JPH11349584A - ヒドロキシラクトン化合物の製法 - Google Patents

ヒドロキシラクトン化合物の製法

Info

Publication number
JPH11349584A
JPH11349584A JP11096424A JP9642499A JPH11349584A JP H11349584 A JPH11349584 A JP H11349584A JP 11096424 A JP11096424 A JP 11096424A JP 9642499 A JP9642499 A JP 9642499A JP H11349584 A JPH11349584 A JP H11349584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
formula
ring
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11096424A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Seki
雅彦 関
Toru Kuroda
徹 黒田
Takeshi Yamanaka
武志 山中
Ritsuo Imashiro
律雄 今城
Takeji Shibatani
武爾 柴谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tanabe Seiyaku Co Ltd filed Critical Tanabe Seiyaku Co Ltd
Priority to JP11096424A priority Critical patent/JPH11349584A/ja
Publication of JPH11349584A publication Critical patent/JPH11349584A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学活性フェニルグリシッド酸誘導体の製法
において触媒として用いられるケトン化合物およびその
前駆体のヒドロキシラクトン化合物の工業的製法を提供
する。 【解決手段】 エポキシ化合物(I)またはその塩を分子
内閉環することによりヒドロキシラクトン化合物(II)ま
たはその塩を製造し、この化合物(II)を酸化して対応す
るケトン化合物に導く。 【化1】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式芳
香環、Alkは単結合手または置換基を有していてもよい
アルキレン基、QはCOまたはSO2、XはOまたは
S、R1はHまたは低級アルキル基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性フェニル
グリシッド酸誘導体の製造において触媒として用いられ
るケトン化合物およびその前駆体であるヒドロキシラク
トン化合物の製法に関する。さらに詳しくは、医薬とし
て有用な1,5−ベンゾチアゼピン誘導体の製造中間体
である光学活性フェニルグリシッド酸誘導体の製造に際
して触媒として用いられる不斉ケトン化合物およびその
前駆体であるヒドロキシラクトン化合物の製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ある種の1,5−ベンゾチアゼピン誘導
体が、狭心症、心筋梗塞、不整脈などの心疾患、高血圧
症、冠血管梗塞、脳梗塞などの循環器系疾患に対して有
用な化合物であることが知られており、特に、塩酸ジル
チアゼム[化学名:(2S,3S)−3−アセトキシ−5−
[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−(4−メトキシフ
ェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン塩
酸塩]は、狭心症、本態性高血圧症の治療に広く使用さ
れている。
【0003】このような1,5−ベンゾチアゼピン誘導
体は種々の方法で製造されうるが、その一つとして光学
活性フェニルグリシッド酸誘導体を用い、これをo−ア
ミノチオフェノールと反応させたのち閉環反応に付して
光学活性1,5−ベンゾチアゼピン誘導体に導く方法が
提案されている(特開昭60−13776号公報)。この
方法で用いられる出発化合物の光学活性フェニルグリシ
ッド酸誘導体の製法としては、種々の方法が提案されて
いるが(特表平4−501360号公報、特開平4−2
28095号公報、特開昭60−13776号公報、国
際公開第95/07359号パンフレット等)、これら
はいずれも原料としてラセミ型トランス−グリシッド酸
誘導体を使用しているため、目的とする光学活性体の収
率がラセミ体の50%以下と、きわめて低い欠点があ
る。
【0004】しかして、この光学活性フェニルグリシッ
ド酸誘導体の改良製法として、ケイ皮酸誘導体に下記
式:
【化39】 で示される不斉ケトン化合物および酸化剤を作用させて
光学活性フェニルグリシッド酸誘導体に導く方法が提案
されている(国際公開第98/56762号パンフレッ
ト)。上記不斉ケトン化合物はオレフィン類の触媒的不
斉エポキシ化に用いられることが知られており(J. Am.
Chem. Soc., vol. 118, 491-492 および 11311−11312,
1996)、不斉1,1−ビナフチル−2,2'−ジカルボン
酸に有機溶媒中ジヒドロキシアセトンを作用させて製造
される(上記 J. Am. Chem. Soc.サプレメンタリー・マ
テリアル)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公知の不斉ケトン
化合物の製法においては大量の有機溶媒を必要とし、工
業的な製法としては適していない。本発明者らは、かか
る触媒的不斉エポキシ化に有用と考えられる一連の不斉
ケトン化合物を効率よく製造する方法を見出すべく種々
研究した結果、ビアリール化合物のエポキシ誘導体を用
い、分子内閉環反応に付すことにより、前駆体であるヒ
ドロキシラクトン化合物が高収率で得られ、これを酸化
することにより所望の不斉ケトン化合物に導き得ること
を知り、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I):
【化40】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環、Alkは単結合手または置換基を有していてもよ
いアルキレン基、Qはカルボニル基またはスルホニル
基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原子また
は低級アルキル基を表す)で示されるエポキシ化合物ま
たはその塩を分子内閉環することにより、一般式(II):
【化41】 (式中、環Ar、Alk、Q、XおよびR1は前記と同一意
味を有する)で示されるヒドロキシラクトン化合物また
はその塩を製造する方法を提供するものである。
【0007】本発明は、また、該ヒドロキシラクトン化
合物(II)またはその塩を酸化して一般式(VI):
【化42】 (式中、環Ar、Alk、Q、XおよびR1は前記と同じ)で
示されるケトン化合物を提供するものであり、その際、
ヒドロキシラクトン化合物(II)として不斉体を用いるこ
とにより、対応する不斉ケトン化合物が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】一般式(I)で示されるエポキシ化
合物またはその塩は下記反応式−1に示されるように、
分子内閉環して一般式(II)に示されるヒドロキシラクト
ン化合物またはその塩に導かれる。
【0009】反応式−1
【化43】 (式中、環Ar、Alk、Q、XおよびR1は前記に同じ)。
上記の方法で、エポキシ化合物(I)またはその塩をヒド
ロキシラクトン化合物(II)またはその塩に導く反応は下
記の方法(a)および(b)によって容易に行われる。
【0010】方法(a):エポキシ化合物(I)またはその
塩を適当な溶媒中、塩基の存在下にアンモニウム塩と反
応させることによりヒドロキシラクトン化合物(II)また
はその塩を得る。用いられる溶媒としては、アルコール
系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、t−ブチルアルコール)、エーテル系溶媒(ジエチ
ルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン)、ハロゲン化されていてもよい脂肪族炭化水素系溶
媒(ヘキサン、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジ
クロロエタン、四塩化炭素)、ハロゲン化されていても
よい芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、エステル
系溶媒(酢酸メチル、酢酸エチル)、ニトリル系溶媒(ア
セトニトリル)、ケトン系溶媒(アセトン、2−ブタノ
ン、メチルイソブチルケトン)、アミド系溶媒(ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド)等が挙げられ、
好ましくは、エタノール、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサンである。その溶媒の使用量は、通常、化合
物(I)1gに対し、2〜50g、好ましくは化合物(I)1
gに対し、10〜30gの範囲である。塩基としては、水
素化アルカリ金属(水素化リチウム、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム)、水酸化アルカリ金属(水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、水酸化ア
ルカリ土類金属(水酸化カルシウム、水酸化バリウム)、
アルキルアミン(トリエチルアミン、N,N-ジイソプロ
ピル−N−エチルアミン)等が含まれ、好ましくは、水
酸化リチウム、水酸化ナトリウムである。
【0011】また反応させるアンモニウム塩としては、
第4級アンモニウム塩[第4級アンモニウムハイドロジ
ェンサルフェート(テトラn−ブチルアンモニウムハイ
ドロジェンサルフェート)、第4級アンモニウムハライ
ド(テトラn−ブチルアンモニウムヨージド)]、ホスホ
ニウム塩[第4級ホスホニウムボレート(メチルトリメ
トキシホスフェートテトラフルオロボレート)]等が挙
げられ、好ましくはテトラn−ブチルアンモニウムヨー
ジド、テトラn−ブチルアンモニウムハイドロジェンサ
ルフェートである。その使用量は、化合物(I)1gに対
し、10mg〜200mg、好ましくは、20mg〜50mgの
範囲である。上記の反応は冷却〜加熱下に行われ、通
常、5〜150℃、好ましくは80〜120℃の範囲で
行われる。
【0012】方法(b):エポキシ化合物(I)またはその
塩を適当は溶媒中、塩基の存在下に遷移金属錯体触媒で
処理することによりヒドロキシラクトン化合物(II)また
はその塩に導く。用いられる溶媒としては、エーテル系
溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t
−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン)、ハロゲン化されていてもよい脂肪族炭
化水素系溶媒(ヘキサン、塩化メチレン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素)、ハロゲン化
されていてもよい芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン)、エステル系溶媒(酢酸メチル、酢酸エチル)、ニト
リル系溶媒(アセトニトリル)、ケトン系溶媒(アセト
ン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン)、アミド
系溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド)、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、t−ブチルアルコール)等が挙げ
られ、好ましくは、テトラヒドロフラン、塩化メチレ
ン、クロロベンゼンであり、その使用量は化合物(I)1
gに対し、2〜50g、好ましくは化合物(I)1gに対
し、10〜30gである。塩基として、有機塩基[アル
キルアミン(トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピル
−N−エチルアミン);芳香族アミン(ピリジン、ルチジ
ン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン)、アリールア
ミン(アニリン、N,N−ジエチルアニリン)、架橋アミ
ン(1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,
8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エ
ン)]等が挙げられ、好ましくは、N,N-ジイソプロピ
ル−N−エチルアミンである。この反応は冷却〜加熱下
に行われ、通常、0〜100℃、好ましくは、10〜3
0℃の範囲で行われる。
【0013】上記の方法(b)で用いられる遷移金属錯体
触媒としては、エチレンのエポキシ化反応などに使用さ
れるキラル触媒がいずれも含まれ、例えば、特開昭59
−219272号公報、特開平6−49051号公報、
特表平5−507645号公報、特表平6−50998
1号公報および国際公開第96/28402号パンフレ
ット等に記載の化合物がいずれも用いられる。
【0014】具体的な遷移金属錯体触媒としては、次式
(VII)で示される錯体あるいはこの錯体に更にハロゲン
イオンまたは脂肪酸イオンが配位した錯体が挙げられ
る。
【化44】 [式中、R1'およびR1"は水素原子、アルキル基または
アリール基、R2'〜R5'およびR2"〜R5"は水素原子、
アルキル基またはアリール基、Ra'およびRa"は(i)水
素原子、アルキル基またはアリール基であるか、または
(ii)互いに結合して式:
【化45】 (式中、Ra1'〜Ra4'は水素原子、アルキル基またはア
リール基)で示される基、または(iii)互いに結合して
式:
【化46】 (式中、Rb1'およびRb2'は水素原子、アルキル基また
はアリール基、Alk'はアルキル基またはアリール基で
置換されていてもよいアルキレン基)で示される基、M
は遷移金属またはアルミニウムを意味する]。
【0015】上記錯体(VII)における置換基のアルキル
基としては、炭素数1〜6の直鎖または分枝鎖アルキル
基、好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖アルキ
ル基、更に好ましくは炭素数1〜4の分枝鎖アルキル
基、最も好ましいのはt−ブチルであり、アリール基と
しては、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、好ましく
は炭素数6〜8の芳香族炭化水素基、更に好ましくはフ
ェニル基であり、アルキレン基としては、炭素数1〜6
の直鎖または分枝鎖アルキレン基、好ましくは炭素数3
〜5の直鎖または分枝鎖アルキレン基、更に好ましくは
炭素数3〜5の直鎖アルキレン基、最も好ましいのはテ
トラメチレン基である。またMの遷移金属としては、コ
バルト、チタン、バナジウム、クロムが挙げられ、好ま
しいのはコバルト、チタン、最も好ましいのはコバルト
である。
【0016】本発明に用いられる好ましい錯体は、上記
式(VII)において、Ra'およびRa"が互いに結合して
式:
【化47】 (式中、Ra1'〜Ra4'は水素原子、アルキル基、または
アリール基)または互いに結合して式:
【化48】 (式中、Rb1'およびRb2'は水素原子、アルキル基また
はアリール基、Alk'は上記に同じ)の化合物である。
【0017】本発明に用いられる他の好ましい錯体は、
上記式(VII)において、R1'およびR1"が水素原子、
2'〜R5'およびR2"〜R5"が水素原子またはアルキル
基、R a1'〜Ra4'がそれぞれ水素原子、Rb1'およびR
b2'が水素原子である化合物である。
【0018】本発明で用いられるさらに好ましい他の錯
体は、上記式(VII)において、R1'およびR1"が水素原
子、R3'、R5'、R3"およびR5"が各々水素原子または
アルキル基、R2'、R4'、R2"およびR4"が各々水素原
子、Ra'およびRa"が互いに結合して非置換o−フェニ
レン基または互いに結合して非置換1,2−シクロヘキ
シレン基を形成したものである化合物である。
【0019】本発明で用いられる好ましい錯体(VII)は
遷移金属Mがコバルト、チタン、バナジウムまたはクロ
ムのもの、さらに好ましくはMがコバルト、なかんずく
2価のコバルトのものである。
【0020】本発明で用いられる上記錯体(VII)はハロ
ゲンイオンまたは脂肪酸イオンが遷移金属Mの部位に配
位したものも含まれるが、これらイオンの配位していな
いものも好ましく用いられる。
【0021】本発明で遷移金属錯体触媒として用いられ
る好ましい具体例としては、下記式(VIII)および式(IX)
で示される錯体が挙げられる。
【化49】
【化50】
【0022】上記のいずれの方法においても、出発エポ
キシ化合物(I)として、R型エポキシ化合物(I−a)を
用いるか、またはS型エポキシ化合物(I−b)を用いる
ことにより、得られるヒドロキシラクトン化合物も、そ
れぞれ、下記反応式−1'および反応式−1"で示される
ように、R型ヒドロキシラクトン化合物(II-a)またはS
型ヒドロキシラクトン化合物(II-b)に導かれる。
【0023】反応式−1'
【化51】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環であり、太線で示す部分が手前に出ている構造の
立体配置を有し、Alkは単結合手または置換基を有して
いてもよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスル
ホニル基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原
子または低級アルキル基を表す)。
【0024】反応式−1"
【化52】 (式中、環Arおよびその太線部分、Alk、Q、Xおよび
1は上記に同じ)。
【0025】上記の方法で得られるヒドロキシラクトン
化合物(II)またはその塩を適当な溶媒中で酸化剤で処理
することにより、下記反応式−2で示されるように、対
応するケトン化合物が得られる。
【0026】反応式−2
【化53】 (式中、環Ar、Alk、Q、XおよびR1は前記に同じ)。
【0027】上記の反応で用いられる溶媒としては、ハ
ロゲン化されていてもよい芳香族炭化水素系溶媒(ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼン)が挙げられ、そのうち、トルエンが好まし
い。酸化剤としては、金属酸化剤[二酸化マンガン、重
クロム酸カリウム、ピリジニウムクロロクロメート、酸
化ルテニウム、ルテニウムクロリド−過ヨウ素酸ナトリ
ウム、テトラプロピルアンモニウムパールテネート−N
−メチルモルホリンオキシド]および非金属酸化剤[シ
ュウ酸ジクロリド−ジメチルスルホキシド、1,1,1−
トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベ
ンズヨードオキソール−3(1H)−オン]が挙げられ、
それらのうち二酸化マンガンが好ましい。上記反応は通
常10〜200℃、好ましくは20〜110℃にて行わ
れる。
【0028】上記の方法において、ヒドロキシラクトン
化合物(II)としてR型ヒドロキシラクトン化合物(II-a)
を用いるか、またはS型ヒドロキシラクトン化合物(II-
b)を用いることにより、得られるケトン化合物も、それ
ぞれ、下記反応式−2'および反応式−2"で示されるよ
うにR型ケトン化合物(VI−a)またはS型ケトン化合物
(VI−b)に導かれる。
【0029】反応式−2'
【化54】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環であり、太線で示す部分が手前に出ている構造の
立体配置を有し、Alkは単結合手または置換基を有して
いてもよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスル
ホニル基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原
子または低級アルキル基を表す)。
【0030】反応式−2"
【化55】 (式中、環Arおよびその太線部分、Alk、Q、Xおよび
1は上記に同じ)。
【0031】本発明方法における出発化合物であるエポ
キシ化合物(I)またはその塩は、下記反応式―3で示さ
れるように、ビアリール化合物(III)を用いて2つのル
ートにより製造することができる。
【0032】反応式−3
【化56】 (式中、環Ar、Alk、Q、XおよびR1は前記に同じ、
Protは保護基、Lは離脱しうる基を意味する)。
【0033】すなわち、ビアリール化合物(III)からそ
の酸無水物を製造し、それに化合物(IV)またはその塩を
反応させて保護基を導入したのち、エポキシ化合物(V-
a)と反応させ、ついで脱保護基処理を行うルート(a)、
およびビアリール化合物(III)からその酸無水物を製造
したのち、これに直接エポキシ化合物(V-b)を反応させ
るルート(b)とによって製造することができる。これら
の製法について以下にさらに詳しく説明する。
【0034】ルート(a):まず、ビアリール化合物(II
I)から常法により酸無水物を製造し、これに式(IV):
【化57】Prot−X−H (IV) (式中、XおよびProtは前記に同じ)で示される化合物
またはその塩を反応させて保護基を導入し、得られた化
合物(Prot-III)を、適当な溶媒中、塩基の存在下また
は非存在下に化合物(V-a)と反応させ、ついて保護基を
除去することにより、所望のエポキシ化合物(I)が得ら
れる。
【0035】ビアリール化合物(III)から対応する酸無
水物を調製するには、適当な溶媒中、化合物(III)に脱
水剤を作用させる方法がある。この方法で用いられる脱
水剤としては、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(DCC)、DCCと1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル、アゾジカルボン酸ジエステル(アゾジカルボン酸ジ
エチル)、酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸)等が
挙げられ、そのうち、無水酢酸が好ましい。また溶媒と
しては、酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸)、エー
テル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン)、ハロゲン化されていてもよい脂肪
族炭化水素系溶媒(ヘキサン、塩化メチレン、クロロホ
ルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素)、ハロゲン
化されていてもよい芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、
トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン)、エステル系溶媒(酢酸メチル、酢酸エチル)、ニト
リル系溶媒(アセトニトリル)、ケトン系溶媒(アセト
ン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン)、アミド
系溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)
等が挙げられるが、無水酢酸が特に好ましい。
【0036】酸無水物を製造するための別法は、ビアリ
ール化合物(III)に、適当な溶媒中、脱酸剤の存在下に
脂肪酸、リン酸もしくはスルホン酸の反応性誘導体また
はハロゲン化剤を反応させる方法である。この方法で用
いられる脂肪酸、リン酸もしくはスルホン酸の反応性誘
導体としては、酸ハライド(p−トルエンスルホニルク
ロリド、ベンゼンスルホン酸クロリド、メタンスルホン
酸クロリド、アセチルクロリド、ギ酸クロリド、ジフェ
ニルリン酸クロリド)等が挙げられ、そのうちジフェニ
ルリン酸クロリドが特に好ましい。ハロゲン化剤として
は、チオニルクロリド、オキサリルクロリド、オキシ塩
化リン、五酸化リン、三酸化リン等が挙げられ、そのう
ちチオニルクロリド、オキサリルクロリドが特に好まし
い。また、脱酸剤としては、水酸化アルカリ金属(水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム)、水酸化アルカリ土類
金属(水酸化カルシウム、水酸化バリウム)、有機塩基
[アルキルアミン(トリエチルアミン、N,N-ジイソプ
ロピル−N−エチルアミン);芳香族アミン(ピリジン、
ルチジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン)、アリ
ールアミン(アニリン、N,N−ジエチルアニリン)、架
橋アミン(1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタ
ン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7
−エン)]が挙げられ、そのうち、トリエチルアミンが
特に好ましい。用いられる溶媒としては、エーテル系溶
媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−
ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン)、ハロゲン化されていてもよい脂肪族炭化
水素系溶媒(ヘキサン、塩化メチレン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素)、ハロゲン化され
ていてもよい芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、
エステル系溶媒(酢酸メチル、酢酸エチル)、ニトリル系
溶媒(アセトニトリル)、ケトン系溶媒(アセトン、2−
ブタノン、メチルイソブチルケトン)、アミド系溶媒(ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)等が挙げ
られ、そのうち塩化メチレンが特に好ましい。
【0037】上記のいずれの方法によっても製造される
酸無水物としては、例えば、下記式(III'):
【化58】 (式中、環Ar、Alk、QおよびXは前記に同じ)で示さ
れる分子内で酸無水物を構成する場合と、下記式:
【化59】 (式中、環Ar、Alk、QおよびXは前記に同じ)で示さ
れるように分子間で酸無水物を構成する場合があり、い
ずれの酸無水物も以下の工程において同様に用いられる
が、式(III')の分子内で酸無水物を構成した酸無水物が
好ましい。
【0038】上記酸無水物と化合物(IV)またはその塩と
を適当な溶媒中、脱酸剤の存在下に反応させることによ
り保護基が導入される。化合物(IV)としては、−Q−X
−H基、すなわち、カルボン酸、またはスルホン酸の保
護に有用であって、該保護基が加水分解以外の方法で除
去可能なものの化合物が挙げられる。例えば、置換また
は非置換ベンジルアルコール、または置換または非置換
アリルアルコールが挙げられる。それらの置換基として
は、メチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基等
のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等
のアリール基;トリチル基等のアラルキル基等が挙げら
れる。好ましい化合物(IV)としてはベンジルアルコール
である。該化合物(IV)の塩としては、アルカリ金属塩
(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土
類金属塩(カルシウム塩、バリウム塩)、有機アミン塩
[アルキルアミン塩(トリエチルアンモニウム塩、N,N
−ジイソプロピル−N−エチルアンモニウム塩)、芳香
族アミン塩(ピリジニウム塩、ルチジニウム塩、4−N,
N−ジメチルアミノピリジニウム塩)]等が挙げられ、
そのうちリチウム塩、ナトリウム塩が好ましい。この化
合物(IV)またはその塩は酸無水物を形成する前の化合物
(III)1モルに対し、1〜10モル、好ましくは1.5〜
3.0モルの量で用いられる。
【0039】上記反応で用いられる脱酸剤としては、有
機アミン[アルキルアミン(トリエチルアミン、N,N-
ジイソプロピル−N−エチルアミン);芳香族アミン(ピ
リジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン)、アリー
ルアミン(アニリン、N,N−ジエチルアニリン)]等が
挙げられ、そのうち、トリエチルアミン、4−N,N−
ジメチルアミノピリジン、またはこれらの混合物が好ま
しい。また溶媒としては、ハロゲン化されていてもよい
脂肪族炭化水素系溶媒(塩化メチレン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素)、ハロゲン化され
ていてもよい芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、
エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン)、アミド系溶媒(ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド)、スルホキシド系溶
媒(ジメチルスルホキシド)等が挙げられ、そのうち、塩
化メチレン、テトラヒドロフランが好ましい。この反応
は、通常、5〜150℃、好ましくは20〜30℃の温
度で行われる。
【0040】上記の方法で保護された化合物(Prot-II
I)をエポキシ化合物(V-a)と反応させることによりエポ
キシ化合物(Prot-I)に導く。この反応は公知の方法に
準じて行うことができ、例えば、J. Org. Chem. Vol. 2
6, 2681-2688 (1961)、Ind.Eng. Chem. Prod. Res. De
v. Vol. 23, 452-454 (1984)等に記載される方法がいず
れも採用される。例えば、該保護された化合物(Prot-I
II)を適当な溶媒中、塩基の存在下または非存在下にエ
ポキシ化合物(V−a)と反応させることにより保護され
たエポキシ化合物(Prot−I)が得られる。
【0041】用いられる溶媒としては、ハロゲン化され
ていてもよい脂肪族炭化水素系溶媒(塩化メチレン、ク
ロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素)、ハ
ロゲン化されていてもよい芳香族炭化水素系溶媒(ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼン)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、1,4−ジオキサン)、アミド系溶媒(ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)、スルホ
キシド系溶媒(ジメチルスルホキシド)等が挙げられ、特
にトルエンが好ましい。塩基としては、水素化アルカリ
金属(水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリ
ウム)、水酸化アルカリ金属(水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム)、水酸化アルカリ土類金属
(水酸化カルシウム、水酸化バリウム)、アルキルアミン
(トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピル−N−エチ
ルアミン)等が挙げられ、そのうち水素化ナトリウムが
好ましい。また、塩基としては、第4級アンモニウム塩
[第4級アンモニウムハイドロジェンサルフェート(テ
トラn−ブチルアンモニウムハイドロジェンサルフェー
ト)、第4級アンモニウムハライド(テトラn−ブチルア
ンモニウムヨージド)]、ホスホニウム塩[第4級ホス
ホニウムボレート(メチルトリメトキシホスフェートテ
トラフルオロボレート)]等のオニウムも用いることが
でき、そのうち、テトラn−ブチルアンモニウムハイド
ロジェンサルフェート、テトラn−ブチルアンモニウム
ヨージドが好ましい。上記の反応は、通常、10〜20
0℃、好ましくは80〜150℃の温度で行われる。
【0042】化合物(V-a)における離脱しうる基(L)と
しては、慣用の脱離基を使用することができ、例えば、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ト
ルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基
等のスルホニルオキシ基;アセトキシ基、ブチリルオキ
シ基等のアシルオキシ基等が含まれる。この化合物(V-
a)の使用量は化合物(Prot-III)1モルに対し、約1.0
〜1.5モルの量で用いられる。
【0043】上記の方法で得られる保護されたエポキシ
化合物(Prot−I)から保護基を除去することにより所望
のエポキシ化合物(I)が得られる。その保護基の除去方
法としては、保護基の種類に応じて、慣用の方法により
実施することができ、例えば適当な溶媒中、接触水素添
加(例えば、パラジウム−炭素を用いる水素添加)する
か、ギ酸またはギ酸アンモニウムで処理する方法が挙げ
られる。用いられる溶媒としては、アルコール系溶媒
(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、
t−ブチルアルコール)、エーテル系溶媒(ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエー
テル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン)、芳香
族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン)等が
挙げられ、そのうち、メタノール、エタノールが好まし
い。反応温度は、上記保護基除去手段の種類によっても
変わるが、通常、10〜100℃、好ましくは20〜3
0℃の範囲である。
【0044】ルート(b):ビアリール化合物(III)を前
記と同様にしてその酸無水物に導いたのち、これに直接
エポキシ化合物(V-b)を反応させることにより所望のエ
ポキシ化合物(I)を得ることができる。
【0045】該酸無水物と化合物(V-b)との反応は、適
当な溶媒中、脱酸剤の存在下に行われる。この反応にお
ける化合物(V-b)の使用量は、酸無水物とする前の化合
物(III)1モルに対し、1〜10モル、好ましくは1.0
〜1.5モルの範囲である。用いられる脱酸剤として
は、水素化アルカリ金属(水素化リチウム、水素化ナト
リウム、水素化カリウム)、水酸化アルカリ金属(水酸化
リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、有機
アミン[アルキルアミン(トリエチルアミン、N,N-ジ
イソプロピル−N−エチルアミン);芳香族アミン(ピリ
ジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン)、アリール
アミン(アニリン、N,N−ジエチルアニリン)]等が挙
げられ、そのうち、トリエチルアミン、4−N,N−ジ
メチルアミノピリジン、またはこれらの混合物が好まし
い。また、溶媒としては、ハロゲン化されていてもよい
脂肪族炭化水素系溶媒(塩化メチレン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素)、ハロゲン化され
ていてもよい芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、
エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン)、アミド系溶媒(ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド)、スルホキシド系溶
媒(ジメチルスルホキシド)等が挙げられ、そのうち、塩
化メチレン、テトラヒドロフランが好ましい。この反応
は、通常、5〜150℃、好ましくは20〜30℃の温
度で行われる。
【0046】上記化合物(III)から出発エポキシ化合物
(I)を得る方法においても、化合物(III)として不斉化
合物、すなわち、R型化合物またはS型化合物を用いれ
ば、それぞれ、対応する不斉化合物を経て、R型エポキ
シ化合物(I−a)またはS型エポキシ化合物(I−b)に導
かれる。
【0047】反応式−3'
【化60】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
芳香環であり、太線で示す部分が手前に出ている構造の
立体配置を有し、Alkは単結合手または置換基を有して
いてもよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスル
ホニル基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原
子または低級アルキル基、Protは保護基、Lは離脱し
得る基を意味する)。
【0048】反応式−3"
【化61】 (式中、環Arおよびその太線部分、Alk、Q、X、
1、ProtおよびLは上記に同じ)。
【0049】本発明における化合物(I)、(II)および(I
II)における環Arの置換基を有していてもよい1〜3環
式の芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン
環、ナフトキノン環、アントラセン環、アントラキノン
環、フェナントレン環等を挙げることができる。また、
芳香環を結合するAlkの置換位置は、分子不斉を生じる
ものであれば、特に制限はないが、2つの環Ar間の結
合のオルト位にAlkが結合しているものが好ましい。
【0050】芳香環上の置換基としては、例えば、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子に代表さ
れるハロゲン原子、ニトロ基、メチルスルホニル基、p
−トルエンスルホニル基、トリフルオロメチル基、シア
ノ基、メトキシカルボニル基、メチルスルホキシド基、
スルホニルアミド基等の電子吸引性基;メチル基、エチ
ル基、プロピル基およびブチル基に代表される炭素数1
〜4の低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基およびブトキシ基に代表される炭素数1〜4の
低級アルコキシ基、シクロプロピル基、シクロブチル
基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基に代表さ
れる炭素数3〜7のシクロアルキル基、ベンジル基およ
びフェネチル基に代表される炭素数7〜10のアラルキ
ル基等の電子供与性基をあげることができる。これら基
のなかでは、電子吸引性基が好ましく、とりわけハロゲ
ン原子が好ましい。
【0051】好ましい環Arの例としては、次式の部分
構造:
【化62】 が、式:
【化63】 [式中、RaおよびRbはそれぞれ水素原子または置換
基、RcおよびRdは以下の条件を満足する基であること
を表す: (a)RcおよびRdはそれぞれ水素原子または置換基であ
るか、或いは(b)RcおよびRdは互いに結合して式:
【化64】 (式中、Re、Rf、RgおよびRhは、次のいずれかであ
ることを表す: (α)隣接する2つの基が互いに結合し、その間の2つの
炭素原子と共に置換されていてもよいベンゼン環を形成
し、他の2つの基が水素原子もしくは置換基であるか、
または(β)それぞれが水素原子もしくは置換基である)
で示される基を形成するか、或いは(c)RcおよびRd
互いに結合して式:
【化65】 (式中、Ri、Rj、RkおよびRmはそれぞれ水素原子ま
たは置換基を表す)]で示される部分構造である基が挙
げられる。
【0052】上記Ra〜Rmにおける置換基としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子に代表
されるハロゲン原子、ニトロ基、メチルスルホニル基、
p−トルエンスルホニル基、トリフルオロメチル基、シ
アノ基、メトキシカルボニル基、メチルスルホキシド
基、スルホニルアミド基等の電子吸引性基;メチル基、
エチル基、プロピル基およびブチル基に代表される炭素
数1〜4の低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基およびブトキシ基に代表される炭素数1〜
4の低級アルコキシ基、シクロプロピル基、シクロブチ
ル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基に代表
される炭素数3〜7のシクロアルキル基、ベンジル基お
よびフェネチル基に代表される炭素数7〜10のアラル
キル基等の電子供与性基をあげることができる。これら
の基のなかで、電子吸引性基が好ましく、なかでも特
に、ハロゲン原子が好ましい。
【0053】化合物(I)、(II)、(III)および(VI)にお
けるAlkとしては、単結合手または置換基を有していて
もよい炭素数1〜5の直鎖または分枝鎖低級アルキレン
基が含まれ、その低級アルキレン基の具体例としては、
例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テ
トラメチレン基、メチルメチレン基、メチルエチレン基
およびメチルトリメチレン基に代表される直鎖または分
枝鎖を有する炭素数1〜4の低級アルキレン基が挙げら
れる。その置換基としては、スルフィニル基、スルホニ
ル基、ヒドロキシ基、ニトロ基、ニトリル基、アルキル
基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アラルキルオキシ基、4級アミノ基が挙げ
られる。
【0054】なお、本発明の化合物において環Arが、
例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、またはアントラセ
ン環である化合物の立体配置を表す場合、それらのR型
およびS型立体配置の表示は、次式の部分構造:
【化66】 が、それぞれ、環Arがベンゼン環のとき、下記式:
【化67】 (式中、太線で示した部分が手前に出ている構造の立体
配置を有する)で示され、環Arがナフタレン環のとき、
下記式:
【化68】 (式中、太線で示した部分は上記と同じ意味を有する)で
示され、また環Arがアントラセン環のとき、下記式:
【化69】 (式中、太線で示した部分は上記と同じ意味を有する)で
示される。
【0055】また、本発明の方法に使用する原料化合物
(III)は、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエ
ティ(J. Chem. Soc.)1242〜1251頁(1955
年)および1579〜1582頁(1949年)、ケミカ
ル・アンド・ファーマシューティカル・ブレティン(Che
m. Pharm. Bull.)37(8)巻2207〜2208頁(1
989年)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサイエティ(J. Am. Chem. Soc)114巻9309〜
9317頁(1992年)、ジャーナル・オブ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサイエティ(J. Am. Chem. Soc)118
巻491〜492頁(1996年)のサプレメンタリー・
マテリアル(Supplementary Material)等に記載の方法に
準じて製造することもでき、また、その光学分割は光学
活性アミン(例えば、キニジン、シンコニジン、アミノ
酸、アミノ酸エステル、キニン、ブルシン、アミノアル
コール)等を用いる分別結晶法により実施することがで
きるが、このうち、一般式:
【化70】 (式中、環Arは前記と同一意味を有する)で示される化
合物は、一般式:
【化71】 (式中、Halは臭素原子またはヨウ素原子を表し、環Ar
は前記と同一意味を有する)で示される化合物を、アシ
ルラジカル等の反応活性種を生成する触媒および遷移金
属触媒の存在下、酸素ガスにより酸化し、生成する一般
式:
【化72】 (式中、Halおよび環Arは前記と同一意味を有する)で
示される化合物を製し、生成物のカルボキシル基をエス
テル化後、銅触媒の存在下でカップリングし、生成物を
エステル加水分解することにより製造することができ
る。
【0056】アシルラジカル等の反応活性種を生成する
触媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、イソブチルメチルケトン、低級脂肪酸(酢酸、プロ
ピオン酸)等を使用することができ、遷移金属触媒とし
ては、酢酸コバルト(II)、臭化コバルト(II)、塩化コバ
ルト(II)、酢酸マンガン(II)、臭化マンガン(II)、塩化
マンガン(II)等を使用することもできる。酸化反応1〜
30気圧の酸素ガス雰囲気下で実施することもできる
が、反応液に酸素ガスをバブリングにより作用させても
よい。反応は20〜200℃、とりわけ、90〜150
℃で容易に進行させることができる。生成する化合物(X
I)のカルボキシル基のエステル化は、エステル化反応の
常法により、実施することができ、化合物(XI)のカルボ
キシル基を必要に応じて、ハロゲン化剤、混合酸エステ
ル等を作用させて反応性誘導体とした後、アルコール
(メタノール、エタノール)と反応させることにより実施
することができる。
【0057】化合物(XI)を直接アルコールと反応させる
場合には脱水剤(硫酸、p−トルエンスルホン酸)の存在
下に実施することができ、一方、反応性誘導体を用いる
場合には脱酸剤(トリエチルアミン、ピリジン、N,N−
ジメチルアニリン)の存在下で実施することができる。
これら反応の溶媒としては、アルコール系溶媒(メタノ
ール、エタノール)を使用することができるが、反応体
であるアルコールは溶媒を兼ねることもできる。反応は
0〜150℃、とりわけ50〜90℃で実施するのが望
ましい。続くカップリングは、ウルマン(Ullmann)反応
[Merck Index(12th ed.)ONR−92383]の常法により、実
施することができ、銅触媒の存在下、20〜250℃、
とりわけ140〜170℃に攪拌することにより実施す
ることができる。生成物のエステル加水分解は常法に従
い、水または水性溶媒(水−エタノール、水−テトラヒ
ドロフラン)中、酸(塩酸、硫酸)または塩基(水酸化アル
カリ金属、水酸化アルカリ土類金属)で処理することに
より、実施することができる。
【0058】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明方法をさらに
具体的に説明する。
【0059】実施例1 (1)
【化73】 化合物1(17g)に無水酢酸170mlを加え、15時間
加熱還流する。反応液を減圧留去後、トルエン100ml
を加えて減圧濃縮する。残渣にトルエン100mlを加え
て再度減圧濃縮後、ベンジルアルコール40mlを加えて
3時間加熱還流する。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1→1:1)で精製後、n−ヘキ
サンで結晶化することにより、化合物2(9.6g)を得
る。収率:44.7% m.p.:161−162℃ SIMS(m/z):433(M+) NMR(CDCl3,δ):4.79−4.92(m,2H),
6.70−7.24(m,9H),7.44−7.52(m,2
H),7.81−8.15(m,5H),8.15−8.20(m,
1H)
【0060】(2)
【化74】 化合物2(432mg)をトルエン0.5mlに溶解し、窒素
気流下、水素化ナトリウム38.4mgを25℃で加え、
25℃で30分間撹拌し、テトラn−ヘキシルアンモニ
ウムブロミド22mg、エピクロロヒドリン185mgを加
えて2時間加熱還流する。反応液を冷却後、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶媒;n−ヘキサン:酢酸
エチル=4:1)で精製することにより、化合物3(35
6.7mg)を得る。収率:73.0% m.p.:138−139℃ EI|MS(m/z):488(M+) NMR(CDCl3,δ):2.18−2.27(m,1H),
2.47−2.66(m,2H),3.75−3.84(m,1
H),3.93−4.02(m,1H),4.82−4.92(m,
2H),6.84−6.89(m,2H),7.08−7.27
(m,8H),7.46−7.54(m,2H),7.87−8.2
5(m,5H)
【0061】(3)
【化75】 化合物3(140.4mg)をメタノール10mlおよびテト
ラヒドロフラン2ml混合液に溶解し、10%パラジウム
−炭素(50%含水)50mgを加え、水素ガスを25℃で
1時間吹き込む。反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮す
る。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1→クロロホ
ルム:メタノール=30:1)で精製後、酢酸エチル−
n−ヘキサンで結晶化することにより、化合物4(92.
6mg)を得る。収率:80.9% m.p.:158−159℃ EI|MS(m/z):398(M+) NMR(CDCl3,δ):2.19−2.28(m,1H),
2.47−2.54(m,1H),2.60−2.70(m,1
H),3.75−3.88(m,1H),3.95−4.05(m,
1H),6.99−7.03(m,2H),7.17−7.27
(m,3H),7.48−7.55(m,2H),7.90−8.0
2(m,3H),8,11−8.20(m,2H)
【0062】(4)
【化76】 化合物4(ラセミ体)398mg、テトラn−ブチルアンモ
ニウムハイドロジェンサルフェート16mg、水酸化ナト
リウム3mgおよびエタノール8mlを24時間加熱還流す
る。反応液を減圧留去後、濃縮残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶媒;トルエン:酢酸エチル=
4:1→n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製す
ることにより、化合物5(133.2mg)を得る。収率:
33.4%
【0063】実施例2
【化77】 化合物4(ラセミ体)100mgおよびN,N−ジイソプロ
ピルエチルアミン35mgをテトラヒドロフラン2mlに溶
解し、酸素雰囲気下、室温にて化合物7(7.5mg)を加
え、同温度にて142時間撹拌する。この反応液に飽和
食塩水10mlを加え、酢酸エチル20mlにて抽出する。
有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧
留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精
製することにより、化合物5(100mg)を淡褐色粉末と
して得る。収率:100% 物性値は、実施例1(4)で得られた化合物と同一であっ
た。
【0064】実施例3
【化78】 化合物4(ラセミ体)100mgおよびN,N−ジイソプロ
ピルエチルアミン35mgをテトラヒドロフラン2mlに溶
解し、酸素雰囲気下、室温にて化合物8(4.7mg)を加
え、同温度にて190時間撹拌する。この反応液に飽和
食塩水10mlを加え、酢酸エチル20mlにて抽出する。
有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧
留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精
製することにより、化合物5(80mg)を無色結晶として
得る。収率:80% 物性値は、実施例1(4)で得られた化合物と同一であっ
た。
【0065】実施例4
【化79】 化合物4(ラセミ体)100mg(0.25ミリモル)および
N,N−ジイソプロピルエチルアミン35mg(0.275
ミリモル)のテトラヒドロフラン2ml(窒素を吹き込み脱
気したもの)溶液にアルゴン雰囲気下室温にて化合物7
(7.5mg、0.0125ミリモル)を加え同温度にて13
5時間攪拌する。この反応液に飽和食塩水10mlを加
え、酢酸エチル20mlにて抽出する。有機層を無水硫酸
マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;ヘ
キサン:酢酸エチル=2:1)で精製することにより化
合物5(93mg、93%)を無色粉末として得る。物性値
は、実施例1(4)で得られた化合物と同一であった。
【0066】実施例5
【化80】 化合物5(ラセミ体)50mg(0.125ミリモル)、Mn
2418mg、およびトルエン1mlの混合物を50〜6
0℃で17時間攪拌する。不溶物を濾別し、濾液を減圧
濃縮する。析出した結晶にジイソプロピルエーテルを加
えた後、濾取し、n−ヘキサンで洗浄後、減圧乾燥して
化合物6の25mg(50.3%)を得る。 m.p.:>280℃ IR(KBr):1754cm-1
【0067】実施例6
【化81】 (1)化合物1(342mg、1ミリモル)を塩化メチレン5
mlに懸濁し、室温にてトリエチルアミン(223mg、2.
2ミリモル)を加え、ついで氷冷し、その混合物にオキ
サリルクロリド(140mg、1.1ミリモル)を塩化メチ
レン1mlで希釈した溶液を1時間かけて滴下したのち、
室温にて1時間攪拌する。反応液を濃縮後、得られた残
渣を塩化メチレン5mlに懸濁し、これを氷冷し、それに
グリシドール(101mg、1.3ミリモル)、トリエチル
アミン(0.17ml、1.2ミリモル)および4−ジメチル
アミノピリジン(12mg、0.1ミリモル)を加えた後、
室温にて1時間攪拌する。その反応液を酢酸エチル50
mlで希釈後、10%クエン酸水溶液、水および飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。その溶
液を濃縮して得られる残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=5
0:1→クロロホルム:メタノール=30:1)により
精製して化合物4(320mg、80%)を無色粉末状で得
る。
【0068】(2)上記(1)の方法において、オキサリル
クロリドの代わりに塩化チオニル(143mg、1.2ミリ
モル)を用いて、同様に操作して化合物4(319mg、8
0%)を得る。
【0069】(3)化合物1(342mg、1ミリモル)を塩
化メチレン5mlに懸濁し、室温にてトリエチルアミン
(223mg、2.2ミリモル)を加える。この混液を氷冷
し、ジフェニルホスホロクロリデート(296mg、1.1
ミリモル)を塩化メチレン1mlで希釈した溶液を1時間
かけて滴下したのち、室温にて1日間攪拌する。ついで
反応液を氷冷し、これにグリシドール(101mg、1.3
ミリモル)、トリエチルアミン(0.17ml、1.2ミリモ
ル)および4−ジメチルアミノピリジン(12mg、0.1
ミリモル)を加えたのち、室温にて1時間攪拌する。そ
の反応液を酢酸エチル50mlで希釈し、10%クエン酸
水溶液、水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。その混合液を濃縮し、得られた残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロ
ロホルム:酢酸エチル=50:1→クロロホルム:メタ
ノール=30:1)で精製し、化合物4(308mg、77
%)を得る。
【0070】実施例7−9 上記実施例6に記載の方法において、酸無水物生成反応
の条件を表1に示すように種々変更し、また、グリシド
ールとの反応を、トリエチルアミンを1.3ミリモルを
用い、グリシドールの用量を表1に示すように変えた以
外は同様に行うことにより化合物4を得る。その結果を
表1に示す。
【表1】
【0071】実施例10
【化82】 化合物1(342mg)に酢酸クロリド2.0mlを加えて、
一晩加熱還流する。その反応液を減圧濃縮し、残渣にT
HF2mlを加えて再び減圧濃縮する。この残渣を塩化メ
チレン2mlに溶解し、氷冷下、グリシドール(0.10m
l、1.5ミリモル)、トリエチルアミン(0.12ml、1.
5ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン(12mg、
0.1ミリモル)を加えて、室温で3時間反応させ、その
反応液を酢酸エチル50mlで希釈後、10%クエン酸水
溶液、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。その溶液を濃縮して得られる残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホ
ルム:酢酸エチル=50:1→クロロホルム:メタノー
ル=30:1)により精製して、化合物4(247mg、6
2%)を得る。
【0072】実施例11
【化83】 (R)−型化合物1(光学純度99.5%e.e.;3.00g、
8.76ミリモル)を塩化メチレン44mlに溶解し、室温
にてトリエチルアミン(2.44ml、17.5ミリモル)を
加える。この混合物を氷冷した後、同温にて、オキサリ
ルクロリド(1.11g、8.76ミリモル)の塩化メチレ
ン8.8ml溶液を1時間かけて滴下する。この混合物を
室温にて1時間攪拌後、再び氷冷し、同温にて、トリエ
チルアミン(1.47ml、10.5ミリモル)、グリシドー
ル(0.69ml、9.88ミリモル)およびN,N−ジメチ
ルアミノピリジン(107mg、0.876ミリモル)を加
える。混合物を室温にて1時間攪拌する。反応混合物を
10%クエン酸で洗浄後、水層をクロロホルムで抽出
し、クロロホルム層を水、飽和食塩水で洗浄し、乾燥
後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
(溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=50:1→クロロホ
ルム:メタノール=30:1)で精製することにより、
(R)−型化合物4(2.52g、収率:72%)を無色泡状
物として得る。 El MS(m/Z):398(M+) NMR(CDCl3,δ):2.21−2.30(m,1H),
2.50−2.56(m,1H),2.63−2.73(m,1
H),3.77−3.89(m,1H),3.99−4.07(m,
1H),7.02(d,J=8.7Hz,2H),7.19−7.
32(m,2H),7.48−7.56(m,2H),7.92−
8.03(m,4H),8.11−8.19(m,2H) [α]24 D=+36.7°(C=1.00、クロロホルム)
【0073】実施例12
【化84】 (R)−型化合物4に、実施例1−(4)または実施例3記
載の方法および実施例5記載の方法を適用することによ
り、(R)−型化合物6を得る。本品の物理化学的特性
は、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイ
エティー(Journal of American Chemical Society)、第
118巻、491〜492頁(1996年)のサプリメン
タリー・マテリアル(Supplementary Material)に記載さ
れたものと一致した。
【0074】実施例13〜16
【化85】 対応原料化合物を、(A)実施例1−(1)〜(3)または実
施例6から10のいずれか、(B)実施例1−(4)または
実施例2〜4のいずれか、および(C)実施例5に準じて
処理することにより、表2記載の化合物を得る。
【0075】
【表2】
【0076】実施例17−20
【化86】 対応原料化合物を、(A)実施例11、(B)実施例1−
(4)または実施例3のいずれか、および(C)実施例5に
準じて処理することにより、表3に記載の化合物を得
る。
【0077】
【表3】
【0078】参考例1
【化87】 (1)化合物11(50g、226ミリモル),酢酸コバルト
(II)・4水和物(12g、48ミリモル),メチルエチルケ
トン(6.2ml、69ミリモル)および酢酸(400ml)の
混合物を、酸素を吹き込みながら、90〜100℃で1
0時間攪拌する。反応混合物を室温まで冷却後、氷50
0gに注ぐ。混合物を1時間攪拌後、析出晶を濾取し、
水洗する。得られる粗結晶を酢酸エチル(600ml)に溶
解し、活性炭処理および乾燥後、不溶物を濾去する。濾
液を減圧濃縮し、残渣にn−ヘキサンを加えて10℃以
下で1時間攪拌する。析出晶を濾取し、n−ヘキサンで
洗浄、50℃で送風乾燥することにより、化合物12
(46.69g、収率:82.5%)を得る。
【0079】
【化88】 (2−1)上記(1)で得られる化合物をメタノール中、濃
硫酸と共に加熱還流することにより、メチルエステルと
した後、銅触媒の存在下、270〜280℃に20分間
加熱する。反応混合物を冷却後、トルエンで抽出し、抽
出液を冷却することにより、結晶を析出させる。析出晶
を濾取後、エタノールから再結晶することにより、化合
物14を得る。この化合物を水酸化ナトリウムを用いて
加水分解し、エタノールから再結晶することにより、化
合物1を得る。本品の物理化学的特性は、ジャーナル・
オブ・ザ・ケミカル・ソサイエティー(Journal of Chem
ical Society)1242〜1251頁(1955年)に記
載されたものと一致した。
【0080】
【化89】 (2−2)1Lナスフラスコに上記(1)で得られる化合物
(105.3g、419ミリモル)およびメタノール(35
0ml)を入れ、氷冷下、チオニルクロリド(36.7ml、
503ミリモル)を約10分かけて滴下する。滴下終了
後、3時間加熱還流する。溶媒を減圧留去して得られた
残渣をトルエン(300ml)に溶解し、これを水(300m
l)、飽和重曹水(300ml)および飽和食塩水(300ml)
で順次洗浄後、硫酸マグネシウム(10g)と活性炭(25
g)を加えて濾過する。濾液を減圧濃縮することにより、
化合物13(106.34g、収率96%)を褐色結晶とし
て得る。化合物13を上記(2−1)と同様に処理するこ
とにより、化合物1を得ることができる。
【0081】参考例2
【化90】 化合物15(2.40g)をエタノール120mlに溶解さ
せ、加熱還流させ、さらに、化合物16(3.13g)を少
しずつ添加したのち、15分間加熱還流する。そのの
ち、室温まで放冷し、一晩放置し、析出したビアントラ
キノンカルボン酸のキニジン塩を濾取し、エタノールで
洗浄したのち、これに1%水酸化ナトリウム水溶液11
4mlを添加し、60℃で30分間加熱する。加熱後、室
温まで放冷し、3.5%塩酸を添加し、pH2に調整
し、30分間攪拌する。次に、その反応混合物に、酢酸
エチルエステルを添加して抽出したのち、乾燥し、溶媒
を留去する。得られた抽出物をメタノールに溶解させ、
再結晶を行ない、溶媒が約17ml残存するまで留去を行
い、得られた結晶を濾取する。次に、得られた結晶を6
0〜70℃で16時間減圧乾燥させ、化合物17(89
0mg)を得る。
【0082】本品の物性は以下のとおりである。 分解点(dp):196.8−220.6℃ [α]D 25:−225°(C=0.8,MeOH) IR(nujol)V max(cm-1):3490,1721,1670,
1584 LC−MS(ESI)m/z:501(M−H)1 HNMR(DMSO−d6,α)7.80−7.95(m,6
H),8.21−8.26(m,2H),8.33(d,J=8H
z,2H),8.41(d,J=8Hz,2H),13.0(br
s,2H) 次に、以下の条件で、HPLCを測定したところ、異性
体の混入は認められなかった。 LiChro CART 250−4 Chira Dec
5μm MeOH:1/45Mリン酸緩衛液(pH6.5)(50/
50)
【0083】参考例3
【化91】 化合物18(192mg、1.0ミリモル)を、1,2−ジメ
トキシエタン15mlに室温で溶解させたのち、4×10
-4Mエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩水溶液10
mlを添加し、次いで(R)−型化合物6(40mg、0.1ミ
リモル)を添加し、外浴により、0℃に冷却する。その
のち、オキソン6.14g(10ミリモル)と重曹2.6g
(31ミリモル)との混合物を6回に分けて1時間ごとに
添加する。添加終了後、さらに2時間攪拌を行ったの
ち、得られた反応混合液を半飽和食塩水にあけ、エーテ
ルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、次いで無
水硫酸マグネシウムで乾燥させる。乾燥後、無水硫酸マ
グネシウムを濾別し、濾液から溶媒を留去する。得られ
た残渣に、酢酸エチルとn−ヘキサンの1:8(容量比)
の混合物9mlを添加し、室温で1時間攪拌する。析出し
た白色粉末を濾取し、減圧下で乾燥し、前記(R)−型化
合物6(32mg)を回収する(回収率:80重量%)。一
方、得られた濾液(HPLCでの収率:91%)をシリカ
ゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(移動相:
酢酸エチル:n−ヘキサン=1:8(容量比))で精製し、
化合物19(135mg、単離収率:65%)を得る。本品
の光学純度をHPLCにより求めたところ、81%e.e.
であった。
【0084】参考例4〜7
【化92】 化合物18および実施例17−20で得られた表4の化
合物を、参考例3に準じて処理することにより、化合物
19を得る。
【0085】
【表4】
【0086】
【発明の効果】本発明方法によれば、医薬として有用な
1,5−ベンゾチアゼピン誘導体の製造中間体である光
学活性フェニルグリシッド酸誘導体の製造に際して触媒
として用いられる不斉ケトン化合物およびその前駆体で
あるヒドロキシラクトン化合物が、大量の有機溶媒を用
いずに、かつ高収率で得られるので、本発明方法は該化
合物の工業的製法として有用である。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環、Alkは単結合手または置換基を有していてもよ
    いアルキレン基、Qはカルボニル基またはスルホニル
    基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原子また
    は低級アルキル基を表す)で示されるエポキシ化合物ま
    たはその塩を分子内閉環することを特徴とする一般式(I
    I): 【化2】 (式中、環Ar、Alk、Q、XおよびR1は前記と同一意
    味を有する)で示されるヒドロキシラクトン化合物また
    はその塩を製造する方法。
  2. 【請求項2】 i)一般式(III): 【化3】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環、Alkは単結合手または置換基を有していてもよ
    いアルキレン基、Qはカルボニル基またはスルホニル
    基、Xは酸素原子または硫黄原子を表す)で示されるビ
    アリール化合物から対応する酸無水物を製造し、(ii)−
    (a) その酸無水物に一般式(IV): 【化4】 Prot−X−H (IV) (式中、Protは保護基を表し、Xは前記と同一意味を有
    する)で示される化合物またはその塩を反応させて保護
    基を導入した後、一般式(V-a): 【化5】 (式中、Lは脱離基を表し、R1は水素原子または低級ア
    ルキル基を表す)で示される化合物と反応させ、ついで
    保護基を除去するか、(ii)−(b)その酸無水物を一般式
    (V-b): 【化6】 (式中、R1およびXは前記と同一意味を有する)で示さ
    れる化合物と反応させて一般式(I): 【化7】 (式中、環Ar、Alk、Q、XおよびR1は前記と同一意
    味を有する)で示されるエポキシ化合物を製造し、(iii)
    ついでこの化合物またはその塩を分子内閉環することを
    特徴とする一般式(II): 【化8】 (式中、環Ar、Alk、Q、XおよびR1は前記と同一意
    味を有する)で示されるヒドロキシラクトン化合物また
    はその塩を製造する方法。
  3. 【請求項3】 該エポキシ化合物(I)の分子内閉環を遷
    移金属錯体触媒の存在下に行う請求項1または2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 遷移金属触媒が、一般式(VII): 【化9】 [式中、R1'およびR1"は水素原子、アルキル基または
    アリール基、R2'〜R5'およびR2"〜R5"は水素原子、
    アルキル基またはアリール基、Ra'およびRa"は(i)水
    素原子、アルキル基またはアリール基であるか、または
    (ii)互いに結合して式: 【化10】 (式中、Ra1'〜Ra4'は水素原子、アルキル基またはア
    リール基)で示される基、または(iii)互いに結合して
    式: 【化11】 (式中、Rb1'およびRb2'は水素原子、アルキル基また
    はアリール基、Alk'はアルキル基またはアリール基で
    置換されていてもよいアルキレン基)で示される基、M
    は遷移金属またはアルミニウムを意味する]で示される
    化合物である請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 遷移金属触媒が、式(VIII): 【化12】 または式(IX): 【化13】 である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 該エポキシ化合物(I)の分子内閉環をア
    ンモニウム塩の存在下に行う請求項1または2記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 アンモニウム塩がテトラn-ブチルアンモ
    ニウムハイドロジェンサルフェートである請求項6記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 エポキシ化合物(I)の分子内閉環におい
    て、溶媒を化合物(I)1gに対し、2〜50g使用する請
    求項1または2記載の方法。
  9. 【請求項9】 一般式(I)、(II)および(III)で示され
    る化合物において、次式の部分構造: 【化14】 が、式: 【化15】 [式中、RaおよびRbはそれぞれ水素原子または置換
    基、RcおよびRdは以下の条件を満足する基であること
    を表す: (a)RcおよびRdはそれぞれ水素原子または置換基であ
    るか、或いは(b)RcおよびRdは互いに結合して式: 【化16】 (式中、Re、Rf、RgおよびRhは、次のいずれかであ
    ることを表す: (α)隣接する2つの基が互いに結合し、その間の2つの
    炭素原子と共に置換されていてもよいベンゼン環を形成
    し、他の2つの基が水素原子もしくは置換基であるか、
    または(β)それぞれが水素原子もしくは置換基である)
    で示される基を形成するか、或いは(c)RcおよびRd
    互いに結合して式: 【化17】 (式中、Ri、Rj、RkおよびRmはそれぞれ水素原子ま
    たは置換基を表す)]で示される部分構造であり、Al
    k、Q、XおよびR1が請求の範囲1に定義したものと同
    一である請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 【請求項10】 一般式(I)、(II)および(III)におい
    てAlkが単結合手、Qがカルボニル基、Xが酸素原子、
    1が水素原子である請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 一般式(I)、(II)および(III)におい
    て、次式の部分構造: 【化18】 が式: 【化19】 で示される部分構造である請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項1において出発エポキシ化合物
    (I)として一般式(I−a): 【化20】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環であり、太線で示す部分が手前に出ている構造の
    立体配置を有し、Alkは単結合手または置換基を有して
    いてもよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスル
    ホニル基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原
    子または低級アルキル基を表す)で示されるR型エポキ
    シ化合物またはその塩を用いて一般式(II-a): 【化21】 (式中、環Arおよびその太線部分、Alk、Q、Xおよび
    1は前記と同一意味を有する)で示されるR型ヒドロキ
    シラクトン化合物またはその塩を製造する請求項1記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 請求項2において出発ビアリール化合
    物(III)として一般式(III-a): 【化22】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環であり、太線で示す部分が手前に出ている構造の
    立体配置を有し、Alkは単結合手または置換基を有して
    いてもよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスル
    ホニル基、Xは酸素原子または硫黄原子を表す)で示さ
    れるR型出発ビアリール化合物またはその塩を用いて一
    般式(II-a): 【化23】 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を表し、環
    Arおよびその太線部分、Alk、QおよびXは上記に同
    じ)で示されるR型ヒドロキシラクトン化合物またはそ
    の塩を製造する請求項2記載の方法。
  14. 【請求項14】 請求の範囲1において出発エポキシ化
    合物(I)として一般式(I−b): 【化24】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環であり、太線で示す部分が手前に出ている構造の
    立体配置を有し、Alkは単結合手または置換基を有して
    いてもよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスル
    ホニル基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原
    子または低級アルキル基を表す)で示されるS型エポキ
    シ化合物またはその塩を用いて一般式(II-b): 【化25】 (式中、環Arおよびその太線部分、Alk、Q、Xおよび
    1は上記に同じ)で示されるS型ヒドロキシラクトン化
    合物またはその塩を製造する請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項2において出発ビアリール化合
    物(III)として一般式(III-b): 【化26】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環であり、太線で示す部分が手前に出ている構造の
    立体配置を有し、Alkは単結合手または置換基を有して
    いてもよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスル
    ホニル基、Xは酸素原子または硫黄原子を表す)で示さ
    れるS型ビアリール化合物またはその塩を用いて一般式
    (II-b): 【化27】 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を表し、環
    Arおよびその太線部分、Alk、QおよびXは上記に同
    じ)で示されるS型ヒドロキシラクトン化合物またはそ
    の塩を製造する請求項2記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項12または13において、次式
    の部分構造: 【化28】 が式: 【化29】 で示される部分構造である請求項12または13記載の
    方法。
  17. 【請求項17】 請求項14または15において、次式
    の部分構造: 【化30】 が式: 【化31】 で示される部分構造である請求項14または15記載の
    方法。
  18. 【請求項18】 請求項1−11のいずれか一つで得ら
    れるヒドロキシラクトン化合物(II)またはその塩を酸化
    して一般式(VI): 【化32】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環であり、Alkは単結合または置換基を有していて
    もよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスルホニ
    ル基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原子ま
    たは低級アルキル基を表す)で示されるケトン化合物ま
    たはその塩を製造する方法。
  19. 【請求項19】 請求項12または13で得られるR型
    ヒドロキシラクトン化合物(II-a)またはその塩を酸化し
    て一般式(VI−a): 【化33】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環であり、太線で示す部分が手前に出ている構造の
    立体配置を有し、Alkは単結合手または置換基を有して
    いてもよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスル
    ホニル基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原
    子または低級アルキル基を表す)で示されるR型ケトン
    化合物またはその塩を製造する方法。
  20. 【請求項20】 請求項14または15で得られるS型
    ヒドロキシラクトン化合物(II-b)またはその塩を酸化し
    て一般式(VI−b): 【化34】 (式中、環Arは置換基を有していてもよい1〜3環式の
    芳香環であり、太線で示す部分が手前に出ている構造の
    立体配置を有し、Alkは単結合手または置換基を有して
    いてもよいアルキレン基、Qはカルボニル基またはスル
    ホニル基、Xは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原
    子または低級アルキル基を表す)で示されるS型ケトン
    化合物またはその塩を製造する方法。
  21. 【請求項21】 請求項19において、次式の部分構
    造: 【化35】 が式: 【化36】 で示される部分構造である請求項19記載の方法。
  22. 【請求項22】 請求項20において、次式の部分構
    造: 【化37】 が式: 【化38】 で示される部分構造である請求の範囲20記載の方法。
JP11096424A 1998-04-08 1999-04-02 ヒドロキシラクトン化合物の製法 Pending JPH11349584A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11096424A JPH11349584A (ja) 1998-04-08 1999-04-02 ヒドロキシラクトン化合物の製法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-95771 1998-04-08
JP9577198 1998-04-08
JP11096424A JPH11349584A (ja) 1998-04-08 1999-04-02 ヒドロキシラクトン化合物の製法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11349584A true JPH11349584A (ja) 1999-12-21

Family

ID=26436959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11096424A Pending JPH11349584A (ja) 1998-04-08 1999-04-02 ヒドロキシラクトン化合物の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11349584A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020067391A1 (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 富士フイルム株式会社 ジカルボン酸モノエステルの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020067391A1 (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 富士フイルム株式会社 ジカルボン酸モノエステルの製造方法
JPWO2020067391A1 (ja) * 2018-09-27 2021-08-30 富士フイルム株式会社 ジカルボン酸モノエステルの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU577622B2 (en) Preparation of (threo)-1-aryl-2-acylamido-3-fluro-1-propanols
AU1968601A (en) Methods of asymmetrically synthesizing enantiomers of casodex, its derivatives and intermediates thereof
EA019431B1 (ru) Способ и промежуточные соединения для получения ингибиторов интегразы
WO2013014665A1 (en) Intermediate compounds and process for the preparation of lurasidone and salts thereof
CN114436929B (zh) 一种n-保护的3,4-去氢-l-脯氨酸酯的合成方法
WO2008078482A1 (ja) アセナピン合成中間体の製造方法
CN112154140A (zh) 化合物及其在合成布瓦西坦(Brivaracetam)原料药中的用途
JP4322621B2 (ja) 4’−シアノ−3−[(4−フルオロフェニル)スルホニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−3’−トリフルオロメチルプロピオンアニリドの製造方法
JPH11349584A (ja) ヒドロキシラクトン化合物の製法
WO2005121117A1 (ja) 光学活性化合物の製造方法
JP2001213817A (ja) 4’−トリフルオロメチル−2−メチルビフェニルおよび4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボン酸をo−トリルメタレートから製造する方法
WO1999052891A1 (fr) Procede de fabrication d'un compose hydroxylactone
CN1946708B (zh) 苯并氧硫烷的合成方法和中间体
JP3234190B2 (ja) 光学活性フェニルオキシラン化合物の製法
JP4886948B2 (ja) ビフェニルエチルアミン誘導体およびその製造方法
CN114380794B (zh) 一种法舒地尔的制备方法
JP3529425B2 (ja) (s)−3−低級アルキル−2−ピペラジノンの製造方法
JP4365602B2 (ja) 光学活性トランス−3−シクロヘキシル−オキシランカルボン酸の製造方法
WO2008072773A1 (ja) (1r,2r)-2-アミノ-1-シクロペンタノールの製造方法
JP3867433B2 (ja) 1,1’−ビナフチル−2,2’−ジカルボン酸の光学分割方法
WO2006083010A1 (ja) 4−アセチルピリミジン化合物の製造方法およびその結晶
JPH03167167A (ja) 3,4―エポキシ酪酸エステルの製法および中間体
JP4358931B2 (ja) 3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの製造法
JP3061492B2 (ja) グリシジルアリールスルホナート類の製造法
WO2022034427A1 (en) An improved process for the preparation of 4-oxoisotretinoin