JP3648984B2 - かしめ構造体及びその製造方法 - Google Patents

かしめ構造体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、かしめ構造体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、自動変速機においては、トルクコンバータから伝達された回転を変速装置において変速し、変速後の回転を駆動輪に伝達するようにしている。そのために、前記変速装置に、ブレーキ、クラッチ等の摩擦係合要素が配設されるほか、プラネタリギヤユニット、ワンウェイクラッチ等が配設され、各プラネタリギヤのサンギヤ、リングギヤ及びキャリヤを前記摩擦係合要素によって選択的に固定したり、連結したりして各種の変速比を形成することができる。
【0003】
ところで、前記変速装置において、例えば、所定の変速比を形成するためにサンギヤの一方向の回転を停止させる場合がある。そのために、サンギヤとブレーキとをワンウェイクラッチを介して連結し、前記ブレーキを油圧サーボによって係合させるようにしている。そして、前記ワンウェイクラッチとブレーキとを連結するために、ワンウェイクラッチのアウタレースとブレーキのブレーキハブとを電子ビーム溶接によって固定して、ハブ・レースユニットを形成するようにしている。
【0004】
図2は従来のブレーキハブの部分断面図、図3は従来のアウタレースの部分断面図、図4は従来のハブ・レースユニットの部分断面図である。
図において、111はブレーキを構成する環状のブレーキハブであり、該ブレーキハブ111は径方向に延びる平板状部P1、該平板状部P1の外周縁から斜めに延びる湾曲部P2、該湾曲部P2の外周縁から軸方向に延びる筒状部P3から成り、該筒状部P3にブレーキの内側薄板を係止させるためのスプライン111aが形成される。また、112はワンウェイクラッチを構成する環状のアウタレースであり、該アウタレース112の外周面の一方の縁に段差部P4が形成される。
【0005】
そして、113は従来の電子ビーム溶接によって形成されたハブ・レースユニットであり、該ハブ・レースユニット113は、ブレーキハブ111内にアウタレース112を圧入し、前記平板状部P1の内周縁を前記段差部P4に当接させ、当接部分に電子ビーム溶接を施すことによって形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のハブ・レースユニット113においては、電子ビーム溶接を行うための溶接装置が必要になるので、コストが高くなってしまう。
また、電子ビーム溶接を行うに当たり、電子ビームを飛ばす必要があるので、溶接部分の周囲が図示されない真空ポンプ等によって真空にされる。このとき、ブレーキハブ111又はアウタレース112に油が付着していると、溶接室の内部が汚れ、汚れの進行に伴って所定の真空度を達成するのに必要な時間が長くなり、時間当たりの生産能力が低くなってしまう。また、前記ブレーキハブ111又はアウタレース112に油が付着していると、電子ビーム溶接に伴って溶接部分にブローホールが形成されてしまうことがあり、その場合、溶接部分における接合面積が不足して接合強度が低下してしまう。そこで、電子ビーム溶接を行う前にブレーキハブ111及びアウタレース112を図示されない脱脂洗浄機によって洗浄する必要がある。したがって、ハブ・レースユニット113を形成するための工数が多くなり、作業が煩わしいだけでなく、ハブ・レースユニット113のコストが高くなってしまう。
【0007】
また、ブレーキハブ111の中心とアウタレース112の中心とを合わせる作業、すなわち、芯(しん)出しを行うためにブレーキハブ111内にアウタレース112を圧入する必要があるので、作業が煩わしいだけでなく、ハブ・レースユニット113のコストが高くなってしまう。そして、ブレーキハブ111とアウタレース112との間にクリアランスが形成されていると、電子ビーム溶接の開始点において、ブレーキハブ111とアウタレース112とが引き寄せられて歪(ひず)みが生じ、精度良く芯出しを行うことができない。
【0008】
さらに、ブレーキハブ111及びアウタレース112を高炭素鋼によって形成すると、電子ビーム溶接に伴って溶接部分が加熱され冷却されるので、高炭素鋼の組織がマルテンサイト変態してしまう。その結果、溶接部分において割れが発生する恐れが生じる。
本発明は、前記従来のハブ・レースユニット113の問題点を解決して、コストを低くすることができるかしめ構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のかしめ構造体においては、回転部材から成る第1の部材と、該第1の部材との間にクリアランスを形成してセットされた後、かしめによって前記クリアランスが均等に小さくされた状態で第1の部材と接合された回転部材から成る第2の部材とを有する。
そして、前記第1、第2の部材は芯合せが行われる。また、前記第2の部材の接合部分にローレット加工が施される。
本発明の他のかしめ構造体においては、さらに、前記第2の部材は、第1、第2の面から成る段差部を備える。
そして、前記第1の面はかしめが行われるときの受け部になる。また、前記第2の面にローレット加工が施される。
【0010】
本発明の更に他のかしめ構造体においては、さらに、前記第1の部材の接合部分にあらかじめ面取部が形成される。
本発明のかしめ構造体の製造方法においては、第1、第2の部材を、両者間にクリアランスを形成してセットし、該第2の部材の接合部分にかしめローラを当て、前記クリアランスを均等に小さくした状態で前記接合部分を押し潰(つぶ)して第1の部材に食い込ませ、第1、第2の部材の芯合せを行う。
そして、前記第2の部材の接合部分にローレット加工が施される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図5は本発明の第1の実施の形態における自動変速機の概念図、図6は本発明の第1の実施の形態における自動変速機の要部概略図である。
図5において、11は出力軸であり、図示されないエンジンによって発生させられた回転は前記出力軸11を介してトルクコンバータ12に伝達される。該トルクコンバータ12は、前記回転を、流体(作動油)を介して出力軸14に伝達するが、車速が設定値以上になると、ロックアップクラッチL/Cが係合させられ、前記回転を出力軸14に直接伝達することができるようになっている。なお、該出力軸14は変速装置16の入力軸を構成する。
【0013】
そして、前記出力軸14から変速装置16に伝達された回転は、カウンタドライブギヤ21及びカウンタドリブンギヤ22を介してカウンタシャフト23に伝達され、出力ギヤ24及びリングギヤ25を介してディファレンシャル装置26に伝達される。
該ディファレンシャル装置26に伝達された回転は、分配されて左右の駆動軸27、28を介して図示されない駆動輪に伝達される。
【0014】
前記変速装置16は、第1〜第3のプラネタリギヤユニット31〜33を有するとともに、前記第1〜第3のプラネタリギヤユニット31〜33の各要素間においてトルクの伝達を選択的に行うために、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3、第4ブレーキB4、及びワンウェイクラッチF1〜F3を有する。
【0015】
前記第1のプラネタリギヤユニット31は、互いに直列に配設されたワンウェイクラッチF1及び第2ブレーキB2、並びに第1ブレーキB1を介して駆動装置ケース34と連結され、かつ、第2クラッチC2を介して出力軸14と連結されたサンギヤS1 、第3ブレーキB3及びワンウェイクラッチF2を介して前記駆動装置ケース34と連結されたリングギヤR1 、前記カウンタドライブギヤ21と接続されたキャリヤCR1 、及び前記リングギヤR1 とサンギヤS1 との間において噛(し)合させられるとともに、前記キャリヤCR1 によって回転自在に支持されたピニオンP1 、P2 から成る。また、前記第2のプラネタリギヤユニット32は、前記サンギヤS1 、第1クラッチC1を介して出力軸14と連結されたリングギヤR2 、前記キャリヤCR1 及び前記ピニオンP2 から成る。そして、前記第3のプラネタリギヤユニット33は、ワンウェイクラッチF3を介して駆動装置ケース34に接続されたサンギヤS3 、前記カウンタドリブンギヤ22に接続されたリングギヤR3 、前記カウンタシャフト23に接続されたキャリヤCR3 、及び該キャリヤCR3 によって回転自在に支持されたピニオンP3 から成る。
【0016】
ところで、前記第2ブレーキB2は、図6に示されるように、外周縁が駆動装置ケース34とスプライン係合させられた複数の外側薄板51、該外側薄板51と交互に配設された内側薄板52、該内側薄板52の内周縁とスプライン係合させられた第1の部材としてのブレーキハブ53、及び油圧が選択的に供給されて係脱させられ、係合時に前記ブレーキハブ53を固定する油圧サーボB−2を備える。また、前記ワンウェイクラッチF1は、前記ブレーキハブ53に固定された第2の部材としてのアウタレース55、サンギヤS1 とスプライン係合させられたインナレース56、及び前記アウタレース55とインナレース56との間に配設され、一方向にだけ回転を伝達するスプラグ機構57から成る。そして、前記ブレーキハブ53とアウタレース55とはかしめによって接合され、かしめ構造体としてのハブ・レースユニット61が形成される。
【0017】
次に、該ハブ・レースユニット61の製造方法について説明する。
図7は本発明の第1の実施の形態におけるブレーキハブの部分断面図、図8は本発明の第1の実施の形態におけるアウタレースの部分断面図、図9は本発明の第1の実施の形態におけるアウタレースの要部を示す第1の斜視図、図10は本発明の第1の実施の形態におけるアウタレースの要部を示す第2の斜視図、図11は本発明の第1の実施の形態におけるかしめが行われる前の状態を示す図、図12は本発明の第1の実施の形態におけるハブ・レースユニットの部分断面図、図13は本発明の第1の実施の形態におけるハブ・レースユニットの要部拡大図である。
【0018】
図において、53は第2ブレーキB2(図5)を構成する環状のブレーキハブであり、該ブレーキハブ53は径方向に延びる平板状部P11、該平板状部P11の外周縁から斜めに延びる湾曲部P12、該湾曲部P12の外周縁から軸方向に延びる筒状部P13から成り、該筒状部P13に第2ブレーキB2の内側薄板52(図6)を係止させるためのスプライン53aが形成される。また、55はワンウェイクラッチF1を構成する環状のアウタレースであり、該アウタレース55の外周面の一方の縁に段差部P14が形成される。
【0019】
該段差部P14は、前記アウタレース55の端面55aと平行な第1の面62、及び該第1の面62に対して直角の方向に形成され、アウタレース55の外周面55bと平行な第2の面63から成り、該第2の面63にローレット加工が施される。
ところで、前記第2の面63側の部分が軸方向に突出させられ、かしめの変形代としての凸部66が形成されるとともに、前記平板状部P11の内周縁の外側に面取部64が形成される。そして、前記凸部66を前記面取部64に向けてかしめると、図12に示されるように、凸部66が押し潰されて平板状部P11の内周縁に食い込み、押し潰された部分及び前記第2の面63によって前記平板状部P11の内周縁が挟まれる。なお、凸部66によってアウタレース55側の接合部分が、面取部64によってブレーキハブ53側の接合部分がそれぞれ構成される。また、前記第1の面62によってかしめが行われるときの受け部が構成される。
【0020】
したがって、ハブ・レースユニット61を製造するための作業を簡素化することができるだけでなく、ハブ・レースユニット61のコストを低くすることができる。また、前記第1、第2の面62、63によって前記平板状部P11の内周縁を挟むようになっているので、ハブ・レースユニット61に軸方向の力が加わってもブレーキハブ53とアウタレース55とが分離することはない。
【0021】
そして、前記第2の面63にはローレット加工が施されるので、図13に示されるように、凸部66が押し潰されたときに、凸部66を平板状部P11の内周縁に良好に食い込ませることができるだけでなく、平板状部P11の内周縁の材料を塑性流動によってローレットの歯間に容易に進入させることができる。なお、第1、第2の面62、63の交線に沿ってくびれ65が形成される。したがって、第2の面63に十分にかつ容易にローレット加工を施すことができるので、図示されないローレットの歯を一層立てることができる。その結果、かしめを行うときにローレットの効果が低下することがない。
【0022】
さらに、前記平板状部P11に面取部64が形成されるので、かしめが行われた後の加工部分P16が前記端面55aから大きく突出することがなく、かしめ高さhを低くすることができる。
なお、前記凸部66を平板状部P11の内周縁に食い込ませるために、アウタレース55をブレーキハブ53より硬度の高い材料で形成するのが好ましいが、第2の面63にローレット加工を施すことによって第2の面63の硬度を高くすることができるので、アウタレース55及びブレーキハブ53を硬度が同じ材料で形成することもできる。
【0023】
しかも、ハブ・レースユニット61を製造するのに電子ビーム溶接を行う必要がないので、溶接装置が不要になる。したがって、ハブ・レースユニット61のコストを低くすることができる。
また、電子ビーム溶接を行う必要がないので、ブレーキハブ53及びアウタレース55を脱脂洗浄機によって洗浄する必要がない。したがって、ハブ・レースユニット61を製造するための工数が少なくなり、作業を簡素化することができるだけでなく、ハブ・レースユニット61のコストを低くすることができる。
【0024】
さらに、電子ビーム溶接による接合を行う必要がないので、例えば、ブレーキハブ53及びアウタレース55を高炭素鋼によって形成することができる。
なお、本実施の形態においては、アウタレース55にローレット加工を施すようにしているが、ブレーキハブ53にローレット加工を施して、ブレーキハブ53側をかしめローラによって押し潰してかしめを行うこともできる。すなわち、軸方向及び回転方向において応力を必要とする箇所であれば、いずれの箇所にも本発明を適用することもできる。
【0025】
特に、自動変速機において、電子ビーム溶接によってハブ・レースユニットを形成すると、ハブ・レースユニットの静的応力を大きくすることができるが、トルクをそのまま伝達してしまうので、切欠等において応力集中が発生し、疲労強度が低くなってしまう。これに対して、本発明のハブ・レースユニット61は、かしめによって形成されているので、ハブ・レースユニット61の静的応力を大きくすることはできないが、加工部分P16の弾性的な作用があるので、トルクがそのまま伝達されることがない。したがって、切欠等において応力集中が発生するのを抑制することができ、疲労強度を高くすることができるので、自動変速機を小型化することができるだけでなく、自動変速機において伝達されるトルクを大きくすることができる。
【0026】
次に、ハブ・レースユニット61の製造装置について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるのハブ・レースユニットの製造装置の概略図である。
図において、53はブレーキハブ、55はアウタレース、71は駆動手段72によって回転させられるヘッド、73は該ヘッド71の下面の円周方向における3箇所に、回転自在に配設されたかしめローラである(図においては、2個のかしめローラ73だけが示される。)。また、74は前記アウタレース55を支持する治具である。
【0027】
該治具74の上にアウタレース55をセットし、該アウタレース55の段差部P14に、平板状部P11(図7)の内周縁をセットし、前記ヘッド71を回転させながら、駆動手段72によって下方に荷重を加え、かしめローラ73によって凸部66を押し潰す。かしめが行われる前の状態においては、ブレーキハブ53とアウタレース55との間、すなわち、ブレーキハブ53の内周縁と第1の面62(図11)との間には、所定のクリアランスが形成される。
【0028】
そして、ヘッド71の下面の円周方向における3箇所で同時にかしめが行われる。この場合、ヘッド71を繰り返し回転させ、徐々に凸部66を押し潰すことによって、円周方向において凸部66を均等に潰し、前記クリアランスを均等に小さくしていく。そして、凸部66がブレーキハブ53の内周縁に食い込むのに伴って、ブレーキハブ53の内周縁の材料が塑性流動によってローレットの歯間に進入し、かしめが行われる。
【0029】
したがって、ブレーキハブ53にアウタレース55を圧入することなく、ブレーキハブ53とアウタレース55とをかしめることによって、芯合せを行うことができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0030】
図14は本発明の第2の実施の形態におけるかしめが行われる前の状態を示す図である。
この場合、平板状部P11の内周縁の外側にブレーキハブ53側の接合部分としての崚(りょう)部81が形成される。そして、該崚部81はピン角に形成される。したがって、アウタレース55側の接合部分としての凸部66を平板状部P11の内周縁に食い込ませたときに、第1の部材としてのブレーキハブ53の内周縁の材料を塑性流動によってローレットの歯間に容易に進入させることがことができる。
【0031】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0032】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、かしめ構造体においては、回転部材から成る第1の部材と、該第1の部材との間にクリアランスを形成してセットされた後、かしめによって前記クリアランスが均等に小さくされた状態で第1の部材と接合された回転部材から成る第2の部材とを有する。
そして、前記第1、第2の部材は芯合せが行われ、前記第2の部材の接合部分にローレット加工が施される。
この場合、第2の部材をかしめによって第1の部材に接合することができるので、かしめ構造体を製造するための作業を簡素化することができるだけでなく、かしめ構造体のコストを低くすることができる。また、第2の部材の接合部分にローレット加工が施されるので、前記接合部分が押し潰されたときに、前記接合部分を第1の部材に良好に食い込ませることができるだけでなく、第1の部材の材料を塑性流動によってローレットの歯間に容易に進入させることができる。
【0033】
本発明の他のかしめ構造体においては、さらに、前記第2の部材は、第1、第2の面から成る段差部を備える。
そして、前記第1の面はかしめが行われるときの受け部になる。また、前記第2の面にローレット加工が施される。
この場合、前記第1、第2の面によって第1の部材を挟むようになっているので、かしめ構造体に力が加わっても第1の部材と第2の部材とが分離することはない。
【0034】
本発明の更に他のかしめ構造体においては、さらに、前記第1の部材の接合部分にあらかじめ面取部が形成される。
この場合、かしめが行われた後の接合部分のかしめ高さを低くすることができる。
【0035】
本発明のかしめ構造体の製造方法においては、第1、第2の部材を、両者間にクリアランスを形成してセットし、該第2の部材の接合部分にかしめローラを当て、前記クリアランスを均等に小さくした状態で前記接合部分を押し潰して第1の部材に食い込ませ、第1、第2の部材の芯合せを行う。
そして、前記第2の部材の接合部分にローレット加工が施される。
この場合、第2の部材をかしめによって第1の部材に接合することができるので、かしめ構造体を製造するための作業を簡素化することができるだけでなく、かしめ構造体のコストを低くすることができる。また、第2の部材の接合部分にローレット加工が施されるので、前記接合部分が押し潰されたときに、前記接合部分を第1の部材に良好に食い込ませることができるだけでなく、第1の部材の材料を塑性流動によってローレットの歯間に容易に進入させることができる。
【0036】
また、徐々に接合部分を押し潰して均等にクリアランスを小さくすることができ、かつ、接合部分を第1の部材に一層良好に食い込ませることができるだけでなく、第2の部材の材料を塑性流動によってローレットの歯間に進入させることができる。
【0037】
したがって、第1の部材に第2の部材を圧入することなく、第1の部材と第2の部材との芯合せを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるのハブ・レースユニットの製造装置の概略図である。
【図2】従来のブレーキハブの部分断面図である。
【図3】従来のアウタレースの部分断面図である。
【図4】従来のハブ・レースユニットの部分断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における自動変速機の概念図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における自動変速機の要部概略図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるブレーキハブの部分断面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるアウタレースの部分断面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるアウタレースの要部を示す第1の斜視図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるアウタレースの要部を示す第2の斜視図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるかしめが行われる前の状態を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるハブ・レースユニットの部分断面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態におけるハブ・レースユニットの要部拡大図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態におけるかしめが行われる前の状態を示す図である。
【符号の説明】
53 ブレーキハブ
55 アウタレース
61 ハブ・レースユニット
62 第1の面
63 第2の面
64 面取部
73 かしめローラ
P14 段差部

Claims (4)

  1. 回転部材から成る第1の部材と、該第1の部材との間にクリアランスを形成してセットされた後、かしめによって前記クリアランスが均等に小さくされた状態で第1の部材と接合された回転部材から成る第2の部材とを有するとともに、前記第1、第2の部材は芯合せが行われ、前記第2の部材の接合部分にローレット加工が施されることを特徴とするかしめ構造体。
  2. 前記第2の部材は、第1、第2の面から成る段差部を備え、前記第1の面はかしめが行われるときの受け部になり、前記第2の面にローレット加工が施される請求項1に記載のかしめ構造体。
  3. 前記第1の部材の接合部分にあらかじめ面取部が形成される請求項1に記載のかしめ構造体。
  4. 第1、第2の部材を、両者間にクリアランスを形成してセットし、該第2の部材の接合部分にかしめローラを当て、前記クリアランスを均等に小さくした状態で前記接合部分を押し潰して第1の部材に食い込ませ、第1、第2の部材の芯合せを行うとともに、前記第2の部材の接合部分にローレット加工が施されることを特徴とするかしめ構造体の製造方法
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