JP4223589B2 - 累進多焦点レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、視力補正用累進多焦点レンズに係わり、特にその設計を識別するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の累進多焦点レンズには、その製作情報を識別するために、レンズの表面にいくつかの刻印が施されているのが一般的である。これはレンズの見栄えを損なわないよう、凝視しないと確認できない大きさあるいは、刻印の濃さとなっている。以下にその代表的なものを示すと、
レンズのメーカーを示すマーク。本明細書では、製作者マーク1とする。
レンズの商品名を識別するためのマーク。本明細書では、商品マーク2とする。
累進多焦点レンズの座標系の基準となるマーク。本明細書では、基準マーク3とする。
加入度数を表すマーク。本明細書では、加入度マーク4とする。
などが上げられる。この他にもメーカーにより、ベースカーブ表示や素材識別、左右レンズ識別を行うためのマーク等もある。
【0003】
以上、従来の累進多焦点レンズに施されている一般的な刻印を、図2に示した。メーカーにより形状やデザインが若干異なるものの、以上の役割を満たすことが目的であることにかわりはない。
【0004】
刻印の方法は、鋭利な先端を持つダイヤモンドペンなどを用いて罫書く方法や、レーザー光線の照射を用いる方法などが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近頃の累進多焦点レンズの光学性能向上はめざましいものがあり、左右非対称設計や、非球面設計、あるいはアウトドアとインドアで用途別に設計が用意されるなど、累進多焦点レンズの商品バリエーションは非常に多く存在するようになった。そしてついに、使用者個人個人のライフスタイルを加味した完全オーダーメイド設計なるものまでが可能となり、ある特定の設計に商品名をつけて商品コードで表すのではとても間に合わなくなっている。
【0006】
しかしながら、累進多焦点レンズの現品を見るだけで、その累進多焦点レンズにどの様な設計が施されているか判別できなくては、眼鏡店、あるいはユーザーとしては非常に都合が悪い。ユーザーが今使用しているメガネをお気に入りで、もう一つ同じメガネを作りたくても、どの様な設計の累進多焦点レンズかわからないし、ユーザーが今のメガネに不満を持っていたとしても、元となる設計がわからなくては対処のしようがない。眼鏡店によっては製作時にユーザーの情報をデータとして保管している場合もあるが、ユーザーが必ず同じ眼鏡店でメガネを製作するとは限らない。
【0007】
従って、現物の累進多焦点レンズを見るだけで、施された設計を識別するための方法が必要となってくる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の累進多焦点レンズは、累進多焦点レンズを構成する2つの屈折面のうち、少なくとも一つの屈折面に前記累進多焦点レンズの設計を識別するための刻印があり、前記設計を識別するための刻印は、前記累進多焦点レンズの累進帯の長さを表す項目又は、前記累進多焦点レンズの遠用部に対する近用内寄せ量を表す項目のうちの少なくとも一つを有し、前記設計を識別するための刻印は、前記累進多焦点レンズのフィッティングポイントから外周部方向に半径10mm以上離れた場所に位置しかつ、フィッティングポイントから半径30mm以内の場所に位置することを特徴とする。
【0009】
本発明の累進多焦点レンズは、前記設計を識別するための刻印が、前記累進多焦点レンズの座標系の基準を示す基準刻印の近傍に位置することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の、図2に従来の累進多焦点レンズの正面図を示す。図中に表記されている種々の刻印は、実際は、鋭利な先端を持つダイヤモンドペンや、レーザー光線の照射などで非常に細く薄く描かれており、レンズの見栄えを損なわないよう、凝視しないと確認できない大きさ、あるいは刻印の濃さとなっている。刻印を施す面は、レンズの凹面側でも凸面側でも、あるいは両方でもかまわないが、本実施例では全て凸面側に施した。
【0011】
フィッティングポイント0は、累進多焦点レンズを装着する際に使用者の瞳孔中心を合わせるポイントとなる。但し、フィッティングポイント0には実際は何の印もないため、位置を累進多焦点レンズ上で定義するために基準点が必要となる。一般的に基準マーク3がこれに相当する。基準マーク3は、本実施例では丸印になっているが、数字でも、アルファベットでも、さらには製作者マーク1などと共用にして、製作者マーク1を省略するようなことも可能である。本実施例では、2つの基準マーク3の中心にフィッティングポイントを設定するという条件で、累進多焦点レンズが設計されている。その他の刻印としては、メーカーを表す製作者マーク1、商品名を表す商品マーク2、加入度数を表す加入度マーク4を配置した。
【0012】
以上の刻印は必要に応じ取捨選択してかまわないが、レンズの座標系の基準となる役割を持つ基準マーク3は必須であり、ここまでが本発明の累進多焦点レンズと従来の累進多焦点レンズの共通事項である。
【0013】
本発明の累進多焦点レンズは、現品を見るだけで、その累進多焦点レンズに施された設計を識別するために、以下の方法を用いた。
【0014】
まず、累進多焦点レンズの光学性能を最も左右するパラメータである、累進帯の長さを表す項目5を刻印した。これは予め条件さえ決めておけば、アルファベットや記号、数字など何を用いてもかまわないが、本実施例では数字1桁を用いた。累進多焦点レンズの累進帯の長さは12mmから20mmが一般的であるため、その一の位の1桁を用いて表したためである。例えば、累進多焦点レンズの所定の場所に4と刻印されていたならば、累進帯の長さは14mmで設計されていることを表す。
【0015】
さらに、遠用部に対する近用部のオフセット量を表す項目6を刻印した。人間は近見時に、眼球が内側(鼻側)に寄る。これを眼の輻輳というが、累進多焦点レンズはこの眼の輻輳量を加味して、遠用中心に対し、近用中心をやや鼻側にオフセットして設計されている。このオフセット量を近用内寄せ量といい、累進多焦点レンズの光学性能を決める大きな要素となる。近用内寄せ量の表記方法も、先の累進帯の長さと同様に何を用いてもかまわないが、本発明の累進多焦点レンズではこの近用内寄せ量も数字1桁で表した。これは、人間の眼の輻輳が0mmから5mmであるため、その数字そのものを用いて表したためである。例えば、累進多焦点レンズの所定の場所に2と刻印されていたならば、これは2mmの近用内寄せ量で設計されていることを示す。
【0016】
本発明の実施例では、図1の如く、前記累進帯の長さを表す項目5と、前記近用内寄せ量を表す項目6を、それぞれ十の位、一の位に配置し、2桁の数字として刻印した。
【0017】
累進帯の長さを表す刻印5と近用内寄せ量を表す刻印6の位置は、累進多焦点レンズのフィッティングポイントから外周部方向に半径10mm以上は離した方が好ましい。刻印はレンズの見栄えを損なわないよう、凝視しないと確認できない大きさ、あるいは濃さとなってはいるものの、フィッティングポイント近傍では視野の妨げになってしまう。かといって、あまりにもフィッティングポイントより離してしまうと、眼鏡フレームの形状に玉型加工したときに削り落とされてしまう。従って、一般的な眼鏡フレームの大きさから逆算すると、フィッティングポイントから半径30mm以内に位置することにより、これらの課題を解決した。
【0018】
以上を踏まえ本発明の累進多焦点レンズでは、累進帯の長さを表す刻印5と近用内寄せ量を表す刻印6を、図1及び図3のように基準マーク3の上3mmに配置した。これにより、累進帯の長さを表す刻印5と近用内寄せ量を表す刻印6が視野の妨げにならず、さらに基準マーク3の近傍に位置することから、凝視しないと確認できない大きさ、あるいは濃さでも、簡単に見つけることができる。もちろん、図4に示したように、累進帯の長さを表す刻印5と近用内寄せ量を表す刻印6を加入度マーク4の下方に配置しても、同等の効果が期待できる。
【0019】
【発明の効果】
本発明の累進多焦点レンズによれば、眼鏡フレームの形状に玉型加工された後でも、レンズ現品の刻印により、施された設計が判別できる。
【0020】
本発明の累進多焦点レンズによれば、施された設計を判別するための刻印が、視野の妨げにならず、かつ、探しやすい場所に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の累進多焦点レンズの刻印配置を示した正面図
【図2】従来の累進多焦点レンズの刻印配置を示した正面図
【図3】本発明の累進多焦点レンズの基準マーク3の近傍を拡大した正面図
【図4】累進帯の長さを表す刻印5と近用内寄せ量を表す刻印6を加入度マーク4の下方に配置した、本発明の累進多焦点レンズの刻印配置を示した正面図
【符号の説明】
0:フィッティングポイント
1:製作者マーク
2:商品マーク
3:基準マーク
4:加入度マーク
5:累進帯の長さを表す刻印
6:近用内寄せ量を表す刻印
Claims (1)
- 累進多焦点レンズにおいて、
前記累進多焦点レンズを構成する2つの屈折面のうち、少なくとも一つの屈折面に前記累進多焦点レンズの設計を識別するための刻印があり、
前記設計を識別するための刻印は、前記累進多焦点レンズの累進帯の長さを表す項目と、前記累進多焦点レンズの遠用部に対する近用内寄せ量を表す項目とからなる2桁の数字であり、
前記設計を識別するための刻印は、下記(A)〜(C)の条件を全て満たす場所に位置することを特徴とする累進多焦点レンズ。
(A)前記累進多焦点レンズのフィッティングポイントから外周部方向に半径10mm以上離れた場所
(B)前記フィッティングポイントから半径30mm以内の場所
(C)前記累進多焦点レンズの座標系の基準を示す基準刻印の上方または下方の近傍
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JP14026498A JP4223589B2 (ja) | 1998-05-21 | 1998-05-21 | 累進多焦点レンズ |
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Family Applications (1)
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