JPH11338193A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH11338193A
JPH11338193A JP14555198A JP14555198A JPH11338193A JP H11338193 A JPH11338193 A JP H11338193A JP 14555198 A JP14555198 A JP 14555198A JP 14555198 A JP14555198 A JP 14555198A JP H11338193 A JPH11338193 A JP H11338193A
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toner
ring
compound
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acid
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Application number
JP14555198A
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English (en)
Inventor
Noriaki Takahashi
徳明 高橋
Osamu Ando
修 安藤
Katsuo Koizumi
勝男 小泉
Masako Takeuchi
昌子 竹内
Kazuo Mitsuhashi
和夫 三ツ橋
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性に優れ、且つ十分な帯電レベル及び安
定性を有し、連続複写によるコピー汚れの発生しない静
電荷像現像用トナーの提供。 【解決手段】 少なくともバインダー樹脂、着色剤及び
帯電制御剤として下記一般式(I)又は(II)で表わさ
れる化合物若しくはその金属化合物を含有するトナーに
おいて、該バインダー樹脂が多価カルボン酸類及び多価
アルコール類からなるポリエステル樹脂であって、その
酸価が1ないし30であることを特徴とする静電荷像現
像用トナー。 【化1】 (式中、環A及びRは、それぞれ置換基を有していても
よい芳香族環残基を表わす) 【化2】 (式中、環A1 、環A2 、R1 及びR2 は、それぞれ置
換基を有していてもよい芳香族環残基を表わし、R3
二価の有機基を表わす)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電荷像現像用ト
ナーに関する。詳しくは、バインダー樹脂である特定の
ポリエステル樹脂を特定の帯電制御剤と組合せてなる静
電荷像現像用トナーに関する。本発明のトナーは、電子
写真、複写機等の乾式フルカラートナー等に有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】フルカラートナー用のバインダー樹脂に
は、シャープメルト性、発色性、定着性に優れた樹脂が
要求され、通常はポリエステル樹脂が使用される。ま
た、ポリエステル樹脂を使用したフルカラートナーは、
通常、負帯電性のものであり、負帯電制御剤にはヒドロ
キシカルボン酸系化合物の金属錯体又は、塩が使用され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリエステル樹脂にと
って酸価は極めて重要な物性値である。酸価が高くなる
と、ポリエステル樹脂は負帯電性が強く、染顔料等の分
散性も良好であり、また、紙との親和性から考えても定
着性が有利である。しかし、酸価が高いポリエステル樹
脂については吸湿性が高く、高温高湿下での帯電性が低
下するという問題点がある。
【0004】この帯電性の低下等を解決する為に帯電制
御剤が用いられる。フルカラートナー用の負帯電制御剤
であるヒドロキシカルボン酸系化合物の金属錯体又は塩
の内、サリチル酸系化合物のものは、一般に重金属を含
んでいるものも多く、更に、酸価の高いポリエステルと
混練りした場合ポリエステルと架橋を起こし有効に働く
帯電制御剤が減少し、又、ポリエステルの軟化点を上昇
させるという問題があった。
【0005】一方、ベンジル酸系化合物のものは重金属
は含んでいないが、やはり架橋の問題があり、また、高
温高湿下での帯電安定性に問題があった。本発明の目的
は、ポリエステル樹脂の優れた特性、例えば発色性、定
着性等を生かし、重金属を含有しなくとも、帯電の安定
性に優れた帯電制御剤を使用することにより、安全性等
も含め優れた特性のフルカラートナーを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる事
情に鑑み鋭意検討した結果、特定のポリエステル樹脂と
特定の帯電制御剤とを組合せて用いることにより、上記
課題を解決し得ることを見い出し、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明の要旨は、少なくともバインダー
樹脂、着色剤及び帯電制御剤として下記一般式(I)又
は(II)で表わされる化合物若しくはその金属化合物を
含有するトナーにおいて、該バインダー樹脂が多価カル
ボン酸類及び多価アルコール類からなるポリエステル樹
脂であって、その酸価が1ないし30であることを特徴
とする静電荷像現像用トナー、
【0007】
【化3】
【0008】
【化4】
【0009】にある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる帯電制御剤は、一般式(I)又は
(II)で表わされる化合物若しくはその金属化合物であ
る。一般式(I)又は(II)において、
【0011】
【化5】
【0012】R、R1 及びR2 は、置換基を有していて
もよい芳香族環残基を表わし、それぞれ同一でも異って
いてもよい。ここで、芳香族環とは炭素環(環状炭素−
炭素共役二重結合系をいう)、複素環又は炭素環同志、
複素環同志、若しくは炭素環と複素環とが縮合したもの
を意味する。
【0013】このような芳香族環の具体例としては、ベ
ンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナント
レン環、カルバゾール環、フルオレン環、フルオレノン
環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ベンゾ
カルバゾール環等が挙げられ、好ましくはベンゼン環、
ナフタレン環である。更に好ましくは
【0014】
【化6】
【0015】がナフタレン環、R、R1 及びR2 がそれ
ぞれベンゼン環又はナフタレン環である。また、該芳香
族環上に有してもよい置換基の具体例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−
ブチル基等のC1-5 アルキル基;トリフルオロメチル基
等のハロアルキル基;アミノ基;メトキシ基、エトキシ
基等のアルコキシ基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン
原子;ニトロ基;フェニル基が挙げられ、好ましくはC
1-5 アルキル基、ハロアルキル基、ハロゲン原子であ
る。更に好ましくは塩素原子及びトリフルオロメチル基
である。置換数は好ましくは1〜5であり、複数の場
合、置換基は互いに同一又は異なっていてもよい。
【0016】一般式(II)において、R3 は、置換基を
有していてもよい二価の有機基を表わし、具体例として
は、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、シクロ
ヘキシレン基等が挙げられ、好ましくは、メチレン基で
ある。また、置換基の具体例としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、フェニル基等が挙げられ、好ましく
は無置換である。
【0017】一般式(I)又は(II)で表わされる化合
物の金属化合物の中、好適なものとしては、アルミニウ
ム化合物、亜鉛化合物、カリウム化合物、ホウ素化合
物、ナトリウム化合物等が挙げられる。特に好ましくは
カリウム化合物である。更にカリウムの含有量について
は以下のものが好ましい。即ち、カリウムの含有量は、
一般式(I)又は(II)で表わされる化合物1モルに対
して、0.001〜0.5モルであり、好ましくは0.
001〜0.3モル、更に好ましくは0.001〜0.
1モルである(本発明においては、かかるカリウム含量
の塩を部分カリウム塩と称する)。カリウムの含有量が
上記範囲を越えると、化合物の耐水性が悪化するので、
帯電制御剤として好ましくない。また、カリウムの含有
量が上記範囲より少ない場合、化合物の帯電特性が悪化
する。一般式(I)で表わされる化合物は、通常次のよ
うな合成法によって容易に合成することができる。例え
ば下記一般式(III )、(IV)
【0018】
【化7】
【0019】で表わされる化合物をトルエン又はクロル
ベンゼン等の溶媒中に三塩化リンを加え、煮沸して反応
させることにより得られる。一般式(I)の部分カリウ
ム塩であって、カリウムの含有量が、0.001〜0.
5モルである化合物は次のような合成法により合成する
ことができる。例えば、一般式(I)で表わされる化合
物を水酸化カリウムの水/アセトン溶液に加熱溶解した
後、この溶液中に、水を添加することにより、目的の化
合物が晶出する。
【0020】また、一般式(II)で表わされる化合物
(R3 がメチレン基)の部分カリウム塩であって、カリ
ウムの含有量が0.001〜0.5モルである化合物は
ブラス.ソマー(Brass.Sommer)、ベリヒ
テ(Ber.),61,998(1928)に記載され
た方法に準じて一般式(II)で表わされる化合物のアル
カリ金属塩を合成した後、下記(a)又は(b)に示す
処理を行うことにより得られる。即ち、一般式(V)及
び(VI)
【0021】
【化8】
【0022】で表わされる化合物を、苛性カリ又は苛性
ソーダの水溶液中、ホルムアルデヒドを添加して、50
〜120℃で加温して反応させることにより、一般式
(II)で表わされる化合物のナトリウム塩又は、カリウ
ム塩が得られる。
【0023】(a)ナトリウム塩の場合 一般式(II)で表わされる化合物のナトリウム塩を、例
えば、N−メチルピロリドン、メタノール、ジメチルホ
ルムアミド、メチルエチルケトン等の有機溶媒に溶解し
た溶液を、例えば炭酸カリウム、塩化カリウム等のカリ
ウム塩の水溶液中に添加するか、或いは一般式(II)の
化合物のナトリウム塩を、上記の有機溶媒と上記のカリ
ウム塩で懸洗する。また、有機溶媒中に、カリウム塩の
水溶液を添加することによっても得ることができる。
【0024】(b)カリウム塩の場合 (i)一般式(II)で表わされる化合物のカリウム塩の
有機溶媒溶液を水中に添加するか、或いは有機溶媒と水
で懸洗する。有機溶媒は(a)記載と同種のものが使用
できる。 (ii)一般式(II)で表わされる化合物のカリウム塩を
熱水等で懸洗する。この際、(a)記載と同種の有機溶
媒を添加しても良い。
【0025】以上の処理で使用する有機溶媒の使用量
は、一般式(II)のナトリウム塩又はカリウム塩100
重量部に対して、10〜500重量部が好ましい。炭酸
カリウム等のカリウム塩の使用量は、一般式(II)のナ
トリウム塩1モルに対して、0.1〜4モルが好まし
い。水の使用量は、一般式(II)のナトリウム塩又はカ
リウム塩100重量部に対して、10〜5000重量部
が好ましい。また、処理温度は、10〜100℃が好ま
しい。
【0026】(a)或いは(b)の後処理の条件を選択
することにより、所望のカリウム含量の部分カリウム塩
が得られる。一般式(II)で表わされる化合物を合成す
る場合は(a)又は(b)の後処理の際に、塩酸等を使
用することにより容易に合成できる。一般式(I)又は
(II)で表わされる化合物の中で、本発明の静電荷像現
像用帯電制御剤として好適なものの具体例としては、下
記の表−1及び表−2に示される化合物の部分カリウム
塩であって、カリウムの含有量が0.001〜0.5モ
ル%の化合物を挙げることができるが、本発明の帯電制
御剤はこれらに限定されるものではない。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】本発明に用いられるバインダー樹脂は、多
価カルボン酸類と多価アルコール類とを常法により重縮
合反応させて得られたところの酸価1〜30のポリエス
テル樹脂である。この樹脂の酸価が1未満であると、ポ
リエステル樹脂への着色剤等の分散性、トナーの定着性
が悪化する。また、酸価が30を越えると帯電性の環境
依存が大きくなり、本発明の帯電制御剤を添加しても環
境依存性を解決することができなくなる。
【0030】多価カルボン酸類の具体例としては、例え
ばテレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロ
メリット酸等の芳香族多価カルボン酸、セバシン酸、イ
ソデシル琥珀酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸等
の脂肪族多価カルボン酸及びそれらの低級エステル或い
は酸無水物等が挙げられる。中でも、テレフタル酸、イ
ソフタル酸やアジピン酸或いはこれらの低級アルキルエ
ステル、トリメリット酸やこれらの酸無水物が好まし
い。これらの多価カルボン酸は、単独又は、二種以上組
み合わせて使用することができる。
【0031】また、多価アルコール類の具体例として
は、エチレンオキサイドを付加したビスフェノールA誘
導体、プロピレンオキサイドを付加したビスフェノール
A誘導体等の芳香族ジオール、エチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、プロピレングリコール、ブタン
ジオール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールが挙げ
られる。
【0032】中でも、エチレンオキサイドを付加したビ
スフェノールA誘導体、エチレングリコール、ブタンジ
オールが好ましい。これら多価アルコールは、単独又
は、二種以上組み合わせて使用することができる。本発
明トナーに含有せしめる着色剤としては、公知のものを
含む広い範囲から選択でき、例えば、カーボンブラッ
ク、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、ア
ニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン、ハンザイエロー、クロムイエロー、ローズベ
ンガル、トリアリールメタン系染料、モノアゾ系又はジ
スアゾ系染顔料等を挙げることができる。
【0033】着色剤の含有率は、樹脂100重量部に対
して3〜20重量部とするのが好ましい。本発明のトナ
ーに一般式(I)又は(II)で表わされる化合物若しく
はその金属塩、更にその他の帯電制御剤を含有させる方
法としては、トナー中に樹脂と共に添加混合する内添方
法、トナー粒子に添加混合する外添方法等が可能である
が、内添方法がより一般的で好ましい。
【0034】トナー中の一般式(I)又は(II)で表わ
される化合物若しくはその金属塩の含有率は、樹脂10
0重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、より
好ましくは0.1〜15重量部、更に好ましくは0.5
〜7重量部である。一般式(I)又は(II)で表わされ
る化合物の部分カリウム塩の含有率が少なすぎると帯電
性の向上効果が改善されず、また過剰であるとトナーの
品質が低下するので好ましくない。
【0035】本発明のトナーには、一般式(I)又は
(II)で表わされる化合物若しくはその金属塩とは別
に、公知のものを含めて他の帯電制御剤、即ち、例え
ば、ニグロシン系染料、第四級アンモニウム塩、含金属
錯化合物等を含有せしめてもよい。更に本発明のトナー
には、その他の公知の添加剤、例えば、固体電解質、高
分子電解質、電荷移動錯体、酸化スズ等の金属酸化物等
の導電体、半導体或いは強誘電体、磁性体等を添加しト
ナーの電気的性質を制御することができる。
【0036】トナーの製造法としては、上記の各成分を
ニーダー等で混練し冷却後、粉砕し分級すればよい。ま
たはカプセル化トナーや重合トナーを採用してもよい。
本発明のトナーは二成分系現像剤の他に、マグネタイト
含有トナー等のいわゆる一成分系現像剤(磁性トナー又
は非磁性トナー)にも適用することができる。トナーの
平均粒径は5〜20μmが好適である。
【0037】本発明のトナーと混合して現像剤を形成す
るキャリアとしては、公知の鉄粉系、フェライト系、マ
グネタイト系キャリア等の磁性物質又はそれらの表面に
樹脂コーティングを施したものや磁性樹脂キャリアを用
いることができる。樹脂コーティングキャリアの被覆樹
脂としては一般的に知られているスチレン系樹脂、アク
リル系樹脂、スチレンアクリル共重合系樹脂、シリコー
ン系樹脂、変性シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等が利
用できるが、これらに限定されるものではない。キャリ
アの平均粒径は特に制限はないが、10〜200μmの
平均粒径を有するものが好ましい。これらキャリアは、
トナー1重量部に対して、5〜100重量部使用するこ
とが好ましい。
【0038】この他、トナーの中には熱特性、物理特性
等を調整する目的で低分子量オレフィン重合体等の各種
可塑剤、離型剤等の助剤を添加することも可能である。
更にトナー粒子にTiO2 、Al2 3 、SiO2 、ス
テアリン酸Zn等の微粉末を添加しこれらでトナー粒子
表面を被覆せしめることによってトナーの流動性、耐凝
集性の向上を図ることができる。本発明の帯電制御剤は
特に負帯電性トナーに用いることが好ましい。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実
施例に限定されるものではない。なお、下記実施例中、
単に「部」とあるのはいずれも「重量部」を意味するも
のとする。また、例示化合物番号は表−1又は表−2の
化合物番号に対応する。また、カリウムの分析には蛍光
X線分析(XRF)を用いた。また、ポリエステル樹脂
の酸価についてはJIS K−0070により測定し
た。
【0040】合成例1(例示化合物8のNa塩の合成) 2−〔N−(p−クロロフェニル)カルバモイル〕−3
−ヒドロキシナフタリン(例示化合物1)282gをメ
タノール400ml、水酸化ナトリウム113.4g及
び水1440mlに溶解し、80℃に昇温した。この中
に、35%ホルムアルデヒド水溶液66gを添加し80
℃で9時間反応させた。反応液を50℃に冷却し、濾過
したところ黄色の結晶が得られた。この結晶を乾燥して
例示化合物8のナトリウム塩の微粉末261gを得た。
尚、ナトリウムの含有量は、例示化合物8の1モル当り
0.98モルであった。
【0041】合成例2(例示化合物8の部分カリウム塩
の合成) 合成例1で得られたナトリウム塩120gを、N−メチ
ルピロリドン167mlに溶解した液を、炭酸カリウム
27gを水2.4リットルに溶解し、60℃に加熱した
液中に1時間かけて添加した。得られた混合液を60℃
で1時間加熱し、濾過したところ、淡黄色の結晶が得ら
れた。この結晶を乾燥して110gの微粉末を得た。
尚、カリウムの含有量は、例示化合物8の1モル当り
0.031モルであった。また、ナトリウムは、殆んど
検出されなかった。
【0042】 実施例1 ポリエステル樹脂(酸価:10.2mgKOH/g、テレフタル酸、 無水トリメリット酸、エチレングリコール及びビスフェノールAのエ チレンオキサイド付加物の重縮合により合成) 100部 ピグメントブルー15:3(KET BLUE 111) 4部 合成例2の部分カリウム塩 6部 上記の材料を配合混練りし、粉砕分級して平均9.2ミ
クロンのシアントナーを得た。このトナー100部に、
疎水化処理されたシリカを0.3重量%添加し、ケミカ
ルミキサー((株)国産遠心器,H−85型)で混合
し、テスト用トナーを得た。このテスト用トナーを、非
磁性一成分用の現像槽(ソニーテクトロニクス社製,P
haser540用,ゴムローラー、ウレタン製ブレー
ド)に投入し、ローラーを一定数回転させた後、ローラ
ー上のトナーの帯電量を測定した。更に、高温高湿下
(32.5℃、80%)に18時間上記現像槽を放置し
た後、同様にローラー上のトナーの帯電量を測定した。
結果を表−3に示した。
【0043】実施例2〜4及び比較例1〜2 組成、Mw、Tgがほぼ同じで、酸価のみ異なるポリエ
ステルを使用した以外は、実施例1と同様にトナー化を
行い帯電量を測定した。結果を表−3に示した。 比較
例2において酸価0.9mgKOH/gのポリエステル
を使用したものは帯電性は良好であったが、顔料の分散
性が不良であり、カラートナーとして不適であった。
【0044】比較例3 帯電制御剤としてLR−147(ベンジル酸のホウ素錯
体、日本カーリット製)を使用した以外は実施例1と同
様にトナー化を行い帯電量を測定した。
【0045】
【表3】
【0046】上表に示される様に、ポリエステルの酸価
が高い比較例1の場合、高温高湿下での帯電量が低下
し、また、既存の帯電制御剤を使用した比較例3の場
合、帯電量は著しく変動している。この結果より、本発
明の帯電制御剤と特定の酸価のポリエステルの組み合わ
せが優れている事が明らかである。
【0047】 実施例5 ポリエステル樹脂(実施例1と同じポリエステル) 100部 フタロシアニンブルー 4部 合成例2の部分カリウム塩 6部 上記材料を配合混練し、粉砕分級して平均粒子径8.9
μmのシアントナーを得た。このトナー100部に、表
面がトリメチルシラン基により疎水化処理されたシリカ
を0.8重量%添加してテスト用トナーを得た。このテ
スト用トナーをフルカラープリンター(ソニーテクトロ
ニクス社製,Phaser540J,非磁性一成分用)
で実写を行ったところ、カブリの少ない鮮明な画像が得
られた。また、8000枚複写を重ねた後も、画像の品
質は低下しなかった。
【0048】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用トナーは、安全
性に優れ、且つ十分な帯電レベル及び安定性を有し、連
続複写によるコピー汚れの発生しない高品質なものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 昌子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 三ツ橋 和夫 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともバインダー樹脂、着色剤及び
    帯電制御剤として下記一般式(I)又は(II)で表わさ
    れる化合物若しくはその金属化合物を含有するトナーに
    おいて、該バインダー樹脂が多価カルボン酸類及び多価
    アルコール類からなるポリエステル樹脂であって、その
    酸価が1ないし30であることを特徴とする静電荷像現
    像用トナー。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 一般式(I)又は(II)の化合物若しく
    はその金属化合物がその部分カリウム塩であって、その
    カリウム含有量が前記化合物1モル当り、0.001〜
    0.5モルであることを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。
  3. 【請求項3】 一般式(II)のR3 がメチレン基である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像
    用トナー。
JP14555198A 1998-05-27 1998-05-27 静電荷像現像用トナー Pending JPH11338193A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003012778A (ja) * 2001-04-27 2003-01-15 Canon Inc 新規なポリヒドロキシアルカノエートを含有する荷電制御剤、バインダー樹脂ならびにトナー;該トナーを用いた画像形成方法および画像形成装置
JP2006142232A (ja) * 2004-11-22 2006-06-08 Ricoh Co Ltd 画像形成粒子の製造方法、画像形成粒子、現像剤、画像形成粒子入り容器、画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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