JPH11335721A - 炉外精錬における溶湯の温度制御方法及びその装置 - Google Patents

炉外精錬における溶湯の温度制御方法及びその装置

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JPH11335721A
JPH11335721A JP14352998A JP14352998A JPH11335721A JP H11335721 A JPH11335721 A JP H11335721A JP 14352998 A JP14352998 A JP 14352998A JP 14352998 A JP14352998 A JP 14352998A JP H11335721 A JPH11335721 A JP H11335721A
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molten metal
refining
coolant
amount
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JP14352998A
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Masahiko Mizuta
匡彦 水田
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吹錬終了後に鋳造装置の操業スケジュールが
変更された場合でも、鋳込み要求温度を満足する溶湯を
鋳造装置に供給することができる炉外精錬における溶湯
の温度制御方法及びその実施に使用する装置を提供す
る。 【解決手段】 投入量決定部6は熱電対33から与えられ
た実績温度Tact を読み込み、鋳造装置の操業スケジュ
ールに基づいて算出した炉外精錬開始目標温度Tst,aim
より前記実績温度Tact が所定温度以上高いか否かを判
断する。投入量決定部6には、冷却材の投入量X及び昇
温材の投入量Zを算出する計算式が予め設定してあり、
実績温度Tact が炉外精錬開始目標温度Tst,aimより所
定温度以上高いと判断した場合、投入量決定部6は、前
記計算式を用いて冷却材の投入量Xを求めた後に運転制
御装置25に指令を与え、投入機18をして投入量Xの冷却
材を投入せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転炉又は電気炉等
の溶解炉で生成された溶湯を炉外で精錬する場合、炉外
精錬終了後の溶湯の温度を所要の温度に制御する方法、
及びその実施に使用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は製鋼手順を説明する説明図であ
る。図4(a)に示した如く、転炉内には溶銑及び屑鉄
等の主原料、並びにミルスケール及び砂鉄等の溶媒剤が
投入してあり、転炉の上部開口から内部へ挿入したラン
スから原料に酸素を噴射して着火させた後、生石灰及び
ホタル石等の副原料を転炉内へ投入して吹錬を行う。図
4(b)に示した如く、転炉の下方には台車及び該台車
上に載置した取鍋が配置してあり、吹錬が終了すると、
転炉を傾斜させて転炉に設けてある出湯口から取鍋へ溶
湯を注入し、該操作が終了すると、図4(c)に示した
如く、台車によって取鍋を矢符方向へ移送する。
【0003】図4(d)に示した如く、台車の移送域に
は、真空脱ガス装置及び取鍋精錬装置等の炉外精錬装置
が配してあり、取鍋内の溶湯は炉外精錬装置によって、
脱ガス,脱炭,成分調整等がなされる。炉外精錬が終了
すると、図4(d)に示した如く、取鍋は台車によって
連続鋳造機又は造塊装置等の鋳造装置まで移送され、図
4(f)に示した如く、そこで取鍋内の溶湯は連続的又
はバッチ的に鋳込まれて、鋳片又は塊片が製造される。
【0004】このような製鋼設備にあっては、鋳造装置
に供給される溶湯の温度を、溶湯の凝固温度に基づいて
定まる鋳込み要求温度に制御することが重要である。そ
のため、特開平 8−246016号公報には次のような吹錬終
点制御方法が提案されている。
【0005】連続鋳造において要求される鋳込み要求温
度、転炉,炉外精錬装置及び連続鋳造機の操業開始予定
時刻及び操業所要時間、並びに取鍋の運搬時間を収集す
る。また、転炉以外の各装置の熱履歴、溶湯の昇温実績
・降温実績を収集する。収集した情報及び次の(1)式
に基づいて溶湯降温量ΔTを算出し、予め定めた目標温
度を溶湯降温量ΔTによって修正し、得られた修正目標
温度になるように吹錬の終点を制御する。 ΔT=ΔTCL+ΔTLR+ΔTRH+ΔTRC …(1) 但し、ΔTCL:転炉吹錬終了から取鍋受湯終了までに生
じる溶湯降温量 ΔTLR:取鍋受湯終了から炉外精錬装置の処理開始まで
に生じる溶湯降温量 ΔTRH:炉外精錬装置での処理中に生じる溶湯降温量 ΔTRC:炉外精錬装置での処理終了から連続鋳造機での
鋳造開始までに生じる溶湯降温量
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−246016号公報に記載された吹錬終点制御方法では、
吹錬終了後に鋳造装置の操業スケジュールが変更された
場合、これに対処することができないため、鋳造装置に
供給された溶湯の温度が鋳込み要求温度から外れる。鋳
造装置に供給された溶湯の温度が鋳込み要求温度より高
い場合、鋳造装置の受湯部分に設けてある耐火物の損傷
が大きいため、該耐火物の寿命が短くなる。そのため、
耐火物を短い間隔で交換しなければならず、生産性が悪
化する。一方、鋳造装置に供給された溶湯の温度が鋳込
み要求温度より低い場合、要求される製品の品質を確保
することができないという問題があった。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは炉外精錬を行う際
に、予め設定された鋳造装置の操業スケジュールに基づ
いて、炉外精錬を開始してから鋳造を開始するまでに溶
湯の温度が降下する温度降下量を演算し、得られた温度
降下量及び鋳込み要求温度を用いて、炉外精錬を開始す
るときの溶湯の目標温度を算出し、得られた目標温度に
基づいて、炉外精錬における溶湯の温度を調整すること
によって、吹錬終了後に鋳造装置の操業スケジュールが
変更された場合でも、鋳込み要求温度を満足する溶湯を
鋳造装置に供給することができる炉外精錬における溶湯
の温度制御方法及びその実施に使用する装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る炉外精錬
における溶湯の温度制御方法は、鋳造装置へ供給する溶
湯を予め定めた操業スケジュールに従って炉外精錬する
場合、前記鋳造装置で要求される溶湯の鋳込み要求温度
に基づいて、溶湯の温度を制御する方法であって、炉外
精錬を行う際に、予め設定された鋳造装置の操業スケジ
ュールに基づいて、炉外精錬を開始してから鋳造を開始
するまでに溶湯の温度が降下する温度降下量を演算し、
得られた温度降下量及び前記鋳込み要求温度を用いて、
炉外精錬を開始する時の溶湯の目標温度を算出し、得ら
れた目標温度に基づいて、炉外精錬における溶湯の温度
を調整することを特徴とする。
【0009】第2発明に係る炉外精錬における溶湯の温
度制御方法は、第1発明において、溶湯の温度の調整
は、溶湯の温度を計測して得た実績温度と前記目標温度
とを比較し、比較結果に基づいて、冷却材を投入すべき
か否か及び昇温材を投入すべきか否かを判断し、冷却材
を投入すべきであると判断した場合、前記実績温度、目
標温度及び温度降下量、並びに予め定めた冷却材の単位
重量当たりの温度降下量及び冷却材の単位重量当たりの
炉外精錬延長時間に基づいて、冷却材の投入量を算出
し、得られた投入量の冷却材を溶湯に投入する一方、昇
温材を投入すべきであると判断した場合、前記実績温
度、目標温度及び温度降下量、並びに予め定めた昇温材
の単位重量当たりの温度上昇量及び昇温材の単位重量当
たりの炉外精錬延長時間に基づいて、昇温材の投入量を
算出し、得られた投入量の昇温材を溶湯に投入すること
によって行うことを特徴とする。
【0010】第3発明に係る炉外精錬における溶湯の温
度制御装置は、鋳造装置へ供給する溶湯を予め定めた操
業スケジュールに従って炉外精錬する場合、前記鋳造装
置で要求される溶湯の鋳込み要求温度に基づいて、溶湯
の温度を制御する装置であって、鋳造装置の操業スケジ
ュールを記憶する記憶装置と、炉外精錬を行う際に、前
記記憶装置から鋳造装置の操業スケジュールを読み出す
手段と、読み出した操業スケジュールに基づいて、炉外
精錬を開始してから鋳造を開始するまでに溶湯の温度が
降下する温度降下量を演算する手段と、得られた温度降
下量及び前記鋳込み要求温度を用いて、炉外精錬を開始
する時の溶湯の目標温度を算出する手段と、得られた目
標温度に基づいて、炉外精錬における溶湯の温度を調整
する温度調整手段とを備えることを特徴とする。
【0011】第4発明に係る炉外精錬における溶湯の温
度制御装置は、第3発明において、炉外精錬を行う溶湯
の温度を計測する温度計と、冷却材又は昇温材を溶湯へ
投入する投入装置とを備え、前記温度調整手段は、計測
して得られた実績温度と前記目標温度とを比較した結果
に基づいて、冷却材又は昇温材を投入すべきか否かを判
断する手段と、冷却材を投入すべきであると判断した場
合、前記実績温度、目標温度及び温度降下量、並びに予
め定めた冷却材の単位重量当たりの温度降下量及び冷却
材の単位重量当たりの炉外精錬延長時間に基づいて、冷
却材の投入量を算出する手段と、得られた投入量の冷却
材を溶湯に投入する指令を前記投入装置に与える手段
と、昇温材を投入すべきであると判断した場合、前記実
績温度、目標温度及び温度降下量、並びに予め定めた昇
温材の単位重量当たりの温度上昇量及び昇温材の単位重
量当たりの炉外精錬延長時間に基づいて、昇温材の投入
量を算出する手段と、得られた投入量の昇温材を溶湯に
投入する指令を前記投入装置に与える手段とを具備する
ことを特徴とする。
【0012】第1及び第3発明にあっては、転炉又は電
気炉等の溶解炉の炉外にて溶湯を精錬する場合、炉外精
錬のスケジュール及び後工程である鋳造装置の操業スケ
ジュールを用いて、溶湯の温度を次のように制御する。
【0013】当該チャージの溶湯の炉外精錬を行う際
に、鋳造装置の操業スケジュールに従って、当該チャー
ジの溶湯の炉外精錬が終了してから鋳造が開始されるま
での間に、他のチャージの溶湯の鋳造に要する時間を求
め、その間に当該チャージの溶湯の温度が降下する温度
降下量を算出する。また、当該チャージの溶湯の炉外精
錬を開始から終了までの間に、溶湯の温度が降下する温
度降下量を求める。
【0014】このようにして求めた温度降下量を鋳込み
要求温度に加算することによって、当該チャージに係る
炉外精錬を開始するときの溶湯の目標温度を算出し、得
られた目標温度に基づいて、炉外精錬における溶湯の温
度を調整する。このように、鋳造装置の操業スケジュー
ルを用いて溶湯の温度を制御するため、吹錬終了後に鋳
造装置の操業スケジュールが変更された場合でも、鋳込
み要求温度を満足する溶湯を鋳造装置に供給することが
できる。
【0015】第2及び第4発明にあっては、熱電対とい
った温度計で溶湯の温度を計測して実績温度を得、その
実績温度と前述した如く算出した目標温度とを比較し、
実績温度が目標温度より高い場合、鉄鋼石及びミルスケ
ール等の冷却材を投入すべきであると判断し、実績温度
が目標温度より低い場合、コークス及びシリコンカーバ
イト等の昇温材を投入すべきであると判断する。
【0016】冷却材又は昇温材を投入する場合、それら
を投入しない場合に比べて炉外精錬に要する時間が長
い。そのため、冷却材の単位重量当たりの炉外精錬延長
時間及び昇温材の単位重量当たりの炉外精錬延長時間を
予め定めておき、炉外精錬延長時間の間に降下する溶湯
の温度降下量を加味する。また、冷却材の単位重量当た
りの温度降下量及び昇温材の単位重量当たりの温度上昇
量も定めておき、実績温度と目標温度との差分、及び温
度降下量、並びに前述した単位重量当たりの温度降下
量、単位重量当たりの温度上昇量及び単位重量当たりの
炉外精錬延長時間に基づいて、冷却材又は昇温材の投入
量を算出し、得られた投入量の冷却材又は昇温材を溶湯
に投入する。これによって、鋳込み要求温度に満足する
溶湯を確実に鋳造装置に供給することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る装置
の要部構成を示すブロック図であり、図中、10は、炉外
精錬装置の一つであるRH真空脱ガス装置である。RH
真空脱ガス装置10は、底部に2本の浸漬管14,14を垂下
してなる真空槽11を備えており、該真空槽11には、図示
しない排気装置に連通する排気管12が連結してある。真
空槽11の天井部分には、溶湯Mの成分を調整するための
合金、溶湯Mを冷却するための鉄鋼石及びミルスケール
等の冷却材、並びに溶湯Mを昇温するためのコークス及
びシリコンカーバイト等の昇温材を各別に投入する投入
機18が設けてあり、該投入機18の近傍には真空槽11内の
状態を監視するための覗き窓16が設けてある。また、一
方の浸漬管14の下端近傍には、該浸漬管14内へ不活性ガ
スを導入するガス導入管15が連結してある。
【0018】浸漬管14,14の下方には昇降装置20が配設
してあり、昇降装置20には、図示しない転炉から受湯し
た取鍋32が台車30によって搬送される。取鍋32が昇降装
置20の位置まで搬送されると、RH真空脱ガス装置10の
運転を制御する運転制御装置25は、昇降装置20を駆動し
て、取鍋32を所要の高さまで上昇させて、浸漬管14,14
の下端部分を取鍋32内の溶湯M中へ適宜の深さまで浸漬
させる。
【0019】運転制御装置25は、排気装置を起動して真
空槽11内を所要の圧力まで減圧し、両浸漬管14,14から
真空槽内へ溶湯を上昇させると共に、ガス導入管15から
一方の浸漬管14内へArガスといった不活性ガスを導入
する。不活性ガスが導入された浸漬管14内の溶湯Mは、
不活性ガスによってそのみかけ上の比重が小さくなるた
め、浸漬管14を上昇して真空槽11内へ流入する一方、こ
の流入量に応じた量の溶湯Mが他方の浸漬管14から取鍋
32へ環流される。このようにして溶湯Mは、取鍋32と真
空槽11との間を循環すると共に、真空槽11内で溶湯M中
に溶入している水素,酸素又は窒素等が脱ガスされる。
この間、運転制御装置25は、投入機18をして真空槽11内
へ合金を投入せしめてそれを溶解させ、溶湯Mの成分を
調整する。
【0020】そして、炉外精錬が終了した場合、運転制
御装置25は、不活性ガスの導入を停止すると共に排気装
置の運転を停止して真空槽11内の溶湯Mを取鍋32内へ排
出せしめた後、昇降装置20をして取鍋32を台車30上へ下
降せしめる。台車30上に取鍋32が載置されると、台車30
は該取鍋32を図示しない鋳造装置へ搬送する。
【0021】ところで、炉外精錬を実施する場合、熱電
対33によって取鍋32内の溶湯Mの温度を測定するように
なっており、熱電対33によって測定された溶湯Mの温度
は実績温度として温度制御装置1に与えられる。そし
て、温度制御装置1は、与えられた実績温度に基づいて
次のようにして溶湯Mの温度を制御する。
【0022】図2及び図3は、図1に示した温度制御装
置1による温度制御手順を示すフローチャートである。
温度制御装置1のCPU2には、運転制御装置25から、
台車30によって取鍋32が昇降装置20の位置まで搬送され
たという信号が与えられるようになっており、CPU2
は、該信号が与えられるまで待機し(ステップS1)、
それが与えられたと判断すると、炉外精錬スケジュール
及び鋳造スケジュール等の操業情報が登録してある操業
情報データベース8から、所要の操業情報を読み出し、
それをメモリ3に与えてそこに記憶させる(ステップS
2,S3)と共に、RH真空脱ガス装置10に溶湯Mが供
給されてから、該溶湯Mが鋳造装置に供給されるまでに
溶湯Mの温度が降下する温度降下量を演算する温度降下
量演算部4を起動する。
【0023】温度降下量演算部4には、温度制御の対象
とするチャージの溶湯Mを炉外精錬を開始してから、当
該チャージの溶湯Mの鋳込みが開始するまでの間に、他
のチャージの溶湯を鋳込むのに要する各鋳込み時間t2
を算出するための(2)式が予め設定してあり、温度降
下量演算部4は、メモリ3に記憶してある操業情報か
ら、所要の情報を読み出してそれらを(2)式に代入し
て時間t2 を算出する(ステップS4)。 t2 =Wst/(ρ×VS ×P×S) …(2) 但し、Wst:他のチャージの溶湯重量 ρ :溶湯の密度 P :鋳込み幅 VS :鋳込み速度 S :鋳込み厚さ
【0024】また、温度降下量演算部4は、鋳込み条件
の変更に要する作業時間といった時間t3 をメモリ3か
ら読み出し、読み出した時間t3 及び前述した如く算出
した時間t2 を次の(3)式に代入して、炉外精錬が終
了してから鋳込みが開始されるまでに要する時間t1
算出する(ステップS5)。 t1 =Σt2 +t3 …(3)
【0025】温度降下量演算部4には、炉外精錬が終了
してから鋳込みが開始されるまでに溶湯Mの温度が降下
する量ΔTrcを演算するための次の(4)式が予め設定
してあり、温度降下量演算部4は、前述した如く算出し
た時間t1 を(4)式に代入して温度降下量ΔTrcを求
め(ステップS6)、それを目標温度決定部5に与え
る。 ΔTrc=ΣAi ×t1 +Σai …(4) 但し、Ai :時間t1 が溶湯の温度変化に与える影響係
数 ai :時間t1 以外の操業条件が溶湯の温度変化に与え
る影響係数
【0026】また、温度降下量演算部4には、炉外精錬
中に溶湯Mの温度が降下する量ΔT rhを演算するための
(5)式が予め設定してあり、温度降下量演算部4は、
メモリ3から炉外精錬に要する時間t4 を読み出し、そ
れを(5)式に代入して温度降下量ΔTrhを求め(ステ
ップS7)、それを目標温度決定部5に与える。 ΔTrh=ΣBi ×t4 +Σbi …(5) 但し、Bi :時間t4 が溶湯の温度変化に与える影響係
数 bi :時間t4 以外の操業条件が溶湯の温度変化に与え
る影響係数
【0027】目標温度決定部5は、温度降下量ΔTrc
び温度降下量ΔTrhが与えられると、メモリ3から鋳込
み要求温度Tcc,aimを読み出し、それらを次の(6)式
及び(7)式に代入して、炉外精錬開始目標温度T
st,aim及び炉外精錬終了目標温度Tend,aim をそれぞれ
算出し(ステップS8)、それらを、溶湯Mの温度を調
整すべく冷却材又は昇温材の投入量を決定する投入量決
定部6に与える。 Tst,aim=ΔTrh+Tend,aim …(6) Tend,aim =ΔTrc+Tcc,aim …(7)
【0028】投入量決定部6は、前述した熱電対33から
与えられた実績温度Tact を読み込み(ステップS1
0)、読み込んだ実績温度Tact と炉外精錬開始目標温
度Tst,a imとを比較する。投入量決定部6は、実績温度
act が炉外精錬開始目標温度T st,aimより所定温度以
上高いか否かを判断し(ステップS11)、そうでない場
合、実績温度Tact が炉外精錬開始目標温度Tst,aim
り所定温度以上低いか否か(ステップS20)を判断す
る。投入量決定部6は、ステップS20で、実績温度T
act が炉外精錬開始目標温度Tst,aimより所定温度以上
低くない場合、溶湯Mは所要の温度であると判断して、
冷却材又は昇温材の投入量の決定を行わない。
【0029】投入量決定部6には、冷却材の投入量X及
び昇温材の投入量Zを算出する次の(8)式及び(9)
式が予め設定してあり、ステップS11で、実績温度T
act が炉外精錬開始目標温度Tst,aimより所定温度以上
高いと判断した場合、投入量決定部6は、(8)式に基
づいて、冷却材の投入量Xを求め(ステップS12)、運
転制御装置25に指令を与え(ステップS13)、投入機18
をして投入量Xの冷却材を投入せしめる。 X=(Tact −ΔTrh−Tend,aim )/(a−b×Y) …(8) Z=(−Tact +ΔTrh+Tend,aim )/(c+b×W) …(9) 但し、a:冷却材の単位重量当たりの温度降下量(℃/
kg) b:単位時間当たりの温度降下量(℃/s) Y:冷却材の単位重量当たりの炉外精錬延長時間(s/
kg) c:昇温材の単位重量当たりの温度上昇量(℃/kg) W:昇温材の単位重量当たりの炉外精錬延長時間(s/
kg)
【0030】また、ステップS20で、実績温度Tact
炉外精錬開始目標温度Tst,aimより所定温度以上低いと
判断した場合、投入量決定部6は、(9)式に基づい
て、昇温材の投入量Zを求め(ステップS21)、運転制
御装置25に指令を与え(ステップS22)、投入機18をし
て投入量Zの昇温材を投入せしめる。
【0031】
【発明の効果】以上詳述した如く、第1及び第3発明に
あっては、鋳造装置の操業スケジュールを用いて溶湯の
温度を制御するため、吹錬終了後に鋳造装置の操業スケ
ジュールが変更された場合でも、鋳込み要求温度を満足
する溶湯を鋳造装置に供給することができる。
【0032】また、第2及び第4発明にあっては、鋳込
み要求温度を満足する溶湯を確実に鋳造装置に供給する
ことができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の要部構成を示すブロック図
である。
【図2】図1に示した温度制御装置による温度制御手順
を示すフローチャートである。
【図3】図1に示した温度制御装置による温度制御手順
を示すフローチャートである。
【図4】製鋼手順を説明する説明図である。
【符号の説明】 1 温度制御装置 4 温度降下量演算部 5 目標温度決定部 6 投入量決定部 8 操業情報データベース 10 RH真空脱ガス装置 11 真空槽 14 浸漬管 18 投入機 20 昇降装置 25 運転制御装置 30 台車 32 取鍋

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造装置へ供給する溶湯を予め定めた操
    業スケジュールに従って炉外精錬する場合、前記鋳造装
    置で要求される溶湯の鋳込み要求温度に基づいて、溶湯
    の温度を制御する方法であって、 炉外精錬を行う際に、予め設定された鋳造装置の操業ス
    ケジュールに基づいて、炉外精錬を開始してから鋳造を
    開始するまでに溶湯の温度が降下する温度降下量を演算
    し、得られた温度降下量及び前記鋳込み要求温度を用い
    て、炉外精錬を開始する時の溶湯の目標温度を算出し、
    得られた目標温度に基づいて、炉外精錬における溶湯の
    温度を調整することを特徴とする炉外精錬における溶湯
    の温度制御方法。
  2. 【請求項2】 溶湯の温度の調整は、溶湯の温度を計測
    して得た実績温度と前記目標温度とを比較し、比較結果
    に基づいて、冷却材を投入すべきか否か及び昇温材を投
    入すべきか否かを判断し、冷却材を投入すべきであると
    判断した場合、前記実績温度、目標温度及び温度降下
    量、並びに予め定めた冷却材の単位重量当たりの温度降
    下量及び冷却材の単位重量当たりの炉外精錬延長時間に
    基づいて、冷却材の投入量を算出し、得られた投入量の
    冷却材を溶湯に投入する一方、昇温材を投入すべきであ
    ると判断した場合、前記実績温度、目標温度及び温度降
    下量、並びに予め定めた昇温材の単位重量当たりの温度
    上昇量及び昇温材の単位重量当たりの炉外精錬延長時間
    に基づいて、昇温材の投入量を算出し、得られた投入量
    の昇温材を溶湯に投入することによって行う請求項1記
    載の炉外精錬における溶湯の温度制御方法。
  3. 【請求項3】 鋳造装置へ供給する溶湯を予め定めた操
    業スケジュールに従って炉外精錬する場合、前記鋳造装
    置で要求される溶湯の鋳込み要求温度に基づいて、溶湯
    の温度を制御する装置であって、 鋳造装置の操業スケジュールを記憶する記憶装置と、炉
    外精錬を行う際に、前記記憶装置から鋳造装置の操業ス
    ケジュールを読み出す手段と、読み出した操業スケジュ
    ールに基づいて、炉外精錬を開始してから鋳造を開始す
    るまでに溶湯の温度が降下する温度降下量を演算する手
    段と、得られた温度降下量及び前記鋳込み要求温度を用
    いて、炉外精錬を開始する時の溶湯の目標温度を算出す
    る手段と、得られた目標温度に基づいて、炉外精錬にお
    ける溶湯の温度を調整する温度調整手段とを備えること
    を特徴とする炉外精錬における溶湯の温度制御装置。
  4. 【請求項4】 炉外精錬を行う溶湯の温度を計測する温
    度計と、冷却材又は昇温材を溶湯へ投入する投入装置と
    を備え、前記温度調整手段は、計測して得られた実績温
    度と前記目標温度とを比較した結果に基づいて、冷却材
    又は昇温材を投入すべきか否かを判断する手段と、冷却
    材を投入すべきであると判断した場合、前記実績温度、
    目標温度及び温度降下量、並びに予め定めた冷却材の単
    位重量当たりの温度降下量及び冷却材の単位重量当たり
    の炉外精錬延長時間に基づいて、冷却材の投入量を算出
    する手段と、得られた投入量の冷却材を溶湯に投入する
    指令を前記投入装置に与える手段と、昇温材を投入すべ
    きであると判断した場合、前記実績温度、目標温度及び
    温度降下量、並びに予め定めた昇温材の単位重量当たり
    の温度上昇量及び昇温材の単位重量当たりの炉外精錬延
    長時間に基づいて、昇温材の投入量を算出する手段と、
    得られた投入量の昇温材を溶湯に投入する指令を前記投
    入装置に与える手段とを具備する請求項3記載の炉外精
    錬における溶湯の温度制御装置。
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