JPH11349564A - 1―(4―アミノフェニル)―2―ピロリジンメタノ―ルを含有する酸化染毛組成物及び方法 - Google Patents

1―(4―アミノフェニル)―2―ピロリジンメタノ―ルを含有する酸化染毛組成物及び方法

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JPH11349564A
JPH11349564A JP11128536A JP12853699A JPH11349564A JP H11349564 A JPH11349564 A JP H11349564A JP 11128536 A JP11128536 A JP 11128536A JP 12853699 A JP12853699 A JP 12853699A JP H11349564 A JPH11349564 A JP H11349564A
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ポップ マーガレット
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用的に優れた特性をもつ酸化染毛剤を提供
する。 【解決手段】 新規1次染料中間体である1−(4−ア
ミノフェニル)−2−ピロリジンメタノール又は化粧料
として受け入れられるその塩を含有する。さらに1以上
の他の1次中間体と一般的なカップリング化合物を通常
用いられている酸化剤及び他の成分と共に含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化染毛剤と酸化染
毛方法に関し、同種の1次(プライマリー)中間体によ
ってもたらされる色とは異なる真の色と長い持続性をも
たらす安定な酸化染毛用染料を製造する方法と組成物に
関する。本発明は特に1−(4−アミノフェニル)−2
−ピロリジンメタノールからなる1次中間体と通常用い
られる他の添加剤及び成分からなる酸化染毛組成物と方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化染毛着色剤はヒトの毛髪の永久染色
用の染毛調合物の主要成分である。一般に染毛方法はあ
る種の現像性化合物をある種のカップリング化合物と、
過酸化水素等の適当の酸化剤の存在下に反応させること
からなる。1次中間体とカップラーからなる組成物のよ
うな酸化染料をヒトの毛髪の染色に用いる場合、その方
法は通常2液系を用いる。一般的にいって、1方の液は
酸化染料前駆体(即ち1次中間体とカップリング剤)を
含む種々の成分を含有するローション調合物である。他
方の液は過酸化水素等の適当の酸化剤を含有する現像剤
調合物である。毛髪に付与する直前に2液を混合してロ
ーションやゲルのような増粘した液状物をつくる、用い
た酸化剤の酸化性能の結果として、毛髪の天然メラニン
紅料の幾分かが漂白される。増粘した溶液(ローショ
ン、ゲル等)中の前駆体が毛髪に浸透し、そこで1次中
間体が酸化してカップリング剤と反応して所望な色を生
ずる。これらの素は通常有機溶媒と界面活性剤を含有し
ておりまた所望の色を生ずるために比較的高濃度の染料
前駆体を含有している。
【0003】永久酸化染料を用いる方法を正しく機能さ
せるためにはこれらの染料を染毛用にカップラーと混合
する際に各々のパラメーターと条件を考慮することが重
要となる。これらには対象毛髪に付与後に生ずる最終的
な色と色強度、生成染料の洗濯堅牢度およよび光堅牢
度、発汗に対する染料抵抗性、種々の毛髪トリートメン
ト、たとえばパーマネントウエーブ、ストレート化処
理、シャンプー、コンディショニング及びラビングとい
ったトリートメントに対する染料抵抗性がある。また染
料は本質的に非アレルギー性でまた無毒性であることを
要する。
【0004】p−フェニレンジアミンはこの染料系で大
半のシェードが得られることから酸化染毛において重要
な役割をもっている。しかし、染毛産業分野ではp−フ
ェニレンジアミンよりも非アレルギー性の代替品の開発
が検討されている。その一例としてGB2,239,2
66Aには2−(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニ
レンジアミンがp−フェニレンジアミンに代替しうる性
法をもつことが開示されている。米国特許第5,53
8,516号にはp−フェニレンジアミンの代替品とし
て2−(ヒドロキシアルコキシ)−p−フェニレンジア
ミンの使用が開示されている。ヨーロッパ特許第63
4,164号には40以上のp−フェニレンジアミン誘
導体が列挙されている。これらのなかにN−4−アミノ
フェニルモルホリンとN−4−アミノフェニルピペリジ
ンが記載されている。モルホリン誘導体とピペリジン誘
導体は異節環状化合物の例である。この列挙中にはピロ
リジンの例はない。しかし、ピペリジン及びモルホリン
誘導体の酸化物は4−アミノ−N,N−ジエチルアニリ
ン等の開鎖化合物の酸化形よりもそれをつくるために必
要なエネルギーが大きいため、これらは好ましい1次中
間体とはいえない(R.L.Bent,J.C.Des
slock,F.C.Duennebier,D.W.
Fassett,D.B.Glass,T.H.Jam
es,D.B.Julian,W.R.Ruby,J.
M.Snell,J.H.Sterner,J.R.T
hirtle,P.W.Vittum及びA.Weis
sberger,J.Am.Chem.Soc.195
1,73,1300)。この文献では4−アミノ−N,
N−ジエチルアニリン等の開アルキル基をもつ4−アミ
ノジアルキルアニリンよりも1−(4−アミノフェニ
ル)ピロリジンの方が酸化化合物の形成がずっと容易で
あることも記載されている。1−(4−アミノフェニ
ル)ピロリジンは1次中間体として優れた特性をもって
いるが、強いアレルギー活性を示すことが判った。有害
な生理活性と種々の制約から、p−フェニレンジアミン
代替品として用いうるピロリジン誘導体の開発が望まれ
る。
【0005】R.L.Bent,J.C.Desslo
ck,F.C.Duennebier,D.W.Fas
sett,D.B.Glass,T.H.James,
D.B.Julian,W.R.Ruby,J.M.S
nell,J.H.Sterner,J.R.Thir
tle,P.W.Vitt,A.Weissberge
rはJ.Am.Chem.Soc.1951,73,1
350でp−アミノ−N−ジアルキルアニリンの化学構
造、電気化学的、写真工学的及びアレルギー的性質の題
名にて合計60個の4−アミノ−N,N−ジアルキルア
ニリンのアレルギー的性質について検討している。1−
(4−アミノフェニル)ピロリジンはそこに述べられて
いるものの1つである。
【0006】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は1−(4−ア
ミノフェニル)−2−ピロリジンメタノールのクラスの
化合物又はその化粧料として受け入れられる塩を1次中
間体としてカップリング剤、酸化剤及びその他の補助物
質と共に含有する酸化染料組成物と方法を提供すること
にある。本発明の1の態様においては1−(4−アミノ
フェニル)−2−ピロリジンメタノールがより好まし
い。
【0007】本発明の更なる目的は酸化染毛剤において
効果的で高い性能をもつ1次中間体として機能する1−
(4−アミノフェニル)−2−ピロリジンメタノール化
合物を提供することにある。本発明の1−(4−アミノ
フェニル)−2−ピロリジンメタノール化合物は公知の
アレルゲン及び感応剤であるp−フェニレンジアミン
(PPD)の全体又は1部を置きかえることができ、ま
たこれらの染毛調合剤において色変性剤としてのカップ
ラーと共に用いることができる。本発明の更なる目的は
染毛剤調合物において通常用いられているカップリング
剤、酸化剤及び他の染毛添加剤及び/又は補助剤との組
合せて酸化染毛組成物に用いると強い色を与える新しく
見出した1次染料中間体の1−(4−アミノフェニル)
−2−ピロリジンメタノール又はその化粧料として受け
入れられる塩を提供することにある。本発明の更なる目
的及び効果は以下の記載から明らかとなろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は染毛組成物に用
いる1次中間体である新規化合物を提供する。本発明の
組成物は置換又は非置換の1−(4−アミノフェニル)
−2−ピロリジンメタノール化合物のクラスに属する化
合物とこの化粧料として受け入れられる塩から選ばれる
1以上の化合物を1次染料中間体として含む。1−(4
−アミノフェニル)−2−ピロリジンメタノール化合物
誘導体及び塩の非制限的な例としては硫酸塩、塩酸塩、
リン酸塩等があり、硫酸塩が特に好ましい。
【0009】本発明の1−(4−アミノフェニル)ピロ
リジン化合物は一般的には次の化学式(I)で示され
る:
【0010】
【化4】
【0011】但しR1 は水素、C1 〜C6 アルキル、好
ましくはC1 〜C4 アルキル、又はC1 〜C5 モノ−も
しくはポリ−ヒドロキシアルキルであり、R2 は水素又
はヒドロキシルである。好ましいのは非置換の1−(4
−アミノフェニル)−2−ピロリジンメタノール(たと
えば式IでR1 とR2 が水素)、置換1−(4−アミノ
フェニル)−2−ピロリジンメタノール(たとえば式I
でR1 がメチル又はエチルでR2 が水素)、及び1−
(4−アミノフェニル)−4−ヒドロキシ−2−ピロリ
ジンメタノール(たとえば式IでR1 が水素、R2 がヒ
ドロキシ基)である。
【0012】本発明の組成物は1次中間体として1以上
の置換又は非置換1−(4−アミノフェニル)−2−ピ
ロリジンメタノール化合物又はこの化粧料として受け入
れられる塩を含有するが、この化合物は1以上の他の酸
化染料前駆体、たとえば1次染料中間体又は通常のカッ
プリング成分、他の染毛成分、添加剤、補助剤等との混
合物として用いうる。1−(4−アミノフェニル)−2
−ピロリジンメタノール化合物は単独又は1以上の他の
染料中間体及びカップリング剤との組合せで毛髪に強い
色を付与する新規染料を生ずる。本発明の1−(4−ア
ミノフェニル)−2−ピロリジンメタノール化合物は毛
髪に深い着色をもたらし酸化染毛に用いる染料物質に独
特の性質を付与する。
【0013】本発明の化合物は公知例で知られている染
毛性化合物とは異なるものであり、新たに見出された効
果的な染毛特性を提供するものである。本発明の組成物
と方法は動物及び人を含むケラチン質繊維の染色に有効
であり、特に人の毛髪の酸化染毛に有効である。意外に
も化合物1又は1aを通常のカップラーでカップリング
として得られる染料1−(4−アミノフェニル)ピロリ
ジン2又はN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p
−フェニレンジアミン3を同じカップラーでカップリン
グして得られる染料とはもとの化合物が構造的に類似し
ていながら調合時に異なることが判明した。
【0014】
【化5】
【0015】たとえば1−(4−アミノフェニル)−2
−ピロリジンメタノール(1)を3−メチル−1−フェ
ニル−2−ピラゾリン−5−オンでカップリングすると
ピードモント毛髪を強い暗紫色に着色する。式1aの化
合物はまた3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン
−5−オンでカップリングすると紫色を生ずる。逆に、
1−(4−アミノフェニル)ピロリジン(2)を3−メ
チル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンでカッ
プリングするとピードモント毛髪赤紫色を付与する染料
を生ずる。N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p
−フェニレンジアミン(3)はピードモント毛髪を青紫
色に染色する。これらの目視上の差異はCIEL* *
* 値(表2の番号1、7及び12を比較)で明白にわ
かる。色度座標で−b* は青方向である。
【0016】2,4−ジアミノフェノキシエタノールは
本発明の新規1次中間体とカップリングしてピードモン
ト毛髪を強い青に着色する染料を生ずる。得られるこの
着色は1−(4−アミノフェニル)ピロリジン2及び
2,4−ジアミノフェノキシエタノールから誘導された
色とは異なる。前者のb* 値は−12.98であり、後
者のb* 値は−9.36である(表2)。グレー毛髪上
のこの染料は優れた洗い及び光堅ろう性を示す(表
5)。
【0017】2−メチル−1−ナフトールは化合物1と
カップリングしてピードモント毛髪に青色を付与する。
また化合物1は−20.3のb* 値をもたらし、これは
化合物2を用いて得られる−13.07のb* 値よりも
実質的に小さい。3−アミノフェノールは1とカップリ
ングして毛髪を暗黒色に着色するが、化合物1は毛髪を
中間黒色に着色する。グレー毛髪上のこの色は優れた洗
い及び光堅ろう性を示す(表4)。
【0018】m−アミノフェノール又は2,4−ジアミ
ノフェノキシエタノールでカップリングした場合、化合
物1の全体の洗たく及び光堅牢度は、表4及び5に示す
ように、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−
フェニレンジアミン3より優れている。ΔEが小さいほ
ど洗い及び光堅ろう性に優れている
【0019】化合物1と3−メチル−1−フェニル−2
−ピラゾリン−5−オンから得られる紫色はp−フェニ
レンジアミンと2−メチル−5−アミノフェノールから
得られる色に極めて近い(表2の番号1と13)。この
観察結果はp−フェニレンジアミンに類することなく赤
色シエードの調整を可能にすることを意味する。赤色シ
エードは通常p−フェニレンジアミンとp−アミノフェ
ノールと2−メチル−5−アミノフェノールの組合せに
よって得られる。
【0020】上記したように本発明の新規成分である染
料分子の少なくとも1つに加えて、本発明の染毛組成物
は少なくとも1の他の公知で通常用いられている(即ち
1次染料中間体及び/又はカップラーとして用いられて
いる)酸化染料前駆体や一般に用いられている直接着色
成分や染料も色ニュアンスや明度の発現や調整等の必要
に応じて含有しうる。
【0021】最終的な染毛調合物の成分として好ましく
用いうると共に本発明の組成物において用いるに適する
任意添加成分の例としては下記のようなものがある。酸
化染毛調合物に用いられる典型的な一例としてのp−フ
ェニレンジアミンは本発明の組成物において新規1次中
間体の1−(4−アミノフェニル)−2−ピロリジンメ
タノール化合物と混合して好ましく用いられる。
【0022】本発明の染料組成物において1次中間体及
び/又はカップラーとして用いるに適する染料成分の例
としては次のものがある:p−トルエンジアミン、p−
フェニレンジアミン、2−クロロ−p−フェニレンジア
ミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−2
−メトキシエチル−p−フェニレンジアミン、N,N−
ビス−(ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミ
ン、2−ヒドロキシメチル−p−フェニレンジアミン、
2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、4,
4′−ジアミノジフェニルアミン、2,6−ジメチル−
p−フェニレンジアミン、2−イソプロピル−p−フェ
ニレンジアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−p
−フェニレンジアミン、2−プロピル−p−フェニレン
ジアミン、1,3−N,N−ビス−(2−ヒドロキシエ
チル)−N,N−ビス(4−アミノフェニル)−2−プ
ロパノール及び2−メチル−4−ジメチルアミノアニリ
ン等のp−フェニレンジアミン誘導体、又はそれらの組
合せ。
【0023】好ましいp−フェニレンジアミン誘導体と
しては、p−トルエンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、N−2−メチルエチル−p−フェニレンジアミン、
N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジ
アミン及び2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジア
ミンがある。
【0024】p−アミノフェノール誘導体の例として
は、p−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノー
ル、3−メチル−p−アミノフェノール、2−ヒドロキ
シメチル−p−アミノフェノール、2−メチル−p−ア
ミノフェノール、2−(2−ヒドロキシメチル)−p−
アミノフェノール、2−メトキシメチル−p−アミノフ
ェノール及び5−アミノサリチル酸、又はそれらの組合
せがある。
【0025】好ましいp−アミノフェノール誘導体はp
−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、3
−メチル−p−アミノフェノール、2−メチル−p−ア
ミノフェノール、2−(2−ヒドロキシエチルアミノメ
チル)−p−アミノフェノール、2−メトキシメチル−
p−アミノフェノール及び5−アミノサリチル酸であ
る。オルソ現像剤の例としてはカテコール、ピロガロー
ル、o−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノー
ル、2,4,5−トリヒドロキシトルエン、1,2,4
−トリヒドロキシベンゼン、2−エチルアミノ−p−ク
レゾール、2,3−ジヒドロキシナフタレン、5−メチ
ル−o−アミノフェノール、6−メチル−o−アミノフ
ェノール及び2−アミノ−5−アセトアミノフェノール
又はそれらの組合せがある。
【0026】好ましいオルソ現像剤はo−アミノフェノ
ール、2,4−ジアミノフェノール、2,4,5−トリ
ヒドロキシトルエン、1,2,4−トリヒドロキシベン
ゼン、2−エチルアミノ−p−クレゾール、5−メチル
−o−アミノフェノール、6−メチル−o−アミノフェ
ノール及び2−アミノ−5−アセトアミノフェノールで
ある。フェノール、ナフトール及びレゾルシン誘導体の
例としては2−メチル−1−ナフトール、1−アセトキ
シ−2−メチルナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフ
タレン、レゾルシン、4−クロロレゾルシン、1−ナフ
トール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジ
ヒドロキシナフタレン、2−メチルレゾルシン、1−ヒ
ドロキシ−6−アミノナフタレン−3−スルホン酸、チ
モール(2−イソプロピル−5−メチルナフトール)、
1,5−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ
ナフタレン、2−クロロレゾルシン、2,3−ジヒドロ
キシ−1,4−ナフトキノン及び1−ナフトール−4−
スルホン酸、又はそれらの組合せがある。
【0027】好ましいフェノール、ナフトール及びレゾ
ルシン誘導体は2−メチル−1−ナフトール、1−アセ
トキシ−2−メチルナフタレン、1,7−ジヒドロキシ
ナフタレン、レゾルシン、4−クロロレゾルシン、1−
ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,7
−ジヒドロキシナフタレン、2−メチルレゾルシン、チ
モール(2−イソプロピル−5−メチルフェノール)及
び2,3−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノンであ
る。
【0028】m−フェニレンジアミン類の例としては、
m−フェニレンジアミン、2−(2,4−ジアミノフェ
ノキシ)エタノール、N,N−ビス(ヒドロキシエチ
ル)−m−フェニレンジアミン、2,6−ジアミノトル
エン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−2,4−ジ
アミノフェネトール、ビス(2,4−ジアミノフェノキ
シ)1,3−プロパン、1−ヒドロキシエチル−2,4
−ジアミノベンゼン、2−アミノ−4−ヒドロキシエチ
ルアミノアニソール、アミノエトキシ−2,4−ジアミ
ノベンゼン、2,4−ジアミノフェノキシ酢酸、4,6
−ビス(ヒドロキシエトキシ)−m−フェニレンジアミ
ン、2,4−ジアミノ−5−メチルフェネトール、2,
4−ジアミノ−5−ヒドロキシエトキシトルエン、2,
4−ジメトキシ−1,3−ジアミノベンゼン及び2,6
−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)トルエン又はこれら
の組合せがある。
【0029】好ましいm−フェニレンジアミン類はm−
フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタ
ノール、ビス(2,4−ジアミノフェノキシ)−1,3
−プロパン、1−ヒドロキシエチル−2,4−ジアミノ
ベンゼン、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノア
ニソール、4,6−ビス(ヒドロキシエトキシ)−m−
フェニレンジアミン、2,4−ジアミノ−5−メチルフ
ェネトール、2,4−ジアミノ−5−ヒドロキシエトキ
シトルエン、2,4−ジメトキシ−1,3−ジアミノベ
ンゼン及び2,6−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)ト
ルエンである。
【0030】m−アミノフェノール類の例とはm−アミ
ノフェノール、2−ヒドロキシ−4−カルバモイルメチ
ルアミノトルエン、m−カルバモイルメチルアミノフェ
ノール、6−ヒドロキシベンゾモルホリン、2−ヒドロ
キシ−4−アミノトルエン、2−ヒドロキシ−4−ヒド
ロキシエチルアミノトルエン、4,6−ジクロロ−m−
アミノフェノール、2−メチル−m−アミノフェノー
ル、2−クロロ−6−メチル−m−アミノフェノール、
2−ヒドロキシエトキシ−5−アミノフェノール、2−
クロロ−5−トリフルオロエチルアミノフェノール、N
−ヒドロキシエチル−4−メトキシ−2−メチル−m−
アミノフェノール及び5−アミノ−4−メトキシ−2−
メチルフェノール又はそれらの組合せがある。
【0031】好ましいm−アミノフェノール類はm−ア
ミノフェノール、6−ヒドロキシベンゾモルホリン、2
−ヒドロキシ−4−アミノトルエン、2−ヒドロキシ−
4−ヒドロキシエチルアミノトルエン、4,6−ジクロ
ロ−m−アミノフェノール、2−メチル−m−アミノフ
ェノール、2−クロロ−6−メチル−m−アミノフェノ
ール、4−クロロ−6−メチル−m−アミノフェノー
ル、N−シクロペンチル−3−アミノフェノール、N−
ヒドロキシエチル−4−メトキシ−2−メチル−m−ア
ミノフェノール及び5−アミノ−4−メトキシ−2−メ
チルフェノールである。
【0032】異節環状誘導体の例としては2−ジメチル
アミノ−5−アミノピリジン、2,4,5,6−テトラ
アミノピリミジン、4,5−ジアミノ−1−メチルピラ
ゾール、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、
6−メトキシ−8−アミノキノリン、2,6−ジヒドロ
キシ−4−メチルピリジン、5−ヒドロキシ−1,4−
ベンゾジオキサン、3,4−メチレンジオキシフェノー
ル、4−ヒドロキシエチルアミノ−1,2−メチレンジ
オキシベンゼン、2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメ
チルピリジン、5−クロロ−2,3−ジヒドロキシピリ
ジン、3,5−ジアミノ−2,6−ジメトキシピリジ
ン、2−ヒドロキシエチルアミノ−6−メトキシ−3−
アミノピリジン、3,4−メチレンジオキシアニリン、
2,6−ビス−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジアミノ
ピリジン、4−ヒドロキシインドール、3−アミノ−5
−ヒドロキシ−2,6−ジメトキシピリジン、5,6−
ジヒドロキシインドール、7−ヒドロキシインドール、
5−ヒドロキシインドール、2−ブロモ−4,5−メチ
レンジオキシフェノール、6−ヒドロキシインドール、
3−アミノ−2−メチルアミノ−6−メトキシピリジ
ン、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、2,6−ジ
アミノピリジン、5−(3,5−ジアミノ−2−ピリジ
ルオキシ)−1,3−ジヒドロキシペンタン、3−
(3,5−ジアミノ−2−ピリジルオキシ)−2−ヒド
ロキシプロパノール及び4−ヒドロキシ−2,5,6−
トリアミノピリミジン又はそれらの組合せがある。
【0033】好ましい異節環状誘導体は4,5−ジアミ
ノ−1−メチルピラゾール、2−ジメチルアミノ−5−
アミノピリジン、2,4,5,6−テトラアミノピリミ
ジン、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、
3,4−メチレンジオキシフェノール、4−ヒドロキシ
エチルアミノ−1,2−メチレンジオキシベンゼン、
2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン、5
−クロロ−2,3−ジヒドロキシピリジン、3,5−ジ
アミノ−2,6−ジメトキシピリジン、2−ヒドロキシ
エチルアミノ−6−メトキシ−3−アミノピリジン、
3,4−メチレンジオキシアニリン、4−ヒドロキシイ
ンドール、5,6−ジヒドロキシインドール、7−ヒド
ロキシインドール、5−ヒドロキシインドール、2−ブ
ロモ−4,5−メチレンジオキシフェノール、6−ヒド
ロキシインドール、3−アミノ−2−メチルアミノ−6
−メトキシピリジン、2−アミノ−3−ヒドロキシピリ
ジン、2,6−ジアミノピリジン、5−(3,5−ジア
ミノ−2−ピリジルオキシ)−1,3−ジヒドロキシペ
ンタン、3−(3,5−ジアミノ−2−ピリジルオキ
シ)−2−ヒドロキシプロパノール及び4−ヒドロキシ
−2,5,6−トリアミノピリミジンである。
【0034】本発明の化合物と組合せて用いるのに特に
好ましいカップラーはレゾルシン、m−アミノフェノー
ル、2,4−ジアミノフェノキシエタノール及び2−メ
チル−1−ナフトールであり、これらは単独で用いても
2種以上を併用してもよい。最も好ましい本発明の組成
物は1−(4−アミノフェニル)−2−ピリジンメタノ
ール1及び/又はN−(4−アミノフェニル)−4−ヒ
ドロキシ−2−ピロリジン1aと、(a)m−アミノフ
ェノール、(b)レゾルシン、(c)m−アミノフェノ
ールとレゾルシン、(d)レゾルシンと2,4−ジアミ
ノフェノキシエタノール、(e)m−アミノフェノール
と2−メチル−1−ナフトール、(f)2,4−ジアミ
ノフェノキシエタノールとm−アミノフェノール、及び
(g)レゾルシンと2−メチル−1−ナフトールから選
ばれるカップラーとからなるものである。
【0035】これらの組合せは化合物1及び1aとの組
合せにおいて中間黒色、暗黒色及び青黒色のシェードを
生ずる。上記のカップラーのような追加の染料化合物は
本発明の染毛組成物中に組成物の全重量に基き約0.0
1〜10重量%、好ましくは約0.1〜5重量%存在さ
せることが望ましい。1次中間体とカップラーからなる
酸化性着色体の合計量は組成物の全重量に基き約0.1
〜10重量%、特に約0.5〜5重量%が好ましい。
【0036】特に断りのない限りここで用いる量は組成
物全重量に基く重量%(w/w)で示してある。本発明
の組成物において、カップリングの成分は通常1次中間
体(現像用成分)とほぼ等量で用いられる。しかし調
合、所望の色、強度又は効果等に応じカップラーに対す
る1次中間体の量を増加し又は減少させることが好まし
い場合もある。一般的にいって、1次中間体及びカップ
リング成分又は化粧料として受け入れられるこれらの塩
は毛髪を染色するに有効な量で存在する。
【0037】本発明の染毛剤は通常溶液、クリーム、ロ
ーション、ゲル又はエマルジョン等の化粧料の形に調合
される。また本発明の組成物は溶液、クリーム、ローシ
ョン、ゲル、エマルジョン等の調合物に通常用いられる
他の成分と組合せて用いうる。たとえば脂肪アルコール
の硫酸塩、脂肪アルコールのアルカノールアミド、アル
キルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、オ
キシエチル化脂肪アルコール、オキシエチル化ノニルフ
ェノール等のアニオン性又はノニオン性の界面活性剤の
カテゴリーに属する湿潤剤又は乳化剤、脂肪アルコー
ル、デンプン、セルロース誘導体、パラフィン油及び脂
肪酸等の増粘剤、ラノリン誘導体、コレステロール及び
パントテン酸等のヘアケア物性を本発明組成物に添加し
うる。
【0038】一例としてローションを調合する場合を例
にとると、本発明の組成物は染料前駆体の溶液を促進す
るために有機溶媒を含有しうる。ローション中の有機溶
媒量は0〜約20%、好ましくは約1〜約15%であ
る。有用な溶媒の典型例はエタノール又はイソプロパノ
ール等の炭素数3以下のアルコール、プロピレングリコ
ール又はヘキシレングリコール等の多価アルコール及び
エポキシエーテル等のこれらの低級アルキルエーテルで
ある。
【0039】また本発明の染毛組成物は通常用いられて
いる補助剤(アドジュバンク及び化粧料添加剤又はそれ
らの混合物を最終調合品に含有させうる。これらの添加
剤の非制限的な例としては早期酸化を抑制するためのア
スコルビン酸又は亜硫酸ナトリウム等の抗酸化剤、フレ
グランス及び/又は精油、キレート化剤、乳化剤、着色
剤、増粘度、有機溶媒、不透明化剤、分散剤、沈澱防止
剤、ヘアケア物性、湿潤剤、抗菌剤等がある。これらの
任意成分の判定はそれらに制限する意図をもつものでは
ない。他の任意添加剤の例はZviak著、The S
cienceof Hair Care(1986)及
びBalsan,及びSagarin著 Cosmet
ics:Science and Technolog
y,Vol.2,第2編(1972)等に記載されてい
る。
【0040】本発明の組成物に用いうる増粘剤の例とし
ては種々の脂肪酸石鹸及び会合形ポリマー増粘剤があ
る。脂肪酸石鹸の例はC10−C16アルキル側鎖をもつ脂
肪酸のアルカリ金属塩又はアルカノールアミン塩であ
る。好ましい脂肪酸にはオレイン酸ミリスチン酸及びラ
ウリル酸があり、これらは通常組成物中に約0.5〜約
20%、好ましくは約1〜約10%存在する。会合形増
粘剤は低濃度で増粘できるポリマーである。会合形増粘
剤のなかではアクリレートコポリマー(ロームアンドハ
ース社の商品名Aculyn−33等)、セテアレス
(Ceteareth)−20、アクリレート/ステア
レス(Steareth)20、メタクリレートコポリ
マー(ロームアンドハース社 商品名Aculyn2
2)、アクリレート/ステアレス−20 イタコネート
コポリマー及びアクリレート/セテス(Ceteth)
−20 イタコネートコポリマーが好ましい。
【0041】本発明で好ましく用いられる他の種類の会
合形増粘剤としてはポリウレタンとポリエチレングリコ
ールのコポリマー又はポリエーテルウレタンがある。こ
れらの1つはロームアンドハース社が商品名Aculy
n−44で市販している。会合形ポリマー増粘剤は通常
本発明の組成物中に約0.1〜約10%、好ましくは約
0.5〜約5%で存在する。
【0042】毛髪上に最終の着色生成物を生成させるた
めの酸化力をプリング、即ち染料の現像は、原則とし
て、大気の酸素によって行われるが、他の酸化剤も用い
うる。過酸化水素は本発明の1次中間体とカップラー染
料中間体と組合せて現像剤として用いられる好ましい酸
化用化合物である。現像剤中の過酸化水素の濃度は通常
約1〜約15%、好ましくは約3〜約12%である。他
の好ましい酸化剤の例としては過酸化尿素、過酸化メラ
ミン、さらには過ホウ酸ナトリウム又は過炭酸ナトリウ
ム等の過ホウ酸塩及び過炭酸塩がある。これら酸化剤の
量は、特に創作的困難を得ることなく当業者が適宜決定
しうる。
【0043】本発明の絶縁物は一般的なアニオン、カチ
オン、ノニオン又は両性の界面活性剤を含有しうる。ア
ニオン界面活性剤の例としては種々のアルキルサルフェ
ート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルスルホ
ネート、アルキルスルホサクシネート、N−アシルサル
コシネートがある。通常用いられるアニオン界面活性剤
はナトリウム及びアンモニウムラウリルサルフェート、
ナトリウム及びアンモニウムラウレスサルフェート及び
α−オレフィンスルホネートである。アニオン界面活性
剤は通常本発明の組成物中に約0.1〜約15%、好ま
しくは約0.5〜約10%存在する。
【0044】本発明で用いうるノニオン界面活性剤の例
としては、広範囲のエトキシ化アルコール、ノンオキシ
ノール、アルカノールアミド、アルキルステアレート、
アルキルパルミテート、アルキルポリグリコシドがあ
る。一般的に用いられるノニオン界面活性剤の例として
はセチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイル
アルコール、種々のタイプのエトキシ化アルキルフェノ
ール、ラウロイルジエタノールアミド、ラウロイルモノ
エタノールアミド、イソプロピルパルミテート、イソプ
ロピルステアレート、デシルポリグリコシドがある。ノ
ニオン界面活性剤は通常本発明の組成物中に約0.1〜
約15%、好ましくは約0.5〜約10%存在する。
【0045】本発明の組成物はまたヘアコンディショニ
ング作用をもつ1以上の4級アンモニウム化合物を含有
しうる。4級アンモニウム化合物は単量体状でもポリマ
ー状でもよい。これらの化合物の非制限的な例として
は、セチルトリモニウムクロリド、ステアリルトリモニ
ウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、ベヘントリ
モニウムクロリド、種々のポリコータリウムがある。4
級アンモニウム化合物は通常本発明の組成物中に約0.
1〜約10%、好ましくは約0.5〜約5%存在する。
【0046】本発明に用いるに適する両性界面活性剤は
同一分子中に陽と陰の電荷をもち、媒体のpH及び両性
分子の性質に応じてカチオン、アニオン又は両方とに作
用する界面活性剤である。通常陽性電荷は炭素上にあ
り、陰性電荷はカルボキシル基又はスルホネート基がも
つ。本発明に好ましく用いうる両性界面活性剤として
は、たとえば周知のベタイン、サルテイン、グリシネー
ト、プロピオネート等多数ある。
【0047】本発明の組成物と方法に用いるための両性
界面活性剤の選択は臨界的ではない。上記の例示や他の
多くの両性界面活性剤から選択しうる本発明の組成物に
おける両性界面活性剤の量は通常約0.5〜約15%、
好ましくは約2〜約10%である。最終的に調整した調
合物に応じ、本発明の組成物は弱酸性、中性又はアルカ
リ性でありうる。好ましい組成物のpHは約5〜約11
であり、特に約8〜10が好ましい。染毛剤のpH調節
のために種々のアルカリ剤を用いうる。アルカリ剤の例
としては、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム又はカ
ルシウム、炭酸ナトリウム又はカリウム、リン酸ナトリ
ウム、ケイ酸ナトリウム、水酸化グアニジン、又は、た
とえばエチルアミン、トリエチルアミン、トリヒドロキ
シメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパン
ジオール系のアルキルアミン又はアルカノールアミンが
ある。好ましいアルカリ剤は水酸化アンモニウム、炭酸
ナトリウム及びエタノールアミンである。通常約0.1
〜約15%、好ましくは約0.5〜約5%のアルカリ剤
を含有させることにより適当なpHとなりうる。
【0048】染毛成分の付与は当該分野で周知の方法で
行うことができる。たとえば染毛調合物を使用直前に酸
化剤と混合したり毛髪への混合物の塗布時に酸化剤を混
合することによって行うことができる。毛髪上で本発明
の組成物は、完全な着色期間の間たれ落ちや流れること
なしに毛髪上にとどまるに十分なマンシステンシーとボ
デーをもつ安定な調合物を形成する。1次中間体とカッ
プラー、即ち染料中間体は酸化剤又は現像剤と共に毛髪
上に急速に拡散する。毛髪に形成する染料は大きい分子
を持っているため毛髪内に残り色変化が永久なものとな
る。永久又はパーマネントなる用務は通常のシャンプー
では毛髪から容易に洗い落とされないことを意味する。
着色処理が終ると(たとえば約5〜45分、好ましくは
約10〜30分)、組成物を通常の水リンスとシャンプ
ーを用いて毛髪から洗出する。付与処理温度は約15〜
50℃の範囲である。
【0049】本発明の1−(4−アミノフェニル)ピロ
リジンメタノール及びその化粧料として受け入れられる
誘導体及び塩は水溶性であり、特に本発明の染毛調合物
の成分として優れた保存性を有する。1−(4−アミノ
フェニル)−2−ピロリジンメタノールを好適例とする
これらの1次中間体は染毛調合物中に通常約0.1〜約
10%、好ましくは約0.1〜約5%存在する。1次中
間体とカップリング成分からなる酸化着色成分の合計量
は通常組成物の約0.1〜約20%、好ましくは約0.
5〜約15%である。
【0050】本発明の染毛化合物は着色成分のタイプと
組成に応じ広範囲の色合いをもたらす。これらの色合
(カラーチント)はそれら特有の強く持続性のある色に
よって区別される。本発明の染毛組成物のすぐれた着色
特性は、以前に化学ダメージにさらされていないグレー
の毛髪を、本発明の1次中間体の発見以前には通常のP
PDを用いたときだけ達成可能といった深みとカバー強
度をもって、何らの問題なしにカバーできるという事実
によっても裏付けられる。
【0051】本発明の組成物は、職業用としてもまた個
人用としても、ユーザーが染毛処理を開始する際に容易
に混合できるようなキレット又はパッケージ形態で別々
に提供しうる。本発明によるキレットは現像剤用の容器
と染料前駆体用容器をもつ。最も好ましい形態は、1方
が1次染料中間体とカップラーをたとえばローションと
して含有し、他方が酸化剤(これは現像剤とも称する)
を含有する2つの容器からなるものである。本発明の方
法はこの混合物を着色すべき毛髪に付与しそして所望の
染毛が達成されるまで毛髪との接触を維持し、その後に
組成物を前記したように毛髪から除くことからなる。
【0052】
【実施例】次に本発明を実施例によって例記するが、こ
れらは本発明をいささかも制限するものではない。
【0053】例1:化合物1の合成 1−フルオロ−4−ニトロベンゼン4(13.3gの9
4ミリモル)を(S)−(t)−2−ピロリジンメタノ
ール5(9.5g、94ミリモル)と炭酸カリウム(1
5.6g、113ミリモル)のDMF溶液(188m
l、0.5M溶液)により60℃にて6時間処理した。
反応液を室温に冷却した。溶媒を真空蒸発し残渣をジク
ロロメタン(500ml)中に溶かして取り出した。こ
の有機相を飽和NaCl溶液(250ml)で洗った。
これらの相を分けて有機相をMgSO4 で乾燥し、濾過
し、真空蒸発して橙色の色を得た。次いでこの粗生成物
を酢酸エチル/ヘキサンを用いて結晶化して輝黄色の固
体として化合物6を得た(18.3g、収率88%);
mp118−120℃; 1HNMR(300MHz,D
MSO−d6 )δ2.06(m,4H),3.31(m,2H),3.55(d,2H,J=
9.0Hz),3.98(s,1H),4.97(t,1H,J=6.0Hz),6.77(d,2H,J=
8.7Hz),8.12(d,2H,J=8.7Hz);m/z222(M + ).
【0054】次いで化合物6(13.3g、60ミリモ
ル)を10%Pd炭素(1.3g)の存在下にエタノー
ル(222ml、0.27M溶液)中にて60psiの
水素で室温で2時間水素化した。次いでこの溶液をセラ
イトポッドを通して濾過し、蒸発し、次いで粗生成物を
酢酸エチル/ヘキサンを用いて再結晶し明るいグレーの
固体として化合物1を得た(10.1g、収率88
%);mp94−95℃; 1HNMR(300MHz,
DMSO−d6 )δ1.86(m,4H),2.84(m,1H),3.11(m,1
H),3.29(m,3H),4.29(bs,2H),4.66(bs,1H),6.38(d,2H,J=
8.1Hz),6.48(d,2H,J=8.1Hz);m/z192(M + ).
【0055】
【化6】
【0056】例2:化合物1aの合成 1−フルオロ−4−ニトロベンゼン4(42.3g、
0.3モル)をDMSO(300ml)中にてフッ化カ
リウム(7.4g、0.3モル)と(γ−クラウン−6
(6.1g、30.0ミリモル)の存在下にトランス−
4−ヒドロキシ−L−プロリン7(39.3g、0.3
モル)により60℃で18時間処理した。この反応液を
室温に冷却し、氷冷した飽和NaCl溶液(500m
l)中に注いだ。生成水溶液を10%HCl水溶液でp
H約3に酸性化した。水性相をEtOAc(3×500
ml)で抽出した。この有機相を合体し、MgSO4
乾燥し、溶媒を真空蒸発した。次いでこの粗生成物をE
tOAc/ヘキサンを用いて再結晶し暗黄色の固体とし
て化合物8を得た(71.1g、収率94%);mp9
8−100℃; 1HNMR(300MHz,DMSO−
6 )δ2.18-2.28(m,2H),3.32(dd,1H,J=10.0,2.1Hz),
3.65(dd,1H,J=11.0,5.0Hz),4.43(m,2H),5.31(s,1H),6.6
2(d,2H,J=9.0Hz),8.12(d,2H,J=9.0Hz),13.10(bs,1H);m/
z252(M + ).
【0057】次いで化合物8(31.5g、125ミリ
モル)をTHF(125ml)中の1.0M BH3
THF錯体(375ml、375ミリモル)により室温
で1夜(18時間)還元した。過剰のBH3 −THF錯
体をMeOH(100ml)を徐々に加えて冷却した。
次いでこの溶媒を真空蒸発した。この残渣をEtOAc
(500ml)と氷冷した飽和NaCl溶液(500m
l)に取り出した。この水性相をEtOAc(3×50
0ml)で抽出した。溶輝度の問題でEtOH(50m
l)を加えた。この有機相を合体し、MgSO4 で乾燥
し、次いで溶媒を真空蒸発した。この粗製組成物をEt
OAc/ヘキサンを用いて再結晶して黄色固体として化
合物9(13.0g、収率44%)を得た;mp155
−157℃; 1HNMR(300MHz,DMSO−d
6 )δ1.96-2.03(m,1H),2.56(m,1H),3.18(dd,1H,J=10,
7.4Hz),3.50(t,2H,J=5.1Hz),3.68(dd,1H,J=11,6Hz),4.0
9(m,1H),4.55(m,1H),4.90(t,1H,J=5.7Hz),5.14(d,1H,J=
4.5Hz),6.73(d,2H,J=9.3Hz),8.08(d,2H,J=9.3Hz);m/z23
8(M + ).
【0058】次いで化合物9(10.0g、42.2ミ
リモル)をエタノール(200ml、0.2M溶液中)
10%Pd炭素(1.5g)の存在下に60psiの水
素で室温にて6時間水素化した。この溶液をセライトパ
ッドを通して濾過し、溶媒を真空蒸発した。粗生成物を
EtOAc/ヘキサンを用いて再結晶して明黄橙色の固
体として化合物1aを得た(6.7g、収率75%);
mp130−132℃; 1HNMR(300MHz,D
MSO−d6 )δ1.74(m,1H),2.02(m,1H),2.67(m,1H),
3.09(m,1H),3.39(m,1H),3.49(m,1H),4.20(m,2H),4.31
(m,1H),4.55(m,1H),4.81(m,1H),6.28(d,2H,J=7.8Hz),6.
41(d,2H,J=7.8Hz);m/z208(M + ).
【0059】
【化7】
【0060】2.染色方法 表1に示す次の組成物(1又は1a又は2又は3又はp
pd及びカップラー:各5ミリモル)を20容量の過酸
化水素100gと混合した。生成した混合物をピードモ
ント毛髪又はグレー毛髪に付与し30分間両者の接触を
維持した。次いで染色した毛髪をシャンプーし、水でリ
ンスし、乾燥した。表2にCIEL* * * 値とピー
ドモント毛髪上の色を示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】3.洗い及び光堅ろう度テスト 次の実験用にブレンドしたグレー(50%)を用いた。
比較の目的で、市販部の共通的染料成分であるN,N−
ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミ
ン3を標準としてテストした。シャンプー洗浄に対する
拡散床のテストのため、染色した毛髪を10%ハーバル
エッセンス溶液に3時間浸漬し振とうした。光堅ろう性
は染色した毛髪を72時間退色試験機にかけてテストし
た。実験の結果を表4及び表5に示す。
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】
【0067】として示され、色差の大きさを示す。ΔE
が小さいほど洗い及び光堅ろう床が大きい。3−アミノ
フェノールでカップリングすると化合物1は化合物3よ
りも優れた洗い堅ろう性を示す。化合物1の合計色変化
(ΔE)は0.66であるが、化合物3のΔEは1.7
3である。化合物1の光堅ろう性は化合物3に匹敵する
(表4参照.ΔE:2.44対2.41)。青色カップ
ラー2,4−ジアミノフェノキシエタノールの場合、化
合物1は化合物3よりも優れた洗い及び光堅ろう性を示
す(表5参照)。
【0068】本明細書に引用したすべての公知例の内容
全体が本発明に関する技術水準を示すものとして引用さ
れる。本発明は上記の例示や実施例に限られるものでは
なく、本発明の技術思想に従い多くの変形が可能である
ことは思料されるべである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーガレット ポップ アメリカ合衆国コネチカット州 06405 ブランフォード ハムレ レーン 11ビー (72)発明者 ユー−グオ パン アメリカ合衆国コネチカット州 06905 スタンフォード ウッドリッジ ドライブ 119

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 但しR1 は水素、C1 〜C6 アルキル、又はC1 〜C5
    モノ−もしくはポリ−ヒドロキシアルキルであり、R2
    は水素又はヒドロキシルである、をもつ1−(4−アミ
    ノフェニル)−2−ピロリジンメタノール又は化粧料と
    して受け入れられるこの塩。
  2. 【請求項2】 R1 が水素、C1 〜C6 アルキル、又は
    1 〜C5 モノ−もしくはポリ−ヒドロキシアルキルで
    あり、R2 が水素又はヒドロキシルである請求項1の化
    合物。
  3. 【請求項3】 R1 が水素、メチル又はエチルであり、
    2 が水素である請求項1の化合物。
  4. 【請求項4】 R1 が水素である請求項1の化合物。
  5. 【請求項5】 1次染料中間体とカップリング化合物を
    化粧料として受け入れられるビヒクル中に含み、該1次
    染料中間体も該カップリング化合物が酸化剤の存在下に
    酸化染毛組成物を形成する酸化染毛組成物において、該
    1次染料中間体が式(I): 【化2】 但しR1 は水素、C1 〜C6 アルキル、又はC1 〜C5
    モノ−もしくはポリ−ヒドロキシアルキルであり、R2
    は水素又はヒドロキシルである、をもつ1−(4−アミ
    ノフェニル)−2−ピロリジンメタノール又は化粧料と
    して受け入れられるこの塩からなることを特徴とする酸
    化染毛組成物。
  6. 【請求項6】 R1 が水素、C1 〜C6 アルキル、又は
    1 〜C5 モノ−もしくはポリ−ヒドロキシアルキルで
    あり、R2 が水素又はヒドロキシルである請求項5の組
    成物。
  7. 【請求項7】 R1 が水素、メチル又はエチルであり、
    2 が水素である請求項6の組成物。
  8. 【請求項8】 R2 が水素である請求項7の組成物。
  9. 【請求項9】 R1 が水素である請求項8の組成物。
  10. 【請求項10】 1次中間染料が組成物の全重量当り約
    0.01〜約10重量%存在する請求項5の組成物。
  11. 【請求項11】 1次中間染料が組成物の全重量当り約
    0.1〜約5重量%存在する請求項5の組成物。
  12. 【請求項12】 p−フェニレンジアミン及び化粧料と
    して受け入れられるその誘導体、p−アミノフェノール
    及び化粧料として受け入れられるその誘導体、オルソ現
    像剤及び化粧料として受け入れられるその誘導体、フェ
    ノール類及び化粧料として受け入れられるその誘導体、
    レゾルシノール類及び化粧料として受け入れられるその
    誘導体、m−フェニレンジアミン類及び化粧料として受
    け入れられるその誘導体、m−アミノフェノール類及び
    化粧料として受け入れられるその誘導体、並びに異節環
    状誘導体からなる群から選ばれる1以上の追加の染料成
    分を含有する請求項5の組成物。
  13. 【請求項13】 カップリング化合物が3−アミノフェ
    ノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、
    2−ヒドロキシ−4−アミノトルエン、1−ナフトー
    ル、2−メチル−1−ナフトール、2−(2,4−ジア
    ミノフェノキシ)エタノール及びそれらの混合物からな
    る群から選ばれる請求項5の組成物。
  14. 【請求項14】 酸化染毛生成物を生じさせる酸化剤を
    含有する請求項5の組成物。
  15. 【請求項15】 酸化剤が過酸化水素である請求項14
    の組成物。
  16. 【請求項16】 毛髪と請求項5の組成物を接触させ染
    毛するまで接触を保持することからなる酸化染毛方法。
  17. 【請求項17】 カップリング化合物と式(I): 【化3】 但しR1 は水素、C1 〜C6 アルキル、又はC1 〜C5
    モノ−もしくはポリ−ヒドロキシアルキルであり、R2
    は水素又はヒドロキシルである、をもつ1−(4−アミ
    ノフェニル)−2−ピロリジンメタノール又は化粧料と
    して受け入れられるこの塩とを酸化剤の存在下に化粧料
    として受け入れられるビヒクル中にて反応させて生成さ
    せてなる酸化染毛剤。
  18. 【請求項18】 R1 が水素、C1 〜C4 アルキル、又
    はC1 〜C5 モノ−もしくはポリ−ヒドロキシアルキル
    であり、R2 が水素又はヒドロキシルである請求項1の
    染毛剤。
  19. 【請求項19】 R1 が水素、メチル、エチル又はC1
    〜C3 モノヒドロキシアルキルである請求項1の染毛
    剤。
  20. 【請求項20】 R1 が水素である請求項18の染毛
    剤。
  21. 【請求項21】 R1 がメチルである請求項18の染毛
    剤。
  22. 【請求項22】 カップリング化合物が3−アミノフェ
    ノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、
    2−ヒドロキシ−4−アミノトルエン、1−ナフトー
    ル、2−メチル−1−ナフトール、2−(2,4−ジア
    ミノフェノキシ)エタノール及びそれらの混合物からな
    る群から選ばれる請求項17の染毛剤。
  23. 【請求項23】 等モル量の式(I)の化合物とカップ
    リング化合物とを反応させて生成させてなる請求項17
    の染毛剤。
  24. 【請求項24】 請求項1記載の化合物を1次中間染料
    として用いることからなるケラチン繊維の酸化染色方
    法。
  25. 【請求項25】 ケラチン繊維がヒトの毛髪である請求
    項24の方法。
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