JPH11343150A - 複層ガラス - Google Patents

複層ガラス

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JPH11343150A
JPH11343150A JP10149202A JP14920298A JPH11343150A JP H11343150 A JPH11343150 A JP H11343150A JP 10149202 A JP10149202 A JP 10149202A JP 14920298 A JP14920298 A JP 14920298A JP H11343150 A JPH11343150 A JP H11343150A
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glass
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Application number
JP10149202A
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English (en)
Inventor
Akira Sakata
昭 坂田
Yoshiaki Sugata
義敬 菅田
Masahiro Hirugawa
雅浩 晝河
Hiromi Hase
長谷広美
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工程を簡素化し、高い封着信頼性を簡潔に
達成することができ、しかも2次元の曲面は勿論3次元
の曲面を有する複層ガラスの場合であっても連続してス
ペーサーを容易に配設することができる複層ガラスを提
供する。 【解決手段】2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置し、こ
の間隔を保持するスペーサーをこのパネルの周縁端部に
配設することにより密封された中空空間が形成されてい
る複層ガラスにおいて、前記スペーサーは乾燥剤を充填
した自己粘着性を有する紐状の樹脂層からなるものであ
り、該樹脂層に剛性ビーズを間隔をおいて、2枚の板ガ
ラスに接するように埋設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱性能を有する
複層ガラスで、住宅・非住宅などの建築分野、自動車・
車両・船舶・航空機などの輸送分野、冷凍庫・冷凍ショ
ーケース・恒温恒湿槽などの設備機器分野などの省エネ
ルギーを要求される開口部に適用される複層ガラスに関
する。
【0002】
【従来の技術】最近、省エネルギーに優れた快適で健康
な住環境をつくるため、従来に増して断熱性能を有する
複層ガラスの使用頻度が高まり、急速に普及している。
この複層ガラスとして、種々のものが使用されまた、提
案されている。
【0003】例えば、複層ガラス用スペーサーとして
は、特開昭59-45149号公報などに開示されているような
乾燥剤を充填したアルミニウム製筒状中空体などが知ら
れている。この筒状のアルミスペーサーは予め所定の寸
法に切断され、中空部に乾燥剤を充填した後、各端部を
コーナー接続キーを用いて接合して枠体に組み立てられ
るか、あるいは所定の形状に折り曲げ加工され、端部を
接続キーを用いて接合して枠体に組み立てられた後、中
空部に乾燥剤を充填する。つぎにこの筒状のアルミスペ
ーサー枠体のガラスと接着される2面に1次封着材とし
てブチルゴム系封着材を塗布し、これを一方の板ガラス
の周縁端部のやや内側に貼り付けた後、その上に他方の
ガラスを貼り付け圧着し、粘着一体化させ、2枚の板ガ
ラスとスペーサーで中空空間を形成するとともに、その
後その外側の断面が略コ字状の開放された凹状空間に2
次封着材として液状のポリサルファイド系、シリコーン
系、ポリウレタン系樹脂を塗布充填し、常温付近の温度
で硬化させると同時に板ガラスと強固に接着一体化させ
る、いわゆるデュアルシール方式の複層ガラスが現在、
最も一般的なものである。
【0004】また例えば、特公昭63-50508号公報、特開
平6-123191号公報には、乾燥剤を充填した自己粘着性を
有する樹脂層の中に、連続した剛性スペーサー、例えば
波形のアルミニウム板などを埋設した紐状のものを、一
方の板ガラスの周縁端部のやや内側に貼り付けた後、そ
の上に他方の板ガラスを貼り付け圧着し、粘着一体化さ
せ、2枚の板ガラスとスペーサーで密封された中空空間
が形成される、いわゆるシングルシール方式の複層ガラ
スが記載されており、現在一部使用されているものもあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た例えば、特開昭59-45149号公報などに記載の筒状のア
ルミスペーサーを用いた複層ガラスは、予め筒状のアル
ミスペーサーを所定の寸法に切断し、中空部に乾燥剤を
充填し、各端部をコーナー接続キーを用いて接合して枠
体に組み立てられるか、あるいは所定の形状に折り曲げ
加工され、端部を接続キーを用いて接合して枠体に組み
立てられた後、中空部に乾燥剤を充填する。つぎにこの
筒状のアルミスペーサー枠体のガラスと接着される2面
に1次封着材としてブチルゴム系封着材を塗布するもの
であり、製造工程が煩雑であり、そのために製造コスト
が高いものである。
【0006】また、乾燥剤を充填した筒状のアルミスペ
ーサーは剛性が高いので、2次元あるいは3次元曲面ガ
ラスについて複層ガラスを作製することは、曲率半径が
大きい場合を除いては、通常は大変に困難であるか、あ
るいは実際上できない。
【0007】また、乾燥剤を充填した筒状のアルミスペ
ーサーは剛性が高いので、中空空間側に凹凸加工を施し
た、例えば型板ガラス、フュージョンガラス、印刷ガラ
ス、ステンドガラスなどの板ガラスについて複層ガラス
を作製することは、凹凸がごく小さい場合を除いては、
通常は大変に困難であるか、あるいは実際上できない。
【0008】また例えば、特公昭63-50508号公報、特開
平6-123191号公報に記載の複層ガラスは、乾燥剤を充填
した自己粘着性を有する樹脂層の中に、連続した剛性ス
ペーサー、例えば波形のアルミニウム板などを埋設した
紐状のものを板ガラスの周縁端部あるいはそのやや内側
に配設するだけであるので、製造工程が簡素化され、製
造コストも比較的に安いものであるが、波形のアルミニ
ウム板が連続して埋設されるものであるから平面的な曲
げには対応できても3次元の曲げには対応できないとい
う欠点があった。
【0009】本発明は従来のかかる課題に鑑みてなされ
たものであり、製造工程を簡素化することができるとと
もに、高い封着信頼性を簡潔に達成することができ、し
かも2次元の曲面は勿論3次元の曲面を有する複層ガラ
スの場合であっても連続してスペーサーを容易に配設す
ることができる複層ガラスとその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、本発明は、2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置
し、この間隔を保持するスペーサーをこのパネルの周縁
端部に配設することにより密封された中空空間が形成さ
れている複層ガラスにおいて、前記スペーサーは乾燥剤
を充填した自己粘着性を有する紐状の樹脂層からなるも
のであり、該樹脂層に剛性のビーズを間隔をおいて、2
枚の板ガラスに接するように埋設したことを特徴とする
ものである。
【0011】さらに、乾燥剤を充填した自己粘着性を有
する樹脂層からなるスペーサーの外側に紐状の硬化性樹
脂からなる別のスペーサーを配設するとより好ましい。
また、乾燥剤を充填した自己粘着性を有する樹脂層から
なるスペーサーの外側に硬化性樹脂を充填、塗布するこ
とも好ましい。
【0012】本発明では、スペーサーを乾燥剤を充填し
た自己粘着性を有する紐状の樹脂層を紐状にすることに
より、また、このスペーサーの外側に配設する場合の硬
化性樹脂層からなる別のスペーサーも紐状にすることに
より順次連続して配設することができ製造工程を簡素化
することができるとともに、高い封着信頼性を簡潔に達
成することができ、したがって製造コストも安くするこ
とができる。
【0013】また、本発明では、乾燥剤を充填した自己
粘着性を有する樹脂層に剛性を有するビーズを間隔をお
いて、しかも2枚の板ガラスに接するように埋設するこ
とにより、2枚の板ガラスの間隔の変化を抑止し、さら
に板ずれも抑制することができるだけでなく、このスペ
ーサーは2次元は勿論3次元の曲げにも対応することが
できるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】2枚の板ガラスとは、クリアのフ
ロート板ガラス、熱線吸収板ガラス、熱線反射板ガラ
ス、高性能熱線反射板ガラス、線入板ガラス、網入板ガ
ラス、型板ガラス、強化ガラス、倍強度ガラス、低反射
板ガラス、撥水処理板ガラス、親水処理板ガラス、光触
媒処理板ガラス、導電性処理板ガラス、高透過板ガラ
ス、摺りガラス、タペスティ(フロスト)ガラス、セラ
ミックス印刷ガラス、フュージョンガラス、ステンドガ
ラス、合わせガラス、低膨張板ガラス(ホウケイ酸ガラ
スを含む)、低融点板ガラスなど各種板ガラスを適宜組
み合わせることができるが、少なくとも1枚はこれら各
種板ガラスに特殊金属膜をコーティングした低放射板ガ
ラスか、あるいは特殊金属膜をコーティングした樹脂フ
ィルムを貼り付けた低放射板ガラスを採用することが好
ましい。
【0015】さらに好ましくは、当該低放射板ガラス
は、JIS R 3106ー1985(板ガラスの透過
率・反射率・日射熱取得率試験方法)に定める垂直放射
率が0.20 以下の、好ましくは0.10 以下のガラス
を1枚以上使用したもの、または垂直放射率が0.35
以下の、好ましくは0.25 以下のガラスを2枚使用し
たものである。
【0016】2枚の板ガラスの板厚は通常、ともに1.
9 mm以上のものが用いられるが、強化ガラスの場合
で、とくに化学強化ガラスなどの場合はこの限りではな
く、1.9 mm以下のものを用いることができる。
【0017】また、ここでは2枚の板ガラスとしている
が、3枚以上の板ガラスをそれぞれ間隔を設けて組み合
わせても勿論構わない。さらに無機ガラス以外に、アク
リル板、ポリカーボネート板などの樹脂ガラスでもよ
く、とくに限定されない。
【0018】2枚の板ガラスの間隔は、0.2 mm以
上、好ましくは2mm以上である。3枚以上の板ガラス
を組み合わせて使用する場合でも、それぞれの間隔は、
同様に0.2 mm以上、好ましくは2mm以上である。
【0019】スペーサーは乾燥剤を充填した自己粘着性
を有する紐状の樹脂層からなるものであり、中空空間の
湿分を吸着する十分な吸湿性能を有することにより、初
期露点を低下させることのできるものであり、また、外
部から侵入した湿分を吸着する十分な吸湿性能と中空空
間へ湿分を透過させない湿分不透過性とを有することに
より、露点性能の耐久性を優れたものとすることがで
き、樹脂層組成物自体から放出される水分、低分子量の
可塑剤などが原因となって発生する、中空空間内に目視
で観察される内部結露、あるいはいわゆるフォギングと
呼ばれる曇り欠陥などの問題がなく、しかも樹脂層組成
物自体は紐状に成形することができ、しかも紐状に成形
されたものがスペーサーとして取り扱うことのできるも
の、すなわちガラスの形状に沿うように変形可能なもの
であり、かつコーナー部で折り曲げた場合でもほぼその
ままの形状を保持することができる可塑性を有するもの
である。
【0020】ビーズが埋設された紐状のスペーサーにお
いて、自己粘着性を有する樹脂(ゴム、エラストマーを
含む)としてはポリイソブチレン(反応性ポリイソブチ
レンを含む)、ブチルゴム(未加硫ブチルゴム、部分加
硫ブチルゴムを含む)、ポリイソブチレンを1成分とす
る共重合体、ホットメルトブチル(例えば、横浜ゴム製
M−145、M−120、カネボーNSC製88−75
00などの市販されているコンパウンドを含む)などの
いずれかの樹脂を含み、必要に応じて粘着性付与剤とし
て脂肪族炭化水素系樹脂、芳香族炭化水素系樹脂、脂環
族炭化水素系樹脂、水添脂環族炭化水素系樹脂、テルペ
ン系樹脂、クマロン樹脂、ロジン誘導体など、可塑剤と
してポリブテン、ポリブタジエン、ポリイソブチレンな
どを添加して自己粘着性と可とう性を発現させたもので
ある。
【0021】また、このスペーサーにおいて、乾燥剤と
してはシリカゲル、焼結シリカ、活性炭、活性アルミ
ナ、無水硫酸カルシウム、ゼオライト(3A、4A、5
A、13X)などの少なくとも1種類以上の乾燥剤を必
須成分として20〜60wt%、好ましくは25〜45
wt%含有し、乾燥剤の形状としては微粉末状、顆粒
状、棒状のものが用いられ、とくに限定されないが、初
期露点を速やかに下げるためには粒子径が200μm以
下、とくに100μm以下の微粉末状のものが好まし
い。
【0022】また、乾燥剤とともに添加できる充填材と
しては、必要に応じて各種のものを用いることができ、
例えば白雲母や金雲母などの天然マイカ、合成マイカ、
グラファイト、ガラスフレーク、フェライト、クレー、
タルク、ヒル石、スメクタイト、珪酸マグネシウム、ス
テンレスフレーク、アルミニウムフレーク、ニッケルフ
レークなどのフレーク状充填材、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、シリカ、アルミナ、酸化鉄、ボロンナイ
トライド、補強性シリカ、珪砂、セリサイト、珪酸カル
シウム、酸化チタン、キルン灰、ガラスビーズ、カーボ
ンブラック、ホワイトカーボンなどの粒子状充填材、ガ
ラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維などの繊維状充
填材を用いることができ、各種繊維を加工した、例えば
繊維を束ねた紐状物、ロープ、フェルト、不織布、織布
あるいは編物などの繊維加工材を芯材として用いること
ができる。さらにこれまでに説明した以外に必要に応じ
て、難燃剤、シラン系・チタネート系・アルミニウム系
カップリング剤などの接着性向上剤、ベントナイト、有
機ベントナイト、モンモリロナイト、超微粉末シリカ、
超微粉末チタニア、超微粉末アルミナなどのチクソトロ
ピー性付与剤、メチルセルロース、メチルセルロースナ
トリウム塩、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムな
どの増粘剤を適宜添加することができる。これらの充填
材は、乾燥剤との総和量が20〜60wt%、好ましく
は25〜45wt%含有するものである。
【0023】また、ビーズが埋設されたスペーサーは、
例えばニーダーなどの混練機、とくに好ましくは湿分な
どの好ましくない気体の出入りのない密閉型の混練機を
用いて樹脂、粘着付与剤、乾燥剤、その他の充填材など
の各種配合組成物を投入して混練した後、押出成形機な
どを用いて口金から断面が例えば略矩形をした紐状のも
のを1本押出成形することにより、自己粘着性を有する
変形可能な紐状のビーズが埋設されたスペーサーを形成
することができる。
【0024】剛性を有するビーズは、PS(ポリスチレ
ン)、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリルニト
リロブタジエンスチレン)、PVC(ポリ塩化ビニ
ル)、アクリルなどの硬質樹脂材料、天然ゴム、アクリ
ルゴムなどの硬質ゴム、コルク、木材、間伐材、木質廃
材の集合材などの木質材料、ジルコニア、ガラスなどの
無機材料などを好適に使用することができ、また、チタ
ン、ステンレス、アルミなどの金属も使用することがで
きる。この場合に熱伝導率の低いチタン、ステンレスな
どが好適に使用できる。
【0025】また、その形状も球形状だけでなく、円柱
形状、楕円柱形状、四角柱などの多角柱形状などの形状
でもよく、バルーン状、チューブ状などのように中空の
ものでも採用可能である。
【0026】また、ビーズの間隔はビーズ同士が接する
ようしたもの(間隔0)から15cmまでの範囲で適宜
選択すればよい。また、球形状ビーズの場合、直径は2
枚のガラスの間隔により決定されるものであり、ほぼ2
mm〜14mmの範囲となり、円柱形状、楕円柱形状、
多角柱形状などの場合その外径は2mm〜14mmの範
囲となり、高さは2mm〜21mmの範囲となる。
【0027】ビーズを前述の自己粘着性を有する紐状の
樹脂層に埋設する方法は、ホットメルトブチルなどの樹
脂を紐状に加工する前に所定の間隔で埋め込み押し出す
方法、ホットメルトブチルなどの樹脂マトリックス中に
ビーズを混練りすることで分散させて紐状に押し出す方
法、あるいはビーズに穴を開け、レーヨン、ナイロン、
スチールなどの繊維あるいは紐で数珠状につなげたもの
を予め作製しておき、それにホットメルトブチルなどの
樹脂を被覆する方法など、各種の方法を採用することが
できる。
【0028】このビーズが埋設された紐状のスペーサー
は、成形しながら、あるいは成形後短時間の内に複層ガ
ラスを製造するため使用され、その間に吸着される本来
望ましくない水分量が、複層ガラスの露点性能に問題と
ならない程度に少量であれば、とくに防湿処置をとらな
くても構わないが、成形後しばらく時間を経過した後に
使用される場合は、成形後速やかに防湿性能を有するシ
ートで密封梱包するなどの防湿処置を施した上で保管管
理されることが好ましい。
【0029】また、この紐状に成形されたスペーサー
は、とくに粘着面が汚染されないように配慮されなけれ
ばならないので、成形後しばらく時間を経過した後に使
用される場合は、粘着面が汚染されないように、例えば
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステ
ルなどのフィルムやシート、さらに好ましくはシリコー
ン離型剤をコーティングしたクラフト紙やフィルムやシ
ートなどの離型性基材を密着させた上で保管管理される
ことが好ましい。
【0030】別のスペーサーは必ずしも必須の要件では
ないが、ビーズが埋設されたスペーサーの外側に配設す
ると、接着性能が向上するので好ましく、硬化性樹脂
(ゴム、エラストマーを含む)としては、ポリサルファ
イド系、シリコーン系、ポリウレタン系、エポキシ系、
不飽和ポリエステル系などの硬化性樹脂、あるいはエポ
キシウレタン系、エポキシシリコーン系、エポキシポリ
サルファイド系などの変成、あるいは混合、あるいは相
互侵入高分子網目(IPN:Interpenetra
ting Polymer Network)などの手
法により得られた硬化性樹脂のいずれかの硬化性樹脂を
好適に採用することができる。
【0031】また、別のスペーサーにおいて、充填材と
しては各種のものを用いることができ、例えばシリカゲ
ル、焼結シリカ、活性炭、活性アルミナ、無水硫酸カル
シウム、ゼオライト(3A、4A、5A、13X)など
の乾燥剤、白雲母や金雲母などの天然マイカ、合成マイ
カ、グラファイト、ガラスフレーク、フェライト、クレ
ー、タルク、ヒル石、スメクタイト、珪酸マグネシウ
ム、ステンレスフレーク、アルミニウムフレーク、ニッ
ケルフレークなどのフレーク状充填材、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、シリカ、アルミナ、酸化鉄、ボ
ロンナイトライド、補強性シリカ、珪砂、セリサイト、
珪酸カルシウム、酸化チタン、キルン灰、ガラスビー
ズ、カーボンブラック、ホワイトカーボンなどの粒子状
充填材、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維など
の繊維状充填材を用いることができ、各種繊維を加工し
た、例えば繊維を束ねた紐状物、ロープ、フェルト、不
織布、織布あるいは編物などの繊維加工材を芯材として
用いることができ、さらにこれまでに説明した以外に必
要に応じて、難燃剤、シラン系・チタネート系・アルミ
ニウム系カップリング剤などの接着性向上剤、ベントナ
イト、有機ベントナイト、モンモリロナイト、超微粉末
シリカ、超微粉末チタニア、超微粉末アルミナなどのチ
クソトロピー性付与剤、メチルセルロース、メチルセル
ロースナトリウム塩、酸化マグネシウム、水酸化マグネ
シウムなどの増粘剤を適宜添加することができる。これ
らの充填材は、0〜60wt%、好ましくは0〜50w
t%含有するものである。
【0032】また、別のスペーサーは、例えばニーダー
などの混練機を用いて樹脂、硬化剤、充填材などの各種
配合組成物を投入して混練した後、押出成形機などを用
いて口金から断面が例えば略矩形をした紐状のものを押
出成形し、未硬化あるいは半硬化状態にある紐状の別の
スペーサーを成形することができる。
【0033】ただし、充填材として各種繊維を加工し
た、例えば繊維を束ねた紐状物、ロープ、フェルト、不
織布、織布あるいは編物などの繊維加工材を芯材として
用いる場合は、混練機を用いて樹脂、硬化剤、充填材
(繊維加工材を除く)などの各種配合組成物を投入して
混練した後、得られた混練物を繊維加工材に含浸させて
断面が略矩形をした紐状に成形することにより、繊維加
工材を芯材とする未硬化あるいは半硬化状態にある紐状
の別のスペーサーを形成することもできる。
【0034】また、この紐状に成形された未硬化あるい
は半硬化状態にある別のスペーサーは、とくに接着面が
汚染されないように配慮されなければならないので、成
形後しばらく時間を経過した後に使用される場合は、接
着面が汚染されないように、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレートなどのポリエステルなどのフィルムや
シート、さらに好ましくはシリコーン離型剤をコーティ
ングしたクラフト紙やフィルムやシートなどの離型性基
材を密着させた上で保管管理されることが好ましい。
【0035】また、別のスペーサーを構成する硬化性樹
脂層組成物は、硬化性樹脂の種類に応じて硬化反応を制
御することにより、常温あるいは低温において適当な時
間、すなわちこれら組成物を混合後、複層ガラスを製造
するまでの間、未硬化あるいは半硬化状態で保持でき、
しかも紐状に成形することができ、しかも紐状に成形さ
れたものがスペーサーとして取り扱うことのできるも
の、すなわちガラスの形状に沿うように変形可能なもの
であり、かつコーナー部で折り曲げた場合でもほぼその
ままの形状を保持することができる可塑性を有するもの
であり、かつ硬化後は適度な弾性率と接着強さを発現す
ることにより、複層ガラスがとくに夏季のような高温雰
囲気下において保管されるような場合でも、ずり変形が
発生しないものとすることができまた、夏季のような強
い直達日射により、庇がなく、アルミサッシが60℃以
上の温度になるような場合でも、アルミサッシの中で中
空空間の膨張による塑性変形が発生するという問題もな
いものとすることができる。
【0036】それぞれ紐状に成形して得られた、自己粘
着性を有するビーズが埋設された紐状のスペーサーと未
硬化あるいは半硬化状態にある別のスペーサーは、各々
分離されたスペーサーとして順次連続して、ビーズが埋
設されたスペーサーを内側に別のスペーサーを外側にし
て、一方の板ガラスの周縁端部あるいはそのやや内側の
所定位置に位置決め貼り付け用治具を用いた手作業、あ
るいは半自動、あるいは完全自動化された機械的方式に
より配設することができ、しかも内側のスペーサーが自
己粘着性を有するので仮固定することができる。
【0037】さらに生産効率の高い別の方法として、例
えば適度の圧着強さでロール間を通すなどして予めビー
ズが埋設されたスペーサーと別のスペーサーを貼り合わ
せて一本の紐状スペーサーとして、ビーズが埋設された
スペーサーを内側に、別のスペーサーを外側にして、一
方の板ガラスの周縁端部あるいはそのやや内側の所定の
位置に位置決め貼り付け用治具を用いた手作業、あるい
は半自動、あるいは完全自動化された機械的方式により
配設することができ、しかも内側に配設されるスペーサ
ーが自己粘着性を有するので仮固定することができ、デ
ュアルシール方式に相当する構成を準シングルシール方
式ともいえる方式により封着することができるので、製
造工程を簡素化することができる。
【0038】その後、他方の板ガラスを貼り付け圧着
し、粘着一体化する。このようにして得られた複層ガラ
ス全体を加熱炉に導入するか、あるいは未硬化あるいは
半硬化状態にある別のスペーサーのみを加熱して、別の
スペーサーを硬化させると同時に板ガラスと強固に接着
一体化させて複層ガラスを得る。加熱硬化は80〜20
0℃の温度範囲、好ましくは100〜150℃の温度範
囲で行うことができる。
【0039】また、この硬化工程においてより強固に接
着一体化させるために、硬化工程に導入する前に複層ガ
ラスの総厚がごくわずかだけ小さくなる程度の圧力で複
層ガラス全体を加圧し、加圧した状態のまま硬化させる
か、あるいはロール間隔がごくわずかだけ徐々に狭くな
るように調整された複数のロール間を通すことにより複
層ガラス全体を加圧しながら、ロール間を通過する間に
硬化させるなどすると良い。この未硬化あるいは半硬化
状態にある別のスペーサーを硬化させる方法としては、
硬化させると同時に板ガラスと強固に接着一体化させる
ことができるならば、加熱硬化以外の、例えば紫外線硬
化、電子線硬化などの他の方法でも構わない。
【0040】板ガラスの周縁端部あるいはそのやや内側
の所定の位置に配設された、自己粘着性を有するビーズ
が埋設されたスペーサーと未硬化あるいは半硬化状態に
ある別のスペーサーについて、スペーサーの端部同士は
ビーズが埋設されたスペーサーの端部同士を充分に圧着
し接合しまた、別のスペーサーの端部同士も同様に圧着
し接合した後、例えば複層ガラス全体を加熱炉に導入し
て、未硬化あるいは半硬化状態にある別のスペーサーを
硬化させることにより同時に板ガラスと強固に接着一体
化させることにより複層ガラスを得る。
【0041】ただし、未硬化あるいは半硬化状態にある
別のスペーサーの端部同士は、自己粘着性が充分にない
場合には隙間が残ることもあり、その場合は端部同士の
接合部の隙間に、内側に配設したビーズが埋設されたス
ペーサーと同様の自己粘着性を有する樹脂層組成物を充
填して封着信頼性をより確実なものとすることもでき
る。
【0042】また、例えば複層ガラス全体を加熱炉に導
入して、未硬化あるいは半硬化状態にある別のスペーサ
ーを硬化させることにより同時に板ガラスと強固に接着
一体化させる場合、中空空間の空気層の熱膨張が原因と
なる映像の歪みなどの不具合、あるいは逆に中空空間の
空気温度が常温付近まで低下した時点で、中空空間の空
気層の熱収縮が原因となる映像の歪みなどの不具合の発
生を防止するため、加熱炉に導入する前にスペーサーの
端部同士を接合せず、例えば1mmから3mm程度隙間
を設けておいて、加熱硬化後、中空空間の空気温度が常
温付近まで低下した時点で、内側に配設したビーズが埋
設されたスペーサーと同様の自己粘着性を有する樹脂層
組成物を隙間に充填して封着性能を確実なものとするこ
とができる。
【0043】この場合、例えば超音波ウエルダー装置を
用いると、隙間に充填した自己粘着性を有する樹脂層組
成物と板ガラスの粘着および隙間に充填した自己粘着性
を有する樹脂層組成物とスペーサーの端部との粘着がよ
り強固なものとなり、封着信頼性をより確実なものとす
ることができる。
【0044】あるいは、スペーサーの端部同士を接合し
た部分に、例えば内径が1mmから3mm程度のパイプ
を中空空間と外気が連通するように埋設しておいて、加
熱硬化後、中空空間の空気温度が常温付近まで低下した
時点でパイプを抜き取り、その穴に内側に配設したビー
ズが埋設されたスペーサーと同様の自己粘着性を有する
樹脂層組成物を充填して封着性能を確実なものとするこ
とができる。あるいは、パイプを抜き取らず、パイプの
穴に内側に配設したビーズが埋設されたスペーサーと同
様の自己粘着性を有する樹脂層組成物を充填して封着性
能を確実なものとすることができる。あるいは、パイプ
が気体透過係数の小さい材料、例えばポリエチレン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリ弗化ビニリデンなどの
プラスチック、またはアルミニウムなどの金属を蒸着し
たプラスチックにより形成されている場合は、中空空間
の空気温度が常温付近まで低下した時点で、パイプを熱
融着などにより密封することにより封着性能を確実なも
のとすることができる。
【0045】また、スペーサーの端部同士の隙間に充填
する自己粘着性を有する樹脂層組成物について、内側に
配設したビーズが埋設されたスペーサーと同様のものと
説明したが、とくに隙間をより確実に埋めるためには、
より高い自己粘着性を有することが望ましく、そのため
に充填材として必須のもの以外は充填しないか、あるい
は充填率を下げたものを用いても勿論構わない。
【0046】また、スペーサーの端部同士の隙間に充填
する自己粘着性を有する樹脂層組成物は、200℃以下
の温度に加熱して粘度を下げたものを充填することによ
り、封着性能を確実なものとすることができる。
【0047】また、ビーズが埋設されたスペーサーによ
り2枚の板ガラスを接着した後に別のスペーサーを貼り
付けることも可能である。また、スペーサーとして、内
側に配設されるビーズが埋設されたスペーサーと外側に
配設される別のスペーサーの中間、あるいは別のスペー
サーのさらに外側に、必要に応じて気体透過係数の小さ
いフィルム、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフ
タレートなどのプラスチックフィルム、アルミニウム
箔、ステンレス箔などの金属箔およびそれらをラミネー
トした積層フィルム、またはアルミニウムなどの金属を
蒸着したプラスチックフィルムを設けてもよい。
【0048】また、スペーサーの寸法は、断面が矩形状
の場合、厚さは中空空間の厚さとほぼ同じか若干大き
く、幅は複層ガラスがサッシにはめこまれた場合に、外
観で問題にならない範囲とすることができる。すなわ
ち、スペーサーが内側に配設されるビーズが埋設された
スペーサーと外側に配設される別のスペーサーの2層か
らなる場合、ビーズが埋設されたスペーサーと別のスペ
ーサーの寸法は、断面が矩形状の場合、厚さはともに中
空空間の厚さとほぼ同じか若干大きく、幅は、ビーズが
埋設されたスペーサーの幅と別のスペーサーの幅の合計
が、複層ガラスがサッシにはめこまれた場合に、外観で
問題にならない範囲とすることができる。具体的には、
複層ガラス、グレージングチャンネル、サッシの各製品
寸法によるものであるが、ビーズが埋設されたスペーサ
ーの幅と別のスペーサーの幅はともに1.5mm以上で
あることが好ましい。
【0049】また、2枚の板ガラスとスペーサーで中空
空間を形成するとともに、その後その外側の断面が略コ
字状の開放された凹状空間に2次封着材として液状のポ
リサルファイド系、シリコーン系、ポリウレタン系樹脂
を塗布充填し、常温付近の温度で硬化させると同時に板
ガラスと強固に接着一体化させるようにしてもよい。
【0050】また、複層ガラスの周縁端面の一部または
全周に亘りテープを貼着することにより、ガラスの端面
を保護することがより好ましい。このテープとしては、
一般的なビニル樹脂系テープ以外にも、ポリエステル樹
脂系、弗素樹脂系、シリコーン樹脂系などのプラスチッ
クフィルム、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属
箔およびそれらをラミネートした積層フィルム、または
アルミニウムなどの金属を蒸着したプラスチックフィル
ム、あるいは鉛、亜鉛などの軟質金属シートなど各種フ
ィルム・シートの片面に粘着剤を塗布したテープを用い
ることができる。
【0051】また、複層ガラスの周縁端部のほぼ全周に
亘り、樹脂製のグレージングチャンネルを装着すること
もできる。また、複層ガラスの中空空間に密封される気
体として、空気以外にアルゴンガス、クリプトンガス、
キセノンガス、ヘリウムガス、六弗化イオウガスなどを
断熱性能や防音性能をより高めるために用いることがで
きる。
【0052】また、少なくとも1枚の板ガラスの外側お
よび/または中空空間側に、装飾フィルム、電磁遮蔽用
の導電性フィルムや金属メッシュ、視界制御フィルム、
特殊金属膜をコーティングした樹脂フィルムなどの機能
性フィルムやメッシュを貼り付けたり、あるいは中空空
間に展張貼りすることもできる。また、中空空間に展張
貼りする場合、機能性フィルムやメッシュのコーナー部
に隔離された中空空間を連通させる穴を必要に応じて設
けることができる。
【0053】また、中空空間に各種ブラインドや金属製
または樹脂製の各種格子を内蔵することもできる。
【0054】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明は係る実施例に限定されるものでは
ない。
【0055】図1〜図3は、それぞれ本発明の実施例1
における複層ガラス1の一部を切り欠いた要部斜視図
と、図1のAA線断面を示す要部断面図と、図1のBB
線断面を示す要部断面図である。
【0056】実施例1 2枚の板ガラス2、3は厚さ5mmのフロート板ガラス
で、一方の板ガラス3は中空空間側に特殊金属膜をコー
ティングした低放射板ガラスであり、垂直放射率は0.
07 である。
【0057】図1、図2に示すように、1000mm×
1000mm×3mmサイズの2枚のフロート板ガラス
1の端部に、吸湿剤としてゼオライト3Aを30wt%
含有し、且つ、20mm間隔で、目標ガラス間隔と同じ
直径6mmのポリプロピレン製球状体をビーズ2、2・
・として埋設した高さ,幅とも7mmの紐状のホットメ
ルトブチルをスペーサ3として配設した。
【0058】なお、ビーズの埋設は、密閉型の混練機を
用いてホットメルトブチルなどに樹脂、粘着付与剤、乾
燥剤、その他の充填材などの各種配合組成物を投入して
混練した後、押出成形機などを用いて口金から断面が例
えば略矩形をした紐状のものを1本押出成形するとき
に、押出成型機のパイプの一部に穴を開けてその穴から
数珠つなぎにしたビーズを挿入することにより行うこと
ができる。
【0059】次に、同サイズの板ガラス1’を重ね合わ
せ、圧着することで密閉中空層を有する複層ガラス4を
得た。得られた複層ガラスは48時間、平積みで保管し
ても、板ガラス間隔はスペーサ中のポリプロピレン製球
状体により、目標ガラス間隔とした球状体直径と同じ6
mmに保たれた。また、パレットに複数の複層ガラスを
積載する場合、背もたれ側の複層ガラスは手前側の複層
ガラスの重みにより、圧力を受け、ガラス間隔は押し潰
されるが、得られた複層ガラスを同サイズの複層ガラス
9枚と同時にパレットに積載したが、48時間、最も背
もたれ側に積載しても、ポリプロピレン製球状体によ
り、ガラス間隔は一定に保持された。また、板ズレ試験
を行ったところ、板ズレ量は3時間で0.2mmに抑制
できた。
【0060】実施例2 実施例1の紐状の樹脂層からなるスペーサーを端面から
若干内側に配設し、その外側にポリサルファイド系、シ
リコーン系などの紐状の硬化性樹脂からなる別のスペー
サーをさらに接するように配設した以外は実施例1と同
じ構成としたものであり、図面は省略する。
【0061】このようにして得られた複層ガラスも48
時間、平積みで保管しても、板ガラス間隔はスペーサ中
のポリプロピレン製球状体により、目標ガラス間隔とし
た球状体直径と同じ6mmに保たれた。また、パレット
に複数の複層ガラスを積載する場合、背もたれ側の複層
ガラスは手前側の複層ガラスの重みにより、圧力を受
け、ガラス間隔は押し潰されるが、得られた複層ガラス
を同サイズの複層ガラス9枚と同時にパレットに積載し
たが、48時間、最も背もたれ側に積載しても、ポリプ
ロピレン製球状体により、ガラス間隔は一定に保持され
た。また、板ズレ試験を行ったところ、板ズレ量は3時
間で0.2mmに抑制できた。
【0062】比較例 1000mm×1000mm×3mmサイズのフロート
板ガラス端部に、モレキュラーシーブ3Aを30wt%
含有した、高さ,幅とも7mmの紐状のホットメルトブ
チルスペーサを配設し、同サイズの板ガラスを重ね合わ
せ、圧着することで密閉中空層を有する複層ガラスを得
た。
【0063】この複層ガラスを平積みで48時間保管し
たところ、ガラスの重みにより、ガラス間隔は目標厚み
より1.1mm狭くなり、JIS規格(JIS R 32
09:1.0mm以下)を満足しなかった。また、同サ
イズの複層ガラス9枚と共にパレットに48時間積載し
た場合、パレットの最も背もたれ側に積載すると、ガラ
ス間隔は目標ガラス間隔より1.8mm狭くなり、JI
S規格(JIS R 3209)を満足しなかった。また
板ズレ試験を行ったところ、3時間で0.5mmの板ズ
レが発生した。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
露点性能および断熱性能が優れるとともに、長期的な耐
久性を保持するものとすることができまた、夏季のよう
な高温雰囲気下において保管するような場合でも、2枚
の板ガラスの間隔の変化を抑制し、ずり変形が発生しな
い耐ずり変形性が優れたものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における複層ガラス1の一部
を切り欠いた要部斜視図である。
【図2】本発明の実施例1における複層ガラス1の要部
断面図であり、図1のAA線断面を示す。
【図3】本発明の実施例1における複層ガラス1の要部
断面図であり、図1のBB線断面を示す。
【符号の説明】
1、1’ 板ガラス 2、2・・ ビーズ 3 スペーサー 4 複層ガラス
フロントページの続き (72)発明者 長谷広美 三重県松阪市大口町1510番地 セントラル 硝子株式会社硝子研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置し、こ
    の間隔を保持するスペーサーをこのパネルの周縁端部に
    配設することにより密封された中空空間が形成されてい
    る複層ガラスにおいて、前記スペーサーは乾燥剤を充填
    した自己粘着性を有する紐状の樹脂層からなるものであ
    り、該樹脂層に剛性を有するビーズを間隔をおいて、2
    枚の板ガラスに接するように埋設したことを特徴とする
    複層ガラス。
  2. 【請求項2】紐状の樹脂層からなるスペーサーの外側に
    紐状の硬化性樹脂層からなる別のスペーサーをさらに配
    設したことを特徴とする請求項1記載の複層ガラス。
  3. 【請求項3】紐状の樹脂層からなるスペーサーの外側に
    硬化性樹脂を充填、塗布したことを特徴とする請求項1
    記載の複層ガラス。
JP10149202A 1998-05-29 1998-05-29 複層ガラス Pending JPH11343150A (ja)

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JP10149202A JPH11343150A (ja) 1998-05-29 1998-05-29 複層ガラス

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016121331A1 (ja) * 2015-01-28 2016-08-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 複層ガラス及び光学デバイス
JP2016216358A (ja) * 2010-10-15 2016-12-22 コーニング インコーポレイテッド 化学強化ガラス積層板
KR102034489B1 (ko) * 2018-10-23 2019-10-21 김환엽 저진공 복층 유리 및 이의 제조방법

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JP2016216358A (ja) * 2010-10-15 2016-12-22 コーニング インコーポレイテッド 化学強化ガラス積層板
WO2016121331A1 (ja) * 2015-01-28 2016-08-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 複層ガラス及び光学デバイス
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