JPH11333533A - かしめ構造体及びその製造方法 - Google Patents

かしめ構造体及びその製造方法

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JPH11333533A
JPH11333533A JP10140862A JP14086298A JPH11333533A JP H11333533 A JPH11333533 A JP H11333533A JP 10140862 A JP10140862 A JP 10140862A JP 14086298 A JP14086298 A JP 14086298A JP H11333533 A JPH11333533 A JP H11333533A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】かしめ構造体のコストを低くすることができる
ようにする。 【解決手段】第1の部材と、かしめによって接合された
第2の部材とを有する。そして、該第2の部材の接合部
分にローレット加工が施される。この場合、第2の部材
をかしめによって第1の部材に接合することができるの
で、かしめ構造体を製造するための作業を簡素化するこ
とができるだけでなく、かしめ構造体のコストを低くす
ることができる。また、第2の部材の接合部分にローレ
ット加工が施されるので、前記接合部分が押し潰(つ
ぶ)されたときに、接合部分を第1の部材に良好に食い
込ませることができるだけでなく、第1の部材の材料を
塑性流動によってローレットの歯間に容易に進入させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、かしめ構造体及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動変速機においては、
トルクコンバータから伝達された回転を変速装置におい
て変速し、変速後の回転を駆動輪に伝達するようにして
いる。そのために、前記変速装置に、ブレーキ、クラッ
チ等の摩擦係合要素が配設されるほか、プラネタリギヤ
ユニット、ワンウェイクラッチ等が配設され、各プラネ
タリギヤのサンギヤ、リングギヤ及びキャリヤを前記摩
擦係合要素によって選択的に固定したり、連結したりし
て各種の変速比を形成することができる。
【0003】ところで、前記変速装置において、例え
ば、所定の変速比を形成するためにサンギヤの一方向の
回転を停止させる場合がある。そのために、サンギヤと
ブレーキとをワンウェイクラッチを介して連結し、前記
ブレーキを油圧サーボによって係合させるようにしてい
る。そして、前記ワンウェイクラッチとブレーキとを連
結するために、ワンウェイクラッチのアウタレースとブ
レーキのブレーキハブとを電子ビーム溶接によって固定
して、ハブ・レースユニットを形成するようにしてい
る。
【0004】図2は従来のブレーキハブの部分断面図、
図3は従来のアウタレースの部分断面図、図4は従来の
ハブ・レースユニットの部分断面図である。図におい
て、111はブレーキを構成する環状のブレーキハブで
あり、該ブレーキハブ111は径方向に延びる平板状部
P1、該平板状部P1の外周縁から斜めに延びる湾曲部
P2、該湾曲部P2の外周縁から軸方向に延びる筒状部
P3から成り、該筒状部P3にブレーキの内側薄板を係
止させるためのスプライン111aが形成される。ま
た、112はワンウェイクラッチを構成する環状のアウ
タレースであり、該アウタレース112の外周面の一方
の縁に段差部P4が形成される。
【0005】そして、113は従来の電子ビーム溶接に
よって形成されたハブ・レースユニットであり、該ハブ
・レースユニット113は、ブレーキハブ111内にア
ウタレース112を圧入し、前記平板状部P1の内周縁
を前記段差部P4に当接させ、当接部分に電子ビーム溶
接を施すことによって形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のハブ・レースユニット113においては、電子ビー
ム溶接を行うための溶接装置が必要になるので、コスト
が高くなってしまう。また、電子ビーム溶接を行うに当
たり、電子ビームを飛ばす必要があるので、溶接部分の
周囲が図示されない真空ポンプ等によって真空にされ
る。このとき、ブレーキハブ111又はアウタレース1
12に油が付着していると、溶接室の内部が汚れ、汚れ
の進行に伴って所定の真空度を達成するのに必要な時間
が長くなり、時間当たりの生産能力が低くなってしま
う。また、前記ブレーキハブ111又はアウタレース1
12に油が付着していると、電子ビーム溶接に伴って溶
接部分にブローホールが形成されてしまうことがあり、
その場合、溶接部分における接合面積が不足して接合強
度が低下してしまう。そこで、電子ビーム溶接を行う前
にブレーキハブ111及びアウタレース112を図示さ
れない脱脂洗浄機によって洗浄する必要がある。したが
って、ハブ・レースユニット113を形成するための工
数が多くなり、作業が煩わしいだけでなく、ハブ・レー
スユニット113のコストが高くなってしまう。
【0007】また、ブレーキハブ111の中心とアウタ
レース112の中心とを合わせる作業、すなわち、芯
(しん)出しを行うためにブレーキハブ111内にアウ
タレース112を圧入する必要があるので、作業が煩わ
しいだけでなく、ハブ・レースユニット113のコスト
が高くなってしまう。そして、ブレーキハブ111とア
ウタレース112との間にクリアランスが形成されてい
ると、電子ビーム溶接の開始点において、ブレーキハブ
111とアウタレース112とが引き寄せられて歪(ひ
ず)みが生じ、精度良く芯出しを行うことができない。
【0008】さらに、ブレーキハブ111及びアウタレ
ース112を高炭素鋼によって形成すると、電子ビーム
溶接に伴って溶接部分が加熱され冷却されるので、高炭
素鋼の組織がマルテンサイト変態してしまう。その結
果、溶接部分において割れが発生する恐れが生じる。本
発明は、前記従来のハブ・レースユニット113の問題
点を解決して、コストを低くすることができるかしめ構
造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のか
しめ構造体においては、第1の部材と、かしめによって
接合された第2の部材とを有する。そして、該第2の部
材の接合部分にローレット加工が施される。本発明の他
のかしめ構造体においては、さらに、前記第2の部材
は、第1、第2の面から成る段差部を備え、前記第1の
面はかしめが行われるときの受け部になり、前記第2の
面にローレット加工が施される。
【0010】本発明の更に他のかしめ構造体において
は、さらに、前記第1の部材の接合部分にあらかじめ面
取部が形成される。本発明のかしめ構造体の製造方法に
おいては、第1の部材に対して第2の部材をセットし、
該第2の部材の接合部分にかしめローラを当て、前記接
合部分を押し潰(つぶ)して第1の部材に食い込ませ
る。
【0011】そして、前記第2の部材の接合部分にロー
レット加工が施される。本発明の他のかしめ構造体の製
造方法においては、さらに、かしめが行われる前の状態
において、前記第1の部材と第2の部材との間にクリア
ランスが形成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図5は本発明の
第1の実施の形態における自動変速機の概念図、図6は
本発明の第1の実施の形態における自動変速機の要部概
略図である。図5において、11は出力軸であり、図示
されないエンジンによって発生させられた回転は前記出
力軸11を介してトルクコンバータ12に伝達される。
該トルクコンバータ12は、前記回転を、流体(作動
油)を介して出力軸14に伝達するが、車速が設定値以
上になると、ロックアップクラッチL/Cが係合させら
れ、前記回転を出力軸14に直接伝達することができる
ようになっている。なお、該出力軸14は変速装置16
の入力軸を構成する。
【0013】そして、前記出力軸14から変速装置16
に伝達された回転は、カウンタドライブギヤ21及びカ
ウンタドリブンギヤ22を介してカウンタシャフト23
に伝達され、出力ギヤ24及びリングギヤ25を介して
ディファレンシャル装置26に伝達される。該ディファ
レンシャル装置26に伝達された回転は、分配されて左
右の駆動軸27、28を介して図示されない駆動輪に伝
達される。
【0014】前記変速装置16は、第1〜第3のプラネ
タリギヤユニット31〜33を有するとともに、前記第
1〜第3のプラネタリギヤユニット31〜33の各要素
間においてトルクの伝達を選択的に行うために、第1ク
ラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第
1ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB
3、第4ブレーキB4、及びワンウェイクラッチF1〜
F3を有する。
【0015】前記第1のプラネタリギヤユニット31
は、互いに直列に配設されたワンウェイクラッチF1及
び第2ブレーキB2、並びに第1ブレーキB1を介して
駆動装置ケース34と連結され、かつ、第2クラッチC
2を介して出力軸14と連結されたサンギヤS1 、第3
ブレーキB3及びワンウェイクラッチF2を介して前記
駆動装置ケース34と連結されたリングギヤR1 、前記
カウンタドライブギヤ21と接続されたキャリヤC
1 、及び前記リングギヤR1 とサンギヤS1 との間に
おいて噛(し)合させられるとともに、前記キャリヤC
1 によって回転自在に支持されたピニオンP1 、P2
から成る。また、前記第2のプラネタリギヤユニット3
2は、前記サンギヤS1 、第1クラッチC1を介して出
力軸14と連結されたリングギヤR2 、前記キャリヤC
1 及び前記ピニオンP2 から成る。そして、前記第3
のプラネタリギヤユニット33は、ワンウェイクラッチ
F3を介して駆動装置ケース34に接続されたサンギヤ
3 、前記カウンタドリブンギヤ22に接続されたリン
グギヤR3 、前記カウンタシャフト23に接続されたキ
ャリヤCR3 、及び該キャリヤCR3 によって回転自在
に支持されたピニオンP3から成る。
【0016】ところで、前記第2ブレーキB2は、図6
に示されるように、外周縁が駆動装置ケース34とスプ
ライン係合させられた複数の外側薄板51、該外側薄板
51と交互に配設された内側薄板52、該内側薄板52
の内周縁とスプライン係合させられた第1の部材として
のブレーキハブ53、及び油圧が選択的に供給されて係
脱させられ、係合時に前記ブレーキハブ53を固定する
油圧サーボB−2を備える。また、前記ワンウェイクラ
ッチF1は、前記ブレーキハブ53に固定された第2の
部材としてのアウタレース55、サンギヤS1 とスプラ
イン係合させられたインナレース56、及び前記アウタ
レース55とインナレース56との間に配設され、一方
向にだけ回転を伝達するスプラグ機構57から成る。そ
して、前記ブレーキハブ53とアウタレース55とはか
しめによって接合され、かしめ構造体としてのハブ・レ
ースユニット61が形成される。
【0017】次に、該ハブ・レースユニット61の製造
方法について説明する。図7は本発明の第1の実施の形
態におけるブレーキハブの部分断面図、図8は本発明の
第1の実施の形態におけるアウタレースの部分断面図、
図9は本発明の第1の実施の形態におけるアウタレース
の要部を示す第1の斜視図、図10は本発明の第1の実
施の形態におけるアウタレースの要部を示す第2の斜視
図、図11は本発明の第1の実施の形態におけるかしめ
が行われる前の状態を示す図、図12は本発明の第1の
実施の形態におけるハブ・レースユニットの部分断面
図、図13は本発明の第1の実施の形態におけるハブ・
レースユニットの要部拡大図である。
【0018】図において、53は第2ブレーキB2(図
5)を構成する環状のブレーキハブであり、該ブレーキ
ハブ53は径方向に延びる平板状部P11、該平板状部
P11の外周縁から斜めに延びる湾曲部P12、該湾曲
部P12の外周縁から軸方向に延びる筒状部P13から
成り、該筒状部P13に第2ブレーキB2の内側薄板5
2(図6)を係止させるためのスプライン53aが形成
される。また、55はワンウェイクラッチF1を構成す
る環状のアウタレースであり、該アウタレース55の外
周面の一方の縁に段差部P14が形成される。
【0019】該段差部P14は、前記アウタレース55
の端面55aと平行な第1の面62、及び該第1の面6
2に対して直角の方向に形成され、アウタレース55の
外周面55bと平行な第2の面63から成り、該第2の
面63にローレット加工が施される。ところで、前記第
2の面63側の部分が軸方向に突出させられ、かしめの
変形代としての凸部66が形成されるとともに、前記平
板状部P11の内周縁の外側に面取部64が形成され
る。そして、前記凸部66を前記面取部64に向けてか
しめると、図12に示されるように、凸部66が押し潰
されて平板状部P11の内周縁に食い込み、押し潰され
た部分及び前記第2の面63によって前記平板状部P1
1の内周縁が挟まれる。なお、凸部66によってアウタ
レース55側の接合部分が、面取部64によってブレー
キハブ53側の接合部分がそれぞれ構成される。また、
前記第1の面62によってかしめが行われるときの受け
部が構成される。
【0020】したがって、ハブ・レースユニット61を
製造するための作業を簡素化することができるだけでな
く、ハブ・レースユニット61のコストを低くすること
ができる。また、前記第1、第2の面62、63によっ
て前記平板状部P11の内周縁を挟むようになっている
ので、ハブ・レースユニット61に軸方向の力が加わっ
てもブレーキハブ53とアウタレース55とが分離する
ことはない。
【0021】そして、前記第2の面63にはローレット
加工が施されるので、図13に示されるように、凸部6
6が押し潰されたときに、凸部66を平板状部P11の
内周縁に良好に食い込ませることができるだけでなく、
平板状部P11の内周縁の材料を塑性流動によってロー
レットの歯間に容易に進入させることができる。なお、
第1、第2の面62、63の交線に沿ってくびれ65が
形成される。したがって、第2の面63に十分にかつ容
易にローレット加工を施すことができるので、図示され
ないローレットの歯を一層立てることができる。その結
果、かしめを行うときにローレットの効果が低下するこ
とがない。
【0022】さらに、前記平板状部P11に面取部64
が形成されるので、かしめが行われた後の加工部分P1
6が前記端面55aから大きく突出することがなく、か
しめ高さhを低くすることができる。なお、前記凸部6
6を平板状部P11の内周縁に食い込ませるために、ア
ウタレース55をブレーキハブ53より硬度の高い材料
で形成するのが好ましいが、第2の面63にローレット
加工を施すことによって第2の面63の硬度を高くする
ことができるので、アウタレース55及びブレーキハブ
53を硬度が同じ材料で形成することもできる。
【0023】しかも、ハブ・レースユニット61を製造
するのに電子ビーム溶接を行う必要がないので、溶接装
置が不要になる。したがって、ハブ・レースユニット6
1のコストを低くすることができる。また、電子ビーム
溶接を行う必要がないので、ブレーキハブ53及びアウ
タレース55を脱脂洗浄機によって洗浄する必要がな
い。したがって、ハブ・レースユニット61を製造する
ための工数が少なくなり、作業を簡素化することができ
るだけでなく、ハブ・レースユニット61のコストを低
くすることができる。
【0024】さらに、電子ビーム溶接による接合を行う
必要がないので、例えば、ブレーキハブ53及びアウタ
レース55を高炭素鋼によって形成することができる。
なお、本実施の形態においては、アウタレース55にロ
ーレット加工を施すようにしているが、ブレーキハブ5
3にローレット加工を施して、ブレーキハブ53側をか
しめローラによって押し潰してかしめを行うこともでき
る。すなわち、軸方向及び回転方向において応力を必要
とする箇所であれば、いずれの箇所にも本発明を適用す
ることもできる。
【0025】特に、自動変速機において、電子ビーム溶
接によってハブ・レースユニットを形成すると、ハブ・
レースユニットの静的応力を大きくすることができる
が、トルクをそのまま伝達してしまうので、切欠等にお
いて応力集中が発生し、疲労強度が低くなってしまう。
これに対して、本発明のハブ・レースユニット61は、
かしめによって形成されているので、ハブ・レースユニ
ット61の静的応力を大きくすることはできないが、加
工部分P16の弾性的な作用があるので、トルクがその
まま伝達されることがない。したがって、切欠等におい
て応力集中が発生するのを抑制することができ、疲労強
度を高くすることができるので、自動変速機を小型化す
ることができるだけでなく、自動変速機において伝達さ
れるトルクを大きくすることができる。
【0026】次に、ハブ・レースユニット61の製造装
置について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態
におけるのハブ・レースユニットの製造装置の概略図で
ある。図において、53はブレーキハブ、55はアウタ
レース、71は駆動手段72によって回転させられるヘ
ッド、73は該ヘッド71の下面の円周方向における3
箇所に、回転自在に配設されたかしめローラである(図
においては、2個のかしめローラ73だけが示され
る。)。また、74は前記アウタレース55を支持する
治具である。
【0027】該治具74の上にアウタレース55をセッ
トし、該アウタレース55の段差部P14に、平板状部
P11(図7)の内周縁をセットし、前記ヘッド71を
回転させながら、駆動手段72によって下方に荷重を加
え、かしめローラ73によって凸部66を押し潰す。か
しめが行われる前の状態においては、ブレーキハブ53
とアウタレース55との間、すなわち、ブレーキハブ5
3の内周縁と第1の面62(図11)との間には、所定
のクリアランスが形成される。
【0028】そして、ヘッド71の下面の円周方向にお
ける3箇所で同時にかしめが行われる。この場合、ヘッ
ド71を繰り返し回転させ、徐々に凸部66を押し潰す
ことによって、円周方向において凸部66を均等に潰
し、前記クリアランスを均等に小さくしていく。そし
て、凸部66がブレーキハブ53の内周縁に食い込むの
に伴って、ブレーキハブ53の内周縁の材料が塑性流動
によってローレットの歯間に進入し、かしめが行われ
る。
【0029】したがって、ブレーキハブ53にアウタレ
ース55を圧入することなく、ブレーキハブ53とアウ
タレース55とをかしめることによって、芯合せを行う
ことができる。次に、本発明の第2の実施の形態につい
て説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有す
るものについては、同じ符号を付与することによってそ
の説明を省略する。
【0030】図14は本発明の第2の実施の形態におけ
るかしめが行われる前の状態を示す図である。この場
合、平板状部P11の内周縁の外側にブレーキハブ53
側の接合部分としての崚(りょう)部81が形成され
る。そして、該崚部81はピン角に形成される。したが
って、アウタレース55側の接合部分としての凸部66
を平板状部P11の内周縁に食い込ませたときに、第1
の部材としてのブレーキハブ53の内周縁の材料を塑性
流動によってローレットの歯間に容易に進入させること
がことができる。
【0031】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、かしめ構造体においては、第1の部材と、かしめ
によって接合された第2の部材とを有する。そして、該
第2の部材の接合部分にローレット加工が施される。こ
の場合、第2の部材をかしめによって第1の部材に接合
することができるので、かしめ構造体を製造するための
作業を簡素化することができるだけでなく、かしめ構造
体のコストを低くすることができる。また、第2の部材
の接合部分にローレット加工が施されるので、前記接合
部分が押し潰されたときに、接合部分を第1の部材に良
好に食い込ませることができるだけでなく、第1の部材
の材料を塑性流動によってローレットの歯間に容易に進
入させることができる。
【0033】本発明の他のかしめ構造体においては、さ
らに、前記第2の部材は、第1、第2の面から成る段差
部を備え、前記第1の面はかしめが行われるときの受け
部になり、前記第2の面にローレット加工が施される。
この場合、前記第1、第2の面によって第1の部材を挟
むようになっているので、かしめ構造体に力が加わって
も第1の部材と第2の部材とが分離することはない。
【0034】本発明の更に他のかしめ構造体において
は、さらに、前記第1の部材の接合部分にあらかじめ面
取部が形成される。この場合、かしめが行われた後の接
合部分のかしめ高さを低くすることができる。本発明の
かしめ構造体の製造方法においては、第1の部材に対し
て第2の部材をセットし、該第2の部材の接合部分にか
しめローラを当て、前記接合部分を押し潰して第1の部
材に食い込ませる。
【0035】そして、前記第2の部材の接合部分にロー
レット加工が施される。この場合、第2の部材をかしめ
によって第1の部材に接合することができるので、かし
め構造体を製造するための作業を簡素化することができ
るだけでなく、かしめ構造体のコストを低くすることが
できる。また、第2の部材の接合部分にローレット加工
が施されるので、前記接合部分が押し潰されたときに、
接合部分を第1の部材に良好に食い込ませることができ
るだけでなく、第1の部材の材料を塑性流動によってロ
ーレットの歯間に容易に進入させることができる。
【0036】本発明の他のかしめ構造体の製造方法にお
いては、さらに、かしめが行われる前の状態において、
前記第1の部材と第2の部材との間にクリアランスが形
成される。この場合、徐々に接合部分を押し潰して均等
にクリアランスを小さくすることができ、かつ、接合部
分を第1の部材に良好に食い込ませることができるだけ
でなく、第2の部材の材料を塑性流動によってローレッ
トの歯間に進入させることがことができる。
【0037】したがって、第1の部材に第2の部材を圧
入することなく、第1の部材と第2の部材との芯合せを
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるのハブ・レ
ースユニットの製造装置の概略図である。
【図2】従来のブレーキハブの部分断面図である。
【図3】従来のアウタレースの部分断面図である。
【図4】従来のハブ・レースユニットの部分断面図であ
る。
【図5】本発明の第1の実施の形態における自動変速機
の概念図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における自動変速機
の要部概略図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるブレーキハ
ブの部分断面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるアウタレー
スの部分断面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるアウタレー
スの要部を示す第1の斜視図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるアウタレ
ースの要部を示す第2の斜視図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるかしめが
行われる前の状態を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるハブ・レ
ースユニットの部分断面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態におけるハブ・レ
ースユニットの要部拡大図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態におけるかしめが
行われる前の状態を示す図である。
【符号の説明】
53 ブレーキハブ 55 アウタレース 61 ハブ・レースユニット 62 第1の面 63 第2の面 64 面取部 73 かしめローラ P14 段差部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の部材と、かしめによって接合され
    た第2の部材とを有するとともに、該第2の部材の接合
    部分にローレット加工が施されることを特徴とするかし
    め構造体。
  2. 【請求項2】 前記第2の部材は、第1、第2の面から
    成る段差部を備え、前記第1の面はかしめが行われると
    きの受け部になり、前記第2の面にローレット加工が施
    される請求項1に記載のかしめ構造体。
  3. 【請求項3】 前記第1の部材の接合部分にあらかじめ
    面取部が形成される請求項1に記載のかしめ構造体。
  4. 【請求項4】 第1の部材に対して第2の部材をセット
    し、該第2の部材の接合部分にかしめローラを当て、前
    記接合部分を押し潰して第1の部材に食い込ませるとと
    もに、前記第2の部材の接合部分にローレット加工が施
    されることを特徴とするかしめ構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】 かしめが行われる前の状態において、前
    記第1の部材と第2の部材との間にクリアランスが形成
    される請求項4に記載のかしめ構造体の製造方法。
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