも一方を交換して、上記処
理を繰り返し実行する。これによって、最終的には車両
12に対して最良のブレーキを決定することができる。
【0041】以上説明したように、実走行データから求
めたベンチ試験データを用いて、ブレーキ振動を負荷
し、それによる車両における振動(ステアリング振動、
ペダル振動、車体振動)を計測しているので、ブレーキ
振動とボデー感受性との間の関係について定量的にデー
タ解析することができる。
【0042】次に、本発明の第2実施の形態を説明す
る。本実施の形態は、実走行データを用いることなく、
模擬データや演算データを用いてブレーキ振動とボデー
感受性との間の関係を求めるものである。なお、本実施
の形態は、上記実施の形態と同様のため、同一部分には
同一符号を付して詳細な説明を省略し、以下、本実施の
形態の作用を説明する。
【0043】ブレーキ振動仮想評価装置10の電源が投
入されると、図5の処理ルーチンが実行され、ステップ
102において車両特性をモデル化する。このモデル化
は、車両の要素として車両の慣性力、バネ要素、及びダ
ンパ要素等を車両特性として予め定め、車両特性のモデ
ルを生成する。このモデル化によって、実際の車両の車
両特性に合致した車両特性を仮想的に得ることができ
る。なお、車両特性には車両剛性を含めることができ
る。また、車両特性は、関数で表したり、マッピングデ
ータで表したりすることができる。これらのデータは、
予めROM62やRAM60に記憶されていてもよく、
フロッピーディスク等の記憶媒体から読み取ってもよ
い。
【0044】次のステップ112では、上記車両特性モ
デルを用いて模擬データを作成する。この場合、車両を
実際に走行させる訳ではないので、試験に必要な初期値
を予め定めている。この初期値としては、計算走行路
(計算機上で定めた走行路)や実際の走行路を予測した
予測走行路を表すデータがある。この初期値を車両特性
モデルに与えたときのデータ、すなわち負荷試験に必要
なデータ、例えば減速時のみ状態におけるトルクデータ
やブレーキペダルの踏み込み量を計算して、模擬データ
を作成する。
【0045】なお、上記ステップ102及びステップ1
12の処理は、計算機上で求まるデータであるため、上
記計算を行うことなく、任意のデータを予め模擬データ
として定めてもよい。
【0046】以上のようにして求めた模擬データを、ブ
レーキ振動仮想評価装置10へ出力することによって、
上記実施の形態と同様に、車両12に対して負荷し、デ
0タ計測し、評価する(ステップ120〜140)。
【0047】このように、本実施の形態では、模擬デー
タを用いて、ブレーキ振動を負荷し、それによる車両に
おける振動(ステアリング振動、ペダル振動、車体振
動)を計測しているので、任意のブレーキ振動と、それ
に対するボデー感受性の関係について定量的にデータ解
析することができる。
【0048】また、模擬データを用いて振動試験をする
ことができるので、装置には1種類のブレーキを装着し
たのみで、議事信号による複数種類のブレーキを模擬す
ることができる。
【0049】また、得られる計測データは再現性を有し
ており、さらに定量的な評価が可能であるので、計測デ
ータを基にして車両のシミュレーションをすることが可
能である。
【0050】なお、高応答ダイナモでの負荷を不要とし
踏力のみとすることによって、ブレーキ単体の試験を実
施することができる。
【0051】また、車両を載置するものとしてエアテー
ブルや低慣性フリーローラを用いているので、車両の重
量相当の慣性質量を有するローラが不要であり、車両の
下部(所謂ピット下)をコンパクト化することができ
る。
【0052】本実施の形態では、車両を走行させる必要
性が生じないので、車両停止状態で高応答ダイナモやペ
ダルアクチュエータに負荷をすることによって、ブレー
キから車両各部の伝達特性を計測することができる。
【0053】また、本実施の形態のブレーキ振動仮想評
価装置では、ブレーキを使用せずに、高応答ダイナモの
みを用いれば、従来のシャシダイナモと同様の試験をす
ることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明によれば、車両の回転体及び制動手段の少なくとも一
方に、負荷供給手段によってブレーキ振動に対応する負
荷を供給し、計測手段により車両の感受性を計測して、
演算手段が車両走行時における負荷と車両の感受性との
関係を求めるので、車両走行時に供給した負荷と、その
ときの車両の感受性との関係が求まり、ブレーキ振動と
車両の感受性との関係を定量化することができる、とい
う効果がある。
【0055】また、請求項2に記載の発明によれば、負
荷供給手段は、波形発生手段により車両が実際に走行路
を走行したときに計測した振動データに基づいて求めた
実働波形、予め定めた模擬波形、及び車両の特性を表す
予め定めた車両負荷モデルに基づいて求めた仮想波形の
何れかの波形を発生させ発生された波形に応じた負荷を
負荷供給手段が供給するので、車両が実際に走行路を走
行したときと等価な車両の感受性、任意の模擬波形によ
る負荷による車両の感受性、及び車両負荷モデルで一般
化された車両の特性による仮想波形の負荷で車両の感受
性を計測することができる、という効果がある。
【0056】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
車両拘束手段により車両の重心位置で車両を拘束するこ
とができるので、車両の挙動を制限することなく、車両
を拘束することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るブレーキ振動仮想評価装置を
示す概略構成図である。
【図2】第1実施の形態の処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図3】ブレーキ振動仮想評価装置において負荷する信
号波形を示す線図である。
【図4】振動センサの出力波形を示す線図である。
【図5】第2実施の形態の処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10 ブレーキ振動仮想評価装置 12 車両 14、16 ブレーキ 22、24 負荷装置 30、32 高応答ダイナモ 38、40 エアテーブル 46〜50 振動センサ 54 車両拘束装置 56 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 合谷 守明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体を制動するための制動手段が取り
    付けられた車両が、予め定めた走行路を走行するときの
    走行状態を形成する走行状態形成手段と、 前記回転体及び制動手段の少なくとも一方に負荷供給す
    る負荷供給手段と、 前記車両の感受性を計測する計測手段と、 前記負荷供給手段で供給した負荷及び前記計測手段の計
    測結果に基づいて、前記車両走行時における前記負荷と
    前記車両の感受性との関係を求める演算手段と、 を備えた車両用振動試験装置。
  2. 【請求項2】 前記負荷供給手段は、前記車両が実際に
    走行路を走行したときに計測した振動データに基づいて
    求めた実働波形、予め定めた模擬波形、及び前記車両の
    特性を表す予め定めた車両負荷モデルに基づいて求めた
    仮想波形の何れかの波形を発生する波形発生手段を有
    し、前記波形発生手段で発生された波形に応じた負荷を
    供給することを特徴とする請求項1に記載の車両用振動
    試験装置。
  3. 【請求項3】 前記車両の重心位置で前記車両を拘束す
    る車両拘束手段をさらに備えたことを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の車両用振動試験装置。
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