JP2006315248A - 化粧フィルムおよび化粧板 - Google Patents

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Koji Taguma
幸治 田熊
Tokuaki Kakuma
徳昭 加隈
Yukihiro Yoshisue
幸浩 吉末
Motohiro Tomomori
基裕 友森
Kazuo Itofuji
和夫 糸藤
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Abstract

【課題】 金属板と同等の鮮明な金属外観を有し、金属基材に加熱積層する際にしわが生じにくい化粧フィルム、およびその化粧フィルムを基板に積層してなる化粧板を提供する。
【解決手段】 アルミニウム箔層の片面もしくは両面に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートなどのアルミニウムとの熱膨張率の差が小さい樹脂層を積層して化粧フィルムを構成し、この化粧フィルムを金属板などの基板に加熱積層すると、しわを生じることなく化粧板とすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リアルな金属調の外観を有する化粧フィルム、およびその化粧フィルムを基板に積層してなる化粧板に関する。
冷蔵庫、オーディオ機器などの家電製品用の扉やキャビネット、建築物の壁、天井、ドア部材などの内装材として、耐食性に優れ長期間大気中に曝しても錆発生のないアルミニウム板やステンレス鋼板などの金属板が用いられることがある。しかし、これらの金属板は冷延鋼板などの薄鋼板に比べて高価であるので、合成樹脂シート、ヘアライン調の凹凸模様を付与した金属箔層、透明合成樹脂層を具備した金属調の外観を有する化粧シートが提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、特許文献1による化粧シートを金属基材に加熱積層する場合、加熱された金属基材から化粧シートに伝熱した際に、化粧シートを構成している金属箔と合成樹脂シートとの熱膨張の差により、しわが生じる欠点を有している。
本発明に関する先行技術文献として以下のものがある。
実開昭61−37925号公報
本発明は、金属板と同等の鮮明な金属外観を有し、金属基材に加熱積層する際にしわが生じにくい化粧フィルム、およびその化粧フィルムを基板に積層してなる化粧板を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の化粧フィルムは、ポリプロピレン層、接着剤層、アルミニウム箔層、接着剤層、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層を下から順に積層してなる化粧フィルム(請求項1)、または
二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層または二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層と他の樹脂層を積層してなる2層の樹脂層もしくは二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層の上下に他の樹脂層を積層してなる3層の樹脂層、接着剤層、アルミニウム箔層、接着剤層、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層を下から順に積層してなる化粧フィルム(請求項2)、または
ポリカーボネート層またはポリカーボネート層と他の樹脂層からなる複層の樹脂層、接着剤層、アルミニウム箔層、接着剤層、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層を下から順に積層してなる化粧フィルム(請求項3)であり、
上記(請求項3)の化粧フィルムにおいて、前記のポリカーボネート層と他の樹脂層からなる複層の樹脂層が、ポリカーボネート層と他の樹脂層を積層してなる2層の樹脂層またはポリカーボネート層の上下に他の樹脂層を積層してなる3層の樹脂層であること(請求項4)を特徴とし、また
上記(請求項2〜4)のいずれかの化粧フィルムにおいて、前記の他の樹脂層がエチレンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重合体からなる層であること(請求項5)を特徴とし、また
上記(請求項1〜5)のいずれかの化粧フィルムにおいて、前記の最上層となる二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層がマット調の表面光沢を有すること(請求項6)を特徴とし、また
前記の最上層となる二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層上に、ハードコート層を設けてなること(請求項7)を特徴とし、また
上記(請求項1〜7)のいずれかの化粧フィルムにおいて、前記の最上層となる二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層の下に印刷層を設けてなること(請求項8)を特徴とする。
また、本発明の化粧板は、上記(請求項1〜8)のいずれかの化粧フィルムを、接着剤を介して基板に積層してなる化粧板(請求項9)である。
本発明においては、アルミニウム箔層の片面もしくは両面に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートなどのアルミニウムとの熱膨張率の差が小さい樹脂層を積層して化粧フィルムを構成することにより、金属板などの基板に化粧フィルムを加熱積層する際に、加熱した基板から化粧フィルムに伝熱しても、熱膨張率の差に起因するしわを生じることなく積層することが可能となった。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の化粧フィルム20は、図1〜図7に示すように構成される。すなわち、図1に示すようにアルミニウム箔3の下面に接着剤層2を介してポリプロピレン層4を積層し、アルミニウム箔3の上面に接着剤層2を介して二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1を積層した構成、または図2に示すようにアルミニウム箔3の下面および上面に接着剤層2を介して二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1を積層した構成、もしくは図5に示すようにアルミニウム箔3の下面に接着剤層2を介してポリカーボネート層6を積層し、アルミニウム箔3の上面に接着剤層2を介して二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1を積層した構成とする。また、アルミニウム箔3の下面に積層する樹脂層は、図3に示すように下層がエチレンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重合体などの二軸延伸ポリエチレンてレフタレート以外の樹脂層5、上層が二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1からなる2層構造の樹脂層としてもよいし、図4に示すように二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1の上下にエチレンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重合体などの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート以外の樹脂層5を設けた3層構造の樹脂層としてもよい。またさらに、図6に示すように下層がエチレンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重合体などのポリカーボネート以外の樹脂層5、上層がポリカーボネート層6からなる2層構造の樹脂層としてもよいし、もしくは図7に示すようにポリカーボネート層6の上下にエチレンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重合体などのポリカーボネート以外の樹脂層5を設けた3層構造の樹脂層としてもよい。
さらに、本発明の化粧フィルム20は、図8に示すようにアルミニウム箔3の上面に積層する樹脂層として、マット調の表面光沢を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1aを設けて、表面の微細なキズを目立たなくさせてもよい。また、図9に示すようにアルミニウム箔3の上面に積層する二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1の上にハードコート層7を設け、表面にキズが付きにくくしてもよいし、マット調の表面光沢を有するハードコート層として表面の微細なキズを目立たなくさせてもよい。また、下層となる二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1の黄変色を防止するために、ハードコート層に紫外線吸収剤を含有させてもよい。またさらに、図10に示すようにアルミニウム箔3の上面に積層する二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1の下面に有彩色または無彩色の光透過性のベタ印刷層、幾何学模様や抽象模様などの柄印刷層などの印刷層8を設けて意匠性を向上させてもよい。
アルミニウム箔層3を構成するアルミニウム箔としては、ヘアライン加工やサンド仕上げを施して金属調を強調したものを用いることが好ましい。そのため、粗面ロールを用いたヘアライン加工やサンド仕上げにより金属板で得られる外観と全く同一な外観、または金属板としての特徴をさらに活かした金属板面上にしか付与できないような加工による外観となるように、ヘアライン加工やサンド仕上げ加工などの加工方法を用いて表面に凹凸を付与することが可能となるように、アルミニウム箔の厚みは少なくとも5μm以上の厚さが必要である。厚さが50μm以上であると化粧フィルムとしての加工性が劣化し、経済的にも有利でなくなる。また、5μm以上の厚さを有していれば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1を積層して化粧フィルム20とした場合に、化粧フィルムの切断端面から水分や大気がアルミニウム箔3と透明樹脂フィルム1の界面に侵入して腐食によりアルミニウム箔が消費される量は極くわずかであるので、色調が変化することがなく、したがって外観が損なわれることがない。
アルミニウム箔層3の上面および下面に積層する樹脂層は、化粧フィルム20として金属板などの基板に積層する際に、加熱された基板から化粧シート20に伝熱した際に、化粧シート20を構成しているアルミニウム箔層3とその上下面に積層した樹脂層との線膨張率(熱膨張率)の差が大きい場合はしわが生じやすくなる。アルミニウム箔層3を構成するアルミニウム合金の線膨張率は約2×10−5/Kであるので、アルミニウム箔層3の上下面に積層する樹脂層としては9×10−5/K以下の線膨張率を有する樹脂を用いることが好ましい。特に、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート・ エチレンイソフタレート共重合体などのポリエステル樹脂の二軸延伸フィルムの線膨張率は1〜2×10−5/K程度であるので、これらのポリエステル樹脂1種の単層からなる二軸延伸フィルム、またはこれらのポリエステル樹脂二種以上の複層からなる二軸延伸フィルムをアルミニウム箔層3の少なくとも片面に積層して化粧フィルム20を構成することにより、金属板などの基板に加熱積層する際にしわを生じにくくすることが可能となる。アルミニウム箔層3の両面に二軸延伸ポリエステルフィルムを積層することが好ましいが、片面のみに二軸延伸ポリエステルフィルムを積層し、他の面に二軸延伸ポリエステルフィルム以外の樹脂を積層しても金属板などの基板に加熱積層する際にしわが生じにくくなる。なお、樹脂の線膨張率は、測定温度を20〜40℃として、JIS K 7197に準じて測定することができる。
アルミニウム箔層3の上面に積層する樹脂層としては、透明性や耐キズ付き性に優れ廉価であることなどの観点から二軸延伸ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。一方、アルミニウム箔層3の下面に積層する樹脂層としては、前記の理由から二軸延伸ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましいが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートと同様に線膨張率が小さいポリカーボネートや、加工性に優れるポリプロピレンなどを用いてもよい。ポリプロピレンを用いる場合、フィラーを含有させて樹脂層の硬度を高めてもよい。
また図3に示すように、アルミニウム箔層3の下面に積層する樹脂層として二軸延伸ポリエチレンテレフタレートを用いる場合は、金属板などの基板との積層接着を容易にするため、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの基板と接する側にエチレンテレフタレート・ エチレンイソフタレート共重合体などの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート以外の樹脂層5を設けた二層樹脂層としてもよい。またさらに図4に示すように、アルミニウム箔層3との積層接着をも容易にするため、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの両側にエチレンテレフタレート・ エチレンイソフタレート共重合体などの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート以外の樹脂層5を設けた三層樹脂層としてもよい。
上記と同様に、アルミニウム箔層3の下面に積層する樹脂層としてポリカーボネートを用いる場合は、図6に示すように金属板などの基板10との積層接着を容易にするため、ポリカーボネートの基板10と接する側にエチレンテレフタレート・ エチレンイソフタレート共重合体などのポリカーボネート以外の樹脂層5を設けた二層樹脂層としてもよい。またさらに図7に示すように、アルミニウム箔層3との積層接着をも容易にするため、ポリカーボネートの両側にエチレンテレフタレート・ エチレンイソフタレート共重合体などのポリカーボネート以外の樹脂層5を設けた三層樹脂層としてもよい。
また図8に示すように、化粧フィルム20の最上層となる二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層にシリカなどの無機質粒子を含有させることにより、マット調の表面光沢を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1aとして、スクラッチなどによる表面の微細なキズを目立たなくなるようにさせてもよい。またマット調とすることにより、アルミニウム箔表面からの反射光が軽減され、明るさが増加する。
あるいはまた図9に示すように、アルミニウム箔3の上面に積層する二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1の上にハードコート層7を設け、表面にキズが付きにくくしてもよい。また、アルミニウム箔3の表面に施したヘアライン加工やサンド仕上げによる表面の微細な凹凸模様に深みが付与されるようになる。また、ハードコート層にシリカなどの無機質粒子を含有させることにより、マット調の表面光沢を有するハードコート層として、スクラッチなどによる微細キズを目立たなくなるようにさせてもよい。さらに、マット調とすることにより、アルミニウム箔表面からの反射光が軽減され、明るさが増加する。またさらに、ハードコート層7に紫外線吸収剤を含有させて、下層の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1の黄変色を防止するようにしてもよい。ハードコート層7としては、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ−メラミン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリル−シリコン系樹脂、アミノアルキド系樹脂、ポリエステル系樹脂などの硬質樹脂を溶媒に溶解し、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1の表面に乾燥厚さで0.5〜5μmの厚さとなるように塗布し乾燥することにより形成させる。
またさらに図10に示すように、アルミニウム箔3の上面に積層する二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1の下面に幾何学模様や抽象模様などの柄印刷層などの印刷層8を設けて意匠性を向上させてもよい。有彩色の光透過性のベタ印刷層を設けることにより色彩が加わり、またアルミニウム箔3からの反射光も相俟って鮮やかな金属調が得られるようになる。例えば、有彩色もしくは無彩色の薄いベタ印刷層を設けることにより、アルミニウムの色調を銅や金の色調、ステンレス鋼の色調などとすることが可能となる。また、アルミニウム箔3の圧延方向またはヘアライン加工と平行に直線上の模様の柄印刷層を設けることにより、さらに金属調が強調されるようになる。また、幾何学模様や抽象模様などの柄印刷層を設けることにより、繊細な彫金を施したような金属調が得られる。また、これらのベタ印刷と柄印刷を重畳させることにより、鮮やかな色調と強調された金属調が併合された高意匠を発現させることもできる。さらに印刷層8を設けることにより、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層1の黄変色やスクラッチなどの表面の微細キズを目立たなくさせる効果も得られる。
本発明の化粧フィルムにおいては、アルミニウム箔の上面に積層する上層の厚みが12〜40μmの範囲、アルミニウム箔層の下面に積層する下層の厚み(複層の場合は全体の厚み)が20〜150μmの範囲にあることが好ましい。
接着剤層2としては、アルミニウム箔、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、印刷層などのそれぞれの素材に合わせて下記の接着剤から適宜選択して用いる。熱可塑性樹脂からなる接着剤としては、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂などからなる接着剤を用いることができる。熱硬化性樹脂からなる接着剤としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂などからなる接着剤を用いることができる。また、ゴム系接着剤としては、天然ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、などからなる接着剤を用いることができる。
本発明の化粧板30は、以上のようにして作成される本発明の化粧フィルム20を金属板などの基板に貼付して積層することにより得られる。図11に本発明の化粧板の一態様を示す。この態様においては、化粧板20は、図2に示した化粧フィルム20を、接着剤層2を介して基板10に積層して構成されている。基板10としては、冷延鋼板、冷延鋼板に亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム合金などをめっきしためっき鋼板、冷延鋼板に電解クロム酸処理、リン酸クロメート処理、各種のノンクロム処理などの化成処理を施した表面処理鋼板、またはこれらのめっき鋼板にこれらの化成処理を施した表面処理めっき鋼板などを用いることが好ましい。また、用途によっては木板や合板などの木質板、石膏ボード、プラスチック板などの非金属板を用いることもできる。基板10が金属板である場合は、熱接着法を用いて直接熱接着により積層してもよいが、加工時の接着性が特に必要な場合や、基板10が非金属板で熱接着法では接着できない場合には、接着剤層2を介して貼付し、積層してもよい。接着剤層2として用いる接着剤としては、上記の熱可塑性樹脂からなる接着剤、熱硬化性樹脂からなる接着剤、またはゴム系接着剤を、それぞれの素材に合わせて適宜選択して用いる。
以下、実施例にて本発明を詳細に説明する。
(実施例)
[化粧フィルムの作成]
表1に示す表面加工を施したアルミニウム箔の上面に積層する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートとして表1に示すポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルムを用い、下面に積層する樹脂層として表1に示す単層樹脂、二層樹脂、三層樹脂の何れかを用い、それぞれ表1に示す接着剤を用いてアルミニウム箔の上面および下面に積層した。二軸延伸ポリエチレンテレフタレートおよび各樹脂の線膨張率は、測定温度を20〜40℃として、JIS K 7197に準じて測定した。マット調の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(試料番号:8のアルミニウム箔の上面に積層)は、平均粒径が0.3〜2.5μmのシリカを5重量%含有させたマスターバッチを用いて製膜したものを用いた。アルミニウム箔の上面に積層する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートに選択的にハードコート層を設ける場合は、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤を2重量%含有させたエポキシ−メラミン系樹脂を乾燥後の塗布厚が約1.5μmとなるように塗布し乾燥した。またマット調のハードコート層を設ける場合は、上記のエポキシ−メラミン系樹脂に上記のシリカを乾燥後の重量%で5重量%となるように含有させたものを乾燥後の塗布厚が約1.5μmとなるように塗布し乾燥した。さらにアルミニウム箔の上面に積層する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートに選択的に印刷層を設ける場合は、アルミニウム箔と積層する側にグラビア印刷法を用いて、黒色インキで直線模様を印刷した透明樹脂フィルム、および黄色インキで薄くベタ印刷した透明樹脂フィルムの2種類を用いた。このようにして12種類の化粧フィルム(試料番号:1〜12)を作成した。
[化粧板の作成]
化粧フィルムを積層する基板として電気亜鉛めっき鋼板(板厚:0.4mm、めっき量:20g/m、めっき後に電解クロム酸処理を施し、クロムとして40mg/mを付着させた)を用いた。この電気亜鉛めっき鋼板の片面に表2に示す接着剤を塗布し、加熱乾燥した後、220℃に加熱し、その接着剤塗布面に上記の試料番号:1〜12の種類の化粧フィルムを当接し、一対の圧着ロールで両者を挟み付けて圧着積層し、直ちに水をスプレーして急冷した。このようにして、供試用の化粧板(試料番号:1〜12)を作成した。
[比較用化粧フィルムの作成]
試料番号1と同様のアルミニウム箔の上面に、線膨張率が14×10−5/Kであるポリ塩化ビニル(厚さ30μm)をポリ塩化ビニル系接着剤を用いて積層接着し、下面に試料番号:1と同様のポリプロピレンを試料番号:1と同様の接着剤を用いて積層接着し、比較用化粧フィルム(試料番号:13)とした。
[比較用化粧板の作成]
比較用化粧フィルムを積層する基板として、上記の試料番号:1の化粧板に用いたものと同様の電気亜鉛めっき鋼板に、試料番号:1の化粧板の作成方法と同様の作成方法を用いて比較用化粧フィルムを圧着積層し、供試用の化粧板(試料番号:13)を作成した。
Figure 2006315248
[特性評価]
以上のようにして作成した試料番号1〜13の化粧板の特性を、以下のようにして評価した。
<外観>
化粧板の化粧フィルム表面を肉眼観察し、鮮明な金属特有の外観である場合を良好(○)、金属特有の外観に加えて有色の意匠感を有する場合を優良(◎)、金属特有の外観に見えない場合を不良(×)と評価した。
<しわ発生の有無>
肉眼観察により、化粧板の化粧フィルム表面のしわ発生状況を観察し、しわ発生が認められない場合を好適に実用可能(○)、意匠上問題とならない軽微なしわ発生が認められる場合を実用可能(△)、意匠上問題となるしわ発生が認められる場合を実用不可(×)と評価した。
<加工密着性>
化粧板の化粧フィルム表面に、カッターナイフを用いて7mmの間隔で井桁状に基板面に達する深さの切目を入れた後、化粧フィルム表面が凸部側となるようにして8mmの深さでエリクセン張出加工を施した後、切目部にスコッチテープを貼り付けて強制剥離し、透明樹脂フィルムまたは/およびアルミニウム箔の剥離状態を肉眼観察し、下記の基準で評価した。
◎:透明樹脂フィルムまたは/およびアルミニウム箔に剥離は認められない。
○:切目周辺にのみ、実用上問題とならない程度の極くわずかな透明樹脂フィルムまたは/およびアルミニウム箔の剥離が認められる。
△:切目周辺にのみ、透明樹脂フィルムまたは/およびアルミニウム箔の剥離が認められる。
×:切目の両側の数mmの範囲にわたって、透明樹脂フィルムまたは/およびアルミニウム箔の剥離が認められる。
Figure 2006315248
Figure 2006315248
表3に示すように、本発明の化粧フィルムを基板に積層してなる本発明の化粧板は、鮮明な金属板特有の外観を有しており、またしわの発生が認められず、加工を施した際に透明樹脂層とアルミニウム箔が剥離したり、透明樹脂層やアルミニウム箔に亀裂などを生じることがない。
本発明の化粧フィルムは、へアライン加工やサンド仕上げなどの加工を施して表面に凹凸模様を付与したアルミニウム箔の片面または両面に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートなどのアルミニウムとの熱膨張率の差が小さい樹脂層を積層して化粧フィルムを構成したものであり、アルミニウム板の表面と同等の外観を有している。さらに、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートとアルミニウム箔の間に印刷層を設けることにより、より鮮明な金属板表面の色調が強調されたり、アルミニウム以外の銅、金、ステンレス鋼などの外観の色調とするなど、意匠性を向上させることも可能である。この化粧フィルムを金属板などの基板に化粧フィルムを加熱積層する際に、加熱した基板から化粧フィルムに伝熱しても、熱膨張率の差に起因するしわを生じることなく積層することができる。そのため、本発明の化粧フィルムを基板に積層してなる本発明の化粧板は、従来はアルミニウム板やステンレス鋼板が用いられた用途に、廉価な化粧材料として好適に適用することができる。
本発明の化粧フィルムの一例を示す概略断面図。 本発明の化粧フィルムの他の一例を示す概略断面図。 本発明の化粧フィルムの他の一例を示す概略断面図。 本発明の化粧フィルムの他の一例を示す概略断面図。 本発明の化粧フィルムの他の一例を示す概略断面図。 本発明の化粧フィルムの他の一例を示す概略断面図。 本発明の化粧フィルムの他の一例を示す概略断面図。 本発明の化粧フィルムの他の一例を示す概略断面図。 本発明の化粧フィルムの他の一例を示す概略断面図。 本発明の化粧フィルムの他の一例を示す概略断面図。 本発明の化粧板の一例を示す概略断面図。
符号の説明
1 二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層
1a マット調を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層
2 接着剤層
3 アルミニウム箔層
4 ポリプロピレン層
5 他の樹脂層(エチレンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重合体層)
6 ポリカーボネート層
7 ハードコート層
8 印刷層
10 基板
20 化粧フィルム
30 化粧板

Claims (9)

  1. ポリプロピレン層、接着剤層、アルミニウム箔層、接着剤層、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層を下から順に積層してなる化粧フィルム。
  2. 二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層または二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層と他の樹脂層を積層してなる2層の樹脂層もしくは二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層の上下に他の樹脂層を積層してなる3層の樹脂層、接着剤層、アルミニウム箔層、接着剤層、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層を下から順に積層してなる化粧フィルム。
  3. ポリカーボネート層またはポリカーボネート層と他の樹脂層からなる複層の樹脂層、接着剤層、アルミニウム箔層、接着剤層、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層を下から順に積層してなる化粧フィルム。
  4. 前記のポリカーボネート層と他の樹脂層からなる複層の樹脂層が、ポリカーボネート層と他の樹脂層を積層してなる2層の樹脂層またはポリカーボネート層の上下に他の樹脂層を積層してなる3層の樹脂層である、請求項3に記載の化粧フィルム。
  5. 前記の他の樹脂層がエチレンテレフタレート・エチレンイソフタレート共重合体からなる層である、請求項2〜4のいずれかに記載の化粧フィルム。
  6. 前記の最上層となる二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層がマット調の表面光沢を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の化粧フィルム。
  7. 前記の最上層となる二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層上に、ハードコート層を設けてなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の化粧フィルム。
  8. 前記の最上層となる二軸延伸ポリエチレンテレフタレート層の下に印刷層を設けてなることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の化粧フィルム。
  9. 請求項1〜8に記載の化粧フィルムを、接着剤を介して基板に積層してなる化粧板。
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