JPH11350147A - 堆積膜形成方法及び装置 - Google Patents

堆積膜形成方法及び装置

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JPH11350147A
JPH11350147A JP17063698A JP17063698A JPH11350147A JP H11350147 A JPH11350147 A JP H11350147A JP 17063698 A JP17063698 A JP 17063698A JP 17063698 A JP17063698 A JP 17063698A JP H11350147 A JPH11350147 A JP H11350147A
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JP
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deposited film
reaction vessel
throttle valve
booster pump
pressure
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JP17063698A
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Daisuke Tazawa
大介 田澤
Hiroaki Niino
博明 新納
Satoshi Furushima
聡 古島
Nobufumi Tsuchida
伸史 土田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】反応容器内の圧力を安定に制御することによ
り、基体上に形成された堆積膜の特性、再現性の向上、
また膜はがれを防止することができるRFプラズマCV
D法による堆積膜形成方法及び装置を提供する。 【解決手段】反応容器と、基体加熱ヒーターと放電電極
を兼ねた回転可能な円筒支持体、堆積膜形成用原料ガス
導入管と、放電エネルギー印加手段と、排気手段とを備
えたプラズマCVD法による堆積膜形成方法または装置
において、排気手段として回転数の変化が可能なメカニ
カルブースターポンプを使用し、該反応容器と該メカニ
カルブースターポンプの間にスロットルバルブを設け、
メカニカルブースターポンプの回転数とスロットルバル
ブの開度を連動させて反応容器内の圧力を安定に制御
し、堆積膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマCVD法に
よる堆積膜形成方法及び装置に関するもので、とりわけ
電子写真用感光体の光導電部材を構成するための、珪素
を含有する非晶質半導体膜を形成するのに適した方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜形成法の一つとして放電エネルギー
を利用するCVD法があり、この方法により形成される
非晶質薄膜(例えば水素又は/及びハロゲンによって補
償されたアモルファスシリコン)は電子写真用感光体、
半導体デバイス、TFT等の半導体素子への応用が提案
され、その中のいくつかは実用に至っている。図1及び
図2に、周波数13.56[MHz]のRF電源を使用
する従来のRFプラズマCVD法による電子写真用感光
体の製造装置の代表的一例を示す。
【0003】この装置は大別すると、原料ガス供給装置
(120)、円筒状基体が設置される堆積膜形成装置
(110)及び反応容器内を減圧するための排気装置
(図2)から構成されている。原料ガス供給装置内のS
iH4、H2、CH4、B26、PH3等のガスボンベ(1
21〜126)から供給される原料ガスはバルブ(13
1〜136、141〜146、151〜156)、圧力
調整器(161〜166)及びマスフローコントローラ
ー(171〜176)を介することにより必要な原料ガ
スが適切な流量に調節された後、補助バルブ(16
0)、ガス配管(116)、ガス導入管(114)を介
して、排気装置(図2)によりあらかじめ真空に排気さ
れている反応容器(111)内に送り込まれる。反応容
器内には円筒状基体が回転可能な円筒状支持体(11
2)に設置され、基体は基体加熱用ヒーター(113)
によって所定の温度に制御される。原料ガス導入後の反
応容器内圧力は真空計(119)によってモニターさ
れ、スロットルバルブ(201)の開度を調節するこ
と、もしくはメカニカルブースターポンプ(202)の
回転数を調整することによって、1×103[Pa]以
下の所定の値に制御される。所定の堆積膜形成環境が整
ったところで、周波数13.56[MHz]のRF電源
(図示せず)よりマッチングボックス(115)を通じ
て高周波電力が反応容器内に導入されグロー放電を生起
する。グロー放電によるエネルギーにより原料ガスが分
解され、円筒状基体上に薄膜を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、RFプ
ラズマCVD法によって電子写真感光体に使用する堆積
膜を形成する場合、前記反応容器内での気相反応により
ポリシラン等の粉体副生成物が生じ、それらがスロット
ルバルブの開口部、排気管及び排気系の種々のバルブな
どに堆積しやすい。このためスロットルバルブを使用し
て反応容器内の圧力制御を行う場合、スロットルバルブ
の開度が極度に狭い状態では、スロットルバルブの開口
部に粉体副生成物が頻繁に詰まり、それらが突発的に排
気された場合に反応容器内圧力の急変動が生じ、反応容
器内圧力を安定に制御することが困難となり、膜はがれ
の原因となる。また、堆積膜の形成が進行するにつれて
排気管及び排気系の種々のバルブなどに粉体副生成物が
徐々に蓄積されることにより排気能力が徐々に低下し、
スロットルバルブの開度も堆積膜形成の進行とともに徐
々に大きくなる。その結果、図4に示すスロットルバル
ブの開度と反応容器内圧力の関係からもわかるように、
スロットルバルブの開度が極度に大きな状況において
は、スロットルバルブの開度に対する反応容器内圧力の
変化の都合が極端に小さくなる。即ち、スロットルバル
ブの開度が極度に大きな状況では、反応容器内の僅かな
圧力制御を行う際にもスロットルバルブの開度を大きく
変えることが必要となり、安定した圧力制御が容易では
なくなり、堆積膜の再現性及び、感度、光メモリー等の
電子写真特性を向上させることが困難となる。一方、ス
ロットルバルブを使用せずに、メカニカルブースターポ
ンプの回転数のみを変化させることで反応容器内の圧力
制御を行う場合では、粉体副生成物の生成に起因する小
刻みな反応容器内圧力の変化に対して、メカニカルブー
スターポンプの回転数の変化の応答速度が遅く、安定な
圧力制御が容易ではなくなり、堆積膜の再現性及び、感
度、光メモリー等の電子写真特性を向上させることが困
難となる。これらの問題点に対して、例えば特開昭59
−70761号公報によれば、排気系に粉体捕集手段を
設け、反応炉内で生成した粉体副生成物を捕集すること
により、排気管及び排気系の種々のバルブに粉体副生成
物が蓄積することを防止する技術が開示されているが、
すべての粉体副生成物を捕集することは困難であり、ま
た粉体捕集手段に粉体が多量に捕集されることにより結
果的に排気能力の低下を招き、反応容器内の圧力制御を
困難にしているのが実情である。
【0005】そこで、本発明は、上記した従来の堆積膜
形成装置に於ける諸課題を解決し、反応容器内の圧力を
安定に制御することにより、基体上に形成される堆積膜
の特性、あるいは再現性を向上させることができ、また
膜はがれを防止することができ、量産化を行う場合に歩
留まりを飛躍的に向上させることが可能なRFプラズマ
CVD法による堆積膜形成方法及び装置を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、堆積膜形成方法及び装置をつぎのように
構成したことを特徴とするものである。すなわち、本発
明の堆積膜形成方法は、上壁、電極を兼ねる円筒状周囲
壁及び底壁で密封形成されてなる反応空間を有する反応
容器と、該反応容器の反応空間内に基体加熱ヒーターと
放電電極を兼ねた回転可能な円筒状支持体を設置する手
段と、該円筒状支持体の同軸外周上に該円筒状支持体の
長手方向に沿って設けられた複数の堆積膜形成用原料ガ
ス導入管と、該原料ガスを励起させて励起種化するため
のRF電源を使用した放電エネルギー印加手段と、該反
応容器内を排気する排気手段とを備え、該円筒状支持体
に設置される基体上に堆積膜を形成するプラズマCVD
法による堆積膜形成方法において、該反応容器内の排気
手段として回転数の変化が可能なメカニカルブースター
ポンプを使用し、該反応容器と該メカニカルブースター
ポンプの間にスロットルバルブを設け、メカニカルブー
スターポンプの回転数とスロットルバルブの開度を連動
させて反応容器内の圧力を安定に制御し、堆積膜を形成
することを特徴としている。また、本発明の堆積膜形成
方法は、前記圧力の制御は、スロットルバルブが10%
〜70%の開度で使用されるようにメカニカルブースタ
ーポンプの回転数を変化させることにより行われること
を特徴としている。また、本発明の堆積膜形成方法は、
前記圧力の制御は、堆積膜形成中の該反応容器内圧力の
変動を所定圧力の−7%〜+7%の範囲に抑えることを
特徴としている。また、本発明の堆積膜形成装置は、上
壁、電極を兼ねる円筒状周囲壁及び底壁で密封形成され
てなる反応空間を有する反応容器と、該反応容器の反応
空間内に基体加熱ヒーターと放電電極を兼ねた回転可能
な円筒状支持体を設置する手段と、該円筒状支持体の同
軸外周上に該円筒状支持体の長手方向に沿って設けられ
た複数の堆積膜形成用原料ガス導入管と、該原料ガスを
励起させて励起種化するためのRF電源を使用した放電
エネルギー印加手段と、該反応容器内を排気する排気手
段とを備え、該円筒状支持体に設置される基体上に堆積
膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成装置に
おいて、該反応容器内の排気手段が回転数の変化が可能
なメカニカルブースターポンプで構成されると共に、該
反応容器と該メカニカルブースターポンプとの間にスロ
ットルバルブが設けられ、反応容器内の圧力を安定に制
御できるようにメカニカルブースターポンプの回転数と
スロットルバルブの開度とが連動する構成を備えている
ことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、従来の堆積膜形成
方法における前述の問題を克服して、前述の本発明の目
的を達成すベく鋭意研究を重ねたところ、RFプラズマ
CVD法のように気相反応によってポリシラン等の粉体
副生成物の生成を伴う堆積膜形成方法で円筒状基体に珪
素を含む非晶質膜を形成する場合、排気手段として使用
するメカニカルブースターポンプの回転数と、反応容器
とメカニカルブースターポンプの間に設けたスロットル
バルブの開度が、反応容器内圧力の安定制御に大きく影
響するという知見を得た。すなわち、反応容器内の排気
手段として回転数の変化が可能なメカニカルブースター
ポンプを使用し、反応容器とメカニカルブースターポン
プの間にスロットルバルブを設け、メカニカルブースタ
ーポンプの回転数とスロットルバルブの開度を連動さ
せ、スロットルバルブが一定の開度で使用されるように
メカニカルブースターポンプの回転数を変化させること
により、反応容器内圧力を安定に制御することが可能と
なることが分かった。その際、スロットルバルブが常に
10%〜70%の開度で使用されるようにメカニカルブ
ースターポンプの回転数を変化させることにより、より
良好な結果が得られることが分かった。また、それによ
り、反応容器内圧力の変動範囲が所定圧力の−7%〜7
%に抑えられ、感度、光メモリー等の電子写真特性を向
上させることを可能とし、また形成される堆積膜の再現
性が向上すること及び膜はがれなく堆積膜を形成するこ
とが可能となり、量産化を行う場合その歩留まりを飛躍
的に向上させることが可能となることが分かった。本発
明は、該知見に基づいて完成に至ったものである。
【0008】以下、図面を用いて本発明について詳述す
る。図2は、本発明において使用されるRFプラズマC
VD法による堆積膜形成装置における排気装置の配置を
模式的に示した図である。図中201はスロットルバル
ブ、202はメカニカルブースターポンプ、203はロ
ータリーポンプをそれぞれ示す。また、スロットルバル
ブの上流側は図1に示したメイン排気バルブ(118)
を介して反応容器(111)へと接続されている。図3
は本発明に於いて使用されるスロットルバルブの例を模
式的に示した図である。本発明において使用しているス
ロットルバルブの開度とは、図3に示す角度θが0°の
状態を0%、90°の状態を100%とし、0°〜90
°の間を均等に100分割したものである。このような
スロットルバルブを使用する場合、スロットルバルブの
開度が極度に小さい領域では、スロットルバルブの開口
面積が小さいために粉体副生成物が開口部に詰まりやす
く、反応炉内の圧力を所定の値で安定に制御することが
困難になる。
【0009】図4は、図1及び図2に示した堆積膜形成
装置を使用し、一定流量のArガスを反応炉に供給し、
メカニカルブースターポンプの周波数を一定にした条件
での、スロットルバルブの開度と反応容器内圧力の関係
を示したグラフである。これより、スロットルバルブの
開度が大きくなるにつれて、スロットルバルブの開度に
対する反応容器内圧力の変化の割合が小さくなることが
わかる。即ち、スロットルバルブの開度が極度に大きな
状態では、反応炉内の僅かな圧力制御を行う際にもスロ
ットルバルブの開度を大きく変化させる必要があること
がわかる。また図5は、図1及び図2に示した堆積膜形
成装置を使用し、Arガスを一定量流した条件でスロッ
トルバルブの開度をある値に変化させた際に、反応炉内
圧力が安定に落ち着くまでに必要とされる時間を測定
し、その時間とその時のスロットルバルブの開度の関係
を示したグラフである。これよりスロットルバルブの開
度が極度に大きな状態では、反応炉内圧力が安定に落ち
着くまでにある程度の時間が必要とされることがわか
る。
【0010】すなわち、図1及び図2に示した堆積膜形
成装置を使用してRFプラズマCVD法により円筒状基
体に堆積膜を形成する場合、堆積膜の形成が進行するに
つれて、排気管及び排気系の種々のバルブなどに粉体副
生成物が徐々に蓄積されることにより排気能力が徐々に
低下し、スロットルバルブの開度が堆積膜形成の進行と
ともに徐々に大きくなり、その結果スロットルバルブの
開度が極度に大きな領域においては、開度の変化に対す
る反応容器内圧力の変化が極端に小さくなり、反応容器
内圧力の僅かな制御を行う際にもスロットルバルブの開
度の大きな変化が必要とされ安定した圧力制御が困難と
なる。さらに、スロットルバルブの開度が極度に大きな
状態では、反応炉内圧力が安定に落ち着くまでにある程
度の時間が必要とされ安定した圧力制御が困難となる。
【0011】また、スロットルバルブの開度が極度に小
さな領域においては、スロットルバルブの開口面積が小
さいために粉体副生成物がスロットルバルブに詰まりや
すく、それらが突発的に排気された場合に反応容器内圧
力に急変動が生じ、反応容器内圧力を安定に制御でき
ず、膜はがれの原因となる。よって、図1及び図2に示
した堆積膜形成装置を使用して円筒状基体に堆積膜を形
成する場合、反応容器内の排気手段として回転数の変化
が可能なメカニカルブースターポンプを使用し、反応容
器とメカニカルブースターポンプの間にスロットルバル
ブを設け、メカニカルブースターポンプの回転数とスロ
ットルバルブの開度を連動させ、スロットルバルブが常
に10%〜70%の開度で使用されるようにメカニカル
ブースターポンプの回転数を変化させて圧力制御を行う
必要がある。
【0012】スロットルバルブの開度が前記の範囲より
小さい領域では、スロットルバルブの開口面積が小さい
ために粉体副生成物がスロットルバルブに詰まりやす
く、それらが突発的に排気された場合に反応容器内圧力
に急変動が生じ、反応容器内圧力を安定に制御できず、
膜はがれの原因となる。スロットルバルブの開度が前記
の範囲より大きい領域では、反応炉内の圧力制御を行う
際に僅かな圧力の変化に対して大きくスロットルバルブ
の開度を変化させる必要があり、さらに圧力が安定する
までにある程度の時間が必要とされるために、反応炉内
の圧力を所定の値で安定に制御できず、堆積膜の再現性
低下及び感度、光メモリー等の電子写真特性の原因とな
る。
【0013】本発明において使用される支持体として
は、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持
体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、T
e、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれ
らの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポ
リエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロ
ースアセテート、ホリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたは
シート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少
なくとも光受容層を形成する側の表面を導電処理した支
持体も使用することができる。本発明に於いて使用され
る支持体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状で
あることができ、その厚さは、所望通りの電子写真用感
光体を形成し得るように適宜決定するが、電子写真用感
光体としての可撓性が要求される場合には、支持体とし
ての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くする
ことができる。しかしながら、支持体は製造上および取
り扱い上、機械的強度等の点から通常は10μm以上と
される。
【0014】本発明の装置を使用して、グロー放電法に
よって堆積膜を形成するには、基本的にはシリコン原子
(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガスと、水素原
子(H)を供給し得るH供給用の原料ガスまたは/及び
ハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用の原料ガス
を、反応容器内に所望のガス状態で導入して、該反応答
器内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に
設置されてある所定の円筒状基体上にa−Si:H
(X)からなる層を形成すればよい。本発明において使
用されるSi供給用ガスとなり得る物質としては、Si
4、Si26、SiH8、Si410等のガス状態の、
またはガス化し得る水素化珪素(シラン類)が有効に使
用されるものとして挙げられ、更に層作成時の取り扱い
易さ、Si供給効率の良さ等の点でSiH4、Si26
が好ましいものとして挙げられる。そして、形成される
堆積膜中に水素原子を構造的に導入し、水素原子の導入
割合の制御をいっそう容易になるようにはかり、本発明
の目的を達成する膜特性を得るために、これらのガスに
更にH2および/またはHeあるいは水素原子を含む珪
素化合物のガスも所望量混合して層形成することが必要
である。また、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比
で複数種混合しても差し支えないものである。
【0015】また本発明において使用されるハロゲン原
子供給用の原料ガスとして有効なのは、たとえばハロゲ
ンガス、ハロゲン化物、ハロゲンを含むハロゲン間化合
物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状のま
たはガス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられ
る。また、さらにはシリコン原子とハロゲン原子とを構
成要素とするガス状のまたはガス化し得る、ハロゲン原
子を含む水素化珪素化合物も有効なものとして挙げるこ
とができる。本発明に於て好適に使用し得るハロゲン化
合物としては、具体的には弗素ガス(F2)、BrF、
ClF、ClF3、BrF3、BrF5、IF3、IF7
のハロゲン間化合物を挙げることができる。ハロゲン原
子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で置換され
たシラン誘導体としては、具体的には、たとえばSiF
4、Si26等の弗化珪素が好ましいものとして挙げる
ことができる。堆積膜中に含有される水素原子または/
及びハロゲン原子の量を制御するには、例えば支持体の
温度、水素原子または/及びハロゲン原子を含有させる
ために使用される原料物質の反応容器内へ導入する量、
放電電力等を制御すればよい。
【0016】本発明においては、堆積膜には必要に応じ
て伝導性を制御する原子を含有させることが好ましい。
伝導性を制御する原子は、堆積膜中に万偏なく均一に分
布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向に
は不均一な分布状態で含有している部分があってもよ
い。前記伝導性を制御する原子としては、半導体分野に
おける、いわゆる不純物を挙げることができ、p型伝導
特性を与える周期律表第IIIb族に属する原子(以後「第
IIIb族原子」と略記する)またはn型伝導特性を与える
周期律表第Vb族に属する原子(以後「第Vb族原子」
と略記する)を使用することができる。第IIIb族原子と
しては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(A
l)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウ
ム(Tl)等があり、特にB、Al、Gaが好適であ
る。第Vb族原子としては、具体的には燐(P)、砒素
(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等が
あり、特にP、Asが好適である。堆積膜に含有される
伝導性を制御する原子の含有量としては、好ましくは1
×10-2〜1×104[原子ppm]、より好ましくは
5×10-2〜1×103[原子ppm]、最適には1×
10-1〜1×103[原子ppm]とされるのが望まし
い。伝導性を制御する原子、たとえば、第IIIb族原子あ
るいは第Vb族原子を構造的に導入するには、層形成の
際に、第IIIb族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族
原子導入用の原料物質をガス状態で反応容器中に、堆積
膜を形成するための他のガスとともに導入すればよい。
第IIIb族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導
入用の原料物質となり得るものとしては、常温常圧でガ
ス状のまたは、少なくとも層形成条件下で容易にガス化
し得るものが採用されるのが望ましい。
【0017】そのような第IIIb族原子導入用の原料物質
として具体的には、硼素原子導入用としては、B26
410、B59、B511、B610、B612、B6
14等の水素化硼素、BF3、BCl3、BBr3等のハロ
ゲン化硼素等が挙げられる。この他、AlCl3、Ga
Cl3、Ga(CH33、InCl3、TlCl3等も挙
げることができる。第Vb族原子導入用の原料物質とし
て有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH
3、P24等の水素化燐、PH4I、PF3、PF5、PC
3、PCl5、PBr3、PBr5、PI3等のハロゲン
化燐が挙げられる。この他、AsH3、AsF3、AsC
3、AsBr3、AsF5、SbH3、SbF3、Sb
5、SbCl3、SbCl5、BiH3、BiCl3、B
iBr3等も第Vb族原子導入用の出発物質の有効なも
のとして挙げることができる。またこれらの伝導性を制
御する原子導入用の原料物質を必要に応じてH2および
/またはHeにより希釈して使用してもよい。本発明の
目的を達成し、所望の膜特性を有する堆積膜を形成する
には、Si供給用のガスと希釈ガスとの混合比、反応容
器内のガス圧、放電電力ならびに支持体温度を適宜設定
することが必要である。
【0018】
【実施例】以下、本発明における、実験例、実施例につ
いて説明するが、本発明はこれらにより限定されるもの
ではない。 (実験例1)長さ36[cm]、外径φ8.0[cm]
の鏡面加工を施したアルミニウム製シリンダー(円筒状
基体)を載置したアルミニウム製ホルダー(円筒状支持
体)を使用し、図1及び図2に示した装置を使用して該
円筒状基体上に、電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を作製し表1に示す作製条件により
形成した。
【0019】
【表1】 なお本例では、長さが60[cm]である円筒状支持体
を使用し、4本の原料ガス導入管を円筒状支持体周辺に
配置している。堆積膜形成中の反応炉内の圧力は、メカ
ニカルブースターポンプの回転数とスロットルバルブの
開度を連動させて制御を行い(イ)常にスロットルバル
ブの開度は5%〜15%の範囲で制御、(ロ)常にスロ
ットルバルブの開度は10%〜30%の範囲で制御、
(ハ)常にスロットルバルブの開度は15%〜40%の
範囲で制御、(ニ)常にスロットルバルブの開度は40
%〜70%の範囲で制御、(ホ)常にスロットルバルブ
の開度は70%〜90%の範囲で制御、することにより
電子写真用感光体の作製を行った。また、堆積膜形成中
の圧力を、(ヘ)メカニカルブースターポンプの回転数
のみを変化させて制御すること、及び(ト)スロットル
バルブの開度のみを変化させて制御すること、によって
も電子写真用感光体の作製を行った。作製した電子写真
用感光体の、膜はがれ、電子写真特性及び電子写真特性
の再現性について評価した。その結果を表2に示す。表
2から明らかな様に、メカニカルブースターポンプの回
転数とスロットルバルブの開度を連動させて、常にスロ
ットルバルブの開度は10%〜70%で反応炉内の圧力
を制御することにより良好な電子写真用感光体を得た。
【0020】
【表2】 なお評価方法は夫々以下のとうりである。 『膜はがれ』実験例1に記述した方法で電子写真感光体
を100本作製し、膜はがれが生じた本数について、実
験例1の(ヘ)と比較することによって以下のランクに
区分した。 A 実験例1の(ヘ)と比較して膜はがれ発生の本数が
25%未満 B 実験例1の(ヘ)と比較して膜はがれ発生の本数が
25%以上50%未満 C 実験例1の(ヘ)と比較して膜はがれ発生の本数が
50%以上同等未満 D 実験例1の(ヘ)と比較して膜はがれ発生の本数が
同等もしくは増加 『電子写真特性』作製した各々の感光体を電子写真装置
(キヤノン製NP6550を実験用に改造)にセットし
て、以下の測定方法で、帯電能、感度、光メモリーを測
定し、これらの電子写真特性を評価した。 ・帯電能測定方法 プロセススピード380mm/sec、前露光(波長7
00nmのLED)4luxsec、帯電器の電流値1
000[μA]の条件にて、電子写真感光体の現像器位
置での暗部表面電位を表面電位計により測定する。 ・感度測定方法 電子写真感光体の現像位置での暗部表面電位を400
〔v〕に帯電させる。そして像露光光源にフィルターを
使用して550[nm〕付近に強度ピークを持つハロゲ
ンランプ光を照射し、電子写真感光体の現像位置での明
部表面電位が所定の値になるように光量を調整する。こ
のときの光量により感度の測定を行う。 ・光メモリー測定方法 電子写真感光体の現像位置での暗部表面電位を400
〔v〕に帯電させる。上記像露光光源を用いて一旦露光
した後に再度帯電し、現像位置での表面電位の400
〔v〕からの電位差を測定する。 帯電能、感度及び光メモリー評価方法 実験例1に記述した方法で電子写真感光体を100本作
製し、それらの中で膜はがれが生じなかった感光体の帯
電能、感度、光メモリーを、上記測定方法で測定し、そ
の平均値を求める。それぞれについて実験例1の(ヘ)
と比較することによって以下のランクに区分した。 帯電能 A 実験例1の(ヘ)と比較して10%以上の向上 B 実験例1の(ヘ)と比較して5%以上10%未満の
向上 C 実験例1の(ヘ)と比較して同等以上5%未満の向
上 D 実験例1の(ヘ)以下 感度 A 実験例1の(ヘ)と比較して10%以上の向上 B 実験例1の(ヘ)と比較して5%以上10%未満の
向上 C 実験例1の(ヘ)と比較して同等以上5%未満の向
上 D 実験例1の(ヘ)以下 光メモリー A 実験例1の(ヘ)と比較して10%以上の向上 B 実験例1の(ヘ)と比較して5%以上10%未満の
向上 C 実験例1の(ヘ)と比較して同等以上5%未満の向
上 D 実験例1の(ヘ)以下 帯電能及び感度の再現性評価方法 実験例1に配述した方法で電子写真感光体を100本作
製し、それらの中で膜はがれが生じなかった感光体の帯
電能、感度を上記測定方法で測定し、その平均値を求め
る。それぞれについて平均値より−5%を下限、+5%
を上限とした規格を設定し、その規格から帯電能、感度
の値がはずれた感光体の本数の割合について実験例1の
(ヘ)と比較することによって以下のランクに区分し
た。 帯電能の再現性 A 実験例1の(ヘ)と比較して規格外の本数の割合が
25%未満 B 実験例1の(ヘ)と比較して規格外の本数の割合が
25%以上50%未満 C 実験例1の(ヘ)と比較して規格外の本数の割合が
50%以上同等未満 D 実験例1の(ヘ)と比較して規格外の本数の割合が
同等もしくは増加 感度の再現性 A 実験例1の(ヘ)と比較して規格外の本数の割合が
25%未満 B 実験例1の(ヘ)と比較して規格外の本数の割合が
25%以上50%未満 C 実験例1の(ヘ)と比較して規格外の本数の割合が
50%以上同等未満 D 実験例1の(ヘ)と比較して規格外の本数の割合が
同等もしくは増加 (実験例2)長さ36[cm]、外径φ8.0[cm]
の鏡面加工を施したアルミニウム製シリンダー(円筒状
基体)を載置したアルミニウム製ホルダー(円筒状支持
体)を使用し、図1及び図2に示した装置を使用して該
円筒状基体上に、電荷注入阻止層、光導電層および表面
層からなる光受容層を作製し表1に示す作製条件により
形成した。なお本例では、長さが60[cm]である円
筒状支持体を使用し、4本の原料ガス導入管を円筒状支
持体周辺に配置している。堆積膜形成中の反応炉内の圧
力は、メカニカルブースターポンプの回転数とスロット
ルバルブの開度を連動させて制御を行い、(イ)常に反
応炉内の圧力の変動範囲を所定値の−10%〜10%と
して制御、(ロ)常に反応炉内の圧力の変動範囲を所定
値の−7%〜7%として制御、(ハ)常に反応炉内の圧
力の変動範囲を所定値の−5%〜5%として制御、する
ことにより電子写真用感光体の作製を行った。作製した
電子写真用感光体の、膜はがれ、電子写真特性の再現性
について評価した。その結果を表3に示す。表3から明
らかな様に、メカニカルブースターポンプの回転数とス
ロットルバルブの開度を連動させて、常に反応炉内の圧
力の変動範囲を所定値の−7%〜7%として制御するこ
とにより良好な電子写真用感光体を得た。尚、評価方法
は実験例1と同様である。
【0021】
【表3】 [実施例1]図1及び図2の堆積膜形成装置において、
発振周波数13.56MHzの高周波電源を使用して、
アルミウム製の直径8.0[cm]、の円筒状基体に珪
素を含有する非晶質半導体膜を形成し、電子写真用感光
体を作製した。本実施例では、表4に示した条件に従っ
て電子写真用感光体を作製した。また、堆積膜形成中の
反応炉内の圧力は、メカニカルブースターポンプの回転
数とスロットルバルブの開度を連動させて制御を行い、
スロットルバルブの開度は10%〜70%の範囲で制御
を行った。作製した電子写真用感光体を実験用に改造し
たキヤノン製複写機NP6550に設置し、実験例1と
同様に膜はがれ、電子写真特性及びその再現性について
評価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1
と同様に良好な結果が得られた。更に得られた感光体を
実験用に改造したキヤノン製複写機NP6550に設置
し画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはな
く、均一な画像が得られた。更に文字原稿を複写したと
ころ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。また写真原
稿の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ること
が出来た。
【0022】
【表4】 [実施例2]図1及び図2の堆積膜形成装置において、
発振周波数13.56MHzの高周波電源を使用して、
アルミウム製の直径8.0[cm]の円筒状基体に珪素
を含有する非晶質半導体膜を形成し、電子写真用感光体
を作製した。本実施例では、表5に示した条件に従って
電子写真用感光体を作製した。また、堆積膜形成中の反
応炉内の圧力は、メカニカルブースターポンプの回転数
とスロットルバルブの開度を連動させて制御を行い、ス
ロットルバルブの開度は10%〜70%の範囲で制御を
行った。作製した電子写真用感光体を実験用に改造した
キヤノン製複写機NP6550に設置し、実験例1と同
様に膜はがれ、電子写真特性及びその再現性について評
価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と
同様に良好な結果が得られた。更に得られた感光体を実
験用に改造したキヤノン製複写機NP6550に設置し
画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、
均一な画像が得られた。更に文字原稿を複写したとこ
ろ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。また写真原稿
の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが
出来た。
【0023】
【表5】 [実施例3]図1及び図2の堆積膜形成装置において、
発振周波数13.56MHzの高周波電源を使用して、
アルミウム製の直径8.0[cm]の円筒状基体に珪素
を含有する非晶質半導体膜を形成し、電子写真用感光体
を作製した。本実施例では、表6に示した条件に従って
電子写真用感光体を作製した。また、堆積膜形成中の反
応炉内の圧力は、メカニカルブースターポンプの回転数
とスロットルバルブの開度を連動させて制御を行い、ス
ロットルバルブの開度は10%〜70%の範囲で制御を
行った。作製した電子写真用感光体を実験用に改造した
キヤノン製複写機NP6550に設置し、実験例1と同
様に膜はがれ、電子写真特性及びその再現性について評
価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と
同様に良好な結果が得られた。更に得られた感光体を実
験用に改造したキヤノン製複写機NP6550に設置し
画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、
均一な画像が得られた。更に文字原稿を複写したとこ
ろ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。また写真原稿
の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが
出来た。
【0024】
【表6】 [実施例4]図1及び図2の堆積膜形成装置において、
発振周波数13.56MHzの高周波電源を使用して、
アルミウム製の直径8.0[cm]の円筒状基体に珪素
を含有する非晶質半導体膜を形成し、電子写真用感光体
を作製した。本実施例では、表7に示した条件に従って
電子写真用感光体を作製した。また、堆積膜形成中の反
応炉内の圧力は、メカニカルブースターポンプの回転数
とスロットルバルブの開度を連動させて制御を行い、ス
ロットルバルブの開度は10%〜70%の範囲で制御を
行った。作製した電子写真用感光体を、実験用に改造し
たキヤノン製複写機NP6550に設置し、実験例1と
同様に膜はがれ、電子写真特性及びその再現性について
評価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1
と同様に良好な結果が得られた。更に得られた感光体を
実験用に改造したキヤノン製複写機NP6550に設置
し画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはな
く、均一な画像が得られた。更に文字原稿を複写したと
ころ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。また写真原
稿の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ること
が出来た。
【0025】
【表7】 [実施例5]図1及び図2の堆積膜形成装置において、
発振周波数13.56MHzの高周波電源を使用して、
アルミウム製の直径3.0[cm]の円筒状基体に珪素
を含有する非晶質半導体膜を形成し、電子写真用感光体
を作製した。本実施例では、表8に示した条件に従って
電子写真用感光体を作製した。また、堆積膜形成中の反
応炉内の圧力は、メカニカルブースターポンプの回転数
とスロットルバルブの開度を連動させて制御を行い、ス
ロットルバルブの開度は10%〜70%の範囲で制御を
行った。作製した電子写真用感光体を実験用に改造した
キヤノン製複写機NP6030に設置し、実験例1と同
様に膜はがれ、電子写真特性及びその再現性について評
価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と
同様に良好な結果が得られた。更に得られた感光体を実
験用に改造したキヤノン製複写機NP6030に設置し
画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、
均一な画像が得られた。更に文字原稿を複写したとこ
ろ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。また写真原稿
の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが
出来た。
【0026】
【表8】
【0027】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
メカニカルブースターポンプの回転数とスロットルバル
ブの開度を連動させて反応容器内の圧力を安定に制御す
る構成によって、基体上に形成される堆積膜の特性、あ
るいは再現性を向上させることができ、また膜はがれを
防止することができ、量産化を行う場合に歩留まりを飛
躍的に向上させることが可能なRFプラズマCVD法に
よる堆積膜形成方法及び装置を実現することができる。
これによって、とりわけ、感度、光メモリー等の電子写
真特性及びその再現性のきわめて良好な電子写真用感光
体の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用光受容部材の光受容層を形
成するための装置の一例で、RFプラズマCVD法によ
る電子写真用光受容部材の製造装置の模式的説明図であ
る。
【図2】本発明のRFプラズマCVD法による堆積膜形
成装置における、スロットルバルブ、回転数の変化が可
能なメカニカルブースターポンプ及びロータリーポンプ
を示す模式的説明図である。
【図3】本発明のRFプラズマCVD法による堆積膜形
成装置における、スロットルバルブを示す模式的説明図
である。
【図4】図1及び図2に示した堆積膜形成装置を使用
し、一定流量のArガスを反応炉に供給し、メカニカル
ブースターポンプの回転数を一定にした条件での、スロ
ットルバルブの開度と反応容器内圧力の関係を示したグ
ラフである。
【図5】図1及び図2に示した堆積膜形成装置を使用
し、Arガスを一定量流した条件でスロットルバルブの
開度をある値に変化させた時に、反応容器内圧力が安定
な値に落ち着くまでに必要とされる時間とその時のスロ
ットルバルブの開度の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
110:堆積装置 111:反応容器 112:円筒状支持体 113:支持体加熱用ヒーター 114:原料ガス導入管 115:マッチングボックス 116:原料ガス配管 117:反応容器リークバルブ 118:メイン排気バルブ 119:真空計 120:原料ガス供給装置 121〜126:原料ガスボンベ 131〜136:原料ガスボンベバルブ 141〜146:ガス流入バルブ 151〜156:ガス流出バルブ 160:補助バルブ 161〜166:圧力調整器 171〜176:マスフローコントローラー 201:スロットルバルブ 202:メカニカルブースターポンプ 203:ロータリーポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土田 伸史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上壁、電極を兼ねる円筒状周囲壁及び底壁
    で密封形成されてなる反応空間を有する反応容器と、該
    反応容器の反応空間内に基体加熱ヒーターと放電電極を
    兼ねた回転可能な円筒状支持体を設置する手段と、該円
    筒状支持体の同軸外周上に該円筒状支持体の長手方向に
    沿って設けられた複数の堆積膜形成用原料ガス導入管
    と、該原料ガスを励起させて励起種化するためのRF電
    源を使用した放電エネルギー印加手段と、該反応容器内
    を排気する排気手段とを備え、該円筒状支持体に設置さ
    れる基体上に堆積膜を形成するプラズマCVD法による
    堆積膜形成方法において、 該反応容器内の排気手段として回転数の変化が可能なメ
    カニカルブースターポンプを使用し、該反応容器と該メ
    カニカルブースターポンプの間にスロットルバルブを設
    け、メカニカルブースターポンプの回転数とスロットル
    バルブの開度を連動させて反応容器内の圧力を安定に制
    御し、堆積膜を形成することを特徴とするプラズマCV
    D法による堆積膜形成方法。
  2. 【請求項2】前記圧力の制御は、スロットルバルブが1
    0%〜70%の開度で使用されるようにメカニカルブー
    スターポンプの回転数を変化させることにより行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマCVD法に
    よる堆積膜形成方法。
  3. 【請求項3】前記圧力の制御は、堆積膜形成中の該反応
    容器内圧力の変動を所定圧力の−7%〜+7%の範囲に
    抑えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のプラズマCVD法による堆積膜形成方法。
  4. 【請求項4】上壁、電極を兼ねる円筒状周囲壁及び底壁
    で密封形成されてなる反応空間を有する反応容器と、該
    反応容器の反応空間内に基体加熱ヒーターと放電電極を
    兼ねた回転可能な円筒状支持体を設置する手段と、該円
    筒状支持体の同軸外周上に該円筒状支持体の長手方向に
    沿って設けられた複数の堆積膜形成用原料ガス導入管
    と、該原料ガスを励起させて励起種化するためのRF電
    源を使用した放電エネルギー印加手段と、該反応容器内
    を排気する排気手段とを備え、該円筒状支持体に設置さ
    れる基体上に堆積膜を形成するプラズマCVD法による
    堆積膜形成装置において、 該反応容器内の排気手段が回転数の変化が可能なメカニ
    カルブースターポンプで構成されると共に、該反応容器
    と該メカニカルブースターポンプとの間にスロットルバ
    ルブが設けられ、反応容器内の圧力を安定に制御できる
    ようにメカニカルブースターポンプの回転数とスロット
    ルバルブの開度とが連動する構成を備えていることを特
    徴とするプラズマCVD法による堆積膜形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009545744A (ja) * 2006-07-31 2009-12-24 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 電子装置製造システムにおけるガスの現場分析のための方法及び装置
WO2010055190A1 (es) * 2008-11-17 2010-05-20 Consejo Superior De Investigaciones Científicas (Csic) Reactor de plasma
JP2013026364A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Nuflare Technology Inc 気相成長方法及び気相成長装置

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