JP2019171625A - 記録素子基板、記録装置、及び、記録素子基板の検査方法 - Google Patents

記録素子基板、記録装置、及び、記録素子基板の検査方法 Download PDF

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秀憲 和
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Abstract

【課題】記録素子基板のリーク検査の精度を向上させることを目的とする。【解決手段】記録素子基板であって、記録素子と、前記記録素子を駆動させるための第1の回路と、前記記録素子を駆動させるための第2の回路と、前記第1の回路に電力を供給するための第1の電源端子と、前記第2の回路に電力を供給するための第2の電源端子と、前記第2の回路の動作を制御する制御信号を入力するための制御端子と、前記第1または前記第2の電源端子と、前記制御端子とを接続するプルアップ抵抗とを備え、外部からの指示により前記制御端子がとりうる状態は、ハイインピーダンス状態を含む。【選択図】図7

Description

本発明は、記録素子基板、記録装置、及び、記録素子基板の検査方法に関する。
インクジェット記録ヘッドはインク液滴を吐出する吐出口に連通した部位に記録素子を備え、記録素子に電流を印加し、発熱させてインクの膜沸騰によりインク液滴を吐出させ記録を行うサーマル駆動方式が知られている。記録素子基板には記録ヘッドから所望の信号が伝送及び電源電圧が供給され、記録素子に対応する駆動回路を動作させることで記録素子に電流を流す。
特許文献1に示すように、記録素子基板は、アナログ回路とデジタル回路を備えている。記録素子の選択はデジタル回路で行っている。このとき、印刷速度の高速化に伴い記録素子基板へのデータ転送をLVDS(Low Voltage Difference Signaling)方式で行ったり、高機能化に伴い基板温度や吐出状態などを示すアナログデータ値を記録素子基板の内部で処理することが求められている。
特開2001−130002号公報
記録素子基板のアナログ回路においてはバイアス回路やオペアンプ回路のように電圧供給とともに常時消費電流を流す回路構成となっている。更には記録素子基板の多機能化のために消費電流は増大する傾向である。このような記録素子基板のリーク検査を行う際、電源オン時に急激に電流が増大し、電源オフ時に電流が減少する。また、リーク検査対象の回路に含まれるトランジスタの特性(Vth:オン/オフが切り替わる閾値電圧)のばらつき、ノイズ、温度等の影響により、検査結果にばらつきが発生する。各ばらつきを考慮してリークを検査するための閾値のマージンを大きくすると、リークを検査するための精度(感度)が低下してしまう。
上記課題を鑑み、本発明では、記録素子基板のリーク検査の精度を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために本願発明は以下の構成を有する。すなわち、記録素子基板であって、記録素子と、前記記録素子を駆動させるための第1の回路と、前記記録素子を駆動させるための第2の回路と、前記第1の回路に電力を供給するための第1の電源端子と、前記第2の回路に電力を供給するための第2の電源端子と、前記第2の回路の動作を制御する制御信号を入力するための制御端子と、前記第1または前記第2の電源端子と、前記制御端子とを接続するプルアップ抵抗とを備え、外部からの指示により前記制御端子がとりうる状態は、ハイインピーダンス状態を含む。
本発明により、記録素子基板のリーク検査の精度を向上させることが可能となる。
本願発明に係る記録装置の外観構成の一例を示す斜視図。 本願発明に係る記録装置の機能的な構成の一例を示す図。 第1の実施形態に係る記録ヘッドの構成例を示す図。 第1の実施形態に係る記録素子基板の構成例を示す図。 第1の実施形態に係る記録素子の駆動回路の例を示す図。 第1の実施形態に係るアナログ回路の一例を示す回路図。 第1の実施形態に係る電源シーケンスを示す図。 第2の実施形態に係る記録ヘッドの構成例を示す図。 第2の実施形態に係る記録素子基板の構成例を示す図。 第2の実施形態に係る記録素子の駆動回路の例を示す図。 第2の実施形態に係るアナログ回路の一例を示す回路図。 第2の実施形態に係る電源シーケンスを示す図。
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせのすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。尚、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。さらに人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「記録要素」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特に断らない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
以下に用いる記録ヘッド用の素子基板(ヘッド基板)とは、シリコン半導体からなる単なる基体を指し示すものではなく、各素子や配線等が設けられた構成を差し示すものである。
さらに、基板上とは、単に素子基板の上を指し示すだけでなく、素子基板の表面、表面近傍の素子基板内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み(built−in)」とは、別体の各素子を単に基体表面上に別体として配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程等によって素子板上に一体的に形成、製造することを示すものである。
本発明の最も重要な特徴をなすインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)は、記録ヘッドの素子基板に複数の記録素子とこれら記録素子を駆動する駆動回路とを同一基板に実装している。後述の説明から分かるように、記録ヘッドには複数の素子基板を内蔵し、これらの素子基板をカスケード接続する構造をとっている。従って、この記録ヘッドは相対的に長い記録幅を達成することができる。従って、その記録ヘッドは一般に見られるシリアルタイプの記録装置のみならず、その記録幅が記録媒体の幅に相当するようなフルライン記録ヘッドを備えた記録装置に用いられる。また、その記録ヘッドはシリアルタイプの記録装置の中でも、A0やB0などの大きなサイズの記録媒体を用いる大判プリンタに用いられる。
[記録装置の概要説明]
図1は、本発明の代表的な実施例である記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
図1に示すようにインクジェット記録装置(以下、記録装置)1はインクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行う記録ヘッド100をキャリッジ2に搭載し、キャリッジ2を矢印A方向に往復移動させて記録を行う。記録紙などの記録媒体Pを給紙機構5を介して給紙し、記録位置まで搬送し、その記録位置において記録ヘッド100から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行う。
記録装置1のキャリッジ2には記録ヘッド100を搭載するのみならず、記録ヘッド100に供給するインクを貯留するインクタンク6を装着する。インクタンク6はキャリッジ2に対して着脱自在である。
図1に示した記録装置1はカラー記録が可能であり、そのためにキャリッジ2にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクカートリッジを搭載している。これら4つのインクカートリッジは夫々独立に着脱可能であってよい。
本実施形態に係る記録ヘッド100は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用している。このため、記録ヘッド100は、電気熱変換体を備えている。この電気熱変換体は、各吐出口に対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出させる。なお、記録装置は、上述したシリアルタイプの記録装置に限定するものではなく、記録媒体の幅方向に吐出口を配列した記録ヘッド(ラインヘッド)を記録媒体の搬送方向に配置するいわゆるフルラインタイプの記録装置にも適用できる。
図2は、図1に示した記録装置1の制御構成の例を示すブロック図である。
図2に示すように、コントローラ600は、MPU601、ROM602、特殊用途集積回路(ASIC)603、RAM604、システムバス605、A/D変換器606などで構成される。ROM602は、各種制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納する。ASIC603は、キャリッジモータM1の制御、搬送モータM2の制御、及び、記録ヘッド100の制御のための制御信号を生成する。RAM604は、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等として用いられる。システムバス605は、MPU601、ASIC603、及びRAM604を相互に接続してデータの授受を行う。A/D変換器606は、以下に説明するセンサ群630からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給する。本実施形態において、コントローラ600は、後述する記録素子基板の検査方法を用いた、検査装置としても機能可能である。
また、図2において、ホスト装置610は、画像データの供給源となるPC(Personal Computer)などの外部の情報処理装置である。ホスト装置610と記録装置1との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス等をパケット通信により送受信する。なお、インタフェース611としてUSBインタフェースをネットワークインタフェースとは別にさらに備え、ホストからシリアル転送されるビットデータやラスタデータを受信できるようにしてもよい。
スイッチ群620は、電源スイッチ621、プリントスイッチ622、回復スイッチ623などから構成される。電源スイッチ621をオンすると、不図示の電源回路から記録ヘッド100へ電力が供給される。電源スイッチ621をオンすると記録ヘッド100以外に、コントローラ600等にも電力が供給される。
センサ群630は、装置状態を検出するためのセンサ群であり、位置センサ631、温度センサ632等から構成される。位置センサ631は、キャリッジ2の位置などを特定するために用いられる。温度センサ632は、装置(例えば、記録ヘッド100)内の温度を検知するために用いられる。この他にもインク残量を検出するフォトセンサ(不図示)が設けられる。
キャリッジモータドライバ640は、キャリッジ2を矢印A方向に往復走査させるためのキャリッジモータM1を駆動させるキャリッジモータドライバである。搬送モータドライバ642は、記録媒体Pを搬送するための搬送モータM2を駆動させる搬送モータドライバである。記録ヘッド制御部644は、記録ヘッド100の動作を制御する。
ASIC603は、記録ヘッド100による記録走査の際に、RAM604の記憶領域に直接アクセスしながら、記録ヘッド制御部644を介し記録ヘッド100に対して発熱素子(インク吐出用のヒータ)を駆動するためのデータを転送する。また、ASIC603は、アナログ回路の動作開始タイミングや停止タイミングで、記録ヘッド制御部644を介し記録ヘッド100に対して制御信号を転送する。また、記録ヘッド制御部644は、LVDS(小振幅差動信号)の送信回路を備えており、差動信号を記録ヘッド100に対して送信する。加えて、記録装置1には、ユーザインタフェースとしてLCDやLEDなどで構成される表示部(不図示)が備えられる。
<第1の実施形態>
図3は、本発明の第1の実施形態に係る記録ヘッド100の構成例を示す。記録ヘッド100は、記録素子基板101、フレキシブルケーブル103、電気配線基板102から構成される。なお、以下に示す「第一の」、「第二の」といった表現は、説明を容易にするために用いられており、必ずしも特許請求の範囲の構成と一致するものではない。
電気配線基板102は、記録装置1に搭載されるヘッド制御基板(不図示)とケーブル(不図示)を介して電気的に接続されている。更に電気配線基板102は、フレキシブルケーブル103を介して図4に示す記録素子基板101に電気的に接続されている。
記録素子基板101は、デジタル回路201、およびアナログ回路202を含んで構成される。本実施形態において、主にデジタル回路201で利用される第一の電源は電源電圧入力端子401から供給され、フレキシブルケーブル103を経由し記録素子基板101のデジタル回路用電源端子301に供給される。また、主にアナログ回路202で利用される第二の電源は電源電圧入力端子406から供給され、フレキシブルケーブル103を経由し記録素子基板101のアナログ回路用電源端子306に供給される。
第一の電源に対応する接地電圧は電気配線基板102の接地電圧入力端子402から供給され、フレキシブルケーブル103を経由して記録素子基板101の接地電圧入力端子302へ供給される。第二の電源に対応する接地電圧は電気配線基板102の接地電圧入力端子407から供給され、フレキシブルケーブル103を経由して記録素子基板101の接地電圧入力端子307へ供給される。
ロジック信号は、電気配線基板102のロジック入力端子404を介して記録素子基板101のロジック入力端子304に入力される。また、アナログ回路202に入力されるペアのLVDSは、電気配線基板102のLVDS端子405a、405bより入力され、フレキシブルケーブル103を経由し記録素子基板101のLVDS端子305a、305bに入力される。また、制御信号は、電気配線基板102のアナログ回路制御端子403に入力され、フレキシブルケーブル103を介して記録素子基板101の制御端子206へ入力される。
なお、ロジック入力端子404やLVDS端子405a、405bや制御端子206に入力される信号は、図2に示す記録ヘッド制御部644から転送される。そして、デジタル回路201とアナログ回路202は基本的に電源分離されているが、必要に応じて相互に信号を送受信する関係になっている。
[記録素子基板]
図4は、本発明の第1の実施形態に係る記録素子基板101の構成例を示す。記録素子基板101には複数の記録素子列とそれに対応する駆動回路列(以下、まとめて回路列205と称する)が配置されている。駆動回路は、記録素子を駆動するドライバが、記録素子に対応して設けられている。このドライバは、例えば、MOSトランジスタである。図4の例では、回路列205は3列にて示しているが、これに限定するものではない。回路列205は、例えば、1列や2列、もしくは、4列以上であってもよい。
図3の電気配線基板102から送信されるデータは、ロジック入力端子304から入力され、デジタル回路201にて処理される。また、制御端子206からの制御信号に基づいて動作したLVDS回路209からの信号が、デジタル回路201で処理される。デジタル回路201にて処理された信号は、回路列205に送信される。データに対応した駆動回路が駆動されると、対応する記録素子に電流が流れ、そのエネルギーによってインクが記録媒体へと吐出される(不図示)。また、電源端子308、309から回路列205に電源が供給され、この電源を用いて回路列205が動作する。なお、電源端子308、309については、図3では省略している。
デジタル回路201は、主に、受信したデータを保持するシフトレジスタ回路とラッチ回路等から構成され、デジタル回路用電源端子301が接続されている。本実施形態において、アナログ回路202の例としては、ランク抵抗測定回路203や、温度検知回路204が挙げられる。ランク抵抗測定回路203は、記録素子基板101内の記録素子の抵抗値や記録素子を駆動させるドライバのオン抵抗値を測定するために用いられる。温度検知回路204は、記録素子基板101内の温度をモニターするために用いられる。他にも、アナログ回路202として、駆動する記録素子を選択するLVDS回路209が配置されている。ランク抵抗測定回路203、温度検知回路204、及びLVDS回路209にはアナログ回路用電源端子306が接続されている。また、アナログ回路202の一部回路の動作を停止するための制御端子206が、ランク抵抗測定回路203、温度検知回路204、及びLVDS回路209に接続されている。また、アナログ回路用電源端子306および接地電圧入力端子307がアナログ回路202に接続されている。
[記録素子]
図5は、本実施形態に係る記録素子基板101のうち1の記録素子の駆動に関する部分を電源接続とセットで抜粋した構成を示す。図5において、記録素子311、第三の電源端子308、第四の電源端子309、およびドライバ310を示す。第三の電源端子308は、記録素子311を駆動するためのドライバゲートに電圧を生成する電源に接続される。第四の電源端子309は、記録素子311に電圧を印加し吐出するためのパワーを供給する電源に接続される。ドライバ310は、記録素子311のオンオフを制御するドライバである。
まず、図5のLVDS回路313において、LVDS端子としているペアで形成されているLVDS端子305a、305bより、吐出すべき記録素子を選択する信号が入力される。この信号は、差動であるため、LVDS回路313には、アナログ回路用電源端子306より電源供給されている。その後、信号は、数段のバッファを介した後、0−3.3Vなどのロジック振幅に変換される。ロジック振幅に変換後の信号の経路上に配置されたバッファには、デジタル回路用電源端子301より電源が供給されている。
次に、ロジック振幅の信号は、第三の電源端子308から供給される電力で駆動するLVC(レベルコンバーター)314により、例えば5Vに振幅を更に広げられ、その信号がドライバ310のゲートに供給される。本等価回路を示す図5において、ドライバ310の直上にて接続された記録素子311は、例えば、24Vの電力が供給される第四の電源端子309に接続されている。第四の電源端子309からの電圧の印加時において、ドライバ310のゲートがLowの時は記録素子311には電流が流れない。一方、ドライバ310のゲートがHighの時は、記録素子311に電流が流れ、インクが吐出されることとなる。制御端子206は、デジタル回路用電源端子301と抵抗312でプルアップ接続されており、本例ではLVDS回路313に制御端子206からの信号が供給されている。
図6は、本実施形態のLVDS回路209等で使われるアナログ回路202の構成例を示す。本実施形態のアナログ回路202は、ロジック回路を含み、バイアス回路207とオペアンプ回路208の組み合わせで構成されている。また、オペアンプ回路208を経た出力であるOUT信号は、LVDS回路209の出力として例えば0⇔3.3V変換される。オペアンプ回路208は、アナログ信号の処理を行うアナログ信号処理回路である。バイアス回路207が動作しているとき、バイアス電圧Vbをオペアンプ回路208へ供給する。オペアンプ回路208は、このバイアス電圧Vbの供給を受けて動作をする。バイアス電圧Vbの供給が停止しているとき、たとえ、電源供給を受けていても、オペアンプ回路208は動作せず、その結果、消費電流を抑制できる。オペアンプ回路208において、端子INPは非反転入力端子であり、差動信号のプラスの信号を受信する。端子INNは反転入力端子であり、差動信号のマイナスの信号を受信する。オペアンプ回路208は、それぞれの差動を取ることでシングルエンドの信号を端子OUTから出力する。
図6において、MNはNMOSトランジスタを示し、MPはPMOSトランジスタを示す。また、R1は抵抗を示し、C1は容量を示す。なお、一般的なバイアス回路207とオペアンプ回路208の回路動作に関しては詳細な説明は割愛する。バイアス回路207とオペアンプ回路208は、アナログ回路用電源端子306から第二の電源としてのアナログ回路用電源(電力)が供給される。MP1、MP2のゲートにはMP8のドレインが接続され、MP8のソースはアナログ回路用電源端子306が接続される。MP3、MP4、MP5のゲートにはMP9のドレインが接続され、MP9のソースはアナログ回路用電源端子306が接続される。
アナログ回路202が動作するとき、アナログ回路202のNMOSトランジスタとPMOSトランジスタには、電流が流れる。MP8は、バイアス回路207の動作と停止を切り替えるスイッチの働きをする。MP9は、オペアンプ回路208の動作と停止を切り替えるスイッチの働きをする。MP8とMP9のゲートには制御端子206からの入力を反転するNOT回路500が接続される。
図2にて上述した電源スイッチ621がオンされると、電源回路(不図示)からアナログ回路202へアナログ電圧が供給される。この状態で、制御端子206にハイ(H)レベルの制御信号が入力されると、MP8のゲートにロー(L)レベルの信号が入力される。本実施形態の制御端子206は、デジタル回路用電源端子301とプルアップ抵抗(抵抗312)を介して接続されている。上記ではハイ(H)レベルの制御信号を入力するとしたが、制御端子206をハイインピーダンス状態とすればこのプルアップ抵抗(抵抗312)により同じ制御が可能となる。そして、これら論理状態では、MP8がオン状態になる。これにより、MP1〜MP5のゲートにはアナログ回路用電源端子306からの信号(Hレベル)が入力されるため、MP1〜MP5はオフ状態になる。従って、バイアス回路207は動作しない(停止する)。同様に、制御端子206にハイ(H)レベルの制御信号が入力されると、MP9がオン状態になり、オペアンプ回路208は動作しない(停止する)。このハイ(H)レベルの制御信号は、アナログ回路202の停止指示信号である。一方、ロー(L)レベルの制御信号は、アナログ回路202のスタート指示信号である。別の表現をすれば、このハイ(H)レベルの制御信号は、バイアス電圧Vbの供給停止指示信号である。一方、ロー(L)レベルの制御信号は、バイアス電圧Vbの供給のスタート信号である。このように、アナログ電圧がアナログ回路202に供給されている状態で、制御端子206の状態をハイレベルからローレベルへ切り替えれば、バイアス回路207とオペアンプ回路208は停止状態から動作状態に移行する。
[電源シーケンス]
次に図7に本実施形態に係る記録素子の電源オンオフシーケンスを示す。記録ヘッド100及び記録素子基板101の構成は、図3〜図5で示した構成であるとして説明する。ここでは、コントローラ600等の指示に基づき、記録ヘッド制御部644により、電源シーケンスに係る制御が行われる。なお、コントローラ600で時間をカウントする機能を有している。コントローラ600は、以下に説明する期間aから期間iまでの切り替えのタイミングも制御する。
まず電源オンシーケンスについて説明する。期間aは、電源立ち上げ前状態を指しており、制御端子206及びLVDS端子305a、305bはハイインピーダンス状態とする。この状態においては、MP8およびMP9はオン状態となり、バイアス回路207とオペアンプ回路208は停止状態となっている。なお、各端子のハイインピーダンス状態は、例えば、信号の入力側の制御により実現が可能であるとする。この各端子のハイインピーダンス状態の設定は、コントローラ600からの指示で行われる。
その後、期間bにおいてデジタル回路用電源端子301、アナログ回路用電源端子306より電源電圧を印加するが、少なくともその電圧値が確定するまでは制御端子206及びLVDS端子305a、305bはハイインピーダンス状態を維持する。そうすることで、電源電圧遷移中も制御端子206の電圧がプルアップ抵抗(抵抗312)により追従し、トランジスタの閾値や電源ノイズによる瞬間的な貫通電流を防ぐことができる。この状態においても、MP8およびMP9はオン状態となり、バイアス回路207とオペアンプ回路208は停止状態となっている。
次に、期間cにおいて、図7では、制御端子206の信号をHigh(ハイ)レベル状態に固定している(維持する)。なお、図6におけるプルアップ抵抗(抵抗312)が同じ役割を果たす。期間cにおいても、トランジスタの閾値や電源ノイズによる瞬間的な貫通電流を防ぐことができる。そのため、この期間cにおいて、コントローラ600は、記録素子基板101に対する電源のリークの検査を行うことで、精度よくリークの検査を行うことができる。リークの検査の一例を説明すると、デジタル回路用電源端子301とアナログ回路用電源端子306にそれぞれ電圧を印加し、アナログ端子306で電流値をモニターする。このモニターする電流値が閾値より低いかを調べる。モニターする電流値が閾値より低ければ、リークなしと判断する。閾値は予め規定されているものとする。なお、リークの検査に要する期間などに基づいて、この期間cの長さは増減してよい。
次に、実動作に移る前段階として期間dに遷移する。期間dは、ハイレベル状態を解除し、制御端子206の電圧をLow(ロー)状態に固定する。これにより、アナログ回路202の動作停止を解除することができ、その後、LVDS端子305a、305bより任意の信号を供給することで各種動作、例えば、記録素子や機能素子の選択が可能な状態となる。また、期間dにおいては、記録素子を駆動するための第三の電源端子308からの電源及び第四の電源端子309からの電源も順次立ち上げることとする。図7に示す例では、立ち上げの順番を、第三の電源端子308、第四の電源端子309の順としているがユースケースに応じて同時や逆順等任意とする。
その後、期間eでは、全電源が立ち上がっているため印刷動作に移ることが可能となっている。
引き続いて、電源オフシーケンスについて説明する。期間fは、電源立ち下げ前の準備段階を示しており、本例では制御端子206の信号をHigh(ハイ)レベル状態とする。これにより、非駆動状態に遷移することができる。この状態により、MP8およびMP9はオン状態となり、バイアス回路207とオペアンプ回路208は停止状態となる。なお、上述したように、同じ役割を果たすものとしてハイインピーダンス化によるプルアップも可能であるので、そのように制御してもよい。
次に期間gにおいて、第四の電源端子309及び第三の電源端子308からの電源を立ち下げる。図7に示す例では、立ち下げの順番を、第四の電源端子309、第三の電源端子308の順としているがユースケースに応じて同時や逆順等は任意とする。
次に期間hでは、制御端子206及びLVDS端子305a、305bをハイインピーダンス状態とする。期間hにおいても、トランジスタの閾値や電源ノイズによる瞬間的な貫通電流を防ぐことができる。そのため、この期間hにおいて、コントローラ600は、記録素子基板101に対する電源のリークの検査を行う構成であってもよい。なお、期間cと同様、期間hの長さは必要に応じて増減してよい。
引き続いて、期間iでデジタル回路用電源端子301、アナログ回路用電源端子306を立ち下げる。電源電圧遷移中においては制御端子206が電源電圧に追従し立ち下がるため、トランジスタの閾値や電源ノイズによる瞬間的な貫通電流を防ぐことができる。
本実施形態においては、アナログ回路のMOSトランジスタのゲートに、MP8とMP9のトランジスタを介してアナログ回路用電源端子306に接続する構成を示したが、別の構成でも構わない。例えば、アナログ回路用電源端子306と各PMOS(MP1〜MP5)のソースとの間にMOSトランジスタを配置し、制御端子206により、配置したMOSトランジスタのゲートを制御する構成であってもよい。また、接地電圧入力端子307と各NMOS(MN1〜MN5)のソースとの間にMOSトランジスタを配置し、制御端子206により配置したMOSトランジスタのゲートを制御する構成であってもよい。また、オペアンプ回路208の入力端子INNとINPを、MOSトランジスタを介してアナログ回路用電源端子306に接続する構成であってもよい。
また、アナログ回路202は、バイアス回路207とオペアンプ回路208で説明した。この形態だけである必要はなく、オペアンプ回路208の代わりにバンドギャップ回路やコンパレータ等であってもよい。また、アナログ回路202の目的は、ランク抵抗測定回路と温度検知回路だけである必要はなく、デジタル−アナログ変換回路やDC−DCコンバータ回路等であってもよい。また、上記の例では、アナログ回路202を構成するバイアス回路207とオペアンプ回路208の両方に対し、スイッチの機能を実現するためのMP8とMP9を備える構成であったが、これに限定するものではない。例えば、いずれか一方のみにMOSトランジスタを設ける構成であってもよい。
また、本実施形態では、図5に示すように、制御端子206と、デジタル回路201に対して電力供給を行うためのデジタル回路用電源端子301とをプルアップ抵抗(抵抗312)にて接続した構成について示した。しかし、この構成に限定するものではなく、プルアップが可能であれば、制御端子206と、アナログ回路202に対して電力供給を行うためのアナログ回路用電源端子306とをプルアップ抵抗にて接続する構成であってもよい。
本構成及びシーケンスは記録装置1内の構成に限らず、外部装置として別に設けられた検査装置等にも適用してもよい。検査装置に適用する場合は前述したシーケンスを適用した上で、図7における期間c及び期間hにて検査を行うことにより、例えば複数の基板を接続した場合等において高精度のリーク検査が可能となる。また、このリーク検査は、記録装置1に専用の機構を設けることで対応することも可能である。ここでの検査装置は、記録ヘッド100や記録素子基板101に直接的もしくは間接的に接続させ、上記の制御方法を用いてリーク検査を行う構成であってよい。
以上に述べたように、電源オンした後や電源オフする前に、制御信号の端子の状態がハイインピーダンス状態に制御される。この制御端子は電源と接続されており、プルアップされている。アナログ回路に対する電力(電圧)とデジタル回路に対する電力(電圧)の供給を開始して、回路に流れる電流の増加が終わり、電流が一定になった後、制御端子に制御信号出力し、検査が開始される。また、検査が終了してから、ハイインピーダンス状態にした後、アナログ回路に対する電力(電圧)とデジタル回路に対する電力(電圧)の供給を停止する。
このような構成により、記録素子基板を個別に検査する場合に、例えば、CMOSトランジスタのVth(オン状態とオフ状態が切り替わるゲートの電圧の閾値)のばらつきや温度などの基板の周囲の環境の影響をうけ、供給される電力(電圧)が変化するときの端子の論理が不定状態のときに貫通電流が流れることを抑制できる。
このように、電流が急激に変化する期間を避けて、リーク検知を行うことができる。このようにすれば、検査のための閾値を適切な値に設定できる。つまり、上記の期間cや期間hにおいてリーク検査を行うことで、精度よくリーク検査を行うことができる。ここでの検査方法は特に限定するものではないが、いずれかの期間のみにてリーク検査を行うようにしてもよいし、両方の期間にて検査を行うようにしてもよい。リーク検査の別の例を説明する。デジタル回路用電源端子301に電圧を印加し、アナログ回路用電源端子306に電流を供給し、アナログ端子306で電圧値をモニターする。このモニターする電圧値が閾値より高いか否かを調べる。モニターする電圧値が閾値より高ければ、リークなしと判断する。
また、複数の記録素子基板をライン状に並べたラインヘッドにおいて、複数の記録素子基板の端子を束ねて検査する場合においては、消費電流の合計値が大きくなることが想定される。この場合においても、上記の実施形態に係る構成により、閾値のマージンを大きくすることなく検査を行うことができる。
<第2の実施形態>
次に本発明の第2の実施形態について説明する。図8は、本実施形態に係る記録ヘッド100の構成例を示す。第1の実施形態にて説明した図3と重複する構成については、同じ参照番号を付し、説明は割愛する。本実施形態では、デジタル回路201及びアナログ回路202で使われる電源は共通化されておりアナログ/デジタル電源電圧入力端子801から供給される。アナログ/デジタル電源電圧入力端子801から供給された電源は、フレキシブルケーブル103を経由し記録素子基板101のアナログ/デジタル回路用電源端子701に供給される。デジタル回路201及びアナログ回路202で使われる接地電圧も共通化されており電気配線基板102の接地電圧入力端子802から供給される。接地電圧入力端子802は、フレキシブルケーブル103を介して、記録素子基板101の接地電圧入力端子702と接続されている。
[記録素子基板]
図9は、本実施形態に係る記録素子基板101の構成例を示す。図4と重複する構成については、同じ参照番号を付し、説明は割愛する。この場合においてもデジタル回路201とアナログ回路202の電源はアナログ/デジタル回路用電源端子701により共通化されている。
図10は、本実施形態に係る記録素子基板101のうち1つの記録素子の駆動に関する部分を電源接続とセットで抜粋した構成例を示す。図5と重複する構成については、同じ参照番号を付し、説明は割愛する。図10において、LVDS端子としているペアで形成されているLVDS端子305a、305bより、吐出すべき記録素子を選択する信号が入力される。この信号は差動であるが、電源はデジタル回路と共通化されておりアナログ/デジタル回路用電源端子701より電源供給されている。ロジック振幅に変換された信号は、第三の電源端子308から供給される電圧で駆動するLVC(レベルコンバーター)314により、例えば5Vに振幅を更に広げられ、その信号がドライバ(トランジスタ)310のゲートに供給される。本等価回路を示す図10において、ドライバ(トランジスタ)310の直上に接続された記録素子311は、例えば、24Vの第四の電源端子309に接続されている。第四の電源端子309からの電圧の印加時において、ドライバ(トランジスタ)310のゲートがLowの時は記録素子311には電流が流れない。一方、Highの時は、記録素子311に電流が流れ、インクが吐出されることとなる。制御端子206は、アナログ/デジタル回路用電源端子701と抵抗312でプルアップ接続されており、本例ではLVDS回路313に制御端子206からの信号が供給されている。
図11は、本実施形態のLVDS回路209等で使われるアナログ回路202の構成例を示す。図6と重複する構成については、同じ参照番号を付し、説明は割愛する。バイアス回路207とオペアンプ回路208は、アナログ/デジタル回路用電源端子701から電源(電力)が供給される。MP1、MP2のゲートにはMP8のドレインが接続され、MP8のソースはアナログ/デジタル回路用電源端子701が接続される。MP3、MP4、MP5のゲートにはMP9のドレインが接続され、MP9のソースはアナログ/デジタル回路用電源端子701が接続される。
このアナログ回路202が動作するとき、アナログ回路202のNMOSトランジスタとPMOSトランジスタには電流が流れる。MP8は、バイアス回路207の動作と停止を切り替えるスイッチの働きをする。MP9は、オペアンプ回路208の動作と停止を切り替えるスイッチの働きをする。MP8とMP9のゲートには制御端子206からの入力を反転するNOT回路500が接続される。
図2にて上述した電源スイッチ621がオンされると、電源回路(不図示)からアナログ回路202へアナログ電圧が供給される。この状態で、制御端子206にハイ(H)レベルの制御信号が入力されると、MP8のゲートにロー(L)レベルの信号が入力される。本実施形態の制御端子206は、アナログ/デジタル回路用電源端子701とプルアップ抵抗(抵抗312)を介して接続されている。上記ではハイ(H)レベルの制御信号を入力するとしたが制御端子206をハイインピーダンス状態とすればこのプルアップ抵抗(抵抗312)により同じ制御が可能となる。そしてこれら論理状態ではMP8がオン状態になる。これにより、MP1〜MP5のゲートにはアナログ回路用電源端子306からの信号(Hレベル)が入力されるため、MP1〜MP5はオフ状態になる。従って、バイアス回路207は動作しない(停止する)。同様に、制御端子206にハイ(H)レベルの制御信号が入力されると、MP9がオン状態になり、オペアンプ回路208は動作しない(停止する)。このハイ(H)レベルの制御信号は、アナログ回路202の停止指示信号である。一方、ロー(L)レベルの制御信号は、アナログ回路202のスタート指示信号である。別の表現をすれば、このハイ(H)レベルの制御信号は、バイアス電圧Vbの供給停止指示信号である。一方、ロー(L)レベルの制御信号は、バイアス電圧Vbの供給のスタート信号である。このように、アナログ電圧がアナログ回路202に供給されている状態で、制御端子206の状態をハイレベルからローレベルへ切り替えれば、バイアス回路207とオペアンプ回路208は停止状態から動作状態に移行する。
[電源シーケンス]
次に図12に本実施形態に係る記録素子の電源オンオフシーケンスを示す。記録ヘッド100及び記録素子基板101の構成は図8〜図10で示した構成であるとして説明する。
まず電源オンシーケンスについて説明する。期間aは、電源立ち上げ前状態を指しており制御端子206及びLVDS端子305a、305bはハイインピーダンス状態とする。この状態においては、MP8およびMP9はオン状態となり、バイアス回路207とオペアンプ回路208は停止状態となっている。
その後、期間bにおいて、アナログ/デジタル回路用電源端子701より電源電圧を印加するが、少なくともその電圧値が確定するまでは制御端子206及びLVDS端子305a、305bはハイインピーダンス状態を維持することとする。そうすることで、電源電圧遷移中も制御端子206の電圧がプルアップ抵抗312により追従しトランジスタの閾値や電源ノイズによる瞬間的な貫通電流を防ぐことができる。この状態においても、MP8およびMP9はオン状態となり、バイアス回路207とオペアンプ回路208は停止状態となっている。
次に、期間cにおいて、図12ではHigh固定としている。なお、図11におけるプルアップ抵抗312が同じ役割を果たすためこの期間は必須ではない。
次に、実動作に移る前段階として期間dに遷移する。期間dは、プルアップ状態を解除し、制御端子206の信号をLow(ロー)レベル状態に固定する。そうすることで、アナログ回路202の動作停止を解除することができ、その後、LVDS端子305a、305bより任意の信号を供給することで各種動作、例えば記録素子や機能素子の選択が可能な状態となる。また本期間dにおいては、記録素子を駆動するための第三の電源端子308及び第四の電源端子309から入力も順次立ち上げることとする。図12に示す例では、立ち上げの順番を第三の電源端子308、第四の電源端子309の順としているがユースケースに応じて同時や逆順等任意とする。
その後、期間eでは、全電源が立ち上がっているため印刷動作に移ることが可能となっている。
引き続いて、電源オフシーケンスについて説明する。期間fは、電源立ち下げ前の準備段階を示しており、本例では制御端子206の電圧をHighとしている。そうすることで非駆動状態に遷移することができる。この状態により、MP8およびMP9はオン状態となり、バイアス回路207とオペアンプ回路208は停止状態となっている。なお、上述したように、同じ役割を果たすものとしてハイインピーダンス化によるプルアップもあるので、そのように制御してもよい。
次に期間gにおいて、第四の電源端子309及び第三の電源端子308からの入力を立ち下げる。図12に示す例では、立ち下げの順番を、第四の電源端子309、第三の電源端子308の順としているがユースケースに応じて同時や逆順等任意とする。
次に期間hでは、制御端子206及びLVDS端子305a、305bをハイインピーダンス状態とする。
引き続いて、期間iでアナログ/デジタル回路用電源端子701を立ち下げる。電源電圧遷移中においては制御端子206が電源電圧に追従し立ち下がるためトランジスタの閾値や電源ノイズによる瞬間的な貫通電流を防ぐことができる。
本実施形態においては、アナログ回路のMOSトランジスタのゲートにMP8とMP9のトランジスタを介してアナログ/デジタル回路用電源端子701に接続する構成を示したが、別の構成でもよい。例えば、アナログ/デジタル回路用電源端子701と各PMOS(MP1からMP5)のソースとの間にMOSトランジスタを配置し、制御端子により配置したMOSトランジスタのゲートを制御する構成でもよい。また、接地電圧入力端子307と各NMOS(MN1〜MN5)のソースとの間にMOSトランジスタを配置し、制御端子により配置したMOSトランジスタのゲートを制御する構成でもよい。また、オペアンプ回路208の入力端子INNとINPを、MOSトランジスタを介してアナログ/デジタル回路用電源端子701に接続する構成でもよい。
また、第1の実施形態にて述べたような、外部に別途設けられた検査装置(不図示)にて制御シーケンスを実行するような構成であってもよい。
また、上記の実施形態では、記録装置および記録素子基板を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば、駆動素子を有する素子基板、もしくはその素子基板を備える装置にて用いられるような構成であってもよい。
100…記録ヘッド、101…記録素子基板、201…デジタル回路、202…アナログ回路、205…回路列、206…制御端子、301…デジタル回路用電源端子、306…アナログ回路用電源端子、308…電源端子、309…電源端子、314…抵抗(プルアップ抵抗)、

Claims (16)

  1. 記録素子基板であって、
    記録素子と、
    前記記録素子を駆動させるための第1の回路と、
    前記記録素子を駆動させるための第2の回路と、
    前記第1の回路に電力を供給するための第1の電源端子と、
    前記第2の回路に電力を供給するための第2の電源端子と、
    前記第2の回路の動作を制御する制御信号を入力するための制御端子と、
    前記第1または前記第2の電源端子と、前記制御端子とを接続するプルアップ抵抗と
    を備え、
    外部からの指示により前記制御端子がとりうる状態は、ハイインピーダンス状態を含むことを特徴とする記録素子基板。
  2. 記録素子基板であって、
    記録素子と、
    前記記録素子を駆動させるための第1の回路と、
    前記記録素子を駆動させるための第2の回路と、
    前記第1および前記第2の回路に電力を供給するための電源端子と、
    前記第2の回路を制御する制御信号を入力するための制御端子と、
    前記電源端子と前記制御端子とを接続するプルアップ抵抗と
    を備え、
    外部からの指示により前記制御端子がとりうる状態は、ハイインピーダンス状態を含むことを特徴とする記録素子基板。
  3. 前記第2の回路は、アナログ回路であり、
    アナログ信号を処理する処理回路、及び、前記処理回路へバイアス電圧を供給するバイアス回路を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の記録素子基板。
  4. 前記第1の回路は、デジタル回路であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の記録素子基板。
  5. 請求項1に記載の記録素子基板を備える記録装置であって、
    前記第1および前記第2の電源端子への電源による電圧の印加を開始してから当該電源の電圧が確定するまでの期間において、前記制御端子がハイインピーダンス状態となるように制御され、
    前記期間の後に、前記制御端子をハイインピーダンス状態となるように制御している状態で、前記第2の電源端子からのリークの検査が行われることを特徴とする記録装置。
  6. 第1の状態を示す前記制御信号が前記制御端子に入力された場合、前記第2の回路が動作し、
    前記第1の状態とは異なる第2の状態を示す前記制御信号が前記制御端子に入力された場合、前記第2の回路が停止するように構成され、
    前記期間の後に、前記第1の状態を示す前記制御信号が入力されている状態で、前記第2の電源端子からのリークの検査が行われることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記期間の後、前記第1の状態を示す前記制御信号が前記制御端子に入力されることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記記録素子に電力を供給するための第3の電源端子を更に備え、
    前記期間の後に前記第1の状態を示す前記制御信号が入力されている状態で、前記第3の電源端子に電力が供給されるように制御される請求項6または7に記載の記録装置。
  9. 前記第1および前記第2の電源端子への電力の供給の停止を行う場合、前記第3の電源端子への電力の供給を停止し、前記制御端子をハイインピーダンス状態とした上で、前記第1および前記第2の電源端子への電力の供給の停止を行うことを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
  10. 請求項2に記載の記録素子基板を備える記録装置であって、
    前記電源端子への電源による電圧の印加の開始から当該電源の電圧が確定するまでの期間において、前記制御端子がハイインピーダンス状態となるように制御され、
    前記期間の後に、前記制御端子をハイインピーダンス状態となるように制御している状態で、前記電源端子からのリークの検査が行われることを特徴とする記録装置。
  11. 第1の状態を示す前記制御信号が前記制御端子に入力された場合、前記第2の回路が動作し、
    前記第1の状態とは異なる第2の状態を示す前記制御信号が前記制御端子に入力された場合、前記第2の回路が停止するように構成され、
    前記期間の後に、前記第1の状態を示す前記制御信号が入力されている状態で、前記電源端子からのリークの検査が行われることを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  12. 前記期間の後、前記第1の状態を示す前記制御信号が前記制御端子に入力されることを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記記録素子に電力を供給するための第2の電源端子を更に備え、
    前記期間の後に前記第1の状態を示す前記制御信号が入力されている状態で、前記第2の電源端子に電力が供給されるように制御されることを特徴とする請求項11または12に記載の記録装置。
  14. 前記電源端子への電力の供給の停止を行う場合、前記第2の電源端子への電力の供給を停止し、前記制御端子をハイインピーダンス状態とした上で、前記電源端子への電力の供給の停止を行うことを特徴とする請求項13に記載の記録装置。
  15. 記録素子と、前記記録素子を駆動させるための第1および第2の回路と、前記第1の回路に電力を供給するための第1の電源端子と、前記第2の回路に電力を供給するための第2の電源端子と、前記第2の回路の動作を制御する制御信号を入力するための制御端子と、前記第1または前記第2の電源端子と前記制御端子とを接続するプルアップ抵抗を備える記録素子基板の検査方法であって、
    外部からの指示により、前記制御端子がとりうる状態は、ハイインピーダンス状態を含み、
    前記第1および前記第2の電源端子への電源による電圧の印加を開始してから当該電源の電圧が確定するまでの期間において、前記制御端子がハイインピーダンス状態となるように制御され、
    前記期間の後に、前記制御端子をハイインピーダンス状態となるように制御している状態で、前記第2の電源端子からのリークの検査が行われることを特徴とする検査方法。
  16. 記録素子と、前記記録素子を駆動させるための第1および第2の回路と、前記第1および前記第2の回路に電力を供給するための電源端子と、前記第2の回路を制御する制御信号を入力するための制御端子と、前記電源端子と前記制御端子とを接続するプルアップ抵抗とを備える記録素子基板の検査方法であって、
    外部からの指示により前記制御端子がとりうる状態は、ハイインピーダンス状態を含み、
    前記電源端子への電源による電圧の印加を開始してから当該電源の電圧が確定するまでの期間において、前記制御端子がハイインピーダンス状態となるように制御され、
    前記期間の後に、前記制御端子をハイインピーダンス状態となるように制御している状態で、前記電源端子からのリークの検査が行われることを特徴とする検査方法。
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