JPH1133798A - サーボプレスの成形条件設定装置及びその設定方法 - Google Patents

サーボプレスの成形条件設定装置及びその設定方法

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JPH1133798A
JPH1133798A JP21119697A JP21119697A JPH1133798A JP H1133798 A JPH1133798 A JP H1133798A JP 21119697 A JP21119697 A JP 21119697A JP 21119697 A JP21119697 A JP 21119697A JP H1133798 A JPH1133798 A JP H1133798A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で適切な成形条件を設定できると共
に、成形が困難な製品に対しても成形条件を容易に設定
できるサーボプレスの成形条件設定装置及びその設定方
法を提供する。 【解決手段】 成形時に加圧力の時間変化として演算さ
れる実圧力減少率が、予め求められているワークに固有
の破断時の基準圧力減少率以上になった時に、ワークに
破断が発生したと判断される。この破断が生じた時に
は、この破断時のスライド13の位置及び成形速度を検
出し、この位置及び成形速度データに基づいて、この速
度よりも低速の成形速度と、この低速の速度に切替える
位置として破断位置より所定距離手前の速度切替え位置
とを新たな成形条件として設定する。このようにして、
初回目の加工で破断を生じると新たな成形条件を追加し
て2回目の加工を行ない、そして、この破断が発生しな
くなるまで加工を繰り返えし、成形条件を漸次設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動サーボモー
タによりスライドが駆動されてワークを成形する直動型
サーボプレスにおいて成形条件を設定するサーボプレス
の成形条件設定装置及びその設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電動サーボモータによりスライド
が駆動され、この電動サーボモータの電流を制御するこ
とによって成形条件を制御するサーボプレスが用いられ
るようになってきている。このサーボプレスは、ストロ
ークが自由に選定できると共に、制御指令に対する追従
性が良いので高速加工が可能であるという利点を有して
いる。一方、油圧プレスはサーボプレスよりも使用され
てきた経歴が長く、要求される製品品質を満足し、かつ
作業性の良い成形条件を得るように、従来から油圧プレ
スの様々な制御方法が提案されている。例えば、特開平
8−150500号公報では、図8に示すように、油圧
プレスの成形加工において高い加工精度を得るために、
スライドモーションを圧力優先モードと位置優先モード
との2つのモードで制御する方法が開示されている。
【0003】この圧力優先モードにおけるスライドの制
御方法は以下のようになっている。すなわち、スライド
は、加工を開始する上限位置から高速下降してワーク直
前の成形開始位置に到達すると、所定の低速の成形速度
に切替えられて、ワークを成形しながら下限位置を目指
して下降する。この下降時に下限位置手前の位置で所定
の加圧力P20に達すると、その位置でスライドを停止
させて加圧力P20を所定時間T20保持する。そし
て、この加圧力保持を終えると、スライドは上昇して加
工を終了する。一方、位置優先モードにおいては、スラ
イドが下限位置に到達しても前記所定の加圧力P20に
達しない場合には、この時の加圧力P(<P20)を下
限位置で所定時間T20保持し、この加圧力保持を終え
ると、スライドは上昇して加工を終了する。このような
モーション制御により、ワークや金型に過度の力が加わ
ることを防止することができるので、ワークを破損する
ことなく良い精度で成形できると共に、金型やプレスの
破損を防止できるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなモーション
制御により成形加工が行なわれるプレスにおいて、ワー
クを新たに加工する場合には、このワークに対して多く
の水準の成形条件の下で試し加工を行ない、この多くの
成形条件のうち、要求された製品品質を満足し、かつ、
より短いサイクルタイムで加工が可能となる条件を選定
し、この選定した条件を最適な成形条件として設定して
いる。しかしながら、このような設定方法では、最適な
成形条件を設定しようとすればする程、多くの水準の条
件の下で試し加工を行なう必要があり、成形条件を設定
する迄に多くの時間を費やすという問題がある。また、
製品の中には、図9に示すように、コーナ肩部の曲率が
小さいために成形時の曲げ抵抗が大きくなり、また成形
時にコーナ肩部に発生する応力が成形の進行につれて大
きくなるので、従来技術のように一定の加圧力により成
形する方法では成形時に破損が発生し易いものがある。
したがって、このような成形の難易度が高い製品に対し
ては、高い固有技術を有する熟練者によって成形条件を
設定しなければ、加工は困難である。しかしながら、熟
練者は高齢化あるいは少数化しており、熟練者を確保す
ることは困難になっているという問題もある。
【0005】本発明は上記の問題点に鑑みてなされ、短
時間で適切な成形条件を設定できると共に、成形が困難
な製品に対しても成形条件を容易に設定できるサーボプ
レスの成形条件設定装置及びその設定方法を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電動サ
ーボモータ19によって上下方向に直線駆動されてワー
クを成形加工するスライド13と、スライド13の位置
を検出するスライド位置検出手段16と、設定されたス
ライド13の作動速度及びその速度切替え位置等の成形
条件を記憶する成形条件記憶手段26と、この成形条件
記憶手段26に記憶された前記成形条件と、スライド位
置検出手段16により検出された位置データとに基づい
て、電動サーボモータ19の速度指令値を演算するサー
ボモータ指令演算手段27とを備え、この速度指令値に
基づいて電動サーボモータ19を制御してワークを成形
するサーボプレスの成形条件設定装置において、前記ス
ライド13の加圧力を検出する加圧力検出手段19a
と、この加圧力検出手段19aにより検出した信号に基
づいてスライド13の加圧力を演算する加圧力演算手段
21と、この加圧力演算手段21によって演算された加
圧力の時間変化を実圧力減少率として演算する圧力減少
率演算手段22と、予めワークに固有の破断時の基準圧
力減少率を記憶し、この基準圧力減少率とワーク成形時
に圧力減少率演算手段22によって演算された実圧力減
少率とを比較してワークの破断の有無を判断すると共
に、破断時に、スライド位置検出手段16により検出さ
れた破断位置データと、前記サーボモータ指令演算手段
27が演算した速度指令値とを読込む破断判定手段23
と、破断判定手段23により読込まれた破断位置データ
及び速度指令値をフィードバックする位置・速度フィー
ドバック手段24と、このフィードバックされた破断位
置データ及び速度指令値に基づいて、破断位置の成形速
度を前記破断時の速度指令値より低速に設定すると共
に、この低速への速度切替え位置を前記破断位置より所
定距離手前の位置に新たに設定し、この新たに設定した
成形速度及び速度切替え位置データを前記成形条件記憶
手段26に記憶し、破断が無くなるまで加工が繰り返さ
れることにより成形条件を漸次設定するスライド位置・
速度設定手段25とを備えたサーボプレスの成形条件設
定装置の構成としている。
【0007】請求項1に記載の発明によると、スライド
13は、上限位置から高速下降し速度切替え位置に到達
すると所定の成形速度に切替えられて、ワークを成形し
ながら下降する。この下降時に成形速度が大きいと、ワ
ークは、スライド13が所定の下限位置まで下降して成
形を終了する前に破断を生じる。このワークの破断は、
成形時にスライド13の加圧力の時間変化として演算さ
れている実圧力減少率が、予め求められているワークに
固有の破断時の基準圧力減少率以上になった時に、発生
が判断される。そして、この破断時のスライド13の位
置及び成形速度データが読込まれ、この読込まれたデー
タに基づいて、破断位置の成形速度を前記破断時の速度
よりも低速に設定すると共に、この低速の成形速度に切
替える速度切替え位置を破断位置より所定距離手前の位
置に新たに設定する。このようにして、初回目の加工で
破断を生じると新たに成形条件を設定して2回目の加工
を行なう。この2回目の加工において再び破断が生じる
と、再度、更に低速の成形速度と、この低速の速度に切
替える速度切替え位置とを新たな成形条件として設定
し、破断が生じなくなる迄この加工を繰り返して成形条
件を漸次設定する。したがって、破断が生じなくなる迄
加工を繰り返すと成形条件が自動設定されるので、試し
加工の回数が少なくなり設定作業の時間を短縮できると
共に、熟練者に頼らなくとも成形条件を容易に設定でき
る。また、成形速度は段階的に所定速度から低速度に切
替えられるので、従来の固定された低速速度で成形する
場合に比較して、加工サイクルタイムが短縮できるので
生産性の向上を図ることができる。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、前記設定
した成形条件や初期設定した成形条件等を表示する設定
表示手段28を設けてなる請求項1記載のサーボプレス
の成形条件設定装置の構成としている。
【0009】請求項2に記載の発明によると、前記の新
たに設定された成形条件や初期設定された成形条件等が
表示されるため、設定された成形条件が常に把握できる
と共に、成形時の成形条件の刻々の変化を監視できる。
したがって、請求項1記載の発明の効果に加え、条件設
定時にスライド13の成形速度や速度切替え位置を見な
がら、また新たな成形条件を確認しながら条件設定がで
きるので、成形速度や速度切替え位置を設定するアルゴ
リズムを決めたり、変更したりする作業を容易に行なう
ことができる。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2記載のサーボプレスの成形条件設定装置におい
て、前記加圧力検出手段19aは、電動サーボモータ1
9のモータ駆動電流値を検出する電流検出センサである
サーボプレスの成形条件設定装置の構成としている。
【0011】請求項3に記載の発明によると、スライド
13の加圧力を、このスライド13を駆動している電動
サーボモータ19の実作業トルクとしてモータ駆動電流
値に基づいて求める。この実作業トルクは、モータ駆動
電流値より算出されるモータ出力トルクから加減速トル
クや定速トルクを差し引いて求められる。よって、請求
項1及び2記載の発明の効果に加え、スライド13の加
圧力を簡単な構成の電流検出手段により精度よく求める
ことができると共に、電動サーボモータ19の制御を単
純なシステムの構成により容易にできるので、制御装置
を安価に製作することができる。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、上下方向
に直線駆動されてワークを成形加工するスライド13の
スライドモーションを制御し、かつ、このスライドモー
ションのスライド13の成形速度及びこの成形速度の速
度切替え位置を設定するサーボプレスの成形条件設定方
法において、予めワークに固有の破断時の加圧力の時間
変化を基準圧力減少率として記憶しておき、ワーク成形
時に演算された実圧力減少率が前記記憶された基準圧力
減少率以上になった時にワークの破断発生と判断し、こ
の破断時のスライド13の位置及び成形速度に基づい
て、破断位置の成形速度をこの破断時の速度より低速に
すると共に、この低速への速度切替え位置を破断位置よ
り所定距離手前の位置に新たに設定し、破断が生じなく
なる迄この加工を繰り返すことにより成形条件を漸次設
定するサーボプレスの成形条件設定方法としている。
【0013】請求項4に記載の発明によると、成形加工
おいてスライド13が所定の成形速度よりも速い速度で
下降すると、ワークは成形を終了する前に破断を生じ
る。このワークの破断は、成形時にスライド13の加圧
力の時間変化として演算されている実圧力減少率が、予
め求められているワークに固有の破断時の基準圧力減少
率以上になった時に、発生が判断される。そして、この
破断時のスライド13の位置及び成形速度データが読込
まれ、この読込まれたデータに基づいて、破断位置の成
形速度を前記破断時の速度よりも低速に設定すると共
に、この低速の成形速度に切替える速度切替え位置を破
断位置より所定距離手前の位置に新たに設定する。この
ようにして、初回目の加工で破断を生じると新たに成形
条件を設定して2回目の加工を行なう。この2回目の加
工において再び破断が生じると、再度、更に低速の成形
速度と、この低速の速度に切替える速度切替え位置とを
新たな成形条件として設定し、破断が生じなくなる迄こ
の加工を繰り返して成形条件を漸次設定する。したがっ
て、破断が生じなくなる迄加工を繰り返すと成形条件が
自動設定されるので、試し加工の回数が少なくなり設定
作業の時間を短縮できると共に、熟練者に頼らなくとも
成形条件を容易に設定できる。また、成形速度は段階的
に所定速度から低速度に切替えられるので、従来の固定
された低速速度で成形する場合に比較して、加工サイク
ルタイムが短縮できるので生産性の向上を図ることがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面を参照
して詳述する。図1は、本発明に係わるサーボプレスの
要部側面図を示している。サーボプレス1には側面視し
て略C字形状のフレーム10が設けられており、フレー
ム10の下部にはベッド11が取付けられている。この
ベッド11の上部にはボルスタ12が略水平に配設され
ており、ボルスタ12の上面には下型(図示せず)が取
着されている。前記フレーム10の前記C字形状の開口
部近傍には、この開口部と類似な形状をした補助フレー
ム14が装着されている。この補助フレーム14は、上
下方向に変位自在となるように、その下側がピン15に
よりフレーム10の側面に取付けられている。
【0015】また、フレーム10の上部には、サーボプ
レス1の動力源である電動サーボモータ19、及び動力
変換装置17が装着されている。この動力変換装置17
は、ボールスクリューなどにより電動サーボモータ19
の回転力を往復運動に変換している。電動サーボモータ
19には、例えばパルスジェネレータなどのような、回
転速度を検出する速度検出手段19bが設けられてい
る。この電動サーボモータ19と前記動力変換装置17
とは、例えばベルトのような回転伝達部材18によって
回転自在に連結されている。なお、この回転伝達部材1
8はチェーンや歯車でもよいし、また回転伝達部材18
を使用せずに電動サーボモータ19と動力変換装置17
とのそれぞれの軸を直接結合してもよい。また、電動サ
ーボモータ19は交流モータ、直流モータのいずれでも
よい。動力変換装置17についても、ウォームギヤとウ
ォームホイールとにより、あるいはピニオンギヤとラッ
クとにより回転運動を往復運動に変換してもよく、ここ
ではその手段について限定するものではない。
【0016】前記動力変換装置17の下端には、ボルス
タ12に対向する位置で上下動自在なスライド13が装
着されており、スライド13には上型(図示せず)が取
付けられている。前記ベッド11、ボルスタ12及び下
型には、それぞれが取着された状態で上下方向に貫通し
た複数のピン孔が設けられている。このベッド11の内
部にはダイクッション(図示せず)が据え付けられてい
る。このダイクッションの上部には、前記貫通したピン
孔に挿入された4本のダイクッションピンと、ダイクッ
ションピンの上端部に取付けられ上型と共にワークを成
形方向に挟み込むブランクホルダと、ダイクッションピ
ンの下端部に取付けられ所定の押し上げ力を受けている
パッドとからなり、スライド13の加圧力によって押し
下げられる可動部が設けられている。
【0017】前記スライド13の後部側と前記補助フレ
ーム14の上端側の間には、リニアセンサなどから構成
されるスライド位置検出手段16が設けられている。こ
のスライド位置検出手段16は、軸方向がスライド13
の上下動方向と平行になるようにスライド13の後部に
取付けられたセンサロッド16aと、このセンサロッド
16aが挿入され、かつ、補助フレーム14に取付けら
れた検出ヘッド16bとからなっている。スライド13
の上下動に伴って、このセンサロッド16aが、固定さ
れている検出ヘッド16bに対して上下動することによ
って、検出ヘッド16bの内部に組込まれたセンサによ
り、スライド13の位置がボルスタ12の上面からの高
さとして検出される。
【0018】成形加工は前記スライド13を所定の成形
条件に従って作動するように制御して行なわれ、この成
形条件は製品品質、作業能率及び振動や騒音などの周辺
環境等に大きな影響を及ぼす。このためスライド13の
成形条件の設定は、成形加工において非常に重要な作業
となっている。
【0019】図2は、本発明に係わるサーボプレスの成
形条件設定装置のハード構成を示すブロック図である。
成形加工に当たって、作業者は、予め成形条件としてス
ライド13の成形速度、この速度の切替位置、上限位
置、下限位置、加圧力及び加圧時間などの初期値を設定
・指示手段9により設定し、後述のサーボ制御装置20
に入力する。また、設定・指示手段9は、例えばキーボ
ードやタッチパネルあるいは設定スイッチ等からなり、
この設定・指示手段9により前述のように設定データを
入力したり、また自動運転、手動運転あるいは成形条件
設定などの作動モードの選択や、運転開始や停止などの
作動を指示したりする。
【0020】前記設定・指示手段9から入力された設定
データはサーボ制御装置20に入力されて記憶され、予
め組込まれた処理手順に従ってスライド13の作動の制
御、すなわちモーション制御を行なう。このサーボ制御
装置20は、汎用的なコンピュータなどから構成されて
おり、成形条件データの入力、記憶、演算処理、出力及
び表示などの機能を有している。このサーボ制御装置2
0は、成形時のスライド13の加圧力に耐えきれずにワ
ークが破損する破断を判断し、この破断時のスライド1
3の位置と成形速度とに基づいて、この速度よりも低速
の成形速度を設定すると共に、この低速の成形速度への
切替え位置を破断位置の所定距離手前の位置に新たに設
定する。そして、サーボ制御装置20は、この設定され
た新たな成形条件とスライド位置検出手段16からの位
置データとに基づいて、電動サーボモータ19を制御す
る速度指令をサーボモータ指令出力手段29に出力す
る。このサーボモータ指令出力手段29は、この速度指
令に基づいてモータの駆動電流を制御し、スライド13
が所定のモーションカーブとなるように制御している。
また、サーボモータ指令出力手段29には、電流検出セ
ンサからなる加圧力検出手段19aが付設されており、
この電流検出センサによりこのモータ駆動電流値を検出
してサーボ制御装置20に出力している。
【0021】図3は本発明に係わるモーションカーブの
一例を示している。本実施形態は、ダイクッションを用
いて絞り加工を行なっている場合の例としている。図3
(A)は、モーションカーブを表し、縦軸にスライド位
置を、横軸にスライド13の下降開始からの経過時間を
表す座標からなっている。また、図3(B)は、縦軸に
スライド13の加圧力を、横軸にはモーションカーブと
同様なスライド13の下降開始からの経過時間を表す加
圧力−時間曲線を示している。そして、前記スライド位
置とスライド13の加圧力とは、同一の経過時間におい
てそれぞれ対応関係にある。
【0022】通常の成形加工においては、スライド13
は、上限位置Zaより高速下降しワークと接触する僅か
な距離手前の速度切替え位置Zcに達すると、低速の成
形速度に切替えられて更に下降しながら成形する。スラ
イド13の加圧力は、成形を開始しワークが変形を始め
る迄の工程k1では、加圧力Pmまで一気に上昇する。
変形を始めると、工程k2に示すように、スライド13
は加圧力を徐々に増加しながらワークとダイクッション
パッドとを押し下げて下限位置Zbに達する。そして、
成形が終了すると、工程k3に示すように、スライド1
3は所定の加圧力P0を所定の加圧保持時間t0だけ保
持する。この加圧力の保持を終えると、工程k4に示す
ごとく、スライド13は、ダイクッションの反力の減少
と共に加圧力を減少しながら略前記速度切替え位置Zc
まで低速で上昇する。そして、スライド13は、この位
置から高速上昇して上限位置Zaまで戻り、加工サイク
ルを終了する。
【0023】一方、成形時に成形速度が所定値よりも大
きい場合には、図4に示すように、加圧力−時間曲線は
破断を伴ったものとなる。スライド13は、工程k1に
おいて、ワークが変形を始めるまで一気に上昇して加圧
力Pmに達する。そして、ワークが変形を始めると、工
程k2に示すように、加圧力はやや緩やかな勾配となっ
て増加するが、ワークの変形が加圧力の増加に追従でき
なくなった時にワークは破断を生じ、この破断時には加
圧力は急激に減少する。ここで、図4(B)の加圧力−
時間曲線上に表したこの破断を表す点を破断点Bp、こ
の破断点におけるスライド13の加圧力を破断圧Pbと
定義する。
【0024】成形時のスライド13の加圧力をPとする
と、この加圧力の時間変化は実圧力減少率としてΔP/
Δtと表すことができる。また、前記破断点Bpにおけ
る基準圧力減少率はΔPb/Δtと表すことができ、こ
の破断点Bpにおける基準圧力減少率ΔPb/Δtは、
各ワークに対してそれぞれ固有な値となっている。そし
て、この基準圧力減少率ΔPb/Δtを経験値や理論値
から求めておき、成形時の実圧力減少率ΔP/Δtが破
断点Bpにおける基準圧力減少率ΔPb/Δt以上にな
ると、ワークの破断発生と判断することができる。
【0025】本発明においては、このようなワークの破
断を検出し、この破断が生じるスライド13の位置より
も所定距離手前の速度切替え位置において、スライド1
3の成形速度をこの破断が生じた時の成形速度よりも低
速に切替えて成形を行なうように、成形条件を設定する
ものである。
【0026】図5は、本発明に係わるサーボプレスの成
形条件設定装置及びその設定方法の機能ブロック図を示
している。加圧力演算手段21は、加圧力検出手段19
aである電流検出センサにより検出された電流値に基づ
いて、電動サーボモータ19の出力トルクを演算する。
そして、この加圧力演算手段21は、演算された出力ト
ルクを変換してスライド13の加圧力を求める。このよ
うに、電動サーボモータ19の電流値に基づいてスライ
ド13の加圧力を求めることは、例えば、以下のような
方法によって可能となる。予め、加速又は減速トルクを
算出するための負荷イナーシャ定数、定速維持するトル
クを算出するための速度抵抗トルク比例定数、摩擦トル
ク定数、及びモータ電流と出力トルクとの関係を表すト
ルク定数等の各定数データを記憶しておく。そして、加
速時又は減速時には、必要な加速度値又は減速度値と上
記の各定数データに基づいて必要なモータ電流値を求
め、電流センサで検出したモータ電流値から前記求めた
必要なモータ電流値を差引いて、加減速時の実作業トル
クを算出する。
【0027】定速時も、同様にして、このとき維持すべ
き速度値と上記各定数データに基づいて必要なモータ電
流値を求め、検出したモータ電流値から前記求めた必要
なモータ電流値を差引いて、定速時の実作業トルクを算
出する。そして、このようにして求められた電動サーボ
モータ19の実作業トルクと、スライド13の加圧力と
の関係を予め求めて加圧力演算手段21に記憶してお
き、この加圧力演算手段21は、成形時に検出された電
流値に基づいて電動サーボモータ19の実作業トルクを
求め、この実作業トルクに基づいてスライド13の加圧
力を演算する。なお、スライド13の加圧力を検出する
加圧力検出手段19aは電流検出センサに限定するもの
ではなく、例えば動力変換装置17の近傍に取付けられ
た歪ゲージなどによりフレーム10の歪を検出し、この
歪に基づいてスライド13の加圧力を算出してもよい。
【0028】圧力減少率演算手段22は、前記加圧力演
算手段21により演算されたスライド13の加圧力の時
間変化を実圧力減少率として演算して破断判定手段23
に出力する。この破断判定手段23は、この実圧力減少
率に基づいて、成形時のスライド13の加圧力に耐えき
れずにワークが破損される破断発生を判断する。この破
断判定手段23は、この破断時の基準圧力減少率をワー
ク毎に固有の値として予め求めて記憶しておき、成形時
に演算された実圧力減少率がこの破断時の基準圧力減少
率以上になると破断発生と判断する。また、破断判定手
段23は、この破断発生時に、スライド位置検出手段1
6により検出されたスライド13の位置、及びサーボモ
ータ指令演算手段27により出力された成形速度を読込
んで、位置・速度フィードバック手段24に出力し、こ
の位置・速度フィードバック手段24は、この位置及び
速度データをスライド位置・速度設定手段25にフィー
ドバックする。
【0029】このスライド位置・速度設定手段25は、
この破断時のスライド13の位置と成形速度とに基づい
て、この速度よりも低速の成形速度を新たに設定すると
共に、この成形速度に切替える位置として破断位置の所
定距離手前の速度切替え位置を新たに設定する。この成
形速度とこの速度の切替え位置は、スライド位置・速度
設定手段25に組込まれたアルゴリズムにより演算され
る。成形条件記憶手段26は、予め設定・指示手段9に
より初期設定された成形条件データを記憶しておく。さ
らに、新たに設定された成形速度及びこの成形速度に切
替える速度切替え位置を新たな成形条件として、初期設
定されている成形条件に追加して記憶する。設定表示手
段28は、前記スライド位置・速度設定手段25により
新たに設定された成形条件を表示したり、前記成形条件
記憶手段26に記憶されている成形条件を所定の処理手
順や作業者の指示に基づいて表示する。この設定表示手
段28は、例えば液晶表示画面やCRT、又は数値を表
示するLED等により構成され、サーボプレス1の成形
条件や運転状況等を表示し、作業者はこの表示によって
成形条件や運転状況等を監視する。
【0030】サーボモータ指令演算手段27は、前記成
形条件記憶手段26に記憶されている成形条件とスライ
ド位置検出手段16により検出された位置データに基づ
いて、スライド13が所定のモーションカーブとなるよ
うに電動サーボモータ19の速度指令値をサーボモータ
指令出力手段29に出力する。このサーボモータ指令出
力手段29は、例えばサーボアンプなど汎用的に用いら
れている装置により構成されている。そして、サーボモ
ータ指令出力手段29は、入力された速度指令値に基づ
いて、スライド13が所定の位置において所定の速度に
なるように、この速度指令値と速度検出手段19bによ
り検出された速度フィードバック信号との偏差が小さく
なるように電動サーボモータ19を制御する。
【0031】図6は、本発明に係わるサーボプレスの成
形条件設定方法のフローチャートを示す。ワークを成形
加工するに当たって、まずステップS1において、成形
条件の初期値を設定する。すなわち、スライド13の位
置データとして上限位置Z00、速度切替え位置Z0
1、下限位置Z99及び高速速度切替え位置Z10が、
スライド13の速度データとして高速下降速度及び高速
上昇速度V00、成形速度V01及び低速上昇速度V1
0が、スライド13の加圧能力として加圧力P99及び
加圧保持時間t0が設定される。これらの設定データ
は、設定・指示手段9より入力され、制御装置20に設
けられた成形条件記憶手段26に記憶される。なお、こ
れらの初期設定データは、通常、過去の類似ワークの経
験値や理論値に基づいて設定されるが、成形速度は生産
性を考慮して従来よりも大きめに設定しておく。
【0032】この設定値の入力が完了すると、ステップ
S2において、スライド13は、初期設定データに基づ
いて上限位置Z00から高速下降速度V00で下降し、
速度切替え位置Z01に到達する。次に、ステップS3
において、スライド13は、この速度切替え位置Z01
から成形速度V01に切替えられて成形を開始し、この
成形速度V01でワークを成形しながら下限位置Z99
を目指して下降する。この下降時に、ステップS4で、
破断判定手段23は、圧力減少率演算手段22により検
出されている成形時の実圧力減少率ΔP/Δtが前記予
め記憶されているワーク破断時の基準圧力減少率ΔPb
/Δt以上となったか否かを判断する。そして、成形時
の実圧力減少率ΔP/Δtが破断時の基準圧力減少率Δ
Pb/Δt以上となったときにはワークに破断が生じた
と判断し、次にステップS5を実行する。一方、破断が
判断されなかったときには、スライド13の成形条件の
設定は終了となる。
【0033】ステップS5においては、スライド13
は、下限位置Z99まで到達する前に上昇工程に切替え
られて低速上昇速度V10で上昇し、高速速度切替え位
置Z10に到達すると高速上昇速度V00に切替えられ
て上限位置Z00に復帰する。このスライド13の上限
位置Z00への復帰と併行して、制御装置20の内部処
理によって以下のステップS6からステップS8迄が実
行される。ステップS6では、破断判定手段23は、ワ
ークの破断発生と判断すると、この破断時のスライド1
3の位置(以後、破断位置と言う)及び成形速度を読込
む。そして、この読込まれた破断位置及び成形速度デー
タは、位置・速度フィードバック手段24によりスライ
ド位置・速度設定手段25に伝達される。
【0034】次に、ステップS7において、スライド位
置・速度設定手段25は、ワークに破断が生じないよう
に、この破断時の速度よりも低速の成形速度V0nと、
この低速の成形速度V0nに切替える速度切替え位置Z
0nとして破断位置より所定距離手前の位置とを新たな
成形条件として設定する。ここで、nは成形条件の設定
回数のカウント値を表している。そして、このカウント
値nは初期値として1が設定されており、ステップS7
が実行される度に数値が1ずつ加算される。初回目にお
いては、成形速度V0n及び速度切替え位置Z0nとし
て、ステップS1で初期設定された成形速度V01と速
度切替え位置Z01とが、成形条件記憶手段26に記憶
されている。
【0035】このステップS7における成形条件の設定
方法を図7に示す。図7(B)において、破断点は加圧
力−時間曲線のなかに符号Bpnで示されており、その
点に対応する加圧力はPbn、破断点Bpnに対応する
破断位置はZbnで表されている。まず初回目(n=
1)の破断が判断されると、この破断点Bpnにおける
破断位置Zb1及び成形速度V01のデータが、スライ
ド位置・速度設定手段25に読込まれる。この破断位置
Zb1及び成形速度V01に基づいて、位置・速度設定
手段25は、破断時の速度より低速の成形速度V02
と、この成形速度V02に切替えられる速度切替え位置
Z02とを、新たなスライド13の成形条件として設定
する。この成形速度V02の設定は、位置・速度設定手
段25により、例えば、過去のデータから求めた経験式
や理論的な考察に基づいたアルゴリズムなどによって演
算されるようになっている。
【0036】また、速度切替え位置Z02は、破断点B
p1に対応した破断位置Zb1を基準として設定され
る。すなわち、速度が成形速度V01から成形速度V0
2に切替えられる速度切替え位置Z02は、ワークが破
断に至らないスライド13の所定の位置に、例えば図7
において、破断位置Zb1から所定距離αだけ上方の位
置に設定される。この速度切替え位置Z02は、縦軸座
標の上に向かう方向をプラスとすると、数式「Z02=
Zb1+α」で表され、このαの値を設定しておくこと
により自動的に設定される。このαの値は、成形速度の
設定と同様に、位置・速度設定手段25に記憶されてい
る過去の経験値により求めたり、破断圧Pb1よりも所
定の圧力だけ高くなる破断位置近傍の位置を求めるアル
ゴリズム等により求めることができる。
【0037】このようにして設定された新たな成形速度
V02及び速度切替え位置Z02のデータは、図6に示
すステップS8で、成形条件記憶手段26に記憶され、
初期値データの成形速度V01と速度切替え位置Z01
と共に、設定表示手段28に表示される。この新たな成
形速度及び速度切替え位置のデータが設定されると、前
述のステップS2に戻って2回目の成形加工が行なわれ
る。そして、ステップS3の処理が行なわれ、次のステ
ップS4においてワークの破断発生と判断されたときに
は、再びステップS6からステップS8が実行され、新
たな成形条件が設定される。そして、この新たな成形条
件に基づいて3回目の成形加工が行なわれ、以後ワーク
に破断が生じなくなる迄加工を繰り返して新たな成形条
件を漸次設定し、破断が生じなくなった時点で成形条件
の設定は完了となる。
【0038】このような成形条件の設定方法において、
例えば、スライド13の新たな成形速度V02を初期値
(成形速度V01)の1/2となるように設定し、この
成形速度V02に切替える速度切替え位置Z02を、破
断位置Zb1と初期値の速度切替え位置Z01との中間
に設定するようにしている。そして、このような成形速
度の切替えを破断が生じなくなる迄行なうことにより、
成形の難易度が高い製品に対しても、成形加工を容易に
行なうことができる。なお、新たな成形条件の設定方法
は、この方法に限定するものではなく、破断時の成形速
度を所定値だけ低速に設定し、かつ、この低速の成形速
度への速度切替え位置を破断位置近傍の所定距離手前の
位置に設定すればよい。また、前述の成形条件の設定フ
ローに従って自動設定した成形条件を、作業者が設定・
指示手段9により修正できるようにしてもよい。
【0039】以上に示したように、成形加工において
は、製品が所定の品質を満足し、かつ短いサイクルタイ
ムで加工できる成形速度を設定するように、ワークに破
断が発生する前にスライド13の成形速度を低速に切替
えている。すなわち、この破断時の破断位置及び成形速
度データに基づいて、この成形速度よりも低速の成形速
度と、この低速の成形速度に切替える位置として破断位
置より所定距離手前の速度切替え位置とを新たな成形条
件として設定している。このようにして、初回目の加工
で破断を生じると新たな成形条件を設定して2回目の加
工を行なう。この2回目の加工において再び破断が生じ
ると、再度、更に低速の成形速度と、この低速の成形速
度に切替える速度切替え位置とを新たな成形条件として
設定する。そして、破断が生じなくなる迄このような加
工を繰り返して新たな成形条件を漸次設定する。
【0040】したがって、破断が生じなくなる迄加工を
繰り返すと成形条件が自動設定されるので、試し加工の
回数が少なくなり設定作業の時間を短縮できると共に、
熟練者に頼らなくとも成形条件を容易に設定できる。ま
た、成形速度は段階的に所定速度から低速度に切替えら
れるので、従来の固定された低速速度で成形する場合に
比較して、加工サイクルタイムが短縮できるので生産性
の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるサーボプレスの要部側面図を示
す。
【図2】同サーボプレスの成形条件設定装置のハード構
成のブロック図を示す。
【図3】本発明に係わるモーションカーブの一例を示
す。
【図4】本発明に係わる成形加工時の破断を示す。
【図5】本発明に係わるサーボプレスの成形条件設定装
置及びその設定方法の機能ブロック図を示す。
【図6】同サーボプレスの成形条件設定方法のフローチ
ャートを示す。
【図7】本発明に係わる成形条件の設定方法を示す。
【図8】プレスのスライドモーションの一例を示す。
【図9】プレス成形品の一例を示す。
【符号の説明】
1…サーボプレス、9…設定・指示手段、10…フレー
ム、11…ベッド、12…ボルスタ、13…スライド、
14…補助フレーム、15…ピン、16…スライド位置
検出手段、16a…センサロッド、16b…検出ヘッ
ド、17…動力変換装置、18…回転伝達部材、19…
電動サーボモータ、19a…加圧力検出手段、19b…
速度検出手段、20…サーボ制御装置、21…加圧力演
算手段、22…圧力減少率演算手段、23…破断判定手
段、24…位置・速度フィードバック手段、25…スラ
イド位置・速度設定手段、26…成形条件記憶手段、2
7…サーボモータ指令演算手段、28…設定表示手段、
29…サーボモータ指令出力手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 昭彦 石川県小松市八日市町地方5 株式会社小 松製作所小松工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動サーボモータ(19)によって上下方向
    に直線駆動されてワークを成形加工するスライド(13)
    と、スライド(13)の位置を検出するスライド位置検出手
    段(16)と、設定されたスライド(13)の作動速度及びその
    速度切替え位置等の成形条件を記憶する成形条件記憶手
    段(26)と、この成形条件記憶手段(26)に記憶された前記
    成形条件と、スライド位置検出手段(16)により検出され
    た位置データとに基づいて、電動サーボモータ(19)の速
    度指令値を演算するサーボモータ指令演算手段(27)とを
    備え、この速度指令値に基づいて電動サーボモータ(19)
    を制御してワークを成形するサーボプレスの成形条件設
    定装置において、 前記スライド(13)の加圧力を検出する加圧力検出手段(1
    9a) と、 この加圧力検出手段(19a) により検出した信号に基づい
    てスライド(13)の加圧力を演算する加圧力演算手段(21)
    と、 この加圧力演算手段(21)によって演算された加圧力の時
    間変化を実圧力減少率として演算する圧力減少率演算手
    段(22)と、 予めワークに固有の破断時の基準圧力減少率を記憶し、
    この基準圧力減少率とワーク成形時に圧力減少率演算手
    段(22)によって演算された実圧力減少率とを比較してワ
    ークの破断の有無を判断すると共に、破断時に、スライ
    ド位置検出手段(16)により検出された破断位置データ
    と、前記サーボモータ指令演算手段(27)が演算した速度
    指令値とを読込む破断判定手段(23)と、 破断判定手段(23)により読込まれた破断位置データ及び
    速度指令値をフィードバックする位置・速度フィードバ
    ック手段(24)と、 このフィードバックされた破断位置データ及び速度指令
    値に基づいて、破断位置の成形速度を前記破断時の速度
    指令値より低速に設定すると共に、この低速への速度切
    替え位置を前記破断位置より所定距離手前の位置に新た
    に設定し、この新たに設定した成形速度及び速度切替え
    位置データを前記成形条件記憶手段(26)に記憶し、破断
    が無くなるまで加工が繰り返されることにより成形条件
    を漸次設定するスライド位置・速度設定手段(25)とを備
    えたことを特徴とするサーボプレスの成形条件設定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記設定した成形条件や初期設定した成
    形条件等を表示する設定表示手段(28)を設けてなる請求
    項1記載のサーボプレスの成形条件設定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のサーボプレスの成
    形条件設定装置において、 前記加圧力検出手段(19a) は、電動サーボモータ(19)の
    モータ駆動電流値を検出する電流検出センサであること
    を特徴とするサーボプレスの成形条件設定装置。
  4. 【請求項4】 上下方向に直線駆動されてワークを成形
    加工するスライド(13)のスライドモーションを制御し、
    かつ、このスライドモーションのスライド(13)の成形速
    度及びこの成形速度の速度切替え位置を設定するサーボ
    プレスの成形条件設定方法において、 予めワークに固有の破断時の加圧力の時間変化を基準圧
    力減少率として記憶しておき、ワーク成形時に演算され
    た実圧力減少率が前記記憶された基準圧力減少率以上に
    なった時にワークの破断発生と判断し、この破断時のス
    ライド(13)の位置及び成形速度データに基づいて、破断
    位置の成形速度をこの破断時の速度より低速にすると共
    に、この低速への速度切替え位置を破断位置より所定距
    離手前の位置に新たに設定し、破断が生じなくなる迄こ
    の加工を繰り返すことにより成形条件を漸次設定するこ
    とを特徴とするサーボプレスの成形条件設定方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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