JPH11351587A - ロースターにおける排ガス浄化装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通気浄化式のフィルターは定期的な交換を必
要とした。 【解決手段】 円筒状の流入室の下部に逆円錐状の円錐
室を一体形成し、流入室の一側接線方向に流入口43を設
けると共に、円錐室の下端に収集室を連通し、又流入室
の中央上部に流出口を設けることによって、ミストを含
塵した排ガスは、流入室内で旋回流となって、ミストは
遠心分離されて収集室に収集されると共に、浄化空気は
流出口から排気ダクトを経由して排気される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ロースターの排ガ
ス（焼煙、油粒子を含む燃焼ガス等）を吸気した後、ロ
ースターに連繋させた吸引通路で微粒子、油粒子（ミス
ト）を捕獲し、排気ダクト（メインダクト）から屋外へ
排出するロースターの吸引通路における排ガス浄化装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、かかる吸引通路、即ちロースター
から垂下させた排気部に連通し、床下に配管した排気ダ
クト、又はロースターの上方に配管した上引き吸煙ダク
トに、排気ファン等の吸引装置を設置していた。そし
て、油煙を含む燃焼ガスを、吸引通路に設置した通気集
塵式のフィルター内を通過させて、油粒子等の回収、集
塵を行い、浄化された排ガスは、排気ダクトから排出し
ていた。従って、フィルターに油粒子等が累積して、フ
ィルターの浄化能力が低下するために、定期的なフィル
ター交換が必要であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、遠心分離に
よる集塵方式を採用してメンテナンス作業を低減する様
にしたロースターにおける排ガス浄化装置を提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に基づく、通気浄化式のフィルターは定期的な交換を必
要とする課題に鑑み、円筒状の流入室の下部に逆円錐状
の円錐室を一体形成し、流入室の一側接線方向に流入口
を設けると共に、円錐室の下端に収集室を連通し、又流
入室の中央上部に流出口を設けることによって、ミスト
を含塵した排ガスは、流入室内で旋回流となって、ミス
トは遠心分離されて収集室に収集されると共に、浄化空
気は流出口から排気ダクトを経由して排気される様にし
て、上記課題を解決する。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。１はロースター本体であり、図１に
示す様に、テーブル２の略中央位置に上部が調理部３に
開口し、下部が排気部４に開口した外箱５を嵌合支持
し、該外箱５の内部に所定間隔の吸引流路６を外箱５と
の間に有する様にして内箱７を取付けている。

【０００６】上記外箱５と内箱７は共に円形状であり、
外箱５の外周上部をフランジ８を介してテーブル２に固
定している。又、外箱５と内箱７の一側に貫通させた連
結筒を連結することにより、外箱５の外側と内箱７の内
側に連結開口した連結部11を形成している。又、内箱７
の上方部を外側に屈曲して鍔状の平坦部を設け、該平坦
部をセラミック炭12、12ａ…を支承する壺体13の載置部
14と成している。

【０００７】15は環状のトップリングであり、該トップ
リング15は、外箱５と内箱７間（吸引流路６）の上方開
口部を被冠閉塞する天板部と、内箱７の載置部14上方に
位置させた垂直状の周壁17とを、一体形成している。そ
して、天板部の外周縁部を上記フランジ８に設けた段差
部に載上掛止し、又周壁17の全周にわたり吸引流路６に
連通する所定数の吸気孔19、19ａ…を貫設している。

【０００８】内箱７の内底部は、水が貯溜されるドレン
パン20と成し、該ドレンパン20底部上において、直径方
向両端に一対のバーナー受け21（片方のみ図示）を対向
配置し、該バーナー受け21上にリング状のバーナー22の
下部を載置している。バーナー22の基端部の導入部は、
連結部11内に挿通され、その先端は、外箱５の外側に設
けた図示しない点火装置に装着されている。

【０００９】上記壺体13は、下方縮径の漏斗部23の上方
外周縁部に外側鍔部を設け、他方、漏斗部23の下方内周
縁部に周設した内側鍔部を下方の載置部27と成すと共
に、外側鍔部に続けて上方へ垂壁を一体形成して上方の
載置部27a と成している。そして、下方の載置部27上に
載置した金網28上に、天然炭を模した上記セラミック炭
12、12ａ…を載置している。又、上方の載置部27a 上
に、加熱調理用の金網29、ロストル及び五徳のいずれか
を選択載置する様に成している。

【００１０】又、トップリング15の周壁17下端を壺体13
の上方の載置部27a の外側に配置することにより、トッ
プリング15を外さずに壺体13、セラミック炭12、12ａ
…、金網28、29等を交換する様に成している。尚、燃焼
部（内箱７、セラミック炭12、12ａ…、ドレンパン20な
ど）、調理部３の金網29、トップリング15その他のロー
スター部分は、実施例のタイプ以外のものであっても、
勿論、本発明の排ガス浄化装置を適用可能である。

【００１１】30は本発明に係る排ガス浄化装置であり、
図１、２に示す様に、ロースター本体１と床ＦＬ下に設
置された排気ダクト31を、排ガス浄化装置30及び連結流
路32、32a を介して連結し、一連の吸引通路33を構成し
ている。そして、ロースター本体１の排気部４と排ガス
浄化装置30を連結する上流の連結流路32に設けたボック
ス34の上部に、円筒状のガイドチューブ35を設けると共
に、該ガイドチューブ35を外箱５の排気部４に対向させ
ている。

【００１２】又、ボックス34の上部に設けたガイドチュ
ーブ35に、所定数の吸気孔36、36ａ…を貫設すると共
に、ガイドチューブ35に円筒状の風量調節リング37を回
転自在に嵌装し、該風量調節リング37に、ガイドチュー
ブ35の吸気孔36、36ａ…に対応する吸気孔38、38ａ…を
貫設している。

【００１３】そして、排ガス浄化装置30にあっては、円
形状の流入室40と該流入室40の下方側に連通形成した逆
円錐状の円錐室41で濾過室42を形成している。又、流入
室40における一側に、接線方向の流入路を有する様に、
上流の連結流路32に連通させた排ガスＳＷ等の流入口43
を取付け、又濾過室42の下面をミストＷの排出口44とし
て開口すると共に、流入室40の中央上部に上下連通状態
のパイプ体45を取付けている。

【００１４】そして、かかるパイプ体45の下端は流入口
43の最下端位置より下方と成して、パイプ体45を浄化空
気Ｓの流出口46と成し、該流出口46に下流の連結流路32
a を連通接続している。又、濾過室42における円錐室41
下端の排出口44にホッパー状、筒状等のミストＷの収集
室47を設けると共に、該収集室47の下端にバルブ48を有
した排出パイプ49を取付けている。

【００１５】次に、排ガス浄化装置30のその他の設置例
を図３、４に基づいて説明する。図３に示す様に、床Ｆ
Ｌに設置されたロースター50の上方に離隔して設けた上
引き吸煙ダクト51に、又は上引き吸煙ダクト51と天井Ｔ
裏に設置された排気ダクト31の間に、又は排気ダクト31
に排ガス浄化装置30を設けても良い。又、図４に示す様
に、外箱５の排気部４に吸煙ダクト52を接続し、床ＦＬ
の下部で屋外に排気する排気ダクト31又はその連結場所
に、排ガス浄化装置30を設置しても良い。即ち、排ガス
浄化装置30を設置する個所は、床ＦＬ下、天井Ｔ裏、ロ
ースター本体１内などの吸引通路33から適宜選択する。

【００１６】次に本発明に係るロースターにおける排ガ
ス浄化装置の作用について説明する。排気ダクト31に作
用する吸引力により、製造装置１内の金網29近傍から立
ち上がる焼煙、油粒子等のミストＷを含む排ガスＳＷ
は、トップリング15の吸気孔19、19a …から吸引されて
吸引流路６を流通し、排ガス浄化装置30の流入口43から
濾過室42の流入室40に流入する。

【００１７】流入室40に対する流入口43は接線方向位置
に取付けてあるために、流入室40に流入した排ガスＳＷ
等は旋回流となって、流入室40から円錐室41に螺旋状態
で降下し、ミストＷは排ガスＳＷから遠心分離されて、
引き続き円錐室41の周面に沿って降下し、最終的に収集
室47に落下収集される。

【００１８】他方、ミストＷが遠心力で分離された浄化
空気Ｓは、流入室40及び円錐室41を旋回降下し、流入室
40の下流側でＵターン上昇して、流出口46から連結流路
32aを経由して排気ダクト31へ吸引される。

【００１９】そして、収集室47に収集されたミストＷ
は、排出パイプ49からロースター本体１の外部へ流出さ
れる。尚、バルブ48を設けた排出パイプ49の場合には、
収集室47に収集されたミストＷが所定量以上となった時
に、バルブ48を操作してミストＷを排出する。

【００２０】又、図３に示す第２番目の実施例において
は、排ガスＳＷの吸引位置が相違して、ロースター50か
ら立ち上がる排ガスＳＷを上方から吸引するが、天井Ｔ
裏の上引き吸煙ダクト51へ吸引した後の排ガスＳＷの浄
化作用は、第１番目の実施例のものと同一である。又、
図４に示す第３番目の実施例においては、第１番目の実
施例のものに比して、排ガス浄化装置30の設置位置が、
ロースター本体１内か床ＦＬ下かで相違するだけで、排
ガスＳＷの浄化作用は同一である。

【００２１】

【発明の効果】要するに本発明は、円筒状の流入室40の
下部に逆円錐状の円錐室41を一体形成し、流入室40の一
側接線方向に流入口43を設けると共に、円錐室41の下端
に収集室47を連通し、又流入室40の中央上部に流出口46
を設けたので、製造装置１から吸引された排ガスＳＷは
排ガス浄化装置30で浄化空気ＳとミストＷに分離され、
ミストＷは収集室47に収集され、従来の通気式のフィル
ターに比して、本願の遠心分離式の排ガス浄化装置30の
浄化能力は低下せず、連続運転することが出来る。

【００２２】又、収集室47の下端に排出パイプ49を取付
けたので、収集室47に分離、収集されたミストＷをロー
スター本体１から自然に排出することが出来、又排出パ
イプ49にバルブ48を設けたので、バルブ48の簡単な操作
でミストＷを排出出来るために、毎日のロースター本体
１の清掃時に合わせて収集室47に収集されたミストＷの
排出を行うことが出来る。

【００２３】又、排ガス浄化装置30を設ける吸引通路33
を、ロースター本体１内に設けたので、天井Ｔや床ＦＬ
等よりも、床ＦＬ上に設置されたロースター本体１内の
方が、取り扱いが容易で、通例の毎日の清掃時に併せて
行える。

【００２４】又、排ガス浄化装置30を設ける吸引通路33
は、ロースター50から立ち上がる排ガスＳＷを天井Ｔ裏
に設けた上方で吸引する上引き吸煙ダクト51又は排気ダ
クト31と成したので、排ガスＳＷの屋外排気に上引き方
式を採用する店舗でも排ガス浄化装置30を設置すること
が出来、又排ガス浄化装置30を設ける吸引通路33は、ロ
ースター50の排ガスＳＷを吸引すると共に屋外に排気す
る床ＦＬ下に設けた排気ダクト31又は排気ダクト31との
連結場所と成したので、ロースター本体１内に設置スペ
ースが無くても排ガス浄化装置30を設置することが出来
る等その実用的効果甚だ大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】ロースター本体に組込んだ排ガス浄化装置の断
面図である。

【図２】図１の排ガス浄化装置の要部の拡大平面断面図
である。

【図３】天井裏に設置した上引き吸煙ダクトへの適用例
を示す概略図である。

【図４】床下の排気ダクトへの適用例を示す概略図であ
る。

【符号の説明】

１ ロースター本体 30 排ガス浄化装置 31 排気ダクト 33 吸引通路 40 流入室 41 円錐室 43 流入口 46 流出口 47 収集室 48 バルブ 49 排出パイプ 50 ロースター 51 上引き吸煙ダクト

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸引通路の中間に設ける排ガス浄化装置
   であって、円筒状の流入室の下部に逆円錐状の円錐室を
   一体形成し、流入室の一側接線方向に流入口を設けると
   共に、円錐室の下端に収集室を連通し、又流入室の中央
   上部に流出口を設けたことを特徴とするロースターにお
   ける排ガス浄化装置。
2. 【請求項２】 収集室の下端に排出パイプを取付けたこ
   とを特徴とする請求項１のロースターにおける排ガス浄
   化装置。
3. 【請求項３】 排出パイプにバルブを設けたことを特徴
   とする請求項２のロースターにおける排ガス浄化装置。
4. 【請求項４】 排ガス浄化装置を設ける吸引通路を、ロ
   ースター本体内に設けたことを特徴とする請求項１、２
   又は３のロースターにおける排ガス浄化装置。
5. 【請求項５】 排ガス浄化装置を設ける吸引通路は、ロ
   ースターから立ち上がる排ガスを天井裏に設けた上方で
   吸引する上引き吸煙ダクト又は排気ダクトと成したこと
   を特徴とする請求項１、２又は３のロースターにおける
   排ガス浄化装置。
6. 【請求項６】 排ガス浄化装置を設ける吸引通路は、ロ
   ースターの排ガスを吸引すると共に屋外に排気する床下
   に設けた排気ダクト又は排気ダクトとの連結場所と成し
   たことを特徴とする請求項１、２又は３のロースターに
   おける排ガス浄化装置。