JPH11337849A - N×2n光ファイバスイッチ - Google Patents

N×2n光ファイバスイッチ

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JPH11337849A
JPH11337849A JP10149593A JP14959398A JPH11337849A JP H11337849 A JPH11337849 A JP H11337849A JP 10149593 A JP10149593 A JP 10149593A JP 14959398 A JP14959398 A JP 14959398A JP H11337849 A JPH11337849 A JP H11337849A
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fixed
grooves
optical fibers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数対の光ファイバ回路を機械的に同時に切
り換え可能なN×2N(N≧1)回路切り換え用光ファ
イバスイッチを提供することにある。 【解決手段】 本発明による光ファイバスイッチは、整
列手段1,2のスリット12に案内されて光軸(Z)に
対して直角(X)方向に交互に往復動する駆動部材13
によりN(N≧1)本の可動光ファイバ9を同時に移動
変位させる。アクチュエータに設けた弾性ピン15のた
わみ応力によってN(N≧1)本の可動光ファイバ9を
同時に整列V溝に押し付ける機構により可動側光ファイ
バ9の光軸と第1または第2の固定側光ファイバの光軸
を正確に一致させる。さらに、前記弾性ピン15によっ
て前記アクチュエータに確実な自己保持機能を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ通信シ
ステム等に使用される光ファイバスイッチに関する。さ
らに詳しく言えば、光ファイバ素線を駆動して複数対の
光ファイバ回路を小さい電力で機械的に繰り返し切り換
えることができるN×2N(N≧1)光ファイバスイッ
チに関する。また本発明は、前記切り換えに用いる切り
換え時のみ瞬間的にパルス電流を要するのみで常時通電
を要しない自己保持機能を備えるアクチュェータにも関
連する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバスイッチとして、光ファイバ
素線を直接または間接に移動させるものが提案されてい
る。光ファイバスイッチの主要な可動部分が光ファイバ
素線のみである光ファイバスイッチは、作動距離が微小
で足り可動部の質量は微小であるので、比較的に高速の
スイッチングができる利点をもっている。一方、欠点と
しては脆弱な石英ガラス製光ファイバ(可動側)自体を
駆動してスイッチング動作するために、光ファイバ素線
を破損するおそれがある。また可動側光ファイバと各々
の固定側光ファイバの光軸を精密に一致させることが技
術課題となっていた。
【0003】USP5,434,936号に開示されて
いる光ファイバスイッチは1×2回路切り換えスイッチ
である。これは可動側光ファイバの駆動に磁気を使用し
たものである。さらにUSP4,834,488号に開
示されている2×2回路クロススイッチがある。これ
は、可動側光ファイバの駆動にソレノイドコイルによる
機械的なアクチュエータを使用したものである。図6a
乃至図6dは、USP5,434,936号に開示され
ている光ファイバ素線を使用して構成した1×2回路切
り換えスイッチの光ファイバ素線形式の光ファイバスイ
ッチの動作を説明するための略図である。図6a乃至図
6cは平面図であり、図6dは側断面図である。
【0004】図6a〜図6dにおいて、固定側光ファイ
バ31,32は一対の部材33,34の一面に各々形成
したV溝35,36の底に先端面を揃えて接着固定され
ている。固定側光ファイバ31,32の先端面は前記一
対の部材33,34の左端面から後退した位置にある。
可動側光ファイバ37は固定部材38に支持固定されて
おり、可動側光ファイバ37の外面には磁性材料の被膜
が付着させられている。この磁性材料の被膜が付着させ
られている部分を永久磁石の磁界の中において、ソレノ
イドコイルにより磁界を変化させて、固定側光ファイバ
31,32の方向に交互に駆動変位させることによっ
て、可動側光ファイバ7は空間を往復して固定側光ファ
イバ31,32に交互に接続させられる。
【0005】シングルモード光ファイバの場合、2μm
の光軸ずれが生じたときの挿入損失は約0.86dB
(約18%の光損失)になる。したがって、挿入損失を
低減するためには可動側光ファイバ37の光軸は、V溝
に接触して固定側光ファイバ31、32の光軸と正確に
一致した状態で停止させなければならない。光ファイバ
素線を使用して構成した光ファイバスイッチは、図6a
において、白矢印で示すように適正な駆動力Wが作用し
た場合にのみ可動側光ファイバ37の光軸は固定側光フ
ァイバ31の光軸と一致できる。しかし、図6bに示す
ように、駆動力Wが不足の場合は、可動側光ファイバ3
7の先端部は浮き上がってV溝35に到達しなくなる。
一方、図6cに示すように、駆動力Wが過大の場合は、
可動側光ファイバ37の先端部近傍がV溝35の縁に突
き当たって可動側光ファイバ37の先端部はV溝35か
ら浮き上がるので、やはり可動側光ファイバ37の光軸
は固定側光ファイバ31の光軸と一致しなくなる。可動
側光ファイバ37の先端部の許容変位量は1μmと仮定
したとき、このような微小な変位量に対応すべき駆動力
Wの微小な制御はほとんど不可能であると推察される。
【0006】次に、USP4,834,488号に開示
されている2×2回路クロススイッチは、可動側光ファ
イバの駆動にソレノイドコイルにより回転する機械的な
アクチュエータを使用したものである。可動側光ファイ
バおよび固定側光ファイバの係合するV溝などの整列手
段はなく、各々の光ファイバの光軸の一致精度に疑問が
ある。したがって、これらの従来例では、可動側光ファ
イバの光軸を固定側光ファイバの光軸と再現性良く一致
させる技術は不完全であり、光ファイバ素線形式の光フ
ァイバスイッチを構成するときの解決すべき課題であっ
た。
【0007】光ファイバスイッチに要求される特性とし
て前述の光挿入損失の低減による接続性能の向上と共
に、常時通電を要しないで接続位置を確保できる自己保
持特性がある。すなわち、回路切り換え時のみパルス電
流を一瞬間流すことによって、可動側光ファイバは、ど
ちらかの固定側光ファイバとの接続状態を保持すること
ができることが要求される。前述のUSP4,834,
488号に開示されている2×2回路クロススイッチは
常時通電を要する形式である。さらに前述のUSP5,
434,936号に開示されている光ファイバ素線を使
用して構成した1×2回路切り換えスイッチの光ファイ
バ素線形式の光ファイバスイッチは自己保持型ではある
が、外面に磁性材料の被膜を付着した可動側光ファイバ
7は原理的に微小な磁力に制限されるので、外部磁界の
影響を受けたときや衝撃を受けたときの自己保持特性の
信頼性に難点があるものと推察できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】複数の光ファイバを同
時に切り換える光ファイバスイッチを前述した先行例の
光ファイバスイッチの構造原理を利用して実現すること
は、前述の諸事由により困難である。複数の光ファイバ
を同時に切り換える光ファイバスイッチにおいては、す
べての対応する可動側光ファイバと固定側光ファイバ間
の確実に光軸を一致させることにより、全ての対の挿入
損失を最小限にする必要がある。さらにまた、確実な自
己保持特性を持たせスイッチ動作の信頼性を高める必要
がある。
【0009】本発明の目的は、前述した先行例の技術課
題を解決し、さらに加えて、複数対の光ファイバ回路を
機械的に同時に切り換え可能なN×2N(N≧1)回路
切り換え用光ファイバスイッチを提供することにある。
さらに具体的な発明の目的は、スリットに案内されて光
軸(Z)に対して直角(X)方向に交互に往復動する駆
動部材によりN(N≧1)本の可動光ファイバを同時に
移動変位させる機構、アクチュエータに設けた弾性ピン
のたわみ応力によってN(N≧1)本の可動側光ファイ
バを同時に整列V溝に押し付ける機構により可動側光フ
ァイバと固定側光ファイバの光軸を正確に一致させる機
構、および前記弾性ピンによって確実な自己保持機能な
どを具備したN×2N(N≧1)回路切り換え用光ファ
イバスイッチを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によるN×2N光ファイバスイッチは、Z軸
に平行でY方向に整列させられて設けられた対向するN
(N≧1)対のV溝,前記V溝をX方向に横断する1個
のスリットを有する整列部材本体と、前記各V溝の底に
接触して配置される2N本の固定側光ファイバと、先端
が前記固定側光ファイバに対向して設けられる対のV溝
のいずれにも接触可能に設けられているN本の可動側光
ファイバと、 前記スリット
に挿入され、前記N本の可動側光ファイバに係合してX
方向に移動可能に案内されている駆動部材と、前記駆動
部材に係合して、前記N本の可動側光ファイバを前記対
のV溝の一方に接触させて前記2N本の固定側光ファイ
バの一方のN本に接続する第1の位置と前記対のV溝の
他方に接触させて前記2N本の固定側光ファイバの他方
のN本に接続する第2の位置に移動させるように、前記
駆動部材に弾性的に連結して往復駆動するアクチュエー
タから構成されている。前記整列部材本体は対の2N個
のV溝が別々に設けられた第1の整列部材と第2整列部
材を接合して構成されており各整列部材の材質は超硬合
金とすることができる。前記アクチュエータは、モータ
と、モータの軸先端に取付けた円筒部材端面に偏心して
設けられている弾性材料から成る微小径の弾性ピンから
構成されており、前記弾性ピンは前記駆動部材に設けた
スリットに挿入されており、前記モータを正逆転させる
ことにより、前記駆動部材をX方向に進退させて、可動
側光ファイバを前記第1の位置と第2の位置間を往復移
動させるように構成することができる。前記アクチュエ
ータは、前記モータを、180°を越え270°未満の
回転範囲に制限する回転位置規制部材をさらに含み、前
記範囲内の正逆転によって前記可動側光ファイバ先端を
前記第1の位置と第2の位置間を移動させるように構成
することができる。前記モータの弾性の弾性ピン位置の
回転半径をR、前記第1の位置と第2の位置間の距離を
Sとするときに2R>Sとすることができる。前記回転
角度規制部材に、弾性ピン吸引用の永久磁石を配設する
ことができる。前記アクチュエータを、ラッチング・ソ
レノイドで構成することができる。前記可動側光ファイ
バおよび固定側光ファイバの先端面は光軸直角面に対し
て4度以上の傾斜面に成形することができる。前記N×
2N光ファイバスイッチを直列に接続して1×N光ファ
イバスイッチを構成することができる。前記1×N光フ
ァイバスイッチを2N個使用してN×Nマトリックス光
ファイバスイッチを構成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して本発明に
よる光ファイバスイッチの実施態様をさらに詳しく説明
する。図1a乃至図1eは、本発明によるN×2N(N
=4)光ファイバスイッチの実施例の光ファイバスイッ
チ本体および駆動部材を示す図である。図1aは本発明
によるN×2N(N=4)光ファイバスイッチの本体部
分の実施例の正面断面図である。図1bは前記実施例を
A〜A,B〜Bで切断して示した側断面、図1cは前記
実施例の平面断面図であり、可動側光ファイバは中立の
位置で示されている。図1dは、前記実施例の接続状態
を示す側面断面図であり、図1eは前記実施例の他の接
続状態を示す側面断面図である。
【0012】本発明によるN×2N光ファイバスイッチ
は、長方形の第1の整列部材1と第2の整列部材2の各
々の長手方向(Z)の対向する面に、それぞれN本(N
=4)の光ファイバを整列する平行V溝3,・・3,
4,・4を設けてある。整列部材1,2は、後述するよ
うに各平行V溝3,・・3,4,・4が形成する菱形空
間内に固定および可動側光ファイバを配置した状態で対
面接合されている。短手方向(X)に1個のスリット1
2を前記各平行V溝3,・・3,4,・4を横断するよ
うに設けられている。図1b左側に示されているよう
に、前記第1の整列部材1と第2の整列部材2の一端側
(図1a,図1bにおいて左端)から、各整列V溝3,
・・3に第1の固定側光ファイバ7,・・7を、各整列
V溝4,・・4に第2の固定側光ファイバ8,・・8を
同一V溝空間で、高さを揃えて接着してある。固定側光
ファイバ7,・・7、8,・・8の被覆部分は取り付け
フランジ5で支持されている。図1b左側に示されてい
るように、前記第1の整列部材1と第2の整列部材2の
他端側(図1a,図1bにおいて右端)から、各整列V
溝3,・・3と各整列V溝4,・・4が形成する菱形空
間内の中心部にに可動側光ファイバ9,・・9の先端部
が配置されている。なお可動側光ファイバ9,・・9の
被覆部分は可動側取り付けフランジ10で支持されてい
る。
【0013】駆動部材13は前述した整列部材1,2の
X方向に設けたスリット12によりX方向に往復移動可
能に案内されている。スリット溝12は、幅1mm以下
であり、駆動部材13を受入れて光軸(Z)と直角方向
(X)に案内する。駆動部材13は、図1d,図1eに
示されているように溝14,16を持っており、溝14
には可動側光ファイバ9,・・9の先端部が挿入されて
いる。他方の溝16には後述するアクチュエータの弾性
ピン15が係合させられている。前記駆動部材13が、
前記可動側光ファイバ先端近傍を前記第1の固定側光フ
ァイバと第2の固定側光ファイバの各整列基準面に交互
に所定の押し付け力で弾性的に押し付けるように駆動さ
れる。なお、駆動部材13の脱落防止のための案内蓋部
材17を設け、整列部材1,2の上面に接着またはねじ
止めなどにより固定する。
【0014】図1dは、駆動部材13を黒矢印で示す右
方向に変位させた状態図である。この場合、駆動部材1
3の変位は弾性ピン15により駆動される、駆動部材1
3の変位に伴って4本の可動側光ファイバ9はスリット
溝14により右方向に移動させられ、整列部材2のV溝
面4に押し付けられて接触して停止する。図1eは、駆
動部材13を黒矢印で示す左方向に変位させた状態図で
ある。この場合、駆動部材13の変位に伴って4本の可
動側光ファイバ9はスリット溝14により左方向に移動
させられ、整列部材1のV溝面3に押し付けられて接触
して停止する。ここで、整列部材1,2は機械加工の精
度向上および可動側光ファイバによる繰り返し接触によ
る耐磨耗を考慮して超硬合金材を使用した。
【0015】図2aと図2bは、前記図1a乃至図1e
に示したN×2N(N=4)光ファイバスイッチの実施
例について、可動側光ファイバ9,・・9の駆動部材1
3による駆動機構と押し付け整列機構に関する原理を示
す説明図である。図2aは可動側光ファイバ9,・・9
が整列部材1のV溝に軽く押しつけられて第1の固定側
光ファイバ7,・・7に対面接続された状態を示してい
る。図2bは可動側光ファイバ9,・・9が整列部材2
のV溝に軽く押しつけられて第2の固定側光ファイバ
8,・・8に対面接続されている。可動側光ファイバ
9,・・9は整列部材1,2の他端からその先端面を揃
え、かつ、固定側光ファイバ7,8の先端面から10μ
m以下の隙間になるように挿入して取付ける。なお、各
光ファイバ7,8,9の先端面は反射戻り光低減のため
に光軸直角面に対してθ°(θ>4°)の傾斜面に成形
研磨しておく。図1a参照。
【0016】前述したように、可動側光ファイバ9をV
溝3,4に密着させる押し付け力Wが過大な場合は可動
側光ファイバ9はせん断破壊される。一方、過少な場合
は密着が不完全になる。したがって、適正な押し付け力
Wを得る手段として本発明のN×2N光ファイバスイッ
チは、可動側光ファイバ9,・・9を駆動するアクチュ
エータと駆動部材13を弾性ピンで結合して、この弾性
ピンのたわみ変形により生ずる弾性力により行う構成を
とったことを特徴としている。さらに、以上の弾性ピン
はアクチュエータの自己保持力の生成機構の要素として
関与させている。
【0017】図3aでは、駆動部材13が上方向に変位
して可動側光ファイバ9が固定側光ファイバ7に接続さ
れた状態を示す。小形コアレス・モータ18の回転軸1
9の先端にブッシュ20を圧入してある。小形コアレス
・モータ18には、電気端子21を介して電力が供給さ
れる。ブッシュ20には直径0.2mmの弾性ピン15
が偏心して設けられている。この弾性ピン15としてピ
アノ線などを使用できる。ブッシュ20の回転角度は回
転角度規制部材23で規制される。回転角度規制部材2
3には永久磁石24,24を埋設してある。ここで、弾
性ピン15の回転半径Rと可動側光ファイバ9の可動ス
トロークSの関係を2R>Sと決めることにより、コア
レス・モータ18を回転させて弾性ピン15が回転角度
規制部材23に接触して停止した状態で弾性ピン15は
図示のようにたわみ変形する。
【0018】この変形量をσとすれば σ=R−(S/
2)になる。この変形量σに対応した力Wが駆動部材1
3に負荷される。この力Wは次の式で計算できる。 W=3EIσ/L3 ただし、E:弾性ピンのヤング率(≒22,000kg
f/mm2 ) I:弾性ピンの断面係数(≒7.85-5/φ0.2m
m) L:弾性ピンの長さ (5mm) それぞれの括弧内数値を用いて計算すれば、W=0.0
69σ(kgf)になる。したがって、σ=0.1mm
毎にW=0.69gfになる。可動側光ファイバが4本
としたときの所要接触力は約12gfであるから、弾性
ピン21の所要のたわみ量σは約0.2mmになること
が判る。
【0019】図3eは、駆動部材13が右方向に変位し
て可動側光ファイバ9が固定側光ファイバ7に接続され
た状態における駆動部材13の自己保持力Fの発生機構
の説明図である。弾性ピン15のたわみσにより駆動部
材13に負荷される力Wについて述べたが、この力Wを
利用して自己保持力Fを付与できる。図3eにおいて、
弾性ピン15の回転角度ψを180°+2α(0°<α
<30°)とすることにより、弾性ピン15のたわみσ
により駆動部材13に負荷される力WによってF=Wt
anαで計算される力が弾性ピン15を回転角度規制部
材23に押し付ける分力として発生する。例えばW=1
2gf,α=30°とすれば、分力Fは約6.9gfに
なる。この状態においてモータは逆転しないことが実験
で確認できた。さらに回転角度規制部材23の弾性ピン
15の接触部には永久磁石24を埋設してあるので、こ
の永久磁石24の吸引力が弾性ピン15に作用するよう
に構成してある。したがって、本発明のN×2N光ファ
イバスイッチにおいては、モータに常時通電すること無
しに、確実に自己保持力Fを付与することができる。
【0020】駆動部材13の駆動力をWとすれば、可動
側光ファイバ9には駆動部材13を挟んで両側に各々W
/2の押し付け力で可動側光ファイバ9の先端部は各V
溝3,4に押し付けて密着させられる。したがって、可
動側光ファイバ9の光軸は固定側光ファイバ7,8の光
軸と正確に一致させることができる。本件発明者の実験
によれば、直径0.125mmのシングルモード光ファ
イバをV溝で支持した両持梁の状態で、幅寸法が0.4
mmの駆動部材13を用いて当該シングルモード光ファ
イバのせん断破壊荷重は約600gfであった。さら
に、実験によれば固定側光ファイバ7,8間の距離Sが
0.125mm,支持点からの距離Lが5mmの位置で
当該シングルモード光ファイバをV溝面に安定的に密着
させるに要する荷重は、1本につき3g以下で十分であ
ることが判った。したがって、駆動部材13に負荷する
押し付け力Wは3g以上あればよいことが判った。この
値は当該シングルモード光ファイバのせん断破壊荷重は
約600gfに比較して十分小さな値であり、繰り返し
曲げ強度を考慮しても破壊に対しては十分な耐久性をも
っていると考えてよい。
【0021】図4aと図4bに、アクチュエータの他の
実施例を示す。アクチュエータとして公知の自己保持型
ラッチング・ソレノイドを使用することができる。永久
磁石26の両側にソレノイド・コイル25が設けられて
いる。中心の磁性材質から成るコア27に可動軸28が
滑動可能に結合されて構成されている。スイッチSW1
およびSW2を交互にオンオフして0.1秒以下のパル
ス電流を通電することにより、図4aと図4bに示すよ
うに可動軸28を交互に軸方向に向きを変えて移動さ
せ、常時通電することなしに各移動端位置を保持可能に
している。自己保持型ラッチング・ソレノイドの可動軸
28の一端にブッシュ29を取付けこのブッシュ29に
弾性ピン30を図のように軸直角に取付ける。この弾性
ピン30を前述した駆動部材13の溝16に前述した弾
性ピン15と同様に結合させることにより、本発明のN
×2N光ファイバスイッチ用自己保持機構として好適に
適用できる。
【0022】図5aから図5cに、本発明により形成さ
れるスイッチの回路図を示す。 図5aは1×2(N
=1)スイッチの回路図、図5bは2×4(N=2)ス
イッチの回路図、図5cは4×8(N=4)スイッチの
回路図である。図5cは4×8回路光ファイバスイッチ
であり、A,B,C,Dの4本の可動側光ファイバを
1,3,5,7または2,4,6,8の固定側光ファイ
バに同時に接続を切り換えることができる。したがっ
て、従来の4×8回路光ファイバスイッチが通常4個の
1×2回路光ファイバスイッチを並列に使用して構成し
ていたのに比較して小型にできる。本発明のN×2N光
ファイバスイッチは1個のスイッチ本体に16×32回
路の多回路でも組み込み構成が容易にできるので、従来
の構成法に比較して大幅に小型化できる。さらに、本発
明のN×2N光ファイバスイッチを直列に接続して1×
N光ファイバスイッチ、または1×N光ファイバスイッ
チを2N個使用してN×Nマトリックス光ファイバスイ
ッチの構成まで発展応用できる。
【0023】
【発明の効果】本発明によるN×2N光ファイバスイッ
チは、以上のように構成されているから、駆動部材が、
前記可動側光ファイバ先端近傍を前記第1の固定側光フ
ァイバと第2の固定側光ファイバの各整列基準面に交互
に所定の押し付け力で弾性的に押し付けるように駆動で
きる。また前記アクチュエータは、モータを、180°
を越え270°未満の回転範囲に制限する回転位置規制
部材をさらに含み、前記範囲内の正逆回転によって前記
可動光ファイバ先端を前記第1の位置と第2の位置間を
移動させることができるものであるから、可動側光ファ
イバと各々の固定側光ファイバとの光軸の接続位置を正
確に規制できる。前記アクチュエータの駆動ピン位置の
回転半径をR,前記第1の位置と第2の位置間の距離を
Sとするときに2R>Sであるように定めることによ
り、各回転位置において弾性ピンにたわみ変形を与え
て、それにより生ずる弾性力と、回転角度規制部材に設
けた駆動ピン吸引用の永久磁石により回路切り換え時の
みの瞬間的なパルス電流の通電のみで常時通電を要しな
い自己保持型光ファイバスイッチを構成できる。本発明
のN×2N光ファイバスイッチは1個のスイッチ本体に
16×32回路の多回路でも組み込み構成が容易にでき
るので、従来のN×2N光ファイバスイッチが通常N個
の1×2回路光ファイバスイッチを使用して構成してい
たのに比較して大幅に小型化できる。さらに、本発明の
N×2N光ファイバスイッチを直列に接続して1×N光
ファイバスイッチ、または1×N光ファイバスイッチを
2個使用してN×Nマトリックス光ファイバスイッチの
構成まで発展応用できる。さらに前記1×N光ファイバ
スイッチを1個と1×M光ファイバスイッチを使用して
N×Mマトリックス光ファイバスイッチを構成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1a】本発明によるN×2N光ファイバスイッチの
本体部分の実施例の正面断面図である。
【図1b】前記実施例をA〜A,B〜Bで切断して示し
た側断面である。
【図1c】前記実施例の平面断面図である。
【図1d】前記実施例の接続状態を示す側面断面図であ
る。
【図1e】前記実施例の他の接続状態を示す側面断面図
である。
【図2a】前記実施例の第1の接続位置を示す正面断面
図である。
【図2b】前記実施例の第2の接続位置を示す正面断面
図である。
【図3a】前記実施例の第1の接続位置におけるアクチ
ュエータとの関係を示す平面図である。
【図3b】前記実施例の第2の接続位置におけるアクチ
ュエータとの関係を示す平面図である。
【図3c】前記実施例を第1の接続位置で示す側面図で
ある。
【図3d】前記実施例の第2の接続位置で示す側面図で
ある。
【図3e】駆動部材の自己保持力Fの発生機構の説明図
である。
【図4a】可動側光ファイバを駆動する他のアクチュエ
ータの実施例を示す図である。
【図4b】図4aに示した実施例を他の接続位置で示す
図である。
【図5a】1×2(N=1)スイッチの回路図である。
【図5b】2×4(N=2)スイッチの回路図である。
【図5c】4×8(N=4)スイッチの回路図である。
【図6a】従来の1×2スイッチの第1の接続位置を示
す正面断面図である。
【図6b】前記スイッチの好ましくない接続状態を示す
正面断面図である。
【図6c】前記スイッチのさらに他の好ましくない接続
状態を示す正面断面図である。
【図6d】前記スイッチのV溝と光ファイバの関係を示
した側面断面図である。
【符号の説明】
1,2 整列部材 3,4 V溝 5 取り付けフランジ 7,8 固定側光ファイバ 9 可動側光ファイバ 10 可動側フランジ 11 光ファイバの被覆部 12 整列部材のスリット溝 13 駆動部材 14 駆動部材のスリット溝 15 弾性ピン 16 駆動部材のスリット溝 17 蓋部材 18 小型コアレスモータ 19 回転軸 20 ブッシュ 23 回転角度規制部材 24 永久磁石 25 ソレノイド・コイル 26 永久磁石 27 磁性材質から成るコア 28 可動軸 29 ブッシュ 30 弾性ピン 31,32 固定側光ファイバ 33,34 整列部材 35,36 V溝 37 可動側光ファイバ 38 固定部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】この変形量をσとすれば σ=R−(S/
2)になる。この変形量σに対応した力Wが駆動部材1
3に負荷される。この力Wは次の式で計算できる。 W=3EIσ/L3 ただし、E:弾性ピンのヤング率(≒22,000kg
f/mm2 ) I:弾性ピンの断面係数(≒(7.85×10-5)/φ
0.2mm) L:弾性ピンの長さ (5mm) それぞれの括弧内数値を用いて計算すれば、W=0.0
41σ(kgf)になる。したがって、σ=0.1mm
毎にW=0.41gfになる。可動側光ファイバが4本
としたときの所要接触力は約12gfであるから、弾性
ピン21の所要のたわみ量σは約0.3mmになること
が判る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2a
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2a】前記実施例の第1の接続位置を示す平面断面
図である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2b
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2b】前記実施例の第2の接続位置を示す平面断面
図である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3e】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図6d】
【図5c】
【図6a】
【図6b】
【図6c】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】図6a〜図6dにおいて、固定側光ファイ
バ31,32は一対の部材33,34の一面に各々形成
したV溝35,36の底に先端面を揃えて接着固定され
ている。固定側光ファイバ31,32の先端面は前記一
対の部材33,34の左端面から後退した位置にある。
可動側光ファイバ37は固定部材38に支持固定されて
おり、可動側光ファイバ37の外面には磁性材料の被膜
が付着させられている。この磁性材料の被膜が付着させ
られている部分を永久磁石の磁界の中において、ソレノ
イドコイルにより磁界を変化させて、固定側光ファイバ
31,32の方向に交互に駆動変位させることによっ
て、可動側光ファイバ37は空間を往復して固定側光フ
ァイバ31,32に交互に接続させられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】光ファイバスイッチに要求される特性とし
て前述の光挿入損失の低減による接続性能の向上と共
に、常時通電を要しないで接続位置を確保できる自己保
持特性がある。すなわち、回路切り換え時のみパルス電
流を一瞬間流すことによって、可動側光ファイバは、ど
ちらかの固定側光ファイバとの接続状態を保持すること
ができることが要求される。前述のUSP4,834,
488号に開示されている2×2回路クロススイッチは
常時通電を要する形式である。さらに前述のUSP5,
434,936号に開示されている光ファイバ素線を使
用して構成した1×2回路切り換えスイッチの光ファイ
バ素線形式の光ファイバスイッチは自己保持型ではある
が、外面に磁性材料の被膜を付着した可動側光ファイバ
37は原理的に微小な磁力に制限されるので、外部磁界
の影響を受けたときや衝撃を受けたときの自己保持特性
の信頼性に難点があるものと推察できる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によるN×2N光ファイバスイッチは、Z軸
に平行でY方向に整列させられて設けられた対向するN
(N≧1)対のV溝,前記V溝をX方向に横断する1個
のスリットを有する整列部材本体と、前記各V溝の底に
接触して配置される2N本の固定側光ファイバと、先端
が前記固定側光ファイバに対向して設けられる対のV溝
のいずれにも接触可能に設けられているN本の可動側光
ファイバと、 前記スリット
に挿入され、前記N本の可動側光ファイバに係合してX
方向に移動可能に案内されている駆動部材と、前記駆動
部材に係合して、前記N本の可動側光ファイバを前記対
のV溝の一方に接触させて前記2N本の固定側光ファイ
バの一方のN本に接続する第1の位置と前記対のV溝の
他方に接触させて前記2N本の固定側光ファイバの他方
のN本に接続する第2の位置に移動させるように、前記
駆動部材に弾性的に連結して往復駆動するアクチュエー
タから構成されている。前記整列部材本体は対の2N個
のV溝が別々に設けられた第1の整列部材と第2整列部
材を接合して構成されており各整列部材の材質は超硬合
金とすることができる。前記アクチュエータは、モータ
と、モータの軸先端に取付けた円筒部材端面に偏心して
設けられている弾性材料から成る微小径の弾性ピンから
構成されており、前記弾性ピンは前記駆動部材に設けた
スリットに挿入されており、前記モータを正逆転させる
ことにより、前記駆動部材をX方向に進退させて、可動
側光ファイバを前記第1の位置と第2の位置間を往復移
動させるように構成することができる。前記アクチュエ
ータは、前記モータを、180°を越え270°未満の
回転範囲に制限する回転位置規制部材をさらに含み、前
記範囲内の正逆転によって前記可動側光ファイバ先端を
前記第1の位置と第2の位置間を移動させるように構成
することができる。前記モータの弾性の弾性ピン位置の
回転半径をR、前記第1の位置と第2の位置間の距離を
Sとするときに2R>Sとすることができる。前記回転
角度規制部材に、弾性ピン吸引用の永久磁石を配設する
ことができる。前記アクチュエータを、ラッチング・ソ
レノイドで構成することができる。前記可動側光ファイ
バおよび固定側光ファイバの先端面は光軸直角面に対し
て4度以上の傾斜面に成形することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本発明によるN×2N光ファイバスイッチ
は、長方形の第1の整列部材1と第2の整列部材2の各
々の長手方向(Z)の対向する面に、それぞれN本(N
=4)の光ファイバを整列する平行V溝3,・・3,
4,・4を設けてある。整列部材1,2は、後述するよ
うに各平行V溝3,・・3,4,・4が形成する菱形空
間内に固定および可動側光ファイバを配置した状態で対
面接合されている。短手方向(X)に1個のスリット1
2を前記各平行V溝3,・・3,4,・4を横断するよ
うに設けられている。図1b左側に示されているよう
に、前記第1の整列部材1と第2の整列部材2の一端側
(図1aにおいて左端)から、各整列V溝3,・・3に
第1の固定側光ファイバ7,・・7を、各整列V溝4,
・・4に第2の固定側光ファイバ8,・・8を同一V溝
空間で、高さを揃えて接着してある。固定側光ファイバ
7,・・7、8,・・8の被覆部分は取り付けフランジ
5で支持されている。図1b側に示されているよう
に、前記第1の整列部材1と第2の整列部材2の他端側
(図1aにおいて右端)から、各整列V溝3,・・3と
各整列V溝4,・・4が形成する菱形空間内の中心部に
可動側光ファイバ9,・・9の先端部が配置されてい
る。なお可動側光ファイバ9,・・9の被覆部分は可動
側取り付けフランジ10で支持されている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】図5aから図5cに、本発明により形成さ
れるスイッチの回路図を示す。 図5aは1×2(N
=1)スイッチの回路図、図5bは2×4(N=2)ス
イッチの回路図、図5cは4×8(N=4)スイッチの
回路図である。図5cは4×8回路光ファイバスイッチ
であり、A,B,C,Dの4本の可動側光ファイバを
1,3,5,7または2,4,6,8の固定側光ファイ
バに同時に接続を切り換えることができる。したがっ
て、従来の4×8回路光ファイバスイッチが通常4個の
1×2回路光ファイバスイッチを並列に使用して構成し
ていたのに比較して小型にできる。本発明のN×2N光
ファイバスイッチは1個のスイッチ本体に16×32回
路の多回路でも組み込み構成が容易にできるので、従来
の構成法に比較して大幅に小型化できる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】
【発明の効果】本発明によるN×2N光ファイバスイッ
チは、以上のように構成されているから、駆動部材が、
前記可動側光ファイバ先端近傍を前記第1の固定側光フ
ァイバと第2の固定側光ファイバの各整列基準面に交互
に所定の押し付け力で弾性的に押し付けるように駆動で
きる。また前記アクチュエータは、モータを、180°
を越え270°未満の回転範囲に制限する回転位置規制
部材をさらに含み、前記範囲内の正逆回転によって前記
可動光ファイバ先端を前記第1の位置と第2の位置間を
移動させることができるものであるから、可動側光ファ
イバと各々の固定側光ファイバとの光軸の接続位置を正
確に規制できる。前記アクチュエータの駆動ピン位置の
回転半径をR,前記第1の位置と第2の位置間の距離を
Sとするときに2R>Sであるように定めることによ
り、各回転位置において弾性ピンにたわみ変形を与え
て、それにより生ずる弾性力と、回転角度規制部材に設
けた駆動ピン吸引用の永久磁石により回路切り換え時の
みの瞬間的なパルス電流の通電のみで常時通電を要しな
い自己保持型光ファイバスイッチを構成できる。本発明
のN×2N光ファイバスイッチは1個のスイッチ本体に
16×32回路の多回路でも組み込み構成が容易にでき
るので、従来のN×2N光ファイバスイッチが通常N個
の1×2回路光ファイバスイッチを使用して構成してい
たのに比較して大幅に小型化できる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3c
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3c】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3d
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3d】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3e
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3e】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Z軸に平行でY方向に整列させられて設
    けられた対向するN(N≧1)対のV溝,前記V溝をX
    方向に横断する1個のスリットを有する整列部材本体
    と、前記各V溝の底に接触して配置される2N本の固定
    側光ファイバと、先端が前記固定側光ファイバに対向し
    て設けられる対のV溝のいずれにも接触可能に設けられ
    ているN本の可動側光ファイバと、
    前記スリットに挿入され、前記N本の可動側光
    ファイバに係合してX方向に移動可能に案内されている
    駆動部材と、前記駆動部材に係合して、前記N本の可動
    側光ファイバを前記対のV溝の一方に接触させて前記2
    N本の固定側光ファイバの一方のN本に接続する第1の
    位置と前記対のV溝の他方に接触させて前記2N本の固
    定側光ファイバの他方のN本に接続する第2の位置に移
    動させるように、前記駆動部材に弾性的に連結して往復
    駆動するアクチュエータから構成されたN×2N光ファ
    イバスイッチ。
  2. 【請求項2】 前記整列部材本体は対の2N個のV溝が
    別々に設けられた第1の整列部材と第2整列部材を接合
    して構成されており各整列部材の材質は超硬合金とした
    請求項1記載のN×2N光ファイバスイッチ。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエータは、モータと、モー
    タの軸先端に取付けた円筒部材端面に偏心して設けられ
    ている弾性材料から成る微小径の弾性ピンから構成され
    ており、前記弾性ピンは前記駆動部材に設けたスリット
    に挿入されており、前記モータを正逆転させることによ
    り、前記駆動部材をX方向に進退させて、可動側光ファ
    イバを前記第1の位置と第2の位置間を往復移動させる
    請求項1記載のN×2N光ファイバスイッチ。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータは、前記モータを、
    180°を越え270°未満の回転範囲に制限する回転
    位置規制部材をさらに含み、前記範囲内の正逆転によっ
    て前記可動側光ファイバ先端を前記第1の位置と第2の
    位置間を移動させる請求項3記載のN×2N光ファイバ
    スイッチ。
  5. 【請求項5】 前記モータの弾性の弾性ピン位置の回転
    半径をR、前記第1の位置と第2の位置間の距離をSと
    するときに2R>Sである請求項3記載のN×2N光フ
    ァイバスイッチ。
  6. 【請求項6】 前記回転角度規制部材に弾性ピン吸引用
    の永久磁石を配設した請求項4記載のN×2N光ファイ
    バスイッチ。
  7. 【請求項7】 前記アクチュエータは、ラッチング・ソ
    レノイドである請求項1記載のN×2N光ファイバスイ
    ッチ。
  8. 【請求項8】 前記可動側光ファイバおよび固定側光フ
    ァイバの先端面は光軸直角面に対して4度以上の傾斜面
    に成形されている請求項1記載のN×2N光ファイバス
    イッチ。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のN×2N光ファイバスイ
    ッチを直列に接続して構成した1×N光ファイバスイッ
    チ。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の1×N光ファイバスイ
    ッチを2N個使用したN×Nマトリックス光ファイバス
    イッチ。
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