JPH11344916A - 画像形成装置の遮熱装置 - Google Patents

画像形成装置の遮熱装置

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JPH11344916A
JPH11344916A JP10151099A JP15109998A JPH11344916A JP H11344916 A JPH11344916 A JP H11344916A JP 10151099 A JP10151099 A JP 10151099A JP 15109998 A JP15109998 A JP 15109998A JP H11344916 A JPH11344916 A JP H11344916A
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JP
Japan
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heat
heat shield
shield plate
component
fixing device
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Application number
JP10151099A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Nishida
正義 西田
Yoshihiko Ichikawa
与志彦 市川
Yutaka Nakayama
豊 中山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱部品と保護部品とが互いに接近した状態
で配設されている画像形成装置であっても、広い設置ス
ペースを必要とせず、その放熱部品から放出される熱の
影響から保護部品を、より確実かつ簡便に、しかも騒音
を発生させることなく保護することができる遮熱装置を
提供する。 【解決手段】 遮熱装置5は、放熱部品A(定着装置4
0)と保護部品B(現像装置23)の間に熱の移動を遮
るように介在させるとともに当該両部品A,Bから離間
させた状態で配設される、熱伝導性部材からなる遮熱板
50を備え、かつ、その遮熱板50の一部を、放熱部品
Aから放出される熱よりも低温の雰囲気下にある空間領
域Eに直接面するように延長した状態で配設して当該遮
熱板50を伝わる熱を空間領域E側へ放出させる熱放出
部51として機能させるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の画像形成装置に使用される遮熱装置に係り、特に、
その画像形成装置のうち熱が放出される放熱部品と熱の
影響を受けやすくその影響から保護すべき保護部品とが
接近した状態で配設されている画像形成装置の熱対策手
段として有効な遮熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば電子写真方式を利用した複写機や
プリンタでは、一般に、電子写真プロセスにより感光体
等の像担持体上に対して複写用の原稿画像やプリント用
の外部入力画像等の画像情報に応じたトナー像を形成
し、そのトナー像を像担持体から直接又は中間転写体を
介して間接的に記録シートに転写させた後、転写後の記
録シートを加熱式の定着装置に送り込んでトナー像をシ
ート上に定着させることにより、画像形成(コピーやプ
リント)が行われるようになっている。
【0003】ところで、このような画像形成装置におい
ては、装置の小型化が進むにつれ、その装置を構成する
各構成部品どうしを互いに接近させた状態で配設しなけ
ればならないという傾向が強まっている。
【0004】このため、熱を放出する熱定着式の定着装
置等のような放熱部品と、熱による影響を受けやすくそ
の影響から保護すべきクリーニング装置や現像装置(厳
密にはそれら各装置内で取り扱われているトナーが熱の
影響を受けることになる)等のような保護部品のように
本来は遠ざけて配置したような関係にある部品どうしで
あっても、それまで以上に接近した状態で配設せざるを
得ないという状況になっている。
【0005】特に、このような放熱部品と保護部品とが
接近した状態で配設されるという状況がそのまま放置さ
れると、保護部品が放熱部品から放出される熱の影響を
直接受けやすくなり、その熱的影響が起因する種々のト
ラブルも発生しやすくなる。例えば、前記したクリーニ
ング装置を例に挙げて説明すると、そのクリーニング装
置は、転写後の像担持体に残着するトナーを除去するた
め像担持体の転写部下流側に近接配置されるが、その位
置は定着装置と接近した位置になることが多く、装置サ
イズの小型化により一層接近した状態にもなり、定着装
置から放出される熱の影響を受けやすくなる。このた
め、その装置内のトナー回収部においては、像担持体か
ら除去して回収したトナーが熱の影響により固まってし
まい、この固まったトナーが回収トナーを搬送するため
の搬送機構等の回転動作の障害となり、正常に動作しな
くなったりあるいは故障してしまう等のトラブルが発生
することがある。
【0006】従来、このような画像形成装置における熱
の影響によるトラブルが発生することを防止するための
熱対策手段としては、通常、画像形成装置の所定位置に
排気ファンを設け、その排気ファンにより定着装置等の
放熱部品から発生する熱を外部に強制的に吸引して排出
させる手法が採られている。
【0007】しかし、この場合には、排気ファンを配設
するための設置スペースを装置内に確保しなければなら
ないため装置の小型化に不利であり、また、排気ファン
による回転騒音が発生して耳障りとなる。
【0008】そこで、このような排気ファンによる回転
騒音を少なくすることを可能にした熱対策手段として
は、例えば、クリーニング装置を含む像担持体の近傍の
空気を吸入して装置外部へ導く排気ダクトを、そのダク
トの一部が定着装置の上部近傍を通過させるとともに、
そのダクトの吸入口、定着装置通過部及び排気口がこの
順に次第に高位になるように設け、画像形成時には排気
ダクトに具備されている排気ファンを動作させて像担持
体周辺の空気を強制的に吸引排気させるものの、画像形
成を行わない間は、排気ファンを動作させず、像担持体
周辺の空気を前記排気ダクトに導入して自然排気させる
ようにした技術が提案されている(特許第262603
1号公報)。これにより、少なくとも画像形成を行わな
い間は、排気騒音が軽減化されるというものである。
【0009】しかし、この場合には、排気ダクトを定着
装置のような放熱部品の上部近傍を通過するように配設
できる程度の設置スペースを確保しなければならず、前
述したように放熱部品と保護部品とがより一層接近した
状態で配設されるようになった画像形成装置では、かか
る設置スペースを確保するためだけにその各部品の配設
位置や外形形状の変更等を余儀なくされるケースも発生
し、簡単には対処できないこともある。また、この排気
ダクトは、その定着装置通過部が定着装置からの熱によ
り加熱されることにより当該ダクト内の空気を温め、こ
れによりダクト内に吸入口から排気口にむかうエアーフ
ローを積極的に発生せしめて前記した自然排気を促進さ
せる仕組みになっているが、その排気ダクト内の空気は
あくまでダクトを介して間接的に温められるため効率よ
く温められず、この結果、ダクト内には十分なエアーフ
ローが発生せず自然排気も十分に促進されないという問
題がある。
【0010】また、排気ファンによる回転騒音を少なく
することを可能にした他の熱対策手段としては、熱定着
装置を局部的に冷却する熱電効果素子(ペルチェ素子)
を定着装置の外カバー等に配設し、その熱電効果素子の
冷却効果によって定着装置から発生する熱を周囲に放出
させないように抑えることにより、熱定着装置の熱効率
を落とさずに感光体等への熱の影響を防ぐことができる
ようにした技術が提案されている(特開平4−2703
61号公報)。
【0011】しかし、この場合には、熱電効果素子を定
着装置の外カバーに単に配設するだけであってその素子
外側(即ち放熱部側)についての工夫が何もなされてお
らず、かかる状態で使用した場合には、その熱電効果素
子の放熱部側からは熱が大量に放出されることとなり、
この結果、定着装置周囲の温度上昇を引き起こすおそれ
があるほか、その放出された熱の影響が定着装置(熱電
効果素子の取り付け側)の近傍に配設される感光体等に
及んでしまい、十分な熱対策にはなり得ないという問題
がある。また、熱電効果素子は局部的に冷却すべき定着
装置の一部に配設されるだけであるため、定着装置から
放出されて保護部品へ移動する熱を十分に遮って当該保
護部品を熱から確実に保護するという効果が得られにく
いという弱点がある。さらに、この熱電効果素子のみに
よって定着装置の局部的な冷却をより確実に得ようとす
るためには、その高価な熱電高価素子を数多く配設する
必要が生じ、その場合にはコストアップを招いてしまう
ことになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな従来技術の各問題点に着目してなされたもので、そ
の目的とするところは、放熱部品と保護部品とが互いに
接近した状態で配設されている画像形成装置であって
も、広い設置スペースを必要とせず、その放熱部品から
放出される熱の影響から保護部品を、より確実かつ簡便
に、しかも騒音を発生させることなく保護することがで
きる画像形成装置の遮熱装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成し得
る、本発明(請求項1に係る発明)の遮熱装置は、熱が
放出される放熱部品と熱による影響から保護すべき保護
部品とが互いに接近した状態で配設された画像形成装置
に使用される遮熱装置であって、前記放熱部品と前記保
護部品の間に熱の移動を遮るように介在させるとともに
当該両部品から離間させた状態で配設される、熱伝導性
部材からなる遮熱板を備え、かつ、その遮熱板の一部
を、前記放熱部品から放出される熱よりも低温の雰囲気
下にある画像形成装置の内部又は外部の空間領域に直接
面するように延長した状態で配設して当該遮熱板を伝わ
る熱を当該空間領域側へ放出させる熱放出部として機能
させるものである。
【0014】ここで、上記遮熱板は、熱を吸収しやす
く、その吸収した熱をより低温の部位にむけて伝導させ
る熱伝導性に優れた部材(例えば、アルミニウム、鉄)
からなる板状のものである。その厚さは、熱伝導性が損
なわれない範囲内で、省スペース化に有利となるよう可
能な限り薄いことが好ましいが、通常、1〜2mm程度
である。そして、この遮熱板は、その設置すべき空間や
間隙スペースに追従させた形状に成形して使用される
が、特に、放熱部品と保護部品の間に介在して保護部品
側にむかう熱の移動を確実に遮ることができることを重
視した形状に成形して使用される。例えば、放熱部品と
保護部品の間を仕切るような形状に成形すればよい。ま
た、この遮熱板は、放熱部品及び保護部品に対して2〜
3mm程度の間隔をあけて配設される。従って、遮熱板
は、放熱部品と保護部品との間に少なくとも5〜8mm
程度の間隙があれば配設することができるようになって
いる。なお、遮熱板の放熱部品と対向する側の表面は、
遮熱板の厚さが必要以上に増加しない範囲内で、その表
面積が増えるような微細な凹凸表面加工(例えば、しぼ
り加工)を施すことが好ましい。これにより、遮熱板の
熱吸収効率をより向上させることができる。
【0015】また、この遮熱板の熱放出部として使用さ
れる部位は、その熱放出部から放出される熱が保護部品
側に放出されたり逆流することがないように低温の空間
領域に面する(その空間領域に熱放出部としての遮熱板
の片面が対峙する)ように配設すれば、その配設の形態
については特に制約されない。例えば、放熱部品や保護
部品が配設されている空間領域と低温の空間領域とが仕
切り部材により仕切られている場合には、その仕切り部
材の一部に所定の開口部を設け、熱放出部としての遮熱
板の部位をその開口部に近接対向させるように開口部近
傍に配設したり、あるいは、その遮熱板の部位が空間領
域内に位置するようにその開口部から突出させた状態で
配設すればよい。
【0016】さらに、この遮熱装置は、従来の排気ファ
ンと併設してもよいが、この場合には、排気ファンは画
像形成実行時にのみ動作させるようにする。また、この
場合には、排気ファンを遮熱板により仕切られる放熱部
品がある領域側に配設することにより、遮熱板を排気ダ
クトの一部として機能させることが可能となり、これに
より、排気ファンを動作させた際に、放熱部品から放出
される熱が遮熱板に沿って排気ファン側に効率よく吸引
されて排出されるようになる。
【0017】このような遮熱装置によれば、放熱部品か
ら放出される熱は、遮熱板の存在により保護部品側への
移動が物理的に遮断されるとともに、その遮熱板に吸収
される。しかも、遮熱板に吸収された熱は、低温の空間
領域に面して配設されている熱放出部側に伝わり、その
空間領域にむけて放出される。これにより、放熱部品か
ら放出されて保護部品側に移動して到達しようとする熱
の量が大幅に減ることとなる。また、この際、遮熱板に
吸収された熱は、熱放出部から順次放出される。このた
め、遮熱板に不必要に残留蓄積されることがないため、
遮熱板に蓄積された熱が放熱部品側の空間領域にこもっ
てしまったりあるいは保護部品側に漏れ出でしまうこと
がない。
【0018】また、この遮熱装置においては、放熱部品
の遮熱板と対向する部位に放熱抑制用の断熱部材を配設
するとよい。この場合、断熱部材は、放熱部品から放出
されて遮熱板にむかう熱を完全に遮断するためのもので
はなく、放熱部品から必要以上の熱を放出させないよう
に抑制できる程度の断熱性を有するものである。また、
この断熱部材は、放熱部品の遮熱板と対向する外部側に
配設しても、あるいは、その遮熱板と対向する内部側に
配設してもよいが、省スペース化に有利であるという観
点からは内部側に配設することが望ましい。
【0019】このような断熱部材を設けることにより、
放熱部品から放出される熱の量が抑制されてその放熱部
品に必要な熱量が確保される。この結果、放熱部品の熱
が遮熱板によって必要以上に奪われてしまうことがな
い。
【0020】また、この遮熱装置においては、遮熱板の
熱放出部に放熱フィンを取り付けるとよい。放熱フィン
は、放熱性の基板上に、複数枚の平板状のフィン材が間
隔をあけて立設されたものであり、その基板側を熱放出
部側に密着させかつそのフィン材を低温の空間領域内に
位置させた状態で取り付けられる。この際、フィン材
は、低温の空間領域内で発生する自然対流又は空気流の
方向に合致するような向きになるように取り付けるとよ
く、この場合にはより効率の良い放熱作用が得られるよ
うになる。
【0021】このような放熱フィンを設けることによ
り、遮熱板の熱放出部における放熱が促進されるように
なり、遮熱板による遮熱効果も向上する。
【0022】また、この遮熱装置においては、遮熱板の
熱放出部にペルチェ効果を利用した熱電素子を取り付
け、その熱電素子の当該熱放出部と面する部位側が吸熱
部となるように当該熱電素子を動作させるようにすると
よい。この場合、熱電素子は、従来公知のものを使用す
ることができ、また熱放出部に必要最低限の数量だけ取
り付ければよい。そして、熱電素子は、低温の空間領域
に面する側の遮熱板表面に取り付けられ、その遮熱板と
面する部位が吸熱部となりかつ低温の空間領域に面する
部位が放熱部となるような電圧を印可させて動作させれ
ばよい。
【0023】この熱電素子を設けることにより、熱放出
部の熱が熱電素子によって加速的に吸熱されると同時に
その吸熱された熱が低温の空間領域に放出される。ま
た、この熱電素子による加速的な放熱作用により熱放出
部が冷却された状態になり、この熱放出部にむけての熱
の移動が促進される。
【0024】さらに、この遮熱装置においては、遮熱板
に、ヒートパイプをその一端部が当該遮熱板の放熱部品
と対向する部位側に位置しかつその他端部が当該遮熱板
の熱放出部側に位置するように接触させた状態で取り付
けるとよい。
【0025】ヒートパイプは、アルミニウム、ステンレ
ス鋼、銅等のパイプの中空管内に網状の細い銅線等でつ
くたったウイック材を張って減圧させ、その管内におい
てアンモニア、水等の熱媒体が蒸気になって移動すると
ともに蒸発潜熱の教授によってその熱媒体が液化してウ
イック材の毛細管力により還流するサイクル現象を利用
して、パイプの片側からその他端にむけて熱の移動を行
う材料(装置)である。このヒートパイプは、通常、遮
熱板の保護部材側の面(背面側)に取り付けられるが、
その反対側の面でもあるいはその双方の面に取り付けて
もよい。また、ヒートパイプの取り付け本数は任意であ
るが、1〜3本程度が好ましい。
【0026】このヒートパイプを設けることにより、遮
熱板に吸収された放熱部品からの熱が、その遮熱板を伝
わって熱放出部側に移動するほか、ヒートパイプを介し
て熱放出部側に効率よく移動するようにもなる。これに
より、遮熱板の熱放出部にむけての熱の移動が飛躍的に
促進される。
【0027】このような遮熱装置は、上記した各構成要
素を複数組み合わせて構成してもよい。そして、この遮
熱装置は、接近した状態で配設された放熱部品と保護部
品を備えた画像形成装置に使用することができる。この
際、放熱部品としては、トナー像を記録材(記録シート
など)に熱定着させる熱定着装置等がある。一方、保護
部品としては、トナーを取り扱うクリーニング装置(ト
ナー回収装置)や現像装置、感光体等の像担持体等があ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の態様について説明する。
【0029】◎実施形態1 図1は、本発明の遮熱装置を適用した一実施態様に係る
画像形成装置を示すものである。この画像形成装置は、
複写機として使用する場合には図示しない原稿読み取り
装置が設けられ、プリンタとして使用する場合には図示
しない画像情報の外部入力装置が設けられる。
【0030】図1において、符号1は画像形成装置のハ
ウジング、2は画像形成部、3は給紙部、4は定着部で
ある。ハウジング1は、画像形成部2、給紙部3、定着
部4などの各構成部品を固定するためのフレームや、装
置全体を取り囲む外装カバーにて構成されている。
【0031】画像形成部2は、矢印方向に回転する感光
体ドラム20と、この感光体ドラム20を帯電する帯電
装置21と、前記した原稿読み取り装置又は外部入力装
置から入力される画像信号に基づく光像(レーザービー
ム等)を感光体ドラム20に走査して潜像を形成する像
露光装置22と、その潜像を所定色の現像剤(トナー)
により現像して所定色のトナー像とする現像装置23
と、感光体ドラム20の転写部で接触して矢印方向に回
転するように複数の支持ロールに張架された中間転写ベ
ルト24と、感光体ドラム20上のトナー像を中間転写
ベルト24に静電的に転写する一次転写装置25と、中
間転写ベルト25上のトナー像を後述する記録シート
(用紙等)Pに静電的に転写する二次転写装置26と、
一次転写後の感光体ドラム20上に残留して付着するト
ナーを除去して回収するクリーニング装置27等にてそ
の主要部が構成されている。現像装置23は、イエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック
(B)の色からなる4種のトナーをそれぞれ専用に供給
する4つの現像器(現像ロール)Y,M,C,Bが回転
体の外周上に配設されて一体化され、その回転体が現像
時において所定の角度だけ回転することにより現像に必
要な色のトナーを供給する現像器を感光体ドラム20と
対向する位置に移動させて現像を行う、いわゆるロータ
リー式のカラー現像装置である。
【0032】給紙部3は、画像形成に使用する記録シー
トPを収容する給紙トレイ30と、この給紙トレイ30
から記録シートPを1枚ずつ送り出すフィードロール3
1とで概略構成されている。給紙トレイ30はこの例で
は1つであるが、複数個あっても勿論よい。図1中の符
号32は、中間転写ベルト24と二次転写装置26の間
の二次転写部に対し、記録シートPを所定のタイミング
で送り出すレジストロールである。また、図1中の一点
鎖線は記録シートPの搬送経路を示す。
【0033】定着部4は、熱定着方式の定着装置40に
て構成されている。この定着装置40は、図1や図2に
示すように、所定の圧力で接触して回転する加熱ロール
41(ヒータ内蔵)と加圧ロール42とを備え、その両
ロール41,42の周囲に上下カバー43を配設したも
のである。上下カバー43には、転写後の記録シートP
が定着装置40内を通過するためのシート導入口44と
シート排出口45がシートの搬送経路に対応するように
開設されている。また、この定着装置40は、加熱ロー
ル41の表面温度が所定の温度(定着温度)に保たれる
ように、図示しない温度制御装置により加熱ロール内の
ヒータが制御されている。図中の符号49は記録シート
Pを排出させる排出ロールである。
【0034】また、この画像形成装置の場合において
は、前記したような各構成部品が図示しない本体フレー
ムにそれぞれ固定されるように配設されているが、装置
の小型化等の影響により、図1に示すように、それら各
構成部品が互いに接近した状態で配設されている。その
なかでも、熱を外部に放出する放熱部品Aとしての定着
装置40と、その定着装置40から放出される熱による
影響から保護すべき保護部品Bとしての現像装置23と
がきわめて接近した状態で配設され、現像装置23が定
着装置40から放出される熱の影響をうけやすい状況下
にある。
【0035】このため、この画像形成装置では、図1や
図2に示すように、その放熱部品Aとしての定着装置4
0と保護部品Bとしての現像装置23との間に、熱対策
手段としての遮熱装置5を配設している。
【0036】遮熱装置5は、図2や図3に示すように、
1.2mm厚のアルミニウム板を所定の形状に成形した
遮熱板50を、定着装置40と現像装置23の間の隙間
に介在させるとともに両装置40、23から3mm程度
それぞれ離間させた状態で配設したものである。この実
施形態における遮熱板50は、定着装置40と現像装置
23の間に介在させる平板状の水平部50aと、一端部
を上方側に折り曲げ、ハウジング1に開設する排熱口1
0と対向させる立ち上げ部50bと、他端部を下方側に
折り曲げ、定着装置40と中間転写ベルト23の隙間に
介在させる立ち下げ部50cとからなる形状に成形され
ている。立ち上げ部50bについては、遮熱板50に吸
熱される熱を定着装置40から放出される熱よりも低温
の雰囲気下にあるハウジング1の外部空間Eにむけて放
出させるための熱放出部51として機能させるようにな
っている。また、この遮熱板50の定着装置40と対向
する側の表面には、例えば、図2、図3に例示するよう
に、高さ1.8mm、幅5〜10mm程度の隆起状のし
ぼり52が遮熱板面に均一に分布して配置されるように
施工されている。
【0037】そして、この遮熱板50は、図1や図2に
示すような配設状態となるように、図示しない所定の取
り付け具等によりフレーム等に固定される。この際、遮
熱板50の左右側端(装置の前後)側には図示しない前
方フレームと後方フレームが配設されており、その両フ
レームに対し遮熱板50の左右側端がそれぞれ当接した
状態になっている。これにより、定着装置40と現像装
置23とは、遮熱板50により仕切られた状態となり、
定着装置40から放出される熱が直接現像装置23に到
達しにくい構造になっている。
【0038】なお、この画像形成装置においては、図1
に示すように、定着装置40から放出される熱を強制的
に吸引してハウジング1の外部に排出するための排気フ
ァン90が遮熱装置5と併設するように取り付けられて
おり、画像形成実行時にのみ動作するように制御設定さ
れている。図1中の二点鎖線で示す符号91は、遮熱装
置5の遮熱板50により収集された定着装置からの熱
(熱気:図中の矢付き点線)を遮熱板50の熱放出部5
0の端部とハウジング1とのわずかな隙間から排気ファ
ン90までに導くための通気路形成用部材である。この
通気路形成用部材91は、新たな部品として設けること
によって構成してもよいが、部品点数の増加を回避する
観点からは、装置内に既存する他の仕切り部材等を通気
路形成用部材として兼用するように構成することが望ま
しい。また、排熱口11には、必要に応じて、その排熱
口11に露出する遮熱板の熱放出部50bに直接触れる
ことを防止するため、図示しない通気性が確保された安
全カバーなどが取り付けられる。
【0039】次に、このような構成からなる画像形成装
置の動作について説明する。
【0040】画像形成を実行するための開始指示が受け
付けられると、定着部4では、定着装置40の加熱ロー
ル41が内蔵されたヒータにより所定の温度まで加熱さ
れる。また、これと同時に、画像形成部2では、感光体
ドラム20が回転してそのドラム表面が帯電装置21に
より一様に帯電され、その帯電部分に画像情報に応じた
光像が像露光装置22により露光走査されて静電潜像が
形成された後、その静電潜像が現像装置23により現像
されてトナー像とされる。そのトナー像は、一次転写装
置25により中間転写ベルト24に一次転写される。一
次転写後の感光体ドラム20に残留して付着するトナー
等は、クリーニング装置25により除去されて回収され
る。カラー画像を形成する場合には、このようなトナー
像の形成および転写プロセスが所望回数だけ同じように
繰り返され、これにより中間転写ベルト24上に多重転
写された多重トナー像が形成される。一方、給紙部3で
は、記録シートPがフィードロール31により収容トレ
イ30内から送り出された後、レジロール32により所
定のタイミングで中間転写ベルト24と二次転写装置2
6との間に搬送される。これにより、中間転写ベルト2
4上のトナー像が記録シートPに二次転写される。
【0041】トナー像が転写された記録シートPは、定
着装置40にむけて送られ、そのシート導入口44から
装置内部に送り込まれて加熱ロール41と加圧ロール4
2により挟持搬送されることにより、トナー像がそのシ
ート上に熱定着される。この定着後の記録シートPは、
定着装置40のシート排出口45から排出された後、排
紙ロール49等によりハウジング1に開設されたシート
排出口11から図示しない収容トレイ上に排出される。
以上のようにして画像形成が実行される。
【0042】そして、この画像形成装置においては、以
上のような画像形成実行中は、定着装置40の加熱ロー
ル41が加熱状態にあるため、その加熱ロール41から
発生する熱の一部が主に上カバー43aを通して装置外
部に放出されて上昇する。しかし、その熱は、定着装置
40の上方にある遮熱板50によりその進路を阻まれ、
現像装置23側への移動が遮られる。しかも、その熱
は、熱伝導性に優れたアルミニウム板からなる遮熱板5
0に吸収された後、低温の雰囲気下である外部空間領域
Eに面している立ち上げ部50b(熱放出部51)側に
むけて伝導し、その熱放出部51が面する排熱口10を
通して低温下にある空間領域E側に自然放出される(図
中の点線)。
【0043】これにより、画像形成実行時における定着
装置40から放出される熱は、この定着装置40と現像
装置23の間に介在する遮熱装置5により遮断および放
出されて現像装置23側へ移動することが少なくなり、
この結果、現像装置23はその熱の影響を受ける度合い
が低減して保護される。また、この遮熱装置5における
遮熱板50には前記したしぼりが施されているため、大
気との接触面積が広くなり、前記した熱の吸収や放出が
効率よく行われ、このことによっても遮熱装置5の遮熱
効果が高められ、現像装置23が熱の影響からより確実
に保護されることになる。さらに、この遮熱装置5によ
れば、定着装置40から中間転写ベルト24にむかう熱
の移動もある程度低減することができ、その中間転写ベ
ルト24を熱の影響から保護することも可能となる。
【0044】また、この画像形成装置では、このような
画像形成実行中は、前記した排気ファン90が作動する
ようになっている。これにより、画像形成中に定着装置
40から比較的大量に放出されて遮熱板50により遮ら
れて集まった熱が、その排気ファン90の吸引作用によ
り遮熱板の熱放出部50の端部から通気路形成部材91
にて形成される通気路を通して吸引された後、ハウジン
グ1の外部に強制的に排出される。この際、遮熱装置5
の遮熱板50が排気ダクトの一部として機能し、定着装
置40から放出される熱がその遮熱板50に沿って流
れ、排気ファンにより効率よく吸引排出される。
【0045】これにより、画像形成実行中において定着
装置40から放出される熱は、排気ファンによっても吸
引排出されることにより現像装置23側へ移動する割合
が少なくなり、その結果、前記した遮熱装置5による遮
熱効果と相まって、現像装置23は熱の影響からより確
実に保護されることとなる。すなわち、現像装置23内
のトナーが高熱により溶融して固まってしまうことによ
り、現像装置の駆動系が正常に動作しなくなったり破損
してしまう等のトラブルが発生することが防止される。
【0046】さらに、この画像形成装置においては、非
画像形成時(画像形成待機時)、例えば、画像形成動作
の開始前や一連の画像形成動作が終了した後には、加熱
ロール41のヒータによる加熱動作がパワーダウンさせ
た余熱モードにあるが、定着装置40からはある程度の
熱が放出されている(画像形成終了直後はかなり多くの
残熱が放出されている)。また、この非画像形成時に
は、前記した排気ファンは動作しないようになってお
り、このためその排気ファンによる吸引排出が行われな
い状態にある。
【0047】しかし、この画像形成装置では、遮熱装置
5があるため、非画像形成時において定着装置40から
放出される熱は、前述したようにその遮熱装置5により
遮断および放出されて現像装置23側へ移動が低減され
る結果、現像装置23はその熱の影響から確実に保護さ
れるようになっている。しかも、この非画像形成時に
は、前記排気ファンが停止して回転騒音を発生しておら
ず、また遮熱装置5が動作騒音をまったく発生しないも
のであるため、騒音という問題が起こらない。
【0048】また、この実施形態に係る遮熱装置5は、
図2に示すように、定着装置40と現像装置23の間隙
L1が少なくとも9mmあれば設置することができる。
その間隙L1の内訳は、「遮熱板の厚さ1.2mm+し
ぼり高さ1.8mm+各装置とのクリアランス3mm×
2」である。このように遮熱装置5は、その設置スペー
スがきわめて少なくて済むため、装置の小型化に際して
定着装置40のような放熱部品と現像装置23のような
保護部品とをより接近した状態で配設して省スペース化
に寄与することができ、従って、装置全体の小型化にき
わめて有利なものとなる。
【0049】この点、従来技術のように熱対策手段とし
て、図9に示すように、定着装置等のような放熱部品1
00と現像装置等のような保護部品120との間に排気
ダクト130を介在させるように配設する方法を採用し
た場合、その排気ダクト130を設置するためには、放
熱部品100と保護部品120との間隙L0として少な
くとも30mm以上の寸法が必要となる。その間隙L0
の内訳は、排気ダクトとして内寸20mmでダクト部材
の厚さ2mmのものを使用した場合には、「排気ダクト
の全体厚(20mm+2mm×2)+各部品とのクリア
ランス3mm×2」である。この従来例と比較した場
合、前記実施態様1の遮熱装置5はその設置スペースを
2/3程度に低減することが可能になる。図中の二点鎖
線はハウジングを示す。
【0050】また、この遮熱装置5は、既存の画像形成
装置において発熱部品と保護部品とがきわめて接近した
状態ですでに配設されているものであっても、その両部
品の間隔が9mm程度あれば、その両部品の間隔や形状
等を設計変更することなく、容易に取り付けて使用する
ことが可能である。さらに、遮熱装置5は、その放熱部
品や保護部品とは離間させた状態で取り付けられるもの
であって、それらの部品に固定した取り付け構造ではな
いため、その両部品(例えば定着装置や現像装置)の着
脱作業に支障とはならず、それら部品のメンテナンス性
も保持することができる。
【0051】◎実施形態2 図4は、本発明の他の実施態様に係る遮熱装置を示すも
のである。この遮熱装置5は、定着装置40の少なくと
も遮熱板50と対向する部位に断熱部材55を配設した
以外は実施形態1に係る遮熱装置と同じ構成からなるも
のである。図4aは、その断熱部材55を定着装置40
の上カバー43aの内周面側に被覆するように取り付け
た例であり、同図bは、その断熱部材55を定着装置4
0の上カバー43aの外周面側に被覆するように取り付
けた例である。この断熱部材55としては、少なくとも
定着装置40(実際には上カバー)から放出させる熱の
量を所定量だけ抑制することができる断熱性を有するも
のが使用され、例えば、フェルト、発泡ウレタンシート
等が使用される。
【0052】このような弾性部材55を配設した遮熱装
置5によれば、定着装置40の加熱ロール41から発生
する熱(図中の点線矢印)の一部が上カバー43aを通
過する前または後で断熱部材55により遮断され、その
分、定着装置40の外部に放出する熱の量が抑制され
る。これにより、定着装置40において必要とされる定
着のための熱が遮熱装置5の放出効果によって必要以上
に奪われることなく、確保される。この結果、必要以上
に熱が奪われ、その損失した分の熱を回復させるため加
熱ロール41がヒータにより余分に加熱されることはな
い。また、定着装置40から放出される熱量が抑制され
ることにより、遮熱装置5による遮熱効果が確実かつ十
分に発揮されるようになり、この結果、現像装置23が
熱の影響からより確実に保護されるようにもなる。
【0053】また、このような断熱部材55は、図4b
に例示するように定着装置40の外部側に配設する場合
には、簡単に後付けすることができる利点があるもの
の、定着装置40と現像装置23の間隙L3が(内訳
は、「遮熱板の厚さ1.2mm+しぼり高さ1.8mm
+各装置とのクリアランス3mm×2+断熱部材の厚さ
6mm」である)、その断熱部材55の厚さ分だけ余分
に必要となり、遮熱装置5の設置スペースの省スペース
化には少々不利である。これに対し、同図4aに例示す
るように、断熱部材55を定着装置40の内部側に配設
する場合には、定着装置40と現像装置23の間隙L2
が実施形態1の場合の間隙L1(図2)と同じ9mmと
なり、省スペース化には有利となる。
【0054】◎実施形態3 図5は、本発明の他の実施態様に係る遮熱装置を示すも
のであり、この遮熱装置5は、遮熱板の立ち上げ部であ
る熱放出部51に放熱フィン6を取り付けた以外は実施
形態1に係る遮熱装置と同じ構成からなるものである。
この放熱フィン6は、放熱性の基板60上に複数枚の平
板状の放熱用フィン材61が間隔をあけて立設した構造
のものであり、ヒートシンクとも称されるものである。
そして、この放熱フィン6は、その基板60側を熱放出
部51側に密着固定しかつそのフィン材61側を排熱口
11からハウジング外部に露出させた状態で取り付けら
れている。また、この放熱フィン6は、同図bに示すよ
うに、そのフィン材61がハウジング外部の空間領域E
内で発生する自然対流(又は空気流)の方向Mに合致す
るような向き(この例では上下方向)になるように取り
付けられている。
【0055】このような放熱フィン6が配設された遮熱
装置5によれば、遮熱板50の熱放出部50bからの放
熱効果が一層高められる。この際、放熱フィン6のフィ
ン材61が前記したような取り付け姿勢(向き)で取り
付けられているため、ハウジング外部で発生する自然対
流等の外気とも触れやすくなったり、あるいは放出され
た熱が他のフィン材61に進路を阻まれることなくスム
ーズに上昇して放散されやすくなるため、放熱効果がよ
り得られやすくなっている。これにより、遮熱板50に
吸収された定着装置40からの熱が熱放出部50b側に
むけてより良好に伝導するようになり、この結果、定着
装置40から放出される熱が遮熱板50を介してハウジ
ング外部に効率よく放出されて、現像装置23が熱の影
響からより一層確実に保護されるようになる。この遮熱
装置の場合における定着装置と現像装置との間隙L4
は、実施態様1の場合の間隙L1と同じである。
【0056】◎実施形態4 図6は、本発明の他の実施態様に係る遮熱装置を示すも
のであり、この遮熱装置5は、遮熱板の熱放出部51b
にペルチェ効果を利用した熱電素子7を取り付け、その
熱電素子7の熱放出部51bと面する部位側が吸熱部と
なるように熱電素子7を動作させるように設定した以外
は実施形態1又は3に係る遮熱装置と同じ構成からなる
ものである。また、この遮熱装置5では、その熱電素子
7とともに実施態様3における放熱フィン6を併用して
いる。
【0057】熱電素子7は、図6bに示すように、一対
の基板70、71の間に電極72を介してN型、P型が
対になった半導体素子73を挟みこむように配設した構
造からなるものであり、直流電源74から所定の直流電
流を流すことによって半導体素子73による熱移動の作
用により、一方の基板面から他方の基板面に熱が移動す
るように動作するようになっている。この例では、直流
電源74の極性の設定により、第1基板70が吸熱部、
第2基板71が放熱部となるように構成されている。こ
の例では、熱電素子7を熱放出部51に3個並べて取り
付けている。また、この熱電素子7の放熱部となる第2
基板71側には、放熱フィン6を取り付けている。
【0058】このような熱電素子7(及び放熱フィン
6)を配設した遮熱装置5によれば、熱放出部50bに
ある熱が熱電素子7によりその第1基板70側から吸熱
して第2基板71側に移動させられた後、放熱フィン6
を介してハウジング外部に放出される。すなわち、熱放
出部50bの熱が熱電素子7によって加速的に吸熱され
ると同時にその吸熱された熱が(放熱フィンによる放熱
作用も相まって)ハイジングの外部領域Eに放出され
る。これにより、遮熱板50に吸収された定着装置40
の熱が、熱放出の促進される熱放出部50b側により良
好に伝導するようになり、この結果、定着装置40から
放出される熱が遮熱板50を介してハウジング外部に効
率よく放出されて、現像装置23が熱の影響からより一
層確実に保護されるようになる。なお、この実施態様に
おいて放熱フィン6を設けずに熱電素子7のみを設けた
場合であっても、熱放出部51からの放熱効果が十分向
上する。この遮熱装置の場合における定着装置と現像装
置との間隙L5についても、実施態様1の場合の間隙L
1と同じである。
【0059】◎実施形態5 図7は、本発明の他の実施態様に係る遮熱装置を示すも
のであり、この遮熱装置5は、遮熱板50にヒートパイ
プ8を適宜取り付けた以外は実施形態4に係る装置と同
じ構成のものである。ヒートパイプ8は、例えば、一般
に市販されている製品(フジクラ製)を3本ほど使用
し、同図bに示すように、遮熱板50の現像装置23と
対向する側の面に対し、そのパイプ8の一端部8aが定
着装置40と対向する部位側に位置しかつその他方の端
部8bが遮熱板の熱放出部51b側に位置するように遮
熱板面に接触させた状態で、しかも、その3本が平行に
並ぶように取り付け具81により取り付けらる。また、
この遮熱装置5では、そのヒートパイプ8とともに実施
態様4と同様に放熱フィン6および熱電素子7を併用し
ている。
【0060】このようなヒートパイプ8を配設した遮熱
装置5によれば、ヒートパイプ8による効率のよい熱の
移動効果が得られる。これにより、遮熱板50に吸収さ
れた定着装置40からの熱が、その遮熱板50を伝わっ
て熱放出部51側に移動するほか、3本のヒートパイプ
8を介して熱放出部51側に効率よく移動するようにも
なり、遮熱板の熱放出部51にむけての熱の移動が飛躍
的に促進される。この結果、定着装置40から放出され
る熱が遮熱板50を介してハウジング外部に効率よく放
出されて、現像装置23が熱の影響からより一層確実に
保護されるようになる。なお、この実施態様において熱
放出部51放熱フィン6や熱電素子7を設けずにヒート
パイプ8のみを設けた場合であっても、遮熱板の熱放出
部51へむけての熱の移動が十分促進される。また、こ
の遮熱装置の場合における定着装置と現像装置との間隙
L6は、実施態様1の場合の間隙L1(=9mm)に対
してヒートパイプ8の径の3mmとその取り付け具81
の厚さ1mmとが追加されて、合計で13mmとなる。
しかし、この間隙L6は前記した従来例の間隙L0と比
較すると、13/30の省スペース化に寄与している。
【0061】◎実施形態6 図8は、本発明の他の実施態様に係る遮熱装置を示すも
のである。この遮熱装置5は、実施態様1に係る装置に
他の実施態様2〜5の各構成要素をすべて組み合わせて
適用したものである。すなわち、基礎となる実施態様1
に係る遮熱装置5に対し、実施態様2における断熱部材
55を定着装置40の内部側に配設し(図4b参照)、
実施態様3における放熱フィン6と実施態様4における
熱電素子7とを遮熱板の熱放出部51に配設し、実施態
様5におけるヒートパイプ8を遮熱板50に配設したも
のである。この場合には、定着装置40から余分な熱を
奪うことなく、最大の遮熱および放熱の効果が得られる
遮熱装置5とすることができる。
【0062】◎他の実施形態 なお、前記した実施態様1〜6では、放熱部品Aとして
定着装置40を例示したが他の部品であってもよく、ま
た、保護部品Bとして現像装置23を例示したが他の部
品、例えば装置の配置レイアウトによってはクリーニン
グ装置27、感光体ドラム20、中間転写ベルト24、
画像処理に係る電子回路基板等であってもよい。また、
遮熱板の熱放出部51をハウジング1の外部に面するよ
うに配設した場合を例示したが、ハウジング1の内部に
存在するより低温の雰囲気下にある部位(例えば、給紙
部3、画像形成装置の床面と面する部位)に配設するよ
うにしてもよい。
【0063】また、前記した実施態様1〜6では、遮熱
装置5を、定着装置40(放熱部品A)が下方側の配置
され、現像装置23(保護部品B)がその上方側に配置
された画像形成装置に適用した場合について例示した
が、この発明の遮熱装置は、保護部品Bが下方側に配置
され、放熱部品Aがその上方に配置された画像形成装置
にも、さらには、放熱部品Aと保護部品Bとが水平方向
に対して互いに並ぶように配置された画像形成装置にも
同様に適用することができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
放熱部品と保護部品とが互いに接近した状態で配設され
ている画像形成装置であっても、基本的に、広い設置ス
ペースを必要とせず、その放熱部品から放出される熱の
影響から保護部品を、より確実かつ簡便に、しかも(排
気ファン等を併用して動作させない限りは)騒音を発生
させることなく保護することができる。また、この遮熱
装置は、主に遮熱板にて構成されるという、きわめて簡
易な構成からなるものであるため、安価に提供すること
ができ、その上、設置スペースが少なくて済むことによ
って、既存の小型タイプの画像形成装置に対しても低コ
ストで容易に適用することもできる。そして、本発明の
遮熱装置は、小型化が強く要請される画像形成装置の熱
対策手段としてきわめて有効なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施態様1に係る遮熱装置を適用し
た画像形成装置を示す全体構成図である。
【図2】 図1の遮熱装置の全体の構成を拡大して示す
概念図である。
【図3】 図1の遮熱装置の遮熱板を示す斜視図であ
る。
【図4】 実施態様2に係る遮熱装置を示すもので、
(a)は断熱部材を定着装置の内部側に配設した構成例
の概念図、(b)は断熱部材を定着装置の外部側に配設
した構成例の概念図である。
【図5】 実施態様3に係る遮熱装置を示すもので、
(a)はその全体の構成を示す概念図、(b)は放熱フ
ィンの取り付け状態の一例を示す要部斜視図である。
【図6】 実施態様4に係る遮熱装置を示すもので、
(a)はその全体の構成を示す概念図、(b)は熱電素
子(および放熱フィン)の取り付け状態の一例を示す要
部斜視図である。
【図7】 実施態様5に係る遮熱装置を示すもので、
(a)はその全体の構成を示す概念図、(b)はヒート
パイプの取り付け状態の一例を示す要部斜視図である。
【図8】 実施態様6に係る遮熱装置を示す概念図であ
る。
【図9】 従来の熱対策手段としての排気ダクトの配設
状態を示す説明図である。
【符号の説明】
5…遮熱装置、6…放熱フィン、7…熱電素子、8…ヒ
ートパイプ、23…現像装置(保護部品)、40…定着
装置(放熱部品)、50…遮熱板、51…熱放出部、5
5…断熱部材、E…低温の空間領域。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱が放出される放熱部品と熱による影響
    から保護すべき保護部品とが互いに接近した状態で配設
    された画像形成装置に使用される遮熱装置であって、 前記放熱部品と前記保護部品の間に熱の移動を遮るよう
    に介在させるとともに当該両部品から離間させた状態で
    配設される、熱伝導性部材からなる遮熱板を備え、 かつ、その遮熱板の一部を、前記放熱部品から放出され
    る熱よりも低温の雰囲気下にある画像形成装置の内部又
    は外部の空間領域に直接面するように延長した状態で配
    設して当該遮熱板を伝わる熱を当該空間領域側へ放出さ
    せる熱放出部として機能させることを特徴とする画像形
    成装置の遮熱装置。
  2. 【請求項2】 放熱部品の遮熱板と対向する部位に放熱
    抑制用の断熱部材を配設したことを特徴とする請求項1
    記載の遮熱装置。
  3. 【請求項3】 遮熱板の熱放出部に放熱フィンを取り付
    けたことを特徴とする請求項1又は2記載の遮熱装置。
  4. 【請求項4】 遮熱板の熱放出部にペルチェ効果を利用
    した熱電素子を取り付け、その熱電素子の当該熱放出部
    と面する部位側が吸熱部となるように当該熱電素子を動
    作させることを特徴とする請求項1又は2記載の遮熱装
    置。
  5. 【請求項5】 遮熱板に、ヒートパイプをその一端部が
    当該遮熱板の放熱部品と対向する部位側に位置しかつそ
    の他端部が当該遮熱板の熱放出部側に位置するように接
    触させた状態で取り付けたことを特徴とする請求項1又
    は2記載の遮熱装置。
  6. 【請求項6】 放熱部品が加熱式の定着装置であり、保
    護部品がトナー回収装置又は現像装置であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の遮熱装置。
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