JPH11349254A - リニューアルエレベーターのインターフェース装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】エレベーターのリニューアル時において、既設
制御盤４で新設の乗り場装置を制御可能とする。 【解決手段】昇降路８内に新設する乗り場端末装置７に
既設制御盤信号と新設制御盤信号を入力し、既設制御盤
４からの信号についてはインターフェース装置１１を介
することにより、新設品である乗り場表示装置１や乗り
場呼び登録装置２に出力可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、既設エレベーター
をリニューアルする際の既設エレベーターとリニューア
ルエレベーターのインターフェース装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】エレベーターのシステムとして昇降路内
に複数の乗り場端末装置を設け、機械室内の制御盤と通
信を行うことにより、昇降路内のケーブル数を減らし工
事期間の短縮を図っている。また、エレベーターのリニ
ューアル工事においても、エレベーターの停止期間を短
くするために、いくつかの作業方法が採られている。

【０００３】特開平5−105457 号公報に記載のように、
短工期工法を行うため、事前作業として制御盤と各階床
へ導出される信号線の布設作業を行う等、既設エレベー
ターのサービス運転に影響を与えずに行える作業や、夜
間等のサービス停止期間中に行える作業を事前作業とし
て行いエレベーターの停止期間を短くしている。

【０００４】リニューアル工事の作業場所は、大きく分
けて、エレベーター機械室，昇降路，乗り場の３つに分
けられる。このうち、エレベーター乗り場については建
物の共用スペースとなるため、工事時期，期間の制約が
大きい。そのため短工完物件においては第１期工事とし
てエレベーター乗り場のリニューアルを行い、次に第２
期工事としてエレベーター制御のリニューアルを行うこ
とになる。

【０００５】図５により、従来の工事方法を説明する。

【０００６】図５はリニューアル工事時におけるシステ
ム構成図である。第１期工事として、乗り場器具である
乗り場表示装置１，乗り場呼び登録装置２を設置する。
この時、乗り場表示装置１，乗り場呼び登録装置２は法
令上、剥き出し接続ができないため、接続用ボックス３
を介し、既設制御盤４と接続している。

【０００７】第２期工事として、既設制御盤４から新設
制御盤５に切り替わると、接続用ボックス３内で接続さ
れているコネクタ６を外し、リニューアルエレベーター
用の乗り場端末装置７に接続する。乗り場端末装置７は
新設制御盤５と新設信号ケーブル１０により通信にて信
号の伝送を行っている。

【０００８】この接続変更により、乗り場表示装置１，
乗り場呼び登録装置２は新設制御盤５から制御できるよ
うになり工事完了となる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】上記工事方法において
は、工事期間中に新設する乗り場表示装置１，乗り場呼
び登録装置２を既設制御盤４にて制御を行う必要がある
ため、新設品は電気的仕様を既設品に合わせるという制
約があった。

【００１０】また、第２期工事において、昇降路８内で
コネクタ６を接続用ボックス３から乗り場端末装置７に
接続変更する必要があり、作業上２度手間となってい
た。

【００１１】

【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するために、本発明においては、乗り場端末装置７に既
設制御盤信号と新設制御盤信号をそれぞれ既設信号ケー
ブル９，新設信号ケーブル１０により入力し、既設制御
盤信号についてはインターフェース装置１１を介するこ
とにより、新設品である乗り場表示装置１や乗り場呼び
登録装置２に出力可能とした。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例について
説明する。

【００１３】図１は本発明の一実施例を示すエレベータ
ーのシステム構成図。図２は一般的なエレベーターのシ
ステム構成図である。

【００１４】まず、図２によりエレベーターのシステム
構成を説明する。

【００１５】図２において昇降路８内に設置された乗り
場端末装置７に各階の乗り場呼び登録装置２の信号を入
力し、機械室１２内に設置された新設制御盤５との通信
を新設信号ケーブル１０にて行うことにより、エレベー
ターの乗りかごを乗り場呼び登録の発生した階床へ運転
させる。また、乗り場端末装置７は現在の乗りかごの走
行階床に関する情報を新設制御盤５から得て、その階床
等を乗り場表示装置１に出力する。なお、図２では乗り
かごの図示を省略している。一方、これら乗り場端末装
置７の電源供給は新設制御盤５から、昇降路８内に電源
ケーブル１３を配置して供給している。

【００１６】図１は本発明に係るエレベーターの構成図
であり、乗り場端末装置７には新設制御盤５からの新設
信号ケーブル１０のみでなく、既設制御盤４からの既設
信号ケーブル９が入力されている。既設信号はインター
フェース装置１１を介することにより、新設の乗り場表
示装置１，乗り場呼び登録装置２に対応した出力信号に
変換され乗り場表示装置１，乗り場呼び登録装置２を制
御する。

【００１７】次に既設信号により新設の乗り場表示装置
を制御するためのインターフェース装置１１について説
明する。

【００１８】一例として、既設の乗り場表示器がアナロ
グ式表示器で、新設の乗り場表示器が既設乗り場表示器
と電気的仕様の互換性があるアナログ式表示器の場合、
新設の乗り場表示器が既設乗り場表示器と電気的仕様の
互換性の無いデジタル式表示器の場合について説明す
る。図３はアナログ式の乗り場表示装置１４で、アナロ
グ式階床文字表示灯１６の配線が既設信号と１対１、つ
まり、１階床当たり１信号となっているため、既設制御
盤４の信号を既設信号ケーブル９により入力し、乗り場
端末装置７で接続している。

【００１９】しかし、図４に示す如くデジタル式の乗り
場表示装置１５では、デジタル式階床文字表示灯１７の
配線が既設信号と１対１ではないため、既設制御盤４の
信号を既設信号ケーブル９により入力し、乗り場端末装
置７を介しインターフェース装置１１により信号の変換
を行っている。

【００２０】このように、乗り場表示装置１，乗り場呼
び登録装置２等の乗り場器具を設置する際に塔内の乗り
場端末装置７の設置を合わせて行い、塔内のケーブル布
線作業を完了することができる。

【００２１】また、インターフェース装置１１を用いる
ことにより、既設制御盤４と新設制御盤５とを同時に接
続可能とし、既設制御盤４から新設制御盤５に切り替え
時行っていたコネクタ６の接続替えが不要となり、工事
期間の短縮ができる。

【００２２】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものでなく、特許請求範囲に規定された本発明の要旨
を逸脱しない範囲における、種々の変更，構成の一部の
追加または排除を包含するものである。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、乗
り場端末装置７に既設制御盤信号と新設制御盤信号を入
力し、既設制御盤４からの信号についてはインターフェ
ース装置１１を介することにより、新設品である乗り場
表示装置１や乗り場呼び登録装置２に出力可能としたこ
とから、乗り場表示装置１や乗り場呼び登録装置２にお
いて、新設品と既設品とで電気的仕様を合わせる必要が
なくなるため、新設品の意匠決定時において制約が無く
なり、自由な意匠提案ができる。

【００２４】また、既設制御盤４から新設制御盤５に切
り替えた時に必要であったコネクタ６の接続変更も不要
となり、工事期間の短縮を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すエレベーターのシステ
ム構成図。

【図２】一般的なエレベーターのシステム構成図。

【図３】アナログ式の乗り場表示装置を示す構成図。

【図４】デジタル式の乗り場表示装置を示す構成図。

【図５】リニューアル工事時におけるシステム構成図。

【符号の説明】

１…乗り場表示装置、２…乗り場呼び登録装置、３…接
続用ボックス、４…既設制御盤、５…新設制御盤、６…
コネクタ、７…乗り場端末装置、８…昇降路、９…既設
信号ケーブル、１０…新設信号ケーブル、１１…インタ
ーフェース装置、１２…機械室、１３…電源ケーブル、
１４…アナログ式乗り場表示装置、１５…デジタル式乗
り場表示装置、１６…アナログ式階床文字表示灯、１７
…デジタル式階床文字表示灯。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】リニューアルエレベーターにて使用する昇
   降路内に複数設けられた乗り場端末装置に、既設エレベ
   ーターの乗り場信号とリニューアルエレベーターの乗り
   場信号とのインターフェース装置を設けたことを特徴と
   したリニューアルエレベーターのインターフェース装
   置。