JPH1133486A - 抗菌、防カビ性を有する塗装金属板 - Google Patents
抗菌、防カビ性を有する塗装金属板Info
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- JPH1133486A JPH1133486A JP21251097A JP21251097A JPH1133486A JP H1133486 A JPH1133486 A JP H1133486A JP 21251097 A JP21251097 A JP 21251097A JP 21251097 A JP21251097 A JP 21251097A JP H1133486 A JPH1133486 A JP H1133486A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C2222/00—Aspects relating to chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive medium
- C23C2222/20—Use of solutions containing silanes
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 抗菌、防カビ性を有し、しかも、汚染物質の
付着しにくい塗装金属板を提供する。 【解決手段】 塗装金属板の塗膜を、樹脂を主成分とす
る塗料固形分１００重量部に対して、抗菌、防カビ剤を
０.１〜２０重量部、アルコキシシランまたはその部分
加水分解縮合物を０.５〜１００重量部添加した塗料で
形成する。
付着しにくい塗装金属板を提供する。 【解決手段】 塗装金属板の塗膜を、樹脂を主成分とす
る塗料固形分１００重量部に対して、抗菌、防カビ剤を
０.１〜２０重量部、アルコキシシランまたはその部分
加水分解縮合物を０.５〜１００重量部添加した塗料で
形成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌、防カビ性を有す
る塗装金属板で、表面にカビや雑菌の増殖栄養源となる
汚染物質の付着とカビ、雑菌類の発生を抑制したものに
関する。
る塗装金属板で、表面にカビや雑菌の増殖栄養源となる
汚染物質の付着とカビ、雑菌類の発生を抑制したものに
関する。
【０００２】
【従来技術】サイディング材や屋根材などの建材に加工
する塗装金属板は、耐食性、耐候性を必要とするので、
塗膜にはそのような特性を有する塗料を使用している。
しかし、このような塗装金属板の建材を建物に施工した
場合、日陰部や北面部のように日当たりや通風の悪い場
所で雑菌、カビ、藻類が表面に発生し、外観が低下して
しまう。
する塗装金属板は、耐食性、耐候性を必要とするので、
塗膜にはそのような特性を有する塗料を使用している。
しかし、このような塗装金属板の建材を建物に施工した
場合、日陰部や北面部のように日当たりや通風の悪い場
所で雑菌、カビ、藻類が表面に発生し、外観が低下して
しまう。
【０００３】このような用途に対しては、抗菌、防カビ
剤を添加した塗料の塗膜を最表層に形成した塗装金属板
の建材を使用すればよいのであるが、建物が自動車の排
ガスや工場の煤煙にさらされる地域にある場合、建物の
外装材にカ−ボンやリン、カルシウムなどを含む無機塩
類が付着するため、外観が低下するだけでなく、日陰部
や北面部での雑菌、カビ、藻類の発生を促進し、増殖栄
養源になるという問題があった。
剤を添加した塗料の塗膜を最表層に形成した塗装金属板
の建材を使用すればよいのであるが、建物が自動車の排
ガスや工場の煤煙にさらされる地域にある場合、建物の
外装材にカ−ボンやリン、カルシウムなどを含む無機塩
類が付着するため、外観が低下するだけでなく、日陰部
や北面部での雑菌、カビ、藻類の発生を促進し、増殖栄
養源になるという問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、細菌やカビ
の栄養源となる無機塩類が付着し易い場所に使用して
も、抗菌、防カビ効果や藻類発生の防止効果の得られる
塗装金属板を提供するものである。
の栄養源となる無機塩類が付着し易い場所に使用して
も、抗菌、防カビ効果や藻類発生の防止効果の得られる
塗装金属板を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の塗装金属板は、
樹脂を主成分とする塗料固形分１００重量部に対して、
抗菌、防カビ剤を０.１〜２０重量部、アルコキシシラ
ンまたはその部分加水分解縮合物を０.５〜１００重量
部添加した塗料を最表層に塗装した塗膜を有することを
特徴とするものである。
樹脂を主成分とする塗料固形分１００重量部に対して、
抗菌、防カビ剤を０.１〜２０重量部、アルコキシシラ
ンまたはその部分加水分解縮合物を０.５〜１００重量
部添加した塗料を最表層に塗装した塗膜を有することを
特徴とするものである。
【０００６】
【作用】本発明者らは、従来の抗菌、防カビ性を有する
塗装金属板に対して、無機塩類や菌類を付着しにくくす
る手段を検討した結果、最表層の塗膜を抗菌、防カビ剤
とアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物とを
添加した塗料を塗装したものにすればよいことを見いだ
した。すなわち、抗菌剤や防カビ剤を添加しただけの塗
料の塗膜は親油性であるが、アルコキシシランを塗料に
添加すると、塗膜表面に存在するアルコキシシランは空
気中の水分や塗料中に微量に含まれている水分と反応し
て、シラノ−ルになり、塗膜表面は親水性に改質され
る。また、アルコキシシランの部分加水分解縮合物も側
鎖もしくは末端にオキシシリル基、ジオキシシリル基、
トリオキシシリル基などを有するため、親水性が付与さ
れる。しかし、表面が親水性に改質されると、汚染物質
の無機塩類が付着しにくくなり、また、付着しても雨水
で容易に洗い流されてしまうのである。
塗装金属板に対して、無機塩類や菌類を付着しにくくす
る手段を検討した結果、最表層の塗膜を抗菌、防カビ剤
とアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物とを
添加した塗料を塗装したものにすればよいことを見いだ
した。すなわち、抗菌剤や防カビ剤を添加しただけの塗
料の塗膜は親油性であるが、アルコキシシランを塗料に
添加すると、塗膜表面に存在するアルコキシシランは空
気中の水分や塗料中に微量に含まれている水分と反応し
て、シラノ−ルになり、塗膜表面は親水性に改質され
る。また、アルコキシシランの部分加水分解縮合物も側
鎖もしくは末端にオキシシリル基、ジオキシシリル基、
トリオキシシリル基などを有するため、親水性が付与さ
れる。しかし、表面が親水性に改質されると、汚染物質
の無機塩類が付着しにくくなり、また、付着しても雨水
で容易に洗い流されてしまうのである。
【０００７】アルコキシシランとしては、モノ、ジ、ト
リまたはテトラアルコキシシランのいずれであってもよ
いが、アルコキシ基のアルキル基がＣ1〜Ｃ5のものが好
ましい。部分加水分解縮合物としては、前記のようなア
ルコキシシランから誘導されるシラノ−ルの１種または
２種以上を脱水縮合させて、上記のように末端もしくは
側鎖に水酸基を有するオキシシリル基、ジオキシシリル
基、トリオキシシリル基などにしたものである。このよ
うな部分加水分解縮合物は常法により製造できるが、市
販されている（例えば、コルコ−ト社製メチルシリケ−
ト５１、エチルシリケ−ト４０等）。
リまたはテトラアルコキシシランのいずれであってもよ
いが、アルコキシ基のアルキル基がＣ1〜Ｃ5のものが好
ましい。部分加水分解縮合物としては、前記のようなア
ルコキシシランから誘導されるシラノ−ルの１種または
２種以上を脱水縮合させて、上記のように末端もしくは
側鎖に水酸基を有するオキシシリル基、ジオキシシリル
基、トリオキシシリル基などにしたものである。このよ
うな部分加水分解縮合物は常法により製造できるが、市
販されている（例えば、コルコ−ト社製メチルシリケ−
ト５１、エチルシリケ−ト４０等）。
【０００８】アルコキシシランまたはその部分加水分解
縮合物の添加量は、塗料固形分１００重量部に対して、
０.５〜１００重量部にする。０.５重量部未満では汚染
物質の付着防止性が不十分であり、１００重量部を超え
ると、塗膜加工性が低下してしまい、好ましくない。
縮合物の添加量は、塗料固形分１００重量部に対して、
０.５〜１００重量部にする。０.５重量部未満では汚染
物質の付着防止性が不十分であり、１００重量部を超え
ると、塗膜加工性が低下してしまい、好ましくない。
【０００９】塗料固形分の主成分である樹脂は、特に限
定されないが、ポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリ
デン系のフッ素樹脂が好適である。前者は、耐候性、加
工性、価格等が優れているため、従来より壁材、屋根材
用の塗料に使用されており、また、後者は耐候性が他の
樹脂より著しく優れているため、壁材、屋根材用の塗料
に適している。また、これらの樹脂はアルコキシシラン
またはその部分加水分解縮合物との相溶性や塗料の安定
性、塗膜造膜性にも優れ、汚染物質の浸透性も小さい。
なお、後者の樹脂の場合、塗料の流動性、顔料の分散
性、下地との密着性などの観点から、アクリル樹脂を配
合したものを使用してもよい。
定されないが、ポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリ
デン系のフッ素樹脂が好適である。前者は、耐候性、加
工性、価格等が優れているため、従来より壁材、屋根材
用の塗料に使用されており、また、後者は耐候性が他の
樹脂より著しく優れているため、壁材、屋根材用の塗料
に適している。また、これらの樹脂はアルコキシシラン
またはその部分加水分解縮合物との相溶性や塗料の安定
性、塗膜造膜性にも優れ、汚染物質の浸透性も小さい。
なお、後者の樹脂の場合、塗料の流動性、顔料の分散
性、下地との密着性などの観点から、アクリル樹脂を配
合したものを使用してもよい。
【００１０】抗菌、防カビ剤は、有機系、無機系のいず
れでもよく、有機系では、従来より使用されているチア
ゾ−ル系、イミダゾ−ル系、チアゾリン系、有機窒素硫
黄系、有機窒素系のもの、例えば、２−（４−チアゾリ
ル）ベンズイミダゾ−ル、２−Ｎ−オクチル−４−イソ
チアゾリン−３−オン、ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛、２−メルカプトベンズイミダゾ−ル、ジンクオマジ
ン、２−（カルボメトキシアミノ）−ベンズイミダゾ−
ル、５−クロロ−２−メチル−４−イソチアゾリン−３
−オン、２，４，５，６−テトラクロロ−１，３−イソ
フタロニトリルなどでよい。
れでもよく、有機系では、従来より使用されているチア
ゾ−ル系、イミダゾ−ル系、チアゾリン系、有機窒素硫
黄系、有機窒素系のもの、例えば、２−（４−チアゾリ
ル）ベンズイミダゾ−ル、２−Ｎ−オクチル−４−イソ
チアゾリン−３−オン、ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛、２−メルカプトベンズイミダゾ−ル、ジンクオマジ
ン、２−（カルボメトキシアミノ）−ベンズイミダゾ−
ル、５−クロロ−２−メチル−４−イソチアゾリン−３
−オン、２，４，５，６−テトラクロロ−１，３−イソ
フタロニトリルなどでよい。
【００１１】また、無機系としては、ゼオライト、ガラ
ス、リン酸ジルコニウム等の担持体に銀、銅、亜鉛等の
重金属を担持させたもの、あるいはアクリロニトリル、
（メタ）アクリル酸メチル、（メタ）アクリル酸エチル
等のアクリル基含有単量体にスチレンスルホン酸ソ−
ダ、メタクリルスルホン酸ソ−ダ等の酸性基含有単量体
を共重合させたものに前記のような重金属を担持させた
ものである。これらの抗菌、防カビ剤は単独でもよく、
２種以上を併用してもよい。
ス、リン酸ジルコニウム等の担持体に銀、銅、亜鉛等の
重金属を担持させたもの、あるいはアクリロニトリル、
（メタ）アクリル酸メチル、（メタ）アクリル酸エチル
等のアクリル基含有単量体にスチレンスルホン酸ソ−
ダ、メタクリルスルホン酸ソ−ダ等の酸性基含有単量体
を共重合させたものに前記のような重金属を担持させた
ものである。これらの抗菌、防カビ剤は単独でもよく、
２種以上を併用してもよい。
【００１２】抗菌、防カビ剤の添加量は、塗料固形分１
００重量部に対して、０.１〜２０重量部にする。０.１
重量部未満では抗菌、防カビ性が不十分であり、２０重
量部を超えると、汚染物質付着防止性が低下し、コスト
の増大を招く。
００重量部に対して、０.１〜２０重量部にする。０.１
重量部未満では抗菌、防カビ性が不十分であり、２０重
量部を超えると、汚染物質付着防止性が低下し、コスト
の増大を招く。
【００１３】塗料には、塗膜硬度、耐傷付き性、その他
特性を付与するために、骨材、レベリング剤、艶消し
剤、紫外線吸収剤、光安定剤等のように通常使用されて
いる助剤を添加することも可能である。また、顔料の添
加も自由である。
特性を付与するために、骨材、レベリング剤、艶消し
剤、紫外線吸収剤、光安定剤等のように通常使用されて
いる助剤を添加することも可能である。また、顔料の添
加も自由である。
【００１４】本発明の塗装金属板では、抗菌、防カビ剤
やアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物を含
有する塗膜を最表層にすれば、塗膜構成に特に限定はな
いが、金属板の防食性と塗膜密着性を良好にするため、
プライマ−層を設けるのが好ましい。このプライマ−層
は、一般にプレコ−ト金属板の製造に使用されている公
知塗料、例えば、エポキシ樹脂塗料、エポキシ−ウレタ
ン樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料、アクリル樹脂塗料
を塗装、焼き付けしたものでよい。プライマ−層の塗膜
厚は塗膜密着性、耐食性、加工性、コスト等の点から３
〜７μｍ前後にするのが好ましい。最表層塗膜厚は強
度、コスト等の観点から１０〜３０μｍ前後が望まし
い。なお、耐水性向上のために、ポリフッ化ビニリデン
系フッ素樹脂塗料のような疎水性塗料を塗装した中塗り
塗膜層を３〜２０μｍ前後設けてもよい。
やアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物を含
有する塗膜を最表層にすれば、塗膜構成に特に限定はな
いが、金属板の防食性と塗膜密着性を良好にするため、
プライマ−層を設けるのが好ましい。このプライマ−層
は、一般にプレコ−ト金属板の製造に使用されている公
知塗料、例えば、エポキシ樹脂塗料、エポキシ−ウレタ
ン樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料、アクリル樹脂塗料
を塗装、焼き付けしたものでよい。プライマ−層の塗膜
厚は塗膜密着性、耐食性、加工性、コスト等の点から３
〜７μｍ前後にするのが好ましい。最表層塗膜厚は強
度、コスト等の観点から１０〜３０μｍ前後が望まし
い。なお、耐水性向上のために、ポリフッ化ビニリデン
系フッ素樹脂塗料のような疎水性塗料を塗装した中塗り
塗膜層を３〜２０μｍ前後設けてもよい。
【００１５】金属板にも特に限定はなく、例えば、亜鉛
めっき鋼板、亜鉛−アルミニウム系合金めっき鋼板、ア
ルミニウムめっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム
板等でもよい。金属板ヘの塗料の塗装法も公知方法でよ
く、例えば、ロ−ルコ−ト法、カ−テンフロ−コ−ト
法、スプレ−コ−ト法、ダイコ−ト法などによればよ
い。
めっき鋼板、亜鉛−アルミニウム系合金めっき鋼板、ア
ルミニウムめっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム
板等でもよい。金属板ヘの塗料の塗装法も公知方法でよ
く、例えば、ロ−ルコ−ト法、カ−テンフロ−コ−ト
法、スプレ−コ−ト法、ダイコ−ト法などによればよ
い。
【００１６】
実施例１ 溶融亜鉛めっき鋼板（板厚０.５ｍｍ、片面付着量１２
５ｇ／ｍ2）に塗布型クロメ−ト処理（クロム付着量４
０ｍｇ／ｍ2）を施して、エポキシプライマ−塗料を乾
燥塗膜厚で５μｍになるように塗装し、２１５℃で４０
秒間焼き付け乾燥した。その後、抗菌、防カビ剤、アル
コキシシランまたはその部分加水分解縮合物を含有する
種々の樹脂の上塗り塗料を乾燥塗膜厚で１５μｍになる
ように塗装して、２３０〜２４５℃で５０秒間焼き付け
乾燥した。表１、表２に上塗り塗料の組成を、表３、表
４に次の試験を塗装鋼板に実施した結果を示す。
５ｇ／ｍ2）に塗布型クロメ−ト処理（クロム付着量４
０ｍｇ／ｍ2）を施して、エポキシプライマ−塗料を乾
燥塗膜厚で５μｍになるように塗装し、２１５℃で４０
秒間焼き付け乾燥した。その後、抗菌、防カビ剤、アル
コキシシランまたはその部分加水分解縮合物を含有する
種々の樹脂の上塗り塗料を乾燥塗膜厚で１５μｍになる
ように塗装して、２３０〜２４５℃で５０秒間焼き付け
乾燥した。表１、表２に上塗り塗料の組成を、表３、表
４に次の試験を塗装鋼板に実施した結果を示す。
【００１７】（１）塗膜表面の親水性試験 塗装鋼板の表面に水滴を滴下して、接触角測定装置によ
り水滴の接触角を測定した。接触角の小さいものほど塗
膜表面の親水性は高いことを示す。 （２）耐汚染性試験 千葉県市川市で北向きの風通しの悪い建屋間の通路に試
験片を垂直に取り付ける方法で暴露試験を６カ月間実施
し、汚れ付着、カビ、藻類の発生とも認めらず、外観低
下の認められないものを記号Ａで、カビ、藻類の発生は
認められないが、汚れ付着が認められ、外観の低下した
ものを記号Ｂで、汚れ付着はほとんど認められないが、
カビ、藻類の発生が認められ、外観の低下したものを記
号Ｃ、汚れ付着およびカビ、藻類の発生が認められ、外
観が著しく低下したものを記号Ｄで評価した。 （３）加工性試験 ＪＩＳ Ｇ ３３１２に準拠して、１８０゜曲げ試験を
実施し、塗膜にクラツクが発生しなくなる限界内側間隔
を加工性の尺度とした。内側間隔は試験片と同厚さの鋼
板枚数（Ｔ）で表示した。
り水滴の接触角を測定した。接触角の小さいものほど塗
膜表面の親水性は高いことを示す。 （２）耐汚染性試験 千葉県市川市で北向きの風通しの悪い建屋間の通路に試
験片を垂直に取り付ける方法で暴露試験を６カ月間実施
し、汚れ付着、カビ、藻類の発生とも認めらず、外観低
下の認められないものを記号Ａで、カビ、藻類の発生は
認められないが、汚れ付着が認められ、外観の低下した
ものを記号Ｂで、汚れ付着はほとんど認められないが、
カビ、藻類の発生が認められ、外観の低下したものを記
号Ｃ、汚れ付着およびカビ、藻類の発生が認められ、外
観が著しく低下したものを記号Ｄで評価した。 （３）加工性試験 ＪＩＳ Ｇ ３３１２に準拠して、１８０゜曲げ試験を
実施し、塗膜にクラツクが発生しなくなる限界内側間隔
を加工性の尺度とした。内側間隔は試験片と同厚さの鋼
板枚数（Ｔ）で表示した。
【００１８】（４）抗菌性試験 大腸菌（Escherichia coli IFO 3972）、黄色ブドウ球
菌（Staphylococcusaureus IFO 12732）を３７±１℃の
普通寒天培地で１６〜２４時間振とう培養して、その菌
株を普通寒天培地に再度接種し、３７±１℃で１６〜２
０時間培養した。その後、得られた菌体を1／５００普
通ブイヨン培地に均一に分散させて、１ｍｌ当たりの菌
数が２.０×１０5〜１.０×１０6となるようにした。こ
の調整菌液を試験片に２５ｃｍ2当たり０.５ｍｌの割合
で滴下して、その上にポリエチレンフィルムをかぶせ、
密着させた。これを３５±１℃、相対湿度９０％以上の
条件下で２４時間保存した。保存後SCDLP培地１０ｍｌ
で試験片から培養液を洗い出して、この洗液の生菌数を
標準寒天培地を用いた混釈平板培地法（３５℃、２日間
培養）により測定し、試験片１個当たりに換算した。そ
して、滅菌率（％）を次の式で算出し、滅菌率（％）が
１００％のものを記号◎で、９５％以上１００％未満の
ものを記号○で、６０〜９５％未満のものを記号△で、
６０％未満のものを記号×で評価した。 滅菌率（％）＝［（希釈液の生菌数−２４時間保存後の
生菌数）／希釈液の生菌数］×１００
菌（Staphylococcusaureus IFO 12732）を３７±１℃の
普通寒天培地で１６〜２４時間振とう培養して、その菌
株を普通寒天培地に再度接種し、３７±１℃で１６〜２
０時間培養した。その後、得られた菌体を1／５００普
通ブイヨン培地に均一に分散させて、１ｍｌ当たりの菌
数が２.０×１０5〜１.０×１０6となるようにした。こ
の調整菌液を試験片に２５ｃｍ2当たり０.５ｍｌの割合
で滴下して、その上にポリエチレンフィルムをかぶせ、
密着させた。これを３５±１℃、相対湿度９０％以上の
条件下で２４時間保存した。保存後SCDLP培地１０ｍｌ
で試験片から培養液を洗い出して、この洗液の生菌数を
標準寒天培地を用いた混釈平板培地法（３５℃、２日間
培養）により測定し、試験片１個当たりに換算した。そ
して、滅菌率（％）を次の式で算出し、滅菌率（％）が
１００％のものを記号◎で、９５％以上１００％未満の
ものを記号○で、６０〜９５％未満のものを記号△で、
６０％未満のものを記号×で評価した。 滅菌率（％）＝［（希釈液の生菌数−２４時間保存後の
生菌数）／希釈液の生菌数］×１００
【００１９】（５）カビ抵抗性試験 試験片のカビ抵抗性をＪＩＳ Ｚ ２９１１（１９９
２）の一般工業製品の試験に準じて試験し、カビの発育
が認められないものを評価点３、カビの発育部面積が試
験片の１／３以下のものを評価点２、カビの発育部面積
が試験片の１／３を超えるものを評価点１で行った。た
だし、試験片に滴下するカビの混合胞子懸濁液は０.０
０５％スルホコハク酸ジオクチルナトリウム添加１／１
０濃度ブトウ糖ペプトン培地に胞子を懸濁させたものを
用いた。
２）の一般工業製品の試験に準じて試験し、カビの発育
が認められないものを評価点３、カビの発育部面積が試
験片の１／３以下のものを評価点２、カビの発育部面積
が試験片の１／３を超えるものを評価点１で行った。た
だし、試験片に滴下するカビの混合胞子懸濁液は０.０
０５％スルホコハク酸ジオクチルナトリウム添加１／１
０濃度ブトウ糖ペプトン培地に胞子を懸濁させたものを
用いた。
【００２０】
【表１】 （注１）樹脂種類のＡはポリフッ化ビニリデン系、Ｂは
ポリエステル系、Ｃはアクリル系、Ｄはパ−フルオロエ
−テル系、Ｅは高分子ポリエステル系である。 （注２）シラン化合物のＡはコルコ−ト社製エチルシリ
ケ−ト５１（テトラメトキシシランの部分加水分解縮合
物）、Ｂは同社製エチルシリケ−ト４０（テトラエトキ
シシランの部分加水分解縮合物）である。 （注３）抗菌、防カビ剤のＡはジンクオマジン、Ｂはジ
メチルジチオカルバミン酸亜鉛、Ｃは２−（カルボメト
キシアミン）−ベンズイミダゾ−ル、Ｄは２−（４−チ
アゾリル）ベンズイミダゾ−ル、Ｅは５−クロロ−２−
メチル−４−イソフタロニトリル、Ｆは銀、亜鉛担持リ
ン酸ジルコニウムである。 （注４）抗菌、防カビ剤やシラン化合物の添加量は塗料
固形分１００重量部に対してである。
ポリエステル系、Ｃはアクリル系、Ｄはパ−フルオロエ
−テル系、Ｅは高分子ポリエステル系である。 （注２）シラン化合物のＡはコルコ−ト社製エチルシリ
ケ−ト５１（テトラメトキシシランの部分加水分解縮合
物）、Ｂは同社製エチルシリケ−ト４０（テトラエトキ
シシランの部分加水分解縮合物）である。 （注３）抗菌、防カビ剤のＡはジンクオマジン、Ｂはジ
メチルジチオカルバミン酸亜鉛、Ｃは２−（カルボメト
キシアミン）−ベンズイミダゾ−ル、Ｄは２−（４−チ
アゾリル）ベンズイミダゾ−ル、Ｅは５−クロロ−２−
メチル−４−イソフタロニトリル、Ｆは銀、亜鉛担持リ
ン酸ジルコニウムである。 （注４）抗菌、防カビ剤やシラン化合物の添加量は塗料
固形分１００重量部に対してである。
【００２１】
【表２】
【００２２】
【発明の効果】以上のように、塗膜が抗菌、防カビ剤を
含有する塗装金属板の塗膜に塗料固形分１００重量部当
たりアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物を
０.５〜１００重量部添加すると、汚染物質が付着しに
くくなり、雑菌やカビの発生、増殖を抑制できる。
含有する塗装金属板の塗膜に塗料固形分１００重量部当
たりアルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物を
０.５〜１００重量部添加すると、汚染物質が付着しに
くくなり、雑菌やカビの発生、増殖を抑制できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 哲男 千葉県市川市高谷新町７番地の１ 日新製 鋼株式会社技術研究所塗装・複合材料研究 部内 (72)発明者 圓谷 浩 千葉県市川市高谷新町７番地の１ 日新製 鋼株式会社技術研究所塗装・複合材料研究 部内
Claims (3)
- 【請求項１】 樹脂を主成分とする塗料固形分１００
重量部に対して、抗菌、防カビ剤を０.１〜２０重量
部、アルコキシシランまたはその部分加水分解縮合物を
０.５〜１００重量部添加した塗料を最表層に塗装した
塗膜を有することを特徴とする抗菌、防カビ性を有する
塗装金属板。 - 【請求項２】 塗料固形分の樹脂がポリフッ化ビニリ
デン系のフッ素樹脂であることを特徴とする請求項１に
記載の抗菌、防カビ性を有する塗装金属板。 - 【請求項３】 塗料固形分の樹脂がポリエステル系樹
脂であることを特徴とする請求項１に記載の抗菌、防カ
ビ性を有する塗装金属板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21251097A JPH1133486A (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 抗菌、防カビ性を有する塗装金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21251097A JPH1133486A (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 抗菌、防カビ性を有する塗装金属板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1133486A true JPH1133486A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16623875
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21251097A Withdrawn JPH1133486A (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 抗菌、防カビ性を有する塗装金属板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1133486A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003200107A (ja) * | 2001-10-23 | 2003-07-15 | Nisshin Steel Co Ltd | 生活害虫忌避性に優れた塗装金属板 |
| JP2013059960A (ja) * | 2011-09-14 | 2013-04-04 | Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp | 被覆金属板 |
| JP2013228065A (ja) * | 2012-04-26 | 2013-11-07 | Taikoh Co Ltd | 排水管用ライニング剤とこれを用いた排水管のライニング工法 |
| JP2017109417A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | 日鉄住金鋼板株式会社 | 被覆金属板 |
-
1997
- 1997-07-23 JP JP21251097A patent/JPH1133486A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003200107A (ja) * | 2001-10-23 | 2003-07-15 | Nisshin Steel Co Ltd | 生活害虫忌避性に優れた塗装金属板 |
| JP2013059960A (ja) * | 2011-09-14 | 2013-04-04 | Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp | 被覆金属板 |
| JP2013228065A (ja) * | 2012-04-26 | 2013-11-07 | Taikoh Co Ltd | 排水管用ライニング剤とこれを用いた排水管のライニング工法 |
| JP2017109417A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | 日鉄住金鋼板株式会社 | 被覆金属板 |
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