JPH11336461A - 削孔機用セントラライザのクランプツース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】クランプツース１個当りの使用時間を倍増し、
ランニングコストの低減を計り得るクランプツースを提
供すること。 【解決手段】削孔機Ｄのセントラライザにおけるクラン
プツースの作業面Ａ及び該作業面の背面Ｂに夫々滑り止
め用の歯３４，３５を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、削孔機のセントラ
ライザ（パイプのネジ接続作業およびパイプの切り離し
作業を行う装置）におけるクランプツースに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、削孔機では、パイプの切り離し作
業を行う場合に、セントラライザによって最後部のパイ
プに回転トルクを与え、最後部のパイプとその前方のパ
イプとの螺合部を弛めるたり、あるいは、パイプのネジ
接続作業を行う場合に、セントラライザによって最後部
のパイプに回転トルクを与え、最後部のパイプのネジ部
をそれより前のパイプのネジ部に螺合させることが行わ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】パイプの切り離し作業
やパイプのネジ接続作業のうち、特に、パイプの切り離
し作業の場合に、セントラライザに装着されているクラ
ンプツースに大きな力が加わるため、クランプツースの
作業面に設けられている滑り止め用の歯の摩耗が激し
い。

【０００４】従って、従来は、クランプツースの交換が
頻繁に行われ、ランニングコストが嵩むという問題があ
った。本発明は、係る問題を解消するためになされたも
のであり、クランプツース１個当りの使用時間を倍増
し、ランニングコストの低減を計り得るクランプツース
を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明に
係る削孔機用セントラライザのクランプツースは、削孔
機のセントラライザにおけるクランプツースの作業面お
よび該作業面の背面にそれぞれ滑り止め用の歯を設けた
ことを特徴とするものである。上記構成によれば、クラ
ンプツースの作業面に設けた滑り止め用の歯が摩耗する
と、クランプツースを裏返してクランプツースの背面側
を新たに作業面にする。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態を説明する。図３に示す削孔機Ｄは、主として、走
行体１と、走行体１上に搭載したガイドセル３と、ガイ
ドセル３を傾動および俯仰させる油圧シリンダ群２と、
図示しないパイプを回転させながら前進あるいは後退さ
せるドリフタ４とから形成され、地盤補強用アンカーの
打設に供されている。

【０００７】図２に示すように、ガイドセル３の先端部
にクランプ５およびセントラライザ６が設けられてい
る。クランプ５は、対峙させた一対のクランプツース１
１，１２によって先行パイプＰ１を挟持するようになっ
ている。クランプツース１１は、パイプクランプシリン
ダ１３の図示しないのシリンダロッドに取り付けられ、
クランプツース１３は、パイプクランプシリンダ１４の
図示しないのシリンダロッドに取り付けられている。

【０００８】一方、セントラライザ６は、図１に示すよ
うに、大径パイプ用の一対のクランプツース２１，２２
によって後続パイプＰ２を挟持するようになっている。
クランプツース２１は、ほぼＴ字形のレンチアーム２３
の先端部に取り付けられ、他方のクランプツース２２
は、円弧状のレンチグローブ２４の先端部に取り付けら
れている。

【０００９】レンチアーム２３とレンチグローブ２４
は、ツースシリンダ２５により連結されている。レンチ
グローブ２４は、ガイドセル３上に配したローラ２６上
に載置され、また、レンチグローブ２４の後端部に固着
させたガイドピン２７は、ガイドセル３に立設させてレ
ンチグローブ２４の前後に設けたフレーム２８の円弧状
スリット２９に係合している。

【００１０】また、レンチアーム２３の後端部とガイド
セル３の一方の側面部との間にレンチシリンダ３０を架
橋させ、レンチグローブ２４の先端部とガイドセル３の
他の一方の側面部から張り出させたアーム３１の先端部
との間にコイルスプリング３２が架橋されている。クラ
ンプツース２１は、ツース固定ピン３３によりレンチア
ーム２３に固定され、クランプツース２２は、ツース固
定ピン３３によりレンチグローブ２４に固定されてい
る。また、これらのクランプツース２１，２２は、前面
Ａに鋸歯状の歯３４を備え、背面Ｂに鋸歯状の歯３５を
備えている。

【００１１】例えば、先行パイプＰ１と後続パイプＰ２
との螺合を解除する場合は、図２のように、先行パイプ
Ｐ１をクランプ５の一対のクランプツース１１，１２に
よって挟持した後、セントラライザ６によって後続パイ
プＰ２に回転トルクを付与する。セントラライザ６のツ
ースシリンダ２５を矢印ａのように伸長させると、図４
に示すように、レンチグローブ２４が矢印ｂのように反
時計方向に回動する。そして、図５に示すように、レン
チアーム２３のクランプツース２１とレンチグローブ２
４のクランプツース２２によって後続パイプＰ２が挟持
される。

【００１２】次に、レンチシリンダ３０を矢印ｃのよう
に伸長させると、図６に示すように、レンチアーム２３
およびレンチグローブ２４が時計方向に回動し、後続パ
イプＰ２に時計方向の回転トルクが付与され、先行パイ
プＰ１と後続パイプＰ２の螺合部が弛められる。しかる
後に、ツースシリンダ２５を収縮させると、図７に示す
ように、レンチグローブ２４が矢印ｄのように移動し、
後続パイプＰ２からクランプツース２１，２２が開放さ
れる。そして、レンチシリンダ３０を収縮させると、図
１の初期状態に戻る。

【００１３】しかして、クランプツース２１の前面Ａ側
の歯３４が摩耗したときは、固定ピン３３を抜いてレン
チアーム２３から、一旦、クランプツース２１を外した
後、クランプツース２１を反転させてクランプツース２
１の背面Ｂ側の歯３５を前面側（作業面側）にしてレン
チアーム２３に装着する（図８参照）。

【００１４】同様に、クランプツース２２の前面Ａ側の
歯３４が摩耗したときは、固定ピン３３を抜いてレンチ
グローブ２４から、一旦、クランプツース２２を外した
後、クランプツース２２を反転させてクランプツース２
２の背面Ｂ側の歯３５を前面側（作業面側）にしてレン
チグローブ２４に装着する（図８参照）。こうすること
で、クランプツース２１，２２各１個の使用期間が倍増
する。

【００１５】パイプの径が小さい場合は、図９のような
クランプツース４１を使用する（レンチアーム及びレン
チグローブ共通）。このクランプツース４１は、前後２
個の孔４２，４３を備えており、レンチアームやレンチ
グローブに取り付ける際には、パイプの把持に供する
側、例えば、前面Ａ側から遠距離に位置する孔４３にツ
ース固定ピン（図示せず）を通す。

【００１６】以上の説明では、ツース固定ピン３３によ
りクランプツース２１，２２を固定する場合について説
明したが、ツース固定ピンの代わりにツース固定ボルト
を用いてもよい。

【００１７】

【発明の効果】上記のように、請求項１に記載の発明
は、削孔機のセントラライザにおけるクランプツースの
作業面および該作業面の背面にそれぞれ滑り止め用の歯
を設けたため、クランプツース１個当りの使用時間が倍
増し、ランニングコストを低減させることができるよう
になった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るクランプツースを備えたセントラ
ライザの背面図である。

【図２】ガイドセル先端部の斜視図である。

【図３】削孔機の側面図である。

【図４】クランプ中の様子を示す説明図である。

【図５】クランプ終了時の様子を示す説明図である。

【図６】ネジ切り終了時の様子を示す説明図である。

【図７】クランプ開放終了時の様子を示す説明図であ
る。

【図８】クランプツースを反転させたときの説明図であ
る。

【図９】小径パイプ用のクランプツースの側面図であ
る。

【符号の説明】

Ａ クランプツースの作業面 Ｂ クランプツ
ースの背面 Ｄ 削孔機 ６ セントララ
イザ ３４，３５ 滑り止め用の歯

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 削孔機のセントラライザにおけるクラン
   プツースの作業面および該作業面の背面にそれぞれ滑り
   止め用の歯を設けたことを特徴とする削孔機用セントラ
   ライザのクランプツース。