JPH11344110A - トルクコンバータのロックアップ制御装置 - Google Patents
トルクコンバータのロックアップ制御装置Info
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- JPH11344110A JPH11344110A JP15453498A JP15453498A JPH11344110A JP H11344110 A JPH11344110 A JP H11344110A JP 15453498 A JP15453498 A JP 15453498A JP 15453498 A JP15453498 A JP 15453498A JP H11344110 A JPH11344110 A JP H11344110A
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Abstract
する弁を用い、高応答で、ショック軽減およびクラッチ
焼損防止を両立させた制御を常時可能にする。 【解決手段】 ロックアップ指令時t1 から所定時間L
UTIMが経過する瞬時t4 の間に制御指令LUdty
を、クラッチ容量0のための初期値LUDiから検出ト
ルクTiに対応したクラッチ容量のための目標値TCA
Pdtyまで漸増させ、高応答で、ショック軽減および
クラッチ焼損防止が両立するロックアップを行わせる。
TCAPdtyはTiとロックアップクラッチ推定μと
を用いた演算により求めることとし、トルクコンバータ
スリップ量|Ne −Nt |が学習開始回転数N1 から学
習終了回転数N2 に低下するに要した学習時間tLRN
が設定値TM1 〜TM2 間に収まるよう推定μを修正す
ることにより、上記の両立を実現するロックアップを差
圧制御系の特性変化時も常時可能にする。
Description
の伝動系に挿入して用いられるトルクコンバータを、入
出力要素間が直結されたロックアップ状態にするための
ロックアップ制御装置に関するものである。
力要素間で動力伝達を行うため、トルク変動吸収機能
や、トルク増大機能を果たす反面、伝動効率が悪い。こ
れがため、車両用自動変速機の伝動系に挿入されたトル
クコンバータにあっては、これらトルク変動吸収機能
や、トルク増大機能が不要な走行条件のもとで(ロック
アップ領域で)、トルクコンバータを入出力要素間がロ
ックアップクラッチの締結により機械的に直結されたロ
ックアップ状態にし、それ以外の走行条件のもとで(コ
ンバータ領域で)、トルクコンバータをロックアップク
ラッチの解放により上記の直結を解除したコンバータ状
態にするようになした、所謂ロックアップ式のトルクコ
ンバータが今日では多用されている。
御するに際しては従来、例えば日産自動車(株)が昭和
62年3月に発行した「NISSN RE4R01A型
フルレンジ電子制御オートマチックトランスミッショ
ン整備要領書」(A261C07)に記載のように、ス
ロットル開度および車速をパラメータとしたゲインマッ
プを持ち、これによりロックアップクラッチの負荷状態
を推定し、当該負荷状態に応じてロックアップクラッチ
を締結制御するのが常套であった。
来のロックアップ制御方式では、変速点が大幅に変更に
なったとき、変速点ごとにゲインのチューニングが必要
になり、そのマッチング工数がぼう大になるという大き
な問題を生じていた。
願出願人は、特開平8−14381号公報に記載されて
いるように、ロックアップクラッチの前後差圧そのもの
を電子制御する差圧制御弁を設け、これにより制御され
た差圧でロックアップクラッチを締結してトルクコンバ
ータを入出力要素間が直結されたロックアップ状態にす
るようにしたものを提案済みである。かかるロックアッ
プ制御機構によれば、トルクコンバータに向かう作動油
の圧力変化にかかわらずロックアップクラッチの前後差
圧、つまりロックアップクラッチの締結力が、差圧制御
弁への制御指令により一義的に決まって、ロックアップ
クラッチの締結力を正確に制御することができ、その正
確な過渡制御も可能である。
ようにロックアップクラッチの前後差圧そのものを電子
制御する差圧制御手段を用いて、ぼう大なマッチング工
数を要することなく、応答遅れを最小限にしつつ、ロッ
クアップショックの低減と、ロックアップクラッチフェ
ーシングの焼損防止とを両立させ得るようにすることを
主旨とし、更に加えて、差圧制御手段への制御指令とロ
ックアップクラッチの締結トルク容量との油温ごとの関
係がずれる場合でも、上記の狙いが確実に達成されるロ
ックアップ制御を維持し得るようにしたトルクコンバー
タのロックアップ制御装置を提案することを目的とす
る。
おける後者の狙いを達成するための補正が効果的なもの
となるようにして当該狙いが一層確実なものとなるよう
にすることを目的とする。
おける後者の狙いを達成するためのデータの収集を少な
くして、当該狙いのための補正が効率良く行われるよう
にすることを目的とする。
おける後者の狙いを達成するためのデータの収集を必要
最小限にして、当該狙いのための補正が最も効率良く行
われるようにすることを目的とする。
おける後者の狙いを達成するための補正を演算により行
うようにしたトルクコンバータのロックアップ制御装置
を提案することを目的とする。
ず第1発明におけるトルクコンバータのロックアップ制
御装置は、ロックアップクラッチの前後差圧そのものを
電子制御する差圧制御手段を具え、該手段で制御された
差圧によりロックアップクラッチを締結してトルクコン
バータを入出力要素間が直結されたロックアップ状態に
するロックアップ制御装置において、前記差圧制御手段
への制御指令と、前記ロックアップクラッチの締結トル
ク容量との油温ごとの関係を基に、該締結トルク容量を
0にする前記制御指令の初期値、およびトルクコンバー
タ伝達トルクに対応した締結トルク容量のための制御指
令目標値をそれぞれ求め、トルクコンバータのロックア
ップに際して前記差圧制御手段への制御指令を、これら
制御指令初期値から制御指令目標値まで所定時間かけ
て、対応する時間変化勾配で漸増させるよう構成し、前
記差圧制御手段への制御指令と、前記ロックアップクラ
ッチの締結トルク容量との油温ごとの関係を、前記ロッ
クアップクラッチがトルクコンバータ入出力要素間の回
転偏差を学習終了回転数に低下させる締結状態となるに
要した時間が設定時間になるよう補正する構成にしたこ
とを特徴とするものである。
クアップ制御装置は、第1発明において、トルクコンバ
ータ入出力要素間の回転偏差に係わる前記学習終了回転
数を、油温変化によるロックアップクラッチの摩擦係数
の変化傾向が不規則にならない回転偏差の下限値に対応
させたことを特徴とするものである。
クアップ制御装置は、第1発明または第2発明におい
て、前記差圧制御手段への制御指令と、前記ロックアッ
プクラッチの締結トルク容量との油温ごとの関係を、前
記ロックアップクラッチがトルクコンバータ入出力要素
間の回転偏差を学習開始回転数から前記学習終了回転数
に低下させる締結状態となるに要した時間が設定時間に
なるよう補正する構成にしたことを特徴とするものであ
る。
クアップ制御装置は、第3発明において、トルクコンバ
ータ入出力要素間の回転偏差に係わる前記学習開始回転
数を、前記ロックアップクラッチがトルクコンバータ入
出力要素間の回転偏差を該学習開始回転数から前記学習
終了回転数に低下させる締結状態となるに要した時間
が、前記補正を行うに足る必要最小限の長さとなるよう
な回転数に対応させたことを特徴とするものである。
クアップ制御装置は、第1発明乃至第4発明のいずれか
において、前記差圧制御手段への制御指令と、ロックア
ップクラッチの締結トルク容量との関係を表す演算式を
用い、ロックアップクラッチの摩擦係数およびトルクコ
ンバータ伝達トルクから差圧制御手段への制御指令を算
出する場合、ロックアップクラッチが前記締結状態とな
るに要した時間が設定時間となるようロックアップクラ
ッチの摩擦係数を学習制御して前記補正を行うよう構成
したことを特徴とするものである。
前後差圧を電子制御し、この電子制御された差圧により
ロックアップクラッチは締結して、トルクコンバータを
入出力要素間が直結されたロックアップ状態にする。と
ころで第1発明においては、上記差圧制御手段への制御
指令と、ロックアップクラッチの締結トルク容量との油
温ごとの関係を基に、この締結トルク容量を0にする上
記制御指令の初期値、およびトルクコンバータ伝達トル
クに対応した締結トルク容量のための制御指令目標値を
それぞれ求め、トルクコンバータのロックアップに際し
て上記差圧制御手段への制御指令を、これら制御指令初
期値から制御指令目標値まで所定時間かけて、対応する
時間変化勾配で漸増させる。
の初期値でロックアップクラッチが締結トルク容量を一
気に0にされて、ショックに関与しないロスストローク
を速やかに完了することから、先ずロックアップクラッ
チの締結応答遅れを最小限にすることができる。
ら、トルクコンバータ伝達トルクに対応した締結トルク
容量となる制御指令目標値まで所定時間かけて漸増させ
るため、ぼう大なマッチング工数を要することなく、ロ
ックアップショックの低減と、ロックアップクラッチフ
ェーシングの焼損防止とを両立させる過渡制御が実現さ
れ、ショックの低減を図りつつ、かと言ってロックアッ
プクラッチフェーシングの焼損を生ずることのない態様
でロックアップを完遂させることができる。
手段への制御指令とロックアップクラッチの締結トルク
容量との油温ごとの関係を、ロックアップクラッチがト
ルクコンバータ入出力要素間の回転偏差を学習終了回転
数に低下させる締結状態となるに要した時間が設定時間
になるよう補正するから、差圧制御手段への制御指令と
ロックアップクラッチの締結トルク容量との油温ごとの
関係がずれる場合でも、上記の狙い通りのロックアップ
制御を維持することができる。
出力要素間の回転偏差に係わる前記学習終了回転数を、
油温変化によるロックアップクラッチの摩擦係数の変化
傾向が不規則にならない回転偏差の下限値に対応させた
ことから、差圧制御手段への制御指令とロックアップク
ラッチの締結トルク容量との油温ごとの関係がずれる場
合でも上記第1発明におけるロックアップ制御を狙い通
りのものに維持するために行う当該関係の前記補正を、
一層正確で効果的なものとなし得る。
御指令とロックアップクラッチの締結トルク容量との油
温ごとの関係を、ロックアップクラッチがトルクコンバ
ータ入出力要素間の回転偏差を学習開始回転数から前記
学習終了回転数に低下させる締結状態となるに要した時
間が設定時間になるよう補正するから、差圧制御手段へ
の制御指令とロックアップクラッチの締結トルク容量と
の油温ごとの関係がずれる場合でも上記第1発明におけ
るロックアップ制御を狙い通りのものに維持するために
行う当該関係の前記補正を、少ないデータの収集により
行い得ることとなり、当該狙いのための補正を効率良く
行うことができる。
出力要素間の回転偏差に係わる第3発明における学習開
始回転数を、ロックアップクラッチがトルクコンバータ
入出力要素間の回転偏差を該学習開始回転数から前記学
習終了回転数に低下させる締結状態となるに要した時間
が、前記補正を行うに足る必要最小限の長さとなるよう
な回転数に対応させたから、差圧制御手段への制御指令
とロックアップクラッチの締結トルク容量との油温ごと
の関係がずれる場合でも前記第1発明におけるロックア
ップ制御を狙い通りのものに維持するために行う当該関
係の前記補正を、必要最小限のデータ収集により行い得
ることとなり、当該狙いのための補正を最も効率良く行
うことができる。
御指令とロックアップクラッチの締結トルク容量との関
係を表す演算式を用い、ロックアップクラッチの摩擦係
数およびトルクコンバータ伝達トルクから差圧制御手段
への制御指令を算出する場合、ロックアップクラッチが
前記締結状態となるに要した時間が設定時間となるよう
ロックアップクラッチの摩擦係数を学習制御して前記補
正を行うことから、差圧制御手段への制御指令とロック
アップクラッチの締結トルク容量との油温ごとの関係が
ずれる場合でも前記第1発明におけるロックアップ制御
を狙い通りのものに維持するために行う当該関係の前記
補正を演算により行うこととなり、メモリ容量が少なく
てよくなる点で好都合である。
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形
態になるロックアップ制御装置を具えたトルクコンバー
タを含む車両の駆動系を示し、1は原動機としてのエン
ジン、2はトルクコンバータ、3は自動変速機の歯車変
速機構、4はディファレンシャルギヤ装置、5は車輪
で、これらを順次図示のように駆動結合して車両の駆動
系を構成する。
るトルクコンバータ2は、エンジン1で駆動される入力
要素としてのポンプインペラ2aと、歯車変速機構3の
入力軸に結合された出力要素としてのタービンランナ2
bと、これらポンプインペラ2aおよびタービンランナ
2b間を直結するロックアップクラッチ2cとを具え
た、所謂ロックアップ式トルクコンバータとする。
の前後におけるアプライ圧PA とレリーズ圧PR の差圧
(ロックアップクラッチ締結差圧)により決まり、アプ
ライ圧PA がレリーズ圧PR よりも低ければ、ロックア
ップクラッチ2cは釈放されてポンプインペラ2aおよ
びタービンランナ2b間を直結せず、トルクコンバータ
2をスリップ制限しないコンバータ状態で機能させる。
アプライ圧PA がレリーズ圧PR よりも高くてその差圧
が設定値よりも大きくなると、ロックアップクラッチ2
cが締結されてポンプインペラ2aおよびタービンラン
ナ2b間の相対回転がなくなり、トルクコンバータ2を
ロックアップ状態で機能させる。
ップ制御を行うべくアプライ圧PAおよびレリーズ圧P
R 間の差圧(ロックアップクラッチ締結差圧)そのもの
を決定するロックアップ制御系を以下の構成とする。但
し当該ロックアップクラッチ締結差圧(PA −PR )
は、前記特開平8−14381号公報に記載されたごと
き構成により決定するようにしても良いこと勿論であ
る。ロックアップ制御弁11はライン圧PL を元圧と
し、コントローラ12によりデューティ制御されるロッ
クアップソレノイド13からの信号圧PS に応じてアプ
ライ圧PA およびレリーズ圧PR 間の差圧(PA −
PR )を決定するもので、これらロックアップ制御弁1
1およびロックアップソレノイド13により差圧制御手
段を構成するが、当該ロックアップ制御弁11およびロ
ックアップソレノイド13は図2に明示する周知のもの
とする。
のパイロット圧Pp を元圧として、コントローラ12か
らのロックアップ制御指令LUdty(ONデューテ
ィ)に応じた信号圧PS を発生させるものとする。そし
てロックアップ制御弁11は、上記の信号圧PS および
フィードバックされたレリーズ圧PR を一方向に受ける
と共に、他方向にバネ11aのバネ力およびフィードバ
ックされたアプライ圧PA を受け、以下のように差圧制
御を行うものである。
(ONデューティ)の増大に伴ってロックアップソレノ
イド13からの信号圧PS を上昇されるにつれ、ロック
アップ制御弁11はアプライ圧PA およびレリーズ圧P
R 間の差圧、つまりロックアップクラッチ締結差圧(P
A −PR )を図9(a)に示すごとくに増大させて、ロ
ックアップクラッチ締結差圧(PA −PR )の正値によ
りロックアップクラッチ2cの締結を可能にし、最終的
に設定以上の差圧でトルクコンバータをロックアップ状
態にするものとする。ロックアップ制御弁11は、逆に
ロックアップ制御指令LUdty(ONデューティ)の
低下に伴ってロックアップソレノイド13からの信号圧
PS を低下されるにつれ、ロックアップクラッチ締結差
圧(PA −PR )を図9(a)に示すごとくに減少させ
てロックアップクラッチ2cの締結力を低下させ、遂に
はロックアップクラッチ締結差圧(PA −PR )の負値
によりロックアップクラッチ2cを釈放してトルクコン
バータ2をコンバータ状態にするものとする。
結トルク容量Tcapは上記のロックアップクラッチ締
結差圧(PA −PR )で決まり、ロックアップクラッチ
2cのフェーシング外径をr1 、フェーシング内径をr
2 、フェーシング中央径をr 3 、フェーシングの摩擦係
数をμ、安全係数をKS とすると、ロックアップクラッ
チの締結トルク容量Tcapは次式で表される。 Tcap=(PA −PR )(r1 2 −r2 2 )×π×μ×r3 ×KS ・・・(1) ∴(PA −PR )=Tcap/〔(r1 2 −r2 2 )×π×μ×r3 ×KS 〕 ・・・(2)
結トルク容量Tcapを上記(1)式のように決定する
ロックアップクラッチ締結差圧(PA −PR )が油温ご
とに異なるものの或る油温のもとで例えば図9(a)に
示すごとく、ソレノイド13へのロックアップ制御指令
LUdty(ONデューティ)で決まることから、ロッ
クアップクラッチの締結トルク容量Tcapと、ロック
アップ制御指令LUdty(ONデューティ)との関係
は、油温ごとに異なるが或る油温のもとで例えば図9
(b)にLUCで示すように求めることができ。
(b)にLUCで例示するロックアップクラッチ締結ト
ルク容量Tcapとロックアップ制御指令LUdtyと
の関係を表す演算式を用いて、図9(b)に示したトル
クコンバータ伝達トルクTinに対応する締結トルク容
量Tcap=LUC(Tin)のためのロックアップ制
御指令目標値LUdty=TCAPdtyを求めること
とする。ここで上記の演算式は、前記(2)式中のロッ
クアップクラッチ締結トルク容量TcapにLUC(T
in)を当てはめることができ、ロックアップクラッチ
締結差圧(PA −PR )がロックアップ制御指令目標値
TCAPdtyに定数を掛けたものであって両者の乗算
値に置き換えられ、また、LUC(Tin)がトルクコ
ンバータ伝達トルクTinに定数を掛けたものであって
両者の乗算値に置き換えられることから、(2)式を書
き直して TCAPdty=K1 (Tin/μ)・・・(3) 但し、K1 :定数 のように求めることができる。
Udty(ONデューティ)を決定するコントローラ1
2には、図1および図2に示すようにエンジン1のスロ
ットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ21
からの信号と、エンジン回転数Ne (トルクコンバータ
入力回転数)を検出するエンジン回転センサ22からの
信号と、タービンランナ2bの回転数Nt (トルクコン
バータ出力回転数)を検出するタービン回転センサ23
からの信号と、変速機出力回転数No を検出する変速機
出力回転センサ24からの信号と、変速機作動油温に対
応した電圧値ADatfを出力する油温センサ25から
の信号とをそれぞれ入力する。
に、図3〜図5に示す制御プログラムを実行して、ロッ
クアップ制御指令LUdty介しトルクコンバータ2の
ロックアップ制御を以下のごとくに行うものとする。図
3(a)は信号計測処理を示し、同図(b)はロックア
ップ制御処理を示し、同図(c)は信号出力処理を示
す。
ずステップ31において、スロットル開度TVO、エン
ジン回転数Ne 、変速機入力回転数Nt 、変速機出力回
転数No 、および油温センサ出力値ADatfを読み込
む。次いでステップ32において、トルクコンバータ入
出力回転偏差絶対値|Ne−Nt |を求めてこれをN
err にセットし、油温センサ出力値ADatfから、図
7に対応したマップを基に変速機作動油温Tempを求
め、スロットル開度TVOおよびエンジン回転数Ne か
ら、予め求めておいたエンジン性能線図を基にエンジン
トルクTe を求めると共に、これに、トルクコンバータ
2の速度比(Nt /Ne )を乗じて変速機入力トルク
(トルクコンバータ伝達トルク)Tinを求め、変速機
出力回転数No に定数Kを乗じて車速VSPを求める。
は、先ずステップ33において図4につき後述する処理
によりロックアップすべきか否かを判断し、次いでステ
ップ34において、当該判断に基づくロックアップ制御
を図5の処理により後述するごとくに行う。そして図3
(c)の信号出力処理は、同図(b)のロックアップ制
御により決定されたロックアップ制御指令LUdty
を、ステップ35においてソレノイド13に出力する処
理である。
テップ41において変速機作動油温Tempが、トルク
コンバータ2のロックアップを許可すべき設定温度Tm
pth以上の高温か、ロックアップを禁止すべき設定温
度Tmpth未満の低温かを判定する。ロックアップを
許可すべき高温なら、ステップ42においてロックアッ
プ領域判定フラグLUが0か否かにより、前回コンバー
タ領域だったか、前回ロックアップ領域だったかを判定
する。
3,44において図8の実線で示すロックアップON線
LUTonよりも右側のロックアップ領域に入ったか否
かを判定する。つまり、先ずステップ43において車速
VSPから図8の実線で示すロックアップON線LUT
on上のロックアップON開度TVOonを図8に例示
するように検索し、次いでステップ44において、スロ
ットル開度TVOが上記のロックアップON開度TVO
on未満であるか否かにより、今回ロックアップ領域に
入ったか否かを判定する。
時、ステップ45において、このことを示すようにロッ
クアップ領域判定フラグLUを1にセットして、次回の
ステップ42での判定に資する。しかして、ステップ4
4で今回もロックアップ領域に入っていないと判定する
場合、制御をそのまま終了することによりロックアップ
領域判定フラグLUを0のままに維持して、次回のステ
ップ42での判定に資する。
ったと判定する場合、ステップ46,47において図8
の破線で示すロックアップOFF線LUToffよりも
左側のコンバータ領域に入ったか否かを判定する。つま
り、先ずステップ46において車速VSPから図8の破
線で示すロックアップOFF線LUToff上のロック
アップOFF開度TVOoffを図8に例示するように
検索し、次いでステップ47において、スロットル開度
TVOが上記のロックアップOFF開度TVOoff以
上であるか否かにより、今回コンバータ領域に入ったか
否かを判定する。
時、ステップ48において、このことを示すようにロッ
クアップ領域判定フラグLUを0にリセットして、次回
のステップ42での判定に資すると共に、後述のごとく
コンバータ領域からロックアップ領域に切り換わった時
の初期化のための初期化フラグFLGfを0にリセット
する。しかして、ステップ47で今回もコンバータ領域
に入っていないと判定する場合、制御をそのまま終了す
ることによりロックアップ領域判定フラグLUを1のま
まに維持して、次回のステップ42での判定に資する。
mpがロックアップを禁止すべき低温であると判定した
時は、ステップ42〜47をスキップしてステップ48
のみを実行し、ロックアップ領域判定フラグLUを0に
リセットすると共に、初期化フラグFLGfを0にリセ
ットする。
図3(b)のステップ34でのロックアップ制御を図5
により詳述するに、図5のロックアップ制御は例えば1
0msec毎の定時割り込みにより繰り返し実行されるもの
で、先ずステップ51においてロックアップ領域判定フ
ラグLUが1であるか否かにより、ロックアップ領域か
コンバータ領域かをチェックする。LU=0のコンバー
タ領域であれば、ステップ52でロックアップ制御指令
LUdtyを0%にしたのち制御を終了する。ここでL
Udty=0%は、図3(c)の信号出力ステップ35
においてソレノイド13に指令され、これによりトルク
コンバータ2をコンバータ状態にする。
ップ領域であると判定する場合、以下のようにしてトル
クコンバータ2のロックアップ制御を実行する。すなわ
ち、先ずステップ53において初期化フラグFLGfが
0か否かを判定する。ここで初期化フラグFLGfは、
コンバータ領域に入った時に図4のステップ48で0に
リセットされているから、制御はステップ53からステ
ップ54での初期設定処理に進み、その後ステップ55
において初期化フラグFLGfを1にセットする。これ
がためステップ54での初期設定は、その後のステップ
56〜60による後述の学習制御と共に、ロックアップ
領域に入った当初の1回だけ実行され、2回目以後はス
テップ53がステップ61以降に制御を進めて後述のロ
ックアップ制御を遂行する。
マップMyu(Temp)を基に、図3(a)のステッ
プで求めた油温Tempから、現在の油温のもとでのロ
ックアップクラッチ(クラッチフェーシング)の摩擦係
数μを読み出し、図9(b)に例示するロックアップク
ラッチ2cの締結トルク容量Tcapと、ソレノイド1
3へのロックアップ制御指令LUdty(ONデューテ
ィ)との油温ごとの関係を基に、油温Tempから締結
トルク容量Tcap=0に対応した初期容量LUC
(0,Temp)のためのロックアップ制御指令初期値
LUDiを求める。
トルク容量Tcapを当該初期容量LUC(0,Tem
p)から、前記した変速機入力トルク(トルクコンバー
タ伝達トルク)Tinに対応する油温Tempごとの目
標容量LUC(Tin,Temp)に上昇させるための
ロックアップ所要時間LUTIMを読み込む。但しこの
ロックアップ所要時間LUTIMは、トレードオフの関
係にあるロックアップクラッチの締結ショック低減およ
び発熱によるクラッチフェーシング焼損防止とがバラン
ス良く両立するような時間とし、油温Tempごとのデ
ータLUT(Temp)として実験などにより予め決定
し、メモリしておくものとする。従ってロックアップ所
要時間LUTIMの読み込みは、当該データLUT(T
emp)を基に油温Tempから読み込む。
iをロックアップ制御指令LUdtyにセットし、これ
を図3(c)のステップ35でロックアップソレノイド
13に出力する。よって図11に示すように、ロックア
ップ領域フラグLUが0から1に切り換わるコンバータ
領域からロックアップ領域への移行瞬時t1 にロックア
ップ制御指令LUdtyが一気に、締結トルク容量Tc
ap=0に対応した初期容量LUC(0)のための制御
指令初期値LUDiに上昇されることとなり、ロックア
ップクラッチ2cがショックに関与しないロスストロー
クを速やかに完了してロックアップの応答遅れを防止す
ることができる。
たロックアップ学習時間tLRNをその前回値tLRN
oLD にセットし、次いで当該ロックアップ学習時間tL
RNを次回の計測のために0にリセットし、最後にロッ
クアップ学習時間tLRNの計測を禁止するように学習
許可フラグstartを0にリセットする。
おいては、ステップ54で上記の如くに読み出したロッ
クアップクラッチの摩擦係数μを、詳しくは説明の便宜
上後で説明する学習制御により補正すると共に、当該摩
擦係数μの補正値を対応するマップデータMyu(Te
mp)に置き換えて更新する。
る2回目以降は、ステップ53がステップ61に制御を
進め、当該ステップ61および62において、図3
(a)のステップ32で求めたトルクコンバータ入出力
回転偏差絶対値Nerr =|Ne −Nt |が、図10およ
び図11に例示した学習開始回転数N1 および学習終了
回転数N2 (N1 >N2 )間の値であるのか、これらの
間から外れた値であるのかを判定する。
°,80°,40°である場合におけるトルクコンバー
タ入出力回転偏差Nerr とロックアップクラッチの摩擦
係数μとの関係を例示する実験データで、これから明ら
かなように回転偏差Nerr が設定値N2 未満の小さな値
になると、油温Tempの変化によるロックアップクラ
ッチの摩擦係数μの変化傾向が不規則になり、μの逆転
現象さえ起きることを確かめた。かかる領域で摩擦係数
μの学習を行うと、当該学習がでたらめになり信頼性に
欠けることから、この領域では摩擦係数μの学習が行わ
れることのないよう学習終了回転数N2 を、油温Tem
pの変化によるロックアップクラッチの摩擦係数μの変
化傾向が不規則にならない回転偏差の下限値に対応させ
る。また学習開始回転数N1 は、ロックアップクラッチ
が回転偏差Nerr を当該開始回転数N1 から学習終了回
転数N2 に低下させる締結状態となるのに必要な時間
が、摩擦係数μの学習を行うに足る必要最小限の時間と
なるような回転数に対応させる。
出力回転偏差Nerr が学習開始回転数N1 以上であると
判定する場合、つまり、図11の瞬時t2 に至っていな
いと判定する場合、ステップ63において学習許可フラ
グstartを1にセットした後、ステップ66におい
て前記(3)式の演算により、ステップ56〜60で学
習制御により補正したロックアップクラッチ摩擦係数μ
を用いて、図3(a)のステップ32で求めた変速機入
力トルクTin(トルクコンバータ伝達トルク)に対応
する図9(b)のごときロックアップクラッチ締結トル
ク容量LUC(Tin,Temp)のためのロックアッ
プ制御指令目標値TCAPdty(=K 1 ・Tin/
μ)を算出する。
指令目標値TCAPdtyとロックアップ制御指令初期
値LUDiとの間の段差(TCAPdty−LUDi)
を上記のロックアップ所要時間LUTIMで除算するこ
とにより、締結トルク容量Tcapを初期容量LUC
(0,Temp)からロックアップ所要時間LUTIM
かけて目標容量LUC(Tin,Temp)まで徐々に
増大させるためのロックアップ制御指令LUdtyの時
間変化勾配DFFdtyを算出する。
変化勾配DFFdtyと、ロックアップクラッチ2cが
ジャダーを生じないロックアップ制御指令の時間変化勾
配の下限値DFFminとの大きい方max(DFFd
ty,DFFmin)を選択してDFFdtyにセット
し、ロックアップ制御指令LUdtyの時間変化勾配D
FFdtyが下限値DFFminよりも小さくならない
ようにしてロックアップクラッチ2cのジャダーを防止
するようになす。
のステップ32で求めたトルクコンバータ入出力回転偏
差Nerr が設定値Nth以上のランプ制御域か、ランプ
固定域かを判定する。ランプ制御域ならステップ69に
おいて、ロックアップ制御指令LUdtyを図11の瞬
時t1 以降におけるように前記の時間変化勾配DFFd
ty=max(DFFdty,DFFmin)で増大さ
せ、これを図3(c)のステップ35でロックアップソ
レノイド13に出力する。そして、上記ロックアップ制
御の進行によりトルクコンバータ入出力回転偏差Nerr
が設定値Nth未満のランプ固定域となる図11の瞬時
t4 以降は、ステップ70でロックアップ制御指令LU
dtyを比較的速い固定の時間変化勾配RMP1で上昇
させ、これを図3(c)のステップ35でロックアップ
ソレノイド13に出力する。
2,64,65での後述するロックアップ学習時間計測
処理ループが選択される場合においても継続的に実行さ
れる。これがため図11の瞬時t1 以降はロックアップ
制御指令LUdtyを、締結トルク容量Tcap=0に
対応した初期容量LUC(0,Temp)のための制御
指令初期値LUDiから上記のロックアップ所要時間L
UTIMをかけて瞬時t4 までの間に、変速機入力トル
ク(トルクコンバータ伝達トルク)Tinに対応する締
結トルク容量Tcap=LUC(Tin,Temp)の
ためのロックアップ制御指令目標値TCAPdtyまで
対応する時間変化勾配DFFdtyで漸増させることと
なり、ぼう大なマッチング工数を要することなく、ロッ
クアップショックの低減と、ロックアップクラッチフェ
ーシングの焼損防止とを両立させる過渡制御を実現する
ことが可能となり、ロックアップショックの低減を図り
つつ、かと言ってロックアップクラッチフェーシングの
焼損を生ずることのない態様でロックアップを完遂させ
ることができる。
出力回転偏差Nerr が学習開始回転数N1 未満になった
と判定する場合、つまり、図11の瞬時t2 に至ったと
判定する場合、ステップ62おいてトルクコンバータ入
出力回転偏差Nerr が学習終了回転数N2 未満になった
と判定するまでの間、つまり、図11の瞬時t3 に至っ
たと判定するまでの間、ステップ64で学習許可フラグ
Startが1にセットされていると判定することを条
件に、ステップ65でロックアップ学習時間計測タイマ
tLRNをインクリメントさせ、ロックアップクラッチ
2cが回転偏差Nerr を学習開始回転数N1 から学習終
了回転数N2 に低下させるに要したロックアップ学習時
間tLRNを図11のように計測する。
ラグStartは大抵の場合ステップ63で1にセット
されることから、上記ロックアップ学習時間tLRNの
計測を実行させるが、図11のロックアップ指令瞬時t
1 に回転偏差Nerr が既に学習開始回転数N1 未満にな
っていた場合はステップ63が実行されないため学習許
可フラグStartが0のままであることから、ステッ
プ64がステップ65をスキップしてロックアップ学習
時間tLRNの計測を実行させないこととする。その理
由は、図11のロックアップ指令瞬時t1 に回転偏差N
err が既に学習開始回転数N1 未満になっていた場合、
ロックアップ学習時間tLRNが正確な学習を行うに足
る長さでなくなって、学習が不正確になるためである。
チ2cが回転偏差Nerr を学習開始回転数N1 から学習
終了回転数N2 に低下させる締結状態となるに要したロ
ックアップ学習時間tLRNは、次のロックアップ開始
時にステップ54において学習時間前回値tLRNoLD
にセットされ、ステップ56〜60での学習制御に用い
られる。ステップ56,57において学習時間前回値t
LRNoLD が、図11に例示した設定時間TM1 〜TM
2 (TM1 <TM2 )の間にあると判定する場合は、検
出油温Tempに対応したロックアップクラッチの摩擦
係数μが変化していないとして、制御をそのまま終了す
ることによりステップ54における摩擦係数μ用マップ
Myu(Temp)の対応データを更新せずに現状のま
まに保つ。なお設定時間TM1 ,TM2 はそれぞれ、前
記したロックアップ所要時間LUTIMに応じて予め定
めておくものとする。
RNoLD が設定時間TM2 を越えていると判定した場合
は、検出油温Tempに対応したロックアップクラッチ
の摩擦係数μが低下していることから、ステップ58に
おいて当該摩擦係数μをΔμだけ大きくする補正を行
い、この補正値をステップ66での演算に資することと
し、ステップ57において学習時間前回値tLRNoLD
が設定時間TM1 より短いと判定した場合は、検出油温
Tempに対応したロックアップクラッチの摩擦係数μ
が増大していることから、ステップ59において当該摩
擦係数μをΔμだけ低下させる補正を行い、この補正値
をステップ66での演算に資することとする。
または59で求めた摩擦係数μの補正値を、ステップ5
4で用いる摩擦係数μの対応するマップデータMyu
(Temp)と置換して当該データの学習制御による更
新を行い、次回ステップ54で摩擦係数μを読み出す時
に用いる。
ラッチ2cがトルクコンバータ入出力要素間の回転偏差
Nerr を学習開始回転数N1 から前記学習終了回転数N
2 に低下させる締結状態となるに要した時間tLRNが
設定時間TM1 〜TM2 に収まるよう、油温Tempご
とに読み出したロックアップクラッチの摩擦係数μを補
正して、ステップ66での変速機入力トルクTin(ト
ルクコンバータ伝達トルク)に対応したロックアップ制
御指令目標値TCAPdty(=K1 ・Tin/μ)の
算出に資するから、ロックアップソレノイド13への制
御指令LUdtyとロックアップクラッチ2cの締結ト
ルク容量との油温Tempごとの関係がずれても、この
関係が実情にマッチするよう補正されることとなり、図
11につき前述したロックアップ制御が保証されてこれ
による前記の作用効果、つまり、ロックアップショック
の低減を図りつつ、ロックアップクラッチフェーシング
の焼損を防止し得るという作用効果を常時確実に達成さ
せることができる。
前述したごとく油温(Temp)変化によるロックアッ
プクラッチの摩擦係数μの変化傾向が不規則にならない
回転偏差の下限値に対応させたことから、上記の学習制
御が不正確になるのを回避して当該学習制御による上記
の作用効果を一層効果的なものにし得る。
クラッチ2cがトルクコンバータ入出力要素間の回転偏
差Nerr を学習開始回転数N1 から学習終了回転数N2
に低下させる締結状態となるに要した時間tLRNが、
前記学習制御による摩擦係数μの補正を行うに足る必要
最小限の長さとなるような回転数に対応させたことか
ら、学習制御に際して必要最小限のデータ収集を行うだ
けでよくなり、当該学習制御を最も効率良く行うことが
できる。
置をブロック線図で示すと図6のごときものとなる。回
転偏差算出部81では、トルクコンバータ入出力回転偏
差の絶対値Nerr =|Ne −Nt |を求めてこれをN
err にセットし、学習制御可否判定部82では、トルク
コンバータ入出力回転偏差Nerr が学習開始回転数N1
および学習終了回転数N2 間の値にあって、学習制御を
行うべきであるのかどうかを判定する。ロックアップ学
習時間計測部83では、判定部82で学習制御を行うべ
きであると判定している時間、つまり、トルクコンバー
タ入出力回転偏差Nerr が学習開始回転数N1 まで低下
した後、更に学習終了回転数N2 に低下するまでの時間
(ロックアップ学習時間)tLRNを計測する。
温Tempに対応するロックアップ所要時間LUTIM
を設定し、ロックアップ学習時間判定用設定時間算出部
85では、ロックアップ所要時間LUTIMに対応した
下限時間TM1 および上限時間TM2 をそれぞれ求め、
摩擦係数補正要否判定部86では、ロックアップ学習時
間tLRNが下限時間TM1 および上限時間TM2 の間
にある時ロックアップクラッチ摩擦係数μの補正が不要
であると判定し、それ以外で摩擦係数μの補正が必要で
あると判定する。
プクラッチ摩擦係数μの補正量Δμを算出するもので、
ロックアップ学習時間tLRNが上限時間TM2 より長
い時ロックアップクラッチ摩擦係数μの補正量Δμを正
の一定値+Δμと定め、ロックアップ学習時間tLRN
が下限時間TM1 より短い時ロックアップクラッチ摩擦
係数μの補正量Δμを負の一定値−Δμと定め、ロック
アップ学習時間tLRNが下限時間TM1 および上限時
間TM2 の間にある時ロックアップクラッチ摩擦係数μ
の補正量Δμを0と定める。
88は、エンジンスロットル開度TVOおよびエンジン
回転数Ne からエンジン特性線図をもとにエンジン出力
トルク(トルクコンバータ伝達トルク)Tinを求め、
摩擦係数算出部88は、油温Tempからロックアップ
クラッチの摩擦係数μを推定して求め、摩擦係数補正部
90は、摩擦係数μと補正量Δμとを加算してロックア
ップクラッチの摩擦係数補正値(μ+Δμ)を求める。
は、摩擦係数補正値(μ+Δμ)およびトルクコンバー
タ伝達トルクTinを用いて前記(3)式の演算によ
り、トルクコンバータ伝達トルクTinに対応したロッ
クアップクラッチ締結容量のためのロックアップ制御指
令目標値TCAPdtyを算出し、ロックアップ制御指
令初期値算出部92は、ロックアップクラッチ締結容量
を丁度0にするためのロックアップ制御指令初期値LU
Diを算出する。
3は、ロックアップ制御指令目標値TCAPdtyとロ
ックアップ制御指令初期値LUDiとの間の段差(TC
APdty−LUDi)を前記のロックアップ所要時間
LUTIMで除算することにより、ロックアップ制御指
令基準変化量DFFdtyを算出する。なおロックアッ
プ制御指令算出部94は、ロックアップソレノイド13
へのロックアップ制御指令LUdtyを基準変化量DF
Fdtyの時間変化勾配で上昇させる。
装置を具えた車両の駆動系およびその制御システムを示
す概略系統図である。
クアップ制御系を示すシステム図である。
ロックアップ制御のメインルーチンを示し、(a)は、
信号計測処理のフローチャート、(b)は、ロックアッ
プ制御処理のフローチャート、(c)は、信号出力処理
のフローチャートである。
サブルーチンを示すフローチャートである。
サブルーチンを示すフローチャートである。
である。
ンバータ領域を例示する線図である。
ノイドへの制御指令とロックアップクラッチ締結差圧と
の関係を示す線図、(b)は、同じ油温についてロック
アップソレノイドへの制御指令とロックアップクラッチ
の締結トルク容量との関係を示す線図である。
入出力要素間の回転偏差と、ロックアップクラッチの摩
擦係数との関係を例示した特性図である。
チャートである。
Claims (5)
- 【請求項1】 ロックアップクラッチの前後差圧そのも
のを電子制御する差圧制御手段を具え、該手段で制御さ
れた差圧によりロックアップクラッチを締結してトルク
コンバータを入出力要素間が直結されたロックアップ状
態にするロックアップ制御装置において、 前記差圧制御手段への制御指令と、前記ロックアップク
ラッチの締結トルク容量との油温ごとの関係を基に、該
締結トルク容量を0にする前記制御指令の初期値、およ
びトルクコンバータ伝達トルクに対応した締結トルク容
量のための制御指令目標値をそれぞれ求め、 トルクコンバータのロックアップに際して前記差圧制御
手段への制御指令を、これら制御指令初期値から制御指
令目標値まで所定時間かけて、対応する時間変化勾配で
漸増させるよう構成し、 前記差圧制御手段への制御指令と、前記ロックアップク
ラッチの締結トルク容量との油温ごとの関係を、前記ロ
ックアップクラッチがトルクコンバータ入出力要素間の
回転偏差を学習終了回転数に低下させる締結状態となる
に要した時間が設定時間になるよう補正する構成にした
ことを特徴とするトルクコンバータのロックアップ制御
装置。 - 【請求項2】 請求項1において、トルクコンバータ入
出力要素間の回転偏差に係わる前記学習終了回転数を、
油温変化によるロックアップクラッチの摩擦係数の変化
傾向が不規則にならない回転偏差の下限値に対応させた
ことを特徴とするトルクコンバータのロックアップ制御
装置。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記差圧制
御手段への制御指令と、前記ロックアップクラッチの締
結トルク容量との油温ごとの関係を、前記ロックアップ
クラッチがトルクコンバータ入出力要素間の回転偏差を
学習開始回転数から前記学習終了回転数に低下させる締
結状態となるに要した時間が設定時間になるよう補正す
る構成にしたことを特徴とするトルクコンバータのロッ
クアップ制御装置。 - 【請求項4】 請求項3において、トルクコンバータ入
出力要素間の回転偏差に係わる前記学習開始回転数を、
前記ロックアップクラッチがトルクコンバータ入出力要
素間の回転偏差を該学習開始回転数から前記学習終了回
転数に低下させる締結状態となるに要した時間が、前記
補正を行うに足る必要最小限の長さとなるような回転数
に対応させたことを特徴とするトルクコンバータのロッ
クアップ制御装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
て、前記差圧制御手段への制御指令と、ロックアップク
ラッチの締結トルク容量との関係を表す演算式を用い、
ロックアップクラッチの摩擦係数およびトルクコンバー
タ伝達トルクから差圧制御手段への制御指令を算出する
場合、ロックアップクラッチが前記締結状態となるに要
した時間が設定時間となるようロックアップクラッチの
摩擦係数を学習制御して前記補正を行うよう構成したこ
とを特徴とするトルクコンバータのロックアップ制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15453498A JP3591307B2 (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | トルクコンバータのロックアップ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11344110A true JPH11344110A (ja) | 1999-12-14 |
JP3591307B2 JP3591307B2 (ja) | 2004-11-17 |
Family
ID=15586369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3591307B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010286040A (ja) * | 2009-06-11 | 2010-12-24 | Jatco Ltd | 自動変速機のロックアップ制御装置 |
US20170218869A1 (en) * | 2014-10-29 | 2017-08-03 | Audi Ag | Method for operating a transmission device, and corresponding transmission device |
KR20180034182A (ko) * | 2016-09-27 | 2018-04-04 | 가부시키가이샤 케이씨엠 | 작업 차량 |
-
1998
- 1998-06-03 JP JP15453498A patent/JP3591307B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN107110339A (zh) * | 2014-10-29 | 2017-08-29 | 奥迪股份公司 | 用于运行传动设备的方法以及相应的传动设备 |
US10590876B2 (en) * | 2014-10-29 | 2020-03-17 | Audi Ag | Method for operating a transmission device, and corresponding transmission device |
KR20180034182A (ko) * | 2016-09-27 | 2018-04-04 | 가부시키가이샤 케이씨엠 | 작업 차량 |
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