JPH11335514A - 亜鉛メルカプト化合物を使用する、グラフトポリオレフィンの熱老化の改善 - Google Patents

亜鉛メルカプト化合物を使用する、グラフトポリオレフィンの熱老化の改善

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JPH11335514A
JPH11335514A JP11121892A JP12189299A JPH11335514A JP H11335514 A JPH11335514 A JP H11335514A JP 11121892 A JP11121892 A JP 11121892A JP 12189299 A JP12189299 A JP 12189299A JP H11335514 A JPH11335514 A JP H11335514A
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propylene
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JP11121892A
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Daniel E Schneckenburger
イー シュネッケンバーガー ダニエル
Dominic A Berta
エイ バータ ドミニク
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱老化の改善されたグラフトポリオレフィンを
提供する 【解決手段】プロピレンポリマー材料の幹に、スチレン
系及び/又はアクリル系モノマーをグラフト重合したグ
ラフトコポリマー組成物の全重量当たり、約0.5%〜
約5%の2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メル
カプトトルイミダゾール又は2−メルカプトベンゾチア
ゾールの亜鉛塩、及び約0.05〜約0.5%のヒンダ
−ドフェノール化合物を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロピレンポリマ
ー材料のグラフトコポリマーの熱安定化に関する。
【従来の技術】ポリオレフィンは、一般的に、長期間の
実行が要望或いは要求される場所の製品に、或いは、そ
れらの製品が、ポリオレフィン組成物における酸化劣化
の速度を加速する、一般に、「熱老化」と言われる、昇
温度に曝される場所で使用される。この様に、ポリオレ
フィンは、それらの本来の性質、例えば、昇温度での伸
び及び引張り強度を、実行の為の所望の期間中維持され
る事が必須である。メルカプト化合物、例えば、2−メ
ルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトトルイミダ
ゾール及び2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩
が、熱可塑性エラストマーの熱老化の改善に有用である
事は、米国特許第5,196,462号明細書に開示さ
れている様に公知である。又、亜鉛メルカプト化合物
が、熱可塑性エラストマーに、立体障害フェノール化合
物と組合わせて使用できる事も、米国特許第5,15
8,997号明細書に開示されている。
【0002】又、メルカプト化合物の亜鉛塩は、様々な
ポリマーの耐炎及び耐煙剤組成物として使用されてい
る。例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ベンズ
オキサゾール及びベンズイミダゾールの亜鉛塩は、燃焼
の際の耐煙剤としてポリスチレンに使用されている事が
米国特許第4,011,194号明細書に開示されてい
る。米国特許第4,857,673号明細書は、アンチ
モン化合物、鉛化合物、過酸化物硬化剤及びエチレンホ
モポリマー又はコポリマー、それらのエチレンポリマー
とその他のポリマーとのブレンドを含む耐炎断熱組成物
における、ヒンダードフェノールとメルカプトベンゾイ
ミダゾール又はメルカプトトリルイミダゾールの亜鉛塩
との組合せの使用を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】又、熱老化は、ポリプ
ロピレンのグラフトポリマーに伴う問題である。然しな
がら、ポリスチレン及び、ポリプロピレンの幹上にグラ
フトしたその他の重合モノマーの劣化のメカニズムは、
ポリオレフィンのそれとは幾分異なり、グラフトポリマ
ーは、ポリオレフィンの幹が独立して劣化するもので、
例えば、変性されていないポリスチレンの熱酸化安定性
は、比較的に高く、一方、ポリプロピレンは、酸化に対
して非常に敏感であり、適当な安定化なしには使用する
事が出来ない。この様に、様々なモノマーがグラフト重
合したプロピレンポリマー材料の熱老化を改善する添加
剤に対する要望が未だ存在する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の組成物は、
(1)プロピレンポリマー材料の幹に、(a)ビニル置
換芳香族化合物、(b)不飽和脂肪酸又はそのエステ
ル、(c)不飽和脂肪族ジカルボン酸の無水物、及び
(d)それらの混合物から成る群から選ばれる重合モノ
マーをグラフト重合したグラフトコポリマー、(2)組
成物の全重量当たり、約0.05%〜約0.5%の立体
障害フェノール化合物、及び(3)組成物の全重量当た
り、約0.5%〜約5.0%の亜鉛2−メルカプトベン
ゾチアゾール、亜鉛2−メルカプトトルベンゾチアゾー
ル、又は亜鉛2−メルカプトベンズイミダゾール、から
成る。
【0005】又、無機充填剤又はガラス繊維を含有する
組成物も調製された。ヒンダードフェノールとメルカプ
ト化合物の亜鉛塩の組合せを含むグラフトコポリマー
は、この亜鉛塩なしの組成物と比較して、改善された熱
老化性を示す。
【発明の実施の態様】本発明のグラフトポリマーの幹と
して使用されるプロピレンポリマーは、(a)80より
大きい、好ましくは約85〜約99のアイソタクチック
指数を有するプロピレンの結晶性ホモポリマー、(b)
プロピレンと、エチレン及びC4〜C10のα−オレフィ
ンから成る群から選ばれるオレフィンとの結晶性コポリ
マーであって、オレフィンがエチレンの場合は、最大重
合エチレン含有量が10重量%、好ましくは約4重量%
であり、オレフィンがC4〜C10のα−オレフィンの場
合は、それらの最大重合含有量が20重量%、好ましく
は約16%であり、85より大きいアイソタクチック指
数を有する結晶性コポリマー、(c)プロピレンと、エ
チレン及びC4〜C8のα−オレフィンから成る群から選
ばれる二種のオレフィンとの結晶性ターポリマーであっ
て、最大重合C4〜C8のα−オレフィン含有量が20重
量%、好ましくは約16重量%であり、オレフィンの一
つがエチレンである場合は、最大重合エチレン含有量が
5重量%、好ましくは約4重量%であり、85より大き
いアイソタクチック指数を有する結晶性ターポリマー、
【0006】(d)オレフィンポリマー組成物であっ
て、(i)約80%〜約99%、好ましくは約85%〜
約99%のアイソタクチック指数を有するプロピレンホ
モポリマー、又は、(a)プロピレンとエチレンとのコ
ポリマー、(b)プロピレン、エチレン、及びCH2
CHRアルファ−オレフィン(ここで、Rは、C2〜C8
の直鎖又は分岐したアルキル基である)、及び(c)プ
ロピレン及び(i)(b)で定義されたアルファ−オレ
フィンから成る群から選ばれたコポリマーで、約85%
〜約99%、好ましくは約90%〜約99%のプロピレ
ンを含有し、約80%より大きく、約98%まで、好ま
しくは85%より大きく約98%までのアイソタクチッ
ク指数を有するコポリマーを約10%〜約50重量%、
好ましくは約10%〜約40%、最も好ましくは約20
%〜約35%、(ii)示差走査熱量計による、約20
%〜約60%の結晶化度を有する半結晶性の本質的に線
状のコポリマーであって、(a)エチレンを50%以上
含有するエチレンとプロピレン、(b)i)(b)で定
義したアルファ−オレフィンを約1%〜約10%、エチ
レンとアルファ−オレフィンの両方を約50%〜約98
%、好ましくは約80%〜約95%含有する、エチレ
ン、プロピレン及び(i)(b)で定義したアルファ−
オレフィン、及び(c)i)(b)で定義したアルファ
−オレフィンを50%〜98%、好ましくは約80%〜
約95%含有する、エチレンと(i)(b)で定義した
アルファ−オレフィンから成る群から選ばれ、室温又は
周囲温度においてキシレンに不溶のコポリマーを約3%
〜約20%、好ましくは約7%〜約15%、及び
【0007】(iii)(a)エチレンとプロピレンと
のコポリマーであって、20%〜40%未満、好ましく
は20%〜約38%、最も好ましくは約25%〜約38
%のエチレン含有量のコポリマー、(b)エチレン、プ
ロピレン、及び(i)(b)で定義したアルファ−オレ
フィンのコポリマーであって、アルファ−オレフィン
が、約1%〜約10%、好ましくは約1%〜約5%の量
で存在し、存在するエチレンとアルファ−オレフィンと
が、20%〜40%未満であるコポリマー、及び(c)
エチレンと(i)(b)で定義したアルファ−オレフィ
ンのコポリマーであって、アルファ−オレフィンを20
%〜40%未満、好ましくは20%〜約38%、最も好
ましくは約25%〜約38%含有し、任意にジエンを約
0.5%〜約10%、好ましくは約1%〜約5%含有す
るコポリマーから成る群から選ばれ、周囲温度でキシレ
ン可溶で、約1.5〜約4.0dl/g、好ましくは約
1.7〜約3.0dl/gの固有粘度を有し、オレフィ
ンポリマー組成物中のエチレン単位又はアルファ−オレ
フィン単位の合計量又はエチレンとアルファ−オレフィ
ンとの単位の合計量が、両者がオレフィンポリマー組成
物中に存在する場合、約15%〜約35%であるコポリ
マーを約40%〜約80%、好ましくは約40%〜約7
0%含み、
【0008】(ii)と(iii)の合計量が、全オレ
フィンポリマー組成物を基準にして、約65%〜約80
%であり、(ii)/(iii)の重量比が、4.0未
満、好ましくは約0.1〜約0.3であり、(ii)+
(iii)中のエチレン又はC4〜C8のアルファ−オレ
フィン又はそれらの組合せの全含有量が、50%未満、
好ましくは約20%〜約45%であり、少なくとも二段
階の重合によって調製され、150MPa未満の曲げ弾
性率を有するオレフィンポリマー組成物、又は(e)熱
可塑性オレフィンであって、(i)80より大きいアイ
ソタクチック指数を有する結晶性プロピレンホモポリマ
ー、又は、(a)エチレンとプロピレンとのコポリマ
ー、(b)エチレン、プロピレン及びC4〜C8のα−オ
レフィンとのターポリマー、及び(c)エチレンとC4
〜C8のα−オレフィンとのコポリマーから成る群から
選ばれる結晶性コポリマーであって、85%より多いプ
ロピレン含有量と85より大きいアイソタクチック指数
を有するコポリマーを約10%〜約60%、好ましくは
約20%〜約50%、
【0009】(ii)(a)エチレンとプロピレンとの
コポリマー、(b)エチレン、プロピレン及びC4〜C8
のα−オレフィンとのターポリマー、及び(c)エチレ
ンとC4〜C8のα−オレフィンとのコポリマーから成る
群から選ばれる無定形コポリマーであって、任意に、約
0.5%〜約10%のジエンを含み、70%未満のエチ
レンを含み、周囲温度でキシレンに可溶のコポリマーを
約20%〜約60%、好ましくは約30%〜約50%、
及び(iii)エチレンと、プロピレン又はC4〜C8
α−オレフィンとのコポリマーであって、周囲温度でキ
シレンに不溶のコポリマーを約3%〜約40%、好まし
くは約10%〜約20%含む熱可塑性オレフィン、であ
る事が出来、組成物は、150MPaより大きく120
0MPa未満、好ましくは約200〜約1100MP
a、最も好ましくは約200〜約1000MPaの曲げ
弾性率を有する。
【0010】室温又は周囲温度とは、〜25℃である。
(d)及び(e)の調製で有用なC4 8のα−オレフィ
ンとしては、例えば、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキ
セン−1、4−メチル−1−ペンテン及びオクテン−1
が挙げられる。ジエンは、存在する場合は、一般に、ブ
タジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエ
ン又はエチリデンノルボルネンである。プロピレンポリ
マー材料(d)の調製は、米国特許第5,212,24
6号明細書及び第5,409,992号明細書に詳細に
記載されており、その開示は、参照によってここに導入
される。プロピレンポリマー材料(e)の調製は、米国
特許第5,302,454号明細書及び第5,409,
992号明細書に詳細に記載されており、その開示は、
参照によってここに導入される。プロピレンホモポリマ
ーが、好ましいプロピレンポリマー幹材料である。プロ
ピレンポリマー材料の幹上にグラフトしたポリマー又は
コポリマーを形成するモノマーは、(a)ビニル置換芳
香族化合物、例えば、スチレン、アルファ−及びパラ−
メチルスチレン及びp−t−ブチルスチレン、(b)不
飽和脂肪族カルボン酸及びそのエステル、例えば、アク
リル酸、メタクリル酸;メチル、エチル、ヒドロキシエ
チル、2−エチルヘキシル及びブチルアクリレートエス
テルの様なアクリレートエステル;及びメチル、エチ
ル、ブチル、ベンジル、フェニルエチル、フェノキシエ
チル、エポキシエチル及びヒドロキシプロピルメタクリ
レートエステルの様なメタクリレートエステル、(c)
脂肪族不飽和ジカルボン酸の無水物、例えば、無水マレ
イン酸、及び(d)それらの混合物、から成る群から選
ばれる。好ましいモノマーとしては、スチレン、メチル
メタクリレート−コ−メチルアクリレート、及びスチレ
ン−コ−α−メチルスチレン−コ−無水マレイン酸が挙
げられる。
【0011】モノマーは、プロピレンポリマー材料の1
00部当たり約5〜約240部、好ましくは約20部〜
約100部の量で添加される。グラフト重合中、モノマ
ーは、又、重合して、或る量の遊離、即ち未グラフトポ
リマー又はコポリマーを形成する。グラフトコポリマー
の形態は、プロピレンポリマー材料が連続又はマトリッ
クス相であり、ポリスチレン又はその他の重合モノマー
が、グラフト及び未グラフトとしている分散相である。
グラフトコポリマーは、様々な方法の内の任意の方法に
よって造る事が出来る。それらの方法の内の一つは、グ
ラフトするモノマーの存在中で、或いはその後のそのモ
ノマーでの処理によって、プロピレンポリマー材料上に
活性グラフト部位を形成する事を含む。グラフト部位
は、過酸化物又は、遊離基重合開始剤であるその他の化
学化合物での処理によって、或いは高エネルギーイオン
化放射による照射によって生成する事が出来る。化学的
又は照射処理の結果としてポリマー中に生成された遊離
基は、ポリマー上に活性グラフト部位を形成し、それら
の部位においてモノマーの重合を開始する。過酸化物開
始グラフト方法によって製造されたグラフトコポリマー
が好ましい。プロピレンポリマーと、有機過酸化物の様
な遊離基重合開始剤及びビニルモノマーとの接触による
グラフトコポリマーの調製は、米国特許第5,140,
074号明細書に詳細に記載されており、その記載は、
参照によってここに導入される。オレフィンポリマーを
照射して、次いでビニルモノマーで処理する事によるグ
ラフトコポリマーの調製は、米国特許第5,411,9
94号明細書に詳細に記載されており、その記載は、参
照によってここに導入される。本発明のグラフトコポリ
マーの熱老化は、組成物の全重量を基準にして、約0.
5%〜約5.0%、好ましくは約1.2%〜約1.6%
の亜鉛2−メルカプトベンゾイミダゾール、亜鉛2−メ
ルカプトトルイミダゾール又は亜鉛2−メルカプトベン
ゾチアゾールと、組成物の全重量を基準にして、約0.
05%〜約0.5%、好ましくは約0.15%〜約0.
20%の立体障害フェノール化合物との組合せを使用す
る事によって改善される。
【0012】本発明で使用するのに適する立体障害フェ
ノール化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾール;オクタデシル−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト;N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート);ヘキ
サメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナメート)及びテトラキス[メチレン
(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒド
ロシンナメート]メタンが挙げられる。任意に、又この
組成物は、組成物の全重量を基準として、約2%〜約3
0%、好ましくは約5%〜約15%の一種以上のゴム成
分、及び組成物の全重量を基準として、約5%〜約90
%、好ましくは約10%〜約70%の広い分子量分布の
プロピレンポリマー材料を含む事が出来る。ゴム成分
は、(i)オレフィンコポリマーゴム、(ii)モノア
ルケニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロックコポリマ
ー、及び(iii)コア−シェルゴムから成る群の一種
以上から選ばれる。これらのゴム成分のいずれも、酸又
は無水物官能性を有する事もできれば、それらの官能基
が無くても良い。好ましいゴム成分は、(i)又は(i
i)であり、単独又は組合せのいずれかである。
【0013】適当なオレフィンコポリマーゴムとして
は、例えば、エチレン/プロピレンモノマーゴム(EP
M)、エチレン/オクテン−1及びエチレン/ブテン−
1ゴムの様な飽和オレフィンコポリマーゴム、及びエチ
レン/プロピレン/ジエンモノマーゴム(EPDM)の
様な不飽和オレフィンコポリマーゴムが挙げられる。好
ましいオレフィンコポリマーゴムは、エチレン/プロピ
レン、エチレン/ブテン−1、及びエチレン/オクテン
−1コポリマーである。モノアルケニル芳香族炭化水素
−共役ジエンブロックコポリマーは、A−B構造(又は
ジブロック)、A−B−A構造(又はトリブロック)、
放射状(A−B)nタイプ(ここで、n=3〜20
%)、又はこれらの構造タイプの組合せである事が出
来、各Aブロックは、モノアルケニル芳香族炭化水素ポ
リマーブロックであり、各Bブロックは、不飽和ゴムブ
ロックである。このタイプのコポリマーの様々なグレー
ドのものが市販されている。このグレードは、構造、中
央及び末端ブロックの分子量、及びモノアケニル芳香族
炭化水素対ゴムの比が異なる。又、ブロックコポリマー
は、水素化する事も出来る。一般的なモノアルケニル芳
香族炭化水素モノマーは、スチレン、環置換C1〜C4
鎖又は分岐アルキルスチレン及びビニルトルエンであ
る。スチレンが好ましい。適当な共役ジエンとしては、
例えば、ブタジエン及びイソプレンが挙げられる。好ま
しいブロックコポリマーは、水素化スチレン/エチレン
−ブテン−1/スチレントリブロックコポリマーであ
る。
【0014】ブロックコポリマーの重量平均分子量Mw
は、一般に、約45,000〜約260,000g/モ
ルであり、約50,000〜約125,000g/モル
の範囲の平均分子量が、それらが最良のバランスの衝撃
強度及び剛性を有する組成物を造る事から好ましい。
又、不飽和及び飽和ゴムブロックを有するブロックコポ
リマーも使用できるが、飽和ゴムブロックを有するコポ
リマーが、又、それらを含む組成物の衝撃/剛性バラン
スから好ましい。ブロックコポリマー中のモノアルケニ
ル芳香族炭化水素対共役ジエンゴムの重量比は、約5/
95〜約50/50、好ましくは約10/90〜約40
/60の範囲である。コア−シェルゴム成分は、相溶化
シェルによって周りを取り囲まれている架橋ゴム相の小
粒子、通常はガラス質ポリマー又はコポリマーを含む。
コアは、一般に、ブタジエン又はイソプレンの様なジエ
ンゴムか、ポリアクリレートである。シェルは、一般
に、スチレン、メチルメタクリレート及びアクリロニト
リルから選ばれる二種以上のモノマーのポリマーであ
る。特に、好ましいコア−シェルゴムは、ポリアクリレ
ートコアを有する。適当な衝撃変性剤としては、例え
ば、Engage 8150 エチレン/オクテン−1コポリマー
(DuPont-Dow Elastomersから市販されている);EP
M306Pエチレン/プロピレンコポリマー(Polysar
Rubber Division of Miles, Inc.から市販されてい
る);及びKraton RP6912スチレン/エチレン−プロピ
レン/スチレントリブロックコポリマーゴム及び無水マ
レイン酸で変性されたKraton FG1901Xスチレン/エチレ
ン−ブテン−1/スチレントリブロックコポリマーゴム
(Shell Chemical Co.から市販されている)が挙げられ
る。その他の任意の成分は、約5〜約60、好ましくは
約5〜約40のMw/Mn、約0.5〜約50、好ましく
は約1〜約30g/10分のメルトインデックス、及び
25℃で、94%以上、好ましくは96%以上、最も好
ましくは98%以上のキシレン不溶性を有する広い分子
量分布のプロピレンポリマー材料(BMWDPP)であ
る。広い分子量分布を有するプロピレンポリマー材料
は、プロピレンのホモポリマー、又はエチレン/プロピ
レンゴム衝撃変性されたプロピレンのホモポリマーであ
る事が出来、プロピレンホモポリマーは、広い分子量分
布を有する。
【0015】BMWD PPは、少なくとも二段階で、
活性形態のハロゲン化マグネシウム上に担持されたチグ
ラー−ナッタ触媒の存在下で、順次重合によって調製す
る事が出来る。重合方法は、別々に、連続的工程で生起
し、各工程において、重合は、先行の工程からのポリマ
ー及び触媒の存在下で起る。重合方法は、公知の方法に
より、液相で、不活性溶媒の存在下又は不存在下で、或
いは、気相で、又は液−気相で、好ましくは気相で、バ
ッチでも、或るは連続形式でも行う事が出来る。BMW
D PPの調製は、米国特許第5,286,791号明
細書において詳細に記載されており、ここに、参照によ
って導入される。又、本発明の組成物は、CaCO3
はタルクの様な無機充填剤を含む事が出来る。この充填
剤は、約20%〜約35%、好ましくは約30%〜約3
5%の量で存在する。又、ガラス繊維も、強化剤として
添加する事が出来る。存在する場合は、それらは、組成
物の全重量当たり、約20%〜約50%、好ましくは約
30%〜約40%の量で使用される。無水マレイン酸変
性ポリプロピレンの様な相溶化剤は、一般に、ガラス繊
維と一緒に使用される。種々の量の無水マレイン酸で変
性されたポリプロピレンは、市販されていて、例えば、
Eastman Chemical Co. 及びAristech Chemicalsから入
手できる。相溶化剤は、組成物の全重量当たり、約1%
〜約3%の量で使用される。
【0016】その他の添加剤、例えば、顔料、スリップ
剤、ワックス、オイル、粘着防止剤及び耐酸化剤も又、
組成物中に存在する事が出来る。成型試験片を評価する
為に使用された試験方法は次の通りである。 引張り強度 ASTM D−638−89 降伏点伸び ASTM D−638−89 破断点伸び ASTM D−638−89 ショアーD硬度 ASTM D−2240 メルトインデックス(230℃、3.8kg) ASTM D−1238 多分散指数(P.I)は、G.R. Zeichner and P.D. Pat
el, "A ComprehensiveEvaluation of Polypropylene Me
tal Rheology", Proc. 2nd World Cong. on Chem. En
g., Vol. 6, p. 333, Montreal, 1981において記載され
ている様な度数分布走査から得られる交差係数の逆数と
して定義される。アイソタクチック指数は、キシレン不
溶解分として定義される。室温においてキシレンに溶解
するオレフィンポリマーの重量割合は、2.5gのポリ
マーを、20分間攪拌しながら135℃で加熱される、
攪拌機付き容器中の250mlのキシレンに溶解する事
によって決定される。溶液を攪拌しながら25℃に冷却
し、次いで、攪拌無しで30分間静置して固形分を沈降
させる。この固形分をろ紙で濾過し、残った溶液を窒素
流と一緒に加熱して蒸発させ、固形分残さを80℃で真
空乾燥して一定重量とする。室温でキシレンに不溶のポ
リマーの重量割合が、ポリマーのアイソタクチック指数
である。定義により、ポリマーのアイソタクチック指数
を構成する、この方法で得られた値は、沸騰n−ヘプタ
ンでの抽出を介して決定されるアイソタクチック指数に
実質的に相当する。
【0017】固有粘度は、135℃で、テトラヒドロナ
フタレン中で測定される。エチレンコポリマーの結晶化
度は、コポリマーの融解熱から測定され、融解熱は、2
0℃/分で加熱された5〜10mgのコポリマーサンプ
ルについて、示差走査熱量計で以って、U. Gaur and B.
Wunderlich, J. Phys. Chem. Ref. Data,10(1), 119(1
981)に記載されている様に、400°Kでの100%結
晶ポリエチレンの融解熱を293J/gと仮定して決定
される。結晶化度の割合は、コポリマーの融解熱を、1
00%結晶ポリエチレンの融解熱で除し、100を乗じ
て計算される。分子量測定は、ゲル浸透クロマトグラフ
ィーで行った。全ての熱老化試験は、160℃で行っ
た。これは、ポリオレフィンにとっては極めて厳しいも
のであり、この温度は、通常使用される温度よりも高い
点に注意されなければならない。表において、その整合
性を失い、テストできなかったサンプルは、「破壊」と
表示した。一般的に、引張り強度で50%未満の損失及
び/又は最少重量損失を示したサンプルは、亜鉛2−メ
ルカプトベンゾチアゾール又は2−メルカプトベンゾイ
ミダゾール及びヒンダードフェノール化合物の組合せを
含まない対照物との比較で、改善された熱老化を示し
た。本明細書において、全ての部及びパーセントは、特
段の指示が無い場合は、重量である。
【0018】
【実施例】〔実施例1〕この実施例は、メルカプト化合
物の亜鉛塩とヒンダードフェノールとの組合せを、プロ
ピレンホモポリマーの幹上にスチレンがグラフト重合し
たグラフトコポリマー(PP−g−S)中に導入した時
の熱老化に関する効果を証明するものである。幹ポリマ
ーとして使用されるプロピレンホモポリマーは、20g
/10分の平均メルトインデックス(MFR)及び0.34
0〜0.345g/cm3の盛込嵩密度(poured bulk de
nsity)を有し、モンテル社(米国)から市販されてい
る。モノマーを、ポリプロピレン幹上に、120℃のグ
ラフト温度で、前述の過酸化物−開始グラフト重合法を
用いてグラフトした。ポリプロピレン100部当たり4
5重量部のスチレンを添加した。ミネラルスピリット中
のLupersolPMS50%(t−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、Elf Atochem社から市販されている)
を、過酸化物開始剤として使用した。モノマーを0.9
pph/分で供給し、105のモノマー対開始剤モル比を使
用した。モノマー及び過酸化物添加の完了後、温度を、
窒素パージの下で、60分間で140℃に上昇させた。
【0019】表1において、Irganox B-225フェノール
系耐酸化剤は、Irganox 1010テトラキス[メチレン
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシン
ナメート)]メタン安定剤の1部と、Irgafos 168トリ
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト安定
剤の1部とのブレンドであり、CIBA Specialty Chemica
lsCorp.から市販されている。幾つかのサンプルは、更
にIrganox 1010耐酸化剤を0.2pph含んでいた。Zetax
2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩及びZMTI
2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩は、R.T. V
anderbilt Co. Inc.から市販されている。サンプルは、
手で反転させながら予備混合し、次いで、バンバリー混
合ブレードを持つ250gの混合ヘッドを使用するHaak
e Rheocord 密閉式混合機に入れた。混合室を180℃
の温度とし、ローター速度を100rpmとした。通常
は2分以内に起る流動化が生起されるまで混合を続け、
更に、約2分間以上続けた。混合機の内容物を四つの部
分に分け、PHI圧縮成型プレスで、215℃でプレス
して、各部分から、10cmx10cm(4″x4″)
の圧縮成型プラークを調製した。試験用の試料は、Carv
er プレスを使用してダイカットした。各サンプルの性
質評価の結果は、表1に示される。
【0020】
【表1】表1
【0021】データは、フェノール系耐酸化剤とメルカ
プト化合物の亜鉛塩との組合せを含むポリプロピレン−
g−スチレン組成物が、亜鉛を含まないサンプルと比較
して、改善された熱老化を示す事を示している。21日
後では、引張り強度は、いずれの対照も測定不可能であ
り、重量損失は、対照1では37%であり、対照2では
測定不可能であった。
【0022】〔実施例2〕この実施例は、ヒンダードフ
ェノール化合物とメルカプト化合物の亜鉛塩ととの組合
せを、プロピレンホモポリマーの幹上にスチレンがグラ
フト重合したグラフトコポリマーを含むガラス繊維強化
組成物中に導入した時の熱老化に関する効果を証明する
ものである。幹ポリマーとして使用されるプロピレンホ
モポリマーは、実施例1のものと同じである。グラフト
コポリマーは、ポリプロピレンの100部当たり、スチ
レンを85部添加し、モノマー供給速度を、1pph/
分とした以外は、実施例1と同様にして調製した。使用
した安定剤パッケージは、組成物の全重量当たり、0.
07重量%のステアリン酸カルシウム、0.175重量
%のIrganox1010フェノール系耐酸化剤、又は、Irganox
B-225フェノール系耐酸化剤、及び1.39重量%のZet
ax2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩又はZMTI2
−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩である。PPG
3232ガラス繊維であって、3mm〜4mm(0.12
5〜0.1875″)のチョップトストランドサイズを
持ち、アミノシランサイジング剤でサイズされている直
径10〜14μmの繊維を、30重量%の量で添加し
た。このガラス繊維は、PPG Industries Inc.から市販
されている。1.4%の無水マレイン酸含有量を有する
無水マレイン酸−グラフトポリプロピレンを、相溶化剤
として、1.39重量%の量で添加した。サンプルを、
40mmZSK押出し機で、バレル温度230℃で、ス
クリュー速度425rpmで、吐出速度94kg(21
0lb)/時間でコンパウンドにした。全ての物性測定
用として、25.4mmx3mm(1x1/8″)の試
験棒を使用した。試験棒は、5オンスのバッテンフェル
ト射出成型機で、バレル温度246℃(475°F)
で、金型温度51℃(125°F)で作った。性質評価
の結果は、表2に示される。
【0023】
【表2】表2
【0024】データは、ヒンダードフェノール化合物と
メルカプト化合物の亜鉛塩の組合せを含むガラス強化ポ
リプロピレン−g−スチレン組成物が、亜鉛塩を含まな
い組成物と比較して、改善された熱老化性を示す事を示
している。
【0025】〔実施例3〕この実施例は、ヒンダードフ
ェノール化合物とメルカプト化合物の亜鉛塩ととの組合
せを、プロピレンホモポリマーの幹上にスチレンがグラ
フト重合したグラフトコポリマーを含む、衝撃変性ガラ
ス繊維強化組成物中に導入する事による熱老化に関する
効果を証明するものである。幹ポリマーとして使用され
るプロピレンホモポリマーは、実施例1と同じものであ
った。グラフトポリマーは、実施例1と同様に調製し
た。グラフトコポリマーは、次いで、7〜12の多分散
指数(PI)と12.0g/10分のメルトインデック
ス(MFR)を有する広い分子量分布のポリプロピレン
(BMWD PP1)(モンテル社(米国)から市販さ
れている)とブレンドした。各サンプルに添加されたB
MWD PPの量は、表3に示される。使用した安定剤
パッケージは、組成物の全重量当たり、0.07重量%
のステアリン酸カルシウム、0.175重量%のIrgano
x1010耐酸化剤、及び1.4重量%のZetax2−メルカプ
トベンゾチアゾールの亜鉛塩又はZMTI2−メルカプトベ
ンゾイミダゾールの亜鉛塩である。表3において、ガラ
ス繊維及び相溶化剤は、実施例2のものと同じである。
Kraton RP6912 (スチレン29%とエチレン−プロピレ
ン71%を含有するスチレン/エチレン−プロピレン/
スチレントリブロックコポリマー)、及びKraton FG190
1Xグラフトされた無水マレイン酸1%を含有するスチレ
ン/エチレン−ブテン−1/スチレントリブロックコポ
リマーは、Shell Chemical Co.から市販されている。E
PM306P(57%のエチレン含有量を有するランダ
ムエチレン/プロピレンコポリマー)は、Polysar Rubb
er Division of Miles, Inc.から市販されている。サン
プルをコンパウンドにし、40mmZSK押出し機で、
バレル温度240℃で、スクリュー速度450rpm
で、吐出速度90kg(200lb)/時間で押出し
た。このコンパウンドサンプルを、実施例2と同様の試
験棒に成型した。性質評価の結果は、表3に示される。
【0026】
【表3】表3
【0027】データは、ヒンダードフェノール化合物と
メルカプト化合物の亜鉛塩の組合せを含む衝撃変性ガラ
ス繊維強化ポリプロピレン−g−スチレン組成物が、亜
鉛塩を含まない組成物と比較して、改善された熱老化性
を示す事を示している。
【0028】〔実施例4〕この実施例は、フェノール系
耐酸化剤とメルカプト化合物の亜鉛塩との組合せを、3
0%の炭酸カルシウム充填剤とプロピレンホモポリマー
の幹上にスチレンがグラフト重合したグラフトコポリマ
ーとを含む衝撃変性組成物中に導入した時の熱老化に関
する効果を証明するものである。幹ポリマーとして使用
されるプロピレンホモポリマーは、9g/10分の平均
メルトインデックス(MFR)及び0.340〜0.34
5g/cm3の盛込嵩密度を有し、モンテル社(米国)
から市販されている。グラフトコポリマーは、ポリプロ
ピレンの100部当たり、スチレンを85部添加し、モ
ノマー供給速度を、1pph/分とした以外は、実施例
1と同様にして調製した。グラフトコポリマーは、次い
で、実施例3のBMWD PP1;1.0g/10分の
メルトインデックス(MFR)と5.0〜8.0の多分
散指数(PI)とを有するBMWD PP2,又は86
%のBMWDプロピレンホモポリマーマトリックスと1
4%のエチレン/プロピレンコポリマー(エチレン含有
量50%)(全てモンテル社(米国)から市販されてい
る)とブレンドした。ECC Internationalから市販さ
れている30%Supercoat CaCO3は全てのサンプルに添
加された。表4において、Kraton G1652は、スチレン2
9%と、エチレン/ブテン−1ゴム中間ブロック71%
を含むスチレン/エチレン−ブテン−1/スチレントリ
ブロックコポリマーゴムで、Shell Chemical Co.から市
販されている。EPM306Pゴムは、実施例3に記載
のものと同じである。使用した安定剤パッケージは、組
成物の全重量当たり、0.07重量%のステアリン酸カ
ルシウム、1.39重量%のZetax2−メルカプトベン
ゾチアゾールの亜鉛塩又はZMTI2−メルカプトベンゾイ
ミダゾールの亜鉛塩及び0.175重量%のIrganox101
0フェノール系耐酸化剤である。サンプルをコンパウン
ドにし、34mm Leistritz押出し機で、バレル温度2
00℃で、スクリュー速度375rpmで、吐出速度1
8kg(40lb)/時間で押出した。このコンパウン
ドサンプルを、実施例2と同様の試験棒に成型した。性
質評価の結果は、表4に示される。
【0029】
【表4】表4
【表5】表4(続き)
【0030】データは、無機充填剤と、ヒンダードフェ
ノール化合物とメルカプト化合物の亜鉛塩の組合せとを
含む衝撃変性ポリプロピレン−g−スチレン組成物が、
亜鉛塩を含まない組成物と比較して、改善された熱老化
性を示す事を示している。
【0031】〔実施例5〕この実施例は、ヒンダードフ
ェノール化合物とメルカプト化合物の亜鉛塩の組合せ
を、35%のタルク充填剤とプロピレンホモポリマーの
幹上にスチレンがグラフト重合したグラフトコポリマー
とを含む衝撃変性組成物中に導入した時の熱老化に関す
る効果を証明するものである。幹ポリマーとして使用さ
れるプロピレンホモポリマーは、実施例4と同様のもの
である。グラフトコポリマーは、ポリプロピレンの10
0部当たり、スチレンを85部添加し、モノマー供給速
度を、1pph/分とした以外は、実施例1と同様にし
て調製した。グラフトコポリマーは、次いで、実施例4
に記載のBMWD PP2とブレンドした。>2μmの
粒度分布を有する35%Jetfil625Cタルク(Luzena
c Americaから市販されている)を、両サンプルに添加
した。40%のプロピレンホモポリマーマトリックスと
60%のエチレン/プロピレンコポリマー(エチレン含
有量60%)から成る異相ポリオレフィン(Het. polyo
refin 1)も添加した。ポリマー成分を安定させなくす
る、組成物の無機部分での複合化から安定剤を保護する
為に、Epon 1002FビスフェノールA/エピクロロヒドリ
ン樹脂(ShellOil Co.から市販されている)を添加し
た。使用した安定剤パッケージは、組成物の全重量当た
り、0.065重量%のステアリン酸カルシウム、0.
1625重量%のIrganoxB-225フェノール系耐酸化剤及
び1.4重量%のZMTI2−メルカプトベンゾイミダゾー
ルの亜鉛塩である。サンプルをコンパウンドにし、実施
例4に記載の通りに押出した。このコンパウンドサンプ
ルを、実施例2と同様の試験棒に成型した。性質評価の
結果は、表5に示される。
【0032】
【表6】表5
【0033】データは、ヒンダードフェノール化合物と
メルカプト化合物の亜鉛塩の組合せを含む、タルク充填
衝撃変性ポリプロピレン−g−スチレン組成物が、亜鉛
塩を含まない組成物と比較して、改善された熱老化性を
示す事を示している。
【0034】〔実施例6〕この実施例は、ヒンダードフ
ェノール化合物とメルカプト化合物の亜鉛塩の組合せ
を、プロピレンホモポリマーの幹上にメチルメタクリレ
ート−コ−メチルアクリレートがグラフト重合したグラ
フトコポリマーを含む衝撃変性組成物中に導入した時の
熱老化に関する効果を証明するものである。幹ポリマー
として使用されたプロピレンホモポリマーは、実施例4
と同様のものである。モノマーは、前述の過酸化物開始
グラフト重合法を使用して、グラフト温度115℃で、
ポリプロピレンの幹上にグラフトされた。メチルメタク
リレート(ポリプロピレン100部当たり91.4部)
及び3.6pphのメチルアクリレートを添加した。ミ
ネラルスピリット中のLupersol PMS50%t−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエート(Elf Atochemから
市販されている)を、過酸化物開始剤として使用した。
モノマーは、0.9pph/分で供給した。反応条件
は、モノマー及び過酸化物の添加が完了後、115℃で
30分間維持した。次いで、温度を、窒素パージの下
で、2時間で140℃に上げた。グラフトコポリマー
は、実施例4に記載のBMWD PP2とブレンドした。表6
で使用された衝撃変性剤は、Engage8150エチレン/オク
テン−1コポリマー(コモノマー含有量が25%)で、
DuPont-Dow Elastomersから市販されている。使用され
た安定剤パッケージは、組成物の全重量当たり、0.1
重量%のステアリン酸カルシウム、0.25重量%のIr
ganox B-215耐酸化剤及び1.96重量%のZetax亜鉛2
−メルカプトベンゾチアゾール又はZMTI亜鉛2−メルカ
プトベンゾイミダゾールである。Irganox B-215フェノ
ール系耐酸化剤は、Irganox 1010耐酸化剤1部と、Irga
fos 168安定剤2部との混合物であり、CIBASpecialty C
hemicals Corp.から市販されている。サンプルをコンパ
ウンドにし、34mm Leistritz押出し機で、バレル温
度230℃で、スクリュー速度350rpmで、吐出速
度22kg(50lb)/時間で押出した。このコンパ
ウンドサンプルを、実施例2と同様の試験棒に成型し
た。性質評価の結果は、表6に示される。
【0035】
【表7】表6
【0036】データは、ヒンダードフェノール化合物と
メルカプト化合物の亜鉛塩の組合せを含む衝撃変性ポリ
プロピレン−g−メチルメタクリレート組成物が、亜鉛
塩を含まない組成物と比較して、改善された熱老化性を
示す事を示している。
【0037】〔実施例7〕この実施例は、ヒンダードフ
ェノール化合物とメルカプト化合物の亜鉛塩の組合せ
を、プロピレンホモポリマーの幹上に、スチレン、α−
メチルスチレン及び無水マレイン酸がグラフト重合した
グラフトコポリマー(PP-g-S/MA)を含む衝撃変性組成
物中に導入した時の熱老化に関する効果を証明するもの
である。幹ポリマーとして使用されたプロピレンホモポ
リマーは、実施例4と同様のものである。モノマーは、
前述の過酸化物開始グラフト重合法を使用して、グラフ
ト温度90℃で、ポリプロピレンの幹上にグラフトした。
α−メチルスチレン(全モノマー重量の44%)、スチ
レン(19.6%)及び無水マレイン酸(36.4%)
を、ポリプロピレンの100部当たり、95部のモノマ
ーの全モノマー添加水準で添加した。ミネラルスピリッ
ト中のLupersol PMS50%t−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート(Elf Atochemから市販されてい
る)を、過酸化物開始剤として使用した。モノマーは、
0.75pph/分で供給した。モノマー対開始剤のモ
ル比は、100であった。反応条件は、モノマー及び過
酸化物の添加が完了後、90℃で30分間維持した。次
いで、温度を、窒素パージの下で、3時間で140℃に
上げた。グラフトコポリマーは、実施例4に記載のBMWD
PP2と、衝撃変性剤として、Engage8150エチレン/オ
クテン−1コポリマーゴムとブレンドした。使用された
安定剤パッケージは、組成物の全重量当たり、0.25
重量%のIrganox B-215耐酸化剤、0.1重量%のステ
アリン酸カルシウム、及び1.96重量%のZetax亜鉛
2−メルカプトベンゾチアゾール又はZMTI亜鉛2−メル
カプトベンゾイミダゾールである。サンプルをコンパウ
ンドにし、バレル温度240℃とした以外は、実施例6
に記載の様に押出した。このコンパウンドサンプルを、
表面水分を除去する為に成型前に、少なくとも4時間、
80℃で乾燥した。サンプルを、実施例2と同様の試験
棒に成型した。性質評価の結果は、表7に示される。
【0038】
【表8】表7
【0039】データは、ヒンダードフェノール化合物と
メルカプト化合物の亜鉛塩の組合せを含む衝撃変性ポリ
プロピレン−g−α−メチルスチレン/スチレン/無水
マレイン酸組成物が、亜鉛塩を含まない組成物と比較し
て、改善された熱老化性を示す事を示している。
【0040】〔実施例8〕この実施例は、ヒンダードフ
ェノール化合物とメルカプト化合物の亜鉛塩の組合せ
を、プロピレンホモポリマーの幹上にスチレンがグラフ
ト重合したグラフトコポリマー(PP-g-S)を含む衝撃
変性組成物中に導入した時の熱老化に関する効果を証明
するものである。この組成物は、充填剤としてタルク又
はCaCO3を含有する。幹ポリマーとして使用されたプロ
ピレンホモポリマーは、実施例4と同様のものである。
グラフトコポリマーは、ポリプロピレンの100部当た
り、スチレンを85部添加し、モノマー供給速度を、1
pph/分とした以外は、実施例1と同様にして調製し
た。グラフトコポリマーは、実施例4に記載のBMWD PP
2と、実施例5に記載の異相ポリオレフィンとブレンド
した。CaCO3は実施例4に記載されているものである。
タルクは、実施例5に記載されているものである。Epon
1002FビスフェノールA/エピクロロヒドリン樹脂は、安
定剤パッケージと共に添加した。安定剤パッケージは、
組成物の全重量当たり、0.13重量%のIrganox B-21
5フェノール系耐酸化剤及び1.3重量%のZMTI亜鉛2
−メルカプトベンゾイミダゾールを含有している。サン
プルをコンパウンドにし、実施例6と同様にして押出し
た。このコンパウンドサンプルを、実施例2と同様の試
験棒に成型した。性質評価の結果は、表8に示される。
【0041】
【表9】表8
【0042】データは、無機充填剤とヒンダードフェノ
ール化合物とメルカプト化合物の亜鉛塩の組合せを含む
衝撃変性ポリプロピレン−g−スチレン組成物が、亜鉛
塩を含まない組成物と比較して、改善された熱老化性を
示す事を示している。ここに開示された本発明のその他
の特徴、利点及び実施態様は、前述開示の内容を読む事
によって、当業者には容易に明らかなものとなるであろ
う。これに関して、本発明の特定の実施態様が相当詳細
に記載されたが、これらの実施態様の変態及び変形は、
記載され且つクレームされた本発明の精神と範囲を逸脱
する事無く、有効なものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 7/14 C08K 7/14 (72)発明者 ドミニク エイ バータ アメリカ合衆国 デラウェア州 19713 ニューアーク イースト コブルフィール ド コート 210

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成物であって、(1)プロピレンポリマ
    ー材料の幹に、 (a)ビニル置換芳香族化合物、 (b)不飽和脂肪酸又はそのエステル、 (c)不飽和脂肪族ジカルボン酸の無水物、及び (d)それらの混合物から成る群から選ばれる重合モノ
    マーをグラフト重合したグラフトコポリマー、(2)組
    成物の全重量当たり、約0.05%〜約0.5%の立体
    障害フェノール化合物、及び(3)組成物の全重量当た
    り、約0.5%〜約5.0%の亜鉛2−メルカプトベン
    ゾチアゾール、亜鉛2−メルカプトトルイミダゾール、
    又は亜鉛2−メルカプトベンゾイミダゾール、から成る
    事を特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】プロピレンポリマー材料が、(a)80よ
    り大きいアイソタクチック指数を有するプロピレンの結
    晶性ホモポリマー、(b)プロピレンと、エチレン及び
    4〜C10のα−オレフィンから成る群から選ばれるオ
    レフィンとの結晶性コポリマーであって、オレフィンが
    エチレンの場合は、最大重合エチレン含有量が10重量
    %であり、オレフィンがC4〜C10のα−オレフィンの
    場合は、それらの最大重合含有量が20重量%であり、
    85より大きいアイソタクチック指数を有する結晶性コ
    ポリマー、(c)プロピレンと、エチレン及びC4〜C8
    のα−オレフィンから成る群から選ばれる二種のオレフ
    ィンとの結晶性ターポリマーであって、最大重合C4
    8のα−オレフィン含有量が20重量%であり、オレ
    フィンの一つがエチレンである場合は、最大重合エチレ
    ン含有量が5重量%であり、85より大きいアイソタク
    チック指数を有する結晶性ターポリマー、(d)オレフ
    ィンポリマー組成物であって、 (i)約80%〜約99%のアイソタクチック指数を有
    するプロピレンホモポリマー、又は、(a)プロピレン
    とエチレンとのコポリマー、(b)プロピレン、エチレ
    ン、及びCH2=CHRアルファ−オレフィン(ここ
    で、Rは、C2〜C 8の直鎖又は分岐したアルキル基であ
    る)、及び(c)プロピレン及び(i)(b)で定義さ
    れたアルファ−オレフィンから成る群から選ばれたコポ
    リマーで、約85%〜約99%のプロピレンを含有し、
    約80%より大きく、約98%までのアイソタクチック
    指数を有するコポリマーを約10%〜約50重量%、 (ii)示差走査熱量計による、約20%〜約60%の
    結晶化度を有する半結晶性の本質的に線状のコポリマー
    であって、(a)エチレンを50%以上含有するエチレ
    ンとプロピレン、(b)(i)(b)で定義したアルフ
    ァ−オレフィンを約1%〜約10%、エチレンとアルフ
    ァ−オレフィンの両方を約50%〜約98%、好ましく
    は約80%〜約95%含有する、エチレン、プロピレン
    及び(i)(b)で定義したアルファ−オレフィン、及
    び(c)(i)(b)で定義したアルファ−オレフィン
    を50%〜98%含有する、エチレンと(i)(b)で
    定義したアルファ−オレフィンから成る群から選ばれ、
    室温又は周囲温度においてキシレンに不溶のコポリマー
    を約3%〜約20重量%、及び (iii)(a)エチレンとプロピレンとのコポリマー
    であって、20%〜40%未満のエチレン含有量のコポ
    リマー、(b)エチレン、プロピレン、及び(i)
    (b)で定義したアルファ−オレフィンとのコポリマー
    であって、アルファ−オレフィンが、約1%〜約10%
    の量で存在し、存在するエチレンとアルファ−オレフィ
    ンとが、20%〜40%未満であるコポリマー、及び
    (c)エチレンと(i)(b)で定義したアルファ−オ
    レフィンとのコポリマーであって、アルファ−オレフィ
    ンを20%〜40%未満含有し、任意にジエンを約0.
    5%〜約10%含有するコポリマーから成る群から選ば
    れ、周囲温度でキシレン可溶で、約1.5〜約4.0d
    l/gの固有粘度を有し、オレフィンポリマー組成物中
    のエチレン単位又はアルファ−オレフィン単位の合計量
    又はエチレンとアルファ−オレフィンとの単位の合計量
    が、両者がオレフィンポリマー組成物中に存在する場
    合、約15%〜約35%であるコポリマーを約40%〜
    約80重量%含み、 (ii)と(iii)の合計量が、全オレフィンポリマ
    ー組成物を基準にして、約65%〜約80%であり、
    (ii)/(iii)の重量比が、4.0未満であり、
    (ii)+(iii)中のエチレン又はC4〜C8のアル
    ファ−オレフィン又はそれらの組合せの全含有量が、5
    0%未満であり、少なくとも二段階の重合によって調製
    され、150MPa未満の曲げ弾性率を有するオレフィ
    ンポリマー組成物、及び(e)熱可塑性オレフィンであ
    って、 (i)80より大きいアイソタクチック指数を有する結
    晶性プロピレンホモポリマー、又は、(a)エチレンと
    プロピレンとのコポリマー、(b)エチレン、プロピレ
    ン及びC4〜C8のα−オレフィンとのターポリマー、及
    び(c)エチレンとC4〜C8のα−オレフィンとのコポ
    リマーから成る群から選ばれる結晶性コポリマーであっ
    て、85%より多いプロピレン含有量と85より大きい
    アイソタクチック指数を有するコポリマーを約10%〜
    約60%、 (ii)(a)エチレンとプロピレンとのコポリマー、
    (b)エチレン、プロピレン及びC4〜C8のα−オレフ
    ィンとのターポリマー、及び(c)エチレンとC4〜C8
    のα−オレフィンとのコポリマーから成る群から選ばれ
    る無定形コポリマーであって、任意に、約0.5%〜約
    10%のジエンを含み、70%未満のエチレンを含み、
    周囲温度でキシレンに可溶のコポリマーを約20%〜約
    60%、及び (iii)エチレンと、プロピレン又はC4〜C8のα−
    オレフィンとのコポリマーであって、周囲温度でキシレ
    ンに不溶のコポリマーを約3%〜約40%含む熱可塑性
    オレフィン、から成る群から選ばれ、150MPaより
    大きく1200MPa未満の曲げ弾性率を有する、請求
    項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】モノマーがスチレンである、請求項1に記
    載の組成物。
  4. 【請求項4】モノマーがスチレン、α−メチルスチレン
    及び無水マレイン酸である、請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】モノマーが、メチルメタクリレート及びメ
    チルアクリレートである、請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】(a)オレフィンコポリマーゴム、(b)
    モノアルケニル芳香族炭化水素−共役ジエンブロックコ
    ポリマー、及び(c)コア−シェルゴムから成る群の一
    種以上から選ばれたゴム成分を、組成物の全重量を基準
    にして、更に約2%〜約30%含む、請求項1に記載の
    組成物。
  7. 【請求項7】約5〜約60のMw/Mn及び約0.5〜約
    50のメルトインデックスを有する、広い分子量分布の
    プロピレンポリマー材料を、組成物の全重量を基準にし
    て、更に約5%〜約90%含む、請求項1に記載の組成
    物。
  8. 【請求項8】(a)炭酸カルシウム及び(b)タルクか
    ら成る群から選ばれる無機充填剤を、更に約20%〜約
    35%含む、請求項1に記載の組成物。
  9. 【請求項9】ガラス繊維を、更に約20%〜約50%含
    む、請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】グラフトコポリマーの熱老化を改善する
    方法であって、プロピレンポリマー材料の幹に、(a)
    ビニル置換芳香族化合物、(b)不飽和脂肪酸又はその
    エステル、(c)不飽和脂肪族ジカルボン酸の無水物、
    及び(d)それらの混合物から成る群から選ばれる重合
    モノマーをグラフト重合したグラフトコポリマーを、組
    成物の全重量当たり、(1)約0.05%〜約0.5%
    の立体障害フェノール化合物、及び(2)約0.5%〜
    約5.0%の亜鉛2−メルカプトベンゾチアゾール、亜
    鉛2−メルカプトトルイミダゾール又は2−メルカプト
    ベンズイミダゾールとの組合せと混合する事を特徴とす
    る方法。
  11. 【請求項11】プロピレンポリマー材料が、(a)80
    より大きいアイソタクチック指数を有するプロピレンの
    結晶性ホモポリマー、(b)プロピレンと、エチレン及
    びC4〜C10のα−オレフィンから成る群から選ばれる
    オレフィンとの結晶性コポリマーであって、オレフィン
    がエチレンの場合は、最大重合エチレン含有量が10重
    量%であり、オレフィンがC4〜C10のα−オレフィン
    の場合は、それらの最大重合含有量が20重量%であ
    り、85より大きいアイソタクチック指数を有する結晶
    性コポリマー、(c)プロピレンと、エチレン及びC4
    〜C8のα−オレフィンから成る群から選ばれる二種の
    オレフィンとの結晶性ターポリマーであって、最大重合
    C4〜C8のα−オレフィン含有量が20重量%であ
    り、オレフィンの一つがエチレンである場合は、最大重
    合エチレン含有量が5重量%であり、85より大きいア
    イソタクチック指数を有する結晶性ターポリマー、
    (d)オレフィンポリマー組成物であって、 (i)約80%〜約99%のアイソタクチック指数を有
    するプロピレンホモポリマー、又は、(a)プロピレン
    とエチレンとのコポリマー、(b)プロピレン、エチレ
    ン、及びCH2=CHRアルファ−オレフィン(ここ
    で、Rは、C2〜C 8の直鎖又は分岐したアルキル基であ
    る)、及び(c)プロピレン及び(i)(b)で定義さ
    れたアルファ−オレフィンから成る群から選ばれたコポ
    リマーで、約85%〜約99%のプロピレンを含有し、
    約80%より大きく、約98%までのアイソタクチック
    指数を有するコポリマーを約10%〜約50重量%、 (ii)示差走査熱量計による、約20%〜約60%の
    結晶化度を有する半結晶性の本質的に線状のコポリマー
    であって、(a)エチレンを50%以上含有するエチレ
    ンとプロピレン、(b)(i)(b)で定義したアルフ
    ァ−オレフィンを約1%〜約10%、エチレンとアルフ
    ァ−オレフィンの両方を約50%〜約98%、好ましく
    は約80%〜約95%含有する、エチレン、プロピレン
    及び(i)(b)で定義したアルファ−オレフィン、及
    び(c)(i)(b)で定義したアルファ−オレフィン
    を50%〜98%含有する、エチレンと(i)(b)で
    定義したアルファ−オレフィンから成る群から選ばれ、
    室温又は周囲温度においてキシレンに不溶のコポリマー
    を約3%〜約20重量%、及び (iii)(a)エチレンとプロピレンとのコポリマー
    であって、20%〜40%未満のエチレン含有量のコポ
    リマー、(b)エチレン、プロピレン、及び(i)
    (b)で定義したアルファ−オレフィンとのコポリマー
    であって、アルファ−オレフィンが、約1%〜約10%
    の量で存在し、存在するエチレンとアルファ−オレフィ
    ンとが、20%〜40%未満であるコポリマー、(c)
    エチレンと(i)(b)で定義したアルファ−オレフィ
    ンとのコポリマーであって、アルファ−オレフィンを2
    0%〜40%未満含有し、任意にジエンを約0.5%〜
    約10%含有するコポリマーから成る群から選ばれ、周
    囲温度でキシレン可溶で、約1.5〜約4.0dl/g
    の固有粘度を有し、オレフィンポリマー組成物中のエチ
    レン単位又はアルファ−オレフィン単位の合計量又はエ
    チレンとアルファ−オレフィンとの単位の合計量が、両
    者がオレフィンポリマー組成物中に存在する場合、約1
    5%〜約35%であるコポリマーを約40%〜約80重
    量%含み、 (ii)と(iii)の合計量が、全オレフィンポリマ
    ー組成物を基準にして、約65%〜約80%であり、
    (ii)/(iii)の重量比が、4.0未満であり、
    (ii)+(iii)中のエチレン又はC4〜C8のアル
    ファ−オレフィン又はそれらの組合せの全含有量が、5
    0%未満であり、少なくとも二段階の重合によって調製
    され、150MPa未満の曲げ弾性率を有するオレフィ
    ンポリマー組成物、及び(e)熱可塑性オレフィンであ
    って、 (i)80より大きいアイソタクチック指数を有する結
    晶性プロピレンホモポリマー、又は、(a)エチレンと
    プロピレンとのコポリマー、(b)エチレン、プロピレ
    ン及びC4〜C8のα−オレフィンとのターポリマー、及
    び(c)エチレンとC4〜C8のα−オレフィンとのコポ
    リマーから成る群から選ばれる結晶性コポリマーであっ
    て、85%より多いプロピレン含有量と85より大きい
    アイソタクチック指数を有するコポリマーを約10%〜
    約60%、 (ii)(a)エチレンとプロピレンとのコポリマー、
    (b)エチレン、プロピレン及びC4〜C8のα−オレフ
    ィンとのターポリマー、及び(c)エチレンとC4〜C8
    のα−オレフィンとのコポリマーから成る群から選ばれ
    無定形コポリマーであって、任意に、約0.5%〜約1
    0%のジエンを含み、70%未満のエチレンを含み、周
    囲温度でキシレンに可溶のコポリマーを約20%〜約6
    0%、及び (iii)エチレンと、プロピレン又はC4〜C8のα−
    オレフィンとのコポリマーであって、周囲温度でキシレ
    ンに不溶のコポリマーを約3%〜約40%含む熱可塑性
    オレフィン、から成る群から選ばれ、組成物が、150
    MPaより大きく1200MPa未満の曲げ弾性率を有
    する、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】モノマーがスチレンである、請求項10
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】モノマーがスチレン、α−メチルスチレ
    ン及び無水マレイン酸である、請求項10に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】モノマーが、メチルメタクリレート及び
    メチルアクリレートである、請求項10に記載の方法。
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