JPH11349799A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH11349799A
JPH11349799A JP16343098A JP16343098A JPH11349799A JP H11349799 A JPH11349799 A JP H11349799A JP 16343098 A JP16343098 A JP 16343098A JP 16343098 A JP16343098 A JP 16343098A JP H11349799 A JPH11349799 A JP H11349799A
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JP
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weight
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thermoplastic resin
resin composition
styrene
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JP16343098A
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English (en)
Inventor
Koji Okada
公二 岡田
Yutaka Maeda
裕 前田
Shigeto Ishiga
成人 石賀
Ryoichi Motoshige
良一 元重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Techno UMG Co Ltd
Original Assignee
Techno Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノッチ付き耐衝撃性、剛性および耐熱性のバ
ランスに優れた熱可塑性樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂98
〜30重量%、(B)ゴム状重合体20〜70重量%の
存在下に芳香族ビニル系単量体80〜30重量%を重合
して得られる耐衝撃性ポリスチレン樹脂2〜70重量%
および(C)スチレン系(共)重合体0〜30重量%
〔ただし、(A)+(B)+(C)=100重量%〕か
らなる熱可塑性樹脂(I)97〜75重量部、ならびに
無機充填材(II) 3〜25重量部〔ただし、(I)+
(II) =100重量部〕を主成分とする熱可塑性樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノッチ付き耐衝撃
性、剛性および耐熱性に優れる熱可塑性樹脂組成物に関
する。さらに詳しくは、芳香族ポリカーボネート樹脂
(以下「PC樹脂」ともいう)、耐衝撃性ポリスチレン
樹脂(以下「HIPS」ともいう)、スチレン系(共)
重合体(以下「PS樹脂」ともいう)および無機充填材
を主成分とする、優れた物性を有する熱可塑性樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、耐熱性に優れ
た樹脂であるが、耐衝撃性に関してノッチ感度が高い欠
点がある。それを改良するため、ポリカーボネート樹脂
とHIPSとのアロイ化によってノッチ付き耐衝撃性の
改良が試みられているが、通常のHIPS(ゴム状重合
体含有量が少ないもの)では、ノッチ付き耐衝撃強度、
剛性および耐熱性のバランスに優れたものは得られな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、ノッチ付き耐衝撃強
度、剛性および耐熱性のバランスに優れたポリカーボネ
ート樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)芳香族
ポリカーボネート樹脂98〜30重量%、(B)ゴム状
重合体20〜70重量%の存在下に芳香族ビニル系単量
体80〜30重量%を重合して得られる耐衝撃性ポリス
チレン樹脂2〜70重量%および(C)スチレン系
(共)重合体0〜30重量%〔ただし、(A)+(B)
+(C)=100重量%〕からなる熱可塑性樹脂(I)
97〜75重量部、ならびに無機充填材(II) 3〜25
重量部〔ただし、(I)+(II) =100重量部〕を主
成分とする熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
ここで、上記(B)耐衝撃性ポリスチレン樹脂は、乳化
重合法により製造されることが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の熱可塑性樹脂組成物に用
いられる(A)PC樹脂としては、種々のジヒドロキシ
アリール化合物とホスゲンとの反応によって得られるも
の(ホスゲン法)、あるいはジヒドロキシアリール化合
物とジフェニルカーボネートとのエステル交換反応によ
って得られるもの(エステル交換法)が挙げられる。好
ましいポリカーボネート樹脂は、芳香族ポリカーボネー
トである。代表的な芳香族ポリカーボネートとしては、
2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
すなわちビスフェノールAとホスゲンとの反応によって
得られるポリカーボネートである。
【0006】ここで、ポリカーボネートの原料となるジ
ヒドロキシアリール化合物としては、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)オクタン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フェニルメタン、2,2′−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2′−ビス
(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパ
ン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェ
ニル)プロパン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジクロロフェニル)プロパン、1,1′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1′
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′
−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,
4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルスル
フィド、4,4′−ジヒドロキシフェニルスルフィド、
4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニル
スルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホ
キシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチル
フェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシフェニル
スルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジ
メチルジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,
3′−ジメチルジフェニルスルホン、ヒドロキノン、レ
ゾルシンなどが挙げられ、これらは、1種または2種以
上で用いられる。特に好ましいものは、2,2′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、すなわちビスフ
ェノールAである。
【0007】上記(A)PC樹脂の粘度平均分子量は、
好ましくは10,000〜40,000、さらに好まし
くは15,000〜25,000である。分子量が高い
方が高いノッチ付き耐衝撃性が得られるが、流動性が劣
る。また、分子量の異なる2種以上のポリカーボネート
を用いることもできる。本発明の熱可塑性樹脂(I)中
の(A)PC樹脂の割合量は、98〜30重量%、好ま
しくは96〜50重量%である。使用量が98重量%を
超える場合にはノッチ付きアイゾット衝撃強度が劣り、
一方、または30重量%未満の場合には耐熱性が劣る。
【0008】次に、本発明の熱可塑性樹脂組成物に用い
られる(B)HIPSは、ガラス転移温度が常温(23
℃)以下のゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル系単量
体をグラフト重合させて得られる重合体である。ここ
で、ゴム状重合体としては、ジエン系ゴム質重合体や非
ジエン系ゴム質重合体が挙げられる。このうち、ジエン
系ゴム質重合体として、例えばポリブタジエン、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合
体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエ
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−
ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブ
ロック共重合体などが挙げられる。
【0009】また、非ジエン系ゴム質重合体としては、
例えばエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−
α−オレフィン−非共役ジエン共重合体などのエチレン
−α−オレフィン系ゴム質重合体;スチレン−ブタジエ
ン(ブロック)共重合体の水素添加物、スチレン−イソ
プレン(ブロック)共重合体の水素添加物、ブタジエン
−アクリロニトリル共重合体の水素添加物、ブタジエン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体の水素添加物、
その他のブタジエン系(共)重合体の水素添加物、スチ
レン−ブタジエンランダム共重合体の水素添加物などの
ジエン系重合体の水素添加物;シリコーン系ゴム、アク
リル系ゴムなどが挙げられる。なお、シリコーンゴムを
用いる場合、シリコーンゴム中にグラフト交叉剤(例え
ば、ビニル基を含んだものやγ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシランなど)が0.01〜10重量
%程度共重合したシリコーンゴムが好ましい。
【0010】なお、上記エチレン−α−オレフィン系ゴ
ム質重合体のα−オレフィンとしては、プロピレン、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、1−デセンが挙げられ、好ましくはプロ
ピレン、1−ブテンである。また、上記非共役ジエンと
しては、シクロペンタジエン、エチリデンノルボルネ
ン、1,4−ヘキサジエン、1,4−シクロペンタジエ
ンなどが挙げられる。上記ゴム状重合体のなかで、ポリ
ブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体が好まし
い。これらのゴム状重合体は、1種単独でまたは2種以
上で使用される。
【0011】(B)HIPSにおけるゴム状重合体の割
合は、20〜70重量%、好ましくは25〜70重量
%、さらに好ましくは35〜70重量%である。ゴム状
重合体が20重量%未満であると、耐衝撃性が不十分と
なり、一方、70重量%を超えると、成形加工性が低下
するうえ熱安定性が低下し好ましくない。
【0012】また、(B)HIPSに用いられる芳香族
ビニル系単量体としては、スチレン、t−ブチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジ
エチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル
−p−アミノメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニル
キシレン、モノクロルスチレン、ジクロロスチレン、モ
ノブロモスチレン、ジブロモスチレン、モノフルオロス
チレン、エチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げ
られ、特にスチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレンが好ましい。以上の芳香族ビニル系単量体は、
1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合し
て用いることもできる。
【0013】本発明の(B)HIPSは、公知の付加重
合法である乳化重合、溶液重合、懸濁重合、塊状重合な
どで製造することができる。市販のHIPSは、通常、
塊状重合または塊状−懸濁重合で製造されている。しか
し、本発明に使用されるHIPSは、ゴム状重合体含有
率が高くなるので、乳化重合法で製造されることが好ま
しい。上記乳化重合法としては、ある大きさのゴム状重
合体粒子を有するラテックスの存在下に芳香族ビニル系
単量体を乳化させグラフト重合させる方法が採用でき
る。使用されるゴム状重合体の平均ゴム粒径は、好まし
くは0.05〜0.8μm、さらに好ましくは0.15
〜0.6μmである。また、ゴム粒径の異なる2種以上
のゴム状重合体を用いると、さらにノッチ付き耐衝撃
性、物性バランスに優れた本発明の熱可塑性樹脂組成物
が得られる。好ましくは、0.1〜0.3μmと0.4
〜0.7μm程度の2種の粒径の異なるゴム状重合体を
使用する。この場合、2種のゴム状重合体の存在下で
(B)成分を製造しても、また、ゴム粒径の異なる2種
の(B)成分を使用することもできる。この生成ラテッ
クスを、酸または塩で凝固し、ポリマーを析出させ、分
離、洗浄、乾燥してHIPSが得られる。
【0014】重合開始剤としては、クメンハイドロパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどで代
表される有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリン
酸処方、スルホキシレート処方などで代表される還元剤
との組み合わせによるレドックス系、あるいは過硫酸
塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイドなどの過酸化物が使用される。好ましくは、油溶
性開始剤であり、クメンハイドロパーオキサイド、ジイ
ソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメン
タンハイドロパーオキサイドなどで代表される有機ハイ
ドロパーオキサイド類と含糖ピロリン酸処方、スルホキ
シレート処方などで代表される還元剤との組み合わせに
よるレドックス系がよい。また、上記油溶性開始剤と水
溶性開始剤とを組み合わせてもよい。組み合わせる場合
の水溶性開始剤の添加比率は、全添加量の好ましくは4
0重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下であ
る。さらに、重合開始剤は、重合系に一括または連続的
に添加することができる。重合開始剤の使用量は、単量
体成分に対し、通常、0.05〜5重量%、好ましくは
0.1〜1重量%である。
【0015】また、連鎖移動剤としては、オクチルメル
カプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テト
ラデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタン
などのメルカプタン類、テトラエチルチウラムスルフィ
ド、四塩化炭素、臭化エチレンおよびペンタフェニルエ
タンなどの炭化水素類、またはアクロレイン、メタクロ
レイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグ
リコレート、α−メチルスチレンのダイマーなどが挙げ
られる。これらの連鎖移動剤は、単独でまたは2種以上
を組み合わせて使用することができる。連鎖移動剤の使
用方法は、一括添加、分割添加、または連続添加のいず
れの方法でも差し支えない。連鎖移動剤の使用量は、単
量体成分に対し、通常、0.05〜3重量%程度であ
る。
【0016】乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤、および両性界面活性剤が挙げら
れる。このうち、アニオン性界面活性剤としては、例え
ば高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、脂肪酸スルホン酸塩、リン酸塩、脂肪酸塩
などが挙げられる。また、ノニオン性界面活性剤として
は、通常のポリエチレングリコールのアルキルエステル
型、アルキルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型
などが用いられる。さらに、両性界面活性剤としては、
アニオン部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、ス
ルホン酸塩、リン酸エステル塩を、カチオン部分として
アミン塩、第4級アンモニウム塩などを持つものが挙げ
られる。乳化剤の使用量は、単量体成分に対し、通常、
0.1〜5重量%程度である。なお、重合温度は、30
〜95℃、好ましくは40〜85℃で乳化重合すること
が望ましい。
【0017】上記(B)成分であるHIPSのグラフト
率は、好ましくは10〜200重量%、さらに好ましく
は20〜150重量%である。グラフト率が10重量%
未満であっても、200重量%を超えても、耐衝撃性が
低下し好ましくない。上記グラフト率は、ゴム質重合
体、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤などの種類や量、
さらに重合時間、重合温度などを変えることにより容易
に調整することができる。ここで、グラフト率(重量
%)は、HIPSの1g中のゴム成分重量をx、メチル
エチルケトン不溶分重量をyとすると、次式により求め
られた値である。 グラフト率(重量%)=〔(y−x)/x〕×100
【0018】また、本発明の(B)成分のHIPSの分
子量は、マトリックス成分であるメチルエチルケトン可
溶分の極限粘度〔η〕(30℃、ジメチルホルムアミド
中で測定)が、0.3〜1.2dl/g、好ましくは
0.4〜1.0dl/g、さらに好ましくは0.5〜
0.9dl/gである。この極限粘度〔η〕が0.3d
l/g未満であると、耐衝撃性が劣り、一方1.2dl
/gを超えると、流動性が劣る。上記極限粘度〔η〕
は、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤、溶剤などの種類
や量、さらに重合時間、重合温度などを変えることによ
り、容易に制御することができる。
【0019】本発明の熱可塑性樹脂(I)中の(B)H
IPSの割合量は、2〜70重量%、好ましくは4〜5
0重量%である。2重量%未満では、耐衝撃性が劣り、
一方、70重量%を超えると、成形性、耐熱性が劣り好
ましくない。
【0020】さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物に用
いられる(C)PS樹脂は、芳香族ビニル系単量体を
(共)重合させて得られる重合体である。(C)成分に
用いられる芳香族ビニル系単量体としては、上記(B)
成分に用いられる芳香族ビニル系単量体として挙げられ
るものが使用できる。中でも好ましくは、スチレン、p
−メチルスチレン、α−メチルスチレンである。これら
の芳香族ビニル系単量体は、1種単独で使用すること
も、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
本発明の(C)PS樹脂は、公知の重合法である乳化重
合、溶液重合、懸濁重合、塊状重合などで製造されたも
のを使用できる。(C)PS樹脂の重量平均分子量は、
通常、100,000〜500,000である。本発明
の熱可塑性樹脂(I)中の(C)PS樹脂の割合量は、
0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%である。3
0重量%を超えると、耐衝撃性が劣る。
【0021】次に、本発明の熱可塑性樹脂組成物に用い
られる無機充填材(II) としては、タルク、マイカ、ワ
ラストナイト、酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸カリウム
ウィスカー、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスビーズ、ロ
ックフィラー、ガラスフレーク、ミルドファイバー、黒
鉛、二硫化モリブデンなどの充填剤が挙げられる。好ま
しくは、ワラストナイト、タルク、マイカ、酸化亜鉛ウ
ィスカー、チタン酸カリウムウィスカーであり、さらに
好ましくは、タルク、マイカであり、特に好ましくはタ
ルクである。通常、タルクの形状は板状として知られて
いるが、繊維状のタルクも使用できる。三波川変性層か
ら得られる蛇紋岩から得たタルクは、薄い緑色の繊維状
である。また、マイカなどは、鱗片状である。本発明に
使用される無機充填材(II) の平均粒径は、0.5〜2
0μm、好ましくは0.5〜15μm、特に好ましくは
1.0〜13μmである。平均粒径が0.5μm未満で
あると混練り時に凝集を起こし、成形品の外観およびメ
ッキ性が劣り、20μmを超えると耐衝撃性などの物性
および外観を損なう。
【0022】本発明の無機充填材(II) として、上記充
填材100重量部に対して0.1〜5重量部、好ましく
は0.5〜3重量部のシランカップリング剤を用いて表
面処理を行なった無機充填材も使用できる。シランカッ
プリング剤としては、エポキシ基、アミノ基、ビニル
基、ヒドロキシル基などの官能基を有するものが使用で
きる。特にエポキシ基を有するものが好ましい。本発明
の無機充填材(II) は、1種単独で使用することも、あ
るいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0023】本発明の熱可塑性樹脂組成物における上記
熱可塑性樹脂(I)と無機充填材(II) の配合量は、
(I)成分が97〜75重量部、好ましくは95〜80
重量部、(II) 成分が3〜25重量部、好ましくは5〜
20重量部〔ただし、(I)+(II) =100重量部〕
である。(I)成分が97重量部を超える場合〔(II)
成分が3重量部未満の場合〕、剛性が劣り、一方、
(I)成分が75重量部未満の場合〔(II) 成分が25
重量部を超える場合〕、耐衝撃性が劣る。
【0024】なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
流動性改善、剛性改善、熱安定性改善、難燃性付与、耐
候性改善、帯電防止、外観改善などの目的で、種々の任
意成分を添加することができる。例えば、本発明の熱可
塑性樹脂組成物の流動性を向上させるために、低分子量
のポリエチレンや有機リン化合物を配合することができ
る。また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、熱安定性
を付与するために、リン酸2水素ナトリウム、リン酸1
水素2ナトリウム、あるいはこれらの水和物を配合する
こともできる。これらの無機リン化合物を配合すること
で、成形時の熱安定性を改良することができる。
【0025】さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物に
は、難燃性を付与するために、難燃剤を配合することも
できる。難燃剤としては、ハロゲン系化合物、有機リン
系化合物、窒素系化合物、アンチモン化合物などを、単
独であるいは併用して使用することができる。このう
ち、ハロゲン系化合物としては、テトラブロモビスフェ
ノールAのオリゴマー(末端は、エポキシ基、トリブロ
モフェノールなどで封止してあってもよい)、臭素化ス
チレン、後臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネー
トのオリゴマー、テトラブロモビスフェノールA、デカ
ブロモジフェニルエーテル、塩素化ポリスチレン、脂肪
族塩素化合物などが挙げられる。なかでも、テトラブロ
モビスフェノールAのオリゴマーが好ましい(好ましい
分子量は、1,000〜6,000程度である)。ま
た、ハロゲン系化合物において、ハロゲンが臭素の場
合、好ましい臭素濃度は、30〜65重量%、さらに好
ましくは45〜60重量%である。
【0026】また、有機リン系化合物としては、トリフ
ェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、ト
リクレジルホスフェート、トリキシレニルチオホスフェ
ート、ハイドロキノンビス(ジフェニルホスフェー
ト)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェー
ト)、レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェー
ト)、トリフェニルホスフェートのオリゴマーなどが挙
げられる。なかでも、トリフェニルホスフェート、トリ
キシレニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジキシ
レニルホスフェート)が好ましい。さらに、窒素系化合
物としては、例えばメラミン、イソシアネートの環化物
などが挙げられる。さらに、アンチモン化合物として
は、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどが使用で
きる。
【0027】さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物に
は、公知のカップリング剤、耐候剤、酸化防止剤、可塑
剤、着色剤、帯電防止剤、シリコーンオイル、発泡剤な
どの添加剤を配合することができる。このうち、耐候剤
としては、リン系、イオウ系の有機化合物、水酸基を含
有する有機化合物が好ましい。また、帯電防止剤として
は、ポリエーテル、アルキル基を有するスルホン酸塩な
どが挙げられる。さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物
には、要求される用途に応じて、他の熱可塑性樹脂や熱
硬化性樹脂などの他の重合体を配合することができる。
この他の重合体としては、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリア
ミドエラストマー、ポリアミドイミドエラストマー、ポ
リエステルエラストマー、ポリエーテルエステルアミ
ド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、
レゾール樹脂などを、1種単独で使用することも、ある
いは2種以上を混合して用いることもできる。なお、上
記他の重合体のうち、ポリアミドエラストマー、ポリエ
ーテルエステルアミドなどを配合することで、永久帯電
防止性の付与が可能である。上記任意に添加する成分の
配合量には、本発明の熱可塑性樹脂組成物の特性が維持
される範囲であれば、特に制限はない。
【0028】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記
(A)〜(C)の各成分と無機充填材(II) とを、同時
にまたはそれぞれ別々に添加して、各種押し出し機、バ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどを用い、各成
分を混練りすることによって得られる。好ましい製造方
法は、2軸押し出し機を用いる方法である。各成分を混
練りするに際して、各成分を一括して混練りしてもよ
く、多段添加式で混練りしてもよい。このようにして得
られる本発明の熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、シー
ト押し出し成形、真空成形、異形押し出し成形、発泡成
形などによって、各種成形品を成形することができる。
上記成形法によって得られる各種成形品は、その優れた
性質を利用して、OA・家電製品、車両用途などのディ
スク・トレー材料、ハウジング材などに使用することが
できる。特に、本発明の熱可塑性樹脂組成物より得られ
る成形品は、携帯端末用材料、携帯電話の箱体材料に最
適である。
【0029】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに説明する。なお、実施例および比較例中、部およ
び%は特に断らない限り重量基準である。また、実施例
および比較例中の各種評価は、次のようにして測定した
値である。
【0030】平均粒径 分散粒子の平均粒径は、あらかじめ乳化状態で合成した
ラテックスの粒径がそのまま樹脂中の分散粒子の粒径を
示すことを電子顕微鏡で確認したので、ラテックス中の
分散粒子の粒径を、光散乱法で測定した。測定機器は、
大塚電子(株)製、レーザー粒径解析システムLPA−
3100を用い、70回積算でキュムラント法を用い、
粒径を測定した。グラフト率 上記本文中に記載極限粘度〔η〕 上記本文中に記載
【0031】アイゾット(Izod)衝撃強度 ASTM D256に準じて測定した。 試験片;2.5×1/2×1/2インチ、ノッチ付き。
単位は、kgf・cm/cmである。引張り強度(TS)および引張り伸び(TE) ASTM D638に準拠して測定した。 試験片;ASTMタイプI 引張り速度;5mm/min単位は、引張り強さがkg
f/cm2 、引張り伸びが%である。曲げ強度(FS)および曲げモジュラス(FM) ASTM D790に準拠して測定した。 試験片;80mm×25mm×3.2mm 曲げ速度;1.3mm/min単位は、曲げ強度がkg
f/cm2 、曲げモジュラスがkgf/cm2 である。
【0032】ロックウェル硬度(RH) ASTM D785に準拠して測定した。メルトフローレート(MFR ) ASTM D1238に準じて測定した。測定温度は2
40℃、荷重は10kg、単位はg/10分である。耐熱性(HDT ) ASTM D648に準拠して測定した。単位は℃であ
る。表面光沢(gloss ) JIS K7105に準じて測定した。
【0033】本実施例に用いられる各成分は、次のとお
りである。(A)芳香族ポリカーボネート樹脂(A−1)の調製 芳香族ポリカーボネート樹脂としては、三菱エンジニア
リングプラスチック(株)製のNOVAREX 702
0A(粘度平均分子量;18,000)を使用した。
【0034】(B)HIPSの調製 (B−1−1);攪拌装置、加熱冷却装置、および各原
料、助剤仕込み装置を備えた内容積5リットルの反応器
に、ポリブタジエン系ゴムラテックス25部(固形分換
算)(平均粒径0.3μm)、スチレン30部、脱イオ
ン水115部、および不均化ロジン酸カリウムセッケン
0.53部を仕込み、攪拌しながら40℃に昇温した。
温度が40℃に達した時点で、ピロリン酸ナトリウム
0.2部、デキストロース0.25部、および硫酸第一
鉄0.004部を脱イオン水8.2部に均一溶解した混
合物水溶液、ならびにクメンハイドロパーオキサイド
0.06部を添加した。添加終了後、2時間かけて80
℃に昇温した。添加してから1時間後、スチレン45
部、不均化ロジン酸カリウムセッケン0.80部、およ
び脱イオン水51部を混合攪拌し乳化させた混合物、な
らびにクメンハイドロパーオキサイド0.12部を2時
間にわたって連続的に添加し、重合を続けた。添加終了
後、ピロリン酸ナトリウム0.11部、デキストロース
0.12部、および硫酸第一鉄0.002部を脱イオン
水4.1部に均一溶解した混合物水溶液、ならびにクメ
ンハイドロパーオキサイド0.08部を添加した。さら
に攪拌を1時間続けたのち冷却し、反応を終了した。得
られた反応生成物(グラフト共重合体ラテックス)に老
化防止剤を添加したのち、90℃の0.2%硫酸水溶液
で凝固し、反応生成物をよく水洗したのち、脱水、乾燥
し、グラフト共重合体であるB−1−1を得た。ゴム含
有率は25%、グラフト率は160%、極限粘度〔η〕
は0.6dl/gであった。
【0035】(B−1−2);攪拌装置、加熱冷却装
置、および各原料、助剤仕込み装置を備えた内容積5リ
ットルの反応器に、ポリブタジエン系ゴムラテックス4
0部(固形分換算)(平均粒径0.3μm)、スチレン
30部、脱イオン水115部、および不均化ロジン酸カ
リウムセッケン0.53部を仕込み、攪拌しながら40
℃に昇温した。温度が40℃に達した時点で、ピロリン
酸ナトリウム0.2部、デキストロース0.25部、お
よび硫酸第一鉄0.004部を脱イオン水8.2部に均
一溶解した混合物水溶液、ならびにクメンハイドロパー
オキサイド0.06部を添加した。添加終了後、2時間
かけて80℃に昇温した。添加してから1時間後、スチ
レン30部、不均化ロジン酸カリウムセッケン0.53
部、および脱イオン水34部を混合攪拌し乳化させた混
合物、ならびにクメンハイドロパーオキサイド0.08
部を2時間にわたって連続的に添加し、重合を続けた。
添加終了後、ピロリン酸ナトリウム0.07部、デキス
トロース0.08部、および硫酸第一鉄0.0013部
を脱イオン水2.7部に均一溶解した混合物水溶液、な
らびにクメンハイドロパーオキサイド0.05部を添加
した。さらに攪拌を1時間続けたのち冷却し、反応を終
了した。得られた反応生成物(グラフト共重合体ラテッ
クス)に老化防止剤を添加した後、90℃の0.2%硫
酸水溶液で凝固し、反応生成物をよく水洗したのち、脱
水、乾燥し、グラフト共重合体であるB−1−2を得
た。ゴム含有率は40%、グラフト率は75%、極限粘
度〔η〕は0.62dl/gであった。
【0036】(B−1−3);攪拌装置、加熱冷却装
置、および各原料、助剤仕込み装置を備えた内容積5リ
ットルの反応器に、ポリブタジエン系ゴムラテックス6
5部(固形分換算)(平均粒径0.3μm)、スチレン
15部、脱イオン水115部、および不均化ロジン酸カ
リウムセッケン0.27部を仕込み、攪拌しながら40
℃に昇温した。温度が40℃に達した時点で、ピロリン
酸ナトリウム0.1部、デキストロース0.13部、お
よび硫酸第一鉄0.002部を脱イオン水4.1部に均
一溶解した混合物水溶液、ならびにクメンハイドロパー
オキサイド0.03部を添加した。添加終了後、2時間
かけて80℃に昇温した。添加してから1時間後、スチ
レン20部、不均化ロジン酸カリウムセッケン0.35
部、および脱イオン水23部を混合攪拌し乳化させた混
合物、ならびにクメンハイドロパーオキサイド0.05
部を2時間にわたって連続的に添加し、重合を続けた。
添加終了後、ピロリン酸ナトリウム0.05部、デキス
トロース0.05部、および硫酸第一鉄0.0009部
を脱イオン水1.8部に均一溶解した混合物水溶液、な
らびにクメンハイドロパーオキサイド0.03部を添加
した。さらに、攪拌を1時間続けたのち冷却し、反応を
終了した。得られた反応生成物(グラフト共重合体ラテ
ックス)に老化防止剤を添加した後、90℃の0.2%
硫酸水溶液で凝固し、反応生成物をよく水洗したのち、
脱水、乾燥し、グラフト共重合体であるB−1−3を得
た。ゴム含有率は65%、グラフト率は36%、極限粘
度〔η〕は0.67dl/gであった。
【0037】(B−2−1);塊状重合法により製造し
た耐衝撃性ポリスチレン(ゴム含有率;14%)を使用
した。 (B−2−2);攪拌装置、加熱冷却装置、および各原
料、助剤仕込み装置を備えた内容積5リットルの反応器
に、ポリブタジエン系ゴムラテックス75部(固形分換
算)(平均粒径0.3μm)、スチレン10部、脱イオ
ン水115部、および不均化ロジン酸カリウムセッケン
0.18部を仕込み、攪拌しながら40℃に昇温した。
温度が40℃に達した時点で、ピロリン酸ナトリウム
0.067部、デキストロース0.083部、および硫
酸第一鉄0.0013部を脱イオン水2.8部に均一溶
解した混合物水溶液、ならびにクメンハイドロパーオキ
サイド0.02部を添加した。添加終了後、2時間かけ
て80℃に昇温した。添加してから1時間後、スチレン
15部、不均化ロジン酸カリウムセッケン0.27部、
および脱イオン水17部を混合攪拌し乳化させた混合
物、ならびにクメンハイドロパーオキサイド0.04部
を2時間にわたって連続的に添加し、重合を続けた。添
加終了後、ピロリン酸ナトリウム0.035部、デキス
トロース0.04部、および硫酸第一鉄0.0007部
を脱イオン水1.4部に均一溶解した混合物水溶液、な
らびにクメンハイドロパーオキサイド0.025部を添
加した。さらに攪拌を1時間続けたのち冷却し、反応を
終了した。得られた反応生成物(グラフト共重合体ラテ
ックス)に老化防止剤を添加したのち、90℃の0.2
%硫酸水溶液で凝固し、反応生成物をよく水洗したの
ち、脱水、乾燥し、グラフト共重合体であるB−1−1
を得た。ゴム含有率は75%、グラフト率は17%、極
限粘度〔η〕は0.62dl/gであった。
【0038】(C)PS樹脂(C−1)の調製 スチレン系(共)重合体としては、三菱化学(株)製の
HH102を使用した。(II)無機充填材の調製 無機充填材としては、日本タルク(株)製のミクロエー
スK−1(平均粒子径5.5μm)を使用した。
【0039】実施例1〜8、比較例1〜7 本発明の(A)、(B)、(C)および(II)成分を表
1および表2の配合処方で、230〜260℃の温度条
件下で押し出し機を用いて溶融混練りし、ペレットを得
た。得られたペレットを成形材料として、射出成形によ
り下記の成形条件でアイゾット衝撃強度測定用テストピ
ース、引張り試験用テストピースおよび曲げ試験用テス
トピースを成形した。 成形機 ;(株)日本製鋼所製JIOOE 金型温度:50℃±5℃ シリンダーセット温度:230〜260℃ 評価結果を表1および表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】表1の本発明の熱可塑性樹脂組成物(実施
例1〜8)は、いずれも良好なノッチ付き耐衝撃性、剛
性および耐熱性を示した。一方、表2の比較例1は、
(B)成分の量が本発明の範囲外で少ない例であり、ノ
ッチ付き耐衝撃性が劣る。比較例2は、無機充填材(I
I) の量が本発明の範囲外で少ない例であり、曲げモジ
ュラス(FM)が劣る。比較例3は、(B)成分のゴム
状重合体の含有率が本発明の範囲外で少ない例であり、
実施例3〜5に比較してノッチ付き耐衝撃性が劣る。比
較例4は、(B)成分のゴム状重合体の含有率が本発明
の範囲外で多い例であり、実施例3〜5に比較して曲げ
モジュラス(FM)およびメルトフローレート(MF
R)が劣る。比較例5は、無機充填材(II) の量が本発
明の範囲外で多い例であり、ノッチ付き耐衝撃性が劣
る。比較例6は、(C)成分の量が本発明の範囲外で多
い例であり、ノッチ付き耐衝撃性が劣る。比較例7は、
(A)成分の量が本発明の範囲外で少ない例であり、曲
げモジュラス(FM)および耐熱性(HDT)が劣る。
【0043】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ノッチ
付き耐衝撃性、剛性および耐熱性のバランスに優れ、得
られる成形品は、OA製品、家電製品、車両用途のディ
スク・トレー材料、ハウジング材料など、特に携帯端
末、携帯電話の箱体として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 25:04) (72)発明者 元重 良一 東京都中央区京橋一丁目18番1号 テクノ ポリマー株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂98
    〜30重量%、(B)ゴム状重合体20〜70重量%の
    存在下に芳香族ビニル系単量体80〜30重量%を重合
    して得られる耐衝撃性ポリスチレン樹脂2〜70重量%
    および(C)スチレン系(共)重合体0〜30重量%
    〔ただし、(A)+(B)+(C)=100重量%〕か
    らなる熱可塑性樹脂(I)97〜75重量部、ならびに
    無機充填材(II) 3〜25重量部〔ただし、(I)+
    (II) =100重量部〕を主成分とする熱可塑性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 (B)耐衝撃性ポリスチレン樹脂が乳化
    重合法により製造された請求項1記載の熱可塑性樹脂組
    成物。
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