JPH11342090A - 積層紙、積層紙の製造方法及び積層紙の製造装置 - Google Patents
積層紙、積層紙の製造方法及び積層紙の製造装置Info
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- JPH11342090A JPH11342090A JP10155655A JP15565598A JPH11342090A JP H11342090 A JPH11342090 A JP H11342090A JP 10155655 A JP10155655 A JP 10155655A JP 15565598 A JP15565598 A JP 15565598A JP H11342090 A JPH11342090 A JP H11342090A
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Abstract
強度を得ることができ、全体のボリューム感も増大する
ことができるようにする。 【解決手段】 クレープ紙1の皺と略直交する方向に所
定長略直線状に延びる線状部11aを、皺の方向と同一
方向に所定間隔ずらして交互に配置すると共に、線状部
11a間を点状部11bにより接続して、積層状態のク
レープ紙1と不織布2に融着部11を形成し、かつ、隣
接する融着部11を対称的に配置して線状部11a間の
ピッチを交互に幅狭及び幅広とする。
Description
オル等に使用可能な積層紙、その製造方法及びその製造
装置に関し、特に、クレープ紙と熱融着性シートを積層
して熱融着する積層紙、その製造方法及びその製造装置
に関するものである。
して、本願発明の発明者の発明乃至考案に係る特公平4
−24480号公報または実公平4−15116号公報
に記載の技術がある。この技術では、クレープを有する
吸湿紙と熱融着性シート(合成繊維を混抄した吸湿紙ま
たは不織布)とを積層して、吸湿紙のクレープと略直交
する方向に延びるようヒートセット部乃至ヒートシール
部を形成し、それらを熱融着して一体化している。
感にも優れた積層紙を提供することができ、また、積層
紙のヒートシールを低温で行うことができ、加工が容易
になり、製造コストを低減することができる。
のような優れた効果を有する従来の積層紙を更に改良
し、特に、クレープ紙及び熱融着性シートのヒートシー
ル部の融着強度を大幅に向上し、かつ、全体のボリュー
ム感を格段に増大して外観を更に向上することができる
技術を確立した。
十分な融着強度を得ることができ、全体のボリューム感
も増大することができる積層紙、かかる積層紙の製造方
法及びかかる積層紙の製造装置の提供を課題とするもの
である。
方向に延びる皺を有するクレープ紙と熱融着性シートを
積層し、それらを熱融着してなるものにおいて、前記ク
レープ紙の皺と略直交する方向に所定長略直線状に延び
る第1の部分を、前記皺の方向と同一方向に所定間隔ず
らして交互に配置すると共に、前記第1の部分間を第2
の部分により接続して、積層状態のクレープ紙と熱融着
性シートに融着部を形成し、かつ、隣接する融着部を対
称的に配置して第1の部分間のピッチを交互に幅狭及び
幅広とした。
いて、前記融着部の第2の部分を第1の部分より幅広と
し、前記クレープ紙と熱融着性シートを前記第1の部分
では線状に、第2の部分では点状に融着した。
延びる皺を有するクレープ紙と熱融着性シートを積層す
る積層工程と、対向配置した一対のヒートシールローラ
を使用して、前記クレープ紙の皺と略直交する方向に所
定長略直線状に延びる第1の部分を前記皺の方向と同一
方向に所定間隔ずらして交互に配置すると共に前記第1
の部分間を第2の部分により接続して前記積層状態のク
レープ紙と熱融着性シートに融着部を形成し、かつ、隣
接する融着部を対称的に配置して第1の部分間のピッチ
を交互に幅狭及び幅広とする融着工程とを具備する。
の構成において、積層状態のクレープ紙及び熱融着性シ
ートを、対向配置した第1及び第2のヒートシールロー
ラの一側から、第1及び第2のヒートシールローラの一
方の周面を折り返してそれらの間に導入し、その反対側
に導出する。
の構成において、積層状態のクレープ紙及び熱融着性シ
ートを、対向配置した第1及び第2のヒートシールロー
ラの一側に配置した第1案内ローラから、第1及び第2
のヒートシールローラの一方の周面を経て、第1及び第
2のヒートシールローラの他側に配置した第2案内ロー
ラへと導き、その第2案内ローラを折り返して第1及び
第2のヒートシールローラ間に導入し、その反対側に導
出すると共に、運転時には前記第2案内ローラを前記第
1及び第2のヒートシールローラの接点の略接線方向か
ら前記第1案内ローラと反対方向に離間する使用位置に
配置し、運転停止時は前記第2案内ローラを前記第1及
び第2のヒートシールローラの接点の略接線方向に移動
して待機位置に配置する。
延びる皺を有するクレープ紙と熱融着性シートを積層し
て熱融着する積層紙のものにおいて、周方向に直線的に
延びる平坦なヒートシール面を有する突状のヒートシー
ル部を、軸心方向に所定間隔で配置してなる第1のヒー
トシールローラと、周方向に所定長直線的に延びる第1
の部分を軸心方向に所定間隔ずらして交互に配置すると
共に、前記第1の部分間を第2の部分により接続してな
るヒートシール面を有する突状のヒートシール部を、軸
心方向に前記第1のヒートシールローラのヒートシール
部と同一間隔で配置し、更に、隣接するヒートシール部
を対称的に配置して第1の部分間のピッチを交互に幅狭
及び幅広として、前記第1のヒートシールローラのヒー
トシール部に対向配置する第2のヒートシールローラと
を具備する。
の構成において、前記第2のヒートシールローラのヒー
トシール部の第2の部分を第1の部分より幅広とし、前
記第1の部分を線状の、第2の部分を点状のヒートシー
ル面とした。
または7の構成において、更に、ロール巻き熱融着性シ
ートを支持する支持ローラを複数段配置し、それらの間
で熱融着性シートを切り替えて供給自在とした。
する。
を示す平面図である。図2は本発明の一実施の形態に係
る積層紙の要部を拡大して示す平面図である。図3は本
発明の一実施の形態に係る積層紙の一部を示す側面図で
ある。図4は本発明の一実施の形態に係る積層紙を図1
のA−A線で切断して示す要部断面図である。図5は本
発明の一実施の形態に係る積層紙を図1のB−B線で切
断して示す要部断面図である。
びる多数の皺(クレープ)を全面に有するクレープ紙と
熱融着性シートを積層し、それらを熱融着してなる。即
ち、図3〜図5に示すように、積層紙10は、一対のク
レープ紙1の間に熱融着性シートとしての不織布2を挟
んで積層している。不織布2は、内部に融点の高い熱可
塑性合成樹脂繊維(例えばポリプロピレン)を混入し、
表面側に融点の低い熱可塑性合成樹脂繊維(例えばポリ
エステル)を混入したものを使用可能である。また、図
1及び図2に示すように、積層紙10の左右方向に所定
間隔を置いて多数の融着部11が熱融着により形成さ
れ、不織布2の溶融合成繊維により両側のクレープ紙1
を融着している。融着部11の間には膨出部12が形成
される。
部11a及び第2の部分としての点状部11bより構成
され、図1及び図2に示すように、積層紙10の長さ方
向乃至巻取り方向(図中上下方向)に沿って延びる所定
の平面形状を有している。そして、多数の融着部11を
積層紙10の幅方向(図中左右方向)に一定パターンと
なるよう配置している。詳細には、各融着部11は、ク
レープ紙1本来の皺の延びる方向(図中略左右方向)と
略直交する方向(図中上下方向)に所定長略直線状に延
びる多数の線状部11aを、前記皺の方向と同一方向で
ある左右方向に所定間隔ずらして交互に配置すると共
に、前記線状部11a間を点状部11bにより接続して
形成される。また、隣接する融着部11は、その平面形
状が対称的になるように配置され、線状部11a間のピ
ッチを交互に幅狭及び幅広としている。なお、図1中で
は、クレープ紙1本来の皺は図示していないが、多数の
皺が積層紙10の全面にわたって略左右方向に多数延び
ている。
状部11aより幅広とされている。そして、各融着部1
1は、クレープ紙1と不織布2を線状部11aの部分で
は線状に、点状部11bの部分では点状に融着してい
る。この点状部11bは、上下に隣接する線状部11a
を斜めに接続し、融着部11は、全体として、略台形を
積層紙10の上下方向に互い違いに連続した平面形状を
形成している。本実施の形態では、点状部11bは、線
状部11aの約2倍の幅を有している。
ープ紙1と不織布2を積層融着した段階では、2枚のク
レープ紙1と1枚の不織布2の厚みの略合計の厚みであ
り、その表面にクレープ紙1本来の皺のみが存在する。
しかし、積層紙10は、乾燥状態から、例えば、紙お絞
り等に加工するために適度の水分を含浸させることによ
り、融着部11間に、融着部11の平面形状及び配置パ
ターンに対応した平面形状の膨出部12が形成される。
これは、クレープ紙1の膨潤率が不織布2の膨潤率より
大きいため、不織布2の吸水による膨張に比べて、クレ
ープ紙1が吸水して積層紙10の厚さ方向に大きく膨張
する一方、融着部11によりクレープ紙1と不織布2間
のずれが抑制され、それらの間にたるみが生じるためで
ある。そして、膨出部12は、幅広の線状部11a間で
は幅広部12aとなり、幅狭の線状部11a間では幅狭
部12bとなる。更に、融着部11により膨出部12の
膨張が規制されるため、膨出部12には積層紙10の略
左右方向に延びる大皺12cが上下方向に略均等な間隔
を置いて多数形成される。更に、大皺12cは、幅広部
12aでは幅狭部12bより更に大きな皺となってい
る。
例えば紙お絞りの原紙として使用し、水分を含有させる
と、包装時及び使用時共に、全体のボリューム感が大幅
に増大する。特に、いわゆる観音折りの紙お絞りとした
ときには一層ボリューム感が増大する。なお、膨出部1
2の大皺12cは、含水した積層紙10を再度乾燥して
も残ったままとなり、全体のボリューム感は維持され
る。よって、膨出部12により、安価な材料を使用して
安価に製造される紙お絞りでありながら、布お絞りに近
いボリューム感及び良好な肌触りを得ることができ、ソ
フト感及び高級感も付与することができる。更に、膨出
部12により十分な保水性を維持することができる。加
えて、紙お絞り特有の効果である清潔性も確保できる。
特に、膨出部12は、幅広部12a及び幅狭部12bを
交互に配置し、大皺12cを多数有する一方、幅広部1
2aでは幅狭部12bより一層大きな大皺12cが形成
されるため、ボリューム感が上下方向に交互に変化し、
独特の意匠的効果を付与することができ、かつ、特有の
肌触りを与えることもできる。
を点状部11bで接続した所定平面形状に形成されるた
め、全体の融着長さが大きくなり、融着強度が増大す
る。即ち、融着幅を小さくしても、全体の融着面積は十
分に確保することができる。特に、線状部11aでは膨
出部12の面積を大きく確保して、ボリューム感の増大
に寄与し、点状部11bでは大きな融着面積を確保して
強固な融着を行うことができる。よって、全体のボリュ
ーム感を維持しながら、クレープ紙1と不織布2間の剥
離を確実に防止でき、製品不良をなくすことができる。
また、積層紙10は、線状部11aでは細い幅で融着さ
れるため、上下方向へ若干延びることができ、全体に柔
軟性を付与することもできる。
造装置について説明する。
の製造装置を概略的に示す側面図である。
に示すように、一方のロール巻きクレープ紙1Aを回転
供給自在に支持する支持ローラ21と、ロール巻き不織
布2Aを回転供給自在に支持する支持ローラ22と、他
方のロール巻きクレープ紙1Aを回転供給自在に支持す
る支持ローラ23を左右に定間隔で並設して互いに平行
に配置している。ロール巻きクレープ紙1Aからはクレ
ープ紙1が、ロール巻き不織布2Aからは不織布2が、
それぞれ引き出して供給され、上下一対のクレープ紙1
間に不織布2を挟んで積層した状態で供給される。前記
支持ローラ21の左方には、回転自在な第1案内ローラ
51が平行に配置され、支持ローラ21〜23から供給
された積層状態のクレープ紙1及び不織布2を、下方へ
折り返して案内する。第1案内ローラ51の下方には、
第1及び第2のヒートシールローラ30及び40が平行
に対向配置されている。
30,40の下方には、第2案内ローラが平行に配置さ
れ、第1案内ローラ51からの積層状態のクレープ紙1
及び不織布2を、右斜め上方へと折り返して案内する。
第2案内ローラ52からの積層状態のクレープ紙1及び
不織布2は、前記第1及び第2のヒートシールローラ3
0,40間に導入され、上方へと垂直方向(第1及び第
2のヒートシールローラ30,40の接点の接線方向)
に導出される。これら第1及び第2のヒートシールロー
ラ30,40間で、積層状態のクレープ紙1及び不織布
2が熱融着され、上記のような融着部11を有する積層
紙10が形成される。第1及び第2のヒートシールロー
ラ30,40間の垂直方向上方には、第3案内ローラ5
3が平行に配置され、第1及び第2のヒートシールロー
ラ30,40からの積層紙10を左斜め下方へと折り返
して案内する。第1のヒートシールローラ30の左方に
は、第4案内ローラ54が平行に配置され、第3案内ロ
ーラ53からの積層紙10を左方へと略水平に折り返し
て案内する。第4案内ローラ54の左方には巻取りロー
ラ55が平行に配置され、第4案内ローラ54からの積
層紙10を巻き取って、ロール巻き積層紙10Aとす
る。このロール巻き積層紙10Aは、巻取りローラ55
から取り外し、紙お絞り等の原紙として使用される。な
お、図示はしないが、第4案内ローラ54と巻取りロー
ラ55との間には、スリッタが配置され、積層紙10を
幅方向に複数に切断し、所定幅の積層紙10を複数並設
して巻取りローラ55に巻き取るようになっている。
30,40について詳細に説明する。
の製造装置のヒートシールローラを概略的に示す側面図
である。図8は本発明の一実施の形態に係る積層紙の製
造装置のヒートシールローラを概略的に示す平面図であ
る。図9は本発明の一実施の形態に係る積層紙の製造装
置のヒートシールローラのヒートシール面を展開して示
す説明図である。図10は本発明の一実施の形態に係る
積層紙の製造装置のヒートシールローラのヒートシール
部を概略的に示す断面図である。
に係る第1のヒートシールローラ30は、所定径の円筒
状に形成され、その周面に多数の突状のヒートシール部
31をストライプ状に配置している。各ヒートシール部
31は、第1のヒートシールローラ30の周方向に直線
的に延びる平坦なヒートシール面31aを有し、かかる
ヒートシール部31が、第1のヒートシールローラ30
の軸心方向に所定間隔で多数ストライプ状に配置され
る。また、第2のヒートシールローラ40は、第1のヒ
ートシールローラ30と同一径の円筒状に形成され、そ
の周面に多数の突状のヒートシール部41をストライプ
状に配置している。ヒートシール部41は、第2のヒー
トシールローラ40の軸心方向に前記第1のヒートシー
ルローラ30のヒートシール部31と同一間隔で多数配
置される。また、本実施の形態では、第1のヒートシー
ルローラ30のヒートシール部31と第2のヒートシー
ルローラ40のヒートシール部41は同一幅の突状に形
成される。
しての線シール面41a及び第2の部分としての点シー
ル面41bより構成され、図8及び図9に示すように、
第2のヒートシールローラ40の周方向に沿って延びる
所定の平面形状を有している。そして、多数のヒートシ
ール部41を第2のヒートシールローラ40の軸心方向
に一定パターンとなるよう配置している。詳細には、各
ヒートシール部41は、第2のヒートシールローラ40
の周方向に所定長略直線状に延びる多数の線シール面4
1aを、第2のヒートシールローラ40の軸心方向に所
定間隔ずらして交互に配置すると共に、前記線シール面
41a間を点シール面41bにより接続して形成され
る。また、隣接するヒートシール部41は、その平面形
状が対称的になるように配置され、線シール面41a間
のピッチを交互に幅狭及び幅広としている。
面41bは線シール面41aより幅広とされている。こ
の点シール面41bは、周方向に隣接する線シール面4
1aを斜めに接続し、ヒートシール部41は、全体とし
て、略台形の凹部41cを周方向に互い違いに連続して
配置した平面形状を有している。本実施の形態では、点
シール面41bは、線シール面41aの約2倍の幅を有
している。前記線シール面41a及び点シール面41a
により、ヒートシール部41のヒートシール面が構成さ
れる。また、第1及び第2のヒートシールローラ30,
40にはそれぞれ加熱手段(図示略)が内蔵され、それ
ぞれのヒートシール部31,41を所定温度に加熱自在
となっている。そして、各ヒートシール部41は線状及
び点状のヒートシール面を交互に配置して構成され、ク
レープ紙1と不織布2を線シール面41aの部分では線
状に、点シール面41bの部分では点状に融着するよう
になっている。本実施の形態では、かかる第2のヒート
シールローラ40のヒートシール部41を前記第1のヒ
ートシールローラ30のヒートシール部31に対向配置
している。
ーラ52について詳細に説明する。図11は本発明の一
実施の形態に係る積層紙の製造装置の第2案内ローラ周
辺の機構を概略的に示す側面図である。
ートシールローラ30,40の右上方に固定的に配置さ
れる。そして、積層状態のクレープ紙1及び不織布2
は、第1案内ローラから、第2のヒートシールローラ4
0の周面を経て、第1及び第2のヒートシールローラ3
0,40の他側に配置した第2案内ローラ40へと導か
れ、その第2案内ローラ52を折り返して第1及び第2
のヒートシールローラ30,40間に導入し、その反対
側に導出される。一方、第2案内ローラ52は、図示し
ないエアシリンダー等の駆動機構により、図11(a)
に示す使用位置と、図11(b)に示す待機位置の間で
移動自在とされる。即ち、積層紙の製造装置の通常運転
時には、第2案内ローラ52は、第1及び第2のヒート
シールローラ30,40の接点の略接線方向から前記第
1案内ローラと反対方向に離間する使用位置に配置され
る。また、紙切れ等による運転停止時には、第2案内ロ
ーラ52は、第1及び第2のヒートシールローラ30,
40の接点の略接線方向に移動して待機位置に配置され
る。
2案内ローラ52は、使用位置では、第1のヒートシー
ルローラ30の左下方に配置され、第1及び第2案内ロ
ーラ51,52は、第1及び第2のヒートシールローラ
30,40を間に挟んで略対称的に配置される。また、
図11(b)に示すように、第2案内ローラ52は、待
機位置では、第1及び第2のヒートシールローラ30,
40間の真下に配置される。なお、第2案内ローラ52
の使用位置及び待機位置間での移動は、制御手段により
積層紙の製造装置の運転停止等を判断して自動的に行っ
てもよく、手動で行ってもよい。
造方法を説明する。
図11に示す積層紙の製造装置を使用して実施すること
ができる。この場合、まず、運転開始に先立つ準備工程
として、第1乃至第3支持ローラ21,22,23から
クレープ紙1及び不織布2を積層状態で引き出し、第1
案内ローラ51及び第2案内ローラ52を介して第1及
び第2のヒートシールローラ30,40間に導入する。
このとき、クレープ紙1は、その皺(クレープ)が第1
及び第2のヒートシールローラ30,40のヒートシー
ル部31,41と略直交する状態で導入される。そし
て、そのクレープ紙1及び不織布2を第3及び第4案内
ローラ53,54を介して巻取りローラ55に導き、そ
の先端を巻取りローラ55に固定する。次に、第1及び
第2のヒートシールローラ30,40を加熱手段によ
り、不織布2の熱可塑性樹脂繊維の融点温度以上に昇温
加熱してその温度に保持し、巻取りローラ55を巻取り
方向に回転する。すると、第1乃至第3支持ローラ21
〜23のクレープ紙1及び不織布2が、3層の積層状態
で移送され(積層工程)、第1及び第2案内ローラ5
1,52を介して、第1及び第2のヒートシールローラ
30,40により加熱して互いに融着される(融着工
程)。この融着工程では、3層のクレープ紙1及び不織
布2は、第1及び第2のヒートシールローラ30,40
間で熱圧着され、積層紙10とされる。このとき、積層
紙10には前記構成の融着部11が形成される。
にあり、3層のクレープ紙1及び不織布2は、第1及び
第2のヒートシールローラ30,40間で融着される前
に、第2のヒートシールローラ40の周面の一部で一次
予備加熱され、更に、第1のヒートシールローラ30の
周面の一部で二次予備加熱される。予備加熱温度は、不
織布2の熱可塑性樹脂が軟化はするが溶融しない温度で
ある。その後、第1及び第2のヒートシールローラ3
0,40間で最終加熱及び圧着され、不織布2の熱可塑
性樹脂が溶融してクレープ紙1及び不織布2が熱融着さ
れる。よって、十分に予備加熱された状態のクレープ紙
1及び不織布2は、特に接着剤となる不織布2の外側の
熱可塑性樹脂が軟化しているため、予備加熱しない場合
と比較して、第1及び第2のヒートシールローラ30,
40間でより強固に熱融着することができる。例えば、
クレープ紙1に乾燥不良がある場合でも、熱融着が十分
かつ確実に行われる。また、このとき、不織布2内部の
樹脂繊維は融点が外側の樹脂繊維より高いため、溶融す
ることなく固体のままに維持される。よって、不織布2
全体が形状変形等して不具合を生じることはない。
時には、第2案内ローラ52が使用位置のままでは、積
層状態のクレープ紙1及び不織布2が、第1及び第2の
ヒートシールローラ30,40の周面で停止し、同一個
所が継続的に加熱されて焼き付いたり、クレープ紙1と
不織布2との間で融着不良が生じる等の不具合が起こる
可能性がある。しかし、本実施の形態では、運転停止時
には、第2案内ローラ52を待機位置に移動するため、
クレープ紙1及び不織布2と第1及び第2のヒートシー
ルローラ30,40との接触面積は最小限(点状)とな
る。よって、上記のような不具合を確実に防止すること
ができる。
前記第2案内ローラ52を省略して実施してもよく、こ
の場合でも、積層状態のクレープ紙1及び不織布2は、
第1及び第2のヒートシールローラ30,40の一側
(右側)から、右側に位置する第2のヒートシールロー
ラ40の略下側半周面に接触して折返された後、第1及
び第2のヒートシールローラ30,40間に導入され、
その反対側である上方に導出される。これにより、従来
のように、第1及び第2のヒートシールローラ30,4
0の接点の真下から積層状態のクレープ紙1及び不織布
2を導入して垂直上方に導出する場合と異なり、積層状
態のクレープ紙1及び不織布2が第2のヒートシールロ
ーラ40との予備接触により予備加熱して昇温すること
ができる。
してもよい。図12は本発明の一実施の形態に係る積層
紙の製造装置の別例を概略的に示す側面図である。
ル巻き不織布2を回転自在に支持する支持ローラを左右
に2段配置して、それらの間で不織布2を切り替えて供
給自在としている。即ち、第1支持ローラ21と第2支
持ローラ22の間に第4支持ローラ24を平行に配置し
ている。これにより、支持ローラ22の不織布2がなく
なったときは、第4支持ローラ24から不織布2を引き
出し、クレープ紙1間に挟んで積層することにより、ロ
ール巻き不織布2Aを交換するためのロスタイムを減少
することができる。また、積層紙の製造装置を運転停止
してロール巻き不織布2Aを交換する間に、不織布2の
樹脂が溶融したり、再度硬化して柔軟性を損なったり、
クレープ紙1等が焦げ付いたりする等の不具合を防止す
ることができる。
シートとして不織布2を使用しているが、不織布2の代
わりに、接着剤となる熱可塑性の合成樹脂繊維を混抄し
たクレープ紙等を使用してもよい。また、上記実施の形
態では、一対のクレープ紙1の間に不織布2を挟んで積
層し熱融着した3層構造の積層紙10としているが、1
枚のクレープ紙1に、熱融着性シートとしての熱可塑性
樹脂を混抄したクレープ紙を積層して熱融着した2層構
造の積層紙としてもよい。
1bは、上下に隣接する線状部11aを斜めに接続する
ことなく積層紙10の左右方向に直線的に接続し、融着
部11を、全体として、略コ字状の平面形状を積層紙1
0の上下方向に互い違いに連続した平面形状としてもよ
い。この場合、上記ヒートシールローラ30,40のヒ
ートシール部31,41を対応する形状とする。しか
し、ヒートシールローラ30,40のヒートシール部3
1,41の損傷防止の点で、点状部11bにより線状部
11aを斜めに接続する方が好ましい。更に、ヒートシ
ール部41の幅をヒートシール部31の幅の範囲内とす
る限りにおいて、線状部11a及び点状部11bの幅は
適宜設定できる。例えば、点状部11bは、線状部11
aの2倍未満の幅、2倍を超える幅としてもよい。点状
部11bの幅は、上下に連続する線状部11aの左右の
配置間隔に応じて決定されるため、任意に決定すること
ができる。
ートシール部31と第2のヒートシールローラ40のヒ
ートシール部41を同一間隔で配置し、それらが互いに
正確に対向して積層紙10の熱融着を行える限りにおい
て、ヒートシール部31の幅をヒートシール部41の幅
より大きくする等、第1及び第2のヒートシールローラ
30,40の構成を適宜変更してもよい。
部11は、上記ヒートシールローラ30,40のヒート
シール部31,41の平面形状に対応した平面形状とな
るが、実際には、吸水、乾燥等の諸条件により、正確に
同一の平面形状が転写されない場合もある。また、本発
明の積層紙は、上記実施の形態の積層紙の製造装置とこ
となる構成の装置により製造することも可能である。
積層状態のクレープ紙と熱融着性シートとの融着を強固
に行うことができる。また、第1の部分間のピッチを交
互に幅狭及び幅広としたため、吸水時に融着部間のクレ
ープ紙が十分に膨張し、大皺を形成することができる。
その結果、融着面積を少なくしても十分な融着強度を得
ることができ、全体のボリューム感も増大することがで
きる。
紙と熱融着性シートを、前記融着部の第1の部分では線
状に、第2の部分では点状に融着することができる。そ
の結果、融着強度を一層増大することができる。
で前記融着部を形成するため、積層状態のクレープ紙と
熱融着性シートとの融着を強固に行うことができる。ま
た、第1の部分間のピッチが交互に幅狭及び幅広となる
ため、吸水時に融着部間のクレープ紙が十分に膨張し、
大皺を形成することができる。その結果、融着面積を少
なくしても十分な融着強度を有し、全体のボリューム感
も増大した積層紙を容易に製造することができる。
層状態のクレープ紙及び熱融着性シートが、熱融着前に
第1及び第2のヒートシールローラの一方の周面に接触
して予備加熱される。その結果、融着強度を一層増大し
た積層紙を製造することができる。
転時には、積層状態のクレープ紙及び熱融着性シート
が、熱融着前に第1及び第2のヒートシールローラの周
面に接触して予備加熱される。その結果、融着強度を一
層増大することができる。また、運転停止時には、積層
状態のクレープ紙及び熱融着性シートが、第1及び第2
のヒートシールローラの周面との接触をほぼ解除され、
それらの意図しない加熱を防止することができる。その
結果、意図しない加熱による熱融着性シートの溶融等の
不具合を防止することができる。
ートシールローラのヒートシール部と第1のヒートシー
ルローラのヒートシール部との間で、クレープ紙の皺と
略直交する方向に所定長略直線状に延びる第1の部分
を、前記皺の方向と同一方向に所定間隔ずらして交互に
配置すると共に、前記第1の部分間を第2の部分により
接続して、積層状態のクレープ紙と熱融着性シートに融
着部を形成することができ、かつ、隣接する融着部を対
称的に配置して第1の部分間のピッチを交互に幅狭及び
幅広とすることができる。その結果、融着面積を少なく
しても十分な融着強度を有し、全体のボリューム感も増
大した積層紙を容易に製造することができる。
記クレープ紙と熱融着性シートを、前記融着部の第1の
部分では線状に、第2の部分では点状に融着することが
できる。その結果、融着強度を一層増大した積層紙を容
易に製造することができる。
数段の支持ローラ間で熱融着性シートを切り替えて供給
することができる。その結果、熱融着性シート交換のた
めのロスタイムを減少することができる。
示す平面図である。
要部を拡大して示す平面図である。
一部を示す側面図である。
図1のA−A線で切断して示す要部断面図である。
図1のB−B線で切断して示す要部断面図である。
製造装置を概略的に示す側面図である。
製造装置のヒートシールローラを概略的に示す側面図で
ある。
製造装置のヒートシールローラを概略的に示す平面図で
ある。
製造装置のヒートシールローラのヒートシール面を展開
して示す説明図である。
紙の製造装置のヒートシールローラのヒートシール部を
概略的に示す断面図である。
紙の製造装置の第2案内ローラ周辺の機構を概略的に示
す側面図である。
紙の製造装置の別例を概略的に示す側面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 一方向に延びる皺を有するクレープ紙と
熱融着性シートを積層し、それらを熱融着してなる積層
紙において、 前記クレープ紙の皺と略直交する方向に所定長略直線状
に延びる第1の部分を、前記皺の方向と同一方向に所定
間隔ずらして交互に配置すると共に、前記第1の部分間
を第2の部分により接続して、積層状態のクレープ紙と
熱融着性シートに融着部を形成し、かつ、隣接する融着
部を対称的に配置して第1の部分間のピッチを交互に幅
狭及び幅広としたことを特徴とする積層紙。 - 【請求項2】 前記融着部の第2の部分を第1の部分よ
り幅広とし、前記クレープ紙と熱融着性シートを前記第
1の部分では線状に、第2の部分では点状に融着したこ
とを特徴とする請求項1に記載の積層紙。 - 【請求項3】 一方向に延びる皺を有するクレープ紙と
熱融着性シートを積層する積層工程と、 対向配置した一対のヒートシールローラを使用して、前
記クレープ紙の皺と略直交する方向に所定長略直線状に
延びる第1の部分を前記皺の方向と同一方向に所定間隔
ずらして交互に配置すると共に前記第1の部分間を第2
の部分により接続して前記積層状態のクレープ紙と熱融
着性シートに融着部を形成し、かつ、隣接する融着部を
対称的に配置して第1の部分間のピッチを交互に幅狭及
び幅広とする融着工程とを具備することを特徴とする積
層紙の製造方法。 - 【請求項4】 積層状態のクレープ紙及び熱融着性シー
トを、対向配置した第1及び第2のヒートシールローラ
の一側から、第1及び第2のヒートシールローラの一方
の周面を折り返してそれらの間に導入し、その反対側に
導出することを特徴とする請求項3に記載の積層紙の製
造方法。 - 【請求項5】 積層状態のクレープ紙及び熱融着性シー
トを、対向配置した第1及び第2のヒートシールローラ
の一側に配置した第1案内ローラから、第1及び第2の
ヒートシールローラの一方の周面を経て、第1及び第2
のヒートシールローラの他側に配置した第2案内ローラ
へと導き、その第2案内ローラを折り返して第1及び第
2のヒートシールローラ間に導入し、その反対側に導出
すると共に、運転時には前記第2案内ローラを前記第1
及び第2のヒートシールローラの接点の略接線方向から
前記第1案内ローラと反対方向に離間する使用位置に配
置し、運転停止時は前記第2案内ローラを前記第1及び
第2のヒートシールローラの接点の略接線方向に移動し
て待機位置に配置することを特徴とする請求項3に記載
の積層紙の製造方法。 - 【請求項6】 一方向に延びる皺を有するクレープ紙と
熱融着性シートを積層して熱融着する積層紙の製造装置
において、 周方向に直線的に延びる平坦なヒートシール面を有する
突状のヒートシール部を、軸心方向に所定間隔で配置し
てなる第1のヒートシールローラと、 周方向に所定長直線的に延びる第1の部分を軸心方向に
所定間隔ずらして交互に配置すると共に、前記第1の部
分間を第2の部分により接続してなるヒートシール面を
有する突状のヒートシール部を、軸心方向に前記第1の
ヒートシールローラのヒートシール部と同一間隔で配置
し、更に、隣接するヒートシール部を対称的に配置して
第1の部分間のピッチを交互に幅狭及び幅広として、前
記第1のヒートシールローラのヒートシール部に対向配
置する第2のヒートシールローラとを具備することを特
徴とする積層紙の製造装置。 - 【請求項7】 前記第2のヒートシールローラのヒート
シール部の第2の部分を第1の部分より幅広とし、前記
第1の部分を線状の、第2の部分を点状のヒートシール
面としたことを特徴とする請求項6に記載の積層紙の製
造装置。 - 【請求項8】 更に、ロール巻き熱融着性シートを支持
する支持ローラを複数段配置し、それらの間で熱融着性
シートを切り替えて供給自在としたことを特徴とする請
求項6または7に記載の積層紙の製造装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15565598A JP3653656B2 (ja) | 1998-06-04 | 1998-06-04 | 積層紙、積層紙の製造方法及び積層紙の製造装置 |
KR1019980027924A KR100267620B1 (ko) | 1998-06-04 | 1998-07-10 | 적층지, 적층지의 제조방법 및 적층지의 제조장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15565598A JP3653656B2 (ja) | 1998-06-04 | 1998-06-04 | 積層紙、積層紙の製造方法及び積層紙の製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11342090A true JPH11342090A (ja) | 1999-12-14 |
JP3653656B2 JP3653656B2 (ja) | 2005-06-02 |
Family
ID=15610721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15565598A Expired - Lifetime JP3653656B2 (ja) | 1998-06-04 | 1998-06-04 | 積層紙、積層紙の製造方法及び積層紙の製造装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3653656B2 (ja) |
KR (1) | KR100267620B1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6061167B1 (ja) * | 2016-07-26 | 2017-01-18 | 株式会社杉山 | 積層紙、及び積層紙の製造方法 |
JP2019115667A (ja) * | 2019-02-08 | 2019-07-18 | 角田紙業株式会社 | 積層紙、積層紙の製造方法、及び、積層紙の製造装置 |
-
1998
- 1998-06-04 JP JP15565598A patent/JP3653656B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1998-07-10 KR KR1019980027924A patent/KR100267620B1/ko not_active IP Right Cessation
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6061167B1 (ja) * | 2016-07-26 | 2017-01-18 | 株式会社杉山 | 積層紙、及び積層紙の製造方法 |
JP2019115667A (ja) * | 2019-02-08 | 2019-07-18 | 角田紙業株式会社 | 積層紙、積層紙の製造方法、及び、積層紙の製造装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3653656B2 (ja) | 2005-06-02 |
KR100267620B1 (ko) | 2000-10-16 |
KR20000004835A (ko) | 2000-01-25 |
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