JPH11342916A - 殺菌済み成形容器の製造方法及び無菌収納された殺菌済み成形容器を用いた無菌包装品の製造方法 - Google Patents

殺菌済み成形容器の製造方法及び無菌収納された殺菌済み成形容器を用いた無菌包装品の製造方法

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JPH11342916A
JPH11342916A JP15141798A JP15141798A JPH11342916A JP H11342916 A JPH11342916 A JP H11342916A JP 15141798 A JP15141798 A JP 15141798A JP 15141798 A JP15141798 A JP 15141798A JP H11342916 A JPH11342916 A JP H11342916A
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sterilized
container
molded container
molded
sheet material
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JP15141798A
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Hitoshi Iwata
均 岩田
Takaaki Shimizu
孝晃 清水
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House Foods Corp
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House Foods Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】無菌性、衛生性に優れた殺菌済み成形容器の製
造方法及び無菌包装品の製造設備の小型化、無菌包装品
の製造コストの低減、製造ラインの作業環境の向上、成
形容器の使用材料の選択範囲の拡大等を図ることができ
る無菌収納された殺菌済み成形容器を用いた無菌包装品
の製造方法を提供する。 【解決手段】無菌収納されたレーザー光線により打ち抜
いた殺菌済みの成形容器を、当該成形容器を製造した第
一の無菌室とは別の第二の無菌室まで輸送し、当該成形
容器を収納した包装体表面の全部又は一部に殺菌処理を
施し、当該包装体から第二無菌室内に成形容器を取り出
した後、必要により取り出した成形容器に殺菌処理を施
し、次いで当該成形容器に被包装品を充填する工程、被
包装品が収容された成形容器に殺菌された蓋材を供給す
る工程、成形容器を当該蓋材で密封する工程を順次無菌
室内で行うことを特徴とする無菌包装品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺菌済み成形容器の製
造方法及び無菌収納された殺菌済み成形容器を用いた無
菌包装品の製造方法に関するものであり、さらに詳細に
は、無菌性、衛生性に優れた殺菌済み成形容器の製造方
法及び無菌包装品の製造設備の小型化、無菌包装品の製
造コストの低減、製造ラインの作業環境の向上、成形容
器の使用材料の選択範囲の拡大等を図ることができる無
菌収納された殺菌済み成形容器を用いた無菌包装品の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、無菌包装品、例えば無菌包装食品
を製造する方法として、予め成形加工された容器に過酸
化水素あるいは過酢酸等の薬剤を使用して殺菌処理を施
し、これを無菌室内に供給し、殺菌済の固形食品、液体
食品、あるいはこれらの混合食品を上記成形容器内に充
填し、密封する方法が知られている。
【0003】上記従来の方法により製造する無菌包装食
品の製造設備には、殺菌済の固形食品、液体食品、ある
いはこれらの混合食品を無菌環境で充填密封する無菌室
とともに、当該無菌室に供給する成形容器の殺菌設備が
併設されている。
【0004】上記成形容器の殺菌設備は、通常、過酸化
水素あるいは過酢酸等の薬剤を成形容器に噴霧し、ある
いは当該薬剤に成形容器を浸漬し、その後必要により加
熱等の処理を施す殺菌装置と、当該薬剤の残留を防止す
るための洗浄装置が設置されている。そのため、上記殺
菌設備の設置スペースは拡大し、無菌包装食品の製造設
備が大型化する、という問題があった。
【0005】また、成形容器の殺菌を確実に行うため
に、比較的高濃度の薬剤を大量に使用することから、無
菌包装食品の製造コストが増大するとともに、またその
作業環境が悪化する、という問題があった。さらに、成
形容器の使用材料として、高濃度の薬剤に耐え得るもの
しか選択することができず、その選択範囲が限られる、
という問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、無菌包
装品の製造設備の小型化、無菌包装品の製造コストの低
減、製造ラインの作業環境の向上、成形容器の使用材料
の選択範囲の拡大等を図ることができる無菌包装品の製
造方法を提供することを目的として研究開発を行った。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記研究開発の結果、本
発明者等は、無菌包装品の製造ラインから、成形容器の
殺菌工程を排除し、当該製造ラインとは全く別の製造設
備において殺菌され無菌収納された成形容器を用いて無
菌包装品を製造することにより、上記目的を達成するこ
とができる、という知見を得た。
【0008】さらに、上記した無菌収納された殺菌済み
の成形容器を製造するにあたり、包装シート材料の殺菌
工程、殺菌された包装シート材料の成形工程、成形され
た容器の打ち抜き工程、打ち抜かれた成形容器の収納工
程をそれぞれ無菌状態下で行うとともに、上記打ち抜き
工程をレーザー光線により行うことにより、例えばプラ
スチックシート屑等、包装シート材料の屑の発生及び当
該屑の成形容器への付着がない、極めて衛生性の高い成
形容器を得ることができる、また、打ち抜いた成形容器
の切断端面が滑らかで、その商品価値を高めることがで
きる、という知見を得た。
【0009】また、レーザー光線照射装置を無菌室外に
設置し、無菌室の外から遠隔操作して非接触の状態で成
形容器の打ち抜きを行うことにより、打ち抜き装置の滅
菌作業、あるいは打ち抜いた成形容器の再殺菌等、煩雑
な作業あるいは工程を要することなく、極めて無菌性の
高い成形容器を得ることができる、という知見を得た。
【0010】さらに、遠隔操作により成形容器上面の形
状、大きさを容易に変更できるため、例えば切断刃を用
いる場合のように切断刃取り替え作業、それに伴い行わ
なければならない装置滅菌作業の手間を要することなく
成形容器を製作することができるとともに、多様な容器
を少量づつ効率よく生産することができる、という知見
を得た。
【0011】本発明は、上記知見に基づき完成された発
明であり、その要旨は、包装シート材料を殺菌する工程
と、殺菌された包装シート材料を容器に成形する工程
と、成形容器をレーザー光線により打ち抜く工程とを含
み、上記各工程を無菌室内で行うことを特徴とする殺菌
済み成形容器の製造方法である。また、上記殺菌済み成
形容器を、少なくとも内側面が無菌化された包装体に収
納することを特徴とする無菌収納された殺菌済み成形容
器の製造方法である。
【0012】また、本発明は、無菌収納された殺菌済み
の成形容器を、当該成形容器を製造した第一の無菌室と
は別の第二の無菌室まで輸送し、当該成形容器を収納し
た包装体表面の全部又は一部に殺菌処理を施し、当該包
装体から第二無菌室内に成形容器を取り出した後、必要
により取り出した成形容器に殺菌処理を施し、次いで当
該成形容器に被包装品を充填する工程、被包装品が収容
された成形容器に殺菌された蓋材を供給する工程、成形
容器を当該蓋材で密封する工程を順次無菌室内で行うこ
とを特徴とする無菌包装品の製造方法である。さらに、
上記無菌包装品の製造方法において、無菌収納された殺
菌済みの成形容器として、上記レーザー光線により打ち
抜いた成形容器を用いることを特徴とする無菌包装品の
製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において無菌包装品を製造
するにあたっては、無菌包装品の製造ラインとは全く別
の製造設備において殺菌され無菌収納された成形容器を
用いる。また、上記無菌収納された成形容器を製造する
にあたっては、例えば、まず、ロールから引き出され、
無菌室内に導入されたプラスチックシート等の包装シー
ト材料に殺菌処理を施す。上記殺菌処理は、過酸化水
素、過酢酸等の薬剤、熱水、蒸気、紫外線等を用いれば
よい。
【0014】次に、殺菌処理された包装シート材料に加
熱処理を施し、所定の金型を用いて、例えば真空成形、
圧空成形、真空圧空成形等の一般的な成形方法により、
フランジ部を備えた容器本体部を成形する。
【0015】次に、所定のフランジ幅を残して上記容器
本体部を打ち抜き、成形容器を製作する。成形容器を打
ち抜くにあたっては、従来から知られている切断刃、水
圧、レーザー光線、熱線等を用いる方法により行えばよ
いが、なかでもレーザー光線による方法が最も望まし
い。すなわち、レーザー光線による打ち抜き処理によれ
ば、打ち抜きにより生じるプラスチック屑等、包装シー
ト材料の屑の発生及び当該屑の成形容器への付着がなく
なり、極めて衛生性の高い成形容器を得ることができ
る。また、打ち抜いた成形容器の切断端面が滑らかで、
その商品価値を高めることができる。
【0016】また、非接触の状態で成形容器の打ち抜き
を行うことができるため、打ち抜き装置の滅菌作業、あ
るいは打ち抜いた成形容器の再殺菌等、煩雑な作業ある
いは工程を要することなく、極めて無菌性の高い成形容
器を得ることができる。さらには、遠隔操作により成形
容器上面の形状、大きさを容易に変更できるため、切断
刃を用いる場合のように切断刃取り替え作業、それに伴
い行わなければならない装置滅菌作業の手間を要するこ
となく成形容器を製作することができるとともに、多様
な容器を少量づつ効率よく生産することができる。
【0017】上記レーザー光線としては、赤外線レーザ
ー、例えば炭酸ガスレーザー、YAG(イットリウム・
アルミニウム・ガーネット)レーザーを用いればよい。
なお、当該レーザー光線を照射する場合の出力、照射距
離等の諸条件は、打ち抜く成形容器の材質、厚さ等に応
じて適宜設定すればよい。また、レーザー光線照射装置
を無菌室外に設置し、当該無菌室の外からレーザー光線
を照射する場合には、無菌室の壁部の一部に、例えばジ
ンクセレナイドのようなレーザー光線の透過材料を用い
る。
【0018】次に、上記方法により打ち抜かれた成形容
器を、少なくとも内側面が無菌化された包装体に収納す
る。当該収納にあたっては、打ち抜いた成形容器をそれ
ぞれ個別に行ってもよく、またこれらを複数個をまとめ
て行ってもよい。また、上記成形容器を収納する包装体
としては、保形性を有する箱形状容器、柔軟性を有する
袋状容器等が例示でき、少なくともこれら包装体は、成
形容器を収納後、当該成形容器を無菌的に保持すること
ができるものでなければならない。
【0019】上記成形容器の収納方法としては、例え
ば、開閉シャッター機構を備えた内側面が殺菌された箱
型ストック容器を複数準備し、打ち抜かれた成形容器を
無菌室外に搬出する搬出ゲートに、上記箱型ストック容
器を連結させる。その後、搬出ゲートに設置した紫外線
照射装置により、無菌室の搬出ゲートと箱型ストック容
器の開閉シャッターの間の閉鎖箇所を殺菌し、その後、
当該搬出ゲート及び開閉シャッターを開放し、無菌室か
ら箱型ストック容器に成形容器を搬出し、上記開閉シャ
ッターを閉鎖する。この工程を順次繰り返すことによ
り、無菌収納された殺菌済の成形容器を連続的に製造す
ることができる。また、他の方法として、無菌室内に既
存のピロー包装装置を設置し、殺菌処理された包装シー
トを順次袋状容器に成形し、当該袋状容器内に打ち抜い
た成形容器を所定数充填した後、密封シールすることに
より、順次無菌収納された殺菌済の成形容器を連続的に
製造することもできる。
【0020】本発明は、上記した方法により製造され、
包装体に収納された殺菌済みの成形容器を、当該成形容
器を無菌製造した第一の無菌室とは別の第二の無菌室ま
で輸送し、無菌包装品の製造に供する。なお、上記無菌
収納された成形容器は、例えば医療用具として、そのま
ま市場に供することもできる。
【0021】上記殺菌済みの成形容器を収納した包装体
は、第二の無菌室まで輸送された後、当該第二無菌室に
搬入される前に、当該包装体表面の全部又は一部に殺菌
処理が施される。上記包装体の殺菌は、大型の殺菌設備
を用いた殺菌は不要であり、例えば紫外線照射装置等、
比較的設置スペースを要しない殺菌設備を用いて行えば
よい。例えば、上記開閉シャッター機構を備えた箱型ス
トック容器を用いた場合には、上記第二の無菌室内に成
形容器を搬入する搬入ゲートに、上記箱型ストック容器
を連結させる。その後、搬入ゲートに設置した紫外線照
射装置により、無菌室の搬入ゲートと箱型ストック容器
の開閉シャッターの間の閉鎖箇所を殺菌し、その後、当
該搬入ゲート及び開閉シャッターを開放し、箱型ストッ
ク容器から第二の無菌室内に成形容器を搬入する。上記
方法等により第二の無菌室内に搬入された成形容器は、
被包装品の充填に備え、当該第二の無菌室内に設けられ
た成形容器の供給ストッカーに収納される。
【0022】次に、上記供給ストッカーから取り出した
成形容器に被包装品を充填するが、当該成形容器は既に
殺菌処理が施されているものであるため、被包装品の充
填にあたり、当該成形容器の殺菌処理は不要である。そ
のため、無菌包装品の製造設備を小型化することができ
る。また、無菌包装品の製造効率を高め、無菌包装品の
製造コストの低減、製造ラインの作業環境の向上、成形
容器の使用材料の選択範囲の拡大を図ることができる。
なお、成形容器を上記包装体から取り出した後に、上記
した諸工程における雑菌の汚染の可能性も考慮して成形
容器に殺菌処理を施す場合においても、上記したとおり
成形容器は既に殺菌処理が施されているため、その殺菌
処理は比較的小型で簡易な設備で、また緩やかな条件、
例えば比較的短時間で行うことができる。あるいは薬剤
を用いて殺菌処理する場合には、その濃度を低くするこ
とができる。したがって、この場合においても、無菌包
装品の製造設備を小型化することができ、また無菌包装
品の製造効率は高まり、無菌包装品の製造コストの低
減、製造ラインの作業環境の向上、成形容器の使用材料
の選択範囲の拡大を図ることができる。
【0023】上記成形容器に充填する被包装品として
は、殺菌処理が施されたものであれば如何なるものでも
よく、特に限定されるものではない。例えば、手術等に
使用されるメス、注射器等の医療品、おしぼり等の衛生
用品、また、ピラフ、赤飯等の米飯類、スパゲッティ、
ヤキソバ等の麺類、きんぴらごぼう、ひじき等の惣菜
類、おでん、筑前煮、煮豆等の煮物類、その他グラタ
ン、カレー、シチュー、各種スープ、ソース類、麻婆豆
腐、茶碗蒸、ハンバーグ、コロッケ、ギョーザ、クラム
チャウダー、ドレッシング、焼き肉のタレ等の液体調味
料など各種食品をあげることができる。
【0024】次に、成形容器に殺菌処理された蓋材を供
給し密封する。上記成形容器と蓋材の密封方法は、例え
ば、蓋材と成形容器フランジ部を熱溶着することにより
行えばよい。上記充填及び密封処理も、成形容器の製作
と同様、無菌室内において行う。また、それぞれ殺菌さ
れストックされた被包装品及び蓋材は、成形容器の搬送
ラインに無菌的に接続された供給口を通して供給する。
【0025】また、上記被包装品の殺菌は、被包装品が
固形食品である場合には、例えば、成形容器に充填する
量の固形食品を個別に開口リテーナーに収納して、これ
を蒸気雰囲気下で一定時間保持させる方法等により行え
ばよい。この場合、成形容器への供給口において、上記
開口リテーナーを反転させるか、あるいは上記開口リテ
ーナーの底部に開閉機構を設けておき、当該底部を開口
させることにより、殺菌済の固形食品を成形容器に充填
する。また、液体食品の殺菌は、例えばチューブラ式殺
菌機等により行えばよく、これを無菌タンクにストック
しておく。そして、当該無菌タンクから殺菌済の液体食
品を定量づつ成形容器に充填する。
【0026】また、上記蓋材の殺菌は、包装シート材料
と同様、過酸化水素、過酢酸等の薬剤、熱水、蒸気、紫
外線等を用いて行えばよい。
【0027】
【実施例1】次に、図1に示した殺菌済み成形容器の製
造装置10にそって、本発明の無菌収納された殺菌済み
成形容器の製造方法について更に詳細に説明する。 (1)包装シート材料の殺菌工程 ロール12から引き出され、第一無菌室14内に導入さ
れたプラスチックシート16(シート材質:ポリプロピ
レン)に、当該プラスチックシート16をはさんで配置
した紫外線照射装置18から紫外線を照射し、当該プラ
スチックシート16に殺菌処理を施す。
【0028】(2)容器成形工程 上記紫外線照射装置18の下流側には、殺菌処理された
プラスチックシート16を加熱するプラスチックシート
加熱装置20が、当該プラスチックシート16をはさん
で配置されており、当該プラスチックシート16の上下
方向から加熱処理を施す。プラスチックシートの加熱処
理は、当該プラスチックシートが成形可能に柔軟になる
程度、例えばポリプロピレンのプラスチックシートを真
空圧空成形する場合には、約170℃の加熱条件により
行えばよい。次に、真空圧空成形装置22を用いて開口
部が楕円形状の容器本体部(寸法:130mm×110
mm×50mm)を成形する。
【0029】(3)打ち抜き工程 上記真空圧空成形装置22の下流側には、炭酸ガスレー
ザーを照射できる能力を備えたレーザー光線照射装置2
4が無菌室14の外に配置され、レーザー光線が通過す
る無菌室14の壁部は、ジンクセレナイドにより構成さ
れている。そして、上記レーザー光線照射装置24から
レーザー光線が照射され、照射方向の設定機構(スキャ
ナー)が予め設定されたプログラムにそって動作し、7
mmのフランジ幅を残して成形容器26が打ち抜かれ
る。打ち抜かれた後のプラスチックシートの廃材は、無
菌室14から搬出されロール13に巻き取られる。ま
た、上記レーザー光線照射装置24には、フランジ幅、
フランジ形状等を任意に変更することができる設定機能
が備えられており、設定の微調整、あるいは使用容器の
変更に伴う設定変更等は、すべて無菌室14の外部にお
いて行うことができる。なお、上記容器の成形工程から
成形容器の打ち抜き工程に至るまでは、処理工程中に製
品容器が雑菌に汚染される可能性を低減させるために、
容器内側部が下方になるようにしておくことが望まし
い。上記打ち抜き処理により製作された成形容器26
は、反転機(図示せず)により開口部を上方に向けた状
態にされ、一定数づつ成形容器搬出部27にストックさ
れる。
【0030】(4)成形容器の密封収納工程 成形容器搬出部27に設置した紫外線照射装置を備えた
搬出ゲート28に、開閉シャッター30を備えた内側面
が殺菌された箱型ストック容器29を連結させる。その
後、搬出ゲート28に設置した紫外線照射装置により、
無菌室の搬出ゲート28と箱型ストック容器の開閉シャ
ッター30の間の閉鎖箇所を殺菌する。そして、当該搬
出ゲート28及び開閉シャッター30を開放し、第一無
菌室14から箱型ストック容器29に成形容器26を、
昇降及び前後方向に移動可能な搬出リフト31を用いて
搬出し、上記開閉シャッター30を閉鎖する。なお、上
記開閉シャッター30が昇降する箱型ストック容器29
の開口部には、当該箱型ストック容器29を密閉するこ
とができるようにパッキンが上記開閉シャッター30を
挟み保持できるように設置されている。
【0031】本実施例により得られた無菌収納された殺
菌済の成形容器は、プラスチックシート屑の発生及び当
該屑の成形容器への付着がない、極めて衛生性の高い成
形容器であった。また、打ち抜いた成形容器の切断端面
は滑らかで、商品価値の高いものであった。
【0032】
【実施例2】次に、図2に示した成形容器の製造装置に
そって、本発明の無菌収納された殺菌済み成形容器を用
いた無菌包装品の製造方法について更に詳細に説明す
る。 (1)成形容器を収納した包装体表面の殺菌工程 実施例1において殺菌済みの成形容器を収納した箱型ス
トック容器29を、第二の無菌室15まで輸送し、第二
無菌室内の搬入ゲート33に、上記箱型ストック容器2
9を連結させる。その後、搬入ゲート33に設置した紫
外線照射装置により、無菌室の搬入ゲート33と箱型ス
トック容器の開閉シャッター30の間の閉鎖箇所を殺菌
する。そして、搬入ゲート33及び開閉シャッター30
を開放し、昇降及び前後方向に移動可能な搬出リフト3
4を用いて上記第二無菌室15内に成形容器26を搬入
する。第二無菌室15内に搬入された成形容器26は、
自動搬送機35により、成形容器のストック部36に搬
送される。
【0033】(2)成形容器の殺菌工程 上記容器のストック部36にストックされた成形容器2
6は、順次搬送コンベヤ38に供給される。上記搬送コ
ンベヤ38の搬送面には、成形容器26を嵌め込み保持
する楕円形状(寸法:116mm×96mm)の孔部
(図示せず)が一定間隔で設けられている。当該孔部に
供給された成形容器26は、搬送コンベヤ38の搬送方
向にそって搬送される。上記製品供給部32の下流側に
は、紫外線殺菌装置43が配置されており、必要により
搬送されてくる成形容器26に殺菌処理を施す。
【0034】(3)被包装品の充填工程 上記紫外線殺菌装置43の下流側には、無菌室15に無
菌的に連結された殺菌済固形食品の充填部41、42、
殺菌済液体食品の充填部44が一定間隔で設置されてい
る。また、その下流側には、不活性ガス吹き出し部46
が配置されている。成形容器26は、上記搬送コンベヤ
38により搬送され、まず殺菌済固形食品の充填部41
で停止する。ここで、底部に開閉機構を備えた開口リテ
ーナーから殺菌済の複数種類の大型具材60gが充填さ
れ、次に、殺菌済固形食品の充填部42で停止し、上記
機構を備えた開口リテーナーから殺菌済の複数種類の小
型具材30gが充填される。続いて、殺菌済液体食品の
充填部44で停止し、殺菌済の液体ソース170gが充
填され、次に不活性ガス吹き出し部46において成形容
器のヘッドスペースに窒素ガスが吹き込まれる。したが
って、成形容器26は、間欠的に搬送され、一定時間停
止している間に充填、その他各処理が施される。
【0035】また、上記した殺菌済固形食品の充填部4
1、42、殺菌済液体食品の充填部44には、それぞれ
ウェイトチェッカー(図示せず)が設置されており、充
填の有無、充填量を検知している。上記殺菌済の具材
は、加熱殺菌前に比べて水分の蒸発、エキス分の滲出等
によりその重量が減少している。そのため、開口リテー
ナーから各成形容器に充填された具材の重量にはバラツ
キが生じている。この時点において、各成形容器ごとに
具材の充填量を再度測定することができる。そして、上
記バラツキは、次工程、すなわち液体食品の充填工程に
おいて既定量になるように調整される。
【0036】また、食品が充填されない状態、あるいは
所定量の充填がなされていない状態が連続するトラブル
が発生した場合には、直ちにトラブルが発生した装置を
停止するよう当該ウェイトチェッカーから指示が出され
る。この場合、生産ラインの全ての装置の稼動を停止す
る必要はなく、例えばトラブルが発生した充填装置の上
流側にある成形容器の殺菌装置等については、その稼動
を継続させ、成形容器を成形容器ストック部36に貯留
させておくことができる。
【0037】(4)蓋材の供給工程 上記殺菌済固形食品の充填部41、42、殺菌済液体食
品の充填部44、および不活性ガス吹き出し部46の下
流側には、無菌室15に無菌的に連結した殺菌済蓋材の
供給部48が配置されている。当該供給部48には、殺
菌済のプルタブを設けたドーム型の成型蓋がストックさ
れている。そして、搬送コンベヤ38により搬送されて
きた成形容器26を検知すると、当該成型蓋が成形容器
の上方開口部に載置される。
【0038】(5)密封工程 上記殺菌済蓋材の供給装置48の下流側には、上記蓋材
と成形容器のフランジ部をシールし、成形容器を密封す
るシール装置50が配置されている。シール装置50に
は、昇降機構を備えた熱盤52が設置されており、上記
蓋材と成形容器のフランジ部を熱溶着する。その後、密
封された成形容器、すなわち製品は、無菌室15から搬
出される。
【0039】本実施例2の無菌包装品の製造設備は小型
化されており、また無菌包装品の製造コストの低減、製
造ラインの作業環境の向上、成形容器の使用材料の選択
範囲の拡大を図ることができるものであった。
【0040】
【発明の効果】本発明の殺菌済み成形容器の製造方法に
よれば、プラスチックシート屑等、包装シート材料の屑
の発生及び当該屑の成形容器への付着がない、極めて衛
生性の高い成形容器を得ることができる。また、打ち抜
いた成形容器の切断端面が滑らかで、その商品価値を高
めることができる。
【0041】また、レーザー光線照射装置を無菌室外に
設置し、無菌室の外から遠隔操作により、非接触の状態
で成形容器の打ち抜きを行うことができるため、打ち抜
き装置の滅菌作業、あるいは打ち抜いた成形容器の再殺
菌等、煩雑な作業あるいは工程を要することなく、極め
て無菌性の高い成形容器を得ることができる。さらに、
遠隔操作により成形容器上面の形状、大きさを容易に変
更できるため、例えば切断刃を用いる場合のように切断
刃取り替え作業、それに伴い行わなければならない装置
滅菌作業の手間を要することなく成形容器を製作するこ
とができるとともに、多様な容器を少量づつ効率よく生
産することができる。
【0042】また、本発明の無菌収納された殺菌済み成
形容器を用いた無菌包装品の製造方法によれば、無菌包
装品の製造設備の小型化、無菌包装品の製造コストの低
減、製造ラインの作業環境の向上、成形容器の使用材料
の選択範囲の拡大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無菌収納された殺菌済み成形容器の製
造方法を実施するための装置を示した概略図である。
【図2】本発明の無菌収納された殺菌済み成形容器を用
いた無菌包装品の製造方法を実施するための装置を示し
た概略図である。
【符号の説明】
10 殺菌済み成形容器の製造装置 12、13 ロール 14 第一無菌室 15 第二無菌室 16 プラスチックシート 18 紫外線照射装置 20 プラスチックシート加熱装置 22 真空圧空成形装置 24 レーザー光線照射装置 26 成形容器 27 成形容器の搬出部 28 紫外線殺菌装置を備えた排出ゲート 29 箱型ストック容器 30 箱型ストック容器の開閉シャッター 31 搬出リフト 32 無菌包装品の製造装置 33 紫外線殺菌装置を備えた搬入ゲート 34 搬入リフト 35 自動搬送機 36 成形容器ストック部 38 搬送コンベヤ 40 製品容器供給部 41、42 殺菌済固形食品の充填部 43 紫外線殺菌装置 44 殺菌済液体食品の充填部 46 不活性ガス吹き出し部 48 殺菌済蓋材の供給部 50 シール装置 52 熱盤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包装シート材料を殺菌する工程と、殺菌
    された包装シート材料を容器に成形する工程と、成形容
    器をレーザー光線により打ち抜く工程とを含み、上記各
    工程を無菌室内で行うことを特徴とする殺菌済み成形容
    器の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された方法により製造さ
    れた殺菌済み成形容器を、少なくとも内側面が無菌化さ
    れた包装体に収納することを特徴とする無菌収納された
    殺菌済み成形容器の製造方法。
  3. 【請求項3】 無菌収納された殺菌済みの成形容器を、
    当該成形容器を製造した第一の無菌室とは別の第二の無
    菌室まで輸送し、当該成形容器を収納した包装体表面の
    全部又は一部に殺菌処理を施し、当該包装体から第二無
    菌室内に成形容器を取り出した後、必要により取り出し
    た成形容器に殺菌処理を施し、次いで当該成形容器に被
    包装品を充填する工程、被包装品が収容された成形容器
    に殺菌された蓋材を供給する工程、成形容器を当該蓋材
    で密封する工程を順次無菌室内で行うことを特徴とする
    無菌包装品の製造方法。
  4. 【請求項4】 無菌収納された殺菌済みの成形容器が、
    請求項2に記載された方法により製造された少なくとも
    内側面が無菌化された包装体に収納された殺菌済み成形
    容器であることを特徴とする請求項3に記載の無菌包装
    品の製造方法。
JP15141798A 1998-06-01 1998-06-01 殺菌済み成形容器の製造方法及び無菌収納された殺菌済み成形容器を用いた無菌包装品の製造方法 Pending JPH11342916A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011010876A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Niigataken Kosei Jigyo Kyodo Kosha:Kk タオルの殺菌方法

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