JPH11336369A - 制振装置 - Google Patents

制振装置

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JPH11336369A
JPH11336369A JP14487798A JP14487798A JPH11336369A JP H11336369 A JPH11336369 A JP H11336369A JP 14487798 A JP14487798 A JP 14487798A JP 14487798 A JP14487798 A JP 14487798A JP H11336369 A JPH11336369 A JP H11336369A
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JP
Japan
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damper
partition
vibration damping
piston
bearing
Prior art date
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Application number
JP14487798A
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English (en)
Inventor
Yoji Hosokawa
洋治 細川
Ikuo Tatemichi
郁生 立道
Toshio Fujioka
敏雄 藤岡
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Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】制振特性の制御が容易であり、しかも液体の漏
れを防止することが可能な制振装置を提供する。 【解決手段】建造物に設けられた架構11の対向する上
下面12、13のうち下面13に固定されると共に、底
面から上側に突出する第1の隔壁14を有する容器15
と、下側に突出する第2の隔壁16を有するピストン1
7と、上面12とピストン17とを連結する連結手段2
3とを備え、ピストン17を容器15内に挿入すること
により、容器15の側壁と第2の隔壁16との間に上部
側が開口された複数のオイルタンク18を形成すると共
に、第1の隔壁14と第2の隔壁16との間に密閉され
た複数の油圧室19を形成し、第1の隔壁14と第2の
隔壁16とオイルタンク18と油圧室19とによって、
建造物の壁面と平行移動可能なダンパユニットを構成し
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制振装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、構造物の制振装置としては、ケー
シングと抵抗板による制振壁や、汎用オイルダンパーを
ブレースに取り付けた制振装置などが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ケーシングと
抵抗板による制振壁においては、粘性体と抵抗板との間
の剪断抵抗により減衰を得ているので、速度などの制振
特性を制御しにくいという問題があった。また、汎用オ
イルダンパーをブレースに取り付けた装置では、内部の
液体が漏れるという問題があった。また、構造物が弾性
限を超える外力を受けた場合には、残留変位を生じると
いう問題があった。
【0004】本発明の目的は、このような問題点を解決
することにあり、制振特性の制御が容易であると共に、
液体の漏れを防止することが可能であり、更に、残留変
位が生じるのを防止可能な制振装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、制振装置であ
り、前述の技術的課題を解決するために以下のように構
成されている。すなわち、本発明の制振装置は、建造物
に設けられた架構の対向する上下面のうち下面に固定さ
れると共に、底面から上側に突出する第1の隔壁を有す
る容器と、下側に突出する第2の隔壁を有するピストン
と、前記上面と前記ピストンとを連結する連結手段とを
備え、前記ピストンを前記容器内に挿入することによ
り、前記容器の側壁と前記第2の隔壁との間に上部側が
開口された複数のオイルタンクを形成すると共に、前記
第1の隔壁と前記第2の隔壁との間に密閉された複数の
油圧室を形成し、前記第の隔壁と、前記第2の隔壁と、
前記オイルタンクと、前記油圧室とによって、前記建造
物の壁面と平行移動可能なダンパーユニットを構成した
ことを特徴とする。
【0006】この制振装置は、ダンパーユニットを構成
する油圧室、オイルタンク、第1の隔壁及び第2の隔壁
が、それぞれ複数設けられているので、制振効果が高く
なる。また、オイルタンクの開口が上側に設けられてい
るので、オイルタンク内の粘性体の漏出を防止できる。
【0007】前記ダンパーユニットと前記下面との間
に、転がり支承又は滑り支承を設け、この転がり支承又
は滑り支承により、前記架構より上部側の荷重の支承機
能と、浮き上がりの防止機能を達成することができる。
【0008】また、本発明の制振装置は、建造物に設け
られた架構の対向する上下のうち下面に固定されると共
に、前記建造物の壁面と平行に移動可能な少なくとも1
段のダンパー又はジャッキと、前記ダンパー又はジャッ
キに直列に接続された支承とを有するダンパーユニット
と、前記支承と前記架構の上面とを連結する連結手段と
を備えることを特徴とする。
【0009】前記ダンパーユニットは、前記油圧室又は
前記オイルタンクの閉鎖、或いは前記支承の側壁への突
き当たり又は支承上のストッパ、或いは部材上のストッ
パによってストッパとして機能するようにできる。
【0010】前記ダンパーユニットは、復元力を得るた
めのバネを備えることができる。
【0011】前記油圧室には減衰力を発生させるために
減衰弁を設けると共に、前記ピストンと前記容器の側壁
間に隙間を設け、前記減衰弁と前記隙間に生じる剪断抵
抗力の両方の特性を合わせて減衰特性を制御することが
できる。
【0012】前記連結手段には、前記壁面と直角方向に
移動可能なバネ、壁直角方向ダンパー、ジャッキ、支承
としてのガイド機構、及びストッパ機構を備えることが
できる。
【0013】前記ダンパー又はジャッキは、シリンダー
の上部に開口を有し、前記ピストンは前記開口から支持
され、残りの開口は弾性変形可能なシール板によって塞
がれることにより、前記油圧室を構成することができ
る。
【0014】粘性流体ダンパーと粘弾性材を直列に結
び、残留変位を生じない粘弾性ダンパーを構成し、前記
架構の上下面を結ぶバネと、前記バネの変形を制限する
ストッパとを備えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る制振装置の実
施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明に係る第1の実施の形態の
制振装置1を示す。この制振装置1は、建造物に設けら
れた架構11内の対向する上下面12、13のうち下面
13に固定されると共に、上側に突出する第1の隔壁1
4を有する容器15と、下側に突出する第2の隔壁16
を有するピストン17と、架構11の上面12とピスト
ン17とを連結する連結手段23とを備えている。
【0017】ピストン17は容器15内に挿入されてお
り、容器15の側壁とピストン17の第2の隔壁16と
の間に、上部側が開口されたオイルタンク18が形成さ
れている。また、第1の隔壁14と第2の隔壁16との
間には、密閉された複数の油圧室19が形成されてい
る。そして、上述の第1の隔壁14と、第2の隔壁16
と、オイルタンク18と、油圧室19とによって構造物
の壁面と平行移動可能なダンパーユニットが構成されて
いる。
【0018】このダンパーユニットと容器15の底面と
の間には、転がり支承20、又は滑り支承(図示せず)
が設けられており、この転がり支承20又は滑り支承に
よって、架構11より上側の荷重を支える支承機能と、
浮き上がりを防止する浮き上がり防止機能を達成するこ
とができる。また、このダンパーユニットは、油圧室1
9又はオイルタンク18の閉鎖によってストッパとして
機能する。
【0019】さらに、このダンパーユニットは、転がり
支承20と支持材34に設けたストッパ(図示せず)に
より、ストッパとして機能させることもできる。また、
このダンパーユニットは、地震力が作用したときの壁面
と平行なY方向の復元力を得るため、容器15の壁面と
ピストン17との間に引っ張りバネ21が設けられ、ま
た、容器15の側面と連結手段23の間に引っ張りバネ
33が設けられている。
【0020】油圧室19には、減衰力を発生させるため
に減衰弁22が設けられると共に、ピストン17と容器
15の側壁間に隙間が設けられている。そして、減衰弁
22と、隙間に生じる剪断抵抗力との両方の特性を合わ
せて減衰特性を制御するようになっている。また、隙間
を少なくして、弁のみの制御とすることもできる。オイ
ルタンク18及び油圧室19には、粘性体38が充填さ
れている。ピストン17内には、Y方向と直角なX方向
のダンパーユニット24を設けて、連結手段23と接続
することができる。
【0021】また、ピストン17内には、図2に示すよ
うに上部側に位置する隔壁25が設けられ、この隔壁2
5の開口25aから挿入されたX方向ピストン26の下
側にシール板27が固定されている。X方向ピストン2
6は、ロッド26aを介して連結手段23に接続されて
いる。このシール板27は可尭性の材料で構成され、そ
の下部の油圧室28内を上側から密閉すると共に、壁面
に直角なX方向に移動する。X方向ピストン26に設け
られている減衰弁29は、Y方向と直角なX方向に粘性
体38を流し、減衰力を制御するようになっている。
【0022】また、隔壁25には、図3及び図4に示す
ように、例えば1個のチェック弁30と1個の減衰弁3
1が設けられている。これにより、上部タンク室28a
との間の粘性体38の移動を可能にする。タンク室28
aは側面などに設けても良く、また、設けなくてもよ
い。連結手段23とピストン17又は支持材34は、図
2に示すようにバネ33a、33bにより連結されてお
り、これにより、X方向の好適な復元力を得ることがで
きる。X方向ピストン26には、ピストン17と同様に
油圧ポンプ(図示せず)による制御ができる。連結手段
23とピストン17の間にX方向に移動可能な支承(図
示せず)を設けることにより、上部荷重の支持やストッ
パ及び浮き上がり防止の機能を持たせることができる。
【0023】さらに、油圧室19には、図5に示すよう
に油圧ポンプ35が接続されている。本実施の形態で
は、油圧ポンプ35の片方の管路が図中右端及び中央の
油圧室19内でピストン17の左側に接続され、他方の
管路が図中左端及び中央の油圧室19内でピストン17
の右側に接続されている。これにより、ピストン17を
Y方向、すなわち、架構11の壁面と平行な方向に付勢
することができる。このとき、第1の隔壁14の第1減
衰弁36又は第2の隔壁16の減衰弁22は閉めたり、
或いは圧力を制御してジャッキの力を好適に制御するこ
とができる。
【0024】このように、本発明に係る第1の実施の形
態の制振装置1は、オイルタンク18及び油圧室19が
複数設けられ、これらのオイルタンク18及び油圧室1
9にピストン17が挿入されることにより、制震作用が
複数段に亘って行われるので、減衰力が向上して建造物
の制振を効果的に行うことができる。
【0025】また、オイルタンク18及び油圧室19の
開口を上側に設けたので、粘性体38が漏出するのを防
止することができ、これにより、耐久性及び信頼性を向
上させることができる。さらに、制振装置1を架構11
の上下面12、13の間に配置できるので、制振装置1
を建造物の壁として構成することができ、外観も良好と
なる。
【0026】この制振装置1は、ピストン17の付勢方
向を油圧ポンプ35によって制御することができるの
で、例えばピストン17を地震力と反対方向に付勢する
ことにより、建造物の揺れを小さくできる。さらに、地
震によって建造物にずれが残った場合には、油圧ポンプ
35によってピストン17を、ずれとは反対方向に移動
させることにより、建造物を元の状態に復元することが
できる。
【0027】また、容器15の第1の隔壁14の第1減
衰弁36とピストン17の減衰弁22が粘性体38をY
方向、すなわち、架構11の壁面と平行方向に流す。ピ
ストン17内に設けられたX方向ダンパーユニット24
がY方向と直角なX方向、即ち、架構11の壁面と直角
な方向に粘性体38を流すので、互いに直角なX及びY
の2方向の制震作用を得ることができる。
【0028】なお、図6に示すように、X方向ダンパー
ユニット24をバネ37aとダンパー37bとすること
ができる。この場合は、同図に示すように、壁直角方向
ダンパー37cを上に配置し、この壁直角方向ダンパー
37cと架構11の上面12との間にベアリング37d
を介装することができる。このベアリング37dによ
り、上部構造物の支持機能、浮き上がり防止機能及びス
トッパ機能を得ることができる。
【0029】図7は、本発明に係る第2の実施の形態の
制振装置4を示す。この制振装置4は、建造物に設けら
れた架構41内の対向する上下面42、43のうち下面
43に固定された支持材44と、この支持材44に設け
られ上部側が開口された容器45と、支持材44に設け
られ上部側が密封された複数のY方向に作用するY方向
ダンパー46とを備えている。なお、Y方向ダンパー4
6には上述と同様に、ポンプ35と管路を付けて、ジャ
ッキ(図示せず)の機能を付与することができる。
【0030】また、この制振装置4は、容器45内に配
置され直列につながれた少なくとも1つのY方向支持ユ
ニット47を備えている。そして、Y方向ダンパー46
は、Y方向に移動自在な板状のピストン48と、これに
設けられた減衰弁49とを備えている。Y方向支持ユニ
ット47は、X方向、すなわち、架構41の壁面と直角
なX方向に移動自在なX方向ダンパーユニット50を内
蔵している。
【0031】Y方向支持ユニット47の底面と容器45
との間には、Y方向支持ユニット47の移動を滑らかに
すると共に、上部荷重を支持するためにベアリング51
が介装されている。これにより、Y方向支持ユニット4
7は壁面と平行なY方向にのみ移動自在になっている。
また、Y方向支持ユニット47が側壁に突き当たること
によって、ストッパとして機能するようになっている。
なお、ベアリング51には、レールと直動ベアリング及
びボールネジ等を組み合わせたアクチュエータまたはダ
ンパー機構を付与することができる。
【0032】また、X方向ダンパーユニット50は上部
荷重の支持と、浮き上がり防止機能付のベアリング53
が介装され、X方向に移動可能な機能を持たせることが
できる。減衰力は、板材52及びその周囲の隙間に充填
された粘性流体57により得られる。Y方向支持ユニッ
ト47とピストン48とは、連結ロッド54によって連
結されている。また、架構41の上面42と容器45と
の間、及び容器45とY方向支持ユニット47との間に
は、復元力を得るために、それぞれバネ55、56が設
けられている。
【0033】X方向ダンパーユニット50には各種の手
段を用いることができ、図8に示すように連結手段59
を設け、この連結手段59を架構41の上面42に設け
られたガイドレール60によって、X方向に案内するこ
とができる。連結手段59は、直動ベアリング、アクチ
ュエータ、ダンパー又はバネ(いずれも図示せず)の組
合せにより構成することができる。
【0034】このように、本発明に係る第2の実施の形
態の制振装置4も、上述の制振装置1と同様に、Y方向
ダンパー46とY方向支持ユニット47、バネ55、5
6が直列につながれ、建造物のY方向の制振を効果的に
行うことができる。
【0035】しかも、Y方向ダンパー46の段数やバネ
55、56を調整することにより、制振特性を制御する
ことができる。また、Y方向支持ユニット47上にX方
向に移動するX方向ダンパーユニット50を設けたの
で、XY方向の制震を行うことができる。
【0036】なお、図9に示すように、上述のX方向ダ
ンパーユニット50に代えて剪断抵抗ダンパー61をY
方向支持ユニット47の油圧室52に挿入することもで
きる。Y方向支持ユニット47の開口には、耐火カバー
62を設けることができる。この耐火カバー62は、他
の例における開口にも設けることができる。剪断抵抗ダ
ンパー61は、図10に示すように下部側に凹溝63を
設け、減衰力を高めるためこの凹溝63に油圧室52の
板状突起64を挿入するなど各種形状とすることができ
る。
【0037】図11は、本発明に係る第3の実施の形態
の制振装置7を示す。この制振装置7は、建造物に設け
られた架構71内の対向する上下面72、73のうち下
面73に固定された容器74と、上面72に固定された
ピストン75と、このピストン75と容器74の側壁と
の間に形成されたオイルタンク76と油圧室85を備え
ている。
【0038】この油圧室85は、上部側がピストン75
の上フランジ77により塞がれ、側方がピストン75の
第2の隔壁78及び第1の隔壁79で塞がれており、内
部には粘性体84が充填されている。また、容器74に
は、図12にも示すように第1の隔壁79が設けられ、
この第1の隔壁79の中央に設けられた溝80はパッキ
ンなどにより塞がれている。
【0039】第1の隔壁79の溝80は適度な隙間を設
けることにより、剪断抵抗型のダンパー特性を生じさ
せ、減衰弁81と組み合わせて好適な制震制御を行うこ
とができる。第2の隔壁78はその強度を高めるため、
板部材82を付けることができる。また、第2の隔壁7
8の上部側は、図13にも示すように連結手段83で架
構71の上面72に連結されている。連結手段83に
は、前述の壁直角方向ダンパー20等を設けることがで
きる。
【0040】また、連結手段83と板部材82及び隔壁
79は、粘弾性材85を介して連結できる。これによ
り、減衰弁81等からなる粘性ダンパーの減衰力が、粘
弾性材85の降伏点を超えた場合は、粘弾性ダンパーと
して作用する。ここで、この粘弾性材85に残留変位が
生じても、構造物には残留変位は生じない。なお、図中
の符号86は油圧室、87は転がり支承、88は復元力
を得るためのバネである。
【0041】この制振装置7は、架構71の壁面と平行
なY方向の制振を行うとともに、Y方向と直角なX方向
には前述のいずれかのダンパーユニットを付けることが
できるものであり、油圧室86が複数段なので制振効果
が向上する。また、油圧室86の段数を調整することに
より制振特性を制御できるなど、上述の制振装置1と同
様な効果がある。これらのダンパーは、複数段でなく単
一のものとしても使用できる。
【0042】図14は、本発明に係る第4の実施の形態
の制振装置9を示す。この制振装置9は、建造物の架構
91の上下面92、93のうち上面92に接続されたブ
レース94及びロッド95と、下面93に固定された下
部容器96とを備えている。ロッド95は、止めネジ9
7を介してバネ98に連結されている。このバネ98
は、止めネジ99を介して下部容器96と連結されてい
る。これにより、架構91の上面92と下面93が好適
なバネ98で連結されている。バネ98は、板バネ又は
皿バネなど各種のバネを用いることができる。
【0043】ロッド95には粘弾性ダンパー100が設
けられている。この粘弾性ダンパー100は、下部容器
96内に充填された粘性流体101との間に粘性減衰力
を生じる。この粘性減衰力が粘弾性ダンパー100の降
伏耐力を越えた場合は、塑性変形により粘弾性ダンパー
として作用する。減衰力は、粘弾性ダンパー100と下
部容器96の内壁との隙間102を調整することにより
好適に制御される。
【0044】また、粘弾性ダンパー100に貫通口(図
示せず)を設けて上部油圧室103と下部油圧室104
の間の粘性流体101の移動を可能にし、この貫通口に
弁を設けて減衰力を制御することもできる。また、下部
容器96の内壁に取り付けた上ストッパ止めネジ106
と、下ストッパ止めネジ107と、ブレース94に取り
付けたストッパ105により過大な変形を防止できる。
ロッド95には弁のついたピストンを接続して減衰力を
制御することも可能である。
【0045】なお、上述の制振装置1、4、7のY方向
ダンパーユニットと組み合わせるX方向ダンパーユニッ
トは任意のものを用いることができる。また、上述の制
振装置1、4、7の減衰弁22、29、31、36、4
9、81等の全ての減衰弁には、コロイド状ERFを使
用することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る制振
装置によれば、オイルタンクと、このオイルタンクに挿
入されたピストン、弁などの減衰要素により減衰力を生
じさせると共に、粘弾性ダンパーが複数段になっている
ので、制振効果が高くなる。また、オイルタンクの開口
が上側に設けられているので、粘性体の漏出を防止でき
る。さらに、ピストン、ダンパーユニット、または粘弾
性ダンパーの隔壁の段数を調整することにより、制振特
性を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制振装置の第1の実施の形態を示
す図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】図3のC−C断面図である。
【図5】図1のD−D断面図である。
【図6】本発明に係る制振装置の第1の実施の形態の変
形例を示す図である。
【図7】本発明に係る制振装置の第2の実施の形態を示
す図である。
【図8】図7のE−E断面図である。
【図9】本発明に係る制振装置の第2の実施の形態の変
形例を示す図である。
【図10】図9のF−F断面図である。
【図11】本発明に係る制振装置の第3の実施の形態を
示す図である。
【図12】図11のG−G断面図である。
【図13】図11のH−H断面図である。
【図14】本発明に係る制振装置の第4の実施の形態を
示す図である。
【符号の説明】
1、4、7、9 制振装置 11、41、71 架構 12、42、72 上面 13、43、73 下面 14、79 第1の隔壁 15、74 容器 16、78 第2の隔壁 17、75 ピストン 18、76 オイルタンク 19、86 油圧室 20、88 転がり支承 21、33、33a、33b、55、56、87 バネ 22、81 減衰弁 23、59、83 連結手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建造物に設けられた架構の対向する上下
    面のうち下面に固定されると共に、底面から上側に突出
    する第1の隔壁を有する容器と、 下側に突出する第2の隔壁を有するピストンと、 前記上面と前記ピストンとを連結する連結手段とを備
    え、 前記ピストンを前記容器内に挿入することにより、前記
    容器の側壁と前記第2の隔壁との間に上部側が開口され
    た複数のオイルタンクを形成すると共に、前記第1の隔
    壁と前記第2の隔壁との間に密閉された複数の油圧室を
    形成し、 前記第1の隔壁と前記第2の隔壁と前記オイルタンクと
    前記油圧室とによって、前記建造物の壁面と平行移動可
    能なダンパーユニットを構成したことを特徴とする制振
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ダンパーユニットと前記下面との間
    に、転がり支承又は滑り支承を設け、この転がり支承又
    は滑り支承により、前記架構より上部側の荷重の支承機
    能と、浮き上がりの防止機能を達成することを特徴とす
    る請求項1に記載の制振装置。
  3. 【請求項3】 建造物に設けられた架構の対向する上下
    面のうち下面に固定されると共に、前記建造物の壁面と
    平行に移動可能な少なくとも1段のダンパー又はジャッ
    キと、前記ダンパー又はジャッキに直列に接続された支
    承とを有するダンパーユニットと、 前記支承と前記架構の上面とを連結する連結手段とを備
    えたことを特徴とする制振装置。
  4. 【請求項4】 前記ダンパーユニットは、前記油圧室又
    は前記オイルタンクの閉鎖、或いは前記支承の側壁への
    突き当たり又は支承上のストッパ、或いは部材上のスト
    ッパによってストッパとして機能することを特徴とする
    請求項1又は2に記載の制振装置。
  5. 【請求項5】 前記ダンパーユニットは、復元力を得る
    ためのバネを有することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の制振装置。
  6. 【請求項6】 前記油圧室には減衰力を発生させるため
    に減衰弁を設けると共に、前記ピストンと前記容器の側
    壁間に隙間を設け、前記減衰弁と前記隙間に生じる剪断
    抵抗力の両方の特性を合わせて減衰特性を制御すること
    を特徴とする請求項1、2、4、5のいずれかに記載の
    制振装置。
  7. 【請求項7】 前記連結手段には、前記壁面と直角方向
    に移動可能なバネ、壁直角方向ダンパー、ジャッキ、支
    承としてのガイド機構、及びストッパ機構を備えたこと
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の制振装
    置。
  8. 【請求項8】 前記壁直角ダンパー又はジャッキのシリ
    ンダの上部に開口が設けられ、前記開口は弾性変形可能
    なシール板によって塞がれることにより、前記油圧室が
    構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載の制振装置。
  9. 【請求項9】 粘性流体ダンパーと粘弾性材を直列に結
    び、残留変位を生じない粘弾性ダンパーを構成し、前記
    架構の上下面を結ぶバネと、前記バネの変形を制限する
    ストッパとを備えたことを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれかに記載の制振装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014152448A (ja) * 2013-02-05 2014-08-25 Taisei Corp 粘性壁の構造
CN115637611A (zh) * 2022-11-04 2023-01-24 中铁十局集团城建工程有限公司 一种车站正线桥减震装置

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