JPH113443A - 自動改札システム - Google Patents

自動改札システム

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JPH113443A
JPH113443A JP9171021A JP17102197A JPH113443A JP H113443 A JPH113443 A JP H113443A JP 9171021 A JP9171021 A JP 9171021A JP 17102197 A JP17102197 A JP 17102197A JP H113443 A JPH113443 A JP H113443A
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JP
Japan
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fixed information
ticket gate
identification medium
individual fixed
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JP9171021A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Kabamoto
浩明 蒲本
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)
  • Devices For Checking Fares Or Tickets At Control Points (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 何らかの偽造や変造が行われたストアードフ
ェアカード、定期券等の使用、および、キセル乗車を的
確に判定することができる自動改札システムを提供す
る。 【解決手段】 識別媒体、中央処理装置、自動改札機を
備える自動改札システムであり、識別媒体には固有の個
別固定情報と可変情報が記録されており、中央処理装置
の記憶部には個々の識別媒体が有する個別固定情報と可
変情報の少なくとも一部が全識別媒体に亘って記憶され
ており、この中央処理装置に通信回線を介して自動改札
機から送信されてくる個別固定情報を基に、中央処理装
置の判定手段が、送信された可変情報が予め記憶されて
いる可変情報と異なるときに、その識別媒体に異常あり
との判定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動改札システム
に係り、特に偽造や変造されたストアードフェアカー
ド、定期券等の使用、あるいは、キセル乗車を的確に判
定することができる自動改札システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動改札機の普及に伴い、ストア
ードフェアカード(以下、SFカードという)、定期
券、切符等の識別媒体を自動改札機に直接挿入して改札
処理できるようになってきている。
【0003】従来、自動改札機では、SFカードや定期
券、切符が挿入されると、その券面に記録されている情
報を読み取り演算処理が行われ、その演算結果が改札を
許可できるときはドアが開かれて(改札機がノーマルオ
ープン型のときはそのまま)改札通路の通過が可能とな
り、その演算結果が改札を許可できないときはドアが閉
じられて改札通路の通過が拒否される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、偽造、
変造をなされたSFカードや定期券等の識別媒体が自動
改札機に挿入された場合、あるいは、キセル乗車が行わ
れた場合、これらを的確に検出して不正乗車を防止する
ことは困難であった。例えば、SFカードには自動改札
機に挿入されるたびに書き換えられる可変情報と、書き
換えが不可能な固定情報(例えば、金額コード、セキュ
リティコード等)とが記録されている。前者の可変情報
は、通常、磁気ヘッドを用いて磁気記録層に記録された
残額、日時、発駅情報等であり、偽造、変造防止のため
の個別情報は、この磁気記録層に記録されているので、
個別情報の改竄、複写、消去が可能となってしまうとい
う問題があった。また、後者の固定情報は、シルク印刷
等により磁気バーコードとして記録されたものであり、
個々のSFカードに固有のものではないので個別情報と
しての機能をなすものではなく、このため、識別媒体の
固定情報を切り取って他の識別媒体に組み込んで変造し
たような識別媒体を検出することが不可能であった。一
方、定期券をはじめとする個人認証機能付乗車証類で
は、磁気バーコード等の固定情報の付与はなく、機械印
刷(印字)により券面に形成された目視情報に対応した
個別情報が磁気記録層に記録されているので、個別情報
の改竄、複写、消去が可能となってしまうという問題が
あった。
【0005】本発明は、上記のような実情に鑑みてなさ
れたものであり、何らかの偽造や変造が行われたSFカ
ード、定期券等の使用、および、キセル乗車を的確に判
定することができる自動改札システムを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は固有の個別固定情報を有するととも
に書き換え可能な記録領域に可変情報を有する識別媒体
と、個々の識別媒体が有する個別固定情報と可変情報の
少なくとも一部を全識別媒体に亘って記憶するための記
憶部と判定手段とを有する中央処理装置と、挿入された
識別媒体が有する個別固定情報および可変情報を読み取
るための読取部、読み取った個別固定情報と可変情報の
少なくとも一部を通信回線で接続されている前記中央処
理装置に送る送信部、識別媒体の記録領域に可変情報を
記録する記録部を有する自動改札機と、を備え、前記中
央処理装置の判定手段は、自動改札機から送信された個
別固定情報に基づいて、送信された可変情報が予め記憶
部に記憶されている同一の個別固定情報に対応した可変
情報と異なるとき、該識別媒体に異常があると判定する
ような構成とした。
【0007】また、本発明は、前記識別媒体がさらに共
通固定情報を備え、前記中央処理装置の記憶部が個別固
定情報とともに共通固定情報を記憶し、前記自動改札機
の読取部が挿入された識別媒体が有する個別固定情報と
共通固定情報および可変情報を読み取り、前記送信部は
読み取った個別固定情報と共通固定情報および可変情報
の少なくとも一部とを通信回線で接続されている前記中
央処理装置に送り、前記中央処理装置の判定手段は自動
改札機から送信された個別固定情報に基づいて、送信さ
れた共通固定情報が予め記憶部に記憶されている同一の
個別固定情報に対応した共通固定情報と異なるとき、ま
たは、送信された可変情報が予め記憶部に記憶されてい
る同一の個別固定情報に対応した可変情報と異なると
き、該識別媒体に異常があると判定するような構成とし
た。
【0008】また、本発明の自動改札システムは、識別
媒体の個別固定情報を識別媒体を構成する磁気記録層に
微細な凹凸を一定方向に配列して形成することにより記
録するような構成とした。
【0009】このような本発明では、個々の識別媒体に
は他の識別媒体と共通することのない固有の個別固定情
報が記録されており、この個別固定情報は可変情報や共
通固定情報とともに中央処理装置に記憶されているの
で、自動改札機に挿入された識別媒体から読み取られた
情報は、その個別固定情報を基に中央処理装置に記憶さ
れている情報と1:1で確実に照合され、識別媒体に偽
造や変造が施されている場合は、中央処理装置の判定手
段により異常ありとの判定がなされる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0011】図1は本発明の自動改札システムの一実施
形態を示す構成図である。図1において、自動改札シス
テムは識別媒体1と自動改札機11および中央処理装置
21とを有している。
【0012】識別媒体1は、個々の識別媒体に固有であ
って他の識別媒体と共通することのない個別固定情報D
および書き換え可能な記録領域に記録されている可変情
報dを有している。
【0013】自動改札機11は、挿入された識別媒体1
が有する個別固定情報Dおよび可変情報dを読み取るた
めの読取部13、読み取った個別固定情報Dと可変情報
dの少なくとも一部、および、各自動改札機に固有の乗
降情報(改札機識別番号等)を通信回線で接続されてい
る中央処理装置21に送る送信部15、識別媒体1の記
録領域に可変情報dを記録する記録部17を備えてい
る。
【0014】中央処理装置21は、記憶部23と判定手
段25とを備えている。記憶部23には、識別媒体1が
利用者の手に渡った時点で、その識別媒体1が有する個
別固定情報Dと可変情報dの少なくとも一部が自動発行
機や発行窓口から通信回線を介して送信され記録されて
いる。そして、記憶部23には、全識別媒体に亘って個
別固定情報Dと可変情報dが記憶されている。判定手段
25は、自動改札機11から送信された個別固定情報D
に基づいて、記憶部23から該当する個別固定情報Dに
対応する情報を引き出し、これと自動改札機11から送
信された可変情報dとを照合する。そして、送信されて
きた可変情報dが記憶部23に記憶されている可変情報
と異なるときに、その識別媒体に異常ありとの判定を行
う。
【0015】次に、本発明の自動改札システムの動作に
ついて、定期券を例として説明する。
【0016】図2は識別媒体である定期券1と、この定
期券に記録される情報を示す図である。定期券1は、可
変情報dを記録するための記録領域5と、個別固定情報
Dが記録された記録部6とを備えている。
【0017】個別固定情報Dは、個々の定期券に固有の
ものであり、図示例では『0001』が個別固定情報D
として記録部6に記録されている。
【0018】また、可変情報dとして、例えば、乗車区
間d1 、有効期限d2 、連続コードd3 、乗車日時情報
4 、発駅・着駅情報d5 が記録領域5に記録されてい
る。この可変情報dのうち、乗車区間d1 、有効期限d
2 、連続コードd3 は、その定期券1に固有のものであ
り、その後の使用において自動改札機で書き換えられる
ことはない。一方、乗車日時情報d4 、発駅・着駅情報
5 は、その後の使用において自動改札機にて適宜書き
換えられる。
【0019】上記の個別固定情報Dと可変情報d1 〜d
3 は、定期券1が発行されると同時に自動発行機や発行
窓口から中央処理装置21の記憶部23に送信される。
そして、中央処理装置21の記憶部23では、図3に示
されるように、個別固定情報D『0001』と可変情報
1 〜d3 が記憶される。
【0020】上述のような定期券1を利用者が乗車用の
自動改札機に挿入して改札通路からホーム内に入ろうと
した場合、自動改札機11の読取部13にて定期券1の
個別固定情報Dと可変情報d1 〜d5 が読み取られる。
読み取られた個別固定情報Dと可変情報d1 〜d5 は乗
降情報とともに送信部15から中央処理装置21の判定
手段25に送られる。一方、自動改札機11では演算処
理が行われ、挿入された定期券1の乗車区間d1 、有効
期限d2 から使用可能な定期券であると判断した場合、
記録部17にて乗車日時情報d4 と発駅・着駅情報d5
を定期券1の記録領域5に記録してドアが開かれ(改札
機がノーマルオープン型のときはそのまま)改札通路の
通過が可能となる。
【0021】自動改札機11の送信部15から情報を受
けた中央処理装置21では、判定手段25が自動改札機
11から送信された個別固定情報D『0001』に基づ
いて、記憶部23から該当する個別固定情報D『000
1』に対応する情報を引き出し、これと自動改札機11
から送信された可変情報dとを照合する。すなわち、送
信されてきた可変情報d1 〜d3 が記憶部23に記憶さ
れている可変情報d1〜d3 と同じであるかを照合し、
いずれか一つでも異なるときは、その定期券1に異常あ
りとの判定を行う。
【0022】その後、利用者が降車駅の自動改札機11
に定期券1を挿入して改札通路から出ようとした場合、
自動改札機11の読取部13にて定期券1の個別固定情
報Dと可変情報d1 〜d5 が読み取られる。この自動改
札機11では演算処理が行われ、挿入された定期券1の
乗車区間d1 、有効期限d2 から許可可能であると判断
した場合、記録部17にて乗車日時情報d4 、発駅・着
駅情報d5 を定期券1の記録領域5に記録してドアが開
かれ(改札機がノーマルオープン型のときはそのまま)
改札通路の通過が可能となる。一方、個別固定情報Dと
可変情報d1 〜d5 は乗降情報とともに送信部15から
中央処理装置21の判定手段25に送られる。
【0023】自動改札機11の送信部15から情報を受
けた中央処理装置21では、判定手段25が自動改札機
11から送信された個別固定情報D『0001』に基づ
いて、記憶部23から該当する個別固定情報D『000
1』に対応する情報を引き出し、これと自動改札機11
から送信された可変情報d1 〜d3 とを照合し、いずれ
か一つでも異なるときは、その定期券1に異常ありとの
判定を行う。
【0024】上述のように、本発明の自動改札システム
では、自動改札機11に挿入された定期券1から読み取
られた情報は中央処理装置21に通信回線を介して送信
され、個別固定情報Dに基づいて中央処理装置21に予
め記憶されている情報と1:1で確実に照合される。し
たがって、偽造・変造された定期券が使用された場合、
(1)個別固定情報D1そのものが中央処理装置21に
存在しない、(2)送信された乗車区間d1 、有効期限
2 、連続コードd3 が、個別固定情報Dに対応して予
め記憶部23に記憶されている可変情報と異なる、こと
のいずれかが発生することになる。したがって、識別媒
体に偽造や変造が施されて使用されても確実に検出する
ことができる。また、可変情報としての乗車日時d4
発駅・着駅情報d5 から、通常の乗車パターンからはず
れるような乗車パターン、例えば、キセル乗車を検出す
ることができる。さらに、中央処理装置21は、個々の
識別媒体における乗車傾向や不正履歴に関する情報を個
別固定情報Dをキーとして管理し、不正乗降常習者の追
跡調査をすることが可能となる。
【0025】図4は本発明の自動改札システムの他の実
施形態を示す構成図である。図4において、自動改札シ
ステムは識別媒体51と自動改札機61および中央処理
装置71とを有している。
【0026】識別媒体51は、個々の識別媒体に固有で
あって他の識別媒体と共通することのない個別固定情報
D1、複数の識別媒体に共通する共通固定情報D2、お
よび、書き換え可能な記録領域に記録されている可変情
報dを有している。
【0027】自動改札機61は、挿入された識別媒体5
1が有する個別固定情報D1、共通固定情報D2および
可変情報dを読み取るための読取部63、読み取った個
別固定情報D1と、共通固定情報D2および可変情報d
の少なくとも一部、および、各自動改札機に固有の乗降
情報(改札機識別番号等)を通信回線で接続されている
中央処理装置71に送る送信部65、識別媒体51の記
録領域に可変情報dを記録する記録部67を備えてい
る。
【0028】中央処理装置71は、記憶部73と判定手
段75とを備えている。記憶部73には、識別媒体51
が利用者の手に渡った時点で、その識別媒体51が有す
る個別固定情報D1と、共通固定情報D2および可変情
報dの少なくとも一部が自動発行機や発行窓口から通信
回線を介して送信され記録されている。そして、記憶部
73には、全識別媒体に亘って個別固定情報D1と共通
固定情報D2、可変情報dが記憶されている。また、記
憶部73には、識別媒体51に記録されている可変情報
dが使用の都度書き換えられる正常な変化パターンを予
め記憶させることができる。判定手段75は、自動改札
機61から送信された個別固定情報D1に基づいて、記
憶部73から該当する個別固定情報D1に対応する情報
を引き出し、これと自動改札機61から送信された共通
固定情報D2、可変情報dとを照合する。そして、送信
されてきた共通固定情報D2が記憶部23に記憶されて
いる共通固定情報D2と異なるとき、あるいは、送信さ
れてきた可変情報dが記憶部73に記憶されている変化
パターンと異なる変化を生じているときに、その識別媒
体に異常ありとの判定を行う。
【0029】次に、本発明の自動改札システムの動作に
ついて、SFカードを例として説明する。
【0030】図5は識別媒体であるSFカード51と、
このSFカード51に記録される情報を示す図である。
SFカード51は、可変情報dを記録するための記録領
域55と、個別固定情報D1が記録された記録部56、
共通固定情報D2が記録された記録部57とを備えてい
る。
【0031】個別固定情報D1は、個々のSFカード5
1に固有のものであり、図示例では『0010』が個別
固定情報D1として記録部56に記録されている。
【0032】また、共通固定情報D2は、複数のSFカ
ードに共通の固定情報であり、図示例では発行券種コー
ドD21 、発行金額コードD22 が記録部57に記録さ
れている。
【0033】さらに、可変情報dとして、例えば、購買
情報d1 、連続コードd2 、残額コードd3 、乗車日時
情報d4 、発駅・着駅情報d5 が記録領域55に記録さ
れている。この可変情報dのうち、購買情報d1 と連続
コードd2 は、そのSFカード51に固有のものであ
り、その後の使用において自動改札機で書き換えられる
ことはない。一方、残額コードd3 、乗車日時情報d
4 、発駅・着駅情報d5 は、その後の使用において自動
改札機にて適宜書き換えられる。
【0034】上記の個別固定情報D1と共通固定情報D
1 ,D22 および可変情報d1 〜d3 は、SFカード
51が発行されると同時に自動発行機や発行窓口から中
央処理装置71の記憶部73に送信される。そして、中
央処理装置71の記憶部73では、図6に示されるよう
に、個別固定情報D1『0010』と共通固定情報D2
1 ,D22 が記憶される。さらに、記憶部73には、個
別固定情報D1『0010』に対応させて可変情報d1
〜d3 およびその変化パターンが記憶される。この例で
は、購買情報d1 と連続コードd2 は不変、残額コード
3 は乗車改札で同額・降車改札で減少のみ、との変化
パターンが記憶される。
【0035】上述のようなSFカード51を利用者が乗
車用の自動改札機に挿入して改札通路からホーム内に入
ろうとした場合、自動改札機61の読取部63にてSF
カード51の個別固定情報D1と共通固定情報D21
D22 、および、可変情報d1 〜d5 が読み取られる。
読み取られた情報のうち、個別固定情報D1と共通固定
情報D21 ,D22 、および、可変情報d1 〜d3 は乗
降情報とともに送信部65から中央処理装置71の判定
手段75に送られる。一方、自動改札機61では演算処
理が行われ、挿入されたSFカード51の残額コードd
3 、発駅・着駅情報d5 から使用可能なSFカードであ
ると判断した場合、記録部67にて乗車日時情報d4
発駅・着駅情報d5 をSFカード51の記録領域55に
記録してドアが開かれ(改札機がノーマルオープン型の
ときはそのまま)改札通路の通過が可能となる。
【0036】自動改札機61の送信部65から情報を受
けた中央処理装置71では、判定手段75が自動改札機
61から送信された個別固定情報D1『0010』に基
づいて、記憶部73から該当する個別固定情報D1『0
010』に対応する情報を引き出し、これと自動改札機
61から送信された共通固定情報D2、可変情報dとを
照合する。すなわち、送信されてきた共通固定情報D2
1 ,D22 が、記憶部73に記憶されている共通固定情
報D21 ,D22 と同じであるか、および、送信されて
きた可変情報d1 〜d3 およびその変化が記憶部73に
記憶されている可変情報d1 〜d3 とその変化パターン
(購買情報d1 と連続コードd2 は不変、残額コードd
3 は前回(降車の改札時)と同額)と同じであるかを照
合し、いずれか一つでも異なるときは、そのSFカード
51に異常ありとの判定を行う。
【0037】その後、利用者が降車駅の自動改札機にS
Fカード51を挿入して改札通路から出ようとした場
合、自動改札機61の読取部63にてSFカード51の
個別固定情報D1と共通固定情報D21 ,D22 、およ
び、可変情報d1 〜d5 が読み取られる。この自動改札
機61では演算処理が行われ、挿入されたSFカード5
1の残額コードd3 、発駅・着駅情報d5 から許可可能
であると判断した場合、記録部67にて今回使用分の乗
車料金を差し引いた残額コードd3 と、乗車日時情報d
4 、発駅・着駅情報d5 をSFカード51の記録領域5
5に記録してドアが開かれ(改札機がノーマルオープン
型のときはそのまま)改札通路の通過が可能となる。一
方、個別固定情報D1と共通固定情報D21 ,D22
および、可変情報(購買情報d1 、連続コードd2 、残
額コードd3 (今回使用分の乗車料金を差し引いた残額
コードd3 ))は乗降情報とともに送信部65から中央
処理装置71の判定手段75に送られる。
【0038】自動改札機61の送信部65から情報を受
けた中央処理装置71では、判定手段75が自動改札機
61から送信された個別固定情報D1『0010』に基
づいて、記憶部73から該当する個別固定情報D1『0
010』に対応する情報を引き出し、これと自動改札機
61から送信された共通固定情報D2、可変情報d1
3 とを照合する。すなわち、送信されてきた共通固定
情報D21 ,D22 が、記憶部73に記憶されている共
通固定情報D21 ,D22 と同じであるか、および、送
信されてきた可変情報d1 〜d3 およびその変化が記憶
部73に記憶されている可変情報d1 〜d3 とその変化
パターン(購買情報d1 と連続コードd2 は不変、残額
コードd3 は減少のみ)と同じであるかを照合し、いず
れか一つでも異なるときは、そのSFカード51に異常
ありとの判定を行う。
【0039】上述のように、本発明の自動改札システム
では、自動改札機61に挿入されたSFカード51から
読み取られた情報は中央処理装置71に通信回線を介し
て送信され、個別固定情報D1に基づいて中央処理装置
71に予め記憶されている情報と1:1で確実に照合さ
れる。したがって、偽造・変造されたSFカードが使用
された場合、(1)個別固定情報D1そのものが中央処
理装置21に存在しない、(2)送信された共通固定情
報D21 ,D22 が、個別固定情報D1に対応して予め
記憶部73に記憶されている共通固定情報D21 ,D2
2 と異なる、(3)送信された購買情報d1 、連続コー
ドd2 、残額コードd3 が、個別固定情報D1に対応し
て予め記憶部73に記憶されている可変情報およびその
変化パターンと異なる、ことのいずれかが発生すること
になる。したがって、識別媒体に偽造や変造が施されて
使用されても確実に検出することができる。また、中央
処理装置71は、個々の識別媒体における乗車傾向や不
正履歴に関する情報を個別固定情報D1をキーとして管
理し、不正乗降常習者の追跡調査をすることが可能とな
る。
【0040】尚、上述のいずれの実施形態においても、
個別固定情報、共通固定情報、および、可変情報として
挙げたもの、および、中央処理装置の判定手段25、7
5における照合要素は、説明を容易とするために挙げた
一例であり、鉄道用自動改札システム、バス用自動改札
システム、複数の鉄道会社あるいはバス会社にまたがる
自動改札システム等に応じて、情報の内容は適宜設定で
きることは勿論である。例えば、可変情報としての乗車
日時、発駅・着駅情報から、通常の乗車パターンからは
ずれるような乗車パターン、例えば、キセル乗車を検出
して異常と判定するようにしてもよい。
【0041】また、上述の例では、自動改札機の読取部
にて読み取られた定期券やSFカードの個別固定情報と
可変情報および共通固定情報が、直ちに自動改札機の送
信部から中央処理装置に送信され、判定手段にて判定さ
れるが、本発明の自動改札システムはこれに限定される
ものではない。例えば、図7に示されるように、自動改
札機11で読み取った情報を複数の自動改札機を制御す
るコントローラ10、あるいは、複数の駅からなる各ブ
ロックの管理センター内の処理装置30に一旦格納して
おき、読み取り枚数が所定の枚数に達したときに、また
は一定期間ごとに、バッチで情報を中央処理装置21に
送信するようにしてもよい。この場合、バッチで情報が
送信された多数の乗車券やSFカードのなかに偽造・変
造されたものが含まれており、中央処理装置21の判定
手段25が異常ありとの判定をしたときは、例えば、該
当する個別固定情報の定期券やSFカードが使用された
ときに、ドアを閉じて改札通路の通過を拒否するように
コントローラ10に信号を送ることができる。また、識
別媒体が定期券の場合、偽造・変造された定期券や有効
期間が過ぎた定期券が使用され、中央処理装置21の判
定手段25が異常ありとの判定をしたときは、該当する
個別固定情報の定期券に自動改札機にて無効化処理(穿
孔、消磁による記録の除去等)を行い、以後の使用を不
可能とすることができる。
【0042】さらに、識別媒体が定期券の場合には、定
期券購入時に記入する申込書の住所、氏名、電話番号等
の定期券所有者を特定できる情報を、定期券の個別固定
情報Dに関連づけて中央処理装置21の記憶部23に記
憶しておけば、不正使用された定期券の所有者を容易に
特定することができる。
【0043】上述の例では識別媒体として定期券、SF
カードを用いているが、職員乗車証、株主優待乗車証、
身障者割引証、1日乗車券等の企画券等の他の識別媒体
も本発明の自動改札システムの対象となることは勿論で
ある。
【0044】次に、本発明の自動改札システムに使用で
きる識別媒体について説明する。
【0045】識別媒体は、上述のように、個々の識別媒
体に固有であって他の識別媒体と共通することのない個
別固定情報と、書き換え可能な記録領域に記録されてい
る可変情報と、さらに必要に応じて複数の識別媒体に共
通する共通固定情報とを記録しているものである。
【0046】このうち、個別固定情報は偽造、変造、改
竄が極めて困難なものとする必要があり、後述するよう
な磁気記録層に微細な凹凸を一定方向に配列して形成す
ることにより記録することができ、また、接触式あるい
は非接触式のICチップを配設した識別媒体を使用し、
一度記録すると書き換え不可能なヒューズメモリーを設
けて記録したり、ソフトウェアの制御によりメモリー内
の一部の領域を書き換え不能な領域として、その領域に
記録してもよく、あるいは、半導体レーザーとフォトセ
ンサー等で光学的に検出可能なピット列を、金属薄膜に
孔を開けて形成することで記録してもよい。
【0047】また、共通固定情報は、インクジェット方
式等により形成された光学バーコード、シルク印刷等に
より形成された磁気バーコードとして記録することがで
き、さらに、ホログラムや回折格子等の光学的に検出可
能なものや、ICチップを配設した識別媒体の場合は、
マスクROM等の書き換え不可能なメモリー等が好まし
く、また、上述の個別固定情報と同様にして記録するこ
ともできる。
【0048】可変情報は、識別媒体に磁気記録層を設
け、この磁気記録層に所望の変調方式により磁気ヘッド
を用いて記録することが一般的であり、また、接触式あ
るいは非接触式のICチップを配設した識別媒体を使用
し、このICチップに記録してもよい。
【0049】図8は本発明の自動改札システムに使用で
きる識別媒体の一例を示す斜視図であり、図9は図8の
A−A線での拡大断面図であり、理解を容易にするため
に断面状態を模式的かつ簡略に描いたものである。
【0050】図8および図9に示される識別媒体101
は、基板102と、この基板102の上に形成された磁
気記録層103、隠蔽層104とを備えている。この識
別媒体101の記録面(隠蔽層104側)は、可変情報
を記録するための記録領域105、個別固定情報が記録
されている記録部106、および、共通固定情報が記録
されている記録部107が設定されている。尚、識別媒
体101に共通固定情報を付与しない場合には、記録部
107の設定は不要である。
【0051】基板102は、基板として要求される耐熱
性、強度、剛性等を考慮して、ナイロン、セルロースジ
アセテート、セルローストリアセテート、塩化ビニル、
ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ポリイミド、ポリカーボネート等の樹脂、生分
解性樹脂、銅、アルミニウム等の金属、紙、含浸紙等の
材料の中から適宜選択した材料の単独あるいは組み合わ
せた複合体により構成することができる。このような基
板102の厚さは、0.005mm〜5mm程度とする
ことができる。
【0052】磁気記録層103は、図9に示されるよう
に、基板102上に形成された軟磁性層103aと、こ
の軟磁性層103a上に形成された硬磁性層103bと
からなる。そして、個別固定情報が記録されている記録
部106では、軟磁性層103aの基板102との境界
面に、基板102に形成された凹凸102aに対応した
凹凸が形成されており、これにより、磁気記録層103
には個別固定情報が記録されている。また、記録領域1
05の硬磁性層103bには可変情報が記録されてい
る。
【0053】上記のように、軟磁性層103aに記録さ
れた個別固定情報を構成する微細な凹凸は、図9の紙面
奥行き方向に所定の長さをもっている(このことは図8
を見れば容易に理解できる)。この凹凸は、凹部の深さ
(凸部の高さ)が同一で、その横幅(磁気ヘッドの走査
方向の幅)の種類として、少なくとも異なる2種類以上
の横幅を備えて構成され、凹凸の横幅の違いによる読み
取り出力の波形の差異を、0,1のディジタル信号値に
データ判別できるようになっている。例えば、図10に
示されるように、1は1ビットの中に凹部と凸部とが1
組等間隔で入るようにし、0は1ビットの中に1の場合
の2倍の幅の凹部あるいは凸部が入るようにすることが
でき、この場合、磁気再生波形は図示のようになる。
【0054】このような軟磁性層103aの凹凸の凹部
の深さ(凸部の高さ)は2〜30μm、好ましくは5〜
20μm程度、その横幅は30μm〜1mm程度の範囲
で設定することができる。また、後述するように、真空
蒸着法、スパッタリング法、メッキ法により軟磁性層1
03aを形成する場合、凹凸の凹部の深さ(凸部の高
さ)は100〜1000Å、好ましくは400〜600
Å程度とする。尚、上述の例では、軟磁性層103aの
凹凸の横幅が2種類である場合を例示しているが、これ
に限定されるものではなく、凹凸の横幅が3種類以上で
あってもよい。
【0055】磁気記録層103を構成する軟磁性層10
3aは、磁性塗料を塗布する方法により形成された場合
には、通常、軟磁性粉末と樹脂バインダを含有する。軟
磁性粉末としては、Al、Si、Fe等からなる磁性合
金材料、パーマロイ、センダスト、Fe等の金属高透磁
率材料、Mn−Znフェライト、Co−Znフェライ
ト、Ni−Znフェライト等のフェライト、金属アモル
ファス材料等を挙げることができる。
【0056】また、磁気記録層103を構成する硬磁性
層103bは、通常、硬磁性粉末と樹脂バインダを含有
する。硬磁性粉末としては、例えば、γ−Fe23
Co被着γ−Fe23 、Fe34 、Fe、Fe−C
r、Fe−Co、Co−Cr、Co−Ni、Baフェラ
イト、Srフェライト、CrO2 等の磁性微粒子が挙げ
られる。
【0057】上記の軟磁性粉末あるいは硬磁性粉末が分
散される樹脂バインダ(あるいはインキビヒクル)とし
ては、ブチラール樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース
樹脂、アクリル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合体樹
脂等が用いられ、必要に応じてニトリルゴム等のゴム系
樹脂あるいはウレタンエラストマー等が添加される。ま
た、耐熱性を考慮して、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
エーテルサルホン等のガラス転移温度(Tg)の高い樹
脂、あるいは硬化反応によりTgが上昇する系を用いる
ことができる。上記のような樹脂あるいはインキビヒク
ル中に磁性粒子が分散されてなる分散物中に、必要に応
じて界面活性剤、シランカップリング剤、可塑剤、ワッ
クス、シリコーンオイル、カーボン等の顔料を添加して
もよい。
【0058】また、磁気記録層103を構成する軟磁性
層103aや硬磁性層103bは、上記の軟磁性材料、
硬磁性材料そのものを用いて、真空蒸着法、スパッタリ
ング法、メッキ法等により形成することもできる。
【0059】ここで、軟磁性層は、再生バイアス電流が
かけられた読取用の磁気ヘッドに発生する磁界によっ
て、その磁化方向が反転するものであり、硬磁性層は、
発生する磁界によって、その磁化方向が反転しないもの
である。一般に、磁性層の磁化方向を反転させるために
は、磁性層の保磁力(抗磁力)の約3倍の外部磁界をか
ける必要がある。したがって、軟磁性層の保磁力は、硬
磁性層の保磁力よりも小さく設定され、例えば、バイア
ス磁界として、30[Oe]の強さの磁界を発生する磁
気ヘッドに対して、軟磁性層として保磁力10[Oe]
以下の磁性層、硬磁性層として保磁力100[Oe]以
上の磁性層が好ましい。
【0060】隠蔽層104は、個別固定情報を構成する
軟磁性層103aの凹凸のパターンの認識を困難にさせ
るため、および、磁気記録層103の保護や装飾効果を
上げるためのものであり、エチルセルロース、硝酸セル
ロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、セルロー
スアセテートプロピオネート、酢酸セルロース等のセル
ロース誘導体;ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレ
ン等のスチレン樹脂、あるいはスチレン共重合樹脂;ポ
リメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリ
アクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル
樹脂またはメタクリル樹脂の単独あるいは共重合樹脂;
ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノ
ール樹脂、重合ロジン等のロジンエステル樹脂;ポリ酢
酸ビニル樹脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、塩
化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、
ブチラール樹脂等のバインダーに、着色すべき色に応じ
て各種の顔料を添加し、さらに必要に応じて、可塑剤、
安定剤、ワックス、グリース、乾燥剤、乾燥補助剤、硬
化剤、増粘剤、分散剤を添加した後、溶剤あるいは希釈
剤で充分に混練してなる着色塗料あるいはインキを用い
て、通常のグラビア法、ロール法、ナイフエッジ法、オ
フセット法等の塗布方法あるいは印刷方法により形成す
ることができる。
【0061】上記のような基板102上への微小凹凸1
02aの形成は、例えば、凹部形成の対応位置にレーザ
ー光を照射する方法や、電子線を照射する方法、放電に
よる破壊、ルーチング(彫刻)加工等が挙げられる。
【0062】レーザー光を用いる場合には、基板102
の材料物性や、除去すべき線幅等を考慮しつつ、用いる
レーザーの種類、レーザー波長、レーザーパワー等を適
宜設定すればよい。
【0063】気体レーザーとしては、He−Neレーザ
ー、He−Cdレーザー、アルゴンレーザー(0.48
8μm連続発振,0.1〜20W)等の稀ガスイオンレ
ーザー;炭酸ガスレーザー(10.6μm連続発振,1
W〜10kW);金属蒸気レーザー等を使用することが
できる。また、固体レーザーとしては、ルビーレーザー
(0.6943μmパルス発振,10〜1000J)、
Ndガラスレーザー(1.06μmパルス発振,10〜
1000J)、Nd:YAGレーザー等のパルス励起固
体レーザー;あるいはルビーレーザー、Ndガラスレー
ザー、Nd:YAGレーザー(1.06μm連続発振,
1〜200W)、Nd:YAlO3 レーザー等の連続励
起固体レーザー等を使用することができる。また、液体
レーザーとしては、色素レーザー、ラマンレーザー、キ
レートレーザー、Nd3+液体レーザー等を使用すること
ができ、半導体レーザーとしては、GaAsダイオード
レーザー等を使用することができる。
【0064】これらの中でも特に、波長10.6μmの
CO2 ガスレーザー(出力0.5W〜20W)、波長
0.488μm(または0.5145μm)のArガス
レーザー(出力0.5W〜20W)、波長1.06μm
のNd:YAGレーザー(出力0.5W〜20W)が好
適例として挙げられる。尚、レーザーの出力が大きくな
り過ぎると、高温による基板の損傷により凹凸パターン
の精度不良がおこり、この一方で出力が小さ過ぎると、
十分な凹凸パターンの形成ができない。
【0065】このような方法により個別固定情報が記録
されるので、記録された個別固定情報は個々の識別媒体
毎に固有のデータとすることができる。そして、このよ
うな識別媒体を使用することにより、従来のシルク印刷
等により形成された磁気バーコード用の既存の自動改札
機の使用が可能となる。
【0066】図11は、識別媒体101の他の例を示す
図9相当の断面図である。図11において、識別媒体1
01は、基板102と、この基板102の上に形成され
た磁気記録層103、隠蔽層104とを備えている。磁
気記録層103は基板102上に形成された軟磁性層1
03aと、この軟磁性層103a上に形成された硬磁性
層103bとからなる。そして、個別固定情報が記録さ
れている記録部106では、軟磁性層103aの硬磁性
層103bとの境界面に、磁気ヘッドの走査方向に沿っ
て配列された複数の微細な凹凸が形成されており、これ
により、磁気記録層103には個別固定情報が記録され
ている。さらに、記録領域105の硬磁性層103bに
は可変情報が記録されている。
【0067】このような識別媒体101は、個別固定情
報を構成するための微小な凹凸が軟磁性層103aと硬
磁性層103bとの境界面に形成されている点で上述の
識別媒体101と異なるが、使用する基板102、磁気
記録層103を構成する軟磁性層103aおよび硬磁性
層103bの形成材料、凹凸の形状、寸法等は、上述の
情報記録媒体1と同様にして設定することができる。ま
た、個別固定情報を構成する凹凸のパターンの認識を困
難にさせるための隠蔽層104も、上述の識別媒体10
1と同様である。
【0068】図11に示される識別媒体101におい
て、軟磁性層103aの記録部106への微小凹凸の形
成は、上述の基板102への凹凸の形成と同様に、例え
ば、凹部形成の対応位置にレーザー光を照射する方法
や、電子線を照射する方法、放電による破壊、ルーチン
グ(彫刻)加工等により形成することができる。この微
小凹凸の形成により、軟磁性層103aは個別固定情報
が記録されたものとなり、このような方法により個別固
定情報が記録されるので、個別固定情報は個々の識別媒
体毎に固有のデータとすることができる。
【0069】また、識別媒体として、上述のような態様
の他に、図12に示されるように、基板102上に形成
された硬磁性層103bと、この硬磁性層103b上に
形成された軟磁性層103aとからなる磁気記録層10
3を備え、記録部106の軟磁性層103aに個別固定
情報としての複数の微細な凹凸を磁気ヘッドの走査方向
に沿って配列し、この磁気記録層103を覆うように隠
蔽層104を設けたものも好ましく使用できる。
【0070】さらに、図13に示されるように、基板1
02の上に形成された硬磁性層103bと、この硬磁性
層103b上に形成された軟磁性層103aとからなる
磁気記録層103を備え、記録部106の硬磁性層10
3bに複数の微細な凹凸を磁気ヘッドの走査方向に沿っ
て配列して、硬磁性層103bの軟磁性層103aとの
境界面に個別固定情報としての凹凸を形成し、この磁気
記録層103を覆うように隠蔽層104を設けたものも
好ましく使用できる。
【0071】さらに、識別媒体として、図14に示され
るように、基板102の上に硬磁性層103bからなる
磁気記録層103を備え、記録部106の磁気記録層1
03の表面には、磁気ヘッドの走査方向に沿って配列さ
れた複数の微細な凹凸が形成されて個別固定情報が記録
され、この磁気記録層103を覆うように隠蔽層104
を設けたものも好ましく使用できる。
【0072】また、識別媒体として、図15に示される
ように、磁気ヘッドの走査方向に沿って配列された複数
の微細な凹凸を記録部106に設けた基板102上に硬
磁性層103bからなる磁気記録層103を形成するこ
とにより、磁気記録層103と基板102との境界面に
個別固定情報を記録し、この磁気記録層103を覆うよ
うに隠蔽層104を設けたものも好ましく使用できる。
【0073】尚、上述の識別媒体は本発明の自動改札シ
ステムにおいて使用できる識別媒体の例示であり、これ
らに限定されるものではなく、個々の識別媒体に固有で
あって他の識別媒体と共通することのない個別固定情報
と、書き換え可能な記録領域に記録されている可変情報
と、さらに必要に応じて複数の識別媒体に共通する共通
固定情報とを記録し読み取ることができ、かつ、個別固
定情報が偽造、変造、改竄が極めて困難なように記録さ
れる識別媒体であれば特に制限はない。
【0074】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば識
別媒体、中央処理装置、自動改札機を備える自動改札シ
ステムであり、識別媒体には他の識別媒体と共通するこ
とのない固有の個別固定情報と可変情報が記録されてお
り、中央処理装置には個々の識別媒体が有する個別固定
情報と可変情報の少なくとも一部が全識別媒体に亘って
記憶されており、自動改札機に挿入された識別媒体から
読み取られた情報は中央処理装置に通信回線を介して送
信され、個別固定情報に基づいて中央処理装置に予め記
憶されている情報と1:1で確実に照合され、中央処理
装置の判定手段が、送信された可変情報が予め記憶され
ている可変情報と異なるときに、その識別媒体に異常あ
りとの判定を行うので、識別媒体に偽造や変造が施され
て使用されたり、キセル乗車が行われても確実に検出す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動改札システムの一実施形態を示す
構成図である。
【図2】識別媒体である定期券と、この定期券に記録さ
れる情報を示す図である。
【図3】中央処理装置の記憶部に記憶される個別固定情
報と可変情報を示す図である。
【図4】本発明の自動改札システムの他の実施形態を示
す構成図である。
【図5】識別媒体であるSFカードと、このSFカード
に記録される情報を示す図である。
【図6】中央処理装置の記憶部に記憶される個別固定情
報と共通固定情報と可変情報を示す図である。
【図7】本発明の自動改札システムの他の実施形態を示
す構成図である。
【図8】本発明の自動改札システムに使用できる識別媒
体の一例を示す斜視図である。
【図9】図8のA−A線における拡大縦断面図である。
【図10】1,0のデジタル信号のフォーマット例を示
す図である。
【図11】本発明の自動改札システムに使用できる識別
媒体の他の例を示す図9相当の拡大縦断面図である。
【図12】本発明の自動改札システムに使用できる識別
媒体の他の例を示す図9相当の拡大縦断面図である。
【図13】本発明の自動改札システムに使用できる識別
媒体の他の例を示す図9相当の拡大縦断面図である。
【図14】本発明の自動改札システムに使用できる識別
媒体の他の例を示す図9相当の拡大縦断面図である。
【図15】本発明の自動改札システムに使用できる識別
媒体の他の例を示す図9相当の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1,51,101…識別媒体 103…磁気記録層 5,55,105…可変情報の記録領域 6,56,106…個別固定情報の記録部 57,107…共通固定情報の記録部 11,61…自動改札機 13,63…読取部 15,65…送信部 17,67…記録部 21,71…中央処理装置 23,73…記憶部 25,75…判定手段 D,D1…個別固定情報 D21 ,D22 …共通固定情報 d1 ,d2 ,d3 ,d4 ,d5 …可変情報

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固有の個別固定情報を有するとともに書
    き換え可能な記録領域に可変情報を有する識別媒体と、
    個々の識別媒体が有する個別固定情報と可変情報の少な
    くとも一部を全識別媒体に亘って記憶するための記憶部
    と判定手段とを有する中央処理装置と、挿入された識別
    媒体が有する個別固定情報および可変情報を読み取るた
    めの読取部、読み取った個別固定情報と可変情報の少な
    くとも一部を通信回線で接続されている前記中央処理装
    置に送る送信部、識別媒体の記録領域に可変情報を記録
    する記録部を有する自動改札機と、を備え、前記中央処
    理装置の判定手段は、自動改札機から送信された個別固
    定情報に基づいて、送信された可変情報が予め記憶部に
    記憶されている同一の個別固定情報に対応した可変情報
    と異なるとき、該識別媒体に異常があると判定すること
    を特徴とする自動改札システム。
  2. 【請求項2】 前記識別媒体は、さらに共通固定情報を
    備え、前記中央処理装置の記憶部は、個別固定情報とと
    もに共通固定情報を記憶し、前記自動改札機の読取部は
    挿入された識別媒体が有する個別固定情報と共通固定情
    報および可変情報を読み取り、前記送信部は読み取った
    個別固定情報と共通固定情報および可変情報の少なくと
    も一部とを通信回線で接続されている前記中央処理装置
    に送り、前記中央処理装置の判定手段は、自動改札機か
    ら送信された個別固定情報に基づいて、送信された共通
    固定情報が予め記憶部に記憶されている同一の個別固定
    情報に対応した共通固定情報と異なるとき、または、送
    信された可変情報が予め記憶部に記憶されている同一の
    個別固定情報に対応した可変情報と異なるとき、該識別
    媒体に異常があると判定することを特徴とする請求項1
    に記載の自動改札システム。
  3. 【請求項3】 識別媒体の個別固定情報は、識別媒体を
    構成する磁気記録層に微細な凹凸を一定方向に配列して
    形成することにより記録されたものであることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の自動改札システ
    ム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003044882A (ja) * 2001-08-01 2003-02-14 Hitachi Electronics Service Co Ltd 定期券不正解約防止システム

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