JPH11334067A - インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法Info
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- JPH11334067A JPH11334067A JP14297698A JP14297698A JPH11334067A JP H11334067 A JPH11334067 A JP H11334067A JP 14297698 A JP14297698 A JP 14297698A JP 14297698 A JP14297698 A JP 14297698A JP H11334067 A JPH11334067 A JP H11334067A
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- Japan
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- recording head
- jet recording
- ink jet
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
親水性を恒久的に維持することにより、インク流路内に
おける様々な気泡によるトラブルを未然に防ぐことの出
来るインクジェット記録ヘッドおよびその製造方法を提
供する。 【解決手段】 インクジェット記録装置に用いるインク
ジェット記録ヘッドにおいて、インクに接する樹脂表面
にアクリル酸またはメタクリル酸モノマーによって、グ
ラフト処理が施されていることを特徴とするインクジェ
ット記録ヘッド。
Description
録装置に用いる樹脂製インクジェット記録ヘッドおよび
その製造方法に関する。
を含むほとんどの部分に樹脂を用いることは、加工組立
が容易で製造の低コスト化が出来るという点からガラ
ス、金属に比べて有利である。
ヘッドに水性インクを用いる場合、通常樹脂表面は撥水
性が高いため、樹脂部が水性インクに触れる部分で濡れ
が悪くなる。このためインク充填の際インク流路内に気
泡を取り残してしまったり、流路内に発生した気泡に対
して排出操作を行っても排出することが困難であり、斜
め射出を起こしたりひどいときにはドット抜けを起こ
す。
ンクの濡れを良くするために特開昭60−24957号
公報では酸処理・プラズマ処理等により樹脂表面に極性
基を生成させて親水化処理をすることが提案されてい
る。また、特公平2−54784号公報では染料水溶液
をインク流路面と接触させた状態で加湿し、あらかじめ
流路面に染料を吸着または浸透させることにより濡れを
良くする方法も提案されている。またインクと接する樹
脂表面であるインク流路に親水性高分子を表面グラフト
することにより濡れを良くする方法も提案されている。
で樹脂表面の親水化処理をしたものはいずれも一時的な
ものであり持続性に乏しいため、インクジェット記録ヘ
ッドにインクが充填されていない状態で放置するとイン
ク流路内の親水化処理の効果が失われる。
性高分子をグラフト処理することも行われている。親水
化処理の効果に持続性は期待できるが、実際には、必ず
しも充分な効果の持続性を有していない。組み立て後に
グラフト処理をすると複雑なインク流路すべてを処理す
ることは非常に困難であり、またノズル面の濡れ性に影
響を与え出射特性に影響がでることもある。
あり、インクジェット記録ヘッドのインク流路内の親水
性を恒久的に維持することにより、インク流路内におけ
る様々な気泡によるトラブルを未然に防ぐことの出来る
インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法を提供す
ることを目的としている。
成を採ることにより達成される。
インクジェット記録ヘッドにおいて、インクに接する樹
脂表面にアクリル酸またはメタクリル酸モノマーによっ
て、グラフト処理が施されていることを特徴とするイン
クジェット記録ヘッド。
ェット記録ヘッド表面が2種類以上の樹脂で構成されて
いることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記
録ヘッド。
インクジェット記録ヘッドの製造方法において、樹脂か
らなっているインクに接する部分の表面にアクリル酸ま
たはメタクリル酸モノマーを用いて、グラフト処理を施
すことを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方
法。
処理に用いるモノマーが、アクリル酸及びメタクリル酸
の時のみ、特にすぐれた特性を持つことを見出し、本願
発明にいたった。
ヘッドの主たる構成要素の部材を組み立てる前に行って
も良いし、処理できる範囲で組み立ててから行っても良
い。
ク射出原理は、図1の模式図に示す如く、駆動部分1の
変位により加圧されたインク2がノズルプレート3のノ
ズル4より射出されてインク滴5を形成するものであ
る。尚、本発明のインクジェットヘッドはインク流路、
インク流路にインクを供給するインク導入路、インク流
路に対応した位置にノズルを有するノズルプレートを有
し、その駆動部分は圧電性セラミック基体上に電極膜及
び樹脂皮膜をこの順に設けたものである。
ドの材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリサルホン、ポリアミド、ポリアセタール、
ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、ポリ
イミド、ポリアリレート、フッ素系ポリマー、ユリア樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ABS樹脂、ポ
リパラキシリレン、クロロプレンゴム、SBR、BR、
NBR、ウレタンゴム、シリコーンゴム等があげられ
る。
ドの材料自体が上記の樹脂の場合、他の材質の材料の上
に上記のごとき樹脂をコーティングしたもの、あるいは
樹脂を含む構成部材からなるもの即ち構成部材の一部に
上記のごとき疎水性樹脂が用いられ、その部分もインク
に接するならいずれも含まれる。
接する面の少なくとも一部が、プラズマ、オゾン、コロ
ナ放電等の処理により活性化されていることが望まし
い。
るものは、例えば次の処理を具体例として挙げることが
できる。
法等が挙げられ、採用するガスも酸素に限らず、窒素、
アルゴン、炭酸ガス、アンモニアや他のガス又は酸素と
不活性ガスの混合ガス等が挙げられる。
ト処理して樹脂を形成するためのモノマーとしては、ア
クリル酸又はメタアクリル酸である。
ーがグラフト重合され親水性が付与される処理をいう。
樹脂表面がグラフトされて親水性になっているかどうか
は、液適法等で水接触角を測定して確認することが出来
る。
浄することが好ましい。
できるインクとして好ましくは、着色剤として色素染
料、分散染料又は分散顔料を3〜20重量%;多くの場
合アニオン系、ノニオン系又はカチオン系の界面活性剤
を0.05〜5重量%(分散系の場合、分散助剤を着色
剤に対して20〜120重量%);保湿剤として尿素又
はアミン類を0.01〜5重量%;溶媒として多価アル
コール又はそれらのエーテル誘導体を5〜70重量%含
有する水系のものである。これらのうち界面活性剤とし
てアニオン系又はノニオン系のものを用い、溶媒として
多価アルコール又はそれらのエーテル誘導体を用いるこ
とが、本発明のインクジェット記録ヘッドの射出性能を
補完するのに有効である。
を用いることが出来る。
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
ト裏面およびノズル内のグラフト処理は以下のように行
った。
たし十分真空脱気し溶存酸素を取り除いた。インク流路
およびノズルプレートにポリパラキシリレンとポリイミ
ドを使用したインクジェット記録ヘッドに、グラフト処
理したくない部分にマスキングテープを貼って保護しO
2プラズマ処理(200W、5min)を行い、耐真空
容器に入れ真空脱気する。真空脱気して溶存酸素を取り
除いたモノマーもしくはモノマー溶液をこの容器に部材
が浸るぐらいまで入れた。
方法によってそれぞれ適した温度の恒温下で適した時間
グラフト重合反応を進行させた。インクジェット記録ヘ
ッドを十分洗浄後、ポリパラキシリレンとポリイミドの
水接触角を液適法で測定し、インクジェット記録ヘッド
にグラフト重合され親水性が付与されたことを確認し
た。但し、実施例5と6の条件では、反応促進のため、
硫酸第一鉄を10-2モル/l加えた。
ンクを入れ射出可能になるまでに消費するインク量およ
び1ヶ月間常温常圧の空気中に保管してあったヘッドに
インクタンクからインクを入れ射出可能になるまでに消
費するインクの量で評価した。
は、いずれのものも初期、1ヶ月保管後共に良好であ
り、両者の差も少ないことがわかる。
変更した。
ヒドロキシエチル(HEMA)に変更した。
ヒドロキシプロピル(HPMA)に変更した。
とポリイミドを使用したインクジェット記録ヘッドに、
プラズマ処理したくない部分にマスキングテープを貼っ
て保護しO2プラズマ処理(200W、5min)を行
った。
に性能評価し、結果を表2に示す。
保管後の消費インク量特性が悪いため実用性に問題のあ
ることがわかる。
ドのインク流路内の親水性を恒久的に維持することによ
り、インク流路内における様々な気泡によるトラブルを
未然に防ぐことの出来る組み立ての工程を簡便にするこ
との出来るインクジェット記録ヘッドおよびその製造方
法を提供することが出来る。
理の模式図。
Claims (3)
- 【請求項1】 インクジェット記録装置に用いるインク
ジェット記録ヘッドにおいて、インクに接する樹脂表面
にアクリル酸またはメタクリル酸モノマーによって、グ
ラフト処理が施されていることを特徴とするインクジェ
ット記録ヘッド。 - 【請求項2】 グラフト処理される前記インクジェット
記録ヘッド表面が2種類以上の樹脂で構成されているこ
とを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録ヘッ
ド。 - 【請求項3】 インクジェット記録装置に用いるインク
ジェット記録ヘッドの製造方法において、樹脂からなっ
ているインクに接する部分の表面にアクリル酸またはメ
タクリル酸モノマーを用いて、グラフト処理を施すこと
を特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14297698A JPH11334067A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14297698A JPH11334067A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11334067A true JPH11334067A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15328043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14297698A Pending JPH11334067A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11334067A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6866366B2 (en) | 2002-04-23 | 2005-03-15 | Hitachi, Ltd. | Inkjet printer and printer head |
-
1998
- 1998-05-25 JP JP14297698A patent/JPH11334067A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6866366B2 (en) | 2002-04-23 | 2005-03-15 | Hitachi, Ltd. | Inkjet printer and printer head |
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