JPH11335547A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

難燃性熱可塑性樹脂組成物およびその成形品

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JPH11335547A
JPH11335547A JP10162847A JP16284798A JPH11335547A JP H11335547 A JPH11335547 A JP H11335547A JP 10162847 A JP10162847 A JP 10162847A JP 16284798 A JP16284798 A JP 16284798A JP H11335547 A JPH11335547 A JP H11335547A
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resin
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JP10162847A
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Akihiro Saito
明宏 斎藤
Shinichi Yamaguchi
真一 山口
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
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GE Plastics Japan Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/49Phosphorus-containing compounds
    • C08K5/50Phosphorus bound to carbon only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/49Phosphorus-containing compounds
    • C08K5/51Phosphorus bound to oxygen
    • C08K5/52Phosphorus bound to oxygen only
    • C08K5/521Esters of phosphoric acids, e.g. of H3PO4
    • C08K5/523Esters of phosphoric acids, e.g. of H3PO4 with hydroxyaryl compounds

Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性、機械的強度を損なうことなく成形品
のほこりによる汚れ性が改善されたポリカーボネート系
の熱可塑性樹脂組成物およびその成形品を提供する。 【解決手段】 (A)ポリカーボネート樹脂100 重量
部、(B)リン酸エステル系化合物0.5 〜30重量部およ
び(C)スルホン酸ホスホニウム塩0.0001〜10重量部を
含む難燃性熱可塑性樹脂組成物およびその成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
系の難燃性熱可塑性樹脂組成物およびその成形品に関
し、さらに詳しくは、コピー機、ファクス機、プリンタ
ー、テレビ、コンピュータ用モニター等の電気、電子機
器、事務機器などのハウジング材といった外装プラスチ
ック部品等の、ほこりが付着して汚れやすい用途に好適
に使用できる前記樹脂組成物およびその成形品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂またはそのアロイ
系樹脂は、成形性、耐熱性、機械的強度に優れることか
ら、さまざまな分野で利用されている。たとえば、各種
照明機具のカバーやレンズ、フィルムまたはシート、O
A機器、事務機器、家電機器の各種部品、保管や運搬用
ケース材等の用途などがあげられる。とくに、外装プラ
スチック部品などの用途においては、表面外観が悪いと
商品価値を損なうという問題が生ずる。表面外観の不良
の原因として、ほこり付着による汚れ模様の発生が挙げ
られ、大きな問題となってきている。これは、成形品を
使用していくうちに、外部からの微塵によって成形品が
汚れてくるというものである。その汚れ方は、均一に全
体が汚れるのではなく、汚れの付着しやすいところと汚
れが付着しにくいところができ、不均一に無定型の模様
(丸い模様や稲妻のような模様)を形成するものであ
り、時間とともに汚れ部分が目立ってきて商品価値を損
なう。そこで、ほこり付着防止性に優れた難燃性ポリカ
ーボネート系樹脂材料が要求されてきている。
【0003】ポリカーボネート樹脂の帯電防止性を改良
するために、さまざまな帯電防止剤が提案されている。
しかしながら、ほとんどの帯電防止剤は、その添加によ
り難燃性を損なうという問題があった。例えば一般的な
帯電防止剤(ポリエーテル系など)の添加は、リン酸エ
ステルなどの難燃剤と共に使用すると難燃性を悪化させ
てしまい、またスルホン酸ナトリウムやスルホン酸リチ
ウムなどのスルホン酸金属塩の添加も同様に難燃性を悪
化させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、難燃性、機
械的強度を損なうことなく成形品のほこりによる汚れ性
が改善されたポリカーボネート系熱可塑性樹脂組成物を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ポリカ
ーボネート樹脂100重量部 (B)リン酸エステル系化合物0.5〜30重量部およ
び (C)スルホン酸ホスホニウム塩0.0001〜10重
量部を含む難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【0006】スルホン酸ナトリウムやスルホン酸リチウ
ムなどのスルホン酸金属塩が難燃性を悪化させるのに対
して、本発明においては、スルホン酸のホスホニウム塩
を、リン酸エステル系難燃剤と組合せて使用すると、難
燃性を損なうことなく帯電防止効果が得られることを見
出したものである。スルホン酸ホスホニウム塩は帯電防
止剤としてポリカーボネート樹脂に配合されることが知
られている(特公平7―39537号公報)が、これを
使用すると、スルホン酸金属塩などと違って、リン酸エ
ステル系難燃剤との組合せにおいて難燃性に悪影響を与
えないことは驚くべきことである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、(A)ポリカ
ーボネート樹脂として、公知のホスゲン法または溶融法
により作られた芳香族ポリカーボネート(たとえば特開
昭 63-215763号及び特開平2-124934号公報参照)を使用
することができる。ポリカーボネート系樹脂は、カーボ
ネート成分およびジフェノール成分よりなる。カーボネ
ート成分を導入するための前駆物質としては、例えばホ
スゲン、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。ま
た、適したジフェノールとしては、例えば2,2-ビス(4-
ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノー
ルA);2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4- ヒドロキシフェニ
ル)プロパン;2,2-ビス(3,5-ジメチル-4- ヒドロキシ
フェニル)プロパン;1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン;1,1-ビス(3,5-ジメチル-4- ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)デカン;1,4-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)プロパン;1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シク
ロドデカン;1,1-ビス(3,5-ジメチル-4- ヒドロキシフ
ェニル)シクロドデカン;4,4-ジヒドロキシジフェニル
エーテル;4,4-チオジフェノール;4,4-ジヒドロキシ-
3,3- ジクロロジフェニルエーテル;および4,4-ジヒド
ロキシ-2,5- ジヒドロキシジフェニルエーテル等が挙げ
られる。これらを単独で、または組み合わせて使用でき
る。また、この他に、3以上のフェノール性水酸基を有
する化合物を使用することも可能である。
【0008】あるいは、成分(A)は、芳香族コポリエ
ステルカーボネートであってもよい。これは、公知の芳
香族ジオールに由来するカーボネート単位に加えて、芳
香族ジオールと炭素数6〜18の脂肪族ジカルボン酸とに
由来するエステル単位を有する。それの製造には、芳香
族ポリカーボネートの製造方法として公知のホスゲン
法、溶融法を用いることができる(米国特許第 4,238,5
96号、第 4,238,597号及び第 3,169,121号明細書参
照)。
【0009】次に、本発明で使用する成分(B)リン酸
エステル系化合物としては、次式(I):
【0010】
【化1】 (ここでR1 、R2 、R3 及びR4 は、それぞれ独立し
て、水素原子または有機基を表わすが、R1 =R2 =R
3 =R4 =Hの場合を除く。Xは2価以上の有機基を表
わし、pは0または1であり、qは1以上、例えば30
以下の整数、rは0以上の整数を表わす。)で示される
リン酸エステル系化合物が挙げられる。しかし、これら
に限定されるものではない。
【0011】上記式(I)において、有機基とは、例え
ば、置換されていてもいなくてもよいアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基等が挙げられる。また、置換
されている場合、置換基としては例えばアルキル基、ア
ルコキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン、アリール基、
アリールオキシ基、アリールチオ基、ハロゲン化アリー
ル基等が挙げられ、またこれ等の置換基を組み合わせた
基(例えばアリールアルコキシアルキル基等)またはこ
れ等の置換基を酸素原子、イオウ原子、窒素原子等によ
り結合して組み合わせた基(例えば、アリールスルホニ
ルアリール基等)を置換基として用いてもよい。また、
2価以上の有機基とは上記した有機基から、炭素原子に
結合している水素原子の1個以上を除いてできる2価以
上の基を意味する。例えば、アルキレン基、及び好まし
くは(置換)フェニレン基、多核フェノール類、例えば
ビスフェノール類から誘導されるものが挙げられ、2以
上の遊離原子価の相対的位置は任意である。特に好まし
いものとして、ビスフェノールA、ヒドロキノン、レゾ
ルシノール、ジフェニロールメタン、ジフェニロールジ
メチルメタン、ジヒドロキシジフェニル、p,p′−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、ジヒドロキシナフタレ
ン等が挙げられる。
【0012】具体的なリン酸エステル系化合物の例とし
ては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリオクチルフォスフェ
ート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニル
ホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルフ
ェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェー
ト、ジイソプロピルフェニルホスフェート、トリス(ク
ロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピ
ル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェ
ート、ビス(2,3-ジブロモプロピル)-2,3- ジクロロプ
ロピルホスフェート、トリス(2,3-ジブロモプロピル)
ホスフェート、およびビス(クロロプロピル)モノオク
チルホスフェート、OR1 、OR2 、OR3 およびOR
4 が、アルコキシ例えばメトキシ、エトキシおよびプロ
ポキシ、または好ましくは(置換)フェノキシ例えばフ
ェノキシ、メチル(置換)フェノキシであるところのビ
スフェノールAビスホスフェート、ヒドロキノンビスホ
スフェート、レゾルシンビスホスフェート、トリオキシ
ベンゼントリホスフェート等のポリホスフェートが挙げ
られ、好ましくはトリフェニルホスフェート及び各種芳
香族ポリホスフェート(特に、レゾルシンポリホスフェ
ートまたはビスフェノールAポリホスフェート)であ
る。
【0013】成分(B)が液状の場合には、リキッドイ
ンジェクションなどの方法で押出し機の途中で成分
(B)を添加できる。
【0014】上記成分(B)は、成分(A)100重量
部に対して0.5重量部以上、好ましくは3重量部以
上、より好ましくは5重量部以上で、かつ30重量部以
下、好ましくは25重量部以下、より好ましくは20重
量部以下用いられる。成分(B)の量が上記下限値より
少ないと所望の難燃性が得られず、上記上限値より多い
と耐熱性が損なわれる。
【0015】本発明において使用する(C)スルホン酸
ホスホニウム塩は、例えば次式(II):
【0016】
【化2】 (上記式中、Ra は炭素数1〜40のアルキル基または炭
素数6〜40のアリール基であり、Rb 、Rc 、Rd およ
びRe はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10の
アルキル基および炭素数6〜10のアリール基から選ばれ
る)で示される。しかし、これに限定されない。
【0017】ここで、アルキル基は、直鎖状、分枝状ま
たは環状のアルキル基を包含する。アリール基は、アル
キルアリール基およびアリールアルキル基を包含する。
なお、アルキル基およびアリール基は、任意の置換基で
置換されていることができる。
【0018】Ra においては、アルキル基としては、例
えばドデシル基、デシル基、ブチル基、エチル基等が挙
げられる。アリール基としては、例えばドデシルフェニ
ル基、フェニル基、ベンジル基、ベンジル基、フェネチ
ル基、トリル基、キシリル基等が挙げられる。Ra は好
ましくはアリール基である。
【0019】Rb 〜Re においては、アルキル基として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル等の基が
挙げられる。アリール基としては、例えばフェニル基、
ベンジル基、フェネチル基、トリル基、キシリル基等が
挙げられる。
【0020】好ましいスルホン酸ホスホニウム塩として
は、例えばドデシルスルホン酸のテトラアルキルホスホ
ニウム塩またはドデシルベンゼンスルホン酸のテトラア
ルキルホスホニウム塩等が挙げられる。
【0021】成分(C)は、成分(A)100重量部に
対して0.0001重量部以上、好ましくは0.000
5重量部以上、より好ましくは0.001重量部以上
で、かつ10重量部以下、好ましくは5重量部以下使用
される。成分(C)の使用量が少なすぎるとほこり付着
防止効果を十分に発揮できず、また多すぎると変色した
り、機械的特性が低下し、また成形品の外観不良を引き
起こす。
【0022】上記成分(B)および(C)の好ましい組
合せは、(B)リン酸エステル系化合物が、芳香族ポリ
ホスフェ−トであり、かつ(C)スルホン酸ホスホニウ
ム塩が、ドデシルスルホン酸のテトラアルキルホスホニ
ウム塩またはドデシルベンゼンスルホン酸のテトラアル
キルホスホニウム塩、特にドデシルベンゼンスルホン酸
のテトラアルキルホスホニウム塩である。
【0023】本発明の樹脂組成物においてはさらに、上
記の成分の他に(D)ポリカーボネート以外の熱可塑性
樹脂を含むことができる。ポリカーボネート以外の熱可
塑性樹脂としては、熱可塑性樹脂であれば特に限定され
ない。好ましくは、スチレン系樹脂、芳香族ビニル・ジ
エン・シアン化ビニル系共重合体、アクリル系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニ
レンオキシド(PPO)系樹脂、ポリエステルカ−ボネ
−ト系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂およびメチルメ
タクリレート/ブタジエン/スチレン共重合体(MBS
樹脂)から成る群より選択される。これらの樹脂を1種
または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0024】スチレン系樹脂としては、例えばポリスチ
レン、ポリα‐メチルスチレン、スチレン‐アクリロニ
トリル共重合体(SAN樹脂)などが挙げられる。
【0025】芳香族ビニル‐ジエン‐シアン化ビニル共
重合体としては、例えばスチレン‐ブタジエン‐アクリ
ロニトリル共重合体(ABS樹脂)などが挙げられる。
【0026】アクリル系樹脂としては、例えばポリメチ
ルメタクリレートなどが挙げられる。
【0027】ポリエステル系樹脂としては、例えばポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
などが挙げられる。
【0028】ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチル
ペンテン、エチレン‐プロピレン共重合体、エチレン‐
プロピレン‐ジエン共重合体などが挙げられる。
【0029】ポリフェニレンオキシド(PPO)系樹脂
としては、ポリフェニレンオキシド樹脂が挙げられ、そ
のベンゼン核結合水素が置換(例えばアルキル、ハロゲ
ン等で)されていてもよい。
【0030】任意の成分(D)は、成分(A)100重
量部に対して好ましくは200重量部以下、より好まし
くは100重量部以下の量で配合されることができる。
200重量部を超える配合では、ポリカーボネート樹脂
の特性を生かせない。
【0031】本発明の樹脂組成物は、上記の成分の他に
さらに次に示す成分を含むことができる。
【0032】紫外線吸収剤:紫外線吸収剤としては、P
C樹脂組成物に慣用の紫外線吸収剤がいずれも使用でき
る。例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾ
フェノン系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤
などが挙げられる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
としては、例えば2-(2'- ヒドロキシ-5'-メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2-(2'- ヒドロキシ-5'-t-ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'- ヒドロキ
シ-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-
(2'- ヒドロキシ-3',5'- ジ-t- ブチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2-(2'- ヒドロキシ-3',5'- ジ- アミ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'- ヒドロキシ
-3'-ドデシル-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'- ジクミルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2,2'- メチレンビス[4-(1,1,3,3-
テトラメチルブチル)-6- (2H- ベンゾトリアゾール-2
- イル)フェノール]などを挙げることができる。ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、例えばアメリカンサ
イアナミッド社からUV5411として市販されている。ベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤は、サイナミット社からUV53
1 として市販されている。サリチレート系紫外線吸収剤
としては、例えばフェニルサリチレート、p-t-ブチルフ
ェニルサリチレート、p-オクチルフェニルサリチレート
などが挙げられる。
【0033】紫外線吸収剤は、ポリカーボネート樹脂1
00重量部に対して好ましくは0.01重量部以上、よ
り好ましくは0.05重量部以上、かつ好ましくは10
重量部以下、より好ましくは5重量部以下使用される。
【0034】リン系安定剤:リン系安定剤として、例え
ば酸化防止剤として各安定剤メーカーから市販されてい
るものをいずれも使用できる。具体的には、トリフェニ
ルホスファイト、ジフェニルノニルホスファイト、トリ
ス(2,4-ジ-t- ブチルフェニル)ホスファイト、トリス
ノニルフェニルホスファイト、ジフェニルイソオクチル
ホスファイト、2,2'- メチレンビス(4,6-ジ-t- ブチル
フェニル)オクチルホスファイト、ジフェニルイソデシ
ルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスフ
ァイト、2,2'- エチリデンビス(4,6-ジ-t- ブチルフェ
ノール)フルオロホスファイト、フェニルジイソデシル
ホスファイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイ
ト、トリス(2-エチルヘキシル)ホスファイト、トリス
(イソデシル)ホスファイト、トリス(トリデシル)ホ
スファイト、ジブチルハイドロゲンホスファイト、トリ
ラウリルトリチオホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-t
- ブチルフェニル)-4,4'-ビフェニレンジホスホナイ
ト、4,4'- イソプロピリデンジフェノールアルキル(C
12〜C15)ホスファイト、4,4'- ブチリデンビス(3-メ
チル-6-t- ブチルフェニル)ジトリデシルホスファイ
ト、ビス(2,4-ジ-t- ブチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-t- ブチル-4- メ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ジステアリル- ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、フェニル- ブスフェノールA ペンタエリスリ
トールジホスファイト、テトラフェニルジプロピレング
リコールジホスファイト、1,1,3-トリス (2-メチル-4
- ジ- トリデシルホスファイト-5-t- ブチルフェニル)
ブタン、3,4,5,6-ジベンゾ-1,2- オキサホスファン-2-
オキシド等を使用することができる。
【0035】入手可能な商品例として、アデカスタブ
PEP−36、PEP−24、PEP−4C、PEP−
8(いずれも商標、旭電化工業(株)製)、Irgafos168
(商標、チバ・ガイギー社製)、Sandstab P-EPQ(商
標、サンドズ(Sandoz)社製)、Chelex L(商標、堺化
学工業(株)製)、3P2S(商標、イハラケミカル工業
(株)製)、Mark 329K 、Mark P(いずれも商標、旭電
化工業(株)製)、およびWeston 618(商標、三光化学
(株)製)等を挙げることができる。
【0036】リン系安定剤は、ポリカーボネート樹脂1
00重量部に対して、好ましくは0.0001〜1重量部、よ
り好ましくは0.001 〜0.5 重量部配合される。
【0037】ヒンダードフェノール系酸化防止剤:例え
ばn-オクタデシル-3-(3',5'-ジ-t-ブチル-4- ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、2,6-ジ-t- ブチル-4- ヒ
ドロキシメチルフェノール、2,2'- メチレンビス(4-メ
チル-6-t- ブチルフェノール)、ペンタエリスリチル-
テトラキス[3-(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネートなどが挙げられる。
【0038】エポキシ系安定剤:例えばエポキシ化大豆
油、エポキシ化アマニ油、フェニルグリシジルエーテ
ル、アリルグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘ
キシルメチル -3',4'-エポキシシクロヘキサンカルボキ
シレートなどが挙げられる。
【0039】イオウ系安定剤
【0040】離型剤:好ましい離型剤は、メチルフェニ
ルシリコーンオイルなどのシリコン系離型剤、ペンタエ
リスリトールテトラステアレート、グリセリンモノステ
アレート、モンタン酸ワックス、ポリアルファオレフィ
ンなどのエステル系離型剤やオレフィン系離型剤などで
ある。
【0041】本発明の樹脂組成物はさらに、その物性を
損なわない限りにおいて、その目的に応じて樹脂の混合
時、成形時に、慣用の添加剤、例えば着色剤(顔料、染
料)、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維、タルク、クレ
−、マイカ、ガラスフレ−ク、ミルドガラス、ガラスビ
−ズなど)、充填剤(カ―ボンブラック、シリカ、酸化
チタンなど)、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑
剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、難燃剤(リン酸エステ
ル系化合物以外の)、流動性改良剤等を添加することが
できる。
【0042】またドリップ防止剤として、ポリテトラフ
ルオロエチレン(テフロン)などを配合することができ
る。
【0043】本発明の樹脂組成物を製造するための方法
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリ―ミキサ―、ロ―ラ―、ニ―ダ―等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。成分の混合順は特に限定されない。
【0044】本発明はまた、上記樹脂組成物の成形品を
提供する。成形方法は、ポリカーボネート樹脂に慣用の
任意の成形方法、例えば押出成形、射出成形、圧縮成形
等が使用できる。
【0045】本発明の樹脂組成物およびその成形品は、
コピー機、ファクス機、プリンター、テレビ、コンピュ
ータ用モニター等の電気、電子機器、事務機器などのハ
ウジング材といった外装プラスチック部品等の、ほこり
が付着して汚れやすく、しかも難燃性が求められる用途
に好適に使用できる。もちろん、用途は上記に限定され
るものではなく、ほこりによる種々の問題(例えば外観
不良、塗装時の不良など)をかかえる分野において幅広
く使用できる。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0047】なお、実施例および比較例においては、以
下の物質を使用した。 成分(A) PC:ポリカーボネート、日本ジーイープラスチックス
社製、商標;レキサン(塩化メチレン中、25℃で測定し
た固有粘度0.50 dl/g ) 成分(B) RDP:レゾルシンポリホスフェート、商標:CR73
3S、大八化学(株) BPADP:ビスフェノールAポリホスフェート、商
標:CR741S、大八化学(株) 成分(C) スルホン酸ホスホニウム塩:ドデシルベンゼンスルホン
酸テトラブチルホスホニウム塩、竹本油脂(株)製、商
標EPA202 比較成分(C′) C′−1:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、
商標:EPA219、竹本油脂(株) C′−2:ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩、商
標:EPA220、竹本油脂(株) C′−3:ポリエーテルエステルアミド、商標:ペレス
タット6321、三洋化成(株) 任意成分(D) MB:メチルメタクリレ−ト(MMA)/ブタジエン系
ラバー、商標:EXL2602、クレハ化学(株) ABS:アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重
合体、商標:UX050、宇部サイコン(株) Si−A:シリコンーアクリルラバー、商標:S200
1、三菱レーヨン(株) SAN:スチレン/アクリロニトリル共重合体、商標:
789A、旭化成(株) その他の任意成分 PTFE:滴下防止剤、ポリテトラフルオロエチレン
(テフロン)、商標:テフロン D2C、ダイキン
(株) MK2112:トリス(2,4ジ‐t‐ブチルフェニ
ル)ホスファイト、商標:Mark 2112、旭電化
(株) MKA50:ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤:オク
タデシル-3(3,5-ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、商標:Mark AO50、旭
電化(株) また、実施例および比較例で行った各種試験および評価
は、以下のようにした。 (1) アイゾット衝撃強度 ASTM D256にしたがって、1/8 インチノッチ付
アイゾット衝撃強度を測定した。 (2) 難燃性 アンダーライターズ ラボラトリーズ インコーポレー
ション(UnderwritersLaboratories Inc.)の、ブレチン
94”材料分類のための燃焼試験”(UL−94試験と
いう)に従って測定した。試験片の厚みは、1.6 mmで試
験した。平均燃焼時間および最大燃焼時間を測定し、ド
リップの有無を調べた。 (3) ほこり付着の有無 箱型(タテ85mm×ヨコ200mm×深さ15mm、
肉厚3mm)の成形品を1か月間(30日間)室内に放
置した後、目視にて表面の汚れを観察した。
【0048】実施例1〜2および比較例1〜5 各成分を表1に示す割合(重量比)で混合し、240
℃、250rpm に設定した2軸押出機(50mm)で押出
し、ペレットを作成した。得られたペレットを用いて次
に、設定温度240℃、金型温度60℃の条件で、射出
成形を行った。得られた成形品について、各種試験を行
った。その結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明のポリカーボネート樹脂組成物
は、難燃性、機械的強度を損なうことなく成形品のほこ
りによる汚れ性が改善されている。よって、ほこりが付
着しやすく、しかも難燃性が求められる用途において有
用である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート樹脂100重量
    部 (B)リン酸エステル系化合物0.5〜30重量部およ
    び (C)スルホン酸ホスホニウム塩0.0001〜10重
    量部 を含む難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、 (D)ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂200
    重量部以下を含む請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (D)ポリカーボネート樹脂以外の熱可
    塑性樹脂が、スチレン系樹脂、芳香族ビニル・ジエン・
    シアン化ビニル系共重合体、アクリル系樹脂、ポリエス
    テル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンオ
    キシド系樹脂、ポリエステルカ−ボネ−ト系樹脂、ポリ
    エーテルイミド系樹脂およびメチルメタクリレート/ブ
    タジエン/スチレン共重合体からなる群より選ばれる少
    なくとも1種の樹脂である請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)リン酸エステル系化合物が、芳香
    族ポリホスフェ−トであり、かつ(C)スルホン酸ホス
    ホニウム塩が、ドデシルベンゼンスルホン酸のテトラア
    ルキルホスホニウム塩である請求項1〜3のいずれか1
    項記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の樹脂
    組成物の成形品。
  6. 【請求項6】 機器外装プラスチック部品である請求項
    5記載の成形品。
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