JPH1135070A - 熱封緘蓋材及び容器 - Google Patents
熱封緘蓋材及び容器Info
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Abstract
損することがないようにすることである。 【解決手段】 耐熱性外層材2と、厚み20〜100μ
mの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層3と、熱接着層4
によって、蓋材1を形成したのである。即ち、低温でも
柔軟性を失わない特定厚みの層3を設けることによっ
て、冷凍保存後に開封しても蓋材1が破損しない。
Description
氷菓、医薬品等を冷凍保存するための容器の蓋材及びそ
の蓋材を用いた容器に関する。
伸したポリエチレンテレフタレート(以下PETと言
う)フィルム、ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレン
(以下PPと言う)フィルム等に熱接着層を積層した積
層体が一般的であるが、これらの蓋材を使用した容器を
冷凍保存した後に開封する場合、上記延伸フィルムの機
械的性質が低下することにより、蓋材が破れて、容器本
体側に残存し、中身が取り出しずらい等の不都合があっ
た。また、破れた蓋材が食品中に混入することもあり、
食品衛生上も好ましいものではなかった。さらに容器本
体側に残存した破れた蓋材を取り除く作業は非常に手間
がかかり、商品価値を低下させる要因でもあった。
た容器を開封する際に、蓋材が破損することがないよう
にすることである。
発明の蓋材においては、耐熱性外層材に厚み20〜10
0μmの直鎖状低密度ポリエチレン層を設け、このポリ
エチレン層の外面に熱接着層を設けた構成を採用したの
である。
記熱接着層の軟化点が80℃以下であることが望まし
い。
ートシールすることによって冷凍保存用容器が形成され
る。
接する層に応力が集中しやすく、この隣接層の材料強度
が容器本体と熱接着層間の接着力を下回ると前記隣接層
で材料破断を生じるが、この隣接層に直鎖状低密度ポリ
エチレン(以下LLDPEと言う)を使用した場合、冷
凍下でも容器本体と熱接着層間の接着力を上回り、蓋材
の破断を防止することができる。LLDPEは、通常の
ヒートシール温度では軟化してしまうため、この発明で
はLLDPEを使用するにあたり、熱接着層の軟化点を
80℃以下に押えて低温ヒートシールを可能とし、ヒー
トシール時のLLDPEの軟化を防止し、かつヒートシ
ール時に熱板と接触する面(すなわち容器に熱封緘した
時に外側になる面)に比較的耐熱性のある外層材を適宜
厚さで積層することにより、LLDPEの変形やしわの
発生、破れ等を防止している。
基づいて説明する。図1に示すように、蓋材1は、外層
材2にLLDPE樹脂層3を介して熱接着層4を設けた
ものである。
等の合成樹脂フィルム、アルミニウム箔のような金属箔
等の単体又は複合体より成るが、LLDPE層3の熱に
よる(ヒートシール時の)変形やしわの発生を防止する
ため、耐熱温度が120℃以上、好ましくは140℃以
上必要である。ここで耐熱温度とは、熱による軟化や焼
損が生じない温度を言う。合成樹脂フィルムを単体で用
いる場合には、PETフィルムが好ましく、その厚みは
5〜50μm、特に5〜20μmが好適である。5μm
未満では、補強や断熱の効果が十分でなく、LLDPE
層3に変形やしわが発生する恐れがあり、50μmを超
えると熱伝導が悪くなり、ヒートシールが困難になる。
さらに、アルミニウム箔のような金属箔を介在させれ
ば、容器の耐湿性、遮光性が改善され、常温での長期間
の保存も可能となる。金属箔の厚さは通常6〜40μm
程度である。金属箔が6μm未満の場合はピンホールが
激増し、工業的な製造が困難となり、40μmを超える
と蓋材のコストが増加するばかりでなく柔軟性が失われ
好ましくない。金属箔に替えて金属蒸着層を介在させる
こともできるが、その場合の厚みは通常400〜800
オングストローム程度である。なお、外層材2に、印刷
層や外面コート層、或はLLDPE層3との接着性を向
上するためのアンカーコート層やプライマ層を必要に応
じて設けることができるのはいうまでもない。
く、市販のインフレーションフィルムを使用することが
できる。その厚みは20〜100μm、好ましくは30
〜80μmである。20μm未満では、効果が不十分、
すなわち蓋材1の破断が起こり易く、逆に100μmを
超えると、材料費が高くなるだけでなく、蓋材1の熱伝
導率が悪くなり、ヒートシールが困難になる。このよう
な熱伝導の悪い材料を温度を上げて無理にヒートシール
しようとすると、しわの発生やシール不良の原因とな
る。また、延伸したLLDPEを使用すると伸びが減少
し、低温下でぜい弱化し、破れ易くなる恐れがある。
が、その軟化点が80℃以下であることが必要である。
80℃を超えると、ヒートシール温度を高くする必要が
あり、LLDPE層3の変形やしわの発生が起こるので
好ましくない。熱接着層4をLLDPE層3に形成する
には、ホットメルト接着剤(例えば大日本インキ化学工
業製、ディックメルトDX−11等)を5〜30g/m
2 (ドライ)塗布すればよい。5g/m2 未満の場合
は、接着力が不足でシール不良の原因になりやすく、3
0g/m2 を超えても過剰である。また、塗布に替えて
シーラントフィルムを貼り合わせてもよい。シーラント
フィルムとしてはエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下
EVAと言う)系のプレ成形シーラントフィルムが好ま
しく、その厚みは5〜50μm、より好ましくは20〜
40μmである。シーラントフィルムを貼り合わせる場
合には、ポリエステル系接着剤を使用しドライラミネー
ションにより貼り合わせればよい。シーラントフィルム
の場合、5μm未満では接着力が不足し、50μmを超
えると過剰で、ヒートシール時間が長くなるか、もしく
はシール温度を高くする必要があり、シール不良になり
やすい。
らに向上させる目的で、LLDPE層3と熱接着層4と
の間にEVAやポリエチレン等から成る補強層5を設け
ることができる。その厚みは20μm以下がよい。これ
を超えると蓋材1の熱伝導が悪くなったり、LLDPE
層3の機能を低下させる恐れがある。
脂フィルム、22は印刷層、23はアルミニウム箔であ
って、これらの複合体により外層材2が形成されている
例を示している。また、この発明においては、各層の積
層、塗布、印刷には、この明細書に示した方法を含めた
公知の方法が採用できるのは言うまでもない。
ように、タブ1bを有する円形状に打ち抜いて蓋1aを
形成し、図3に示すように、容器本体10の開口部周縁
に設けられたフランジ11にヒートシールすると、冷凍
保存用容器が完成する。勿論容器本体10内には、内容
物が収納されている。
た。なお、蓋材作製時は500×500mmの大きさで
作製し、図3のように直径78mmのタブ付き円形状に
打ち抜いた。各層の厚みは図5中の先頭にμm単位の数
字で示した。
Tフィルムとして東洋紡績社製、E5100を用い、L
LDPEフィルムとしてタマポリ社製、UB−1を用い
てこれらをドライラミネーションにより貼り合わせ、さ
らにLLDPEフィルムにホットメルトコート(大日本
インキ化学工業社製、ディックメルトDX−11)によ
りEVA系熱接着剤を15g/m2 (ドライ)塗布し
た。
ため、LLDPEフィルムと熱接着層との間にポリエチ
レン層を介在させた以外は実施例1と同じ方法で蓋材を
作製した。なお、ポリエチレン層は押出し法によってL
LDPEフィルムに積層した。
ーラントフィルム(EVAベースフィルム)に代えた以
外は、実施例3と同様にして各蓋材を作製した。なお、
シーラントフィルムはポリエチレン押出しラミネーショ
ンにより貼り合わせた。
形状に打ち抜いて蓋を作成した。
に延伸PPフィルム(図中、OPPと示す。東セロ社
製、M−2)にアンカーコート剤(図中、ACと示す)
を介してポリエチレン押出し法にてポリエチレン層を設
けた以外は、実施例1と同様にして蓋材を作製した。
PPフィルムをドライラミネーションにより貼り合わ
せ、さらにその積層材の延伸PPフィルム側にシーラン
トフィルムをドライラミネーションにより貼り合わせ
た。
ィルムに代えた以外、比較例1と同様にして蓋材を作製
した。
フィルム(図中、NYと示す)に代えた以外、比較例1
と同様にして蓋材を作製した。
(図中、Alと示す)をドライラミネーションによって
加えた以外、比較例4と同様にして蓋材を作製した。
をPETフィルムに代えた以外、比較例2と同様にして
蓋材を作製した。
をナイロンフィルム(ユニチカ社製、エンブレムON)
に代えた以外、比較例2と同様にして蓋材を作製した。
レン製のカップ型容器本体(内径70mm、高さ50m
m、フランジ幅約4mm)に、ヒートシール温度140
℃、圧力100kgf/cup、時間1秒で熱板シール
した。シール済み容器を冷凍庫内に−30℃で24時間
放置後、冷凍庫から取り出し、ただちに手による開封試
験を実施した。なお、開封の際は図3のタブ1bを指で
挾み持ち、蓋面に対し角度90度の方向に引っ張った。
引っ張る時間は3秒以内とした。
体から剥離できたものを合格、蓋が破れ容器本体に少な
くとも蓋の一部が残存したものを不合格とした。この試
験を各試料につき10回繰り返し、1回でも不合格とな
ったものは×、10回とも合格したものを○とし、図5
に記した。
材を熱接着層の間に低温でも柔軟性を失わない層を設け
たので、この蓋材を使用した容器は冷凍保存後にも破断
することなく容易に開封することができる。このため、
破片が内容物(主に食品、医薬品等)に混入することな
く、また破断片が容器本体に残存することもないので、
内容物をスムーズに取り出すことができる。
さとし、熱接着層の軟化温度を低くし、さらに外面に耐
熱材を設けたので、ヒートシールの際に柔軟性を失わな
い層を軟化させてしわを発生させるようなことがなく、
かつ低温で容易に容器本体にヒートシールすることがで
きる。
Claims (3)
- 【請求項1】 耐熱性外層材と、厚み20〜100μm
の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と、熱接着層を順次
積層した蓋材。 - 【請求項2】 前記外層材の耐熱温度が120℃以上で
あり、前記熱接着層の軟化点が80℃以下である請求項
1記載の蓋材。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の蓋材によって容
器本体の開口部を熱封緘した冷凍保存用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19416897A JP3966584B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 熱封緘蓋材及び容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19416897A JP3966584B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 熱封緘蓋材及び容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1135070A true JPH1135070A (ja) | 1999-02-09 |
JP3966584B2 JP3966584B2 (ja) | 2007-08-29 |
Family
ID=16320067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19416897A Expired - Fee Related JP3966584B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 熱封緘蓋材及び容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3966584B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006315248A (ja) * | 2005-05-11 | 2006-11-24 | Toyo Kohan Co Ltd | 化粧フィルムおよび化粧板 |
JP2014151928A (ja) * | 2013-02-06 | 2014-08-25 | Showa Denko Packaging Co Ltd | 開封時に破れない摘み用タブ付き蓋熱封緘コップ状容器とその製法 |
CN106458417A (zh) * | 2014-04-03 | 2017-02-22 | 普林特帕克伊利诺伊公司 | 热成型薄片和自其制备的热成型容器 |
-
1997
- 1997-07-18 JP JP19416897A patent/JP3966584B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014151928A (ja) * | 2013-02-06 | 2014-08-25 | Showa Denko Packaging Co Ltd | 開封時に破れない摘み用タブ付き蓋熱封緘コップ状容器とその製法 |
CN106458417A (zh) * | 2014-04-03 | 2017-02-22 | 普林特帕克伊利诺伊公司 | 热成型薄片和自其制备的热成型容器 |
US10569948B2 (en) | 2014-04-03 | 2020-02-25 | Printpack Illinois Inc. | Thermoforming sheets and thermoformed containers prepared therefrom |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3966584B2 (ja) | 2007-08-29 |
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