JPH11337899A - 液晶プロジェクタ - Google Patents

液晶プロジェクタ

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Publication number
JPH11337899A
JPH11337899A JP10149351A JP14935198A JPH11337899A JP H11337899 A JPH11337899 A JP H11337899A JP 10149351 A JP10149351 A JP 10149351A JP 14935198 A JP14935198 A JP 14935198A JP H11337899 A JPH11337899 A JP H11337899A
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JP
Japan
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liquid crystal
light
crystal display
optical sheet
display means
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Application number
JP10149351A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Nishino
利晴 西野
Masaaki Shibamoto
雅章 芝元
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型化および軽量化をはかるとともに、投影面
にコントラスの高い画像を投影することができる液晶プ
ロジェクタを提供する。 【解決手段】プロジェクタ本体30をステージ板31と
その上方に延びるアーム部32とで構成し、前記ステー
ジ板31の上に反射型液晶表示手段33を配置し、前記
アーム部32に光源部47と投影手段50とを設けると
ともに、前記反射型液晶表示手段33を、液晶セル34
の前面に偏光板43を配置し、前記液晶セル34の後面
に、互いにほぼ直交する方向に反射軸と透過軸とをも
ち、前記反射軸に沿った偏光成分の入射光を反射させ、
前記透過軸に沿った偏光成分の入射光を透過させる特性
を有する光学シート44を配置し、この光学シート44
の後面に光吸収体45を設けた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶プロジェク
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶プロジェクタは、液晶表示手段によ
り画像を表示し、この液晶表示手段の表示画像を外部ス
クリーン等の投影面に投影するものであり、この液晶プ
ロジェクタとしては、従来、次のような構成のものが知
られている。
【0003】図5は従来の液晶プロジェクタを示す側面
図であり、この液晶プロジェクタは、上面にステージ板
5を備えた光源ボックス2とその上方に延びるアーム部
6とからなるプロジェクタ本体1と、前記ステージ板5
の上に前面を上方に向けて配置された透過型液晶表示手
段7と、前記アーム部6に設けられた投影手段19とを
備えている。
【0004】前記光源ボックス2は、上面に照明光を出
射するための開口部を有するとともに側壁に放熱孔(図
示せず)を有する箱状をなしており、その内部に、高輝
度の光源ランプ3が設けられている。
【0005】この光源ボックス2の上面の開口部は、前
記光源ランプ3からの照明光を透過型液晶表示手段7の
表示領域全体に照射するために、前記透過型液晶表示手
段7の表示領域よりも若干大きな面積に形成されてお
り、この開口部に、前記光源ランプ3からの照明光を前
記投影手段19に向けて集光するためのフレネルレンズ
4が設けられ、その上に、ガラス板等からなる透明なス
テージ板5が設けられている。
【0006】また、前記透過型液晶表示手段7として
は、一般にTN(ツイステッド・ネマティック)型のも
のが用いられており、このTN型の液晶表示手段7は、
液晶分子がツイスト配向した液晶層16を有する液晶セ
ル8の前面と後面とにそれぞれ偏光板17,18を配置
して構成されている。なお、図5では液晶表示手段7を
大きく誇張して示したが、この液晶表示手段7の厚さは
数mm以下である。
【0007】前記液晶セル8は、互いに対向する面それ
ぞれに透明電極11,12が形成されるとともにその上
に配向膜13,14が設けられた前後一対の透明基板
9,10間に、前記電極11,12間に印加される電圧
に応じて複屈折性が変化する液晶層16を挟持したもの
であり、前記一対の基板9,10は枠状のシール材15
を介して接合されており、液晶は、両基板9,10間の
前記シール材15で囲まれた領域に封入されている。
【0008】この液晶セル8は、例えばTFT(薄膜ト
ランジスタ)をスイッチング素子とするアクティブマト
リックス型のものであり、一方の基板(図では後基板)
10に設けられた透明電極12はマトリックス状に配列
する複数の画素電極、他方の基板(図では前基板)9に
設けられた透明電極11は、前記画素電極12の全てに
対向する一枚膜状の対向電極である。
【0009】なお、図では省略しているが、前記画素電
極12を形成した基板10の内面には、各画素電極12
にそれぞれ接続された複数のTFTと、各行のTFTに
ゲート信号を供給するゲートラインと、各列のTFTに
データ信号を供給するデータラインが設けられている。
【0010】前記液晶セル8の一対の基板9,10間に
挟持された液晶層16の液晶の分子は、両基板9,10
の内面に設けられた配向膜13,14によりそれぞれの
基板9,10の近傍における配向方向を規制され、両基
板9,10間において所定のツイスト角(例えばほぼ9
0°)でツイスト配向しており、前記一対の偏光板1
7,18は、その透過軸を所定の方向に向けて前記両基
板9,10の外面にそれぞれ貼付けられている。
【0011】そして、この透過型液晶表示手段7は、そ
の前面(出射面)を上方に向けて前記ステージ板5の上
に配置されており、その液晶セル8の前記ゲートライン
およびデータラインと対向電極の端子部に、図示しない
表示駆動回路が接続されている。
【0012】また、前記投影手段18は、前記透過型液
晶表示手段7からの出射光を図示しない外部スクリーン
等の投影面に投影するための投影レンズ20と、この投
影レンズ20の出射側に配置されて前記投影レンズ20
による投影光を前記投影面に向けて反射する角度調整可
能なミラー21とからなっており、この投影手段19
は、その投影レンズ20を前記透過型液晶表示手段7の
前面に対向させて前記アーム部6に支持されている。
【0013】この液晶プロジェクタは、前記光源ボック
ス2内の光源ランプ3を点灯させ、前記透過型液晶表示
手段7を駆動して、この透過型液晶表示手段7が表示す
る画像を前記投影手段19により外部スクリーン等の投
影面に投影するものであり、前記光源ランプ3からの照
明光は、光源ボックス2の上面の開口部から出射し、前
記フレネルレンズ4とステージ板5とを透過して前記透
過型液晶表示手段7にその後面から入射する。
【0014】一方、前記透過型液晶表示手段7は、前記
液晶セル8の両基板9,10の電極11,12間に印加
する電圧を制御することにより駆動され、その印加電圧
に応じて前記電極11,12が互いに対向する各画素領
域の液晶分子の配向状態が変化し、その液晶分子の配向
状態に応じて各画素領域の液晶層16の複屈折性が変化
する。
【0015】前記透過型液晶表示手段7にその後面から
入射した光は、後側偏光板18の偏光作用により直線偏
光となって液晶セル8に入射し、その各画素領域に入射
した光がそれぞれ、前記電極11,12間への電圧の印
加により制御される液晶層16の複屈折性に応じて偏光
状態を変える。
【0016】前記液晶セル8を透過した光は、前側偏光
板17に入射し、その光のうちの前側偏光板17の透過
軸に沿った偏光成分の光がこの偏光板17を透過して出
射し、前記偏光板17の吸収軸に沿った偏光成分の光は
この偏光板17により吸収される。
【0017】すなわち、前記透過型液晶表示手段7は、
後側偏光板18の偏光作用と、液晶セル8の液晶層16
の複屈折作用と、前側偏光板17の検光作用とにより、
各画素領域の光の透過を制御して画像を表示するもので
ある。
【0018】そして、前記透過型液晶表示手段7を出射
した光は、前記光源ボックス2からの出射時に透過した
前記フレネルレンズ4の集光作用により前記投影手段1
9の投影レンズ20に集光し、この投影レンズ20によ
りミラー21を介して外部スクリーン等の投影面に投影
される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の液
晶プロジェクタは、透過型液晶表示手段7を配置するス
テージ板5の下に光源ボックス2を設け、この光源ボッ
クス2の内部に光源ランプ3を設けたものであり、前記
光源ボックス2が図5に示したようにかなり大きいた
め、プロジェクタ全体が大型で、重量も重いという問題
をもっている。
【0020】しかも、従来の液晶プロジェクタに用いら
れている前記透過型液晶表示手段7は、後側偏光板18
の偏光作用と、液晶セル8の液晶層16の複屈折作用
と、前側偏光板17の検光作用とにより、各画素領域の
光の透過を制御して画像を表示するものであるため、前
側偏光板17による光の吸収によって表示される暗表示
領域からもある程度の漏れ光が出射する。
【0021】そのため、この透過型液晶表示手段7が表
示する画像は、暗表示の暗さが充分でないコントラスト
の低い画像であり、したがって、投影面に投影される画
像のコントラスが低い。
【0022】この発明は、小型化および軽量化をはかる
とともに、投影面にコントラスの高い画像を投影するこ
とができる液晶プロジェクタを提供することを目的とし
たものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明の液晶プロジェ
クタは、ステージ板とその上方に延びるアーム部とから
なるプロジェクタ本体と、前記ステージ板の上に前面を
上方に向けて配置された反射型液晶表示手段と、前記ア
ーム部に設けられ、前記反射型液晶表示手段にその上方
から照明光を照射する光源部と、前記アーム部に設けら
れ、前記反射型液晶表示手段からの出射光を投影面に投
影する投影手段とを備え、前記反射型液晶表示手段は、
互いに対向する面それぞれに電極が形成された前後一対
の基板間に、前記電極間に印加される電圧に応じて複屈
折性が変化する液晶層を挟持した液晶セルと、この液晶
セルの前面に配置された偏光板と、前記液晶セルの後面
に配置され、互いにほぼ直交する方向に反射軸と透過軸
とをもち、前記反射軸に沿った偏光成分の入射光を反射
させ、前記透過軸に沿った偏光成分の入射光を透過させ
る特性を有する光学シートと、この光学シートの後面に
設けられた光吸収体とからなっていることを特徴とする
ものである。
【0024】この液晶プロジェクタは、プロジェクタ本
体をステージ板とその上方に延びるアーム部とで構成
し、前記ステージ板の上に反射型液晶表示手段を配置す
るとともに、前記アーム部に光源部と投影手段とを設け
て、前記光源部からの照明光を前記反射型液晶表示手段
にその上方から照射し、この反射型液晶表示手段からの
出射光を、前記投影手段により投影面に投影するように
したものである。
【0025】この液晶プロジェクタは、液晶表示手段に
反射型のものを用い、この反射型液晶表示手段にその上
方から照明光を照射するようにしたものであるため、透
過型の液晶表示手段を用いている従来の液晶プロジェク
タのように液晶表示手段を配置するステージ板の下に光
源ボックスを設ける必要がなく、したがって、小型化お
よび軽量化をはかることができる。
【0026】しかも、この液晶プロジェクタは、前記反
射型液晶表示手段を、一対の基板間に液晶層を挟持した
液晶セルの前面に偏光板を配置し、前記液晶セルの後面
に、互いにほぼ直交する方向に反射軸と透過軸とをも
ち、前記反射軸に沿った偏光成分の入射光を反射させ、
前記透過軸に沿った偏光成分の入射光を透過させる特性
を有する光学シートを配置し、この光学シートの後面に
光吸収体を設けた構成としているため、投影面にコント
ラスの高い画像を投影することができる。
【0027】すなわち、この液晶プロジェクタにおいて
は、プロジェクタ本体のアーム部に設けられた光源部か
らの照明光が、前記反射型液晶表示手段にその前面から
入射する。
【0028】一方、前記反射型液晶表示手段は、前記液
晶セルの両基板の電極間に印加する電圧を制御すること
により駆動され、その印加電圧に応じて前記電極が互い
に対向する各画素領域の液晶分子の配向状態が変化し、
その液晶分子の配向状態に応じて各画素領域の液晶層の
複屈折性が変化する。
【0029】前記反射型液晶表示手段にその前面から入
射した光は、その前面の偏光板の偏光作用により直線偏
光となって液晶セルに入射し、その各画素領域に入射し
た光がそれぞれ、前記電極間への電圧の印加により制御
される液晶層の複屈折性に応じて偏光状態を変え、前記
液晶セルの後面の前記光学シートに入射する。
【0030】そして、前記光学シートは、互いにほぼ直
交する方向に反射軸と透過軸とをもち、前記反射軸に沿
った偏光成分の入射光を反射させ、前記透過軸に沿った
偏光成分の入射光を透過させる特性を有しているため、
前記液晶セルの各画素領域を透過して前記光学シートに
入射した光のうち、前記光学シートの反射軸に沿った偏
光成分の光がこの光学シートにより反射され、前記液晶
セルと前記偏光板とを順に透過して出射する。
【0031】また、前記液晶セルの各画素領域を透過し
て前記光学シートに入射した光のうち、前記光学シート
の透過軸に沿った偏光成分の光は、この光学シートを透
過し、その後面に設けられた光吸収体により吸収され
る。
【0032】このように、前記反射型液晶表示手段は、
その前面から入射し、前側偏光板および液晶セルの各画
素領域を透過した光を、その偏光状態に応じて、前記光
学シートにより反射するか、あるいは前記光学シートを
透過させてその後面の光吸収体で吸収することにより画
像を表示するものである。
【0033】そのため、この反射型液晶表示手段が表示
する画像は、明表示の明るさが充分で、しかも暗表示の
暗さも充分な、コントラストの高い画像であり、この画
像が前記投影手段により投影面に投影される。したがっ
て、この発明の液晶プロジェクタによれば、小型化およ
び軽量化をはかるとともに、投影面にコントラスの高い
画像を投影することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】この発明の液晶プロジェクタは、
上記のように、プロジェクタ本体をステージ板とその上
方に延びるアーム部とで構成し、前記ステージ板の上に
反射型液晶表示手段を配置し、前記アーム部に光源部と
投影手段とを設けて、前記光源部からの照明光を前記反
射型液晶表示手段にその上方から照射し、この反射型液
晶表示手段からの出射光を、前記投影手段により投影面
に投影するようにするとともに、前記反射型液晶表示手
段を、一対の基板間に液晶層を挟持した液晶セルの前面
に偏光板を配置し、前記液晶セルの後面に、互いにほぼ
直交する方向に反射軸と透過軸とをもち、前記反射軸に
沿った偏光成分の入射光を反射させ、前記透過軸に沿っ
た偏光成分の入射光を透過させる特性を有する光学シー
トを配置し、この光学シートの後面に光吸収体を設けた
構成とすることにより、小型化および軽量化をはかると
ともに、投影面にコントラスの高い画像を投影すること
ができるようにしたものである。
【0035】この発明の液晶プロジェクタにおいて、前
記反射型液晶表示手段の光学シートの後面に設ける光吸
収体は、可視光帯域のほとんどの光を吸収する黒色膜で
あるのが望ましく、前記吸収体を黒色膜とすれば、暗表
示をより暗くして、さらにコントラストの高い画像を投
影面に投影することができる。
【0036】さらに、この液晶プロジェクタにおいて
は、前記反射型液晶表示手段の前面に、この液晶表示手
段からの出射光を前記投影手段に集光させる集光手段を
配置するのが望ましく、このような構成とすれば、前記
反射型液晶表示手段からの出射光のほとんどを、ロスす
ることなく前記投影手段に入射させて投影面に投影する
ことができる。
【0037】また、前記反射型液晶表示手段は、一対の
基板間に印加電圧に応じて複屈折性が変化する液晶層を
挟持した液晶セルを用い、この液晶セルの前面に偏光板
を配置し、前記液晶セルの後面に前記光学シートを配置
したものであれば、どのような動作モードのものでもよ
いが、例えば前記液晶セルに、液晶層の液晶分子が一対
の基板間においてほぼ90°のツイスト角でツイスト配
向しているものを用いる場合は、前記偏光板を、その透
過軸を前記液晶セルの前基板の近傍における液晶分子の
配向方向とほぼ直交またはほぼ平行な方向に向けて配置
し、前記光学シートを、その反射軸を前記偏光板の透過
軸とほぼ直交またはほぼ平行な方向に向けて配置するの
が好ましい。
【0038】前記反射型液晶表示手段をこのような構成
とすれば、前記液晶セルの電極間に、液晶分子が初期の
ツイスト配向状態に配向する電圧と、液晶分子が基板面
に対してほぼ垂直に立ち上がり配向する電圧とのうちの
いずれか一方の電圧を印加したときに、入射光のほとん
どが前記光学シートにより反射され、他方の電圧を印加
したときに、入射光のほとんどが前記光学シートを透過
して光吸収体により吸収されるため、前記反射型液晶表
示手段に明表示の明るさも暗表示の暗さも充分なコント
ラストの高い画像を表示させ、その画像を投影面に投影
することができる。
【0039】
【実施例】図1〜図4はこの発明の一実施例を示してお
り、図1は液晶プロジェクタの側面図である。この液晶
プロジェクタは、ステージ板31とその上方に延びるア
ーム部32とからなるプロジェクタ本体30と、前記ス
テージ板31の上に前面を上方に向けて配置された反射
型液晶表示手段33と、前記アーム部32に設けられた
光源部47および投影手段50とを備えている。
【0040】前記プロジェクタ本体30のステージ板3
1は、金属または合成樹脂からなる平板(中空板でもよ
い)であり、その後縁部に、前記アーム部32が垂直に
立設されている。このアーム部32はパイプ材からなっ
ており、その上端に前記ステージ板31の中央部付近の
上方に延びる屈曲部32aが設けられ、この屈曲部32
aに前記光源部47と投影手段50が設けられている。
【0041】前記反射型液晶表示手段33は、液晶セル
34と、この液晶セル34の前面に配置された偏光板4
3と、前記液晶セル34の後面に配置された上述する特
性を有する光学シート44と、この光学シート44の後
面に設けられた光吸収体45とからなっている。なお、
図1では液晶表示手段33を大きく誇張して示したが、
この液晶表示手段33の厚さは数mm以下である。
【0042】この実施例で用いた反射型液晶表示手段3
3は、TN(ツイステッド・ネマティック)型の動作モ
ードものであり、図5に示した従来の液晶プロジェクタ
に用いられている透過型液晶表示手段と比較すると、そ
の後側偏光板が前記光学シート44に置き換えられ、こ
の光学シート44の後面に光吸収体45が設けられてい
る点において異なっている。
【0043】前記液晶セル34は、互いに対向する面そ
れぞれに透明電極37,38が形成されるとともにその
上に配向膜39,40が設けられた前後一対の透明基板
35,36間に、前記電極37,38間に印加される電
圧に応じて複屈折性が変化する液晶層42を挟持したも
のであり、前記一対の基板35,36は枠状のシール材
41を介して接合されており、液晶は、両基板35,3
6間の前記シール材41で囲まれた領域に封入されてい
る。
【0044】この液晶セル34は、例えばTFT(薄膜
トランジスタ)をスイッチング素子とするアクティブマ
トリックス型のものであり、一方の基板(図では後基
板)36に設けられた透明電極38はマトリックス状に
配列する複数の画素電極、他方の基板(図では前基板)
35に設けられた透明電極37は、前記画素電極38の
全てに対向する一枚膜状の対向電極である。
【0045】なお、図では省略しているが、前記画素電
極38を形成した基板36の内面には、各画素電極38
にそれぞれ接続された複数のTFTと、各行のTFTに
ゲート信号を供給するゲートラインと、各列のTFTに
データ信号を供給するデータラインが設けられている。
【0046】前記液晶セル34の一対の基板35,36
間に挟持された液晶層42の液晶の分子は、両基板3
5,36の内面に設けられた配向膜39,40によりそ
れぞれの基板35,36の近傍における配向方向を規制
され、両基板35,36間において所定のツイスト角で
ツイスト配向しており、前記偏光板43は、その透過軸
を所定の方向に向けて前記液晶セル34の前基板35の
外面に貼付けられ、前記光学シート44は、その光学軸
を所定の方向に向けて前記液晶セル34の後基板36の
外面に貼付けられている。
【0047】図2は前記光学シート44の斜視図であ
り、この光学シート44は、互いにほぼ直交する方向に
反射軸44sと透過軸44pとをもっており、前記反射
軸44sに沿った偏光成分の入射光を反射させ、前記透
過軸44pに沿った偏光成分の入射光を透過させる特性
を有している。
【0048】すなわち、図2に示したように、この光学
シート44に、その反射軸44sに沿った偏光成分の光
sと、前記透過軸44pに沿った偏光成分の光pとの両
方を含む光を入射させると、その入射光のうちの前記反
射軸44sに沿った偏光成分の光sが光学シート44で
反射され、前記透過軸44pに沿った偏光成分の光pは
光学シート44を透過する。
【0049】また、この光学シート44は、その反射特
性および透過特性がいずれも波長依存性の無い特性であ
る無色シートであり、前記反射軸44sに沿った偏光成
分の光sを、鏡面反射板とほとんど変わらない高い反射
率で反射させる。
【0050】この光学シート44は、その構造は図示し
ないが、例えば、一方の面に微小幅の横長プリズム状部
がその幅方向に連続して互いに平行に並んだ形状の凹凸
面を形成した一対の透明フィルムを、その一方のフィル
ムの凹凸面の各頂部と他方のフィルムの凹凸面の各谷部
とを互いに向き合わせて重ね、その両フィルムの凹凸面
間に、屈折率の異なる複数の透明膜を交互に積層した積
層膜を挟持させたものであり、この種の光学シートは、
米国特許5,422,756号及び同5,559,63
4号に開示されている。
【0051】また、前記光学シート44の後面に設けら
れた光吸収体35は、可視光帯域のほとんどの光を吸収
する黒色膜であり、この光吸収体(以下、黒色膜とい
う)35は、光学シート44の後面に黒色塗料を印加す
るか、あるいは黒色フィルムを貼付けて形成されてい
る。
【0052】図3は前記液晶セル34の両基板35,3
6の近傍における液晶分子の配向方向(配向膜39,4
0の配向処理方向)35a,36aと、前記偏光板43
の透過軸43aの向きと、前記光学シート44の反射軸
44sおよび透過軸44pの向きを示している。
【0053】この図3のように、前記液晶セル34の前
基板35の近傍における液晶分子配向方向35aは、液
晶表示手段33の画面の横軸xに対して前面側から見て
左回りにほぼ45°ずれた方向、後基板36の近傍にお
ける液晶分子配向方向36aは、前記横軸xに対して前
面側から見て右回りにほぼ45°ずれた方向にあり、こ
の液晶セル34の液晶層42の液晶分子は、そのツイス
ト方向を図に破線矢印で示したように、後基板36から
前基板35に向かい、前面側から見て右回りにほぼ90
°のツイスト角でツイスト配向している。
【0054】そして、前記偏光板43は、その透過軸4
3aを前記横軸xに対して前面側から見て左回りにほぼ
45°ずれた方向に向けて配置されており、したがっ
て、この偏光板43の透過軸43aは、液晶セル34の
前基板35の近傍における液晶分子配向方向35aとほ
ぼ平行になっている。
【0055】また、前記光学シート44は、その反射軸
44sを前記横軸xに対して前面側から見て右回りにほ
ぼ45°ずれた方向に向けて配置されており、したがっ
て、この光学シート44の反射軸44sは前記偏光板4
3の透過軸43aとほぼ直交する方向にあり、透過軸4
4pは前記偏光板43の透過軸43aとほぼ平行な方向
にある。
【0056】前記反射型液晶表示手段33は、その前面
(出射面)を上方に向けてプロジェクタ本体30のステ
ージ板31の上に配置されており、その液晶セル34の
前記ゲートラインおよびデータラインと対向電極の端子
部に、図示しない表示駆動回路が接続されている。
【0057】そして、この反射型液晶表示手段33の前
面には、この液晶表示手段33からの出射光をプロジェ
クタ本体30のアーム部32に設けられた投影手段50
に集光させるための集光手段46が配置されている。
【0058】前記集光手段46は、フレネルレンズから
なっており、この集光手段(以下、集光フレネルレンズ
という)46は、反射型液晶表示手段33の前面に、透
明な粘着剤または両面粘着シート(図示せず)により貼
付けられている。
【0059】また、前記光源部47は、高輝度の光源ラ
ンプ48と、この光源ランプ48からの放射光を前方に
反射するリフレクタ49とからなっており、この光源部
47は、前記反射型液晶表示手段33の表示領域全体に
その上方から照明光を照射するように、この前記リフレ
クタ49の開口面を前記反射型液晶表示手段33の前面
に対向させて、前記アーム部32の屈曲部32aの下面
に設けられている。
【0060】さらに、前記投影手段50は、前記反射型
液晶表示手段33からの出射光を図示しない外部スクリ
ーン等の投影面に投影するための投影レンズ51と、こ
の投影レンズ51の出射側に配置されて前記投影レンズ
51による投影光を前記投影面に向けて反射する角度調
整可能なミラー52とからなっており、この投影手段5
0は、その投影レンズ51を前記反射型液晶表示手段3
3の前面に対向させて前記アーム部32の屈曲部32a
の先端に設けられている。
【0061】なお、図1において、O1 は前記光源部4
7から反射型液晶表示手段33に照射される照明光の光
軸、O2 は前記反射型液晶表示手段33に入射して前記
光学シート44により反射された反射光の光軸を示して
おり、前記光源部47は、前記反射型液晶表示手段33
の前面に垂直な方向よりも若干プロジェクタ本体30の
後部側(アーム部32側)に傾いた方向から照明光を照
射するように設けられており、前記投影手段50は、前
記反射光軸O2 上に投影レンズ51を位置させて設けら
れている。
【0062】この液晶プロジェクタは、プロジェクタ本
体30のアーム部32に設けた前記光源部47の光源ラ
ンプ47を点灯させ、前記プロジェクタ本体30のステ
ージ板31上に配置した反射型液晶表示手段33を駆動
して、この反射型液晶表示手段33が表示する画像を前
記投影手段50により外部スクリーン等の投影面に投影
するものであり、前記光源部47からの照明光は、反射
型液晶表示手段33の前面に配置された集光フレネルレ
ンズ46を透過して前記反射型液晶表示手段33にその
前面から入射する。
【0063】一方、前記反射型液晶表示手段33は、前
記液晶セル34の両基板35,36の電極37,38間
に印加する電圧を制御することにより駆動され、その印
加電圧に応じて前記電極37,38が互いに対向する各
画素領域の液晶分子の配向状態が変化し、その液晶分子
の配向状態に応じて各画素領域の液晶層42の複屈折性
が変化する。
【0064】前記反射型液晶表示手段33に入射した光
は、その前面の偏光板43の偏光作用により、この偏光
板43の透過軸43aに沿った直線偏光となって液晶セ
ル34に入射し、その各画素領域に入射した光がそれぞ
れ、前記電極37,38間への電圧の印加により制御さ
れる液晶層42の複屈折性に応じて偏光状態を変え、前
記液晶セル34の後面の光学シート44に入射する。
【0065】そして、前記光学シート44は、上述した
ように、互いにほぼ直交する方向に反射軸44sと透過
軸44pとをもち、前記反射軸44sに沿った偏光成分
の光を反射させ、前記透過軸44pに沿った偏光成分の
光を透過させる特性を有しているため、液晶セル34の
各画素領域を透過して光学シート44に入射した光のう
ち、前記光学シート44の反射軸44sに沿った偏光成
分の光がこの光学シート44により反射され、前記液晶
セル34と前記偏光板43とを順に透過して出射する。
【0066】また、前記液晶セル34の各画素領域を透
過して光学シート44に入射した光のうち、前記光学シ
ート44の透過軸44pに沿った偏光成分の光は、この
光学シート44を透過し、その後面に設けられた黒色膜
45により吸収される。
【0067】この実施例では、前記反射型液晶表示手段
33を、図3に示したように、液晶セル34の液晶分子
のツイスト角をほぼ90°とし、この液晶セル34の前
面に配置する偏光板43を、その透過軸43aを前記液
晶セル34の前基板35の近傍における液晶分子配向方
向35aとほぼ平行にして設けるとともに、液晶セル3
4の後面に配置する前記光学シート44を、その反射軸
44sを前記偏光板43の透過軸43aとほぼ直交させ
て設けた構成としているため、液晶セル43の電極3
7,38間に、液晶分子が初期のツイスト配向状態(液
晶分子が基板35,36面に対して配向膜39,40に
より規制されるプレチルト角をもって倒伏したツイスト
配向状態)に配向するOFF電圧を印加したときに、入
射光のほとんどが前記光学シートにより反射される。
【0068】図4は、上記反射型液晶表示手段33の1
つの画素領域における前記光学シート44に入射した光
の反射および透過状態を示す拡大断面図であり、(a)
は、液晶セル34の電極37,38間にOFF電圧を印
加したときの状態、(b)は、前記液晶セル34の電極
37,38間にON電圧を印加したときの状態を示して
いる。
【0069】図4の(a)に示したように、前記OFF
電圧の印加により液晶セル43の液晶分子が初期のツイ
スト配向状態に配向したときは、前記偏光板43を透過
して入射した直線偏光が、前記液晶セル34の液晶層4
2を透過する過程でその複屈折性によりほほ90°旋光
し、光学シート44の反射軸44sに沿った直線偏光と
なって前記光学シート44に入射する。
【0070】したがって、このときは、図4の(a)に
矢線で示したように、入射光のほとんどが光学シート4
4で反射され、その反射光が、液晶セル34と偏光板4
3を透過して前面に出射する。
【0071】また、図4の(b)に示したように、前記
ON電圧の印加により液晶セル43の液晶分子が基板3
5,36面に対してほぼ垂直に立ち上がり配向したとき
は、液晶層42の複屈折性がほとんど無くなるため、前
記偏光板43を透過して入射した直線偏光が、ほとんど
旋光することなく、前記偏光板43の透過軸43aに沿
った直線偏光のまま液晶セル34を透過して光学シート
44に入射する。
【0072】このときの光学シート44への入射光は、
この光学シート44の反射軸44sに対してほぼ直交す
る方向、つまり、前記光学シート44の透過軸44pに
沿った直線偏光であり、したがって、このときは、図4
の(b)に矢線で示したように、入射光のほとんどが光
学シート44を透過して、その後面の黒色膜45により
吸収される。
【0073】なお、前記液晶セル34の各画素領域の間
の領域、つまり電極37,38が対向していない領域の
液晶分子は常に初期のツイスト配向状態にあり、したが
って、この画素領域の間の領域に入射した光は、液晶層
42を透過する過程でほほ90°旋光し、光学シート4
4の反射軸44sに沿った直線偏光となって前記光学シ
ート44に入射して、この光学シート44により反射さ
れる。
【0074】このように、前記反射型液晶表示手段33
は、その前面から入射し、前側偏光板43および液晶セ
ル34の各画素領域を透過した光を、その偏光状態に応
じて、前記光学シート44により反射するか、あるいは
前記光学シート44を透過させてその後面の黒色膜45
で吸収することにより画像を表示するものである。
【0075】したがって、この反射型液晶表示手段33
が表示する画像は、明表示の明るさが充分で、しかも暗
表示の暗さも充分な、コントラストの高い画像である。
すなわち、一般に知られているTN型の反射型液晶表示
素子は、液晶セルをはさんで前後一対の偏光板を配置
し、その後側偏光板の背後に反射板を配置した構成とな
っているが、この反射型液晶表示素子は、その前面から
入射した光が前記反射板で反射されて素子前面に出射す
るまでの間に前後の偏光板を2度ずつ通るため、偏光板
による光の吸収が大きく、充分な明るさの表示が得られ
ないという問題をもっている。
【0076】しかも、この液晶表示素子は、一方の偏光
板の偏光作用と、液晶セルの液晶層の複屈折作用と、他
方の偏光板の偏光作用とにより光の透過を制御して画像
を表示するものであるため、暗表示領域からも漏れ光が
出射し、したがって、暗表示の暗さが充分でない。な
お、暗表示の暗さが充分でないという点は、[発明が解
決しようとする課題]の項でも説明したように、図5に
示した従来の液晶プロジェクタに用いられている透過型
液晶表示手段においても言えることである。
【0077】これに対して、上記実施例で用いた反射型
液晶表示手段33は、液晶セル34の前面だけに1枚の
偏光板43を配置し、前記液晶セル34の後面に前記光
学シート44を配置することにより、前面から入射し、
前記偏光板43および液晶セル34の各画素領域を透過
して前記光学シート44に入射する光のうち、前記光学
シート44の反射軸44sに沿った偏光成分の光を前記
光学シート44で反射させて明表示を得るようにしたも
のであるため、偏光板による光の吸収が、前記一対の偏
光板を備えた反射型液晶表示素子に比べて少ない。
【0078】また、前記光学シート44は、上述したよ
うに、反射特性および透過特性がいずれも波長依存性の
無い特性である無色シートであり、前記反射軸44sに
沿った偏光成分の光を鏡面反射板とほとんど変わらない
高い反射率で反射させる。
【0079】そのため、この反射型液晶表示手段33の
明表示の明るさは、前記光源部47からの照明光と同じ
輝度の照明光を図5に示した透過型液晶表示手段に入射
させたときの明表示の明るさとほとんど変わらない充分
な明るさである。
【0080】また、前記反射型液晶表示手段33は、前
記光学シート44の後面に光吸収体(黒色膜)45を設
け、前記光学シート44を透過した光を前記光吸収体4
5により吸収して暗表示を得るものであるため、暗表示
領域からの漏れ光がなく、したがって、暗表示の暗さも
充分である。
【0081】なお、前記反射型液晶表示手段33は、中
間調の明るさも表示できるものであり、前記液晶セル3
4の電極37,38間に、液晶分子がツイスト配向状態
を保ちながら基板35,36面に対して斜めに立ち上が
り配向する電圧(前記OFF電圧とON電圧との間の値
の電圧)を印加すると、その画素領域を透過する光が前
記液晶分子の配向状態に応じた偏光状態の光となって前
記光学シート44に入射し、その光のうちの前記光学シ
ート44の反射軸44sに沿った偏光成分の光がこの光
学シート44により反射され、透過軸44pに沿った偏
光成分の光が光学シート44を透過して黒色膜45によ
り吸収されて、中間調の明るさの画素が表示される。
【0082】そして、前記反射型液晶表示手段33を出
射した光は、その前面に配置された集光フレネルレンズ
46を透過して、その集光作用により前記投影手段50
の投影レンズ51に集光し、この投影レンズ51により
ミラー52を介して外部スクリーン等の投影面に投影さ
れる。
【0083】すなわち、上記液晶プロジェクタは、プロ
ジェクタ本体30をステージ板31とその上方に延びる
アーム部32とで構成し、前記ステージ板31の上に反
射型液晶表示手段33を配置し、前記アーム部32に光
源部47と投影手段50とを設けて、前記光源部47か
らの照明光を前記反射型液晶表示手段33にその上方か
ら照射し、この反射型液晶表示手段33からの出射光
を、前記投影手段50により投影面に投影するようにし
たものである。
【0084】この液晶プロジェクタは、液晶表示手段3
3に反射型のものを用い、この反射型液晶表示手段33
にその上方から照明光を照射するようにしたものである
ため、透過型の液晶表示手段を用いている従来の液晶プ
ロジェクタのように液晶表示手段を配置するステージ板
の下に光源ボックスを設ける必要がなく、したがって、
小型化および軽量化をはかることができる。
【0085】しかも、この液晶プロジェクタは、前記反
射型液晶表示手段33を、一対の基板間に液晶層42を
挟持した液晶セル34の前面に偏光板43を配置し、前
記液晶セル34の後面に、互いにほぼ直交する方向に反
射軸44sと透過軸44pとをもち、前記反射軸44s
に沿った偏光成分の入射光を反射させ、前記透過軸44
pに沿った偏光成分の入射光を透過させる特性を有する
光学シート44を配置し、この光学シート44の後面に
光吸収体45を設けた構成としているため、この反射型
液晶表示手段33が表示する画像は、上述したように、
明表示の明るさが充分で、しかも暗表示の暗さも充分
な、コントラストの高い画像である。
【0086】したがって、この発明の液晶プロジェクタ
によれば、小型化および軽量化をはかるとともに、投影
面にコントラスの高い画像を投影することができる。ま
た、上記実施例においては、前記反射型液晶表示手段3
3の光学シート44の後面に設ける光吸収体45を、可
視光帯域のほとんどの光を吸収する黒色膜としているた
め、暗表示をより暗くして、さらにコントラストの高い
画像を投影面に投影することができる。
【0087】さらに、上記実施例では、前記反射型液晶
表示手段33の前面に、この液晶表示手段からの出射光
を前記投影手段50に集光させる集光手段(フレネルレ
ンズ)46を配置しているため、前記反射型液晶表示手
段33からの出射光のほとんどを、ロスすることなく前
記投影手段50に入射させて投影面に投影することがで
きる。
【0088】また、上記実施例では、前記反射型液晶表
示手段33を、液晶セル34に液晶層42の液晶分子が
一対の基板35,36間においてほぼ90°のツイスト
角でツイスト配向しているものを用い、前記偏光板43
を、その透過軸43aを前記液晶セル34の前基板35
の近傍における液晶分子の配向方向35aとほぼ平行な
方向に向けて配置し、前記光学シート44を、その反射
軸44sを前記偏光板43の透過軸43aとほぼ直交す
る方向に向けて配置しているため、液晶セル34の電極
37,38間に液晶分子が初期のツイスト配向状態に配
向するOFF電圧を印加したときに、入射光のほとんど
が前記光学シート44により反射され、前記電極37,
38間に液晶分子が基板35,36面に対してほぼ垂直
に立ち上がり配向するON電圧を印加したときに、入射
光のほとんどが前記光学シート44を透過して光吸収体
45により吸収される。
【0089】そのため、上記実施例の液晶プロジェクタ
によれば、前記反射型液晶表示手段33に、明表示の明
るさも暗表示の暗さも充分なコントラストの高い画像を
表示させ、その画像を投影面に投影することができる。
【0090】なお、上記反射型液晶表示手段33では、
前記偏光板43を、その透過軸43aを液晶セル34の
前基板35の近傍における液晶分子の配向方向35aと
ほぼ平行な方向に向けて配置しているが、前記偏光板4
3は、その透過軸43aを液晶セル34の前基板35の
近傍における液晶分子の配向方向35aとほぼ直交する
方向に向けて配置してもよく、その場合も、液晶セル3
4の電極37,38間にOFF電圧を印加したときに入
射光のほとんどが前記光学シート44により反射され、
ON電圧を印加したときに入射光のほとんどが前記光学
シート44を透過して光吸収体45により吸収される。
【0091】さらに、前記反射型液晶表示手段33は、
上記実施例とは逆に、前記光学シート44を、その反射
軸44sを前記偏光板43の透過軸43aとほぼ平行な
方向に向けて配置した構成としてもよく、その場合は、
液晶セル34の電極37,38間にOFF電圧を印加し
たときに入射光のほとんどが前記光学シートを透過して
光吸収体により吸収され、ON電圧を印加したときに入
射光のほとんどが前記光学シート44により反射され
る。
【0092】すなわち、前記反射型液晶表示手段33
に、液晶分子がほぼ90°のツイスト角でツイスト配向
しているものを用いる場合は、前記偏光板43を、その
透過軸43aを前記液晶セル34の前基板35の近傍に
おける液晶分子配向方向35aとほぼ直交またはほぼ平
行な方向に向けて配置し、前記光学シート44を、その
反射軸44sを前記偏光板43の透過軸43aとほぼ直
交またはほぼ平行な方向に向けて配置するのが好まし
い。
【0093】前記反射型液晶表示手段33をこのような
構成とすれば、前記液晶セル34の電極37,38間
に、液晶分子が初期のツイスト配向状態に配向する電圧
と、液晶分子が基板35,36面に対してほぼ垂直に立
ち上がり配向する電圧とのうちのいずれか一方の電圧を
印加したときに、入射光のほとんどが前記光学シート4
4により反射され、他方の電圧を印加したときに、入射
光のほとんどが前記光学シート44を透過して光吸収体
45により吸収されるため、前記反射型液晶表示手段3
3に明表示の明るさも暗表示の暗さも充分なコントラス
トの高い画像を表示させ、その画像を投影面に投影する
ことができる。
【0094】なお、上記実施例で用いた反射型液晶表示
手段33は、白黒画像を表示するものであるが、この反
射型液晶表示手段33は、その液晶セル34のいずれか
一方の基板(例えば対向電極37を形成した前基板3
5)の内面に各画素領域にそれぞれ対応させて複数の色
の着色膜(例えば赤、緑、青の3色のカラーフィルタ)
を設けた、フルカラー画像等の多色カラー画像を表示す
るものでもよい。
【0095】また、前記反射型液晶表示手段33に用い
る液晶セル34は、TFTをスイッチング素子とするア
クティブマトリックス型のものに限らず、MIMをスイ
ッチング素子とするアクティブマトリックス型のもの
や、一方の基板の内面に行方向(画面の左右方向)に沿
う走査電極を複数本互いに平行に形成し、他方の基板の
内面に列方向(画面の上下方向)に沿う信号電極を複数
本互いに平行に形成した単純マトリックス型のものでも
よい。
【0096】さらに、前記反射型液晶表示手段33は、
TN型の動作モードのものに限らず、一対の基板間に印
加電圧に応じて複屈折性が変化する液晶層を挟持した液
晶セルを用い、この液晶セルの前面に偏光板を配置し、
前記液晶セルの後面に前記光学シートを配置したもので
あれば、例えば、液晶分子のツイスト角を180°〜2
70°とした液晶セルを用いるSTN(スーパー・ツイ
ステッド・ネマティック)型、の動作モードのものや、
強誘電性液晶または反強誘電性液晶を用いた動作モード
のものなどでもよい。
【0097】
【発明の効果】この発明の液晶プロジェクタは、プロジ
ェクタ本体をステージ板とその上方に延びるアーム部と
で構成し、前記ステージ板の上に反射型液晶表示手段を
配置し、前記アーム部に光源部と投影手段とを設けて、
前記光源部からの照明光を前記反射型液晶表示手段にそ
の上方から照射し、この反射型液晶表示手段からの出射
光を、前記投影手段により投影面に投影するようにする
とともに、前記反射型液晶表示手段を、一対の基板間に
液晶層を挟持した液晶セルの前面に偏光板を配置し、前
記液晶セルの後面に、互いにほぼ直交する方向に反射軸
と透過軸とをもち、前記反射軸に沿った偏光成分の入射
光を反射させ、前記透過軸に沿った偏光成分の入射光を
透過させる特性を有する光学シートを配置し、この光学
シートの後面に光吸収体を設けた構成としたものである
から、小型化および軽量化をはかるとともに、投影面に
コントラスの高い画像を投影することができる。
【0098】この発明の液晶プロジェクタにおいて、前
記反射型液晶表示手段の光学シートの後面に設ける光吸
収体は、可視光帯域のほとんどの光を吸収する黒色膜で
あるのが望ましく、前記吸収体を黒色膜とすれば、暗表
示をより暗くして、さらにコントラストの高い画像を投
影面に投影することができる。
【0099】さらに、この液晶プロジェクタにおいて
は、前記反射型液晶表示手段の前面に、この液晶表示手
段からの出射光を前記投影手段に集光させる集光手段を
配置するのが望ましく、このような構成とすれば、前記
反射型液晶表示手段からの出射光のほとんどを、ロスす
ることなく前記投影手段に入射させて投影面に投影する
ことができる。
【0100】また、前記反射型液晶表示手段は、一対の
基板間に印加電圧に応じて複屈折性が変化する液晶層を
挟持した液晶セルを用いるものであれば、どのような動
作モードのものでもよいが、例えば前記液晶セルに、液
晶層の液晶分子が一対の基板間においてほぼ90°のツ
イスト角でツイスト配向しているものを用いる場合は、
前記偏光板を、その透過軸を前記液晶セルの前基板の近
傍における液晶分子の配向方向とほぼ直交またはほぼ平
行な方向に向けて配置し、前記光学シートを、その反射
軸を前記偏光板の透過軸とほぼ直交またはほぼ平行な方
向に向けて配置するのが好ましく、前記反射型液晶表示
手段をこのような構成とすれば、前記液晶セルの電極間
に、液晶分子が初期のツイスト配向状態に配向する電圧
と、液晶分子が基板面に対してほぼ垂直に立ち上がり配
向する電圧とのうちのいずれか一方の電圧を印加したと
きに、入射光のほとんどが前記光学シートにより反射さ
れ、他方の電圧を印加したときに、入射光のほとんどが
前記光学シートを透過して光吸収体により吸収されるた
め、前記反射型液晶表示手段に明表示の明るさも暗表示
の暗さも充分なコントラストの高い画像を表示させ、そ
の画像を投影面に投影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す液晶プロジェクタの
側面図。
【図2】前記液晶プロジェクタの反射型液晶表示手段に
用いた光学シートの斜視図
【図3】前記反射型液晶表示手段における液晶セルの両
基板の近傍における液晶分子の配向方向と、偏光板の透
過軸の向きと、光学シートの反射軸及び透過軸の向きを
示す図。
【図4】前記反射型液晶表示手段の1つの画素領域にお
ける光学シートに入射した光の反射および透過状態を示
す拡大断面図であり、(a)はOFF電圧を印加したと
きの状態、(b)はON電圧を印加したときの状態を示
す。
【図5】従来の液晶プロジェクタの側面図。
【符号の説明】
30…プロジェクタ本体 31…ステージ板 32…アーム部 33…反射型液晶表示手段 34…液晶セル 35,36…基板 35a…前基板の近傍における液晶分子の配向方向 36b…後基板の近傍における液晶分子の配向方向 42…液晶層 43…偏光板 43a…透過軸 44…光学シート 44s…反射軸 44p…透過軸 45…光吸収体(黒色膜) 46…集光手段(フレネルレンズ) 47…光源部 50…投影手段 51…投影レンズ 52…ミラー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステージ板とその上方に延びるアーム部と
    からなるプロジェクタ本体と、前記ステージ板の上に前
    面を上方に向けて配置された反射型液晶表示手段と、前
    記アーム部に設けられ、前記反射型液晶表示手段にその
    上方から照明光を照射する光源部と、前記アーム部に設
    けられ、前記反射型液晶表示手段からの出射光を投影面
    に投影する投影手段とを備え、 前記反射型液晶表示手段は、互いに対向する面それぞれ
    に電極が形成された前後一対の基板間に、前記電極間に
    印加される電圧に応じて複屈折性が変化する液晶層を挟
    持した液晶セルと、この液晶セルの前面に配置された偏
    光板と、前記液晶セルの後面に配置され、互いにほぼ直
    交する方向に反射軸と透過軸とをもち、前記反射軸に沿
    った偏光成分の入射光を反射させ、前記透過軸に沿った
    偏光成分の入射光を透過させる特性を有する光学シート
    と、この光学シートの後面に設けられた光吸収体とから
    なっていることを特徴とする液晶プロジェクタ。
  2. 【請求項2】前記光吸収体は、可視光帯域のほとんどの
    光を吸収する黒色膜であることを特徴とする請求項1に
    記載の液晶プロジェクタ。
  3. 【請求項3】前記反射型液晶表示手段の前面に、この液
    晶表示手段からの出射光を前記投影手段に集光させる集
    光手段が配置されていることを特徴とする請求項1に記
    載の液晶プロジェクタ。
  4. 【請求項4】前記液晶セルの液晶層の液晶分子は前記一
    対の基板間においてほぼ90°のツイスト角でツイスト
    配向しており、前記偏光板はその透過軸を前記液晶セル
    の前基板の近傍における液晶分子の配向方向とほぼ直交
    またはほぼ平行な方向に向けて配置され、前記光学シー
    トはその反射軸を前記偏光板の透過軸とほぼ直交または
    ほぼ平行な方向に向けて配置されていることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1つに記載の液晶プロジェク
    タ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111258108A (zh) * 2020-03-03 2020-06-09 Tcl华星光电技术有限公司 显示模组及其显示方法

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