JPH11341881A - 無軸受回転機械 - Google Patents

無軸受回転機械

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JPH11341881A
JPH11341881A JP10161325A JP16132598A JPH11341881A JP H11341881 A JPH11341881 A JP H11341881A JP 10161325 A JP10161325 A JP 10161325A JP 16132598 A JP16132598 A JP 16132598A JP H11341881 A JPH11341881 A JP H11341881A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で製作が容易なかご型回転子を用
いた誘導機等においても、特に検出巻線を用いて固定子
・回転子間の磁束分布の制御が難しい極低周波数領域に
おいても、安定した浮上位置制御が行える無軸受回転機
械を提供する。 【解決手段】 回転するm極の駆動磁界に同期してm±
2であるn極の制御磁界を重畳し、回転子Rに回転力を
与えると同時に、該回転子の変位検出手段によって検出
した該回転子の変位から該n極の制御磁界を増減して該
回転子を磁気浮上する無軸受回転機械において、固定子
Sに巻回された検出巻線の端子電圧に誘起する逆起電圧
を積分することにより、該回転子と該固定子の空隙中の
磁束分布を検出し、回転子の誘導電流に起因する磁束分
布の変形を補正することで、本来の磁束分布指令値とな
るように制御磁界を調整する制御回路を備え、該制御回
路は、回転子の所要の回転速度及び発生駆動力にかかわ
らず、常に検出巻線が検出可能な最低周波数以上の周波
数のm極の駆動磁界を形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体を回転駆動
する電動機作用と、回転体を磁気浮上制御する磁気軸受
作用とを兼ね備えた無軸受回転機械に係り、特に回転子
に電流路である二次導体を備えた誘導型回転子を用いた
場合にも、安定した浮上制御が可能な無軸受回転機械に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、円筒型固定子内に円筒型回転子を
組み込み、固定子に励磁巻線回路を配置して極数の異な
る二種類の回転磁界を形成し、ここで回転子に回転力を
与えると同時に、所定の半径方向位置に浮上保持する位
置制御力を作用させる各種の無軸受回転機械が提案され
ている。
【0003】これは、固定子に回転駆動用の巻線と位置
制御用の巻線を備え、それぞれに三相交流電流を流すこ
とにより、所定の関係の極数の異なる回転磁界を固定子
と回転子の間の空隙に形成し、円筒型回転子に半径方向
の磁気的吸引力を偏配するものである。
【0004】係る無軸受回転機械において、固定子の巻
線に電流を流すことによりm極の回転磁界とn極の回転
磁界が生成される。以後、m極の回転磁界を駆動磁界、
n極の回転磁界を位置制御磁界と呼ぶ。駆動磁界は通常
の電動機のように回転子に回転駆動力を与えるために使
用する。位置制御磁界は駆動磁界に重畳することによ
り、回転子に半径方向力を偏配することが可能となる。
このため、回転子の半径方向浮上位置を磁気軸受と同様
に自在に調整できる。m極とn極とは、 n=m±2 の関係を有することにより、上記浮上位置制御が可能と
なる。
【0005】これにより、回転子を磁気的に吸引して、
回転子に回転力を付与する電動機として機能すると共
に、その浮上位置を制御して、固定子に対して非接触浮
上支持が可能な磁気軸受として機能させることができ
る。このため、電動機の回転軸保持に従来必要とされて
いた磁気軸受を構成する電磁石ヨーク部分及び巻線が不
要となり、回転機械の軸長を短縮して、軸振動からの高
速回転の制限を少なくすることができる。また、回転機
械を小型軽量化することができる。また、位置制御巻線
の電流と駆動巻線の電流とにより生じる磁界分布の相乗
的な作用により、磁気軸受に相当する動作を行えるの
で、従来の磁気軸受と比較してはるかに小さな電流で大
きな制御力が生じ、大幅な省エネルギー化が可能であ
る。
【0006】固定子で生成される回転磁界により、回転
子の二次導体に誘導電流を流して回転駆動力を付与する
方式のひとつが誘導型回転子である。誘導型回転子にも
種々の構造があるが、その代表的なものがかご型回転子
である。これは回転子に低抵抗の金属導体棒(二次導
体)を電流路として回転軸に平行に同心状に多数配置
し、その両端において各金属導体棒を低抵抗の金属導体
環(エンドリング)で接続することにより、回転子に電
流路を設ける構造である。係る回転子においては、固定
子巻線が形成する回転磁束を切ることにより、回転子の
二次導体に誘導電圧が生じて誘導電流が流れる。固定子
巻線により発生して二次導体に鎖交する磁束と、回転子
の金属導体棒に流れる誘導電流の相互作用によりローレ
ンツ力が発生して、誘導型回転子には回転駆動力が発生
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無軸受
回転機械においては、駆動磁界と位置制御磁界を固定子
巻線電流(一次電流)により混在させて発生させるため
に、通常の誘導型回転子(かご型回転子)を用いた場合
には、回転子電流路(二次導体)には双方の磁界によっ
て誘導された電流が流れる。m極の回転磁界は回転子に
回転駆動力を付与するために、原理上、誘導電流が流れ
なくては誘導電動機として機能しない。一方、n極の位
置制御磁界による誘導電流が回転子電流路に流れた場
合、固定子巻線が生成する磁界の他に、外乱として回転
子電流が生成する磁界が発生するため、位置制御磁界は
固定子の巻線電流が形成する磁界だけでは決まらず、安
定な回転子の浮上制御ができなくなる。
【0008】誘導型回転子を用いた場合には、回転子に
付与される発生制御力は、固定子巻線電流分布によら
ず、固定子・回転子間の空隙に形成される制御磁束分布
に依存する。したがって、直接的に空隙の磁束分布を検
出し、回転子変位より演算される磁束分布指令値に、こ
の検出値を追従させるように制御すれば、安定な浮上制
御が達成される。
【0009】磁束を検出する方法として、ホール素子や
磁気抵抗素子等の半導体素子を用いる方法があるので、
この半導体素子の複数を、回転子・固定子間の空隙に配
置する、或いは固定子磁性材に埋め込むことにより、磁
束分布を検出し制御に利用することが可能となる。しか
しながら、このような半導体部品を使用した場合には、 (1)磁束測定部位の温度条件が検出素子の正常動作範
囲外では、正確な磁束検出が不可能となる。また極度の
温度環境においては、最悪素子の破壊につながる。 (2)検出素子を設置する空間を確保するために、固定
子磁性材を切削加工しなくてはならない。この加工のた
め、磁束分布が本来の状態から変化し、正確な測定が不
可能となる。 (3)固定子微小空間中に、検出素子用電気配線を施す
必要があり、信頼性、機械的強度の観点より実用にそぐ
わない。 等の問題を有し、現実的ではない。
【0010】回転子・固定子間の空隙の磁束分布を検出
する方法として、上述の他に、固定子内の磁束経路に存
在する巻線の端子電圧を測定、演算して磁束量を取り出
す手法がある。これは、ファラデーの電磁誘導の原理に
より、巻線鎖交磁束変化量(微分量)と、その端子電圧
が比例関係にあることを用いている。検出に利用する巻
線のターン数をn、巻線鎖交磁束量をΦ、巻線面積をS
で表すとき、巻線端子電圧VSCは、
【数1】 であり、これに磁束密度B=Φ/Sを代入し、s=d/
dtを用いると VSC=s・nSB の関係を得る。このBからVSCへの伝達関数を以下GSC
で表記する。
【0011】検出される磁束密度信号をVOutで表すと
き、VOutがBに比例する関係を得るためには、
【数2】 の演算が必要になる。上式の積分演算は、極低周波数で
は大きなゲインが必要であることを意味し、実現不可能
である。実際的な解決方法として、カットオフ周波数f
C,DC利得Aのローパスフィルタ(LPF)を不完全
積分器として利用し、上式に近い動作をさせる。この不
完全積分の伝達関数Gintは、
【数3】 であるから、検出磁束密度信号VOutと実際の磁束密度
Bの伝達特性は、
【数4】 となる。これより巻線端子電圧を利用した磁束検出方法
において、検出特性は利得2πfCnSA、カットオフ
周波数fCのハイパスフィルタ(HPF)であることが
わかる。これは長周期で変動する磁束の検出が不可能で
あることを意味する。
【0012】検出可能な周波数領域下限を広げるには、
上述したローパスフィルタ(LPF)のカットオフ周波
数fCを小さくする必要があるが、 (1)アナログ回路によりローパスフィルタ(LPF)
を作製した場合、fCの低下に伴い、回路素子の時定数
が増大し、回路自体が異常な動作をする。 (2)デジタル演算器によりローパスフィルタ(LP
F)を実現した場合、被検出磁束の変動が長周期である
と、VSCの振幅が非常に小さい。この値をデジタル変換
すると、量子化誤差が大きくなり、正確な演算は期待で
きない。
【0013】このため、従来の手法では、磁束の低周波
数変動を検出できず、低周波数領域での制御が困難であ
った。
【0014】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
で、構造が簡単で製作が容易なかご型回転子を用いた誘
導機等においても、特に検出巻線を用いて固定子・回転
子間の磁束分布の制御が難しい低周波数領域において
も、安定した回転子の浮上位置制御が行える無軸受回転
機械を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、回転するm極の駆動磁界に同期してm±2であるn
極の制御磁界を重畳し、回転子に回転力を与えると同時
に、該回転子の変位検出手段によって検出した該回転子
の変位から該n極の制御磁界を増減して該回転子を磁気
浮上する無軸受回転機械において、固定子に巻回された
検出巻線の端子電圧に誘起する逆起電圧を積分すること
により、該回転子と該固定子の空隙中の磁束分布を検出
し、前記回転子の誘導電流に起因する磁束分布の変形を
補正することで、本来の磁束分布指令値となるように前
記制御磁界を調整する制御回路を備え、該制御回路は、
前記回転子の所要の回転速度及び発生駆動力にかかわら
ず、常に前記検出巻線が検出可能な最低周波数以上の周
波数のm極の駆動磁界を形成するようにしたことを特徴
とする無軸受回転機械である。
【0016】上述した本発明によれば、回転子の所要の
回転速度及び発生駆動力にかかわらず、常に最低周波数
以上の周波数のm極の駆動磁界を形成するので、固定子
・回転子間の空隙には、検出巻線が検出可能な磁束分布
が形成され、固定子に巻回した検出巻線には、その磁束
分布の検出が可能となる。従って、この固定子・回転子
間の空隙の磁束分布を本来の磁束分布指令値となるよう
にn極の制御磁界を調整することで、安定な回転子の磁
気浮上支持が可能となる。即ち、回転子電流路に2次電
流が生じて、この2次電流に起因する磁束分布が本来の
適正な回転子の浮上保持のための磁束分布を乱したとし
ても、これをn極の制御磁界を調整することで、本来の
適正な回転子の浮上保持が可能な磁束分布に補正するこ
とができる。これにより、かご型等の簡単且つ堅牢な回
転子を使用して極低周波数領域においても、適正な回転
子の浮上保持のための磁束分布を形成できるので、回転
駆動と共に安定な浮上位置制御が可能となる。
【0017】請求項2に記載の発明は、前記無軸受回転
機械は、1本の主軸に複数の回転子を固着し、該回転子
はそれぞれの対応した固定子により磁気浮上支持される
と共に回転力が付与され、該複数の固定子はそれぞれ独
立に前記駆動磁界と制御磁界を形成でき、該複数の固定
子の制御回路は、それぞれ回転座標・固定座標変換演算
器に入力する回転座標系の電流It*及び回転角ωtにつ
いて、振幅変調器及び周波数変調器を備え、前記各回転
子に及ぼす前記駆動磁界の振幅と回転速度とを個別に制
御できることを特徴とする請求項1に記載の無軸受回転
機械である。
【0018】上述した本発明によれば、一本の主軸に複
数の回転子を固着し、それぞれの回転子は互いに独立し
た固定子により磁気浮上支持されると共に回転力が付与
される。そして、周波数変調器及び振幅変調器を用い
て、複数の回転子の全体としての所要駆動磁界周波数が
最低周波数以下の場合においても、所要の周波数及び所
要の発生駆動力を、個別の固定子の駆動磁界の周波数を
最低周波数以上の周波数に変換して、且つ発生駆動力を
各固定子の周波数に対応して割り振ることができる。こ
れにより、各固定子の駆動磁界を、その周波数の絶対値
が最低周波数以上で、その振幅が所要の駆動力を周波数
に対応したものとすることができる。これにより回転子
電流路に2次電流が生じて本来の磁束分布が変形された
としても、固定子のn極の位置制御磁界を調整すること
で、安定な回転子の浮上支持が可能となる。
【0019】請求項3に記載の発明は、前記複数の回転
子の全体としての所要の回転速度が前記最低周波数以下
に低下した場合には、いずれの固定子にも絶対値が前記
最低周波数以上の周波数のm極の駆動磁界を形成し、且
つ全体の合成した周波数の和が前記複数の回転子の全体
としての所要の回転速度に対応した周波数となることを
特徴とする請求項2に記載の無軸受回転機械である。
【0020】上述した本発明によれば、回転子の所要の
回転速度が最低周波数以下に低下した場合には、いずれ
の固定子も絶対値が最低周波数以上の周波数のm極の駆
動磁界を形成するので、それぞれの固定子において、検
出巻線を用いて固定子・回転子間の空隙の磁束分布の検
出が可能となる。そして、複数の回転子はそれぞれ最低
周波数以上の周波数のm極の駆動磁界であっても、これ
を全体的に合成したベクトル和の周波数が、回転子の所
要の回転速度に対応した周波数となれば、複数の回転子
が固着した主軸は、所要の回転数で回転することにな
る。これにより、全体としての回転子の所要回転数が、
固定子に巻回した巻線では検出不可能な程度の周波数に
おいても、回転子の安定した浮上支持が可能となる。
【0021】請求項4に記載の発明は、前記各固定子の
発生駆動力の大きさは、前記m極の駆動磁界の周波数に
対応したものであり、各固定子の合成した発生駆動力の
和が前記複数の回転子の全体としての所要の発生駆動力
となることを特徴とする請求項2に記載の無軸受回転機
械である。
【0022】上記本発明によれば、それぞれ独立した複
数の固定子の発生駆動力の大きさは、それぞれがm極の
駆動磁界の周波数に対応したものであるが、全体の合成
した発生駆動力のベクトル和が、全体としての回転子の
所要の発生駆動力となるように、各固定子の発生駆動力
の大きさを割り振ったものである。これにより、回転子
の所要の回転速度が固定子に巻回した巻線の検出可能な
最低周波数以下の周波数においても、全体としての回転
子に所要の発生駆動力を付与することができる。これに
より、固定子に巻回した検出巻線が検出不能な低周波数
領域においても、回転子を安定に磁気浮上支持すると共
に、回転子に所要のトルクを与えることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施
の形態の説明の前提となる、従来用いられている一般的
な無軸受回転機械の制御系の構成を示す図である。回転
子Rは固定子Sに設けられた2極駆動巻線が形成する2
(m)極回転磁界により回転駆動され、4極位置制御巻
線が形成する4(n)極回転磁界を重畳することによ
り、浮上位置が制御される。回転子Rの周囲には、回転
子Rの回転速度を検出する回転速度検出器10と、回転
子Rのx方向浮上位置及びy方向浮上位置を検出するギ
ャップセンサ11x,11yがそれぞれ配置されている。
【0024】速度制御系(2極回転磁界)は、速度指令
値ω*が予め与えられ、これが回転速度検出器10で検
出された実際の回転速度ωmと比較器20で比較され
る。そして、この偏差がPI(D)コントローラ21に
入力され、その偏差がゼロとなるようにトルク分電流I
t*が出力される。一方で、励磁電流に相当する励磁分電
流Io*が予め与えられる。そして、回転座標・固定座標
変換演算器22により、入力された回転座標系の電流I
t*,Io*から、固定座標系の二相電流Ia*,Ib*が、回
転角ωtについて図中に示す行列演算で求められる。
【0025】そして、この固定座標系の二相電流Ia*
Ib*を二相三相変換回路23で三相電流Iu2 *,Iv2 *
Iw2 *に変換し、電力増幅器24で所定の電流値に電力
増幅して、固定子Sの2極巻線に供給する。これにより
回転子Rを速度指令値ω*に追従して回転駆動する2極
の回転磁界が形成される。
【0026】一方で、位置制御系(4極回転磁界)の制
御は、概略、次の通りである。まず、ギャップセンサ1
1x,11yにより回転子Rの浮上位置を検出して、予め
設定された浮上位置指令値x*,y*と、比較器25で比
較する。そして、それぞれの偏差Δx,Δyがそれぞれ
PI(D)コントローラ26に入力され、偏差をゼロと
するための位置制御力指令値Fx*,Fy*が算出される。
そして制御器27において、位置制御力指令値Fx*,F
y*から、回転角ωtについて図中に示す行列演算で回転
座標系から固定座標系に変換した二相の制御電流指令値
Iα*,Iβ*を出力する。そして、二相三相変換回路2
8で、三相の電流指令値Iu4 *,Iv4 *,Iw4 *に変換し
て、電力増幅器29により4極の固定子巻線に所定の電
流を供給する。固定子・回転子間の空隙中には4極浮上
位置制御磁界が形成され、2極回転駆動磁界と重畳さ
れ、これにより回転子Rの浮上位置が制御される。
【0027】しかしながら、制御器27で演算して得ら
れる二相電流指令値Iα*,Iβ*は、回転子の電流路に
流れる誘導電流(二次電流)を考慮せずに決定される。
このため、かご型回転子等により回転子に誘導電流が流
れると、ギャップセンサ11が検出した浮上位置に基づ
く二相電流指令値Iα*,Iβ*による磁束分布と、実際
の固定子・回転子間の空隙中の磁束分布に差異が生じて
しまう。この回転子電流路に生じる誘導電流により、浮
上位置制御磁界分布が変形して、正常の浮上位置制御力
を作用させられなくなることは上述した通りである。
【0028】図2は、サーチコイル(検出巻線)を付加
した固定子の回転軸垂直断面を示す図である。上述した
ように磁束の検出に半導体センサを用いると種々の問題
がある。このため、本実施の形態においては、図2に示
すようにサーチコイルを配置して、この出力を積分する
ことにより、磁束分布を求めるようにしている。固定子
側には、24個のスロット(SL1〜SL24)を有し、そ
の外側には図中、大きな丸印で示す4極巻線が、その内
側には図中、小さな丸印で示す2極巻線がそれぞれ配置
されている。この2極巻線は、m(2)極の駆動磁界を
形成するための巻線であり、4極巻線は、n(4)極の
位置制御磁界を形成するための巻線である。固定子のス
ロット間の歯部には円周方向に等間隔に12個の検出巻
線であるサーチコイル(Sc1〜Sc12)が巻回されてい
る。
【0029】図3は、サーチコイル出力を積分する方式
の無軸受回転機械の制御系の構成図である。尚、2極駆
動巻線電流を制御する速度制御系は図1と全く同じなの
で省略している。位置制御系のみに着目した場合、図1
の構成では、ギャップセンサ11x,11yの出力から
4極電流指令値Iu4 *,Iv4 *,Iw4 *を計算し、その指
令値どおりに巻線に電流を通電することを目的としてい
る。一方、本発明の一実施の形態の図3の構成では、ギ
ャップセンサ11x,11yの出力及びサーチコイルS
cの出力から、4極磁束分布指令値Bα*,Bβ*を演算
し、その指令値どおりに磁束分布を形成するように回路
構成されている。
【0030】即ち、図2に示すように、電動機の回転子
・固定子間空隙の磁束分布を測定するために、固定子歯
部にサーチコイル(Sc1〜Sc12)が設けられている。
また、その端子電圧を磁束密度に変換するアナログ回路
による積分器31、演算した磁束密度より、2極磁束分
布ベクトル、4極磁束分布ベクトルを得るための2極磁
束分布演算器32、4極磁束分布演算器33等を有して
いる。さらに位置制御磁束分布の指令値Bα*,Bβ
*を、2極磁束分布演算器32の検出値Ba,Bbと、発
生制御力の指令値Fx*,Fy*より磁束分布指令値B
α*,Bβ*を得るための位置制御磁束分布指令値演算器
34を有している。更に、算出した4極磁束分布検出値
Bα,Bβと4極巻線電流の低周波成分とを加算する演
算器35とを備えている。
【0031】サーチコイル(Sc1〜Sc12)の各々の端
子電圧を積分器31によって積分処理することにより、
サーチコイル(Sc1〜Sc12)が巻回された固定子歯部
の磁束密度を得ることができる。便宜上、各サーチコイ
ルの各部で得られる磁束密度をB1,B2,・・・,B12
で表す。
【0032】2極磁束密度分布ベクトル検出値(Ba,
Bb)は検出された磁束密度B1〜B12を用いて、式(数
5)を用いて2極磁束分布演算器32により演算で求め
られる。
【数5】
【0033】また、4極磁束密度分布ベクトル検出値
(Bα,Bβ)は、同様に検出された磁束密度B1〜B
12を用いて、4極磁束分布演算器33により式(数6)
を用いて演算で求められる。
【数6】
【0034】得られた2極磁束密度分布ベクトル検出値
(Ba,Bb)は、図3で示されるように力の指令値F
x*,Fy*と共に演算器34にて4極磁束分布の指令値
(Bα*,Bβ*)の演算に用いられる。4極磁束密度分
布ベクトル検出値(Bα,Bβ)は、演算した指令値
(Bα*,Bβ*)から比較器35により減算され、偏差
(ΔBα,ΔBβ)を得る。得られた2極磁束分布ベク
トル検出値(Ba,Bb)は、制御力の指令値Fx*,Fy*
と共に演算器34にて4極磁束分布の指令値(Bα*
Bβ*)の演算に用いられる。4極磁束分布ベクトル検
出値(Bα,Bβ)は、演算した指令値(Bα*,B
β*)から比較器35により減算され、偏差(ΔBα,
ΔBβ)を得る。
【0035】このようにして得た4極磁束分布の指令値
と検出値の偏差信号(ΔBα,ΔBβ)を固定子の三相
巻線に適合するように二相三相変換器39により相変換
して、磁束密度分布の指令値ΔBu4 *,ΔBv4 *,ΔBw4
*を得る。この信号をヒステリシスコンパレータ40で
符号判別し、三相インバータの各電力素子のオン−オフ
制御信号とする。即ち、ΔBα,ΔBβがその符号が+
であれば、インバータの供給電流は符号が−となる、つ
まり電流を減らす方向に作用させ、偏差がゼロとなるよ
うに調整する。これにより、固定子・回転子間空隙の磁
束密度分布はその指令に遅滞なく追従し、結果として期
待したとおりの位置制御磁束分布が生成可能となる。
【0036】サーチコイルを用いた磁束検出方法は、不
完全積分回路を使用するため、被検出磁束の直流分を検
出できない。このため本実施の形態においては、それに
代わる量として4極巻線電流Iu4,Iv4,Iw4の低周波
数成分を分別して帰還させる。即ち、4極巻線電流I
u4,Iv4,Iw4を電流検出器CTで検出して、これを三
相二相変換器で相変換し、ローパスフィルタ(LPF)
で処理してから帰還させる。これにより、磁束検出感度
の低い低周波成分を補うことができ、所要の磁束分布を
回転子・固定子間の空隙に形成できる。
【0037】これにより、回転駆動磁界が低速度で回転
した場合でも、サーチコイルの磁束検出特性の限界に束
縛されずに、回転子の浮上位置制御が可能となる。しか
しながらこの領域においては、検出している磁束量は微
少であり、誘導現象によって発生する回転子2次電流に
より生じる2次磁束の補償は不可能である。即ち、固定
座標系、つまりサーチコイルで観測される磁束の変動量
が小さく、且つ、回転子電流路に2次電流が存在する状
況においては、安定な浮上支持は達成できなくなる。
【0038】即ち、上述の方法では、サーチコイルSc
の検出限界以下の低周波数の磁束変動を捕捉できないた
め、制御不可能な領域を有することになる。例えば、回
転駆動磁界が低速度で回転した場合には、サーチコイル
c各部の磁束変動が緩慢であるため、この状態の磁束
分布を正確に検出できなくなる。これは、回転子の回転
速度が低速度では満足な浮上状態が達成不可能であるこ
とを意味する。
【0039】従って、検出巻線(サーチコイル)端子電
圧による固定子・回転子間の空隙の磁束検出方法におい
ては、回転磁界の周波数が、その磁束の検出限界以上の
周波数であれば、その効果を十分に発揮できることが明
白である。そこで、回転磁界の周波数を検出限界以上の
周波数に上昇させる状況を作り出すことを考えた場合
に、位置制御磁界にこのような変動を与えることは、回
転子に加わる浮上位置制御力に変動を与えることにな
り、無軸受回転機械の本来の目的を達成し得ない。一方
で、駆動磁界に変動を与える場合には、複数の回転子及
び固定子の組を設け、それぞれの固定子の回転磁界の周
波数を検出限界以上の周波数とし、且つ全体のベクトル
和としての回転磁界の周波数は検出限界以下の周波数と
することができれば、無軸受回転機械の運転には支障が
ない。これにより各固定子においては、検出巻線が検出
可能な駆動磁界の周波数とすることで、全体としては検
出限界以下の低い周波数領域でも、安定な回転子の浮上
位置制御を達成できる。
【0040】図4乃至図6は、本発明の一実施の形態の
無軸受回転機械の制御系の構成を示す図である。この実
施の形態においては、主軸50にかご型回転子からなる
2個の回転子を固着し、それぞれを独立した固定子によ
り浮上支持すると共に回転駆動するように構成してお
り、便宜上モータLとモータRとする。主軸50の軸端
部には回転速度検出器10が配置され、実際の回転周波
数fmが検出される。尚、これらの図においては、4極
の位置制御巻線に制御電流を供給する浮上位置制御系
は、図3に示す制御系と全く同一の構成を有するので、
ここにおいては省略し、本図においては2極の駆動巻線
に制御電流を供給する回転駆動制御系のみを示してい
る。
【0041】図4においては、駆動磁界周波数f0の絶
対値が検出限界の最低周波数f0 limit以上である場合
を示す。即ち、 f0>f0 limit 又は、 f0<−f0 limit 同様に図5は、駆動磁界周波数f0が検出限界最低周波
数f0 limit以下である場合を示す。即ち、 0<f0<f0 limit 同様に図6は、駆動磁界周波数f0が、負の場合で、 −f0 limit<f0<0 の場合を示す。尚、符号“−”は、逆回転を表す。ここ
に駆動磁界周波数f0は、実際の回転子の回転周波数fm
にスリップ周波数fsを加えた回転駆動磁界の周波数で
ある。
【0042】図4に示す周波数f0の絶対値がf0 limit
以上である場合には、サーチコイルScで回転磁界が検
出可能である。従って、この場合には、後述する周波数
変調器及び振幅変調器は用いずに、そのまま周波数f0
及びトルク分電流It*を回転座標・固定座標変換演算
器22に入力する。
【0043】この場合の駆動磁界の制御系の動作は次の
通りである。速度(周波数)指令値f*は、比較器20
において回転速度検出器10で検出された主軸50の周
波数fmと比較され、その差分がPI制御器21に入力
され、この差分をゼロとするようなトルク分電流指令値
It*が出力される。一方で、励磁分電流Io*は、予め
定められた一定値であり、これらがスリップ周波数演算
器52に入力され、スリップ周波数fsが演算される。
そして、スリップ周波数fsは、加算器53にて主軸5
0の周波数fmに加算され、駆動磁界の周波数f0が得ら
れる。この図4に示す場合には、モータL及びモータR
の両方の回転座標・固定座標変換演算器22に周波数f
0が入力される。又、トルク分電流変調器51からは、
モータL及びモータRの両方の回転座標・固定座標変換
演算器22に同様に等しいトルク分電流指令値It*
出力される。
【0044】これによりモータL及びモータRにおいて
は、それぞれ駆動磁界の周波数f0が最低周波数以上で
あるので、固定子・回転子間の空隙の磁束分布の検出が
容易に行える。従って、回転子の電流路に2次電流が生
じて磁束分布が本来の浮上位置制御のための磁束分布か
ら変形しても、図3に示す4極の位置制御のための電流
を制御することにより、本来の磁束分布に補正すること
が可能である。
【0045】図5は、周波数f0がサーチコイルによる
検出限界の最低周波数を下回った場合の動作を示す図で
ある。この場合には、回転座標・固定座標変換演算器2
2に入力する周波数f0及びトルク分電流It*を、それ
ぞれ周波数変調器55及びトルク分電流(振幅)変調器
51を用いて、モータLとモータRについて異なる量と
する。周波数変調器55には、モータLの周波数とし
て、 L 0=2f0+f0 limit に変換する。また、モータRの周波数として、 R 0=−f0 limit に変換する。またトルク分電流It*として、式(数
7)により変換して、モータLの回転座標・固定座標変
換演算器22に、
【数7】 を入力する。またモータRの回転座標・固定座標変換演
算器22に、トルク分電流It*として、式(数8)に
より変換して、
【数8】 を入力する。
【0046】これにより、モータL及びモータRのそれ
ぞれの駆動磁界の周波数は、それぞれの絶対値がf
0 limitよりも大きくなり、これによりサーチコイルを
用いた固定子・回転子間の磁束分布の検出が可能とな
る。また、モータL及びモータRの合成の駆動磁界の周
波数はL 0とR 0のベクトル和となり、回転磁界
の検出限界以下の速度指令値f*に対応した周波数とな
る。また、モータL及びモータRのトルク分電流のベク
トル和である合成したトルク電流は、 (L It*)+(R It*) であり、トルク分電流指令値It*に対応した量とな
る。これにより、モータL及びモータRのベクトル和で
ある合成した周波数及びトルク分電流指令値は全体とし
ての変換前の指令値となるので、サーチコイルの検出限
界以下の周波数領域においても安定した回転子の浮上位
置制御が可能となる。
【0047】図6は、周波数f0が負で、その絶対値が
サーチコイルによる検出限界の最低周波数を下回った場
合の動作を示す図である。即ち、 −f0 limit<f0<0 の場合である。この場合には、回転座標・固定座標変換
演算器22に入力する周波数f0及びトルク分電流It*
を、それぞれ周波数変調器55及びトルク分電流(振
幅)変調器51を用いて、モータLとモータRについて
異なる量とする。周波数変調器55には、モータLの周
波数として、 L 0=f0 limit に変換する。また、モータRの周波数として、 R 0=2f0−f0 limit に変換する。またトルク分電流It*として、式(数
9)により変換して、モータLの回転座標・固定座標変
換演算器22に、
【数9】 を入力する。またモータRの回転座標・固定座標変換演
算器22に、トルク分電流It*として、式(数10)
により変換して、
【数10】 を入力する。
【0048】この周波数f0についての上述の3種の条
件に従い、制御系を切り替えることにより、いかなる運
転状況においても、駆動磁界を回転させつつ所望の駆動
力を取り出すことが可能となる。図7は上述の制御系を
適用したときの回転体の浮上位置の測定結果である。回
転速度を上昇させるためには、回転体に回転力を付与す
るために二次電流の発生は必須である。従来の制御方法
では、図中細線で示すように、低速回転時に二次電流に
よる固定子・回転子間の空隙中の磁束の変動の補償が不
可能であったため、回転速度上昇に伴い軸変位は大きく
変化する。これに対して、本発明の実施の形態の制御系
においては、両固定子において検出不可能な磁束が発生
しないようにしたため、二次電流の有無にかかわらず、
回転子の安定な浮上支持が可能である。
【0049】以上の説明から明らかなように、本発明で
は駆動磁界を用い、いかなる動作状況においても検出巻
線で検出可能な最低周波数以上の駆動磁界を固定子に形
成することにより、浮上制御性は巻線を用いた磁束検出
機構の検出限界に束縛されなくなった。これにより、従
来不可能であった回転速度停止の状態、あるいは極低速
度の状態の加減速時における回転子の安定浮上支持が可
能となった。
【0050】以上の説明は、便宜上、サーチコイルによ
る磁束検出方法を用いたが、固定子に巻回された駆動用
巻線、及び位置制御用巻線を検出巻線として用いる磁束
分布検出方法にも同様に適用できる。又、上記図2に示
す巻線の構成では、駆動磁界分布を形成する駆動巻線
と、位置制御磁界分布を形成する位置制御巻線とに分割
されたものを用いたが、所望の磁界分布を形成できる巻
線であればいかなる形態でもかまわない。
【0051】又、固定子に巻回されている巻線は三相中
点結線の巻線を前提としているが、上述の磁束分布を生
成できれば、その巻線分布は問題とならない。又m極の
回転駆動磁界とn極の位置制御磁界が m=n±2 の関係を有していればいかなる極数でも適用可能であ
る。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
無軸受回転機械の目的である磁気浮上と回転駆動の両目
的を、通常の広く普及している誘導電動機等の本来の位
置制御磁束分布を変形させる回転子を用いて達成可能に
した。これにより、複雑な電流路構造を有する回転子を
用いる必要がなくなり、安価で堅牢な例えば一般的に用
いられているかご型回転子を無軸受回転機械の回転子と
して使用でき、且つ、停止状態からの加速時等の極低周
波数領域にも安定動作範囲を拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無軸受回転機械の制御系の一般的な構成を示す
ブロック図である。
【図2】無軸受回転機械の固定子巻線構造とサーチコイ
ルの配置を示す説明図である。
【図3】サーチコイル出力を積分する方式の無軸受回転
機械のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の無軸受回転機械の制御系
の構成を示すブロック図であり、駆動磁界周波数の絶対
値が最低周波数以上の場合である。
【図5】本発明の実施の形態の無軸受回転機械の制御系
の構成を示すブロック図であり、駆動磁界周波数が正
で、最低周波数以下の場合である。
【図6】本発明の実施の形態の無軸受回転機械の制御系
の構成を示すブロック図であり、駆動磁界周波数が負
で、最低周波数以下の場合である。
【図7】本発明の効果の一例を示す図であり、(a)は
回転速度を示し、(b)は水平方向軸変位を示し、
(c)は重力方向軸変位を示す。図中の太線は、両固定
子の周波数を最低周波数以上に変動させた場合を示し、
図中の細線は、比較例として従来の手法により両固定子
にf0,It*をそのまま与えた場合を示す。
【符号の説明】
22 回転座標・固定座標変換演算器 31 積分器 32 2極磁束分布演算器 33 4極磁束分布演算器 34 位置制御磁束分布指令値演算器 35 比較器 39 二相三相変換器 40 符号判定器 42 インバータ(電力増幅器) 50 主軸 51 振幅(トルク分電流)変調器 52 スリップ周波数演算器 53 加算器 55 周波数変調器 R 回転子 S 固定子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転するm極の駆動磁界に同期してm±
    2であるn極の制御磁界を重畳し、回転子に回転力を与
    えると同時に、該回転子の変位検出手段によって検出し
    た該回転子の変位から該n極の制御磁界を増減して該回
    転子を磁気浮上する無軸受回転機械において、 固定子に巻回された検出巻線の端子電圧に誘起する逆起
    電圧を積分することにより、該回転子と該固定子の空隙
    中の磁束分布を検出し、前記回転子の誘導電流に起因す
    る磁束分布の変形を補正することで、本来の磁束分布指
    令値となるように前記制御磁界を調整する制御回路を備
    え、 該制御回路は、前記回転子の所要の回転速度及び発生駆
    動力にかかわらず、常に前記検出巻線が検出可能な最低
    周波数以上の周波数のm極の駆動磁界を形成するように
    したことを特徴とする無軸受回転機械。
  2. 【請求項2】 前記無軸受回転機械は、1本の主軸に複
    数の回転子を固着し、該回転子はそれぞれの対応した固
    定子により磁気浮上支持されると共に回転力が付与さ
    れ、該複数の固定子はそれぞれ独立に前記駆動磁界と制
    御磁界を形成でき、 該複数の固定子の制御回路は、それぞれ回転座標・固定
    座標変換演算器に入力する回転座標系の電流It*及び回
    転角ωtについて、振幅変調器及び周波数変調器を備
    え、前記各回転子に及ぼす前記駆動磁界の振幅と回転速
    度とを個別に制御できることを特徴とする請求項1に記
    載の無軸受回転機械。
  3. 【請求項3】 前記複数の回転子の全体としての所要の
    回転速度が前記最低周波数以下に低下した場合には、い
    ずれの固定子にも絶対値が前記最低周波数以上の周波数
    のm極の駆動磁界を形成し、且つ全体の合成した周波数
    の和が前記複数の回転子の全体としての所要の回転速度
    に対応した周波数となることを特徴とする請求項2に記
    載の無軸受回転機械。
  4. 【請求項4】 前記各固定子の発生駆動力の大きさは、
    前記m極の駆動磁界の周波数に対応したものであり、各
    固定子の合成した発生駆動力の和が前記複数の回転子の
    全体としての所要の発生駆動力となることを特徴とする
    請求項2に記載の無軸受回転機械。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009047741A2 (en) * 2007-10-12 2009-04-16 Koninklijke Philips Electronics N.V. Commutation current generator for magnetic motors
CN112701984A (zh) * 2020-12-09 2021-04-23 福州大学 单绕组无轴承磁通切换电机缺相邻两相转子悬浮控制方法

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WO2009047741A3 (en) * 2007-10-12 2011-05-12 Koninklijke Philips Electronics N.V. Commutation current generator for magnetic motors
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CN112701984B (zh) * 2020-12-09 2022-06-14 福州大学 单绕组无轴承磁通切换电机缺相邻两相转子悬浮控制方法

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