JPH1135094A - Frpとprc壁体より構成された貯液槽およびその施工方法 - Google Patents

Frpとprc壁体より構成された貯液槽およびその施工方法

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JPH1135094A
JPH1135094A JP9193470A JP19347097A JPH1135094A JP H1135094 A JPH1135094 A JP H1135094A JP 9193470 A JP9193470 A JP 9193470A JP 19347097 A JP19347097 A JP 19347097A JP H1135094 A JPH1135094 A JP H1135094A
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JP
Japan
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frp
roof
tank
wall
concrete
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JP9193470A
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Keitarou Aoyanagi
計太郎 青柳
Yutaka Yamahana
豊 山花
Sadao Niibe
定夫 新部
Hisaomi Umeeda
寿臣 梅枝
Takahiro Ueda
高博 上田
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Zenitaka Corp
Original Assignee
Zenitaka Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 配水タンク等の貯液槽において、地震に強
く、現場作業性の省力化、工期短縮、健全な作業環境等
の可能な貯液槽とその施工方法を提供する。 【構成】 鉄筋コンクリート製底版30上に円筒形のプ
レストレストコンクリート31を形成し、内壁32、ド
ーム屋根33はFRP製パネルで形成する。内壁面、屋
根天井面はFRP面で塗装は省略される。FRPは強度
的に強く、鉛直方向のPC鋼線を省略できる。図2〜図
4のように、FRP製打込型枠36を内壁として使用す
る。予め製作したFRPパネルで屋根ドーム40を形成
しリフトアップする。FRPは強度的に強く、地震や温
度差でもヒビ割れしない。また、軽量で取り扱い容易な
ため、工期短縮、および良好な環境での作業が可能とな
り、現場作業の省力化や、効率化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は貯液槽に係り、特に、上
水等の配水タンクや、油や薬液などの貯溜タンクに好適
なFRPとPRC壁体より構成された貯液槽に関する。
【0002】
【従来の技術】貯液槽として、PCタンク(プレストレ
ストコンクリート製円形タンク)による上水道の配水槽
を例にして説明する。浄化された上水を貯溜して給水量
の調節を図る配水敷設に配水槽があり、近年、多くの水
道事業体に採用され、各地で配水池等に使用されてい
る。特に、昭和53年6月の宮城県沖地震で、PCタン
クの崩壊事故が発生し、これを教訓として、「PCタン
クの標準仕様書」(社団法人・日本水道協会)が作成さ
れた。この仕様書は、水道用PCタンクの設計・施工に
必要な工法について記述し、プレストレストコンクリー
トの基本的事項は、「プレストレストコンクリート標準
示方書」(土木学会、昭和53年制定)に準拠してい
る。
【0003】ところで、PCタンクは、一般に、屋根、
側壁、および底版からなっている。屋根は貯水が雨水な
どによって汚染されないように設けるもので、円筒状の
側壁の上面全体を覆う構造となる。屋根には、球の一部
を切り出した形状のドーム形式を用いることが多い。側
壁は縦型円筒形で、平らな円板状の底版と共同して水を
貯えるための容器を形成する。
【0004】一方、PCタンクの通常の構造は、側壁が
プレストレストコンクリート製で、屋根と底版とは鉄筋
コンクリート製が一般的である。円筒状の側壁には鉛直
方向および円周方向にPC鋼材を配置し、プレストレス
トを導入することが一般的に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の問題点
を、図面を用いて説明する。図5は、従来の配水槽を構
成するPCタンクの断面図である。円板形の底版10に
円筒形の側壁11が形成され、ドーム状の屋根12が構
築されている。底版10、屋根12は鉄筋コンクリート
製で、側壁11は、円周方向および鉛直方向に、それぞ
れ、PC鋼線13、14で補強したプレストレストコン
クリート製である。飲料水15に接する内壁面は、全内
面にエポキシ塗装が施されている。
【0006】また、図6〜図8は、それぞれ、上記PC
タンクの側壁、屋根、天井塗装の各工事の施工説明図で
ある。図6に示すように、側壁工事は、下方から足場1
6を順次設置し、PC鋼線等を配筋したのち、型枠17
を組み立て、コンクリート18を順次打設して行く。屋
根工事は、図7に示すように、タンクの内部一杯に組み
立てた足場16の上で、サポート19に型枠を設置し、
屋根の配筋をしたのちコンクリート20を打設する。屋
根天井面の塗装工事も、図8に示すように、タンクの内
部一杯に組み立てた足場16の上で、天井面のエポキシ
塗装を行う。
【0007】したがって、以下のような問題点があっ
た。 (1)屋根が鉄筋コンクリート製であり、そのため、屋
根の施工時や天井面の塗装工事に、足場16やサポート
19等の支保工が必要であった。 (2)屋根が鉄筋コンクリート製であり、重量が大き
く、地震に対して不利である。また、ヒビ割れが生じや
すいので、屋根外面を防水する必要がある。 (3)閉ざされた作業環境下で、コンクリート内壁面や
天井面に、シンナー等を使用する防食工事を行わなけれ
ばならなかった。 (4)コンクリート工において、型枠の組立および解体
に、手間と時間を要していた。 (5)コンクリート躯体完成後でないと、防食工の施工
ができなかった。
【0008】本発明の目的は、上記問題点を解消するた
めになされたもので、配水タンクや、油や薬液などのタ
ンクとして構築される貯液槽において、地震に強く、工
事現場の作業工程の省力化と、工期短縮、および良好な
環境での作業が可能なFRPとPRC壁体より構成され
た貯液槽を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下のよう
に解決される。請求項1記載発明は、上水等の液体の貯
溜および配液を行うタンクが、PRC(Prestre
ssed Reinforced Concrete)
製の壁体で構築されている貯液槽において、前記タンク
は、FRP(Fiber Reinforced Pl
astics)製屋根を備えていることを特徴とするも
のである。このような構成によれば、従来のコンクリー
ト製に比較して、屋根が軽量で強いため、地震に対して
有利であり、また、コンクリートのようにヒビ割れが生
じない。また、請求項2記載発明は、前記タンクは、前
記壁体の内部側にFRP製打込型枠を有するので、衛生
的で耐食性に優れた、内壁となっている。また、請求項
3記載発明は、前記タンクは、上水道の配水槽であるの
で、地震に強く衛生的な上水道の配水タンクを、全国各
地で構築できる。また、請求項4記載発明は、上水等の
液体の貯溜および配液を行うタンクを、PRC製の壁体
で構築する貯液槽の施工方法において、前記壁体で囲ま
れた場所で、FRP製の屋根を組み立て、前記屋根を前
記壁体上に載置して固定することを特徴とする。そのた
め、床上で予め組み立てた軽量な屋根を、ジャッキやリ
フトアップなどの簡易な手段で取り付ければよいので、
従来の足場やサポート等の支保工を省略でき、工事現場
の作業工程の省力化と、工期短縮を実現できる。また、
請求項5記載発明は、前記FRPを、前記壁体内部側の
コンクリート打込型枠に用いるので、従来に比較して、
型枠を脱型する手間がなくなり、作業上のメリットが大
きい。また、請求項6記載発明は、前記打込型枠を、コ
ンクリート打設後の内壁材として用いるので、従来のエ
ポキシ塗装を省略できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1は、本発明になる貯液槽の
一実施形態を示す断面図である。図に示すように、本実
施形態では、鉄筋コンクリート製の底版30の上に、円
筒形のプレストレストコンクリート31が形成され、内
壁32およびドーム屋根33は、FRPで製作したパネ
ルで形成されている。底版30の仕上面はエポキシ塗装
が施されているが、内壁面および屋根天井面はFRP面
であり、塗装は省略されている。また、FRPは強度的
にも強いので、鉛直方向はPC鋼線を省略して鉄筋のみ
とし、水平方向のみを、鉄筋のほかにPC鋼線34で補
強している。
【0011】以下、図2〜図4を用いて、貯液槽の施工
方法の一実施形態を説明する。図2に示すように、側壁
部分の内部側は、鉄筋やPC鋼線の図示はしていない
が、これらを配筋後、足場35を利用して、FRP製打
込型枠36を建て込み、外部側は鋼製型枠37を建て込
む。こうして、コンクリート38を打ち継ぎ、円筒形の
コンクリート側壁を完成する。FRP製打込型枠36
は、そのまま側壁の内壁にできる。
【0012】次ぎに、図3に示すように、FRP製打込
型枠36で囲まれた内部で、予め工場などで製作された
FRPパネルを組み立てて、屋根のドーム40を形成す
る。次いで、側壁上部に滑車39を設置し、FRP製ド
ーム40をリフトアップする。本例では、滑車を用いた
が、ジャッキを用いてもよいし、その他、公知の方法で
持ち上げればよい。
【0013】図4では、ドーム40を側壁上部でFRP
製内壁32とボルトなどで結合し、結合部41には防水
コンクリートを打設する。したがって、タンク内部の塗
装は底版30上のみ実施すればよい。
【0014】上記貯液槽およびその施工方法によれば、
以下のような作用効果がある。 FRP製屋根は、軽量で強度が強く、地震に対して
有利であり、コンクリートのようなヒビ割れがない。 FRP製の内壁は、衛生的で耐食性に優れ、従来の
ように、エポキシ塗装工事を省略でき、しかも塗り替え
工事が不要である。 FRP製屋根は軽量なので、円筒形側壁内で組み立
てでき、そのままリフトアップできる。そのため、足場
やサポートなどの支保工を省略できるほか、他に作業場
が不要である。 防食工を省略できるので、大幅な工期短縮を図るこ
とができる。 強度の強いFRP打込型枠で内壁を構成するので、
鉛直方向のPC鋼線を省略でき、コスト低減を図れる。 従来の内面防食工におけるような、シンナー等を使
用する防食材塗装による劣悪な作業環境から解放され
る。 予めFRPパネルやその組み立てを、工場で行うこ
とができ、現場での省力化を図ることもできる。 保温性に優れたFRP製の部材を、側壁に打込型枠
として使用することにより、断熱性能が向上し、例えば
寒冷地などで、側壁コンクリートのヒビ割れを防止でき
る。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、配
水タンクや、油や薬液などのタンクとして構築される貯
液槽において、FRPを用いた屋根は地震に強く、温度
差があってもヒビ割れしない。また、軽量で取り扱いが
容易であるため、工期短縮を実現でき、良好な環境での
作業が可能となり、現場作業の省力化や、効率化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貯液槽の一実施形態を示す縦断面図。
【図2】本実施形態の工法における側壁部の施工の一部
を示す縦断面図。
【図3】本実施形態の工法における屋根ドームの組み立
ての一部を示す縦断面図。
【図4】本実施形態の工法における屋根ドームの接合を
示す縦断面図。
【図5】従来のPCタンクの一例を示す縦断面図。
【図6】従来の工法における側壁部の施工の一部を示す
縦断面図。
【図7】従来の工法における屋根ドームの施工の一部を
示す縦断面図。
【図8】従来の工法における屋根天井の塗装工事を示す
縦断面図。
【符号の説明】
10 底版 11 側壁 12 屋根 13、14 PC鋼線 15 飲料水 16 足場 17 型枠 18 コンクリート 19 サポート 20 コンクリート 30 底版 31 プレストレストコンクリート 32 内壁 33 ドーム屋根 34 PC鋼線 35 足場 36 FRP製打込型枠 37 鋼製型枠 38 コンクリート 39 滑車 40 FRP製ドーム 41 結合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅枝 寿臣 東京都千代田区一番町31番地 株式会社錢 高組内 (72)発明者 上田 高博 東京都千代田区一番町31番地 株式会社錢 高組内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上水等の液体の貯溜および配液を行うタ
    ンクが、PRC製の壁体で構築されている貯液槽におい
    て、前記タンクは、FRP製屋根を備えていることを特
    徴とする貯液槽。
  2. 【請求項2】 前記タンクは、前記壁体の内部側にFR
    P製打込型枠を有する請求項1に記載の貯液槽。
  3. 【請求項3】 前記タンクは、上水道の配水槽である請
    求項1に記載の貯液槽。
  4. 【請求項4】 上水等の液体の貯溜および配液を行うタ
    ンクを、PRC製の壁体で構築する貯液槽の施工方法に
    おいて、前記壁体で囲まれた場所で、FRP製の屋根を
    組み立て、前記屋根を前記壁体上に載置して固定するこ
    とを特徴とする貯液槽の施工方法。
  5. 【請求項5】 前記FRPを、前記壁体内部側のコンク
    リート打込型枠に用いる請求項4に記載の施工方法。
  6. 【請求項6】 前記打込型枠を、コンクリート打設後の
    内壁材として用いる請求項4に記載の施工方法。
JP9193470A 1997-07-18 1997-07-18 Frpとprc壁体より構成された貯液槽およびその施工方法 Withdrawn JPH1135094A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100840087B1 (ko) 2005-08-31 2008-06-19 주식회사 준별에프알피산업 유수지 덮개 시공 공법 및 그 구조
CN102877679A (zh) * 2012-10-28 2013-01-16 东北石油大学 带浮顶的超大frp组合储罐结构及其施工方法
CN109854051A (zh) * 2019-01-29 2019-06-07 中建三局第二建设工程有限责任公司 一种大型混凝土覆土罐分段浇筑方法
JP2021506696A (ja) * 2017-12-19 2021-02-22 プリロード クライオジェニックス、エルエルシー 仮設開口部を備えたプレキャストおよびプレストレストコンクリートタンク

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