JPH11348341A - 飛翔型画像形成装置 - Google Patents

飛翔型画像形成装置

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Publication number
JPH11348341A
JPH11348341A JP15693898A JP15693898A JPH11348341A JP H11348341 A JPH11348341 A JP H11348341A JP 15693898 A JP15693898 A JP 15693898A JP 15693898 A JP15693898 A JP 15693898A JP H11348341 A JPH11348341 A JP H11348341A
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JP
Japan
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toner
developer
flying
carrier
image forming
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Application number
JP15693898A
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English (en)
Inventor
Nobuhiko Nakano
暢彦 中野
Atsushi Ueda
篤 上田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顕像剤粒子の飛翔制御部における顕像剤の付
着を防ぎ、印字速度を低下させずに、印字画像の画質が
長期にわたり良好に保たれる印字性能をもたらす顕像剤
帯電器を備えた直接記録方式画像形成装置を提供する。 【解決手段】 トナー担持体31の表面には凹凸が形成
されており、トナーTはブレード32によりトナー担持
体31の凹凸面に圧接され、摩擦帯電により所定の電荷
が付与されるとともに層厚規制され、印字領域に搬送さ
れる。ここで、トナーを、R(正規帯電量個数比率)>
68.8−(0.0080×exp(6.517×D(飛
翔濃度)))の関係で帯電させる。そのためブレード3
2の構成(構造,配置,材料),トナー担持体31表面
性状への付与条件を選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル複写機
およびファクシミリ装置の印字部や、ディジタルプリン
タ,プロッタ等に適用される画像形成装置であって、帯
電した顕像剤を記録媒体上に直接記録することにより画
像を形成する画像形成装置に用いる顕像剤帯電器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置としては画像情報を
光に変換し、予め均一帯電された感光体上に照射して静
電潜像を形成し、トナー担持体に保持されたトナーを接
触させるか、あるいは、トナー担持体から飛翔させたト
ナーにより非接触に静電潜像の現像を行い、記録媒体に
転写・定着する所謂電子写真方式が広く用いられてき
た。しかしこの方式は、基本的に放電現象を用いること
によるオゾンの発生等環境への負荷が無視できないこ
と、プロセスが複雑であり装置が大型化すること、また
コンピュータ等による急速なディジタル化が進み、最適
な方式と言き難いこと等の問題点が指摘され、これらの
問題点を解消する方式が求められている。こうした方式
として、近年は、インクやトナーを画像信号により直接
飛翔させて画像を形成する直接記録方式の画像形成装置
が有望視されている。直接記録方式の画像形成装置で
は、電子写真方式と同等の高品位の印字が実現でき、さ
らに、光学系や感光体等が不要となることによる小型化
が可能であり、コストの低減も図れるという特徴を有し
ている。
【0003】トナーによる直接記録方式の画像形成装置
については、例えば特開平6−23894号公報及び特
開昭63−123060号公報において開示されてい
る。この2例で開示されている画像形成装置は、画像信
号により制御される顕像剤制御手段を有し、これにより
顕像剤の飛翔を制御することにより記録媒体へ直接トナ
ーを付着させ記録するものである。この2例では、顕像
剤制御手段において起きる顕像剤による目詰まりやカブ
リ等による印字品位悪化への対策として、特に顕像剤帯
電器における提案がなされている。又、顕像剤担持体上
の顕像剤を画像信号に基づき帯電せしめ、非画像部の帯
電させない顕像剤は除去した後、直接記録を行う画像形
成装置について、特開昭58−224361号公報にて
示される提案がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術におけるトナー帯電器においては下記に示す問
題点を有している。特開平6−23894号公報によれ
ば、図12に示されているように、トナー供給手段13
0は、層厚規制ブレード133に対して超音波振動子1
34にて振動を与え、トナー担持体132上のトナーの
深層部よりも表層部の帯電量が高くなるようにせしめ、
且つ、そのトナーで形成された層をカウンターブレード
131にてクラウド化することによって、逆極性トナー
のないトナークラウドをアパチャ電極体101へ供給す
ることができ、カブリのない実用化レベルの印字速度を
得ることが述べられている。しかし、超音波振動子13
4にてトナー層方向の帯電量分布を変化できたとして
も、その後もトナー担持体132にてトナーをアパチャ
電極体101へ搬送する必要がある。この場合、搬送に
不可欠な物理量の一つは帯電量であり、結果的にはトナ
ー層の深層部に高帯電、表層部に低帯電という構成にな
らざるをえない。
【0005】又、これらトナーをクラウド化した場合、
逆帯電トナーが少量でもあれば、非印字時でも容易にア
パチャ102を通過してしまい、カブリの原因となる。
更に、トナー帯電量において、殆ど帯電していないトナ
ー(以下、弱帯電という)の取り扱いについて対策が講
じられていない。クラウド化されていたとしても弱帯電
トナーはそれ単独で存在していることは稀であり、正規
帯電トナーなどと凝集体の状態で存在しうる。例えばト
ナーがアパチャ102を通過時、アパチャ102との衝
突により分散され、正規帯電トナーのみが電界によって
記録媒体Pへ飛翔し、弱帯電トナーは非静電気的な力等
で、アパチャ102の内壁やその近傍に付着してしま
い、アパチャ102の目詰まりや、画質劣化を引き起こ
してしまう。このような理由から特開平6−23894
号公報で開示されている画像形成装置におけるトナー供
給手段は必ずしも好ましいとは言えない。
【0006】特開昭63−123060号公報によれ
ば、図13のように、逆極性トナーによる印字ヘッド2
01の汚染速度を抑えるために、トナーとキャリアから
なる2成分系現像剤等による磁気ブラシ232から、ド
ナーロール231へ一旦トナーを電界により選択現像せ
しめた後に、印字ヘッド201を介して直接印字を行う
ものである。しかしながら、一旦電界により選択したト
ナー層はその充填密度が高く、即ち圧縮された状態にな
っており、任意の電界を形成する印字ヘッド201によ
るトナー飛翔量が少なくなる。つまり、印字濃度が低下
する弊害がある。更に特開平6−23894号公報と同
様に、トナー帯電性に関して、目詰まりを引き起こす原
因となる弱帯電トナーの取り扱いについて対策が講じら
れていない。又、印字に際してドナーロール231とい
う中間体が必要になることから、装置自体が大型,複雑
になることは言うまでもない。
【0007】特開昭58−224361号公報によれ
ば、図14のように、永久磁石部材331表面に非磁性
スリーブ332を備えてなるトナー担持体があり、この
上を磁性トナーが搬送される。層形成された磁性トナー
は画像信号に基づいたパターンで帯電され、非画像部の
未帯電トナーは磁気ロール301で回収され、画像信号
が可視化され、そのまま直接印字定着されるものであ
る。この様な画像形成装置では、印字部の帯電したトナ
ーも磁気ロール301による回収力を受けて必要量のト
ナーが非磁性スリーブ332上に存続できなかったり、
非印字部の未帯電トナーが磁気ロール301によって完
全に除去されない場合もあり、濃度不足やカブリといっ
た問題が発生しやすく、結果的に画像のコントラストが
得にくくなる。又、非磁性スリーブ332で用いられて
いる材質は絶縁性であることが好ましいとされている
が、表面の抵抗が高くなるほど、その表面自体が帯電し
てしまい、画像形成に必要な電気操作が困難になる可能
性がある。
【0008】本発明は、上記した従来技術における問題
点に鑑みてなされたもので、顕像剤粒子の飛翔制御部に
おける顕像剤の付着を防ぐことを可能とし、印字速度を
低下させずに、印字画像の画質が長期にわたり良好な印
字性能をもたらす顕像剤帯電器を備えた直接記録方式画
像形成装置を提供することをその解決すべき課題とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、顕像
剤を所定の極性に帯電させ、帯電させた顕像剤を担持す
る顕像剤担持体を含む帯電器と、前記顕像剤担持体と所
定の間隙で配置され、前記顕像剤担持体上から飛翔する
顕像剤粒子の通過が可能なゲートと該ゲートの通過を制
御する電圧印加が可能な制御電極を含む制御手段と、該
制御手段を介して前記顕像剤担持体と対向配置され前記
顕像剤担持体上の顕像剤と逆極性の電圧印加が可能な対
向電極と、画像情報に応じて選択的に前記制御手段の制
御電極に電圧印加を行いゲートにおける顕像剤粒子の通
過を制御することにより前記対向電極と前記制御手段の
間を相対移動する記録媒体に画像を形成する飛翔型画像
形成装置において、前記帯電器は、前記顕像剤担持体上
に担持されている顕像剤の帯電量分布における正規帯電
量個数比率をRとした場合、 R>68.8−(0.0080×exp(6.517×
D)) ここに、上記関係式中のDは、前記顕像剤担持体に対し
て間隔を有する平行平板電極間に、2kV/mmの電界
強度を与えた場合の平行平板電極上の飛翔顕像剤による
飛翔濃度、Rは、前記顕像剤担持体上の顕像剤の電荷量
qをその顕像剤の粒子径dで除したq/dが顕像剤極性
が正の場合は0.039×10-15C/μm以上(顕像剤
極性が負の場合は−0.039×10-15C/μm以下)
の顕像剤の全顕像剤に対する個数比率(%)、の関係を
満足するように顕像剤を帯電させる手段を有することを
特徴としたものである。
【0010】請求項2の発明は、請求項1記載の飛翔型
画像形成装置において、上記関係式における飛翔濃度D
がD>0.90、正規帯電量個数比率R(%)がR>4
5であることを特徴としたものである。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
飛翔型画像形成装置において、前記顕像剤担持体が表面
粗化処理が施こされているアルミニウムの表面に膜厚1
0μm以上、膜厚方向の抵抗が1×108ohm/cm2
以下であるアルマイト層がコーティングされた顕像剤担
持面を有することを特徴としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に関わる顕像剤であるトナ
ーを用いた直接記録方式画像形成装置の実施形態につい
てその構成を図1〜図5に基づいて以下に説明する。な
お、以下の説明においては、負帯電のトナーに対する画
像形成装置について詳述するが、正帯電のトナーを使用
する場合には、それに応じて各部材の印加電圧の極性を
設定すればよい。図1は、直接記録方式画像形成装置の
概略図、図2は、記録媒体搬送部及び印字部を中心とす
る構成部分を示しその動作を説明するための概略図であ
る。図1に示すように、装置本体の側部には、記録媒体
供給部4が設けられている。記録媒体供給部4は、記録
媒体Pを収容する記録媒体収容部40と、この記録媒体
収容部40から記録媒体Pを送り出すピックアップロー
ラ41が設けられている。供給された記録媒体Pは、さ
らに、図2に示すように、印字のタイミングに合わせて
一対のレジストローラ42によって搬送され、このよう
にして記録媒体供給部4より供給された記録媒体Pは、
記録媒体ガイド板43と記録媒体押さえ板44を介して
印字部1に案内される。なお、記録媒体供給部4は、記
録媒体Pが供給されたことを検出する記録媒体感知セン
サ(図示せず)を備えており、また、上記のピックアッ
プローラ41およびレジストローラ42はコントローラ
部7からの駆動信号により、図示しない駆動装置によっ
て回転駆動される。
【0013】印字部1の記録媒体Pの搬送方向下流側に
は、印字部1にて記録媒体P上に形成されたトナー像を
加熱および加圧することにより、記録媒体Pに定着させ
る定着部6が設けられている。定着部6は、ヒータ61
を内包したヒートローラ62,圧力ローラ63及び温度
センサ64から構成される。ヒートローラ62は、例え
ば、厚さ2mmのアルミニウム管からなり、ヒータ61
としては、ハロゲンランプ等が、圧力ローラ63として
は、シリコーン樹脂等が用いられる。そして、互いに対
向配置された上記ヒートローラ62および圧力ローラ6
3には、記録媒体Pを挟んで加圧することができるよう
に、それぞれの軸の両端に図示しないスプリング等によ
って、例えば、2kgの荷重が加えられている。温度セ
ンサ64は、ヒートローラ62の表面温度を測定するも
のであり、測定値はコントローラ部7の図示しない温度
制御部に入力される。温度制御部では、検知結果に基づ
きヒータ61のオン/オフ等を制御し、ヒートローラ6
2の表面温度を、例えば、160℃に保持する。
【0014】なお、ヒータ61,ヒートローラ62,圧
力ローラ63等の材質およびヒートローラ62の表面温
度はトナーの材質等の物質によって適宜決められる。さ
らに、定着部6は記録媒体Pを加熱のみ、もしくは、加
圧のみの作用によりトナー像を定着させる構成としても
構わない。また、定着部6は記録媒体Pが排出されたこ
とを検出する排紙センサ(図示せず)を備えている。そ
して、図示しないが、定着部6からの記録媒体Pの排出
側には、定着部6で処理された記録媒体Pを機外に排出
する排出ローラ、および、排出された記録媒体Pを受け
る排出トレイが設けられている。上記した動作を行うヒ
ートローラ62,圧力ローラ63および排出ローラは、
図示しない駆動装置によって回転駆動される。
【0015】印字部1は、トナーを所定の極性及び値に
帯電させ所定量のトナー供給を行うトナー帯電器3、前
記トナー帯電器3により供給されたトナーTの飛翔制御
を行う飛翔制御部2及び飛翔制御部2を介してトナー帯
電器3と対向配置された対向電極11より構成されてお
り、鉛直方向下部より、トナー帯電器3,飛翔制御部
2,対向電極11の順に配置されている。即ち、本実施
形態では、図2に示すように、トナーTを下方から上方
に飛翔させる方式を採用している。
【0016】以下、図1に示される直接記録方式画像形
成装置の各々の構成部分についてより詳細に説明する。
図3は、トナー帯電器3の構成の一例を示したものであ
る。トナー帯電器3はトナー担持体31とトナー担持体
31に対して接触するように設けられた供給ローラ33
等を収容するトナー担持体収容槽36及び撹拌ローラ3
7,トナーTを収容するトナー収容槽39よりなり、パ
ーティション38を介して水平方向に隣接して配置され
ている。トナー収容槽39内に設けられた撹拌ローラ3
7は、トナーTを撹拌してトナー収容槽39内のトナー
Tの片寄りを防ぐものであり、図示されない駆動手段に
より矢印方向に適宜撹拌される。トナー担持体収容槽3
6は、トナーTを担持搬送する円筒状のトナー担持体3
1,トナー担持体31にトナーを供給する供給ローラ3
3,トナー担持体31に圧接されトナーTに所定の電荷
を付与するとともにトナー担持体31の外周面に担持さ
れるトナー層の厚さを規制する規制部材(ブレード)3
2及びトナー担持体31に接続配置された可撓性シール
部材34からなっている。又、トナー担持体31,供給
ローラ33,ブレード32の部材により囲まれる空間は
小室35を形成し、ブレード32に対し適度な粉体圧を
与えるように構成されている。
【0017】トナー担持体31の表面には最大で数μm
〜10数μmの凹凸が形成されており、トナーTはブレ
ード32によりトナー担持体31の凹凸面に圧接され、
摩擦帯電により所定の電荷が付与されるとともに層厚規
制され、印字領域に搬送される。トナー担持体31とし
ては、寸法精度の観点から、アルミニウム等の金属材料
が好ましいが、このほかに、ウレタン,シリコーン,E
PDM(エチレンプロピレン)等のゴム材料及びこれら
のゴム材料にカーボンブラック,イオン等の導電剤を添
加したもの等でもかまわない。トナー担持体31は図示
しない駆動装置によって図中矢印方向に駆動され、例え
ば、速度60mm/sで回転する。尚、トナー担持体3
1の形状及び回転速度は特に限定されるものではない。
また、トナー担持体31は、トナーTの飛翔性を制御す
る上で必要に応じ接地されるかもしくは所定の電圧印加
手段に接続される。トナー担持体31に関しては別途詳
述する。
【0018】ブレード取り付け台32bに取り付けられ
ている自由長5mmのブレード32は、ウレタン,シリ
コーン,EPDM(エチレンプロピレン)等のゴム材料
及びこれらのゴム材料にカーボンブラック,イオン等の
導電剤を添加した弾性タイプのほか、SUS(ステンレ
ス),リン青銅,ニッケルコートした鉄等の剛性タイプ
を用いても構わない。又、剛性タイプの場合、トナー担
持体31の接触部分であるところのブレード32先端付
近に弾性材料を備えても構わない。又、基本的にはブレ
ード取り付け台32bとトナー担持体31の最近接距離
は2.7mmとしている。このほか、図3ではブレード
32はブレード取り付け台32bの固定端から自由端が
トナー担持体31の回転方向の下流側に伸びているが、
この逆でも使用できる。但しこの場合の各部材の位置や
構成は設計条件に応じ変更する必要もある。ブレード3
2やブレード取り付け台32bに関しても実施例や比較
例で別途詳述する。
【0019】供給ローラ33は材質として導電性軟質ポ
リウレタンフォームを用い、発泡性を有している。又、
トナー担持体31とニップ幅約5mmで接触しつつ、ト
ナー担持体31と連動し図中矢印方向に、トナー担持体
31の周速に対して0.8〜1.25倍の速度で駆動され
る。尚、供給ローラ33はトナー担持体31と非接触で
もよく、この場合の材質としてはSUS,アルミニウム
等の金属やポリアセタール等の樹脂材料でも良い。
【0020】トナーTは、スチレンアクリル,ポリエス
テル等よりなる主樹脂に着色剤,帯電制御剤,離型剤を
含有し、シリカ,チタニア等の外添剤が添加された非磁
性−成分トナー、あるいは、さらに磁性粉が添加された
磁性トナーが用いられる。このほかの外添剤として、カ
ーボンブラック等の低抵抗物質や樹脂微粒子等を用いて
もよい。尚、本発明で用いたトナーTは主樹脂がスチレ
ンアクリル系,帯電制御剤がクロム鎖体、着色剤がカー
ボンブラック、ワックスとしてポリプロピレン及びポリ
エチレンを用い、体積平均粒子径が11μmになるよう
に調整された母体に、外添剤としては、低抵抗物質とし
てカーボンブラックを添加した後、熱処理を行ってこれ
を母体表面に固着させ、更にその上からシリカを添加し
ている。トナー担持体31の凹凸(表面粗さ),ブレー
ド32の線圧及びこれら部材の材料,トナーT自体は必
要とされるトナーの帯電性,搬送性に応じ適宜決定すれ
ばよい。
【0021】飛翔制御部2は、トナー担持体31の外周
部に配置され、トナー担持体31にて搬送されるトナー
Tの飛翔制御を行うものである。図4及び図5に飛翔制
御部2の実施形態の構成の一例を示す。図4(A)は飛
翔制御部2の平面図、図4(B)は一部を断面として示
す斜視図であり、図5は、トナー担持体31,対向電極
11を含めた印字部1の詳細図である。飛翔制御部2は
リング状の制御電極23を有しており、画像情報に応じ
た電圧を印加することによって制御電極23内に開口さ
れたゲート22を電気的に開閉し、トナー担持体31か
ら対向電極11へのトナーTの通過が選択的に制御され
る。
【0022】次に飛翔制御部2の構成についてより詳細
に説明する。飛翔制御部2は、絶縁層25を介して制御
電極23とレンズ電極26を配し、さらにカバーレイヤ
ー27を設けた構成となっている。絶縁層25及びカバ
ーレイヤー27は、例えばポリイミド樹脂からなり、厚
さ25μmに形成されている。制御電極23は、例えば
厚さ18μmの銅箔からなり、所定の配列に従って配置
されている。レンズ電極26も制御電極23と同様18
μmの銅箔よりなり、制御電極23に対し全面均一配
置、あるいは各行(図4(A)のL方向)ごとに分割配
置してもよい。
【0023】制御電極23及びレンズ電極26の電極径
は、例えば230μm,280μmに形成される。制御
電極23,絶縁層25,レンズ電極26及び各電極上に
設けられたカバーレイヤー27には、これらを貫通して
ゲート(開口部)22が形成されており、トナー担持体
31から対向電極11へ飛翔するトナーTの通過部を成
している。各ゲートは、その中心が制御電極23,レン
ズ電極26の中心と一致するように構成され、ゲートの
開口径は例えば160μmに形成される。しかしなが
ら、上記に示した各電極,ゲート22の開口径,絶縁層
及び電極の材質や厚さ等は、特に限定されるものではな
い。尚、レンズ電極26は、トナー流の収束や電界に対
するシールド効果等を目的として配したものであり必要
に応じて設ければよい。また、飛翔制御部2として、制
御電極23上にカバーレイヤー27を介してシールド電
極を設けた構成としてもかまわない。
【0024】制御電極23は、給電線24を介して制御
電極電圧印加手段72に接続されている。制御電極23
上には上記したようにカバーレイヤー27が形成されて
おり、制御電極23,給電線24間及び制御電極23と
給電線24間の絶縁性並びにトナー担持体31,対向電
極11との絶縁が確保されている。制御電極23には、
上記制御電極電圧印加手段72により画像情報に応じて
パルス形状の電圧が印加される。トナー担持体31に担
持されたトナーTを対向電極11方向に飛翔させる場合
(以後、オン電位と記す)には、制御電極23に例えば
+300Vを印加し、飛翔を阻止する場合(以後、オフ
電位と記す)には0Vを印加するようになっている。
【0025】上記構成よりなる飛翔制御部2は、制御電
極23側がトナー担当体31と相対するように電極取付
台21に固定保持され(図2,参照)、対向電極11と
平行をなすよう配置される。対向電極11は、トナー担
持体31の外周面からの距離が例えば1mmとなるよう
に設定され、また、対向電極11には、対向電極電圧印
加手段71により、印加動作時において例えば2kVの
電圧が印加されている。対向電極11とトナー担持体3
1間の電界としては、 (1)トナー担持体31から飛翔したトナーTが飛翔制
御部2に付着し目詰まりを生じさせない。 (2)飛翔制御部2を通過したトナーTの軌道が拡がら
ない。 (3)記録媒体P上に付着したトナーTの飛散を抑制す
る。 ことが要求される。
【0026】一方、トナー担持体31の外周面と制御電
極23間の距離は、例えば100μmとなるように設け
られている。このような条件下において上述したよう
に、制御電極電圧印加手段72により画像情報に応じた
電圧が制御電極23に印加されると、トナー担持体31
上のトナー層に作用する電界が変化し、トナーTの飛翔
が制御される。尚、制御電極23と対向電極11及びト
ナー担持体31間の距離は、上記に示した数値に特に限
定されるものではない。また、コントローラ部7は、対
向電極電圧印加手段71,制御電極電圧印加手段72の
他に、画像形成装置全体を制御する主制御部,得られた
画像データを印字すべき画像データの形式に変換する画
像処理部,変換された該画像データを記憶する画像メモ
リ,画像処理部から得られた画像データを飛翔制御部2
に与えるべき画像データに変換する画像形成制御ユニッ
ト7a等を備えている。
【0027】次に、上述した構成よりなる直接記録方式
画像形成装置の動作について以下に説明する。先ず、図
示されないホストコンピュータよりの画像信号がコント
ローラ部7に送られると、コントローラ部7では、画像
信号をプリント開始信号や記録媒体サイズ等の制御信号
と画像情報に分離し、プリント開始信号によりピックア
ップローラ41を回転させ、記録媒体収容部40に収容
されている記録媒体Pをレジストローラ42に当接する
まで送り出す。尚、この時、記録媒体収容部40に設け
られた記録媒体収容の有無を検知する記録媒体検知セン
サ(図示せず)により、記録媒体Pがあることが確認さ
れた上でピックアップローラ41の動作が始まる。次に
レジストローラ42が等速回転し、記録媒体Pは一定速
度で記録媒体押さえ板44で記録媒体ガイド板43に押
しつけられながら対向電極11に搬送される。レジスト
ローラ42の回転動作の開始に同期してコントローラ部
7の画像形成制御ユニットにおいて画像情報の処理が開
始され、記録媒体Pはレジストローラ42に当接した状
態から搬送されるため、画像形成制御ユニット内で計算
された所定の位置より印字が開始される。
【0028】次に、印字部1での動作について説明す
る。撹拌ローラ37により片寄りがなく均一に撹拌され
たトナーTはトナー担持体収容槽36に供給され、供給
ローラ33によりトナー担持体と接触させられると共に
付着させられ、且つ小室35に送り込まれる。そしてト
ナーTはトナー担持体31及びブレード32により圧
接,摺擦されて所定の極性(本実施例では負極性)に帯
電し、トナー担持体31の回転により飛翔制御部2のゲ
ート22に対向する位置に搬送される。ここで、制御電
極23にオン電圧(例えば+300V)が印加される
と、トナー担持体31上のトナー層にはトナー担持体3
1に対して凸となる電位分布が形成され、トナー層内の
電界強度に応じトナーTはトナー担持体31からゲート
22を通過し対向電極11上の記録媒体Pに付着する。
印字部1を通過した記録媒体Pは開口部51を通して吸
引保持されて(図2,参照)定着部6に搬送され、加
熱,圧着により記録媒体P上に安定した像が得られる。
【0029】以下、本発明による直接記録方式画像形成
装置の実施形態におけるトナーの飛翔制御についてより
詳細に以下に説明する。本実施形態により行った印字結
果の性能の評価としては、 (1)画像を形成するドット濃度 (2)飛翔制御部2でのトナーTの付着 とした。(1)における必要なドット濃度はマイクロス
コープ(マイクロウォッチャーVS−20F)で取り込
んだデータを解析して算出しているが、この測定で良好
な画像を形成するためには、ドット濃度として0.6以
上、好ましくは0.65以上必要である。又、(2)で
は飛翔制御部2でのトナーT付着が進むと、付着トナー
によって、印字時に記録媒体PへのトナーTの軌道が偏
向し、記録媒体P上の本来到達する場所からのズレが生
じる。その顕著な例として、直線を印加した場合の直線
性が失われることで、このズレが分かる。更に最悪の場
合、飛翔制御部2にて目詰まりを起こし印字不能とな
る。
【0030】次に、本発明の印字性能に対するトナー帯
電器3単独の特性評価としては、 飛翔制御部2を除き、トナー帯電器3と対向電極11
の状態での電圧印加による飛翔濃度、 トナー担持体31上のトナーTの帯電量分布における
正規帯電量個数比率とした。 上記では、図6に示すようにトナーTが層を形成した
トナー担持体31を停止させ、トナー担持体31と1m
mの間隔を隔てた対向電極11に記録媒体Pを張り付け
た状態で、トナー担持体31と対向電極11間に高圧電
源V11により2kVの電圧差を発生させ、記録媒体Pへ
トナーTを飛翔させる。飛翔したトナーTを記録媒体P
に定着させた後、濃度計(X−rite)にて黒べタ濃
度を測定し、これをトナー帯電器3のトナーTの飛翔性
とする。この測定によると、黒ベタ濃度が0.9以上で
あると、前述の画像形成装置において画像を形成するに
最低限必要なドット濃度が確保され、更に1.2以上で
あると十分な画像濃度が得られる。
【0031】上記では、トナー担持体31上に形成さ
れたトナーTの層をホソカワミクロン製イースパートア
ナライザーでトナーTの帯電量分布を測定し帯電量分布
測定値を解析する。トナーTが負帯電極性であるため、
q/dが−0.039femtC/μm以下の個数比率
を、正規帯電量個数比率として用いる。図7は、トナー
担持体31上に形成されたトナーT層の帯電量分布の結
果の概要並びに帯電領域を区分してその内容を示す。飛
翔制御部2に付着したトナーTについてこの帯電量分布
測定を行った結果、殆ど帯電していない(弱帯電)トナ
ーTで占められていることが分かり、その分布範囲の殆
どは−0.039から+0.039femtC/umであ
った。つまり、トナー担持体31上に形成されたトナー
Tの層の求められる帯電量分布は逆帯電や弱帯電トナー
が少ない、つまり正規帯電量比率が高いことである。
【0032】前述の画像形成装置において直接画像を形
成した時の、直線性悪化や飛翔制御部2の目詰まりを評
価した結果、トナー担持体31上に形成されたトナーT
の層の正規帯電量比率が60%を下回ると、直線印字の
直線性が悪化し、更に45%を下回ると飛翔制御部2の
目詰まりによって画像が形成されない状態が顕著になっ
た。トナー帯電器に関して以上のような検討を重ねた結
果、 画像濃度を得るためにはある一定値以上のトナーTの
飛翔性が必要である。 飛翔制御部2のトナー付着による画像劣化を抑制する
ためには、帯電量分布における正規帯電量個数比率増加
が必要である。 ということがわかった。但し、必ずしも,が両立で
きなくとも、どちらか一方が満たされていれば、画像を
形成することは可能である。つまり、例えばのトナー
Tの飛翔性が劣る場合は、記録媒体Pの送り速度に対す
るトナー担持体31の周速比を高めることで補うことも
可能である。しかしトナー担持体31の周速を上げる場
合、トナー帯電器3の使用頻度による劣化が促進された
りトナーTの飛散による機内汚染等の問題が生じやすく
なる。逆に記録媒体Pの送り速度を落とすことはそれ自
体、印字速度低減につながることは言うまでもない。
の正規帯電量個数比率が少ないと、飛翔制御部2のトナ
ー付着による画像劣化が発生するわけであるが、記録媒
体P1枚の途中で一旦飛翔制御部2の清掃を行う手段あ
るいは工程を設けることにより、記録媒体P全体の画像
劣化を防止することは可能である。この場合も、印字速
度低減や機構の複雑化を伴う。
【0033】本発明を特徴付ける帯電器の実施例や比較
例において、飛翔性や帯電量分布を変化させるために用
いた手段について共通する事項を先ず説明する。一つは
トナー担持体31の表面粗さであり、この粗さの度合い
はRz(μm)値で管理している。もう一つは図3のブ
レード32がブレード取り付け台32bの固定端から自
由端がトナー担持体31の回転方向の下流側に伸びてい
る場合のブレード取り付け台32bの角度であり、この
角度は図8に示すように、ブレード取り付け台32bの
ブレード張り付け面をトナー担持体31に伸ばした延長
線L1と、その延長線とトナー担持体31の外円周の交
差点上におけるその外円周への接線L2がなす角度(鋭
角)で表現する。
【0034】(実施例1)先ず、トナー帯電器3を図3
の構成及び配置にする。ここで用いるトナー担持体31
は表面粗さRzは3.5μmのアルミニウムからなり、
トナー担持体31から2.7mm隔てたブレード取り付
け台32bの角度を60度とし、ブレード32は厚さ1
mm,ブレード取り付け台32bからの自由長5mm,
ゴム硬度50°Hsの絶縁性シリコンゴムを用いた。こ
のトナー帯電器にてトナーTをトナー担持体31上に帯
電,搬送せしめ、トナー帯電器単体での特性評価を行っ
たところ、 図6の方法による飛翔濃度は1.26 帯電量分布における正規帯電量個数比率は48.5% であった。このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装
置で印字を行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.69で十分な濃
度を得 (2)飛翔制御部2でのトナーTの付着により一部の直
線が曲がるが、目詰まりは無く印字可能 であった。
【0035】(実施例2)実施例1において、トナー担
持体31を表面にアルマイト処理を施したものに変更し
たトナー帯電器を用いた。このトナー担持体31は30
μmの厚みとなるアルマイト処理を施しても表面粗さに
変化は見られなかった。このアルマイト処理は一般的な
アルマイトに比べ導電性を有するもので、膜厚方向の抵
抗を図9の方法で測定した結果、30Vの印加電圧にて
4×107ohm/cm2であった。図9では、図6の測
定系を用い、対向電極11(ここでは電極としては使用
しない)とトナー担持体31の1mmクリアランスに1
mm以上の厚みのクッション材46を設け、トナー担持
体31と完全に面接触できる抵抗測定対向電極47を設
置する。この抵抗測定対向電極47とトナー担持体31
内壁間に電位差30Vをかけ、抵抗測定器45(アドバ
ンスト製抵抗測定器R8340ULTLA HIGH RESISTANCEM
ETER)にて抵抗値を時間を追って測定し、この飽和値を
用い、抵抗測定対向電極47の面積を考慮して単位面積
当たりの厚み方向の抵抗値を求めた。このトナー帯電器
単体での特性評価を行ったところ、 図6の方法による飛翔濃度は1.25 帯電量分布における正規帯電量個数比率は62.5% であった。更に画像形成装置で実施例1と同様の印字を
行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.69で十分な濃
度を得 (2)飛翔制御部2でのトナーTの付着による直線の曲
がりや目詰まりは無く非常に良好な画像を得ることがで
きた。
【0036】(実施例3)実施例1と同様のトナー帯電
器の構成及び配置にするが、ブレードは図10に示すよ
うにブレード32−1がブレード取り付け台32b−1
の固定端から自由端がトナー担持体31の回転方向の上
流側に伸びている形態を有するトナー帯電器を用いた。
このブレード32−1は厚み80μm,自由長9mmの
リン青銅板であり、この自由端のトナー担持体31接触
部に実施例1で用いたシリコンゴムを有しており、ブレ
ード取り付け台32b−1の角度は0度とする構成及び
配置とした。このトナー帯電器にてトナーTをトナー担
持体31上に帯電,搬送せしめ、トナー帯電器単体での
特性評価を行ったところ、 図6の方法による飛翔濃度は1.08 帯電量分布における正規帯電量個数比率は63.7% であった。このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装
置で印字を行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.63で十分では
ないが下限値以上の濃度を得 (2)飛翔制御部2でのトナーT付着による直線の曲が
りや、目詰まりは全く無く印字可能 であった。
【0037】(実施例4)トナー帯電器を実施例1と同
様の構成及び配置にする。ここで用いるトナー担持体3
1は表面粗さRzを10.5μm、ブレード取り付け台
32bの角度を75度とし、このトナー帯電器にてトナ
ーTをトナー担持体31上に帯電,搬送せしめ、トナー
帯電器単体での特性評価を行ったところ、 図6の方法による飛翔濃度は1.02 帯電量分布における正規帯電量個数比率は71.7% であった。このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装
置で印字を行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.62で十分では
ないが下限値以上の濃度を得 (2)飛翔制御部2でのトナーT付着による直線の曲が
りや、目詰まりは全く無く印字可能 であった。
【0038】(実施例5)トナー帯電器を実施例1と同
様の構成及び配置にする。ここで用いるトナー担持体3
1は表面粗さRzを1.5μmとし、このトナー帯電器
にてトナーTをトナー担持体31上に帯電,搬送せし
め、トナー帯電器単体での特性評価を行ったところ、 図6の方法による飛翔濃度は0.99 帯電量分布における正規帯電量個数比率は78.2% であった。このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装
置で印字を行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.61で十分では
ないが下限値以上の濃度を得 (2)飛翔制御部2でのトナーT付着による直線の曲が
りや、目詰まりは全く無く印字可能 であった。
【0039】(実施例6)トナー帯電器を実施例1と同
様の構成及び配置にする。このトナー帯電器に更に実施
例3で用いたブレード32−1及びブレード取り付け台
32b−1を配置し、2段ブレードの形態を有するトナ
ー帯電器にてトナーTをトナー担持体31上に帯電,搬
送せしめ、トナー帯電器単体での特性評価を行ったとこ
ろ、 図6の方法による飛翔濃度は0.92 帯電量分布における正規帯電量個数比率は75.4% であった。このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装
置で印字を行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.61で下限値の
濃度となり (2)飛翔制御部2でのトナーT付着による直線の曲が
りや、目詰まりは全く無く印字可能 であった。
【0040】(実施例7)トナー帯電器を実施例1と同
様の構成及び配置にする。ここで用いるブレード取り付
け台32bの角度を75度とし、このトナー帯電器にて
トナーTをトナー担持体31上に帯電,搬送せしめ、ト
ナー帯電器単体での特性評価を行ったところ、 図6の方法による飛翔濃度は0.57 帯電量分布における正規帯電量個数比率は75.7% であった。このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装
置で印字を行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.53と不十分で
あったが (2)飛翔制御部2でのトナーT付着による直線の曲が
りや、目詰まりは全く無く印字可能 であった。そこで、記録媒体Pの送り速度を落とし、制
御電極23のオン電位時間を長くしていくことによっ
て、ドット濃度は0.62を得ることができた。
【0041】(実施例8)トナー帯電器を実施例7と同
様の構成及び配置にする。ここで用いるトナー担持体3
1は実施例2で用いたアルマイト処理を施したものを用
い、このトナー帯電器にてトナーTをトナー担持体31
上に帯電,搬送せしめ、トナー帯電器単体での特性評価
を行ったところ、 図6の方法による飛翔濃度は0.64 帯電量分布における正規帯電量個数比率は81.3% であった。 このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装置で印字を
行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.55と不十分で
あったが (2)飛翔制御部2でのトナーT付着による直線の曲が
りや、目詰まりは全く無く印字可能 であった。そこで、実施例7と同様、記録媒体Pの送り
速度を落とし、制御電極23のオン電位時間を長くして
いくことによって、ドット濃度は十分な0.65を得る
ことができた。
【0042】(実施例9)トナー帯電器を実施例1と同
様の構成及び配置にする。ここで用いるトナー担持体3
1は表面粗さRzを10.5μm、ブレード取り付け台
32bの角度を30度とし、このトナー帯電器にてトナ
ーTをトナー担持体31上に帯電,搬送せしめ、トナー
帯電器単体での特性評価を行ったところ、 図6の方法による飛翔濃度は1.26 帯電量分布における正規帯電量個数比率は42.1% であった。このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装
置で印字を行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.66と十分であ
ったが (2)飛翔制御部2でのトナーT付着による直線の曲が
りや、目詰まりが発生し、印字不可能 であった。しかしながら、印字媒体Pの印字開始から印
字媒体Pの長さのおよそ半分の距離までは目詰まりはな
く、印字可能な状態であった。
【0043】(実施例10)トナー帯電器を実施例1と
同様の構成及び配置にする。ここで用いるトナー担持体
31は表面粗さRzを10.5μmとし、このトナー帯
電器にてトナーTをトナー担持体31上に帯電,搬送せ
しめ、トナー帯電器単体での特性評価を行ったところ、 図6の方法による飛翔濃度は1.30 帯電量分布における正規帯電量個数比率は39.1% であった。このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装
置で印字を行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.65と十分であ
り (2)飛翔制御部2でのトナーT付着による直線の曲が
りや、目詰まりが発生し、印字不可能 であった。しかしながら、実施例9と同様、印字媒体P
の印字開始から印字媒体Pの長さのおよそ半分の距離ま
では目詰まりがなく、印字可能な状態であった。
【0044】(比較例1)この例では、実施例2と同様
に表面にアルマイト処理を施したトナー担持体31とし
その膜厚を3μmにしたトナー帯電器を用いた。しかし
ながら、この場合、膜厚形成不均一により均一なトナー
層形成が出来なかったため、図6の方法による飛翔濃度
はトナー担持体31の複数箇所の濃度測定において著し
く不均一で、これにより画像形成装置での印字も不均一
なドット形成となり、評価が不可能であった。
【0045】(比較例2)この例では、実施例1におい
て、トナー担持体31を表面にテフロン処理を施したも
のに変更したトナー帯電器を用いた。このトナー担持体
31は厚み50μm,表面粗さRzが2.1μmであ
り、膜厚方向の抵抗を図9の方法で測定した結果、30
Vの印加電圧にて1×1011ohm/cm2であった。
このトナー帯電器単体での特性評価を行ったところ、 図6の方法による飛翔濃度は0.59 帯電量分布における正規帯電量個数比率は16.4% であった。このトナー帯電器を用いて前述の画像形成装
置で印字を行った結果、 (1)画像を形成するドット濃度は0.25と不十分で
あり (2)印字開始直後から飛翔制御部2でのトナーT付着
による直線の曲がりや、目詰まりが発生し印字不可能 であった。
【0046】ドット濃度があまりにも低く、印字開始直
後から目詰まり等が発生していることから、記録媒体P
の送り速度を落とし、制御電極23のオン電位時間を長
くしても必要最低限のドット濃度を得ることはできず、
記録途中での飛翔制御部2の清掃を行ったところで目詰
まりを抑制するに至らなかった。又、このトナー層形成
時、トナー層だけでなくトナー担持体31自体が帯電し
てしまい、トナー担持体31とトナー層の合わせた電位
が全く安定せず、画像形成装置での制御が不十分とな
り、評価に値する画像形成ができなかった。以上の実施
例及び比較例での顕像剤帯電器単独での顕像剤飛翔性を
表わす飛翔濃度と顕像剤正規帯電量個数比率の特性関係
を図11に示す。
【0047】又、以上では、本発明の実施形態として、
直接記録型画像形成装置に搭載した例を示したが、本発
明は上記に限定されず、従来の電子写真方式,イオンフ
ロー方式,他の直接記録型画像形成方式(飛翔制御部2
を除去し、対向電極をセグメント形式としその電極に画
像信号を入力する方式)等にも使用可能である。その際
には、トナー担持体31上でのトナーの飛翔方向、ある
いは接触地域と他の部材配置により装置全体の構成を考
えればよい。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明によると、顕像剤による
直接記録方式の画像形成装置に用いる顕像剤帯電器とし
て、顕像剤担持体やその上に形成されている顕像剤層か
ら顕像剤が電界によって離脱する量(飛翔濃度)と、顕
像剤担持体上に形成している顕像剤層の帯電量分布にお
ける正規帯電量個数比率の両者の関係を開示の式を満足
する特性をもつ帯電手段とすることにより、十分なドッ
ト濃度を得、且つ飛翔制御部への顕像剤による詰まりの
ない直接記録方式による画像形成が可能とする飛翔型の
画像形成装置を提供する。
【0049】請求項2の発明によると、請求項1におい
て、顕像剤層から顕像剤が電界によって離脱する量並び
に顕像剤層の帯電量分布における正規帯電量個数比率を
特定値以上の範囲とすることにより、印字速度低下,顕
像剤帯電器の短命化,飛翔制御部への付着トナー除去の
複雑化などのデメリット成しに、顕像剤による直接記録
方式の画像形成を可能とする。
【0050】請求項3の発明によると、請求項1又は請
求項2において、アルミニウムの表面に膜厚10μm以
上,膜厚方向の抵抗が1×108ohm/cm2以下であ
るアルマイト層をコーティングされた顕像剤担持体を用
いることによって、顕像剤担持体やその上に形成されて
いる顕像剤層から顕像剤が電界によって離脱する量と、
顕像剤層の帯電量分布における正規帯電量個数比率の両
者を最適な関係で両立させ、顕像剤による飛翔制御部の
目詰まりによる印字不能を招くことなく画像形成に必要
な十分なドット濃度を形成するために、最も良好な顕像
剤による直接記録方式の画像形成を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による顕像剤帯電手段を適用する直接記
録方式(飛翔型)画像形成装置の概略図である。
【図2】図1の直接記録方式(飛翔型)画像形成装置の
印字部の構成とその印字プロセスを説明する図である。
【図3】本発明による直接記録方式(飛翔型)画像形成
装置の顕像剤帯電器の構成とその動作を説明する図であ
る。
【図4】直接記録方式画像形成装置に用いる一実施例と
してのトナー飛翔制御部の平面図及び断面図である。
【図5】直接記録方式画像形成装置における印字部の詳
細図である。
【図6】本発明の顕像剤帯電器において、顕像剤帯電器
単体の特性の一つである、顕像剤担持体もしくは顕像剤
層からの電界による顕像剤飛翔性評価の説明図である。
【図7】本発明の顕像剤帯電器において、顕像剤担持体
上の顕像剤帯電量分布の概要,並びに、帯電量分布にお
ける顕像剤の極性による正規,弱,逆帯電域の区別化の
説明図である。
【図8】本発明の顕像剤帯電器において、ブレード取り
付け台の角度を規定するL1及びL2の説明図である。
【図9】本発明の顕像剤帯電器の表面をコーティングし
た顕像剤担持体において、その厚み方向の抵抗を測定す
る方法の説明図である。
【図10】本発明の顕像剤帯電器において、ブレードの
自由端がトナー担持体の回転方向の上流側に伸びている
場合の説明図である。
【図11】本発明による実施例及び比較例で用いた個々
の顕像剤帯電器において、それらの飛翔性と正規帯電量
個数比率の関係を表したグラフである。
【図12】従来の直接記録方式の画像形成装置の一例を
示す概要図である。
【図13】従来の直接記録方式の画像形成装置の他の例
を示す概要図である。
【図14】従来の画像形成装置の一例を示す概要図であ
る。
【符号の説明】
1…印字部、2…飛翔制御部、3…トナー帯電器、4…
記録媒体供給部、6…定着部、7…コントローラ部、7
a…画像形成制御ユニット、11…対向電極、21…電
極取付台、22…ゲート(開口部)、23…制御電極、
24…給電線、25…絶縁層、26…レンズ電極、27
…カバーレイヤー、31…トナー担持体、32,32−
1…規制部材(ブレード)、32b,32b−1…ブレ
ード取り付け台、33…供給ローラ、34…可撓性シー
ル部材、35…小室、36…トナー担持体収容槽、37
…撹拌ローラ、38…パーティション、39…トナー収
容槽、40…記録媒体収容部、41…ピックアップロー
ラ、42…レジストローラ、43…記録媒体ガイド板、
44…記録媒体押さえ板、45…抵抗測定器、46…ク
ッション材、47…抵抗測定対向電極、51…開口部、
61…ヒータ、62…ヒートローラ、63…圧力ロー
ラ、64…温度センサ、71…対向電極電圧印加手段、
72…制御電極電圧印加手段、101…アパチャ電極
体、102…アパチャ、130…トナー供給手段、13
1…カウンターブレード、132…トナー担持体、13
3…層厚規制ブレード、134…超音波振動子、201
…印字ヘッド、231…ドナーロール、232…磁気ブ
ラシ、301…磁気ロール、331…永久磁石部材、3
32…非磁性スリーブ、P…記録媒体、T…トナー、V
11…高圧電源。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顕像剤を所定の極性に帯電させ、帯電さ
    せた顕像剤を担持する顕像剤担持体を含む帯電器と、前
    記顕像剤担持体と所定の間隙で配置され、前記顕像剤担
    持体上から飛翔する顕像剤粒子の通過が可能なゲートと
    該ゲートの通過を制御する電圧印加が可能な制御電極を
    含む制御手段と、該制御手段を介して前記顕像剤担持体
    と対向配置され前記顕像剤担持体上の顕像剤と逆極性の
    電圧印加が可能な対向電極と、画像情報に応じて選択的
    に前記制御手段の制御電極に電圧印加を行いゲートにお
    ける顕像剤粒子の通過を制御することにより前記対向電
    極と前記制御手段の間を相対移動する記録媒体に画像を
    形成する飛翔型画像形成装置において、 前記帯電器は、前記顕像剤担持体上に担持されている顕
    像剤の帯電量分布における正規帯電量個数比率をRとし
    た場合、 R>68.8−(0.0080×exp(6.517×
    D)) ここに、上記関係式中のDは、前記顕像剤担持体に対し
    て間隔を有する平行平板電極間に、2kV/mmの電界
    強度を与えた場合の平行平板電極上の飛翔顕像剤による
    飛翔濃度、Rは、前記顕像剤担持体上の顕像剤の電荷量
    qをその顕像剤の粒子径dで除したq/dが顕像剤極性
    が正の場合は0.039×10-15C/μm以上(顕像剤
    極性が負の場合は−0.039×10-15C/μm以下)
    の顕像剤の全顕像剤に対する個数比率(%)、の関係を
    満足するように顕像剤を帯電させる手段を有することを
    特徴とする飛翔型画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の飛翔型画像形成装置にお
    いて、上記関係式における飛翔濃度DがD>0.90、
    正規帯電量個数比率R(%)がR>45であることを特
    徴とする飛翔型画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の飛翔型画像形成装
    置において、前記顕像剤担持体が表面粗化処理が施こさ
    れているアルミニウムの表面に膜厚10μm以上、膜厚
    方向の抵抗が1×108ohm/cm2以下であるアルマ
    イト層がコーティングされた顕像剤担持面を有すること
    を特徴とする飛翔型画像形成装置。
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