JPH11344486A - 非破壊検査による靱性の推定方法 - Google Patents

非破壊検査による靱性の推定方法

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JPH11344486A
JPH11344486A JP10151203A JP15120398A JPH11344486A JP H11344486 A JPH11344486 A JP H11344486A JP 10151203 A JP10151203 A JP 10151203A JP 15120398 A JP15120398 A JP 15120398A JP H11344486 A JPH11344486 A JP H11344486A
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JP
Japan
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toughness
grain boundary
length
scs24
carbide
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Withdrawn
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JP10151203A
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English (en)
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Hitomi Ito
眸 伊東
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

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  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)
  • Hydraulic Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】実機に用いられている水車ランナやポンプのイ
ンペラに使用されているSCS24鋳鋼もしくはSCS
24相当鋼についての靱性を推定できることを課題とす
る。 【解決手段】靱性の異なる試験片を複数個製作し、これ
らの試験片の靱性を求める工程と、粒界長さに対する粒
界炭化物長さと靱性値の相関を示す推定曲線を予め作成
する工程と、靱性を求めたいが試験片を採取できない部
材から金属組織のレプリカを採取する工程と、粒界炭化
物の粒界の長さに対する長さ比を求める工程と、この粒
界炭化物の粒界の長さに対する長さ比と前記推定曲線よ
り靱性を推定する工程とを具備することを特徴とする非
破壊検査による靱性の推定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非破壊検査による靱
性の推定方法に関し、特に水車ランナやポンプのインペ
ラに使用されているSCS24鋳鋼もしくはSCS24
相当鋳鋼部材の非破壊検査による靱性の推定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水車ランナやポンプのインペラに
使用されているSCS24鋳鋼もしくはSCS24相当
鋳鋼部材について、実機使用条件の変更やさらなる継続
使用に対する健全性を確認し、使用の可否を検討するこ
とが必要な場合があり、その際前記部材の不安定破壊の
指標となる靱性を精度よく推定することが求められる。
【0003】この不安定破壊の指標である破壊靱性値は
下記式で示され、vEで示される靱性値は特に重要とな
る。
【0004】 KIC=0.833・(E)1/2 ・(vE)0.75 但し、KICは破壊靱性値、Eはヤング率(SCS24また
はSCS24相当鋼のヤング率は21000kg/m
2 )、vEは靱性値(吸収エネルギー)。
【0005】新製する部材については、JIS Z 2
202で規定されている衝撃試験片(通常 Vノッチの
4号試験片)を予め用意された所定部より採取して直接
靱性値を知ることができる。しかし、過去に納入、使用
されているものの中には、その場合には安全側の文献デ
ータまたは類似鋼のデータを参照するなど、精度のよく
ない推定を行わざるを得なかった。
【0006】上記に示す靱性値については鍛造品や圧延
品では結晶粒度に依存するといわれているが、鋳造によ
り製造されるSCS24鋳鋼もしくはSCS24相当鋼
はJIS G 0551で示されている結晶粒度番号は
2から3程度であり大きな差にはならない。従って、現
実的には結晶粒度は靱性にほとんど影響を及ぼさないと
考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこうした事情
を考慮してなされたもので、SCS24鋳鋼もしくはS
CS24相当鋼の靱性を非破壊もしくはごく限られたた
量の試験片での靱性をミクロ組織の特徴を利用して精度
よく推定しえる非破壊検査による靱性の推定方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、靱性の異なる
試験片を複数個製作し、これらの試験片の靱性を求める
工程と、粒界長さに対する粒界炭化物長さと靱性値の相
関を示す推定曲線を予め作成する工程と、靱性を求めた
いが試験片を採取できない部材から金属組織のレプリカ
を採取する工程と、粒界炭化物の粒界の長さに対する長
さ比を求める工程と、この粒界炭化物の粒界の長さに対
する長さ比と前記推定曲線より靱性を推定する工程とを
具備することを特徴とする非破壊検査による靱性の推定
方法である。
【0009】本発明において、対象部材はSCS24鋳
鋼(前者)もしくはSCS24相当鋼とし、前者はJI
S G 5121に示される成分範囲のものをいい、規
格成分範囲は以下の通りである。
【0010】 C : 0.07%以下 Si: 1.00%以下 Mn: 1.00%以下 P : 0.040%以下(不純物成分) S : 0.040%以下(不純物成分) Ni: 3.00〜 5.00% Cr:15.50〜17.50% Cu: 2.50〜 4.00% Nb: 0.15〜 0.45% これに対し、高い靱性を求める部材の場合、SCS24
の成分に対し、次のように成分範囲を広げて、本発明で
はSCS24相当鋼とした。
【0011】Niは上限を6%、好ましくは5.6%と
する。これはNiが靱性向上に寄与する成分であるもの
の、6%を超えて添加するとミクロ組織が不安定とな
り、強度の低いオーステナイト組織が析出するために制
限した。
【0012】Crは15.00〜18.00%、好まし
くは15.4〜17.6%とする。Crはフェライト安
定化元素であり、少ない方が靱性向上に寄与するが、1
5%未満にすると強度の低いオーステナイト組織が析出
するため15.00%に制限した。一方、上限はNi量
の規格以上の添加に対するミクロ組織のバランスを保つ
ため、18.00%に拡げた。
【0013】Cuは下限を1.5%とする。Cuは強度
向上に寄与する元素であるが、靱性を低下させるため下
限を拡げた。しかし、1.5%未満ではCuの強化作用
の効果がなくなるため、下限値を1.5%とした。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な構成は、次の通
りである。
【0015】本発明の水車ランナを主体に原動機に使用
されているSCS24鋳鋼もしくはSCS24相当鋼の
靱性推定法は、靱性が向上するのは時効の状態で粒界の
炭化物が成長することと相関があることを見いだしたこ
とを利用している。従って、熱処理により靱性の異なる
試験片を複数個製作し、これについて靱性を求めてお
き、それと粒界長さに占める粒界炭化物長さとの靱性推
定の検量線を予め作成しておき、靱性を求めたいが試験
片を採取できない部材から金属組織のレプリカを採取
し、粒界炭化物の粒界の長さに対する長さ比を求め、こ
の粒界炭化物の粒界の長さに対する長さ比と上記推定曲
線より靱性を推定することを特徴としている。
【0016】なお、上記レプリカは通常スンプと呼んで
いる。SCS24鋳鋼もしくはSCS24相当鋼の場
合、靱性を推定したい部位の表面を先端に#100から
#1000のコランダム紙を接着したグラインダーで研
磨し、次にダイモンドペーストもしくはアルミナ懸濁液
でバフ研磨して鏡面にした後、硝酸10ml、フッカ水
素酸0.2ml、100ml水溶液でエッチングする。
そのエッチングした表面にアセチルセルロース膜(通
常、ビオデン膜と呼んでいる)でミクロ組織を転写して
レプリカを作る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
【0018】下記表1に示す成分を持つ直径500mm
のSCS24鋳鋼もしくはSCS24相当鋼を製作し、
JIS G 5121に示す熱処理H1025を施し、
4/D、4/t(Dは直径、tは高さ)位置からJIS
4号衝撃試験片を採取した。これらの供試材は表1に示
すように強度的には大差はないが、靱性値(衝撃値)は
差が認められる。なお、表1中、「0.2%耐力」と
は、降伏強さと同等な意味であり、JISでは引張試験
片が評点間長さに対して0.2%の永久伸びを生じると
きの応力値をいい、降伏点を示さないような鋼材に適用
される。
【0019】
【表1】 表1に示す供試材を用いて、#100から#1000の
コランダム紙を用いて研磨し、次にダイヤモンドペース
トでバフ研磨して鏡面にした後、硝酸10ml、フッ化
水素酸0.2ml,100ml水溶液でエッチングし
た。そのミクロ組織の観察から画像解析装置を利用して
粒界長さに対する粒界炭化物の長さを画像処理器を用
い、倍率200倍で求めた。靱性とこの粒界炭化物量と
の図1に示すように相関を求め、これを検量線(推定曲
線)とした。
【0020】なお、図1中、横軸の「粒界炭化物長さ
比」とは、粒界長さに占める粒界炭化物長さをいう。即
ち、測定する粒界の総長さに対して、各粒界炭化物の長
さの総和の占める割合をいう。図2を用いて説明すれ
ば、粒界1の長さをA、粒界炭化物2の長さをaとすれ
ば、粒界炭化物長さ比(a/A)は、下記式となる。
【0021】a/A=(a1 +a2 +……+ai +a
i+1 +…)/(A1 +A2 +……+Ai +Ai+1 +…) また、図1中、「○」印は表1に示す直径500mm、
高さ500mmの鋳鋼のデータを示し、「□」印は実際
のランナで得られたデータを示す。
【0022】この検量線を用い、破壊可能な実際のラン
ナから、上述の方法で同様にミクロ組織を現出させ、レ
プリカを採取し、そのレプリカを用いて倍率200倍で
画像処理器で粒界炭化物長さを35%と測定した。さら
にこのランナから予め求めておいた靱性値30J/cm
2 と図1に示すように良い一致が得られ、上記検量線を
用いれば精度良く靱性を推定できることが確認された。
【0023】上記実施例によれば、水車ランナやポンプ
のインペラに使用されているSCS24鋳鋼もしくはS
CS相当鋼については粒界長さに対する粒界炭化物長さ
が靱性に対して相関を持つことを見出だしたため、予め
この推定曲線を作成し、実機のミクロ組織をレプリカに
より非破壊的に採取してその粒界炭化物長さ比を求め、
これを上記推定曲線にあてはめることによって、実機に
用いられている水車ランナやポンプのインペラに使用さ
れているSCS24鋳鋼もしくはその相当鋼についてそ
の靱性を推定することができる。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、S
CS24鋳鋼もしくはSCS24相当鋼の靱性を非破壊
もしくはごく限られたた量の試験片での靱性をミクロ組
織の特徴を利用して精度よく推定しえる非破壊検査によ
る靱性の推定方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粒界炭化物長さ比と物性値との関
係を示す特性図。
【図2】粒界炭化物長さ比を説明するための模式図。
【符号の説明】
1…粒界、 2…粒界炭化物。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 靱性の異なる試験片を複数個製作し、こ
    れらの試験片の靱性を求める工程と、粒界長さに対する
    粒界炭化物長さと靱性値の相関を示す推定曲線を予め作
    成する工程と、靱性を求めたいが試験片を採取できない
    部材から金属組織のレプリカを採取する工程と、粒界炭
    化物の粒界の長さに対する長さ比を求める工程と、この
    粒界炭化物の粒界の長さに対する長さ比と前記推定曲線
    より靱性を推定する工程とを具備することを特徴とする
    非破壊検査による靱性の推定方法。
JP10151203A 1998-06-01 1998-06-01 非破壊検査による靱性の推定方法 Withdrawn JPH11344486A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010101848A (ja) * 2008-10-27 2010-05-06 Ihi Corp 高クロム鋼材の損傷評価方法

Cited By (1)

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