JP2553331B2 - プラズマcvd法による堆積膜形成装置 - Google Patents
プラズマcvd法による堆積膜形成装置Info
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- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、基体上に堆積膜、とりわけ機能性膜、殊に
半導体デイバイス、電子写真用の感光デイバイス、画像
入力用のラインセンサー、撮像デイバイス、光起電力素
子などに用いられるアモルフアス状あるいは多結晶状等
の非単結晶状の堆積膜を形成するのに至適なプラズマCV
D装置に関する。
半導体デイバイス、電子写真用の感光デイバイス、画像
入力用のラインセンサー、撮像デイバイス、光起電力素
子などに用いられるアモルフアス状あるいは多結晶状等
の非単結晶状の堆積膜を形成するのに至適なプラズマCV
D装置に関する。
従来、半導体デイバイス、電子写真用感光デイバイ
ス、画像入力用ラインセンサー、撮像デイバイス、光起
電力素子等に使用する素子部材として、例えば、シリコ
ンを含有する非晶質(以後単に「a−Si」と表記す
る。)膜あるいは水素化シリコンを含有する非晶質(以
後単に「a−SiH」と表記する。)膜等が提案され、そ
の中のいくつかは実用に付されている。そして、そうし
たa−Si膜やa−SiH膜とともにそれ等a−Si膜やa−S
iH膜等の形成法およびそれを実施する装置についてもい
くつか提案されていて、真空蒸着法、イオンプレーテイ
ング法、いわゆる熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等
があり、中でもプラズマCVD法は至適なものとして実用
に付され、一般に広く用いられている。
ス、画像入力用ラインセンサー、撮像デイバイス、光起
電力素子等に使用する素子部材として、例えば、シリコ
ンを含有する非晶質(以後単に「a−Si」と表記す
る。)膜あるいは水素化シリコンを含有する非晶質(以
後単に「a−SiH」と表記する。)膜等が提案され、そ
の中のいくつかは実用に付されている。そして、そうし
たa−Si膜やa−SiH膜とともにそれ等a−Si膜やa−S
iH膜等の形成法およびそれを実施する装置についてもい
くつか提案されていて、真空蒸着法、イオンプレーテイ
ング法、いわゆる熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等
があり、中でもプラズマCVD法は至適なものとして実用
に付され、一般に広く用いられている。
ところで、前記プラズマCVD法は、直流、高周波また
はマイクロ波エネルギーを利用して堆積膜形成用ガスを
基体表面の近傍で励起種化(ラジカル化)して化学的相
互作用を生起させ、該基体表面に膜堆積せしめるという
ものであり、そのための装置も各種提案されている。
はマイクロ波エネルギーを利用して堆積膜形成用ガスを
基体表面の近傍で励起種化(ラジカル化)して化学的相
互作用を生起させ、該基体表面に膜堆積せしめるという
ものであり、そのための装置も各種提案されている。
第2図は、従来のプラズマCVD法による堆積形成装置
の典型的一例を模式的に示す断面略図であつて、図中、
1は円筒状反応容器全体を示し、2は反応容器の側壁を
兼ねたカソード電極であり、3は反応容器の上壁、4は
反応容器の底壁である。前記カソード電極2と、上壁3
及び底壁4とは、夫々、碍子5で絶縁されている。
の典型的一例を模式的に示す断面略図であつて、図中、
1は円筒状反応容器全体を示し、2は反応容器の側壁を
兼ねたカソード電極であり、3は反応容器の上壁、4は
反応容器の底壁である。前記カソード電極2と、上壁3
及び底壁4とは、夫々、碍子5で絶縁されている。
6は反応容器内に設置された円筒状基体であり、該円
筒状基体6は接地されてアノード電極となるものであ
る。円筒状基体6の中には、基体加熱用ヒーター7が設
置されており、成膜前に基体を設定温度に加熱したり、
成膜中に基体を設定温度に維持したり、あるいは成膜後
基体をアニール処理したりするのに用いる。
筒状基体6は接地されてアノード電極となるものであ
る。円筒状基体6の中には、基体加熱用ヒーター7が設
置されており、成膜前に基体を設定温度に加熱したり、
成膜中に基体を設定温度に維持したり、あるいは成膜後
基体をアニール処理したりするのに用いる。
8は堆積膜形成用原料ガス導入管であつて、反応空間
内に該原料ガスを放出するためのガス放出孔9が多数設
けられており、該原料ガス導入管8の他端は、バルブ10
を介して堆積膜形成用原料ガス供給系20に連通してい
る。
内に該原料ガスを放出するためのガス放出孔9が多数設
けられており、該原料ガス導入管8の他端は、バルブ10
を介して堆積膜形成用原料ガス供給系20に連通してい
る。
堆積膜形成用原料ガス供給系20は、ガスボンベ201〜2
05、ガスボンベに設けられたバルブ211〜215、マスフロ
コントローラ221〜225、マスフロコントローラへの流入
バルブ231〜235及びマスフロコントローラからの流出バ
ルブ241〜245、及び圧力調整器251〜255からなつてい
る。
05、ガスボンベに設けられたバルブ211〜215、マスフロ
コントローラ221〜225、マスフロコントローラへの流入
バルブ231〜235及びマスフロコントローラからの流出バ
ルブ241〜245、及び圧力調整器251〜255からなつてい
る。
11は、反応容器内を真空排気するための排気管であ
り、排気バルブ12を介して真空排気装置(図示せず)に
連通している。
り、排気バルブ12を介して真空排気装置(図示せず)に
連通している。
13はカソード電極2への電圧印加手段である。
こうした従来のプラズマCVD法による堆積膜形成装置
の操作は次のようにして行われる。即ち、反応容器内の
ガスを、排気管11を介して真空排気すると共に、加熱用
ヒーター7により円筒状基体6を所定温度に加熱、保持
する。次に、原料ガス導入管8を介して、例えばa−Si
H堆積膜を形成する場合であれば、シラン等の原料ガス
を反応容器内に導入し、該原料ガスは、ガス導入管のガ
ス放出孔9から基体表面に向けて放出される。これと同
時併行的に、電圧印加手段13から、例えば高周波をカソ
ード電極2と基体(アソード電極)6間に印加しプラズ
マ放電を発生せしめる。かくして、反応容器内の原料ガ
スは励起され励起種化し、Si*、SiH*等(*は励起状
態を表わす。)のラジカル粒子、電子、イオン粒子等が
生成され、これらの粒子間または、これらの粒子と基体
表面との化学的相互作用により、基体表面上に堆積膜を
形成する。
の操作は次のようにして行われる。即ち、反応容器内の
ガスを、排気管11を介して真空排気すると共に、加熱用
ヒーター7により円筒状基体6を所定温度に加熱、保持
する。次に、原料ガス導入管8を介して、例えばa−Si
H堆積膜を形成する場合であれば、シラン等の原料ガス
を反応容器内に導入し、該原料ガスは、ガス導入管のガ
ス放出孔9から基体表面に向けて放出される。これと同
時併行的に、電圧印加手段13から、例えば高周波をカソ
ード電極2と基体(アソード電極)6間に印加しプラズ
マ放電を発生せしめる。かくして、反応容器内の原料ガ
スは励起され励起種化し、Si*、SiH*等(*は励起状
態を表わす。)のラジカル粒子、電子、イオン粒子等が
生成され、これらの粒子間または、これらの粒子と基体
表面との化学的相互作用により、基体表面上に堆積膜を
形成する。
ところで、こうした堆積膜の形成において、反応空間
に導入する原料ガスのガス圧、ガス流量、放電電力等が
形成される膜の膜質や膜厚に影響することが知られてお
り、膜厚および膜質が均一な堆積膜を形成するには、円
筒状基体を回転させることが提案されている。
に導入する原料ガスのガス圧、ガス流量、放電電力等が
形成される膜の膜質や膜厚に影響することが知られてお
り、膜厚および膜質が均一な堆積膜を形成するには、円
筒状基体を回転させることが提案されている。
しかし、円筒状基体を回転させて堆積膜を形成する場
合、次のような問題が存在する。
合、次のような問題が存在する。
即ち、回転軸の偏心等により形成される堆積膜の膜厚
や特性が不均一となり易い、円筒状基体と回転軸とを回
転させるため両者の電気的導通がとりにくい、円筒状基
体を回転させるための回転機構を設ける必要があるため
装置自体がコスト高になるのに加えて回転軸とモーター
の接続部でのリーク防止が困難である、基体が回転して
いるため基体自体に温度ンサーを取り付けることが困難
でありしたがつて基体の温度管理が不正確になり易い
等。
や特性が不均一となり易い、円筒状基体と回転軸とを回
転させるため両者の電気的導通がとりにくい、円筒状基
体を回転させるための回転機構を設ける必要があるため
装置自体がコスト高になるのに加えて回転軸とモーター
の接続部でのリーク防止が困難である、基体が回転して
いるため基体自体に温度ンサーを取り付けることが困難
でありしたがつて基体の温度管理が不正確になり易い
等。
更に、均一な堆積膜を形成するには、ガス導入管8の
原料ガス放出孔9から反応空間内に噴出される原料ガス
及び形成されるプラズマ放電の反応空間内における分布
が重要な因子となるが、第2図のごとき従来装置におい
ては、原料ガス導入管8の一端より原料ガスを導入する
ため、反応空間の上部と下部とではガスの流速が異な
り、排気側である下部においてはガスの流速が速くな
る。そのために下部に近づくほど、プラズマ放電により
生成したラジカルが系外ににげやすくなり、プラズマ放
電の効率が低下する。また、堆積膜形成用原料ガスは、
放電エネルギーにより励起種化し、化学的相互作用によ
り所望の堆積膜を形成しうるガス(以下、「堆積性ガ
ス」と称す。)、例えば、a−SiH膜を形成する場合で
あれば、SiH4、Si2H6等のシランガスが用いられるが、
これらの堆積膜形成用原料ガスは、H2,He,Ar等の希釈用
ガスにより希釈して用いられるところ、その場合、第2
図に示す従来装置においては、反応空間の上部と下部で
は、プラズマ放電の強度分布が不均一になつてしまうこ
との他、堆積性ガスと希釈用ガスの混合比率に変動が生
じ、特に排気側である下部においては、希釈用ガスの割
合が異常に高くなつてしまうという問題がある。そして
この問題は、希釈用ガスとしてH2ガスを用いた場合、特
に顕著である。
原料ガス放出孔9から反応空間内に噴出される原料ガス
及び形成されるプラズマ放電の反応空間内における分布
が重要な因子となるが、第2図のごとき従来装置におい
ては、原料ガス導入管8の一端より原料ガスを導入する
ため、反応空間の上部と下部とではガスの流速が異な
り、排気側である下部においてはガスの流速が速くな
る。そのために下部に近づくほど、プラズマ放電により
生成したラジカルが系外ににげやすくなり、プラズマ放
電の効率が低下する。また、堆積膜形成用原料ガスは、
放電エネルギーにより励起種化し、化学的相互作用によ
り所望の堆積膜を形成しうるガス(以下、「堆積性ガ
ス」と称す。)、例えば、a−SiH膜を形成する場合で
あれば、SiH4、Si2H6等のシランガスが用いられるが、
これらの堆積膜形成用原料ガスは、H2,He,Ar等の希釈用
ガスにより希釈して用いられるところ、その場合、第2
図に示す従来装置においては、反応空間の上部と下部で
は、プラズマ放電の強度分布が不均一になつてしまうこ
との他、堆積性ガスと希釈用ガスの混合比率に変動が生
じ、特に排気側である下部においては、希釈用ガスの割
合が異常に高くなつてしまうという問題がある。そして
この問題は、希釈用ガスとしてH2ガスを用いた場合、特
に顕著である。
以上のごとく、従来装置においては、反応空間内のプ
ラズマ強度分布が不均一になつてしまうこと、そして堆
積膜形成用原料ガスの系内分布が不均一になつてしまう
ことが原因で、形成される堆積膜の膜厚及び膜質を不均
一なものにしてしまうという問題があり、こうした問題
は円筒状基体が長くなる程顕著となる。
ラズマ強度分布が不均一になつてしまうこと、そして堆
積膜形成用原料ガスの系内分布が不均一になつてしまう
ことが原因で、形成される堆積膜の膜厚及び膜質を不均
一なものにしてしまうという問題があり、こうした問題
は円筒状基体が長くなる程顕著となる。
こうしたことから、プラズマCVD法は至適な方法とさ
れてはいるものの、円筒状基体の上部及び下部において
も均一な膜厚及び膜質を有する堆積膜を形成しようとす
る場合には、前記各種成膜条件がおのずと制限されてし
まうこととなり、その結果、幅広い特性を有する各種堆
積膜を同一装置内で連続して形成したり、同一基体上に
特性の異なる複数の堆積膜を有する多層構成の堆積膜を
同一装置内で連続して形成することは、非常に困難であ
る。
れてはいるものの、円筒状基体の上部及び下部において
も均一な膜厚及び膜質を有する堆積膜を形成しようとす
る場合には、前記各種成膜条件がおのずと制限されてし
まうこととなり、その結果、幅広い特性を有する各種堆
積膜を同一装置内で連続して形成したり、同一基体上に
特性の異なる複数の堆積膜を有する多層構成の堆積膜を
同一装置内で連続して形成することは、非常に困難であ
る。
他方、前述の各種デイバイスが多様化してきており、
そのための素子部材として、各種幅広い特性を有する堆
積膜を形成するとともに、場合によつては大面積化され
た堆積層を形成することが社会的要求としてあり、こう
した要求を満たす堆積膜を、定常的に量産化しうる装置
の開発が切望されている。
そのための素子部材として、各種幅広い特性を有する堆
積膜を形成するとともに、場合によつては大面積化され
た堆積層を形成することが社会的要求としてあり、こう
した要求を満たす堆積膜を、定常的に量産化しうる装置
の開発が切望されている。
本発明は、光起電力素子、半導体デイバイス、画像入
力用ラインセンサー、撮像デイバイス、電子写真用感光
デイバイス等に使用する堆積膜を形成する従来装置につ
いて、上述の諸問題を解決し、上述の要求を満たすよう
にすることを目的とするものである。
力用ラインセンサー、撮像デイバイス、電子写真用感光
デイバイス等に使用する堆積膜を形成する従来装置につ
いて、上述の諸問題を解決し、上述の要求を満たすよう
にすることを目的とするものである。
すなわち本発明の主たる目的は、円筒状基体を回転さ
せることなく、反応空間内における堆積膜形成用ガスの
分布およびその希釈率を均一に保つことにより、膜厚お
よび膜質が均一な堆積膜を定常的に形成しうるプラズマ
CVD法による堆積膜形成装置を提供することにある。
せることなく、反応空間内における堆積膜形成用ガスの
分布およびその希釈率を均一に保つことにより、膜厚お
よび膜質が均一な堆積膜を定常的に形成しうるプラズマ
CVD法による堆積膜形成装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、形成される膜の諸特性、成膜速
度、再現性の向上及び膜品質の均一化、均質化をはかり
ながら、膜の生産性向上と共に、特に量産化を可能に
し、同時に膜の大面積化を可能にするプラズマCVD法に
よる堆積膜量産装置を提供することにある。
度、再現性の向上及び膜品質の均一化、均質化をはかり
ながら、膜の生産性向上と共に、特に量産化を可能に
し、同時に膜の大面積化を可能にするプラズマCVD法に
よる堆積膜量産装置を提供することにある。
本発明者らは、従来のプラズマCVD法による堆積膜形
成装置についての前述の諸問題を克服して、上述の目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ガス導入管の口径
及び該ガス導入管に設けられるガス放出孔の大きさと数
が形成される堆積膜の均一性に大きく影響するという知
見を得た。即ち、ガス導入管の口径及び該ガス導入管の
ガス放出孔の大きさと数によつては、形成される堆積膜
の膜厚及び膜質が円筒状基体の母線方向及び周方向にお
いて不均一となり、形成された堆積膜が電子写真用感光
体として用いられる場合には、得られた画像は全体的或
いは部分的な画像欠陥の多いものになつてしまうことが
判明した。
成装置についての前述の諸問題を克服して、上述の目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ガス導入管の口径
及び該ガス導入管に設けられるガス放出孔の大きさと数
が形成される堆積膜の均一性に大きく影響するという知
見を得た。即ち、ガス導入管の口径及び該ガス導入管の
ガス放出孔の大きさと数によつては、形成される堆積膜
の膜厚及び膜質が円筒状基体の母線方向及び周方向にお
いて不均一となり、形成された堆積膜が電子写真用感光
体として用いられる場合には、得られた画像は全体的或
いは部分的な画像欠陥の多いものになつてしまうことが
判明した。
そこで、本発明者らは上述の知見に基づいて更に研究
を重ねたところ、ガス導入管の断面積、ガス放出孔の断
面積及びガス放出孔の数を特定の範囲内に設定すること
により、円筒状基体を回転せしめることなく、さらに原
料ガスの導入を一方向から行なう場合であつても、形成
される堆積膜の膜質及び膜質の均一性が保障されること
がわかつた。
を重ねたところ、ガス導入管の断面積、ガス放出孔の断
面積及びガス放出孔の数を特定の範囲内に設定すること
により、円筒状基体を回転せしめることなく、さらに原
料ガスの導入を一方向から行なう場合であつても、形成
される堆積膜の膜質及び膜質の均一性が保障されること
がわかつた。
本発明は該知見に基づき完成せしめたものであり、本
発明のプラズマCVD法による堆積膜形成装置は、つぎの
構成内容のものである。即ち、堆積膜が形成される固定
的に配置される円筒状支持体を一方を電極とし、該電極
に対向して設けられる他方の電極を有し、該電極間で放
電によってプラズマが生成される反応空間を内部に有す
る反応容器と、該反応容器内に堆積膜を形成するために
使用されるガスを導入するための複数のガス放出孔を有
するガス導入管と、該反応空間内を下部から排気する手
段とを有するプラズマCVD法による機能性堆積膜形成装
置であって、前記ガス導入管の平均断面積をSR[m
m2]、ガス放出孔の平均断面積をSr[mm2]、原料ガス
導入管1本あたりのガス放出孔の平均個数をn[個]と
するとき、下記の式I及びIIを満足するようにしたこと
を特徴とするプラズマCVD法による堆積膜形成装置。
発明のプラズマCVD法による堆積膜形成装置は、つぎの
構成内容のものである。即ち、堆積膜が形成される固定
的に配置される円筒状支持体を一方を電極とし、該電極
に対向して設けられる他方の電極を有し、該電極間で放
電によってプラズマが生成される反応空間を内部に有す
る反応容器と、該反応容器内に堆積膜を形成するために
使用されるガスを導入するための複数のガス放出孔を有
するガス導入管と、該反応空間内を下部から排気する手
段とを有するプラズマCVD法による機能性堆積膜形成装
置であって、前記ガス導入管の平均断面積をSR[m
m2]、ガス放出孔の平均断面積をSr[mm2]、原料ガス
導入管1本あたりのガス放出孔の平均個数をn[個]と
するとき、下記の式I及びIIを満足するようにしたこと
を特徴とするプラズマCVD法による堆積膜形成装置。
式:0.001≦Sr/SR≦0.1 ……I (Sr/SR)×n≦2(但しn≧2) ……II 本発明の装置により堆積膜を形成するについて使用さ
れる原料ガスは、マイクロ波等の放電エネルギーにより
励起種化し、化学的相互作用して基体表面上に所期の堆
積膜を形成する類のものであれば何れのものであつても
採用することができるが、例えばa−Si(H,X)膜を形
成する場合であれば、具体的には、ケイ素に水素、ハロ
ゲン、あるいは炭化水素等が結合したシラン類及びハロ
ゲン化シラン類等のカス状態のもの、または容易にガス
化しうるものをガス化したものを用いることができる。
これらの原料ガスは1種を使用してもよく、あるいは2
種以上を併用してもよい。また、これ等の原料ガスは、
He、Ar等の不活性ガスにより希釈して用いることもあ
る。さらに、a−Si膜はp型不純物元素又はn型不純物
元素をドーピングすることが可能であり、これ等の不純
物元素を構成成分として含有する原料ガスを、単独で、
あるいは前述の原料ガスまたは/および希釈用ガスと混
合して反応空間内に導入することができる。
れる原料ガスは、マイクロ波等の放電エネルギーにより
励起種化し、化学的相互作用して基体表面上に所期の堆
積膜を形成する類のものであれば何れのものであつても
採用することができるが、例えばa−Si(H,X)膜を形
成する場合であれば、具体的には、ケイ素に水素、ハロ
ゲン、あるいは炭化水素等が結合したシラン類及びハロ
ゲン化シラン類等のカス状態のもの、または容易にガス
化しうるものをガス化したものを用いることができる。
これらの原料ガスは1種を使用してもよく、あるいは2
種以上を併用してもよい。また、これ等の原料ガスは、
He、Ar等の不活性ガスにより希釈して用いることもあ
る。さらに、a−Si膜はp型不純物元素又はn型不純物
元素をドーピングすることが可能であり、これ等の不純
物元素を構成成分として含有する原料ガスを、単独で、
あるいは前述の原料ガスまたは/および希釈用ガスと混
合して反応空間内に導入することができる。
なお、前記原料ガスは、それが二種またはそれ以上使
用される場合、その中の一種または場合によりそれ以上
を、事前に励起種化し、次いで反応室に導入するように
することも可能である。
用される場合、その中の一種または場合によりそれ以上
を、事前に励起種化し、次いで反応室に導入するように
することも可能である。
基体については、導電性のものであつても、半導電性
のものであつても、あるいは電気絶縁性のものであつて
もよく、具体的には、例えば金属、セラミツクス、ガラ
ス等が挙げられる。そして成膜操作時の基体の温度は、
特に制限されるものではないが、30〜450℃の範囲とす
るのが一般的であり、好ましくは50〜350℃である。
のものであつても、あるいは電気絶縁性のものであつて
もよく、具体的には、例えば金属、セラミツクス、ガラ
ス等が挙げられる。そして成膜操作時の基体の温度は、
特に制限されるものではないが、30〜450℃の範囲とす
るのが一般的であり、好ましくは50〜350℃である。
また、堆積膜を形成するにあたつては、原料ガスを導
入する前に反応室内の圧力を5×10-6Torr以下、好まし
くは1×10-6Torr以下とし、原料ガスを導入した時には
反応室内の圧力を1×10-2Torr台にするのが望ましい。
入する前に反応室内の圧力を5×10-6Torr以下、好まし
くは1×10-6Torr以下とし、原料ガスを導入した時には
反応室内の圧力を1×10-2Torr台にするのが望ましい。
本発明においては、原料ガス導入管の平均断面積SR、
ガス放出孔の平均断面積Sr、及び原料ガス導入管1本当
りのガス放出孔の平均個数nが、前述の式I及びIIを満
足するように設定することにより、極めて膜厚及び膜質
の均一性が良好な堆積膜を形成することができるととも
に、グロー放電の安定性が増加して均一で優良な特性を
有する堆積膜が形成され、堆積膜形成における歩溜まり
を向上せしめることができるものである。
ガス放出孔の平均断面積Sr、及び原料ガス導入管1本当
りのガス放出孔の平均個数nが、前述の式I及びIIを満
足するように設定することにより、極めて膜厚及び膜質
の均一性が良好な堆積膜を形成することができるととも
に、グロー放電の安定性が増加して均一で優良な特性を
有する堆積膜が形成され、堆積膜形成における歩溜まり
を向上せしめることができるものである。
以下、本発明の装置について、実施例により更に詳し
く説明するが、本発明はこれらにより限定されるもので
はない。
く説明するが、本発明はこれらにより限定されるもので
はない。
実施例1 本例においては、基体として長さ358mm、外径80mmφ
のAl製シリンダーを用い、第1図に図示の装置を用いて
該基体上に電荷注入阻止層、光導電層及び表面保護層か
らなる光受容層を下記の第1表に示す堆積膜形成条件に
より形成した。なお、本例では第2図の装置におけるガ
ス導入管8の平均断面積SRを30〔mm2〕、ガス放出孔の
平均断面積Srを0.4〔mm2〕、ガス放出孔の平均個数nを
30〔個〕とした。
のAl製シリンダーを用い、第1図に図示の装置を用いて
該基体上に電荷注入阻止層、光導電層及び表面保護層か
らなる光受容層を下記の第1表に示す堆積膜形成条件に
より形成した。なお、本例では第2図の装置におけるガ
ス導入管8の平均断面積SRを30〔mm2〕、ガス放出孔の
平均断面積Srを0.4〔mm2〕、ガス放出孔の平均個数nを
30〔個〕とした。
即ち、 堆積膜形成中の放電の安定性、及び形成された堆積膜
の帯電能、感度、歩留りについて夫々評価したところ、
下記第2表の結果を得た。なお、評価方法は夫々以下の
とおりである。
の帯電能、感度、歩留りについて夫々評価したところ、
下記第2表の結果を得た。なお、評価方法は夫々以下の
とおりである。
放電の安定性;プラズマ分光プローブを反応容器内にさ
し込み、成膜中のSiHの発光強度の経時変化を追跡し、
開始直後の発光強度のバラツキを数値で表わす。
し込み、成膜中のSiHの発光強度の経時変化を追跡し、
開始直後の発光強度のバラツキを数値で表わす。
帯電能;複写装置に堆積膜が形成されたAlシリンダーを
搭載し、ドラムを回転させながら一定帯電量のもとのド
ラム上下端から30mm及び中央の表面電位の測定を行な
う。
搭載し、ドラムを回転させながら一定帯電量のもとのド
ラム上下端から30mm及び中央の表面電位の測定を行な
う。
感度;上記と同様の方法で帯電させ、一定露光量のもと
に表面電位の測定を行なう。
に表面電位の測定を行なう。
歩溜り;同一条件でくりかえし10個の光受容部材を作成
し、品質(帯電能、感度、画像欠陥)のバラツキを検査
する。
し、品質(帯電能、感度、画像欠陥)のバラツキを検査
する。
比較例1〜3 各々の実施例において、 を第2表のごとく設定した以外はすべて実施例1と同様
にして光受容層を形成し、実施例1と同様の評価を行な
つたところ、第2表に示す結果が得られた。
にして光受容層を形成し、実施例1と同様の評価を行な
つたところ、第2表に示す結果が得られた。
実施例2 ガス流量を第1表に示した数値の±10%変化させた以
外はすべて実施例1および比較例1〜3と同様にしてAl
シリンダー上に光受容層を形成した。
外はすべて実施例1および比較例1〜3と同様にしてAl
シリンダー上に光受容層を形成した。
形成された光受容部材のシリンダー上部と下部とにお
ける感度及び帯電能の均一性に関して評価を行ない、第
1図の結果を得た。第1図の縦軸はガス放出孔の個数
n、横軸はガス導入管の断面積SRとガス放出孔の断面積
Srの比を表わしており、斜線部分及び曲線上の領域は、
シリンダー上部と下部におけるバラツキが帯電能に関し
ては±6V以内、感度に関しては±5V以内である領域を示
している。
ける感度及び帯電能の均一性に関して評価を行ない、第
1図の結果を得た。第1図の縦軸はガス放出孔の個数
n、横軸はガス導入管の断面積SRとガス放出孔の断面積
Srの比を表わしており、斜線部分及び曲線上の領域は、
シリンダー上部と下部におけるバラツキが帯電能に関し
ては±6V以内、感度に関しては±5V以内である領域を示
している。
第1図は、本発明の装置における原料ガス導入管の平均
断面積とガス放出孔の平均断面積との比及びガス放出孔
の数の関係を示すための図であり、斜線領域内が本発明
の範囲内であることを表わしている。第2図は、プラズ
マCVD法による堆積膜形成装置の典型的一例を模式的に
示す断面略図である。 第2図において、 1……反応容器、2……カソード電極を兼ねた周囲壁、
3……上壁、4……底壁、5……碍子、6……円筒状基
体、7……加熱用ヒーター、8……ガス導入管、9……
ガス放出孔、10……バルブ、11……排気管、12……排気
バルブ、13……電圧印加手段、20……ガス供給系、201
〜205……ガスボンベ、211〜215……バルブ、221〜225
……マスフロコントローラー、231〜235……流入バル
ブ、241〜245……流出バルブ、251〜255……圧力調整
器。
断面積とガス放出孔の平均断面積との比及びガス放出孔
の数の関係を示すための図であり、斜線領域内が本発明
の範囲内であることを表わしている。第2図は、プラズ
マCVD法による堆積膜形成装置の典型的一例を模式的に
示す断面略図である。 第2図において、 1……反応容器、2……カソード電極を兼ねた周囲壁、
3……上壁、4……底壁、5……碍子、6……円筒状基
体、7……加熱用ヒーター、8……ガス導入管、9……
ガス放出孔、10……バルブ、11……排気管、12……排気
バルブ、13……電圧印加手段、20……ガス供給系、201
〜205……ガスボンベ、211〜215……バルブ、221〜225
……マスフロコントローラー、231〜235……流入バル
ブ、241〜245……流出バルブ、251〜255……圧力調整
器。
Claims (1)
- 【請求項1】堆積膜が形成される固定的に配置される円
筒状支持体を一方を電極とし、該電極に対向して設けら
れる他方の電極を有し、該電極間で放電によってプラズ
マが生成される反応空間を内部に有する反応容器と、該
反応容器内に堆積膜を形成するために使用されるガスを
導入するための複数のガス放出孔を有するガス導入管
と、該反応空間内を下部から排気する手段とを有するプ
ラズマCVD法による機能性堆積膜形成装置であって、前
記ガス導入管の平均断面積をSR[mm2]、ガス放出孔の
平均断面積をSr[mm2]、原料ガス導入管1本あたりの
ガス放出孔の平均個数をn[個]とするとき、下記の式
I及びIIを満足するようにしたことを特徴とするプラズ
マCVD法による堆積膜形成装置。 式:0.001≦Sr/SR≦0.1 ……I (Sr/SR)×n≦2(但しn≧2) ……II
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61147178A JP2553331B2 (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | プラズマcvd法による堆積膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61147178A JP2553331B2 (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | プラズマcvd法による堆積膜形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS637373A JPS637373A (ja) | 1988-01-13 |
JP2553331B2 true JP2553331B2 (ja) | 1996-11-13 |
Family
ID=15424345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61147178A Expired - Lifetime JP2553331B2 (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | プラズマcvd法による堆積膜形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2553331B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0566965U (ja) * | 1992-02-21 | 1993-09-03 | ヤマハ株式会社 | 縦型熱処理炉 |
JP3684011B2 (ja) * | 1996-12-12 | 2005-08-17 | キヤノン株式会社 | プラズマcvd法による堆積膜形成方法及び装置 |
DE102010010937A1 (de) * | 2009-10-26 | 2011-04-28 | MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung einer Fresnel-Zonenplatte |
WO2013132024A2 (en) | 2012-03-08 | 2013-09-12 | MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. | Method of producing a fresnel zone plate for applications in high energy radiation |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6123760A (ja) * | 1984-07-09 | 1986-02-01 | Canon Inc | 電子写真感光体の製造方法 |
-
1986
- 1986-06-25 JP JP61147178A patent/JP2553331B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS637373A (ja) | 1988-01-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |