JPH11345571A - プラズマディスプレイ用基板、プラズマディスプレイ、および、その製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ用基板、プラズマディスプレイ、および、その製造方法

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JPH11345571A
JPH11345571A JP13019699A JP13019699A JPH11345571A JP H11345571 A JPH11345571 A JP H11345571A JP 13019699 A JP13019699 A JP 13019699A JP 13019699 A JP13019699 A JP 13019699A JP H11345571 A JPH11345571 A JP H11345571A
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partition walls
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雄一朗 井口
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道生 高木
Yoshiki Masaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バランスの良いより明るいカラー画像の表示が
可能で、かつ、全面発光した場合に美しい白色画像の表
示が可能なプラズマディスプレイ、および、その製造方
法を提供する。 【解決手段】ガラス基板上に、RGB各色を発光する蛍
光体層がストライプ状に形成され、かつ、該RGB蛍光
体層を仕切る隔壁が形成されてなるプラズマディスプレ
イ用基板において、前記R蛍光体層が形成されている隔
壁間距離をPr、前記G蛍光体層が形成されている隔壁
間距離をPg、および、前記B蛍光体層が形成されてい
る隔壁間距離をPbとしたとき、Pb>Pr、および、
Pb>Pgなる関係を満足し、かつ、B蛍光体層に、S
5(PO43Cl:Eu、BaMgAl142 3:E
u、BaMgAl1627:Eu、BaMg2Al
1424:Eu、ZnS:Ag+赤色顔料、Y2SiO3
Ce、(Ba、Eu)MgAl1017の内から選ばれる
少なくとも1種類以上の蛍光体を用いたプラズマディス
プレイ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型のテレビやコ
ンピュータモニターに用いられるプラズマディスプレイ
に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイ(PDP)は、液
晶パネルに比べ、高速の表示が可能であり、かつ、大型
化が可能であることから、OA機器および広報表示装置
などの分野で広く用いられている。また、高品位テレビ
ジョンの分野などでの利用が非常に期待されている。こ
の様な用途の拡大にともない、PDPとしては、微細で
多数の表示セルを有するカラーPDPが、特に注目され
ている。
【0003】PDPは、前面ガラス基板と背面ガラス基
板との間に形成された放電空間内に対向して位置するア
ノードおよびカソード電極間にプラズマ放電を生じさ
せ、この空間内に封入されているガスからの発光によっ
て表示を行うものである。
【0004】PDPは、それぞれに、電極、誘電体層な
どを設けた前面ガラス基板および背面ガラス基板を張り
合わせて形成されるが、背面ガラス基板には、通常、複
数個のストライプ状の隔壁が形成されており、これら隣
接する隔壁間に形成されたセルに、それぞれRGBのカ
ラー表示を行うための蛍光体層が形成されている。これ
らの蛍光体層は、通常、スクリーン印刷法により、それ
ぞれのセルに、R(赤色)発光蛍光体、G(緑色)発光
蛍光体、および、B(青色)発光蛍光体を塗布し、乾
燥、焼成工程を経て、形成される。高輝度化のために、
セルの底面のみならず側面にも蛍光体層を設けて蛍光面
とすることも行われている。
【0005】上記の通り、RGBを表示するセルは、ス
トライプ状の隔壁間に形成されるが、隔壁は、一定の同
一ピッチで形成されている。従って、RGBの蛍光体層
の各サイズは、同じとなっている。
【0006】現在、開発されている赤色発光蛍光体とし
ては、Y23:Eu、YVO4:Eu、(Y、Gd)B
3:Eu、Y23S:Eu、γ−Zn3(PO42:M
n、(ZnCd)S:Ag+In23などがある。
【0007】また、緑色発光蛍光体としては、Zn2
eO2:Mn、BaAl1219:Mn、Zn2SiO4
LaPO4:Tb、ZnS:Cu、Al、ZnS:A
u、Cu、Al、(ZnCd)S:Cu、Al、Zn2
SiO4:Mn,As、Y3A15 12:Ce、CeMg
Al1119:Tb、Gd22S:Tb、Y3A1512
Tb、ZnO:Znなどがある。
【0008】更に、また、青色発光蛍光体としては、S
5(PO43Cl:Eu、BaMgAl1423:E
u、BaMgAl1627:Eu、BaMg2Al
1424:Eu、ZnS:Ag+赤色顔料、Y2SiO3
Ceなどがある。
【0009】これらの発光蛍光体の発光特性として、輝
度、発光色、および、残光が重要であるが、完璧なもの
はなかなかない。特に、青色発光蛍光体の輝度は、赤色
および緑色発光蛍光体の輝度に比べて低く、カラー表示
した場合、バランスのよいカラー画像が得られないとい
う問題があり、現状では、青色発光蛍光体のレベルに合
わせた設計が行われている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、バランスの
よい、より明るいカラー画像を表示することのできるプ
ラズマディスプレイ用基板、プラズマディスプレイ、お
よび、その製造方法を提供する。
【0011】従来のプラズマディスプレイでは、一定の
同一ピッチおよび幅を有する隔壁を用いているため、R
GB各色のセルのサイズは同一であり、カラー表示のバ
ランスをよくするため、輝度に関しては、最も低いレベ
ルにある青色発光蛍光体に合わせている。そのため、赤
色および緑色発光蛍光体のもつ能力が十分発揮されてい
ない。より明るい画面を得るため、輝度の高い青色発光
蛍光体の改良が検討されているが、赤色および緑色発光
蛍光体の輝度と同じレベルの材料は、未だ開発されてい
ない。
【0012】また、全面発光した場合に、青色の輝度が
低くなり、画面全体が黄味がかった色になる。このた
め、ブラウン管などで示される美しい白色が再現できな
いと言う課題がある。
【0013】本発明は、カラー画面上での青色発光蛍光
体の明るさを向上させ、赤色および緑色発光蛍光体の明
るさをより多く発揮させて、全体のカラー画像をより明
るくすること、および、美しい白色を画面に実現するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のプラズマディスプレイは、次の構成からな
る。
【0015】ガラス基板上に、RGB各色を発光する蛍
光体層がストライプ状に形成され、かつ、該RGB蛍光
体層を仕切る隔壁が形成されてなるプラズマディスプレ
イ用基板において、前記R蛍光体層が形成されている隔
壁間距離をPr、前記B蛍光体層が形成されている隔壁
間距離をPbとしたとき、 Pb>Pr なる関係を有し、かつ、B蛍光体層に、Sr5(PO4
3Cl:Eu、BaMgAl1423:Eu、BaMgA
1627:Eu、BaMg2Al1424:Eu、Zn
S:Ag+赤色顔料、Y2SiO3:Ce、(Ba、E
u)MgAl1017の内から選ばれる少なくとも1種類
以上の蛍光体を用いることを特徴とするプラズマディス
プレイ用基板。
【0016】また、上記本発明に係るプラズマディスプ
レイは、ガラス基板上に電極、誘電体および保護膜を形
成した前面基板と、ガラス基板上に電極、誘電体、隔
壁、蛍光体を形成した背面基板からなるプラズマディス
プレイにおいて、ガラス基板上に、RGB各色を発光す
る蛍光体層がストライプ状に形成され、かつ、該RGB
蛍光体層を仕切る隔壁が形成されてなるプラズマディス
プレイ用基板において、前記R蛍光体層が形成されてい
る隔壁間距離をPr、前記B蛍光体層が形成されている
隔壁間距離をPbとしたとき、 Pb>Pr なる関係を有し、かつ、B蛍光体層に、Sr5(PO4
3Cl:Eu、BaMgAl1423:Eu、BaMgA
1627:Eu、BaMg2Al1424:Eu、Zn
S:Ag+赤色顔料、Y2SiO3:Ce、(Ba、E
u)MgAl1017の内から選ばれる少なくとも1種類
以上の蛍光体を用いるプラズマディスプレイ用基板を背
面基板として用いることを特徴とする。
【0017】更に、また、上記本発明に係るプラズマデ
ィスプレイ用基板を製造するための本発明に係るプラズ
マディスプレイ用基板の製造方法は、ガラス基板上に、
感光性ペーストを塗布する工程、パターン露光を行う工
程、および、現像液に溶解する部分を現像で取り除く工
程を経た後に、450℃〜620℃で焼成することを特
徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】プラズマディスプレイの隔壁の高
さは、80μm〜200μmが適している。隔壁のピッ
チ(P)は、100μm≦P≦500μmのものがよく
用いられる。また、高精細プラズマディスプレイとして
は、隔壁のピッチ(P)が、100μm≦P≦250μ
mであり、線幅(L)は、10μm≦L≦50μmであ
ることが好ましい。このような高精細な隔壁は、サンド
ブラスト法、または、感光性ペースト法によって形成可
能であるが、後者の感光性ペースト法がより好ましい。
【0019】隔壁を形成する素材としては、ケイ素およ
び/またはホウ素の酸化物を必須成分としたガラス材料
が好ましく用いられる。
【0020】従来、隔壁は、一定の同一ピッチをもって
ストライプ状に形成され、カラー表示のために、隣接す
るストライプ状の隔壁間に形成されるセルに、RGB各
色に発光する蛍光体が塗布され、カラー画素が形成され
ている。すなわち、RGB3色をワンセットとする画素
が、一定の同一ピッチで、ストライプ状に配列されてい
る。例えば、隔壁のピッチが150μmであれば、この
値のピッチをもって、RGBそれぞれの発光領域が、全
て、同一のサイズで形成されている。
【0021】現在、実用されている代表的な蛍光体とし
て、赤色発光には、KX−504A、緑色発光には、P
1−G1S、青色発光には、KX−501A(いずれも
化成オプトニクス(株)製)があるが、これらの蛍光体
の中で、青色発光蛍光体KX−501A(組成:(B
a、Eu)MgAl1017)の発光輝度は、赤色発光蛍
光体KX−504A(組成:(Y、Gd、Eu)B
3)や、緑色発光蛍光体P1−G1S(組成:(Z
n、Mn)2SiO4)に比べて、1/4〜1/2のレベ
ルである。
【0022】従来、このように各色の蛍光体の輝度に差
があるため、同一サイズのセルで、この輝度の差を整合
させていたが、この場合、赤や緑については、それらの
発光輝度が十分に活用できていないという問題が内在し
ていた。
【0023】本発明のプラズマディスプレイ用基板にお
いては、特に赤色蛍光体層と青色蛍光体層の発光輝度の
差が大きすぎることが問題であり、青色蛍光体層が形成
されるセルの隔壁間距離Pbを、赤色蛍光体層が形成さ
れるセルの隔壁間距離Prより、大きくすることによ
り、全体の輝度のレベルを高め、カラー画像をより明る
くできることを見いだした。さらに、Pbを緑色蛍光体
層が形成されるセルの隔壁間距離Pgよりも大きくする
ことにより、全体の輝度のレベルをより高めることがで
きる。
【0024】また、1<Pb/Pr≦2なる関係を有す
ることにより、青色の発光輝度が低いという課題と、赤
色の輝度が高く色温度が低下しやすいという課題を同時
に解決できる。また、1<Pb/Pg≦2なる関係を有
することにより、青色の輝度をさらに向上することがで
きる。また、1<Pg/Pr≦2なる関係を有すること
により、眼の視感度の高い緑色の輝度を高くして、眼に
感じる発光輝度がさらに高いプラズマディスプレイを作
製することができる。
【0025】PbとPrの差を5μm〜200μm、よ
り好ましくは5μm〜100μmにすることにより、発
光の強い赤色蛍光体の特性と発光の弱い青色蛍光体の特
性をバランスさせ、輝度と色バランスに優れたプラズマ
ディスプレイを得ることができるので好ましい。また、
PbとPgの差も同様に5μm〜200μmが好まし
く、5μm〜100μmがより好ましい。
【0026】差が小さすぎる場合には、従来に比べて十
分な輝度向上効果が得られない。また、差が大きすぎる
場合は、RGBそれぞれを発光が生じる放電空間の差が
大きくなりすぎるため、駆動が難しくなる。
【0027】例えば、ピッチ150μmの等間隔の隔壁
を形成する場合を前提として、本発明の提案を実行する
には、Pb=200μmとし、Pr=Pg=125μm
とする配分が可能である。この場合の隔壁間距離の差
は、75μmである。等間隔の場合の150μmピッチ
で形成された蛍光体層に比べ、高い輝度が得られるの
で、それに整合させて、他の蛍光体の輝度を高める駆動
回路設計が可能になり、より明るいカラー画像のプラズ
マディスプレイを得ることが可能になる。
【0028】本発明のプラズマディスプレイ用基板は、
銀や銅、クロムで形成される電極、ガラス成分からなる
誘電体上に隔壁、RGBの各色を発光する蛍光体層を形
成して作製できる。
【0029】このような隔壁の形成は、無機微粒子と光
反応性化合物を含む有機成分を必須成分とする感光性ペ
ーストを用いて行うのが、製作工程の簡便さ、高精度の
パターン加工が実現できる点から、好ましい。
【0030】無機微粒子としては、ガラス、セラミック
(アルミナ、コーディライトなど)などが、透明性に優
れるため、好ましい。特に、ケイ素酸化物、ホウ素酸化
物、または、アルミニウム酸化物を必須成分とするガラ
スやセラミックスが好ましい。
【0031】無機微粒子の粒子径は、作製しようとする
パターンの形状を考慮して選ばれるが、体積平均粒子径
(D50)が、1.5μm以上であることが、パターン
形成上、好ましく、2μm以上であることがより好まし
い。ただし、D50が10μm以上になると、パターン
形成時に、表面凸凹が生じるため、D50が、1.5〜
10μmであることが好ましく、より好ましくは、2〜
8μmである。また、比表面積0.2〜3m2/gのガ
ラス微粒子を用いることが、パターン形成において、特
に好ましい。
【0032】また、無機微粒子として、形状が球状であ
る無機微粒子を用いることによって、高アスペクト比の
パターニングが可能となる。具体的には、球形率80個
数%以上であることが好ましい。より好ましくは、平均
粒子径1.5μm〜4μm、比表面積0.5〜1.5m
2/g、球形率90個数%以上である。ここで、球形率
とは、顕微鏡観察において、球形もしくは楕円形の形状
を有する粒子の割合であり、光学顕微鏡において、円
形,楕円形として観察される。
【0033】隔壁は、熱軟化点の低いガラス基板上にパ
ターン形成されるため、無機微粒子として、熱軟化温度
が350℃〜600℃のガラス微粒子を60重量%以上
含む無機微粒子を用いることが好ましい。熱軟化温度が
600℃以上のガラス微粒子やセラミック微粒子を添加
することによって、焼成時の収縮率を抑制することがで
きるが、その量は、40重量%以下が好ましい。
【0034】光線透過率が高いガラス微粒子を用いるこ
とによって、より正確な形状のパターンを得ることがで
きる。この場合に使用する光線透過率の高いガラス微粒
子としては、ガラス微粒子を溶融して厚み40μmのガ
ラス板を作製した後、露光する光の波長、特に、365
nm、405nm、429nm、436nm、488n
mのいずれかの波長での光線透過率を測定し、全光線透
過率が、70%以上のものが好ましく、80%以上のも
のがより好ましい。
【0035】また、焼成時に、ガラス基板にそりを生じ
させないためには、線膨脹係数が50〜90×10-7
更には、60〜90×10-7のガラス微粒子を用いるこ
とが好ましい。
【0036】ガラス微粒子中の組成としては、酸化ケイ
素は、3〜60重量%の範囲で配合されていることが好
ましく、3重量%未満の場合は、ガラス層の緻密性、強
度や安定性が低下し、また、熱膨脹係数が所望の値から
外れ、ガラス基板とのミスマッチが起こりやすい。ま
た、60重量%以下にすることによって、熱軟化点が低
くなり、ガラス基板への焼き付けが可能になるなどの利
点がある。
【0037】酸化ホウ素は、5〜50重量%の範囲で配
合することによって、電気絶縁性、強度、熱膨脹係数、
絶縁層の緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上
することができる。50重量%を越えるとガラスの安定
性が低下する。
【0038】このようなガラス微粒子としては、酸化ビ
スマス、酸化鉛、酸化亜鉛のうちの少なくとも1種類を
5〜50重量%含むガラス微粒子を用いることによっ
て、ガラス基板上にパターン加工できる温度特性を有す
るガラスペーストを得ることができる。特に、酸化ビス
マスを5〜50重量%含有するガラス微粒子を用いる
と、ペーストのポットライフが長いなどの利点が得られ
る。
【0039】ビスマス系ガラス微粒子としては、次の組
成を含むガラス粉末を用いることが好ましい。 酸化ビスマス :10〜40重量部 酸化ケイ素 : 3〜50重量部 酸化ホウ素 :10〜40重量部 酸化バリウム : 8〜20重量部 酸化アルミニウム :10〜30重量部 また、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムの
うち、少なくとも1種類を3〜20重量%含むガラス微
粒子を用いてもよいが、この場合、リチウム、ナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属の酸化物の添加量を2
0重量%以下、好ましくは、15重量%以下にすること
によって、ペーストの安定性を向上することができる。
【0040】この場合の具体的なガラス微粒子として
は、次に示す組成を含むガラス粉末を用いることが好ま
しい。 酸化リチウム : 2〜15重量部 酸化ケイ素 :15〜50重量部 酸化ホウ素 :15〜40重量部 酸化バリウム : 2〜15重量部 酸化アルミニウム : 6〜25重量部 また、上記組成で、酸化リチウムの代わりに、酸化ナト
リウム、酸化カリウムを用いてもよいが、ペーストの安
定性の点で、酸化リチウムが好ましい。
【0041】また、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛の
ような金属酸化物と酸化リチウム,酸化ナトリウム、酸
化カリウムのようなアルカリ金属酸化物の両方を含有す
るガラス微粒子を用いれば、より低いアルカリ含有量
で、熱軟化温度や線膨脹係数を容易にコントロールする
ことができる。
【0042】また、ガラス微粒子中に、酸化アルミニウ
ム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなど、特
に、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化亜鉛を添加
することにより、加工性を改良することができるが、熱
軟化点、熱膨脹係数、屈折率の制御の点からは、その含
有量は、40重量%以下が好ましく、より好ましくは2
5重量%以下である。
【0043】一般に、絶縁体として用いられるガラス
は、1.5〜1.9程度の屈折率を有している。有機成
分の平均屈折率が、無機微粒子の平均屈折率と大きく異
なる場合は、無機粒子と感光性有機成分の界面での反
射、散乱が大きくなり、全光線透過率、直進透過率を向
上することが困難であり、高アスペクト比、高精度のパ
ターンが得られない。
【0044】一般的な有機成分の屈折率は、1.45〜
1.7であるため、無機微粒子と有機成分の屈折率を整
合させるためには、無機粒子の平均屈折率を1.5〜
1.75にすることが好ましい。さらに好ましくは、屈
折率1.5〜1.65にすることによって、有機成分の
選択の幅が広がる利点がある。
【0045】無機微粒子として、酸化ホウ素や酸化ケイ
素を多く含有するガラスやセラミックを用いた場合は、
屈折率が比較的小さいため、有機成分として、1.5〜
1.6のものを用いることによって、より簡便に、屈折
率を整合させることができる。
【0046】しかし、プラズマディスプレイの隔壁のパ
ターン形成に用いるガラス微粒子としては、ガラス基板
上での焼成を行う必要があるため、酸化鉛、酸化ビスマ
ス、酸化亜鉛を含有するガラス微粒子を用いる場合が多
いが、これらの金属を含有するガラスは、屈折率が1.
65以上になる場合が多い。
【0047】そのため、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜
鉛の含有量を5〜16重量%に調整する方法があるが、
酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムなどのア
ルカリ金属の酸化物を合計で5〜20重量%含有するガ
ラス微粒子を用いることによって、平均屈折率をコント
ロールしやすくなり、ガラス基板上に焼き付け可能な熱
軟化温度を有し、平均屈折率を1.5〜1.65にする
ことができ、有機成分との屈折率差を小さくすることが
容易になる。
【0048】感光性ペースト中において使用される有機
成分とは、感光性の有機物を含むペースト中の有機成分
(ペーストから無機成分を除いた部分)のことである。
【0049】有機成分についても、光線透過率が高いこ
とが好ましい。露光する光の波長、特に、365nm、
405nm、420nm、436nm、488nmのい
ずれかの波長で測定した厚み40μmの全光線透過率
が、70%以上であることが好ましい。
【0050】有機成分は、感光性モノマ、感光性オリゴ
マ、感光性ポリマのうちの少なくとも1種類から選ばれ
た感光性成分を含有し、更に、必要に応じて、バイン
ダ、光重合開始剤、光吸収剤、増感剤、増感助剤、重合
禁止剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止剤、分散
剤、有機あるいは無機の沈殿防止剤やレベリング剤など
の添加剤を加えることも行われる。
【0051】感光性成分としては、光不溶化型のものと
光可溶化型のものがあり、代表的なものとして、次の
(A)〜(E)があげられる。
【0052】光不溶化型のものとしては、(A)分子内
に不飽和基などを1つ以上有する官能性のモノマ、オリ
ゴマ、ポリマを含有するもの、(B)芳香族ジアゾ化合
物、芳香族アジド化合物、有機ハロゲン化合物などの感
光性化合物を含有するもの、あるいは、(C)ジアゾ系
アミンとホルムアルデヒドとの縮合物など、いわゆるジ
アゾ樹脂がある。
【0053】光可溶化型のものとしては、(D)ジアゾ
化合物の無機塩や有機酸とのコンプレックス、キノンジ
アゾ類を含有するもの、あるいは、(E)キノンジアゾ
類を適当なポリマバインダと結合させた、例えば、フェ
ノールノボラック樹脂のナフトキノン−1,2−ジアジ
ド−5−スルフォン酸エステルがある。
【0054】本発明において用いる感光性成分は、上記
のすべてのものを用いることができる。感光性ペースト
として、無機微粒子と混合して簡便に用いることができ
る感光性成分としては、上記(A)のものが好ましい。
【0055】感光性モノマとしては、炭素−炭素不飽和
結合を含有する化合物で、その具体的な例として、単官
能および多官能性の(メタ)アクリレート類、ビニル系
化合物類、アリル系化合物類などを用いることができ
る。これらは1種または2種以上使用することができ
る。
【0056】これら以外に、不飽和カルボン酸などの不
飽和酸を加えることによって、感光後の現像性を向上す
ることができる。不飽和カルボン酸の具体的な例として
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、または、これ
らの酸無水物などが挙げられる。
【0057】また、炭素−炭素2重結合を有する化合物
のうちの少なくとも1種類を重合して得られるオリゴマ
やポリマを用いることができる。重合する際に、これら
のモノマの含有率が、10重量%以上、さらに好ましく
は35重量%以上になるように、他の感光性のモノマと
共重合することができる。
【0058】不飽和カルボン酸などの不飽和酸を共重合
することによって、感光後の現像性を向上することがで
きる。不飽和カルボン酸の具体的な例として、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマル酸、ビニル酢酸、または、これらの酸無水物
などが挙げられる。こうして得られた側鎖にカルボキシ
ル基などの酸性基を有するポリマ、もしくは、オリゴマ
の酸価(AV)は、50〜180の範囲が好ましく、7
0〜140の範囲がより好ましい。
【0059】以上に示したポリマもしくはオリゴマに対
して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させるこ
とによって、感光性をもつ感光性ポリマや感光性オリゴ
マとして用いることができる。好ましい光反応性基は、
エチレン性不飽和基を有するものである。エチレン性不
飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メ
タクリル基などが挙げられる。
【0060】このような側鎖のオリゴマやポリマへの付
加は、ポリマ中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカ
ルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート
基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロラ
イド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライド
を反応させて行うことができる。
【0061】グリシジル基を有するエチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエ
ーテルなどが挙げられる。
【0062】イソシアネート基を有するエチレン性不飽
和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアナー
ト、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネートなどが
ある。また、グリシジル基やイソシアネート基を有する
エチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタ
クリル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマ
中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基
に対して、0.05〜1モル等量付加させることが好ま
しい。
【0063】バインダとしては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合
体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−
メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重
合体、ブチルメタクリレート樹脂などが挙げられる。
【0064】光重合開始剤の具体的な例として、ベンゾ
フェノン、O-ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビ
ス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロ
ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルフェニル
ケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,3−ジ
エトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロ
ロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキ
サントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピ
ルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジ
ル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルメトキシエチ
ルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−
t−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノ
ン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズア
ントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4
−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−
アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス
(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサ
ノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−
メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニルプロパン
ジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エト
キシカルボニル)オキシム、2−メチル−[4−(メチ
ルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノ
ン、ナフタレンスルフォニルクロライド、キノリンスル
ホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,
4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフ
ィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホ
スフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロ
モフェニルスルホン、過酸化ベンゾイル、および、エオ
シン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコル
ビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わ
せなどが挙げられる。
【0065】本発明では、これらを1種または2種以上
使用することができる。光重合開始剤は、感光性成分に
対し、好ましくは0.05〜10重量%の範囲で添加さ
れ、より好ましくは、0.1〜5重量%の範囲で添加さ
れる。重合開始剤の量が少な過ぎると、光感度が不良と
なり、光重合開始剤の量が多すぎれば、露光部の残存率
が小さくなり過ぎる恐れがある。
【0066】光吸収剤を添加することも有効である。紫
外光や可視光の吸収効果が高い化合物を添加することに
よって、高アスペクト比、高精細、高解像度が得られ
る。
【0067】光吸収剤としては、有機系染料からなるも
のが好ましく用いられる、具体的には、アゾ系染料、ア
ミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染
料、アントラキノン系染料、ベンゾフェノン系染料、ジ
フェニルシアノアクリレート系染料、トリアジン系染
料、p−アミノ安息香酸系染料などが使用できる。有機
系染料は、光吸収剤として添加した場合にも、焼成後の
絶縁膜中に残存しないので、光吸収剤による絶縁膜特性
の低下を少なくできるので好ましい。これらの中でも、
アゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。
【0068】有機染料の添加量は、0.05〜5重量%
が好ましい。0.05重量%以下では、光吸収剤の添加
効果が減少し、5重量%を越えると、焼成後の絶縁膜特
性が低下するので好ましくない。より好ましくは、0.
05〜1重量%である。
【0069】有機系染料からなる光吸収剤の添加方法の
一例を挙げると、有機系染料を予め有機溶媒に溶解した
溶液を作製し、それをペースト作製時に混練する方法
や、該有機溶媒中に無機微粒子を混合後、乾燥する方法
がある。この方法によって無機微粒子の個々の粉末表面
に有機の膜をコートした、いわゆるカプセル状の粉末が
作製できる。
【0070】増感剤は、感度を向上させるために添加さ
れる。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオ
キサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビ
ス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、
2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘ
キサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザ
ル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、
4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,
4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス
(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシン
ナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデ
ンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニ
レン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメ
チルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、
1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセト
ン、1,3−カルボニルビス(4−ジエチルアミノベン
ザル)アセトン、3,3−カルボニルビス(7−ジエチ
ルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノ
ールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリ
ルジエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソア
ミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニ
ル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−
5−エトキシカルボニルチオテトラゾールなどが挙げら
れる。これらを1種または2種以上使用することができ
る。
【0071】なお、増感剤の中には光重合開始剤として
も使用できるものがある。増感剤を感光性ペーストに添
加する場合、その添加量は、感光性成分に対して通常
0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜10重
量%である。増感剤の量が少な過ぎれば、光感度を向上
させる効果が発揮されず、増感剤の量が多過ぎれば、露
光部の残存率が小さくなり過ぎる恐れがある。
【0072】感光性ペーストには、その溶液の粘度を調
整したい場合、有機溶媒を加えてもよい。このとき使用
される有機溶媒としては、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジ
オキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタ
ノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ
−ブチルラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、
ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香
酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上を含
有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0073】有機成分の屈折率とは、露光により感光性
成分を感光させる時点におけるペースト中の有機成分の
屈折率のことである。つまり、ペーストを塗布し、乾燥
工程後に露光を行う場合は、乾燥工程後のペースト中の
有機成分の屈折率のことである。例えば、ペーストをガ
ラス基板上に塗布した後、50〜100℃で1〜30分
乾燥して屈折率を測定する方法などがある。
【0074】有機成分の屈折率としては、1.5〜1.
65の範囲であることが好ましく、より好ましくは、
1.5〜1.6である。特に、ガラス微粒子の平均屈折
率が1.55〜1.65の範囲、有機成分の平均屈折率
が1.5〜1.6の場合が、ガラス微粒子および有機成
分の選択の幅が広がると共に、直進透過率の向上を行い
易いという利点がある。
【0075】ただし、ガラス基板上に焼き付けを行うこ
とができる酸化ビスマスや酸化鉛を10重量%以上含有
するガラス粉末は、屈折率が1.6以上になる場合があ
り、この場合は、有機成分の屈折率を高くする必要があ
る。この場合、有機成分中に高屈折率成分を導入する必
要があり、有機成分中に硫黄原子、臭素原子、ヨウ素原
子、ナフタレン環、ビフェニル環、アントラセン環、カ
ルバゾール環を有する化合物を10重量%以上用いるこ
とが高屈折率化に有効である。ただし、これら化合物の
種類によっては、光吸収による透過率低下を招く場合が
あるので、20重量%以下にすることが好ましい。ま
た、ベンゼン環を20重量%以上含有することによっ
て、高屈折率化ができる。特に、硫黄原子もしくはナフ
タレン環を10重量%以上含有することによって、より
簡便に有機成分を高屈折率化することができる。ただ
し、含有量が60重量%以上になると光感度が低下する
という問題が発生するので、硫黄原子とナフタレン環の
合計含有量が10〜60重量%の範囲であることが好ま
しい。
【0076】有機成分の屈折率を高くする方法として
は、感光性モノマやバインダ中に硫黄原子、ナフタレン
環を持つ化合物を用いることが有効である。
【0077】感光性ペーストは、通常、無機微粒子、光
吸収剤、感光性ポリマ、感光性モノマ、光重合開始剤、
ガラスフリットおよび溶媒などの各種成分を所定の組成
となるように調合した後、3本ローラや混練機で均質に
混合、分散し作製する。
【0078】ペーストの粘度は、無機微粒子、増粘剤、
有機溶媒、可塑剤および沈殿防止剤などの添加割合によ
って適宜調整されるが、その範囲は、2000〜20万
cps(センチ・ポイズ)である。例えば、ガラス基板
への塗布をスクリーン印刷法以外にスピンコート法で行
う場合は、200〜5000cpsが好ましい。スクリ
ーン印刷法で1回塗布して膜厚10〜20μmを得るに
は、5万〜20万cpsが好ましい。ブレードコーター
法やダイコーター法などを用いる場合は、2000〜2
0000cpsが好ましい。
【0079】感光性ペーストを用いた隔壁形成は、次の
ように行われる。ガラス基板に、感光性ペーストを塗布
する。塗布方法としては、スクリーン印刷法、バーコー
ター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコータ
ーなど一般的な方法を用いることができる。塗布厚み
は、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度
を選ぶことによって調整できる。
【0080】ここで、ペーストをガラス基板上に塗布す
る場合、ガラス基板と塗布膜との密着性を高めるため
に、予め、ガラス基板の表面処理を行うことができる。
表面処理液としては、シランカップリング剤、例えば、
ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、トリス(2−メトキシエト
キシ)ビニルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメ
トキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなど、ある
いは有機金属例えば、有機チタン、有機アルミニウム、
有機ジルコニウムなどである。シランカップリング剤あ
るいは有機金属を有機溶媒、例えば、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、メチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコールなどがあり、0.1
〜5%の濃度に希釈したものを使用するのが好ましい。
次に、この表面処理液をスピナーなどでガラス基板上に
均一に塗布した後に、80〜140℃で10〜60分間
乾燥することによって表面処理が完了する。
【0081】感光性ペースト塗布した後、露光装置を用
いて露光を行う。露光は、通常のフォトリソグラフィで
行われるように、フォトマスクを用いてマスク露光する
方法が一般的である。用いるマスクは、感光性有機成分
の種類によって、ネガ型もしくはポジ型のどちらかを選
定する。また、フォトマスクを用いずに、レーザ光など
で直接描画する方法を用いても良い。
【0082】フォトマスクを用いて露光する際に、隔壁
ピッチに対応した開口を有するフォトマスクを用いる
が、この場合に、RGB各色の蛍光体を塗布する隔壁間
隔に所定の値の差がつくように露光することにより、本
発明の用件を満たす隔壁を形成することができる。
【0083】露光装置としては、ステッパー露光機、プ
ロキシミティ露光機などを用いることができる。また、
大面積の露光を行う場合は、ガラス基板上に感光性ペー
ストを塗布した後に、搬送しながら露光を行うことによ
って、小さな露光面積の露光機で、大きな面積を露光す
ることができる。
【0084】この際使用される活性光源は、例えば、可
視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザ光な
どが挙げられる。これらの中で紫外線が最も好ましく、
その光源として、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超
高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用でき
る。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光
条件は、塗布厚みによって異なるが、1〜100mW/
cm2の出力の超高圧水銀灯を用いて0.5〜30分間
露光を行う。
【0085】塗布した感光性ペースト表面に、酸素遮断
膜を設けることによって、パターン形状を向上すること
ができる。酸素遮断膜の一例としては、ポリビニルアル
コールやセルロースなどの膜、あるいは、ポリエステル
などのフィルムが挙げられる。
【0086】ポリビニルアルコール膜の形成方法は、濃
度が0.5〜5重量%の水溶液をスピナーなどの方法
で、基板上に均一に塗布した後に、70〜90℃で10
〜60分間乾燥することによって水分を蒸発させて行
う。また、この際、水溶液中にアルコールを少量添加す
ると濡れ性が良くなり蒸発が容易になるので好ましい。
さらに好ましいポリビニルアルコールの溶液濃度は、1
〜3重量%である。この範囲にあると、感度が一層向上
する。ポリビニルアルコール塗布によって感度が向上す
るのは、次の理由が推定される。すなわち、感光性成分
が光反応する際に、空気中の酸素が反応を妨害すると推
定され、この理由によれば、ポリビニルアルコール膜が
あると余分な酸素を遮断できるので露光時に感度が向上
するものと考えられ、ポリビニルアルコール膜の存在
は、好ましいと云える。
【0087】ポリエステルやポリプロピレン、ポリエチ
レンなどの透明なフィルムを用いる場合は、塗布後の感
光性ペーストの上に、これらのフィルムを張り付けて用
いる方法がある。
【0088】露光後、露光部分と非露光部分の現像液に
対する溶解度差を利用して、現像を行うが、この場合、
浸漬法やスプレー法、ブラシ法で行う。
【0089】現像液は、感光性ペースト中の有機成分が
溶解可能である有機溶媒を用いる。また、該有機溶媒に
その溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。感
光性ペースト中にカルボキシル基などの酸性基をもつ化
合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。ア
ルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリ
ウム、水酸化カルシウム水溶液などが使用できるが、有
機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を
除去しやすいので好ましい。
【0090】有機アルカリとしては、一般的なアミン化
合物を用いることができる。具体的には、テトラメチル
アンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアン
モニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃
度は、通常、0.01〜10重量%、より好ましくは
0.1〜5重量%である。アルカリ濃度が低過ぎれば可
溶部が除去されず、アルカリ濃度が高過ぎれば、パター
ン部を剥離させ、また、非可溶部を腐食させる恐れがあ
り良くない。また、現像時の現像温度は、20〜50℃
で行うことが工程管理上好ましい。
【0091】次に、焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気
や温度は、ペーストや基板の種類によって異なるが、空
気中、窒素、水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉と
しては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を
用いることができる。焼成温度は、400〜1000℃
で行う。ガラス基板上にパターン加工する場合は、45
0〜620℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行
う。
【0092】隔壁を形成した後に、RGB各色に発光す
る蛍光体層を形成する。蛍光体粉末、有機バインダーお
よび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを所定の隔
壁間に形成することにより、蛍光体層を形成することが
できる。蛍光体ペーストを所定の隔壁間に形成する方法
としては、スクリーン印刷法によりパターン印刷する方
法や所定のピッチの吐出孔を有する口金から蛍光体ペー
ストを所定の隔壁間に吐出して形成する方法を用いるこ
とができる。また、有機バインダーとして、前述の感光
性を有する有機成分を用いることにより、感光性蛍光体
ペーストを作製して、フォトリソグラフィー法により各
色蛍光体層を所定の場所に形成することができる。
【0093】R蛍光体層の厚みをTr、G蛍光体層の厚
みをTg、および、B蛍光体層の厚みをTbとしたと
き、 10μm≦Tr<Tb≦50μm 10μm≦Tg<Tb≦50μm なる関係を有することにより、より本発明の効果を発揮
できる。つまり、発光輝度の低い青色について、塗布面
積を広げるだけでなく、厚みを緑色、赤色よりも厚くす
ることにより、より色バランスに優れた(色温度の高
い)プラズマディスプレイを作製できる。この場合の蛍
光体層の厚みとしては、10μmよりも薄くなると十分
な輝度を得ることができなにくい。また、厚みが50μ
mよりも厚くなると放電空間が狭くなり輝度が低下しや
すいという問題が生じる。この場合の蛍光体層の厚み
は、隣り合う隔壁の中間点での形成厚みとして測定す
る。つまり、放電空間(セル内)の底部に形成された蛍
光体層の厚みとして測定する。
【0094】蛍光体層を形成した該基板を必要に応じ
て、400〜550℃で焼成する事により、本発明のプ
ラズマディスプレイ用基板を作製することができる。
【0095】該プラズマディスプレイ用基板と前面基
板、すなわち、所定のパターンで透明電極、バス電極、
誘電体、保護膜(MgO)を形成したガラス基板を封着
後、基板の間隔に形成された空間に、ヘリウム、ネオ
ン、キセノンなどから構成される放電ガスを封入後、駆
動回路を装着してプラズマディスプレイを作製できる。
【0096】
【実施例】以下、実施例を用いて、本発明を更に具体的
に説明する。但し、本発明は、該実施例に限定されるも
のではない。
【0097】実施例1 溶媒(γ−ブチルラクトン)と感光性ポリマとを、感光
性ポリマ40%溶液になるように混合し、攪拌しながら
60℃まで加熱して、すべてのポリマを均質に溶解させ
た。感光性ポリマは、40%のメタクリル酸、30%の
メチルメタクリレートおよび30%のスチレンからなる
共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシ
ジルメタクリレートを付加反応させた重量平均分子量4
3,000、酸価95のポリマである。次いで、溶液を
室温まで冷却し、感光性モノマ、光重合開始剤、増感剤
などを加えて溶解させた。その後、この溶液を400メ
ッシュのフィルターを用いて濾過し、感光性有機成分を
作製した。本実施例に用いた感光性モノマ、光開始剤、
増感剤は、次の化合物である。感光性モノマ:キシリレ
ンジアミン1モルに4モルのグリシジルメタクリレート
を付加した化合物 光開始剤 :2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1
−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 増感剤 :2,4−ジエチルチオキサントン。
【0098】次に、アゾ系有機染料のスダンを、ガラス
粉末に対して0.10%の割合で秤量した。スダンをア
セトンに溶解させ、分散剤を加えてホモジナイザで均質
に攪拌し、この溶液中にガラス粉末を添加して均質に分
散、混合後、ロータリーエバポレータを用いて、150
〜200℃の温度で乾燥し、アセトンを蒸発させた。こ
のようにして、有機染料からなる紫外線吸収剤の膜でガ
ラス粉末の表面を均質にコーティングした(いわゆるカ
プセル処理した)粉末を作製した。
【0099】ここに用いたガラス粉末は、Li2O:9
%、SiO2:22%、B23:33%、BaO:4
%、Al23:23%、ZnO:2%、MgO:7%の
組成を有するものである。また、ガラス粉末は、予めア
トラクターで微粉末にし、平均粒径2.6μm、屈折率
1.58のものである。
【0100】上記の有機成分と上記紫外線吸収剤添加の
ガラス粉末を、ガラス粉末60重量部、感光性有機成分
(溶媒を除く)25重量部、溶媒(γ−ブチルラクト
ン)15重量部の割合になるように添加し、3本ローラ
で混合、分散して、感光性ペーストを調製した。
【0101】蛍光体層を形成する隔壁間距離の相違に対
応する間隔で形成されたストライプ状のデータ電極と誘
電体層を有するガラス基板上に、スリットダイコーター
により、180μmの乾燥後厚みになるように感光性ペ
ーストの塗布を行った後、80℃で1時間乾燥した。
【0102】次に、フォトマスクを介して露光を行っ
た。マスクは、B蛍光体層の形成される隔壁間ピッチを
260μmとし、R蛍光体層およびG蛍光体層の形成さ
れる隔壁間ピッチを200μmとし、隔壁の線幅を30
μmとしたプラズマディスプレイにおけるストライプ状
の隔壁パターンが形成可能になるように設計したクロム
マスクである。露光は、50mW/cm2の出力の超高
圧水銀灯で15J/cm2の紫外線露光を行った。その
後、モノエタノールアミンの1%水溶液に浸漬して現像
した。
【0103】感光性ペーストをパターン化して得られた
ガラス基板を120℃で1時間乾燥した後、560℃で
1時間焼成を行った。焼成により約20%程度の収縮が
生じた。
【0104】電極、誘電体、隔壁が形成されている基板
上に、スクリーン印刷法により、RGB蛍光体を塗布
し、乾燥、焼成工程を経て蛍光体層を形成した。蛍光体
は、隔壁の底面のみならず側面にも塗布して、底面およ
び側面に蛍光面を形成した。
【0105】このようにして形成した背面ガラス基板
を、別途用意した前面ガラス基板と合わせた後、封着、
ガス封入を行い、駆動回路を接合してプラズマディスプ
レイを作製し、電圧を印加して表示を行った。
【0106】得られた青色発光輝度を測定したところ、
比較例1のプラズマディスプレイの発光輝度よりも、約
10%高いこと、および、全面発光した場合、パネルデ
ィスプレイ全体が、青色で美しい白色を表示しているこ
とを、それぞれ確認した。
【0107】また、駆動回路による色補正をしない状態
での色温度が、10000度であり、表示品に優れてい
ることがわかった。
【0108】実施例2 フォトマスクとして、B蛍光体層の形成される隔壁間ピ
ッチを260μm、G蛍光体層の形成される隔壁間ピッ
チを240μmとし、R蛍光体層の形成される隔壁間ピ
ッチを160μmとし、隔壁の線幅を30μmとしたプ
ラズマディスプレイにおけるストライプ状の隔壁パター
ンが形成可能になるように設計したクロムマスクを用い
た以外は、実施例1と同様にしてプラズマディスプレイ
を作製し、電圧を印加して表示を行った。
【0109】得られた青色発光輝度を測定したところ、
比較例1のプラズマディスプレイの発光輝度よりも、約
15%高いこと、および、全面発光した場合、パネルデ
ィスプレイ全体が、青色で美しい白色を表示しているこ
とを、それぞれ確認した。
【0110】また、駆動回路による色補正をしない状態
での色温度が、12000度であり、表示品に優れてい
ることがわかった。
【0111】比較例1 フォトマスクとして、R蛍光体層、G蛍光体層およびB
蛍光体層の形成される隔壁間ピッチを全て220μmと
し、隔壁の線幅を30μmとしたプラズマディスプレイ
におけるストライプ状の隔壁パターンが形成可能になる
ように設計したクロムマスクを用いた以外は、実施例1
と同様にして、プラズマディスプレイを作製し、電圧を
印加して表示を行った。駆動回路による色補正をしない
状態での色温度は4000度であった。
【0112】
【発明の効果】本発明に係るプラズマディスプレイによ
れば、従来のプラズマディスプレイが有していた、青色
発光蛍光体に比べ、赤色および緑色発光蛍光体のもつ能
力が十分発揮されないという問題点が解消され、各発光
蛍光体の輝度能力をほぼ均等に利用でき、バランスの良
いより明るいカラー画像の表示が可能で、また、従来の
プラズマディスプレイが有していた、全面発光した場合
に美しい白色画像の表示が困難であるという問題点が解
消され、美しい白色画像の表示が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01J 9/02 H01J 9/02 F

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板上に、RGB各色を発光する蛍
    光体層がストライプ状に形成され、かつ、該RGB蛍光
    体層を仕切る隔壁が形成されてなるプラズマディスプレ
    イ用基板において、前記R蛍光体層が形成されている隔
    壁間距離をPr、前記B蛍光体層が形成されている隔壁
    間距離Pbとしたとき、 Pb>Pr なる関係を有し、かつ、B蛍光体層に、Sr5(PO4
    3Cl:Eu、BaMgAl1423:Eu、BaMgA
    1627:Eu、BaMg2Al1424:Eu、Zn
    S:Ag+赤色顔料、Y2SiO3:Ce、(Ba、E
    u)MgAl1017の内から選ばれる少なくとも1種類
    以上の蛍光体を用いることを特徴とするプラズマディス
    プレイ用基板。
  2. 【請求項2】B蛍光体層に、(Ba、Eu)MgAl10
    17を用いることを特徴とする請求項1記載のプラズマ
    ディスプレイ用基板。
  3. 【請求項3】前記R蛍光体層が形成されている隔壁間距
    離Pr、および、前記B蛍光体層が形成されている隔壁
    間距離Pbが、 1<Pb/Pr≦2 なる関係を有する請求項1または2記載のプラズマディ
    スプレイ用基板。
  4. 【請求項4】前記R蛍光体層が形成されている隔壁間距
    離Pr、および、前記B蛍光体層が形成されている隔壁
    間距離Pbが、 5μm≦Pb−Pr≦200μm なる関係を有する請求項1ないし請求項3のいずれかに
    記載のプラズマディスプレイ用基板。
  5. 【請求項5】前記G蛍光体層が形成されている隔壁間距
    離をPg、および、前記B蛍光体層が形成されている隔
    壁間距離をPbとしたとき、 Pb>Pg なる関係を有する請求項1ないし請求項4のいずれかに
    記載のプラズマディスプレイ用基板。
  6. 【請求項6】前記G蛍光体層が形成されている隔壁間距
    離Pg、および、前記B蛍光体層が形成されている隔壁
    間距離Pbが、 1<Pb/Pg≦2 なる関係を有する請求項1ないし請求項5のいずれかに
    記載のプラズマディスプレイ用基板。
  7. 【請求項7】前記G蛍光体層が形成されている隔壁間距
    離Pg、および、前記B蛍光体層が形成されている隔壁
    間距離Pbが、 5μm≦Pb−Pg≦200μm なる関係を有する請求項1ないし請求項6のいずれかに
    記載のプラズマディスプレイ用基板。
  8. 【請求項8】前記R蛍光体層が形成されている隔壁間距
    離Pr、および、前記G蛍光体層が形成されている隔壁
    間距離Pgが、 1<Pg/Pr≦2 なる関係を有する請求項1ないし請求項7のいずれかに
    記載のプラズマディスプレイ用基板。
  9. 【請求項9】前記R蛍光体層の厚みをTr、前記G蛍光
    体層の厚みをTg、および、前記B蛍光体層の厚みをT
    bとしたとき、 10μm≦Tr<Tb≦50μm 10μm≦Tg<Tb≦50μm なる関係を有する請求項1ないし請求項8のいずれかに
    記載のプラズマディスプレイ用基板。
  10. 【請求項10】ガラス基板上に電極、誘電体および保護
    膜を形成した前面基板と、ガラス基板上に電極、誘電
    体、隔壁、蛍光体を形成した背面基板からなるプラズマ
    ディスプレイにおいて、請求項1〜9のいずれかに記載
    のプラズマディスプレイ用基板を背面基板として用いる
    ことを特徴とするプラズマディスプレイ。
  11. 【請求項11】ガラス基板上に、感光性ペーストを塗布
    する工程、パターン露光を行う工程、および、現像液に
    溶解する部分を現像で取り除く工程を経た後に、450
    ℃〜620℃で焼成することにより、隔壁を形成してな
    る請求項1〜9のいずれかに記載のプラズマディスプレ
    イ用基板の製造方法。
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