JPH1134380A - サーマルヘッド駆動装置 - Google Patents

サーマルヘッド駆動装置

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JPH1134380A
JPH1134380A JP19027297A JP19027297A JPH1134380A JP H1134380 A JPH1134380 A JP H1134380A JP 19027297 A JP19027297 A JP 19027297A JP 19027297 A JP19027297 A JP 19027297A JP H1134380 A JPH1134380 A JP H1134380A
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resistance
resistance value
heating
voltage
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Kanetoshi Mizuno
金寿 水野
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵抗素
子の各抵抗値を精度良く測定可能なサーマルヘッド駆動
装置を提供すること。 【解決手段】 サーマルヘッド17を構成する複数の発
熱抵抗素子RX 1〜RXnを駆動して印字を行う熱記録
装置1は、複数の発熱抵抗素子RX 1〜RX nの抵抗値
を測定するために、これら発熱抵抗素子RX 1〜RX
が接続される電源ライン(VHライン)に定電流ICONST
を供給する定電流源11と、電源ラインに接続された発
熱抵抗素子RX 1〜RX nを1素子毎に、順次ONさせ
ることにより各発熱抵抗素子の両端にそれぞれ生じる電
圧を夫々増幅して出力するアンプAMP15と、アンプ
AMP15の各出力をA/D変換して得られる各電圧デ
ータを出力するA/D変換器8と、A/D変換器8から
出力される各電圧データに基づいて、発熱抵抗素子RX
1〜RX nの各抵抗値を算出するスレーブCPU6と、
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッド駆
動装置に関し、詳細には、熱転写記録方式若しくは感熱
記録方式を用いたプリンタ、ファクシミリ、複写機等に
使用し得るサーマルヘッド駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】サーマルヘッドは、発熱抵抗素子を等間
隔でライン上に形成し、発熱抵抗素子により発生するジ
ュール熱を用いて記録を行うものである。サーマルヘッ
ドによる記録は、感熱記録方式と熱転写方式に大別され
るが、構造が簡単で、保守性・操作性に優れ、騒音がな
く、また、安価で信頼性が高いといった多くの特長をも
っている。そして、記録もモノクロからカラーまででき
るため、用途が拡大してきており、このため、ファクシ
ミリ、券売機、パソコン、ビデオ、電子黒板、OA関連
機器の記録、各種のプリンタなどに広く使用されてい
る。
【0003】例えば、このサーマルヘッドを使用して、
昇華プリンタ等の階調記録が可能なプリンタでは、サー
マルヘッドの発熱抵抗素子のサーマルヘッド内での抵抗
値のばらつきは印字エネルギーの差となって現れ、印字
画像に濃度ムラが発生してしまう。このため、各発熱抵
抗素子の抵抗値を基に印字データを演算し、均一なエネ
ルギーで印字するためには抵抗値の補正が必要である。
また、発熱抵抗素子は、経時的に抵抗値が変化する事が
知られており、プリンタ電源投入時などに全発熱抵抗素
子の抵抗値を測定し、この測定した抵抗値を用いて抵抗
値の補正演算などを行うことが望ましい。
【0004】つぎに、従来提案されている発熱抵抗素子
の抵抗値のばらつきの補正方法を、具体例を挙げて説明
する。例えば、特開昭60−244564号公報に記載
されたサーマルプリンタが公知である。図10は、上記
特開昭60−244564号公報に記載されたサーマル
プリンタの構成を示すブロック図である。
【0005】かかるサーマルプリンタは、図10に示す
如く、サーマルヘッド200と、非印字用抵抗体201
の抵抗値を測定する抵抗測定回路204と、印字用発熱
抵抗体202に印加する電圧を発生する電圧発生回路2
05と、抵抗値測定回路204の抵抗値に基づいて、電
圧発生回路205の出力電圧を制御する電圧制御回路2
06と、印字用発熱抵抗体202を選択的に駆動するた
めの駆動パルス発生回路207と、サーマルヘッド20
0の印字用発熱抵抗体202および非印字用抵抗体20
1と外部回路とを着脱自在に接続するコネクタ203
と、を備えている。
【0006】上記の如く構成されるサーマルプリンタで
は、サーマルヘッド200をサーマルプリンタに取り付
けることにより、非印字用抵抗体201の両端には、コ
ネクタ203を介して、抵抗測定回路204が接続さ
れ、印字用発熱抵抗体202の共通電極にはコネクタ2
03を介して電圧発生回路205の出力端子が接続さ
れ、印字用発熱抵抗体202の個別電極には、コネクタ
203を介して駆動回路が接続されることになる。
【0007】そして、非印字用抵抗体201の抵抗値が
抵抗測定回路204で自動的に測定され、該抵抗測定回
路204の測定値に基づいて、電圧制御回路206は電
圧発生回路205の出力電圧を印字濃度に応じて予め設
定されている最適値になるように制御している。すなわ
ち、上記サーマルプリンタは、非印字用抵抗体201を
サーマルヘッド200に付加し、この非印字用抵抗体2
01の抵抗値を測定し、印字用発熱抵抗体202の平均
抵抗を推定するものである。
【0008】しかるに、上記特開昭60−244564
号公報に開示されたサーマルプリンタは、サーマルヘッ
ドに非印字用抵抗体を設け、この非印字用抵抗体の抵抗
値を測定して、印字用発熱素子の平均抵抗値を推定する
構成であるので、専用のサーマルヘッドが必要となると
ともに、抵抗値の測定精度が悪いという問題がある。
【0009】また、特開昭60−244565号公報に
記載れたサーマルプリンタが公知である。図11は、上
記特開昭60−244565号公報に記載されたサーマ
ルプリンタの構成を示すブロック図である。
【0010】かかるサーマルプリンタは、図11に示す
如く、サーマルヘッド301と、発熱抵抗体302の発
熱抵抗を測定する抵抗測定回路304と、発熱抵抗体3
02に印加する電圧を発生する電圧発生回路305と、
抵抗値測定回路304の抵抗値に基づいて、電圧発生回
路305の出力電圧を制御する電圧制御回路306と、
発熱抵抗体302を選択的に駆動するための駆動パルス
発生回路307と、サーマルヘッド301の発熱抵抗体
302と外部回路とを着脱自在に接続するコネクタ30
3と、検出用抵抗308とを備えている。
【0011】上記の如く構成されるサーマルプリンタで
は、サーマルヘッド301をサーマルサプリンタに取り
付けることにより、発熱抵抗体302の共通電極にはコ
ネクタ303および検出用抵抗308を介して電圧発生
回路305の出力端子が接続されるとと共に、抵抗測定
回路304および電圧制御回路306が接続され、発熱
抵抗体302の個別電極にはコネクタ303を介して駆
動回路が接続されることとなる。
【0012】そして、電源投時に駆動パルス発生回路3
07から全ての発熱抵抗体302を同時に駆動するため
の駆動パルスを送出すると共に、検出用抵抗308の両
端の電圧を抵抗測定回路304で測定することによって
発熱抵抗体302群の抵抗値を求め、該抵抗測定回路3
04の測定値に基づいて、電圧制御回路306が電圧発
生回路305の出力電圧を印字濃度に応じて予め定めた
最適値になるように設定する。すなわち、上記サーマル
プリンタは、サーマルヘッド電源経路に検出用抵抗30
8を挿入し、この検出用抵抗308の両端の電圧をA/
D変換してサーマルヘッド301の発熱抵抗素子の抵抗
を測定するものである。
【0013】しかるに、特開昭60−244565は、
サーマルヘッドを全素子がONとなるように駆動し、サ
ーマルヘッドの印字電源ラインに挿入した抵抗の両端の
電圧を検出して平均抵抗値を求める構成であるので、個
々の発熱素子の抵抗値が解かららないため、2値画像程
度用にしか使えないという問題がある。
【0014】これを解決する方法として、例えば、特開
昭61−228970公報で開示されたサーマルヘッド
駆動装置が公知である。図12は、上記特開昭60−2
44565号公報に記載されたサーマルプリンタの構成
を示すブロック図である。
【0015】かかるサーマルヘッド駆動装置は、図12
に示す如く、サーマルヘッド上に形成された発熱抵抗体
401と、発熱抵抗体401の各単位発熱抵抗体の電気
抵抗値を測定する電気抵抗測定部(付図示)と、この電
気抵抗に応じた印字パルスの印加時間を求めてこれに対
応する印字制御データをメモリ404に格納するデータ
処理部(不図示)と、各単位発熱体に対して印字制御デ
ータに対応する制御パルスを供給する印字制御部(不図
示)と、を備えている。
【0016】すなわち、かかるサーマルヘッド駆動装置
は、サーマルヘッドに1画素のみがONとなるデータを
転送し、印字を順次行うことで、印字用電源ラインに挿
入した抵抗の両端に発生する電圧をA/D変換し、メモ
リに記憶していく事で、全発熱素子の抵抗値を各々測定
するものである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
61−228970公報で開示されたサーマルヘッド駆
動装置では、以下の如き問題がある。この問題を、図1
3および図14を参照しつつ説明する。
【0018】図13は、特開昭61−228970の1
素子測定時の等価回路を示している。図13において、
電源電圧をVH 、被測定素子(発熱抵抗体401)の抵
抗値をRX 、抵抗測定用抵抗の抵抗値をR、A/D変換
器の入力電圧をVR とすると、A/D変換器の入力電圧
R は、下式(1)により導出される。
【0019】 VR =(VH ・R)/(R+RX )・・・(1)
【0020】図14は、図13の被測定素子の抵抗値R
X とA/D変換器の入力電圧VR との関係を示す特性図
である。図14に示す如く、被測定素子の抵抗値RX
対するA/D変換器の入力電圧VR は、抵抗測定用抵抗
の抵抗値Rの影響により線形とはならず、被測定素子の
抵抗値の測定に誤差が生じ、測定精度が悪いという問題
がある。
【0021】上記課題に鑑み、請求項1に係る本発明の
目的は、サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵抗素子
の各抵抗値を精度良く測定可能なサーマルヘッド駆動装
置を提供することにある。
【0022】請求項2に係る発明の目的は、サーマルヘ
ッドを構成する複数の発熱抵抗素子の各々の抵抗値を精
度良く測定可能で、かつ、印字モードと抵抗値測定モー
ドとを実行可能なサーマルヘッド駆動装置を提供するこ
とにある。
【0023】請求項3に係る発明の目的は、サーマルヘ
ッドを構成する複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良
く測定可能で、かつ、印字モードと抵抗値測定モードと
で電源供給源を容易に切り替え可能なサーマルヘッド駆
動装置を提供することにある。
【0024】請求項4および請求項5に係る発明の目的
は、サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵抗素子の各
抵抗値を精度良く測定可能で、かつ、印字モードと抵抗
値測定モードとで電源供給源を切り替える場合に、抵抗
測定回路を破損させないサーマルヘッド駆動装置を提供
することにある。
【0025】請求項6に係る発明の目的は、サーマルヘ
ッドを構成する複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良
く測定可能で、かつ、簡単な構成で、抵抗測定回路を実
現可能なサーマルヘッド駆動装置を提供することにあ
る。
【0026】請求項7に係る発明の目的は、サーマルヘ
ッドを構成する複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良
く測定可能で、かつ、抵抗値測定回路を構成するA/D
変換器に適正レベルの電圧を入力可能なサーマルヘッド
駆動装置を提供することにある。
【0027】請求項8に係る発明の目的は、サーマルヘ
ッドを構成する複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良
く測定可能で、かつ、抵抗値測定回路を構成する増幅回
路のゲインとオフセットを容易に調整可能なサーマルヘ
ッド駆動装置を提供することにある。
【0028】請求項9および10に係る発明の目的は、
サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵抗素子の各抵抗
値を精度良く測定可能で、かつ、高速な抵抗値測定が可
能なサーマルヘッド駆動装置を提供することにある。
【0029】請求項11に係る発明の目的は、サーマル
ヘッドを構成する複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度
良く測定可能で、かつ、発熱抵抗素子の抵抗値がばらつ
いても濃度ムラのない高画質の印字が可能なサーマルヘ
ッド駆動装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に係るサーマルヘッド駆動装置は、サーマル
ヘッドを構成する複数の発熱抵抗素子を駆動して印字を
行うサーマルヘッド駆動装置において、前記複数の発熱
抵抗素子の抵抗値を測定するために、当該複数の発熱抵
抗素子が接続される電源ラインに定電流を供給する定電
流発生手段と、前記複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を測
定する抵抗値測定手段と、を備えたものである。
【0031】すなわち、請求項1に係るサーマルヘッド
駆動装置によれば、複数の発熱抵抗素子の抵抗値を測定
するために、複数の発熱抵抗素子が接続される電源ライ
ンに定電流発生手段により定電流を供給して、複数の発
熱抵抗素子の各抵抗値を測定することとしたので、抵抗
測定用抵抗が不要となるため、この抵抗測定用抵抗によ
る誤差がなくなり、精度良く複数の発熱抵抗素子の各抵
抗値を測定することが可能となる。
【0032】また、請求項2に係るサーマルヘッド駆動
装置は、サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵抗素子
を駆動して印字を行うサーマルヘッド駆動装置におい
て、通常の印字を行う印字モードと、前記複数の発熱抵
抗素子の抵抗値を測定する抵抗値測定モードとを有し、
前記複数の発熱抵抗素子の抵抗値を測定するために、当
該複数の発熱抵抗素子が接続される電源ラインに定電流
を供給する定電流発生手段と、前記複数の発熱抵抗素子
の各抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、を備えたもの
である。
【0033】すなわち、請求項2に係るサーマルヘッド
駆動装置によれば、印字モードと印刷モードを有し、複
数の発熱抵抗素子の抵抗値を測定するために、複数の発
熱抵抗素子が接続される電源ラインに定電流発生手段に
より定電流を供給して、複数の発熱抵抗素子の各抵抗値
を測定することとしたので、印字モードと抵抗値測定モ
ードとを実行可能となり、また、抵抗測定用抵抗が不要
となるため、この抵抗測定用抵抗による誤差がなくな
り、精度良く複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を測定する
ことが可能となる。
【0034】また、請求項3に係るサーマルヘッド駆動
装置は、請求項2に係るサーマルヘッド駆動装置におい
て、前記印字モードの場合には、印字用電圧供給手段の
出力を前記電源ラインに接続する一方、前記抵抗値測定
モードの場合には、前記定電流発生手段の出力を当該電
源ラインに接続する電源切換手段を備えたものである。
【0035】すなわち、請求項3に係るサーマルヘッド
駆動装置によれば、電源切換手段により、印字モードの
場合には、印字用電圧供給手段の出力を電源ラインに接
続する一方、抵抗値測定モードの場合には、定電流発生
手段の出力を電源ラインに接続する構成であるので、請
求項2に係るサーマルヘッド駆動装置の発明の効果に加
えて、印字モードと抵抗値測定モードにおいて、電源ラ
インに接続する電源を容易に切換ることが可能となる。
【0036】また、請求項4に係るサーマルヘッド駆動
装置は、請求項3に係るサーマルヘッド駆動装置におい
て、前記電源切換手段は、前記電源ラインに前記印字用
電圧供給手段が接続されている場合には、前記抵抗測定
手段を、当該印字用電圧供給手段から電気的に切断する
機構を備えたものである。
【0037】すなわち、請求項4に係るサーマルヘッド
駆動装置によれば、電源切換手段は、抵抗値測定手段
を、印字用電圧供給手段から電気的に切断することとし
たので、請求項3に係るサーマルヘッド駆動装置の効果
に加えて、抵抗値測定手段に高電圧が印加されて、抵抗
値測定手段が破壊されるのを防止することが可能とな
る。
【0038】また、請求項5に係るサーマルヘッド駆動
装置は、請求項3又は4のいずれか一つに係るサーマル
ヘッド駆動装置において、前記電源切換手段は、抵抗値
測定モードが設定された場合には、前記電源ラインの電
荷の放電を行った後に、当該電源ラインに定電流発生手
段の出力を接続するものである。
【0039】すなわち、請求項5に係るサーマルヘッド
駆動装置によれば、電源切換手段は、抵抗値測定モード
が設定された場合には、電源ラインの電荷の放電を行っ
た後に、電源ラインに定電流発生手段の出力を接続する
こととしたので、請求項3又は4に係るサーマルヘッド
駆動装置の効果に加えて、電源ラインの電荷により抵抗
値測定手段が破壊されるのを防止することが可能とな
る。
【0040】また、請求項6に係るサーマルヘッド駆動
装置は、請求項1〜5のいずれか一つに係るサーマルヘ
ッド駆動装置において、前記抵抗値測定手段は、前記定
電流発生手段の出力が供給される前記電源ラインに接続
された複数の発熱抵抗素子を1素子毎に、順次ONさせ
ることにより各発熱抵抗素子の両端にそれぞれ生じる電
圧を夫々増幅して出力する増幅手段と、前記増幅手段の
各出力をA/D変換して得られる各電圧データを出力す
るA/D変換手段と、前記A/D変換手段から出力され
る各電圧データに基づいて、前記複数の発熱抵抗素子の
各抵抗値を算出する抵抗値算出手段と、を備えたもので
ある。
【0041】すなわち、請求項6に係るサーマルヘッド
駆動装置によれば、抵抗値測定手段を、定電流発生手段
の出力が供給される電源ラインに接続された複数の発熱
抵抗素子を1素子毎に、順次ONさせることにより各発
熱抵抗素子にそれぞれ生じる電圧を夫々増幅して出力す
る増幅手段と、増幅手段の各出力をA/D変換して得ら
れる各電圧データを出力するA/D変換手段と、A/D
変換手段から出力される各電圧データに基づいて、複数
の発熱抵抗素子の各抵抗値を算出する抵抗値算出手段
と、電圧データに基づいて、複数の発熱抵抗素子の各々
の抵抗値を算出する抵抗値算出算出手段と、を備えた構
成としたので、請求項1〜5に係るサーマルヘッド駆動
装置の効果に加えて、簡単な回路構成で抵抗値測定手段
を実現することが可能となる。
【0042】また、請求項7に係るサーマルヘッド駆動
装置は、請求項6に係るサーマルヘッド駆動装置におい
て、前記増幅手段は、入力される前記被測定電圧を、前
記A/D変換手段の適正入力範囲内のレベルに増幅する
ために、DCオフセットを可変に設定できるDCオフセ
ットレベル可変手段と、ゲインを可変に設定できるゲイ
ン可変手段とを備えたものである。
【0043】すなわち、請求項7に係るサーマルヘッド
駆動装置によれば、増幅手段に入力される被測定電圧を
A/D変換手段の適正入力範囲内のレベルに増幅するた
めに、増幅手段を、DCオフセットを可変に設定できる
DCオフセットレベル可変手段と、ゲインを可変に設定
できるゲイン可変手段とで構成したので、請求項6に係
るサーマルヘッド駆動装置の効果に加えて、A/D変換
手段に適正レベルの電圧を入力可能となり、A/D変換
誤差を低減することが可能となる。
【0044】また、請求項8に係るサーマルヘッド駆動
装置は、請求項7に係るサーマルヘッド駆動装置におい
て、前記DCオフセットレベル可変手段は、前記発熱抵
抗素子の下限抵抗値に略等しい基準抵抗を前記増幅手段
の入力端子と接地間に接続した場合に、出力が前記A/
D変換手段の略入力下限電圧になるようにDCオフセッ
ト値を調整するDCオフセット調整手段を備え、前記ゲ
イン可変手段は、前記発熱抵抗素子の上限抵抗値に略等
しい基準抵抗を前記増幅手段の入力端子と接地間に接続
した場合に、出力が前記A/D変換手段の略入力上限電
圧になるようにゲインを調整するゲイン調整手段を備え
たものである。
【0045】すなわち、請求項8に係るサーマルヘッド
駆動装置によれば、DCオフセットレベル調整手段が、
発熱抵抗素子の下限抵抗値に略等しい基準抵抗を前記増
幅手段の入力端子と接地間に接続した場合に、出力がA
/D変換手段の略入力下限電圧になるようにDCオフセ
ット値を調整する一方、ゲイン調整手段が、発熱抵抗素
子の上限抵抗値に略等しい基準抵抗を増幅手段の入力端
子と接地間に接続した場合に、出力がA/D変換手段の
略入力上限電圧になるようにゲインを調整することとし
たので、請求項7に係るサーマルヘッド駆動装置の効果
に加えて、増幅手段のゲインとDCオフセット電圧を簡
単に精度良く調整することが可能となる。
【0046】また、請求項9に係るサーマルヘッド駆動
装置は、請求項2〜8に係るサーマルヘッド駆動装置に
おいて、前記定電流発生手段の出力は、ダミー抵抗の一
端に接続され、抵抗値測定時以外のときには、前記ダミ
ー抵抗の他端をグランドに接続させるスイッチ機構を有
するスイッチ手段を備えたものである。
【0047】すなわち、請求項9に係るサーマルヘッド
駆動装置は、定電流発生手段の出力をダミー抵抗の一端
に接続し、抵抗値測定時以外のときには、ダミー抵抗の
他端をグランドに接続させるスイッチ機構を有するスイ
ッチ手段を備えているので、請求項2〜8に係るサーマ
ルヘッド駆動装置の効果に加えて、抵抗測定時以外のと
きには、定電流発生手段の出力はダミー抵抗を介してグ
ランドに落ちることになり、抵抗値測定手段に規定範囲
外の電圧が入力されるのを防止することができると共
に、抵抗の非測定状態から測定状態への電圧変化量を少
なくし、高速な抵抗値測定が可能となる。
【0048】また、請求項10に係るサーマルヘッド駆
動装置は、請求項9に係るサーマルヘッド駆動装置にお
いて、前記ダミー抵抗は、前記複数の発熱抵抗素子の略
平均抵抗値を有するものである。
【0049】すなわち、請求項10に係るサーマルヘッ
ド駆動装置によれば、ダミー抵抗の抵抗値を複数の発熱
抵抗素子の略平均抵抗値としたので、請求項9に係るサ
ーマルヘッド駆動装置の効果に加えて、より高速な抵抗
測定が可能となる。
【0050】また、請求項11に係るサーマルヘッド駆
動装置は、請求項1〜10に係るサーマルヘッド駆動装
置において、前記抵抗値測定手段により測定された前記
複数の発熱抵抗素子の各抵抗値に基づいて、前記サーマ
ルヘッドの印字制御を行う印字制御手段を備えたもので
ある。
【0051】すなわち、請求項11に係るサーマルヘッ
ド駆動装置によれば、測定された複数の発熱抵抗素子の
各抵抗値に基づいて、サーマルヘッドの印字制御を行う
こととしたので、請求項1〜10に係るサーマルヘッド
駆動装置の効果に加えて、発熱抵抗素子の抵抗値がばら
ついても濃度ムラのない高画質の印字が可能となる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、本発
明に係るサーマルヘッド駆動装置の好適な実施の形態を
詳細に説明する。
【0053】図1は、本発明に係るサーマルヘッド駆動
装置を適用した熱記録装置の回路構成を示すブロック図
である。
【0054】図1において、1は熱記録装置を示してお
り、この熱記録装置1は、ホストコンピュータから送出
される印字データを格納するスレーブ共有メモリ2と、
スレーブCPU6が実行する制御プログラム(例えば、
印字モード実行プログラムや抵抗測定モード実行プログ
ラム等)を格納したROM3と、スレーブCPU6のワ
ークメモリとして使用され各種データを格納するRAM
4と、I/O5と、ROM3に格納された制御プログラ
ムに基づいて装置内の各部の制御を司るスレーブCPU
6と、D/A変換器7と、アンプAMP15からの出力
をA/D変換するA/D変換器8とを備えている。
【0055】さらに、サーマルヘッド17を駆動するヘ
ッドドライブ回路9と、スレーブ共有メモリ2から1ラ
イン毎に転送される印字データを一時的に格納するデュ
アルポートRAM10と、ヘッドドライブ回路9(2値
化部96)でレベル変換された印字データを格納する出
力RAM11と、印字モードにおいてサーマルヘッド1
7に駆動電圧を供給するヘッド印字用電源12と、抵抗
値測定モードにおいてサーマルヘッド17の発熱抵抗素
子RX 1〜RX nの抵抗値を測定するための定電流I
CONST をサーマルヘッド17の電源ライン(VH ライ
ン)に供給する定電流源13とを備えている。
【0056】さらに、動作モードに応じてヘッド印字用
電源12と定電流源13との出力を択一的に切り替えて
サーマルヘッド9に出力するヘッド電源切換回路14
と、A/D変換器8に入力される電圧のレベルを調整す
るアンプAMP15と、A/D変換器8への入力を切り
替えるアナログセレクタ16と、記録紙に熱定着を行う
サーマルヘッド17とを備えている。
【0057】上記構成の熱記録装置は、通常の印字を行
う印字モードとサーマルヘッド17の発熱抵抗素子RX
1〜RX nの抵抗値を測定する抵抗値測定モードとを備
えており、上記スレーブCPU6は、これら印字モード
および抵抗値測定モードを実行し、各動作モードの設定
は、スレーブCPU6がヘッドドライブ回路9のモード
設定レジスタ91にアクセスすることにより行われる。
【0058】また、スレーブCPU6、A/D変換器
8、およびアンプAMP15等は、抵抗測定回路を構成
する。この抵抗測定回路は、抵抗値測定モードにおい
て、サーマルヘッド17の発熱抵抗素子Rx の抵抗値を
測定する。
【0059】図2は、図1に示したの定電流源13の具
体的回路構成を示す図である。定電流源13は、図2に
示す如く、ツエナーダイオードD1と、分圧抵抗RA
分圧抵抗RB と、アンプOP1と、およびトランジスタ
T1等を備えている。図2に示す如く、分圧抵抗RA
分圧抵抗RB は互いに直列接続されており、この直列回
路には、ツエナーダイオードD1が並列接続されてい
る。そして、この並列回路の一端は定電源(+VDD)に
接続され、他端は抵抗R2を介して接地されている。
【0060】また、アンプOP1の正相入力端子(+)
は、分圧抵抗RA と分圧抵抗RB の分圧点に接続され、
逆相入力端子(−)は、抵抗R1を介して定電源(+V
DD)に接続されるとともに、トランジスタT1のドレイ
ンに接続され、アンプOP1の出力は、トランジスタT
1のゲートに接続されている。そして、トランジスタT
1のゲートは、アンプOP1の出力に接続され、そのド
レインは、アンプの逆相入力端子(−)に接続されると
ともに、抵抗R1を介して、定電源(+VDD)に接続さ
れ、そのソースはヘッド電源切換回路14に接続されて
いる。
【0061】上記構成の定電流源13においては、定電
源から供給される電圧+VDDが、分圧抵抗RA と分圧抵
抗RB とにより分圧されて、アンプOP1の正相入力端
子(+)に供給され、また、電圧+VDDは、抵抗R1を
介して、アンプOP1の逆相入力端子(−)に供給され
る。アンプOP1は、入力電圧を作動増幅した出力をト
ランジスタT1のゲートに供給して、トランジスタT1
をスイッチングする。トランジスタT1は、アンプOP
1の出力でスイッチングされて、定電源から抵抗R1を
介して入力される電圧+VDDを増幅して得られる定電流
CONST を、ソースからヘッド電源切換回路14に出力
する。
【0062】すなわち、定電流源13においては、定電
流ICONST の大きさは、分圧抵抗R A と分圧抵抗RB
より決定される。従って、分圧抵抗RA と分圧抵抗RB
の抵抗値を設定することにより、定電流ICONST の大き
さを任意に設定することができる。
【0063】図3は、図1のアンプAMP15の具体的
回路構成を示す図である。アンプAMP15は、図3に
示す如く、アンプAMP15のDCオフセット量を設定
するDCオフセット可変部151と、定電流源13から
供給される定電流ICONST により生じるサーマルヘッド
17の発熱抵抗体VX の両端間の電圧を増幅してアナロ
グセレクタ16に出力する増幅部152とから成る。ア
ンプAMP15は、DCオフセット可変部151と増幅
部152とにより、A/D変換器8に入力される発熱抵
抗体VX の両端間の電圧VX のレベルをA/D変換器8
の適正入力電圧範囲となるように調整している。
【0064】上記DCオフセット可変部151は、アン
プOP2や可変抵抗(DCオフセット調整ボリューム)
VR1等からなり、可変抵抗VR1,分圧抵抗R4、お
よび分圧抵抗R5からなる直列回路の一端は、抵抗R3
を介して定電源+VCCに接続され、その他端は接地され
ている。この直列回路と抵抗R3間には、一端が接地さ
れたツェナーダイオードD2が接続されている。
【0065】そして、アンプOP2の正相入力端子
(+)には、可変抵抗VR1が接続され、アンプOP2
の出力はその逆相入力端子(−)に帰還されるととも
に、抵抗R6を介して、増幅部152のアンプOP3の
逆相入力端子(−)に接続されている。また、可変抵抗
VR1とアンプOP2間には一端が接地されたコンデン
サC1が接続され、アンプOP2と抵抗R6間には一端
が接地されたコンデンサC2が接続されている。
【0066】増幅部152は、アンプOP3や可変抵抗
(ゲイン調整用ボリューム)VR2等からなり、アンプ
OP3の正相入力端子(+)には定電流源13からの出
力が入力され、その逆相入力端子(−)は、DCオフセ
ット可変部151のアンプOP2の出力に抵抗R6を介
して接続される。アンプOP3の出力は、抵抗R8およ
び可変抵抗VR2を介してアンプOP3の逆相入力端子
(−)に帰還される一方、アナログセレクタ14を経て
A/D変換器8に接続される。
【0067】上記構成のアンプAMP15においては、
先ず、DCオフセット可変部151において、定電源か
ら供給される電圧+VCCが、可変抵抗VR1,分圧抵抗
R4、および分圧抵抗R5からなる直列回路により分圧
されて、アンプOP2の正相入力端子(+)に供給さ
れ、増幅された後、抵抗R6を介して、DCオフセット
電圧としてアンプOP3の逆相入力端子(−)に出力さ
れる。増幅部152では、アンプOP3の正相入力端子
(+)に入力される定電流源13から入力される電圧と
逆相入力端子(−)に入力される電圧とを、抵抗R2と
可変抵抗VR2で決定されるゲインで作動増幅して、ア
ナログセレクタ16を介してA/D変換器8に出力す
る。
【0068】すなわち、アンプAMP15では、DCオ
フセット電圧は、可変抵抗VR1により調整され、ゲイ
ンはVR2で調整される。従って、可変抵抗VR1を調
整することによりDCオフセット電圧を所望値に設定
し、可変抵抗VR2を調整することによりゲインを設定
できる。
【0069】つぎに、上記アンプAMP15のゲインと
DCオフセット電圧の調整方法について説明する。前述
のように、アンプAMP15を具備することにより、A
/D変換器8のA/D変換誤差を小さくできるが、より
好ましくは、ゲインとDCオフセット電圧を正確に調整
する必要がある。
【0070】ここで、サーマルヘッド17の発熱抵抗素
子Rx の製造バラツキの下限値をR Low ,上限値をR
High、A/D変換器8の適正下限入力電圧をVLOW ,上
限入力電圧をVHIGHとする。
【0071】先ず、増幅部152の入力INとグランド
間に、RLow と略等しい基準抵抗を接続し、DCオフセ
ット調整ボリューム(可変抵抗)VR1を、出力電圧O
UTがVLOW となるように調整する。つぎに、入力IN
とグランド間にRHighを接続し、ゲイン調整ボリューム
(可変抵抗)VR2を、出力電圧OUTがVHIGHとなる
ように調整する。以上の操作を数回繰り返すことによ
り、ゲインとDCオフセット電圧は完全に調整され、入
力INにRLow を接続した場合には出力電圧OUTがV
LOW 、入力INにRHighを接続した場合には出力電圧O
UTがVHIGHとなる。これにより、サーマルヘッド17
の発熱抵抗素子Rx で生じる電圧VX は、理想的な電圧
範囲でA/D変換器8に入力され、高精度な抵抗値測定
が可能となる。
【0072】図4は、図1のサーマルヘッド17の詳細
な回路構成例を示している。サーマルヘッド17は、図
4に示す如く、ライン状に配置され、一端がVH ライン
(電源ライン)に並列に接続され他端がスイッチング回
路TR1 〜TRn にそれぞれ接続された複数の発熱抵抗
素子RX 1〜RX nと、ヘッドドライブ回路9から入力
されるシリアルの印字データDATAをパラレルのデー
タに変換するシフトレジスタ171と、シフトレジスタ
171から出力されるパラレルのデータをヘッドドライ
ブ回路9のタイミングコントローラ93(図5参照)か
ら供給されるのラッチパルス*LATCH(*はLOW
アクティブを示す。以下、同様である)に基づいてラッ
チするラッチ回路172と、前記ラッチ回路172の出
力線とストローブジェネレータ92(図5参照)から供
給される発熱抵抗素子RX 1〜R X nを駆動するための
ストローブパルス*STB(*はLOWアクティブを示
す。以下、同様である)の供給線とに接続され、ラッチ
回路172のラッチ信号*LATCHとストローブパル
ス*STBとの論理積信号を出力するアンドゲートAN
D1〜ANDnと、アンドゲートAND1〜ANDnか
らの出力により開閉制御されて発熱抵抗素子RX 1〜R
X nに記録電流を流すスイッチング回路TR 1 〜TR2
と、を備えている。
【0073】また、上記VH ラインには、一端が接地さ
れたノイズ防止用コンデンサC(パスコン)が接続され
ている。なお、これらスイッチング回路TR1 〜T
n 、シフトレジスタ171、ラッチ回路172、およ
びアンドゲート173は、IC化されている。
【0074】図5は、図1に示した熱記録装置の一部構
成を示しており、特に、ヘッドドライブ回路9,ヘッド
電圧切換回路14,およびアナログセレクタ16の詳細
な構成並びにその周辺の構成を示すものである。
【0075】上記ヘッドドライブ回路9は、図5に示す
如く、動作モード(印刷モード、抵抗測定モード)やス
トローブ幅(DUTY)等の設定レジスタを備えたモー
ド設定レジスタ91と、モード設定レジスタで設定され
たストローブ幅(DUTY)のストローブパルス*ST
B(*はLOWアクティブを示す。以下、同様である)
を発生してサーマルヘッド17に供給するストローブジ
ェネレータ92と、内部システムクロック,ヘッドドラ
イブ回路9内の各種タイミング信号,およびサーマルヘ
ッド17を駆動するタイミング信号(クロックCKやラ
ッチパルス*LATCH)を生成するタイミングコント
ローラ93と、デュアルポートRAM10のリード制御
を行うデュアルポートRAMI/F94と、デュアルポ
ートRAMI/F94の出力先を動作モードに応じて切
り替えるSW95と、デュアルポートRAMI/F94
から出力される階調データ(例えば、8bit のデータ)
をサーマルヘッド17で印字可能な2値データに変換す
る2値化回路96と、2値化された印字データを出力R
AM11にライトする出力RAMI/F97と、奇数画
素と偶数画素を交互に印字するための印字データを出力
するO−E(ODD−EVEN)フィルタ98と、動作
モードに応じてサーマルヘッド17への印字データの出
力を択一的に切り替えるSW99とから構成されてい
る。
【0076】ヘッド電圧切換回路14は、図5に示す如
く、例えば、リレーRY1とリレーRY2とからなり、
リレーRY1は、スレーブCPU6の制御により、ヘッ
ド印字用電源14の+端子側に接続されたメーク接点
(a1接点)側とリレーRY2を介して抵抗値測定回路
に接続されるブレーク接点(b1接点)側との接続を切
り替える。また、リレーRY2は、スレーブCPU6の
制御により、抵抗値測定回路に接続されたメーク接点
(a2接点)側と一端が接地された抵抗RS に接続され
たブレーク接点(b2接点)側との接続を切り替える。
この抵抗RS は、サーマルヘッド17のVH ラインに実
装されているノイズ防止用コンデンサCに蓄積された電
荷を放電するために設けられている。
【0077】上記構成のヘッド電圧切換回路14におい
ては、印字時には、リレーRY1をON(a1側に接
続)とし、ヘッド印字用電源10の出力がサーマルヘッ
ド17のVH ライン(電源ライン)に印加される。リレ
ーRY1がONしている場合は、抵抗値測定回路が接続
されることはなく、ヘッド印字用電源12の高電圧が微
少電圧用の抵抗値測定回路に入力されないため、抵抗値
測定回路が破壊されるのを防止できる。
【0078】非印字時のスタンバイ状態には、リレーR
Y1とリレーRY2が共にOFF(b1,b2側に接
続)となっており、サーマルヘッド17のVH ライン
(電源ライン)と接地間に接続されたノイズ防止用コン
デンサCの電荷は、抵抗RS から放電されるため、サー
マルヘッド17の発熱抵抗素子RX に付着したナトリウ
ムイオン等によるグランドへの不要放電による素子破壊
を防止することができる。
【0079】また、抵抗値測定時には、スレーブCPU
6は、I/Oポート5を介して、先ずリレーRY1をO
FFし、所定時間経過後、リレーRY2をONとする。
これにより、定電流源13から定電流ICONST がサーマ
ルヘッド17のVH ラインに供給される。リレーRY1
をOFFし、所定時間経過後、リレーRY2をONして
いるため、サーマルヘッド17のVH ラインに実装され
ているノイズ防止用コンデンサC(図7参照)に蓄積さ
れた電荷を抵抗RS により放電し、このコンデンサCに
蓄積された電荷により抵抗値測定回路が破壊されるのを
防止できる。また、抵抗値測定を行う場合は、リレーR
Y2をONしているため、抵抗RS はV H ラインから切
り離されることになり、抵抗RS は抵抗値測定には影響
を与えない。
【0080】アナログセレクタ16は、図5に示す如
く、例えば、アナログスイッチSW1とアナログスイッ
チSW2からなり、アナログスイッチSW1は、スレー
ブCPU6の制御により、AMP15に接続されたX1
側と、サーマルヘッド17のTHRに接続されたY1側
との接続を切り替える。また、アナログスイッチSW2
は、スレーブCPU6の制御により、無接続のX2側
と、オープンコレクタTTL18を介してストローブジ
ェネレータ92のストローブパルス*STB供給線に接
続されるY2側との接続を切り替える。
【0081】このY2側にはオープンコレクタTTL1
8がワイアードORで接続されている。このオープンコ
レクタTTL18は、ストローブジェネレータ92から
出力されるストローブパルス*STBがアクティブでな
い時にONされる。また、このY2側とヘッド電圧切換
回路14のリレーRY2のa2側間には、ダミー抵抗R
TYP が接続されている。また、このa2側とダミー抵抗
TYP の接続は、定電流源13とAMP15間の接続に
交差している。かかるダミー抵抗RTYP は、定電流源1
3の出力がアンプAMP15に入力されるのを防止する
ためのものである。
【0082】上記構成のアナログセレクタ16において
は、抵抗値測定時には、スレーブCPU6は、I/Oポ
ート5を介して、アナログスイッチSW1をX1側に切
り替えると共に、アナログスイッチSW2をX2側に切
り替える。これにより、アンプAMP15の出力がSW
1を経てA/D変換器8に入力され、抵抗値測定が行わ
れる。また、アナログスイッチSW2は、X2側に接続
されているため、ダミー抵抗RTYP は抵抗値測定には何
ら影響を与えない。
【0083】一方、サーマルヘッド17に搭載されたサ
ーミスタと抵抗RT とで発生した電圧でサーマルヘッド
17の温度を測定する場合には、スレーブCPU6は、
I/Oポート5を介して、アナログスイッチSW1をY
1側に切り替え、また、アナログスイッチSW2をY2
側に切り替える。これにより、サーマルヘッド17のT
HR出力は、アナログスイッチSW1とアンプを経てA
/D変換器8に入力されることになる。また、アナログ
スイッチSW2は、Y2側へ接続されているため、定電
流源13の出力は、ダミー抵抗RTYP を通じてGNDに
落ちることになり、アンプAMP15には、定電流源1
3の出力を開放した高電圧が印加されることはない。
【0084】上記図1〜図5の構成において、定電流源
13は定電流発生手段を、抵抗測定回路は抵抗値測定手
段を、ヘッド印字用電源12は印字用電源供給手段を、
ヘッド電源切換回路14は電源切換手段を、アンプAM
P15は増幅手段を、A/D変換器8はA/D変換手段
を、スレーブCPU6は抵抗値算出手段および印字制御
手段を、DCオフセット可変部151はDCオフセット
レベル可変手段を、増幅部152はゲイン可変手段を、
DCオフセット調整ボリュームVR1はDCオフセット
調整手段を、ゲイン調整用ボリュームVR2はゲイン調
整手段を、アナログセレクタ16はスイッチ手段を、そ
れぞれ実現している。
【0085】つぎに、上記熱記録装置の動作を説明す
る。上記図1〜図5の如く構成される熱記録装置1は、
前述の如く、印刷モードと抵抗測定モードを有してお
り、以下、抵抗測定モード、印字モードの順に説明す
る。
【0086】(抵抗測定モードの動作)この抵抗測定モ
ードは、サーマルヘッド17の全発熱抵抗素子RX 1〜
X nの各抵抗値を測定するモードであり、定電流源1
3に接続されたサーマルヘッド17の発熱抵抗素子RX
1〜RX nを1画素(1素子)づづ順次ONし、発熱抵
抗素子RX に生じる電圧VX (VH ラインとグランド間
の電圧)をスレーブCPU6がA/D変換器8にA/D
変換させ、このA/D変換された電圧データに基づいて
発熱抵抗素子RX の抵抗値を算出する。この抵抗測定モ
ードは、スレーブCPU6によりシステムの電源投入時
等に実行される。
【0087】図6は、抵抗値測定モードにおいて、発熱
抵抗素子RX 1(1素子)のみをONさせる場合のサー
マルヘッド17およびその関連部(定電流源13,A/
D変換器8)を模式的に示した図である。
【0088】図7は、発熱抵抗素子RX の両端間に生じ
る電圧VX と、発熱抵抗素子RX との関係を示す特性図
である。
【0089】図8は、抵抗値測定モードの動作を示すタ
イミングチャートであり、特に、オープンコレクタTT
L18(図5参照)を作動させた場合のタイミングチャ
ートを示している。
【0090】図9は、抵抗値測定モードの動作を示すタ
イミングチャートであり、特に、オープンプンコレクタ
TTL18(図5参照)を作動させない場合のタイミン
グチャートを示している。
【0091】図8および図9において、(A)は、ヘッ
ドドライブ回路9から出力されるデータDATAの波形
を示しており、(B)は、タイミングコントローラ93
から出力されるクロックCLKの波形を示しており、
(C)は、タイミングコントローラ93から出力される
ラッチパルス*LATCHの波形を示しており、(D)
は、ストローブジェネレータ92から出力されるストロ
ーブパルス*STBの波形を示しており、(E)は、A
/D変換器8の動作を示す波形を示しており、(F)
は、VH ラインとグランド間の電圧VX の波形を示して
いる。
【0092】以下、上記図6〜図9を参照して、抵抗値
測定モードの動作を説明する。スレーブCPU6は、電
源投入後、所定の初期化終了後、ROM3に格納された
抵抗値測定プログラムを実行する。先ず、スレーブCP
U6は、ヘッドドライブ回路9のモード設定レジスタ9
1に対して、抵抗値測定モードの設定を行う。つぎに、
スレーブCPU6は、I/Oポート5を介して、ヘッド
電源切換回路14のリレーRY1をOFFしてb1側に
接続するとともに、リレーRY2をONしてa2側に接
続するとともに、アナログセレクタ16のアナログスイ
ッチSW1およびSW2をX1、X2側にそれぞれ接続
する。これにより、定電流源13の定電流ICONST が、
リレーRY1およびリレーRY2を経てサーマルヘッド
17のV H ラインに供給されることになる。
【0093】つぎに、スレーブCPU6は、デュアルポ
ートバッファRAM10にサーマルヘッド9の発熱抵抗
素子Rx のうち最初の1素子Rx 1のみをONさせる1
ライン分のデータDATA”100・・・00”を書き
込み、タイミングコントローラ93に対してスタート指
示を出す。
【0094】これに応じて、ヘッドドライブ回路9で
は、デュアルポートRAMI/F94によりデュアルポ
ートバッファRAM10から発熱抵抗素子RX 1〜RX
nの最初の1素子(RX 1)のみをONさせる1ライン
分の図8(A)の如きデータDATAを読み出すととも
に、データスイッチSW95およびデータスイッチSW
99をX側に接続して、印字モードで使用される2値化
部96,出力RAMI/F97,およびO−Eフィルタ
98をスルーして、サーマルヘッド17のシフトレジス
タ171へ転送する。これと同時に、タイミングコント
ローラ19は、1ライン分の図8(B)の如きクロック
CLKをサーマルヘッド17のシフトレジスタ171に
転送する。
【0095】続いて、タイミングコントローラ93は、
図8(C)の如きラッチパルス*LATCHを、サーマ
ルヘッド17のラッチ回路172に出力してラッチ回路
172に転送データをラッチさせる。その後、ストロー
ブジェネレータ92は、図7(D)に示す如く、ストロ
ーブパルス*STBを「LOW」にしてアクティブにす
るとともに、タイミングコントローラ93は、スレーブ
CPU6に対して割込信号LSYNCをアサートする。
これに応じて、スレーブCPU6は、A/Dコンバータ
8を起動する。
【0096】かくして、図6に示す構成のサーマルヘッ
ド171では、先ず、シフトレジスタ92が、転送され
る図8(B)の如きクロックCLKのタイミングで、転
送される1ライン分の図8(A)の如きデータDATA
を取り込んで、ラッチ回路172に順次出力する。
【0097】この場合、図6に示す如く、シフトレジス
タ92には、発熱抵抗素子RX 1〜RX nの最初の1素
子(Rx 1)のみをONさせるデータ”100・・・0
00”が取り込まれることになる。ラッチ回路172
は、図8(C)の如きラッチパルス*LATCHにより
起動され、シフトレジスタから供給されるデータを取り
込んで、アンドゲートAND1〜ANDnに順次出力す
る。この場合、図6に示す如く、発熱抵抗素子RX 1〜
X nの最初の1素子(RX 1)のみをONさせるデー
タがラッチされることになる。
【0098】アンドゲートAND1〜ANDnでは、ラ
ッチ回路172から供給されるデータと図8(D)の如
きストローブ信号*STBがインバータにより反転され
た信号との論理積が演算され、得られる論理積信号が、
スイッチング回路TR1 〜TRn のベースに出力され
る。これにより、スイッチング回路TR1 のみが動作し
て、トランジスタのコレクタに接続された発熱抵抗素子
x 1がONする。
【0099】続いて、定電流源13から出力される定電
流ICONST により、発熱抵抗素子T X 1に生じる電圧V
X 1、すなわち、サーマルヘッド17のVH ラインとG
ND間に生じる図8(F)の如き電圧VX 1が、アンプ
AMP15、アナログスイッチSW16およびバッファ
を介してA/D変換器8に入力し、A/D変換器8は入
力する電圧VX 1を図8(E)に示すタイミングで、A
/D変換して得られる電圧データをスレーブCPU6に
出力する。スレーブCPU6は、入力される電圧データ
からR−Iの抵抗値を算出する。
【0100】なお、スレーブCPU6は、抵抗値測定時
でないときには、SW2をY2側に接続するとともに、
ストローブパルス*STBがアクティブでない場合にオ
ープンコレクタTTL18をONすることにより、高速
な抵抗値測定を実現している。これについては、詳細は
後述する。
【0101】最初の1素子のA/D変換が終了したら、
スレーブCPU6は、A/Dコンバータ8から入力され
る電圧データをRAM4に格納し、最初の素子の抵抗値
測定を終了する。この動作をONさせる発熱抵抗素子を
1素子づつ順次移動して測定を全発熱抵抗素子の回数n
だけ繰り返すことにより、サーマルヘッド17の全発熱
抵抗素子RX 1〜RX nの個々の電圧データをRAM4
に格納する。
【0102】ところで、アナログスイッチSW1がX2
側に接続されている場合、すなわち、抵抗値測定時に
は、ダミー抵抗RTYP は開放状態であるが、サーマルヘ
ッド17へのデータ転送時など、ストローブパルスST
Bがアクティブでない時には、定電流源13の出力は、
開放状態となり、開放電圧まで上昇してしまう。
【0103】さらに、図6に示すように、サーマルヘッ
ド17の電源ラインVH にはノイズ防止用コンデンサC
(パスコン)が通常実装されているため、何も対策しな
いで抵抗測定を行うと、図9(F)に示す如く、一度定
電流源の開放電圧まで跳ね上がった電圧はノイズ防止用
コンデンサCに蓄積された電荷の放電により、ストロー
ブパルス*STBをアクティブにしてもすぐにVX とは
ならず、だらだらと下降した後、VX に落ち着く。
【0104】従って、スレーブCPU6は、ストローブ
パルス*STBをアクティブしてから一定時間ウエイト
した後、A/D変換器8を起動しなけらないため、高速
な抵抗値測定が行えず、サーマルヘッド17の全発熱抵
抗素子の抵抗値測定を行うのに非常に時間がかかってし
まう。
【0105】そこで、本実施の形態では、前述の抵抗値
測定時以外の時、定電流源13の出力をダミー抵抗R
TYP を通じてGNDに落とすアナログスイッチSW2に
ワイアッドORでオープンコレクタTTL18を接続
し、このオープンコレクタTTL18をストローブパル
ス*STBがアクティブでない時にはONするように構
成することにより、図8(F)に示すように、ストロー
ブパルス*STBがアクティブでない時も定電流源13
の開放電圧まで跳ね上がる事がなくなり、これによって
Vx に安定するまでの時間が短くて済むため、高速な測
定が可能となる。
【0106】前述のダミー抵抗RTYP の抵抗値をサーマ
ルヘッド17の発熱抵抗素子RX の製造ばらつきの平均
値とする事により、前述の効果をより大きくすることが
でき、より高速な抵抗値測定が可能となる。
【0107】つぎに、上記抵抗値測定モードにおける抵
抗測定方法を具体的に説明する。上記図7において、例
えば、発熱抵抗素子RX の抵抗値RXVは、ドライブトラ
ンジスタT1のコレクタ−エミッタ間の飽和電圧をVCE
とした場合、下式(2)の如く表すことができる。
【0108】 RXV=(VX −VCE)/(ICONST ) ・・(2)
【0109】上記式(2)においては、ICONST とVCE
は一定となるため、抵抗値の測定精度は高くなる。ま
た、スレーブCPU6は、電圧データの代わりに、上記
式(2)で算出した抵抗値RXVを、RAM4に格納する
ことにしても良い。
【0110】つぎに、上記測定した抵抗値に基づいて、
印字モードでの印字条件を決定する方法を具体的に説明
する。
【0111】実際の印字時の印字エネルギーEは、ヘッ
ド印字電圧をVH 、階調画像データをD、1階調当たり
のストローブパルス幅をτとすると、データDを8ビッ
ト(0〜255)とした場合、下式(3)の如く表すこ
とができる。
【0112】 E=(VH 2 XV)・(D・255)・τ・・・(3)
【0113】スレーブCPU6は、上記式(3)の条件
で、印字モードでサーマルヘッドを印字制御する事によ
り、発熱抵抗素子RX の抵抗値RXVがばらついても、均
一でムラのない画像を印字することができる。
【0114】(印字モードの動作)スレーブCPU6
は、ROM6に格納された印字モード実行プログラムに
基づいて、印字モードを実行する。先ず、スレーブCP
U6は、ヘッドドライブ回路9に、印刷モードでスター
ト指示を出す。これにより、サーマルヘッドドライブ回
路9は、フリーラン動作を開始する。続いて、スレーブ
CPU6は、デュアルポートRAM10に1ライン分の
例えば8bit の階調データを書き込む。
【0115】そして、デュアルポートRAMI/F94
は、デュアルポートRAM10に書き込まれた1ライン
分の階調データを読み出す。読み出された1ライン分の
階調データは、SW95を介して、2値化回路96に出
力される。2値化回路96は、階調データをサーマルヘ
ッド17で印字可能な2値の256レベルデータに変換
し、出力RAMI/F97は、この2値の256レベル
データを出力RAM11に書き込む。
【0116】続いて、O−Eフィルタ98は、出力RA
MI/F97により出力RAM11から読み出された第
1レベルの2値データを、先ず、奇数画素有効、偶数画
素を非印字データとして、サーマルヘッド17に転送す
る。この場合、タイミングコントローラ93は、転送ク
ロックCLKを、同時にサーマルヘッド17のシフトレ
ジスタ172に転送する。
【0117】タイミングコントローラ93は、データ転
送と転送クロックCLKの転送が完了すると、ラッチパ
ルス*LATCHをサーマルヘッド17に転送し、続い
て、タイミングコントローラ92が、サーマルヘッド1
7にラッチパルス*LATCHを送信する。これによ
り、サーマルヘッド17では奇数画素の印字が行われ
る。
【0118】つぎに、出力RAMI/F97は、出力R
AM11から同じ2値データを読み出し、奇数画素を非
印字データ、偶数画素を有効としてサーマルヘッド17
のシフトレジスタ173に転送する。タイミングコント
ローラ93は、同様に、転送クロックCLKを、同時に
サーマルヘッド17のシフトレジスタ171に転送す
る。そして、タイミングコントローラ93は、データ転
送と転送クロックCLKの転送が完了すると、続いて、
サーマルヘッド17のラッチ回路172にラッチパルス
*LATCHを送信する。これにより、サーマルヘッド
17では偶数画素の印字が行われる。
【0119】以上の処理を、第1レベルから第256レ
ベルまで行い、1ラインの印字を終了すると、タイミン
グコントローラ93は、スレーブCPU6に対して、割
り込み信号/LSYNCをアサートし、次ラインのデー
タ転送を要求する。
【0120】以上説明したように、本実施の形態におい
ては、サーマルヘッド17を構成する複数の発熱抵抗素
子RX 1〜RX nの抵抗値を測定するために、これら発
熱抵抗素子RX 1〜RXXnが接続される電源ライン(V
H ライン)に、定電流源13により定電流ICONST を供
給して、発熱抵抗素子RX 1〜RX nの各抵抗値を測定
することとしたので、抵抗測定用抵抗が不要となるた
め、この抵抗測定用抵抗による誤差がなくなり、精度良
く複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を測定することが可能
となる。
【0121】また、本実施の形態では、熱記録装置1
は、印字モードと抵抗測定モードとを有しており、印字
モードにおいては、スレーブCPU6は、1ライン周期
の間に1ライン分の多値データをデュアルポートRAM
10に書き込み、2値化部96でサーマルヘッド17で
印字可能な2値データに変換し、出力RAM11,出力
RAMI/F97、およびO−Eフィルタ98を介し
て、この2値化データをサーマルヘッド17に転送する
構成である。
【0122】他方、抵抗測定モードにおいては、スレー
ブCPU6は、1ライン周期の間に1ライン分の多値デ
ータをデュアルポートRAM10に書き込み、ヘッドド
ライブ回路9では、出力RAM11,出力RAMI/F
97、およびO−Eフィルタ98をスルーしてこの多値
データをサーマルヘッド17に転送する構成である。
【0123】従って、印字モードと抵抗モードとでサー
マルヘッド回路9の一部を共有して使用することがで
き、各モード毎に、別々の回路を使用する場合に比し
て、回路規模を小さくできる。また、上記した如く、印
字モードにおいては、スレーブCPU6が、デュアルポ
ートRAM10に1ライン分の多値データを書き込む
と、ヘッドドライブ回路9が、この多値データを2値レ
ベルデータに変換して、階調数回、この2値レベルデー
タをサーマルヘッド17に転送する構成であるので、高
速かつ高品質な階調印字を行う事が可能となる。
【0124】また、本実施の形態においては、ヘッド電
源切換回路15が、印字モードの場合には、ヘッド印字
用電源14の出力をサーマルヘッド17の電源ライン
(VHライン)に接続する一方、抵抗値測定モードの場
合には、定電流源13の出力をサーマルヘッド17の電
源ラインに接続する構成であるので、モードに応じて、
電源ラインに接続する電源を容易に切換ることが可能と
なる。
【0125】また、上記ヘッド電源切換回路15では、
リレーRY1のメーク接点(a1接点)側にヘッド印刷
用電源12が接続され、ブレーク接点(b1接点)側に
抵抗値測定回路(アンプAMP15,A/D変換器8
等)が接続される構成であるので、リレーRY1がON
(a1側に接続)している場合には、抵抗値測定回路が
接続されないため、ヘッド印字用電源12の高電圧が微
少電圧用の抵抗値測定回路に入力されず抵抗値測定回路
が破壊されるのを防止できる。
【0126】また、上記ヘッド電源切換回路15は、抵
抗値測定を行う場合に、スレーブCPU6の指示によ
り、先ず、リレーRY1をOFF(b1側に接続)し、
所定時間経過後、リレーRY2をON(a2側に接続)
する構成であるので、サーマルヘッド17の電源ライン
(VH ライン)に実装されているノイズ防止用コンデン
サCに蓄積された電荷を抵抗RS を介してグランドに放
電でき、このノイズ防止用コンデンサCに蓄積された電
荷により抵抗値測定回路が破壊されるのを防止できる。
【0127】また、本実施の形態では、抵抗測定回路
を、アンプAMP15、A/D変換器8、およびスレー
ブCPU6等で構築しているので、簡単な回路構成で抵
抗値測定回路を実現することが可能となる。
【0128】また、上記アンプAMP15を、DCオフ
セット電圧を可変に設定できるDCオフセット可変部1
51と、ゲインを可変に設定できる増幅部152とで構
成したので、A/D変換器8に入力される電圧を、A/
D変換器8の適正入力範囲内のレベルに増幅することが
でき、A/D変換器8に適正レベルの電圧が入力されA
/D変換誤差を低減することが可能となる。
【0129】付言すると、抵抗値測定時の発熱抵抗素子
X 1〜RX nのストレスを少なくするため、できるだ
け微少電流で抵抗を測定するのが望ましいが、微少電流
では、発熱抵抗素子RX 1〜RX nで発生する電圧が小
さくなり、一般に、A/D変換誤差が大きくなる。本実
施の形態では、アンプAMP15を上記構成としたの
で、微少電流で抵抗を測定する場合にも、A/D変換誤
差を低減することが可能である。
【0130】また、上記アンプAMP15のDCオフセ
ット値を調整する場合に、発熱抵抗素子Rーの下限抵抗
値に略等しい基準抵抗を、増幅部152の入力INと接
地間に接続し、DCオフセット調整ボリュームVR1を
調整して、出力がA/D変換器8の略入力下限電圧にな
るようにDCオフセット値を調整する構成である。
【0131】また、上記AMP15のゲインを調整する
場合に、発熱抵抗素子Rーの上限抵抗値に略等しい基準
抵抗を増幅部152の入力端子INと接地間に接続し、
ゲイン調整用ボリュームVR2を調整して、出力がA/
D変換器8の略入力上限電圧になるようにゲインを調整
する構成である。従って、AMP15のゲインとDCオ
フセット電圧を簡単に精度良く調整することが可能とな
る。
【0132】また、本実施の形態では、定電流源13の
出力をダミー抵抗TTYP の一端に接続し、このダミー抵
抗TTYP の他端を、アナログセレクタ16のアナログS
W2のY2側に接続し、また、このY2側に、ストロー
ブジェネレータ92のストローブパルス*STB供給線
に接続されたオープンコレクタTTL18をワイアード
ORで接続した構成において、抵抗値測定時以外の時、
このアナログSW2をY2側に接続して、定電流源13
の出力をダミー抵抗RTYP を通じてGNDに落とすと共
に、ストローブパルス*STBがアクティブでない場合
には、オープンコレクタTTL16をONすることとし
た。
【0133】これにより、抵抗値測定時以外のときに
は、定電流源13の出力はダミー抵抗RTYP を介してグ
ランドに落ちることになり、抵抗値測定回路に規定範囲
外の電圧が入力されるのを防止することができると共
に、抵抗の非測定状態から測定状態への電圧変化量を少
なくすることができ、高速な抵抗値測定が可能となる。
【0134】また、上記ダミー抵抗RTYP の抵抗値を発
熱抵抗素子RX 1〜RX nの略平均抵抗値としたので、
より高速な抵抗測定が可能となる。
【0135】また、本実施の形態においては、スレーブ
CPU6は、測定された複数の発熱抵抗素子RX 1〜R
X nの各抵抗値に基づいて、サーマルヘッドの印字制御
を行うこととしたので、発熱抵抗素子RX 1〜RX nの
抵抗値がばらついても濃度ムラのない高画質の印字が可
能となる。
【0136】なお、上記した実施の形態では、本発明に
係るサーマルヘッド駆動装置を熱記録装置に適用した場
合を説明したが、本発明はこれに限られるものではな
く、感熱記録装置等にも適用可能であることは勿論であ
る。
【0137】また、上記したタイミングチャートは、本
発明に係るサーマルヘッド駆動装置を実現するための一
例にすぎず、本発明に係るサーマルヘッド駆動装置を実
現可能なタイミングであれば如何なるタイミングとして
も良い。
【0138】また、本発明は、上記実施の形態のみに限
定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で
適宜変形して実施可能である。
【0139】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、複数の発熱抵抗素子の抵抗値を測定するた
めに、複数の発熱抵抗素子が接続される電源ラインに定
電流発生手段により定電流を供給して、複数の発熱抵抗
素子の各抵抗値を測定することとしたので、抵抗測定用
抵抗が不要となるため、この抵抗測定用抵抗による誤差
がなくなり、精度良く複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を
測定することが可能となる。その結果、サーマルヘッド
を構成する複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良く測
定可能なサーマルヘッド駆動装置を提供することが可能
となる。
【0140】また、請求項2に係るサーマルヘッド駆動
装置によれば、印字モードと印刷モードを有し、複数の
発熱抵抗素子の抵抗値を測定するために、複数の発熱抵
抗素子が接続される電源ラインに定電流発生手段により
定電流を供給して、複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を測
定することとしたので、印字モードと抵抗値測定モード
とを実行可能となり、また、抵抗測定用抵抗が不要とな
るため、この抵抗測定用抵抗による誤差がなくなり、精
度良く複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を測定することが
可能となる。この結果、サーマルヘッドを構成する複数
の発熱抵抗素子の各々の抵抗値を精度良く測定可能で、
かつ、印字モードと抵抗値測定モードとを実行可能なサ
ーマルヘッド駆動装置を提供することが可能となる。
【0141】また、請求項3に係る発明によれば、電源
切換手段により、印字モードの場合には、印字用電圧供
給手段の出力を電源ラインに接続する一方、抵抗値測定
モードの場合には、定電流発生手段の出力を電源ライン
に接続する構成であるので、請求項2に係るサーマルヘ
ッド駆動装置の発明の効果に加えて、印字モードと抵抗
値測定モードにおいて、電源ラインに接続する電源を容
易に切換ることが可能となる。その結果、サーマルヘッ
ドを構成する複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良く
測定可能で、かつ、印字モードと抵抗値測定モードとで
電源供給源を容易に切り替え可能なサーマルヘッド駆動
装置を提供することが可能となる。
【0142】また、請求項4に係る発明によれば、電源
切換手段は、印字モードにおいては、抵抗値測定手段
を、印字用電圧供給手段から電気的に切断することとし
たので、請求項3に係るサーマルヘッド駆動装置の効果
に加えて、抵抗値測定手段に高電圧が印加されて、抵抗
値測定手段が破壊されるのを防止することが可能とな
る。その結果、サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵
抗素子の各抵抗値を精度良く測定可能で、かつ、印字モ
ードと抵抗値測定モードとで電源供給源を切り替えた場
合に抵抗値測定精度を悪化させないサーマルヘッド駆動
装置を提供することが可能となる。
【0143】また、請求項5に係る発明によれば、電源
切換手段は、抵抗値測定モードが設定された場合には、
電源ラインの電荷の放電を行った後に、電源ラインに定
電流発生手段の出力を接続することとしたので、請求項
3又は4に係るサーマルヘッド駆動装置の効果に加え
て、電源ラインの電荷による抵抗値測定精度の悪化を防
止することが可能となる。その結果、サーマルヘッドを
構成する複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良く測定
可能で、かつ、印字モードと抵抗値測定モードとで電源
供給源を切り替えた場合に抵抗値測定精度を悪化させな
いサーマルヘッド駆動装置を提供することが可能とな
る。
【0144】また、請求項6に係る発明によれば、抵抗
値測定手段を、定電流発生手段の出力が供給される電源
ラインに接続された複数の発熱抵抗素子を1素子毎に、
順次ONさせることにより各発熱抵抗素子にそれぞれ生
じる電圧を夫々増幅して出力する増幅手段と、増幅手段
の各出力をA/D変換して得られる各電圧データを出力
するA/D変換手段と、A/D変換手段から出力される
各電圧データに基づいて、複数の発熱抵抗素子の各抵抗
値を算出する抵抗値算出手段と、電圧データに基づい
て、複数の発熱抵抗素子の各々の抵抗値を算出する抵抗
値算出算出手段と、を備えた構成としたので、請求項1
〜5に係るサーマルヘッド駆動装置の効果に加えて、簡
単な回路構成で抵抗値測定手段を実現することが可能と
なる。その結果、サーマルヘッドを構成する複数の発熱
抵抗素子の各抵抗値を精度良く測定可能で、かつ、簡単
な構成で、抵抗測定回路を実現可能なサーマルヘッド駆
動装置を提供することが可能となる。
【0145】また、請求項7に係る発明によれば、増幅
手段に入力される被測定電圧をA/D変換手段の適正入
力範囲内のレベルに増幅するために、増幅手段を、DC
オフセットを可変に設定できるDCオフセットレベル可
変手段と、ゲインを可変に設定できるゲイン可変手段と
で構成したので、請求項6に係るサーマルヘッド駆動装
置の効果に加えて、A/D変換手段に適正レベルの電圧
を入力可能となり、A/D変換誤差を低減することが可
能となる。その結果、サーマルヘッドを構成する複数の
発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良く測定可能で、かつ、
抵抗値測定手段を構成するA/D変換手段に適正レベル
の電圧を入力可能なサーマルヘッド駆動装置を提供する
ことが可能となる。その結果、サーマルヘッドを構成す
る複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良く測定可能
で、かつ、抵抗値測定回路を構成するA/D変換器に適
正レベルの電圧を入力可能なサーマルヘッド駆動装置を
提供することにある。
【0146】また、請求項8に係る発明によれば、DC
オフセットレベル調整手段が、発熱抵抗素子の下限抵抗
値に略等しい基準抵抗を前記増幅手段の入力端子と接地
間に接続した場合に、出力がA/D変換手段の略入力下
限電圧になるようにDCオフセット値を調整する一方、
ゲイン調整手段が、発熱抵抗素子の上限抵抗値に略等し
い基準抵抗を増幅手段の入力端子と接地間に接続した場
合に、出力がA/D変換手段の略入力上限電圧になるよ
うにゲインを調整することとしたので、請求項7に係る
サーマルヘッド駆動装置の効果に加えて、増幅手段のゲ
インとDCオフセット電圧を簡単に精度良く調整するこ
とが可能となる。その結果、サーマルヘッドを構成する
複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良く測定可能で、
かつ、抵抗値測定回路を構成する増幅回路のゲインとオ
フセットを容易に調整可能なサーマルヘッド駆動装置を
提供することが可能となる。
【0147】また、請求項9に係る発明によれば、定電
流発生手段の出力をダミー抵抗の一端に接続し、抵抗値
測定時以外のときには、ダミー抵抗の他端をグランドに
接続させるスイッチ機構を有するスイッチ手段を備えて
いるので、請求項2〜8に係るサーマルヘッド駆動装置
の効果に加えて、抵抗測定時以外のときには、定電流発
生手段の出力はダミー抵抗を介してグランドに落ちるこ
とになり、抵抗値測定手段に規定範囲外の電圧が入力さ
れるのを防止することができると共に、抵抗の非測定状
態から測定状態への電圧変化量を少なくし、高速な抵抗
値測定が可能となる。その結果、サーマルヘッドを構成
する複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を精度良く測定可能
で、かつ、高速な抵抗値測定が可能なサーマルヘッド駆
動装置を提供することが可能となる。
【0148】また、請求項10に係る発明によれば、ダ
ミー抵抗の抵抗値を複数の発熱抵抗素子の略平均抵抗値
としたので、請求項9に係るサーマルヘッド駆動装置の
効果に加えて、より高速な抵抗測定が可能となる。その
結果、サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵抗素子の
各抵抗値を精度良く測定可能で、かつ、高速な抵抗値測
定が可能なサーマルヘッド駆動装置を提供することが可
能となる。
【0149】また、請求項11に係る発明によれば、測
定された複数の発熱抵抗素子の各抵抗値に基づいて、サ
ーマルヘッドの印字制御を行うこととしたので、請求項
1〜10に係るサーマルヘッド駆動装置の効果に加え
て、発熱抵抗素子の抵抗値がばらついても濃度ムラのな
い高画質の印字が可能となる。請求項11に係る発明の
目的は、サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵抗素子
の各抵抗値を精度良く測定可能で、かつ、発熱抵抗素子
の抵抗値がばらついても濃度ムラのない高画質の印字が
可能なサーマルヘッド駆動装置を提供することにある。
その結果、サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵抗素
子の各抵抗値を精度良く測定可能で、かつ、高速な抵抗
値測定が可能なサーマルヘッド駆動装置を提供すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサーマルヘッド駆動装置を適用し
た熱記録装置の回路構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した定電流源の具体的回路構成を示す
ブロック図である。
【図3】図1に示したアンプの具体的回路構成を示すブ
ロック図である。
【図4】図1に示したサーマルヘッドの具体的な構成を
示すブロック図である。
【図5】図1に示した熱記録装置の一部構成を示す図で
ある。
【図6】抵抗値測定モードにおいて、発熱抵抗素子RX
1(1素子)のみをONさせる場合のサーマルヘッドお
よびその関連部を模式的に示した図である。
【図7】発熱抵抗素子RX の両端間に生じる電圧V
X と、発熱抵抗素子RX との関係を示す特性図である。
【図8】抵抗値測定モードの動作を示すタイミングチャ
ートであり、特に、オープンコレクタTTL18を作動
させた場合のタイミングチャートである。
【図9】抵抗値測定モードの動作を示すタイミングチャ
ートであり、特に、オープンプンコレクタTTL18を
作動させない場合のタイミングチャートである。
【図10】従来におけるサーマルプリンタの構成を示す
ブロック図である。
【図11】従来におけるサーマルプリンタの構成を示す
ブロック図である。
【図12】従来におけるサーマルヘッド駆動装置の構成
を示すブロック図である。
【図13】図12に示したサーマルヘッド駆動装置の1
素子測定時の等価回路を示す説明図である。
【図14】図13に示した被測定素子の抵抗値RX とA
/D変換器の入力電圧VR との関係を示す特性図であ
る。
【符号の簡単な説明】
1 熱記録装置 2 スレーブ共有メモリ 3 ROM 4 RAM 5 I/O 6 スレーブCPU 7 D/A変換器 8 アナログ変換器 9 ヘッドドライブ回路 10 デュアルポートRAM 11 出力RAM 12 ヘッド印字用電源 13 定電流源 14 ヘッド電源切換回路 15 アンプAMP 16 アナログセレクタ 17 サーマルヘッド 18 オープンコレクタTTL 91 モード設定レジスタ 92 ストローブジェネレータ 93 タイミングコントローラ 94 デュアルポートRAMI/F 95 SW 96 2値化部 97 出力RAMI/F 98 O−Eフィルタ 99 SW 171 シフトレジスタ 172 ラッチ回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵
    抗素子を駆動して印字を行うサーマルヘッド駆動装置に
    おいて、 前記複数の発熱抵抗素子の抵抗値を測定するために、当
    該複数の発熱抵抗素子が接続される電源ラインに定電流
    を供給する定電流発生手段と、 前記複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を測定する抵抗値測
    定手段と、 を備えたことを特徴とするサーマルヘッド駆動装置。
  2. 【請求項2】 サーマルヘッドを構成する複数の発熱抵
    抗素子を駆動して印字を行うサーマルヘッド駆動装置に
    おいて、 通常の印字を行う印字モードと、前記複数の発熱抵抗素
    子の抵抗値を測定する抵抗値測定モードとを有し、 前記複数の発熱抵抗素子の抵抗値を測定するために、当
    該複数の発熱抵抗素子が接続される電源ラインに定電流
    を供給する定電流発生手段と、 前記複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を測定する抵抗値測
    定手段と、 を備えたことを特徴とするサーマルヘッド駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記印字モードの場合には、印字用電圧
    供給手段の出力を前記電源ラインに接続する一方、前記
    抵抗値測定モードの場合には、前記定電流発生手段の出
    力を当該電源ラインに接続する電源切換手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項2に記載のサーマルヘッド駆動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電源切換手段は、前記電源ラインに
    前記印字用電圧供給手段が接続されている場合には、前
    記抵抗値測定手段を、当該印字用電圧供給手段から電気
    的に切断する機構を備えたことを特徴とする請求項3に
    記載のサーマルヘッド駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記電源切換手段は、抵抗値測定モード
    が設定された場合には、前記電源ラインの電荷の放電を
    行った後に、当該電源ラインに前記定電流発生手段の出
    力を接続することを特徴とする請求項2〜4のいずれか
    一つに記載のサーマルヘッド駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記抵抗値測定手段は、 前記定電流発生手段の出力が供給される前記電源ライン
    に接続された複数の発熱抵抗素子を1素子毎に、順次O
    Nさせることにより各発熱抵抗素子の両端にそれぞれ生
    じる電圧を夫々増幅して出力する増幅手段と、 前記増幅手段の各出力をA/D変換して得られる各電圧
    データを出力するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段から出力される各電圧データに基づ
    いて、前記複数の発熱抵抗素子の各抵抗値を算出する抵
    抗値算出手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つ
    に記載のサーマルヘッド駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記増幅手段は、 入力される前記被測定電圧を、前記A/D変換手段の適
    正入力範囲内のレベルに増幅するために、DCオフセッ
    トを可変に設定できるDCオフセットレベル可変手段
    と、ゲインを可変に設定できるゲイン可変手段とを備え
    たことを特徴とする請求項7に記載のサーマルヘッド駆
    動装置。
  8. 【請求項8】 前記DCオフセットレベル可変手段は、
    前記発熱抵抗素子の下限抵抗値に略等しい基準抵抗を前
    記増幅手段の入力端子と接地間に接続した場合に、出力
    が前記A/D変換手段の略入力下限電圧になるようにD
    Cオフセット値を調整するDCオフセット調整手段を備
    え、 前記ゲイン可変手段は、前記発熱抵抗素子の上限抵抗値
    に略等しい基準抵抗を前記増幅手段の入力端子と接地間
    に接続した場合に、出力が前記A/D変換手段の略入力
    上限電圧になるようにゲインを調整するゲイン調整手段
    を備えたことを特徴とする請求項7に記載のサーマルヘ
    ッド駆動装置。
  9. 【請求項9】前記定電流発生手段の出力は、ダミー抵抗
    の一端に接続され、 前記抵抗値測定手段は、 抵抗値測定時以外のときには、前記ダミー抵抗の他端を
    グランドに接続させるスイッチ機構を有するスイッチ手
    段を備えたことを特徴とする請求項2〜8のいずれか一
    つに記載のサーマルヘッド駆動装置。
  10. 【請求項10】 前記ダミー抵抗は、前記複数の発熱抵
    抗素子の略平均抵抗値を有することを特徴とする請求項
    9に記載のサーマルヘッド駆動装置。
  11. 【請求項11】 前記抵抗値測定手段により測定された
    前記複数の発熱抵抗素子の各抵抗値に基づいて、前記サ
    ーマルヘッドの印字制御を行う印字制御手段をを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載
    のサーマルヘッド駆動装置。
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