JPH11337887A - 累進多焦点レンズ - Google Patents

累進多焦点レンズ

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JPH11337887A
JPH11337887A JP14026498A JP14026498A JPH11337887A JP H11337887 A JPH11337887 A JP H11337887A JP 14026498 A JP14026498 A JP 14026498A JP 14026498 A JP14026498 A JP 14026498A JP H11337887 A JPH11337887 A JP H11337887A
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multifocal lens
progressive multifocal
progressive
lens
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Hiroyuki Mukoyama
浩行 向山
Kazuhisa Kato
一寿 加藤
Tadayuki Kaga
唯之 加賀
Akira Komatsu
朗 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】累進多焦点レンズにおいて、眼鏡フレームの形
状に玉型加工された後でも、レンズ現品を見るだけで、
施された設計を判別する。 【解決手段】累進多焦点レンズの、累進帯の長さを表す
項目と、近用内寄せ量を表す項目を、累進多焦点レンズ
の表面に刻印する。刻印する場所は、フィッティングポ
イントからレンズ外周部方向に半径10mm以上ないし
半径30mm以内とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、視力補正用累進多
焦点レンズに係わり、特にその設計を識別するための方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の累進多焦点レンズには、その製作
情報を識別するために、レンズの表面にいくつかの刻印
が施されているのが一般的である。これはレンズの見栄
えを損なわないよう、凝視しないと確認できない大きさ
あるいは、刻印の濃さとなっている。以下にその代表的
なものを示すと、レンズのメーカーを示すマーク。本明
細書では、製作者マーク1とする。レンズの商品名を識
別するためのマーク。本明細書では、商品マーク2とす
る。累進多焦点レンズの座標系の基準となるマーク。本
明細書では、基準マーク3とする。加入度数を表すマー
ク。本明細書では、加入度マーク4とする。などが上げ
られる。この他にもメーカーにより、ベースカーブ表示
や素材識別、左右レンズ識別を行うためのマーク等もあ
る。
【0003】以上、従来の累進多焦点レンズに施されて
いる一般的な刻印を、図2に示した。メーカーにより形
状やデザインが若干異なるものの、以上の役割を満たす
ことが目的であることにかわりはない。
【0004】刻印の方法は、鋭利な先端を持つダイヤモ
ンドペンなどを用いて罫書く方法や、レーザー光線の照
射を用いる方法などが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近頃の累進多焦点レン
ズの光学性能向上はめざましいものがあり、左右非対称
設計や、非球面設計、あるいはアウトドアとインドアで
用途別に設計が用意されるなど、累進多焦点レンズの商
品バリエーションは非常に多く存在するようになった。
そしてついに、使用者個人個人のライフスタイルを加味
した完全オーダーメイド設計なるものまでが可能とな
り、ある特定の設計に商品名をつけて商品コードで表す
のではとても間に合わなくなっている。
【0006】しかしながら、累進多焦点レンズの現品を
見るだけで、その累進多焦点レンズにどの様な設計が施
されているか判別できなくては、眼鏡店、あるいはユー
ザーとしては非常に都合が悪い。ユーザーが今使用して
いるメガネをお気に入りで、もう一つ同じメガネを作り
たくても、どの様な設計の累進多焦点レンズかわからな
いし、ユーザーが今のメガネに不満を持っていたとして
も、元となる設計がわからなくては対処のしようがな
い。眼鏡店によっては製作時にユーザーの情報をデータ
として保管している場合もあるが、ユーザーが必ず同じ
眼鏡店でメガネを製作するとは限らない。
【0007】従って、現物の累進多焦点レンズを見るだ
けで、施された設計を識別するための方法が必要となっ
てくる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の累進多焦点レン
ズは、累進多焦点レンズを構成する2つの屈折面のう
ち、少なくとも一つの屈折面に前記累進多焦点レンズの
設計を識別するための刻印があり、前記設計を識別する
ための刻印は、前記累進多焦点レンズの累進帯の長さを
表す項目又は、前記累進多焦点レンズの遠用部に対する
近用内寄せ量を表す項目のうちの少なくとも一つを有
し、前記設計を識別するための刻印は、前記累進多焦点
レンズのフィッティングポイントから外周部方向に半径
10mm以上離れた場所に位置しかつ、フィッティング
ポイントから半径30mm以内の場所に位置することを
特徴とする。
【0009】本発明の累進多焦点レンズは、前記設計を
識別するための刻印が、前記累進多焦点レンズの座標系
の基準を示す基準刻印の近傍に位置することを特徴とす
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1に本発明の、図2に従来の累進多
焦点レンズの正面図を示す。図中に表記されている種々
の刻印は、実際は、鋭利な先端を持つダイヤモンドペン
や、レーザー光線の照射などで非常に細く薄く描かれて
おり、レンズの見栄えを損なわないよう、凝視しないと
確認できない大きさ、あるいは刻印の濃さとなってい
る。刻印を施す面は、レンズの凹面側でも凸面側でも、
あるいは両方でもかまわないが、本実施例では全て凸面
側に施した。
【0011】フィッティングポイント0は、累進多焦点
レンズを装着する際に使用者の瞳孔中心を合わせるポイ
ントとなる。但し、フィッティングポイント0には実際
は何の印もないため、位置を累進多焦点レンズ上で定義
するために基準点が必要となる。一般的に基準マーク3
がこれに相当する。基準マーク3は、本実施例では丸印
になっているが、数字でも、アルファベットでも、さら
には製作者マーク1などと共用にして、製作者マーク1
を省略するようなことも可能である。本実施例では、2
つの基準マーク3の中心にフィッティングポイントを設
定するという条件で、累進多焦点レンズが設計されてい
る。その他の刻印としては、メーカーを表す製作者マー
ク1、商品名を表す商品マーク2、加入度数を表す加入
度マーク4を配置した。
【0012】以上の刻印は必要に応じ取捨選択してかま
わないが、レンズの座標系の基準となる役割を持つ基準
マーク3は必須であり、ここまでが本発明の累進多焦点
レンズと従来の累進多焦点レンズの共通事項である。
【0013】本発明の累進多焦点レンズは、現品を見る
だけで、その累進多焦点レンズに施された設計を識別す
るために、以下の方法を用いた。
【0014】まず、累進多焦点レンズの光学性能を最も
左右するパラメータである、累進帯の長さを表す項目5
を刻印した。これは予め条件さえ決めておけば、アルフ
ァベットや記号、数字など何を用いてもかまわないが、
本実施例では数字1桁を用いた。累進多焦点レンズの累
進帯の長さは12mmから20mmが一般的であるた
め、その一の位の1桁を用いて表したためである。例え
ば、累進多焦点レンズの所定の場所に4と刻印されてい
たならば、累進帯の長さは14mmで設計されているこ
とを表す。
【0015】さらに、遠用部に対する近用部のオフセッ
ト量を表す項目6を刻印した。人間は近見時に、眼球が
内側(鼻側)に寄る。これを眼の輻輳というが、累進多
焦点レンズはこの眼の輻輳量を加味して、遠用中心に対
し、近用中心をやや鼻側にオフセットして設計されてい
る。このオフセット量を近用内寄せ量といい、累進多焦
点レンズの光学性能を決める大きな要素となる。近用内
寄せ量の表記方法も、先の累進帯の長さと同様に何を用
いてもかまわないが、本発明の累進多焦点レンズではこ
の近用内寄せ量も数字1桁で表した。これは、人間の眼
の輻輳が0mmから5mmであるため、その数字そのも
のを用いて表したためである。例えば、累進多焦点レン
ズの所定の場所に2と刻印されていたならば、これは2
mmの近用内寄せ量で設計されていることを示す。
【0016】本発明の実施例では、図1の如く、前記累
進帯の長さを表す項目5と、前記近用内寄せ量を表す項
目6を、それぞれ十の位、一の位に配置し、2桁の数字
として刻印した。
【0017】累進帯の長さを表す刻印5と近用内寄せ量
を表す刻印6の位置は、累進多焦点レンズのフィッティ
ングポイントから外周部方向に半径10mm以上は離し
た方が好ましい。刻印はレンズの見栄えを損なわないよ
う、凝視しないと確認できない大きさ、あるいは濃さと
なってはいるものの、フィッティングポイント近傍では
視野の妨げになってしまう。かといって、あまりにもフ
ィッティングポイントより離してしまうと、眼鏡フレー
ムの形状に玉型加工したときに削り落とされてしまう。
従って、一般的な眼鏡フレームの大きさから逆算する
と、フィッティングポイントから半径30mm以内に位
置することにより、これらの課題を解決した。
【0018】以上を踏まえ本発明の累進多焦点レンズで
は、累進帯の長さを表す刻印5と近用内寄せ量を表す刻
印6を、図1及び図3のように基準マーク3の上3mm
に配置した。これにより、累進帯の長さを表す刻印5と
近用内寄せ量を表す刻印6が視野の妨げにならず、さら
に基準マーク3の近傍に位置することから、凝視しない
と確認できない大きさ、あるいは濃さでも、簡単に見つ
けることができる。もちろん、図4に示したように、累
進帯の長さを表す刻印5と近用内寄せ量を表す刻印6を
加入度マーク4の下方に配置しても、同等の効果が期待
できる。
【0019】
【発明の効果】本発明の累進多焦点レンズによれば、眼
鏡フレームの形状に玉型加工された後でも、レンズ現品
の刻印により、施された設計が判別できる。
【0020】本発明の累進多焦点レンズによれば、施さ
れた設計を判別するための刻印が、視野の妨げになら
ず、かつ、探しやすい場所に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の累進多焦点レンズの刻印配置を示した
正面図
【図2】従来の累進多焦点レンズの刻印配置を示した正
面図
【図3】本発明の累進多焦点レンズの基準マーク3の近
傍を拡大した正面図
【図4】累進帯の長さを表す刻印5と近用内寄せ量を表
す刻印6を加入度マーク4の下方に配置した、本発明の
累進多焦点レンズの刻印配置を示した正面図
【符号の説明】
0:フィッティングポイント 1:製作者マーク 2:商品マーク 3:基準マーク 4:加入度マーク 5:累進帯の長さを表す刻印 6:近用内寄せ量を表す刻印
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 朗 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 累進多焦点レンズにおいて、 前記累進多焦点レンズを構成する2つの屈折面のうち、
    少なくとも一つの屈折面に前記累進多焦点レンズの設計
    を識別するための刻印があり、 前記設計を識別するための刻印は、前記累進多焦点レン
    ズの累進帯の長さを表す項目又は、前記累進多焦点レン
    ズの遠用部に対する近用内寄せ量を表す項目のうちの少
    なくとも一つを有し、 前記設計を識別するための刻印は、前記累進多焦点レン
    ズのフィッティングポイントから外周部方向に半径10
    mm以上離れた場所に位置しかつ、フィッティングポイ
    ントから半径30mm以内の場所に位置することを特徴
    とする、累進多焦点レンズ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記設計を識別する
    ための刻印が、前記累進多焦点レンズの座標系の基準を
    示す基準刻印の近傍に位置することを特徴とする、累進
    多焦点レンズ。
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